JPH08318211A - 上塗り塗装方法 - Google Patents

上塗り塗装方法

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JPH08318211A
JPH08318211A JP7126454A JP12645495A JPH08318211A JP H08318211 A JPH08318211 A JP H08318211A JP 7126454 A JP7126454 A JP 7126454A JP 12645495 A JP12645495 A JP 12645495A JP H08318211 A JPH08318211 A JP H08318211A
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JP
Japan
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meth
vinyl
hydroxyl group
various
acrylate
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JP7126454A
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English (en)
Inventor
Noboru Ishikawa
昇 石川
Hiroo Tanaka
博夫 田中
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 オキサゾリン基含有ビニル系重合体を必須の
成分とする、特定の一液型ベ−スコート塗料と、水酸基
含有樹脂に、ポリイソシアネート化合物を配合せしめた
形の特定の架橋型クリヤ−塗料とを、ウェット・オン・
ウェット方式で以て塗装して、これを硬化させることに
よって、塗膜を形成せしめるという上塗り塗装方法。 【効果】 本発明の塗装方法により得られる塗膜は、と
りわけ、下地塗膜との付着性ならびに耐ブリスター性な
どに優れるし、しかも、塗膜外観などにも優れるとい
う、極めて実用性の高いものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なる上
塗り塗装方法に関する。さらに詳細には、本発明は、オ
キサゾリン基含有ビニル系重合体を必須のベース樹脂成
分とする一液型ベースコート塗料を塗装し、次いで、水
酸基含有樹脂と、ポリイソシアネート化合物とから成る
樹脂組成物を主成分とする架橋型上塗りクリヤー塗料を
塗装し架橋せしめて、とりわけ、付着性ならびに耐水性
などに優れた塗膜を形成することの出来る、自動車補修
上塗りなどの用途に用いられるという、極めて実用性の
高い上塗り塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車補修塗装においては、上塗り塗装
方法として、いわゆるウェット・オン・ウェット方式が
採用されている。
【0003】すなわち、水酸基含有アクリル樹脂や、水
酸基含有ポリエステル樹脂などのような種々の架橋性樹
脂と、ポリイソシアネート化合物とを主成分とし、それ
に、金属粉末および/または着色顔料を配合せしめた形
の二液型ベースコート塗料を塗装したのち、直ちに、上
塗りとしての、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有フ
ッ素樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂あるいは水酸基
含有アルキド樹脂などのような種々の架橋性樹脂と、ポ
リイソシアネート化合物とを主成分とする二液型クリヤ
ー塗料を塗装し、同時に、硬化せしめるという塗装方
法、つまり、クリヤー仕上げ法である。
【0004】こうしたクリヤー仕上げを行う目的は、と
りわけ、耐久性ならびに耐薬品性などの塗膜諸性能と、
塗膜外観との向上化にあるということである。
【0005】しかしながら、こうした上塗り塗装方法に
おいて用いられるベースコート塗料は、二液型のもので
あるという処から、その取扱いが、頗る、煩雑である
し、加えて、塗料安定性に劣るという欠点がある。
【0006】さらに、メタリックむら(メタリック・ム
ラ)や光沢低下などが生じるという問題点があったりし
て、塗膜外観が好ましくなかった。この問題に対し、そ
の解決手段の一つとして、水酸基含有アクリル樹脂や水
酸基含有ポリエステル樹脂などに、セルロースアセテー
トブチレートおよびメラミン樹脂などを配合せしめた形
の、いわゆる一液型ベースコート塗料を用いるという方
法も知られているが、この塗装方法においては、塗料安
定性や塗膜外観などに、改善化こそ見られるものの、下
地塗膜に対する付着性ならびに耐ブリスター性などに劣
るという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、本発明者ら
は、上述の如き従来型技術における欠点を解決し、とり
わけ、下地塗膜との付着性と、耐ブリスター性とを一段
と向上化せしめた、加えて、塗膜の外観にも優れた、極
めて有用なる上塗り塗装方法を見出すべく、鋭意、研究
に着手した。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、下地塗膜との付着性ならびに耐ブリスター性など
に優れるし、しかも、塗膜の外観にも優れるという、極
めて実用性の高い上塗り塗装方法を提供するということ
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述した如き発明が解決しようとする課題に添って、鋭
意、検討を重ねた結果、特定のオキサゾリン基含有ビニ
ル系重合体を必須の成分として含有することから成る、
特定の一液型ベースコート塗料と、特定の架橋型上塗り
クリヤー塗料とを、ウェット・オン・ウェット方式で以
て塗装して硬化せしめることから成る、とりわけ、下地
塗膜との付着性および耐ブリスター性などに優れるし、
加えて、とりわけ、塗膜外観などにも優れるという、極
めて実用性の高い上塗り塗装方法を見出すに及んで、こ
こに、本発明を完成させるに到った。
【0010】すなわち、本発明は、基本的には、その一
つとして、被塗物上に、金属粉末および/または着色顔
料を含有した一液型ベースコート塗料(I)を塗装し、
次いで、該塗装面に、架橋型クリヤー塗料(II)を塗
装して架橋せしめるという上塗り塗装方法において、そ
れぞれ、
【0011】上記した一液型ベースコート塗料(I)と
して、オキサゾリン基含有ビニル系重合体(A)を必須
の成分として用いる一方で、上記した架橋型クリヤー塗
料(II)として、水酸基含有樹脂(B)に、ポリイソ
シアネート化合物(C)を配合せしめて得られる樹脂組
成物を主成分として用いることによって、目的とする塗
膜を形成せしめることから成る、斬新なる上塗り塗装方
法を提供しようとするものであるし、
【0012】二つには、上記した一液型ベースコート塗
料(I)として、オキサゾリン基含有ビニル系重合体
(A)に、セルロース誘導体(D)を配合せしめて得ら
れる樹脂組成物を主成分として用いるという一方で、上
記した架橋型クリヤー塗料(II)として、水酸基含有
樹脂(B)に、ポリイソシアネート化合物(C)を配合
せしめて得られる樹脂組成物を主成分として用いること
によって、目的とする塗膜を形成せしめることから成
る、斬新なる上塗り塗装方法を提供しようとするもので
ある。
【0013】以下に、本発明を、詳細に説明するという
ことにする。
【0014】すなわち、本発明の上塗り塗装方法は、概
ね、まず、一液型ベースコート塗料(I)を塗装し、次
いで、かくして形成される塗装面に、さらに、架橋型ク
リヤー塗料(II)を塗装して、硬化せしめるというも
のである。
【0015】ここにおいて、前記した一液型ベースコー
ト塗料(I)に用いるオキサゾリン基含有ビニル系重合
体とは、たとえば、オキサゾリン基を有する重合性不飽
和単量体を、さらに必要に応じて、その他の共重合可能
なる不飽和単量体をも、常法に従い、たとえば、過酸化
物類またはアゾ化合物などのような、公知慣用の種々の
重合開始剤によって、ラジカル重合せしめることによっ
て得られるという形のビニル系重合体であるとか、
【0016】あるいは斯かるビニル系重合体に、(メ
タ)アクリル酸などのような、各種のカルボキシル基含
有不飽和単量体を付加反応せしめることによって、ま
ず、重合性不飽和基を導入せしめ、次いで、その他の共
重合可能なる重合性不飽和単量体を、常法により、グラ
フト重合せしめることによって得られるという形のもの
などを指称し、上掲したようなものが、特に代表的なる
例示物である。
【0017】こうしたオキサゾリン基を有する重合性不
飽和単量体(オキサゾリン基含有重合性不飽和単量体)
として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチ
ル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−
オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリ
ン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリ
ンまたは2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサ
ゾリンなどである。
【0018】また、前記した、共重合可能なるその他の
重合性不飽和単量体として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、スチレン、tert−ブチルスチレ
ン、α−メチルスチレンもしくはビニルトルエンの如
き、各種の芳香族ビニル単量体類;
【0019】メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アク
リレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、ジブロモプロピル
(メタ)アクリレートまたはアルコキシアルキル(メ
タ)アクリレートの如き、各種の(メタ)アクリレート
類;
【0020】2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートまたはポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレートの如き、各種の水酸基含有(メ
タ)アクリレート類;
【0021】あるいはこれら上掲の水酸基含有(メタ)
アクリレート類とε−カプロラクトンとの付加反応生成
物;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしく
はジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如き、
各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート
類;
【0022】tert−ブチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)
アクリレートの如き、各種のアミノ基含有単量体類;N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドもしくは
N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの
如き、各種のアミノ基含有アミド系不飽和単量体類;
【0023】グリシジル(メタ)アクリレート、β−メ
チルグリシジル(メタ)アクリレートの如き、各種のエ
ポキシ基含有(メタ)アクリレート類;酢酸ビニル、安
息香酸ビニル、「ベオバ」(オランダ国シェル社製のビ
ニルエステル)の如き、ビニルエステル類;フマル酸も
しくはイタコン酸の如き、各種の不飽和カルボン酸と、
1価アルコールとのジエステル類;
【0024】2,3−カーボネートプロピル(メタ)ア
クリレート、2−メチル−2,3−カーボネートプロピ
ル(メタ)アクリレート、4−メチル−3,4−カーボ
ネートブチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3,
4−カーボネートブチル(メタ)アクリレート、5−エ
チル−5,6−カーボネートヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2,3−カーボネートプロピルビニルエーテル、
メチル−2,3−カーボネートプロピルマレート、
【0025】4−ビニルオキシカルボニルメチル−2−
オキソ−1,3−ジオキソラン、4−メチル4−ビニル
オキシカルボニルメチル−2−オキソ−1,3−ジオキ
ソラン、4−(1−プロペニル)オキシカルボニルメチ
ル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、4−ビニルオ
キシメチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、4−
(1−プロペニル)オキシメチル−2−オキソ−1,3
−ジオキソランの如き、各種のシクロカーボネート基含
有ビニル単量体類;あるいはビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシ
シランまたはビニルメチルジエトキシシランなどをはじ
め、
【0026】ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シ
ラン、アリルトリメトキシシラン、トリメトキシシリル
エチルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチルビニ
ルエーテル、メチルジメトキシシリルエチルビニルエー
テル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、ト
リエトキシシリルプロピルビニルエーテル、メチルジエ
トキシシリルプロピルビニルエーテル、γ−(メタ)ア
クリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラ
ンまたはγ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチ
ルジメトキシシランの如き、各種の加水分解性シリル基
含有ビニル単量体類;
【0027】1−メトキシエチルアクリレート、1−エ
トキシエチルアクリレート、1−ベンジルオキシエチル
アクリレート、1−シクロヘキシルオキシエチルアクリ
レート、(1−メトキシ−1−メチル)エチルアクリレ
ート、2−アクリロイルオキシテトラヒドロフラン、2
−アクリロイルオキシテトラヒドロピラン、1−アクリ
ロイルオキシ−1−メトキシシクロヘキサン、1−メト
キシエチルメタクリレート、1−エトキシエチルメタク
リレート、1−イソブトキシエチルメタクリレート、1
−ベンジルオキシエチルメタクリレート、
【0028】1−シクロヘキシルオキシエチルメタクリ
レート、(1−メトキシ−1−メチル)エチルメタクリ
レート、2−メタアクリロイルオキシテトラヒドロフラ
ン、1−メタアクリロイルオキシ−1−メトキシシクロ
ヘキサン、1−エトキシエチルクロトネート、2−クロ
トノイルオキシテトラヒドロフラン、2−クロトノイル
オキシテトラヒドロピラン、5−(2−エトキシエトキ
シ)カルボニルペンタン酸ビニル、5−ビニルオキシカ
ルボニルペンタノイルオキシテトラヒドロフランもしく
はモノブチル−モノ−1−エトキシエチルマレートの如
き、各種のヘミアセタールエステル基ないしはヘミケタ
ールエステル基含有ビニル系単量体類;
【0029】トリメチルシロキシエチル(メタ)アクリ
レート、トリメチルシロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、トリメチルシロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、トリエチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、
トリブチルシロキシプロピル(メタ)アクリレートまた
はトリフエニルシロキシアルキル(メタ)アクリレート
の如き、各種のシロキシ基含有ビニル系単量体類;ある
いは(メタ)アクリロニトリル、ビニルエーテル類また
は塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンなどのような、種
々の、いわゆるビニル系単量体などである。
【0030】さらに、必要に応じて、いわゆる共重合性
不飽和基含有樹脂として、不飽和モノマー類と共重合性
のある不飽和二重結合(以下、不飽和結合ともいう。)
を有する不飽和基含有ポリエステル樹脂または不飽和基
含有アルキド樹脂;あるいは不飽和モノマー類と共重合
性のある不飽和結合を有するアクリル樹脂系などを用
い、かかる共重合性不飽和基含有樹脂類をも共重合せし
めるということもまた、可能である。
【0031】当該オキサゾリン基含有ビニル系重合体と
しては、オキサゾリン基含有不飽和単量体の約5〜10
0重量%と、必要に応じて、前記した共重合可能なる、
その他の重合性不飽和単量体の0〜約95重量%とを共
重合せしめることによって得られるというような形のも
のが、特に代表的なものとして例示される。
【0032】また、前記した、その他の重合性不飽和単
量体は、とりわけ、塗装作業性、乾燥性、耐候性ならび
に耐ガソリン性などの塗膜諸性能などの観点から、必要
に応じて、各成分の使用量と、その組み合わせとを、適
宜、決定するようにすればよいということである。
【0033】そして、オキサゾリン基含有不飽和単量体
の使用量が約5重量%未満であるという場合には、どう
しても、充分なる塗膜の付着性などが得られ難く、好ま
しくないということである。
【0034】当該オキサゾリン基含有ビニル系重合体を
調製するに際しては、ラジカル重合開始剤を用いての、
それぞれ、溶液重合、塊状重合、懸濁重合または乳化重
合などのような、公知慣用の種々の技術ないしは手段を
駆使して、重合反応を行うというようにすればよく、
【0035】その際に用いるべき、上記ラジカル重合開
始剤として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、アセチルパーオキサイドもしくはベンゾイルパーオ
キサイドの如き、各種のジアシルパーオキサイド類など
をはじめ、さらには、
【0036】メチルエチルケトンパーオキサイドもしく
はシクロヘキサノンパーオキサイドの如き、各種のケト
ンパーオキサイド類;または過酸化水素、tert−ブ
チルハイドロパーオキサイドもしくはクメンハイドロパ
ーオキサドの如き、各種のハイドロパーオキサイド類;
あるいは
【0037】ジ−tert−ブチルパーオキサイドもし
くはジクミルパーオキサイドの如き、各種のジアルキル
パーオキサイド類;tert−ブチルパーオキシアセテ
ートもしくはtert−ブチルパーブチルピバレートの
如きアルキルパーオキシエステル類;
【0038】またはアゾビスイソブチロニトリルもしく
はアゾビスイソバレロニトリルの如き、各種のアゾ化合
物類などであるし、さらにはまた、過硫酸カリウムもし
くは過硫酸アンモニウムの如き、各種の過硫酸塩類など
である。
【0039】重合反応方法としては、前掲したような、
公知慣用の種々の方法があるが、それらのうちでも、塊
状重合や溶液重合などによるのが望ましいし、さらに
は、得られる共重合体そのままの形態で以て、たとえ
ば、溶液型塗料用の樹脂組成物として使用できるという
面からすれば、溶液重合方法によるのが、特に望まし
い。
【0040】斯かる溶液重合法に従って、当該オキサゾ
リン基含有ビニル共重合体を調製するに際して用いられ
る溶剤として特に代表的なるもののみを例示するにとど
めれば、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンの如き、
各種の芳香族炭化水素類;n−ペンタン、n−ヘキサン
もしくはn−オクタンの如き、各種の脂肪族炭化水素
類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサンもしくはエチルシクロヘキサンの如き、各種の脂
環族炭化水素類;ミネラルスピリットの如き、各種の混
合炭化水素類;
【0041】メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペ
ンタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2
−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、シクロヘ
キサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルもしくはプロピレングリコールモノエチ
ルエーテルの如き、各種のアルコール類;
【0042】ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジイソプロピルエーテルもしくはジ−n−
ブチルエーテルの如き、各種のエーテル類;アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソ
ブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン
もしくはイソホロンの如き、各種のケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、エ
チレングリコールモノメチルエーテルアセテートもしく
はエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートの
如き、各種のエステル類などであるし、さらには、N−
メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミドまたはエチレンカーボネートなどである。
【0043】これら上掲の有機溶剤類は、単独使用でも
よいし、2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0044】前掲されたような各種の単量体成分から、
当該オキサゾリン基含有ビニル系重合体を、溶液重合法
によって調製するには、全単量体類、重合開始剤類およ
び溶剤類を、反応容器に、一括仕込みして重合せしめる
とか、あるいは溶剤類のみを仕込んだ反応容器に、全単
量体類および重合開始剤類を、それぞれ、連続的に、ま
たは分割によって添加して重合せしめるなどのような、
種々の方法を適用することが出来る。
【0045】さらに、当該オキサゾリン基含有ビニル系
重合体としては、溶剤類に分散された形の、いわゆる非
水ディスパージョンの形であってもよい。
【0046】かくして得られる当該オキサゾリン基含有
ビニル系重合体としては、重量平均分子量が約3,00
0〜約300,000なる範囲内に、とりわけ、5,0
00〜250,000なる範囲内に入るように管理され
ることが望ましい。
【0047】3,000未満の場合には、どうしても、
塗膜の耐溶剤性などが低下するようになり易く、一方、
300,000を超える場合には、どうしても、塗装作
業性が困難になり易いということになるので、いずれの
場合も好ましくない。
【0048】次いで、前述したオキサゾリン基含有ビニ
ル系重合体(A)と組み合わせて用いられる、別の構成
成分たる、前記したセルロース誘導体(D)として特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、ニトロセル
ロース、セルロースアセテート、セルロースアセテート
プロピオネート、セルロースアセテートブチレート、メ
チルセルロース、エチルセルロースまたはベンジルセル
ロースなどがあるが、就中、ニトロセルロースまたはセ
ルロースアセテートブチレートなどを用いるのが望まし
い。
【0049】当該セルロース誘導体(D)と、前述した
オキサゾリン基含有ビニル系重合体(A)との配合比率
としては、オキサゾリン基含有ビニル系重合体(A)の
100重量部に対して、此のセルロース誘導体(D)が
約5〜約250重量部となるような範囲内が、塗膜の諸
性能面からも適切である。
【0050】すなわち、オキサゾリン基含有ビニル系重
合体(A)の100重量部に対して、此のセルロース誘
導体(D)が5重量部未満であるという場合には、どう
しても、充分なる塗膜諸性能を持った形のものが得られ
難くなるし、一方、250重量部を超えて余りに多く用
いるという場合には、どうしても、塗装作業性ならびに
塗装外観などが低下し易くなるので、いずれの場合も好
ましくない。
【0051】また、前述したオキサゾリン基含有ビニル
系重合体(A)と、当該セルロース誘導体(D)とを用
いて、目的とする一液型ベースコート塗料を調製するに
際しては、必要に応じて、さらに、可塑剤を使用すると
いうことも出来る。
【0052】上記した可塑剤として特に代表的なものの
みを例示するにとどめれば、フタル酸ジメチル、フタル
酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチ
ル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジオクチル、フタル
酸ジデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジトリデ
シル、フタル酸ブチルベンジルの如き、各種のフタル酸
エステル類;コハク酸ジイソデシル、アジピン酸ジオク
チル、アジピン酸ジイソデシル、アゼライン酸ジオクチ
ル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチルの如
き、各種の脂肪族二塩基酸エステル類;
【0053】燐酸トリブチル、燐酸トリオクチル、燐酸
トリクレジル、燐酸トリフェニルの如き、各種の燐酸エ
ステル類;コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸およびフタル酸の如
き、各種のジカルボン酸類と、エチレングリコール、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール
もしくは1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オールまたはジエチレングリコールもしくはトリエチレ
ングリコールの如き、各種のグリコール類との反応によ
って得られる種々のポリエステル系類;あるいはエポキ
シ化大豆油またはエポキシ化脂肪酸エステルなどであ
る。
【0054】かかる可塑剤の使用量としては、前記した
オキサゾリン基含有ビニル系重合体(A)と、当該セル
ロース誘導体(D)との合計量100重量部に対して、
前記した可塑剤が0〜約40重量部となるような範囲内
が、塗膜の諸性能の面からも望ましい。
【0055】すなわち、オキサゾリン基含有ビニル系重
合体(A)と、セルロース誘導体(D)の合計量100
重量部に対して、可塑剤が約40重量部を超えるという
ような場合には、とりわけ、乾燥性ならびに仕上り外観
などが低下するということになり易いので、好ましくな
い。
【0056】本発明において用いられる一液型ベースコ
ート塗料は、そのままで、クリヤー塗料として用いるこ
とが出来るし、アルミニウム、金、銀、銅または真鍮の
如き、各種の金属粉末、あるいは無機顔料、有機顔料、
有機染料または鱗片状雲母粉の如き、各種の着色顔料類
などを使用した形で以て、用いることも出来る。
【0057】さらに、必要に応じて、各種の樹脂類や溶
剤類などをはじめ、流動調整剤、色分かれ防止剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤またはシランカップリ
ング剤などのような、公知慣用の各種の添加剤を加える
ことが出来るのは、勿論のことである。
【0058】上記した各種樹脂類として特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、ケトン樹脂、石油樹
脂、アクリル系重合体、オイルフリーアルキド樹脂、ア
ルキド樹脂またはエポキシ樹脂などである。
【0059】前記した溶剤類としては、前記のオキサゾ
リン基含有ビニル系重合体(A)を調製するに際して用
いられるようなものと同様の、各種の溶剤類または其れ
らの混合物が用いられる。
【0060】次には、前記した架橋型クリヤー塗料(I
I)について、詳細に説明をすることにする。
【0061】此の架橋型クリヤー塗料に用いられる、前
記した水酸基含有樹脂(B)とは、基本的には、一分子
中に少なくとも2個の水酸基を有する架橋性樹脂を指称
するものであるが、就中、水酸基含有アクリル樹脂、水
酸基含有フッ素樹脂または水酸基含有ポリエステル樹脂
の使用が望ましい。これらの水酸基含有樹脂は、単独使
用でも2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0062】上記した水酸基含有アクリル樹脂とは、水
酸基含有ビニル単量体類と、その他の共重合可能なビニ
ル単量体とを、常法に従い、たとえば、過酸化物類また
はアゾ化合物などのような、公知慣用の各種の重合開始
剤によって、ラジカル重合せしめることによって得られ
るというような形のものが、代表的なものである。
【0063】かかる水酸基含有ビニル単量体類として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートもしく
はもしくはポリプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレートの如き、各種の水酸基含有(メタ)アクリレー
ト類;または此れら上掲の各種の(メタ)アクリレート
類と、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物などであ
る。
【0064】そして、前記した共重合可能なる他のビニ
ル単量体類として特に代表的なもののみを例示するにと
どめれば、スチレン、tert−ブチルスチレン、α−
メチルスチレンもしくはビニルトルエンの如き、各種の
芳香族ビニル単量体類;メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)ア
クリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチルメタ
アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートもしくは
ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジ
ブロモプロピル(メタ)アクリレートまたはアルコキシ
アルキル(メタ)アクリレートの如き、各種の(メタ)
アクリレート類;
【0065】(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸もしくはフマル酸の如き、各種のカル
ボキシル基含有単量体類またはイタコン酸、マレイン酸
もしくはフマル酸の如き、各種の多価カルボキシル基含
有単量体と、炭素数が1〜18なるモノアルキルアルコ
ールとのモノエステル類;N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミドもしくはN−ジエチルアミノプ
ロピルアクリルアミドの如き、各種のアミノ基含有アミ
ド系不飽和単量体類;
【0066】グリシジル(メタ)アクリレートもしくは
β−メチルグリシジル(メタ)アクリレートの如き、各
種のエポキシ基含有(メタ)アクリレート類;酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニルもしくは「ベオバ」(オランダ国シ
ェル社製の、ビニルエステルの商品名)の如き、各種の
ビニルエステル類;フマル酸もしくはイタコン酸の如
き、各種の不飽和カルボン酸と、メチルアルコール(メ
タノール)エチルアルコール(エタノール)もしくはブ
チルアルコール(ブタノール)の如き、各種の1価アル
コールとのジエステル類;
【0067】ジアルキル(メタ)アクリロイロキシアル
キルホスフェート類や、(メタ)アクリロイルオキシア
ルキルアシッドホスフェート類や、ジアルキル(メタ)
アクリロイロキシアルキルホスファイト類や、(メタ)
アクリロイロキシアルキルホスファイト類;(メタ)ア
クリロニトリルの如き、各種のシアノ基含有ビニル系単
量体;ビニルエーテル類;あるいは塩化ビニルもしくは
塩化ビニリデンの如き、各種のハロゲン化ビニルなどで
ある。
【0068】さらに必要に応じて、いわゆる共重合性不
飽和基含有樹脂として、たとえば、それぞれ、上掲した
ような種々のビニル単量体をも含む、いわゆる重合性不
飽和単量体類と共重合性のある不飽和二重結合を有す
る、油ないしは脂肪酸で変性された形の、いわゆるアル
キド樹脂;
【0069】あるいは重合性不飽和単量体類と共重合性
のある不飽和二重結合を有する不飽和結合含有ポリエス
テル樹脂;あるいはまた、重合性不飽和単量体類と共重
合性のある不飽和二重結合を有するアクリル系樹脂など
を用い、かかる共重合性不飽和基含有樹脂類を共重合せ
しめるということもまた、可能である。
【0070】次いで、水酸基含有フッ素樹脂とは、たと
えば、フルオロオレフィンと、水酸基含有ビニル単量体
と、その他の共重合可能なビニル単量体とを、常法に従
い、過酸化物類やアゾ化合物などのような、公知慣用の
種々の重合開始剤によって、ラジカル重合せしめること
によって得られるという形のものが、というような形の
ものが、代表的なものである。
【0071】上記したフルオロオレフィンとして特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、フッ化ビニ
ル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロオレフィン、ブ
ロモトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン
もしくは、ヘキサフルオロプロピレンの如き、各種のフ
ッ素含有α−オレフィン類;
【0072】またはトリフルオロメチルトリフルオロビ
ニルエーテルもしくはペンタフルオロエチルトリフルオ
ロビニルエーテルの如き、各種のパーフルオロアルキル
・パーフルオロビニルエーテル類などのような種々の化
合物であるが、就中、ヘキサフルオロプロピレン、テト
ラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、フ
ッ化ビニルまたはフッ化ビニリデンなどの使用が望まし
い。
【0073】また、水酸基含有ビニル単量体として特に
代表的なるもののみを例示するにとどめれば、2−ヒド
ロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピル
ビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルエーテル、4
−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエ
ーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル
の如き、各種の水酸基含有ビニルエーテル類;
【0074】または上掲したような各種のビニルエーテ
ルと、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物などをは
じめ、さらには、2−ヒドロキシエチル(メタ)アリル
エーテル、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエー
テル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテ
ル、4−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、3
−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アリルエーテル、
5−ヒドロキシペンチル(メタ)アリルエーテルもしく
は6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテルの如
き、各種の水酸基含有アリルエーテル類;
【0075】上掲したような各種のアリルエーテルと、
ε−カプロラクトンとの付加反応生成物などであるし、
さらには、前掲したような、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレートもしくはポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレートの如き、各種の水
酸基含有(メタ)アクリレート類;あるいは此れら上掲
の各種の(メタ)アクリレート類と、ε−カプロラクト
ンの付加反応生成物などである。
【0076】そして、前記した、共重合可能なるその他
のビニル単量体として特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビ
ニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチル
ビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n
−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテ
ル、n−オクチルビニルエーテルもしくは2−エチルヘ
キシルビニルエーテル、クロロメチルビニルエーテル、
クロロエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル
またはフェニルエチルビニルエーテルの如き、各種のア
ルキルビニルエーテルないしは置換アルキルビニルエー
テル類;
【0077】あるいはシクロペンチルビニルエーテル、
シクロヘキシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘ
キシルビニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビ
ニルエーテル類;ビニル−2,2−ジメチルプロパノエ
ート、ビニル−2,2−ジメチルブタノエート、ビニル
−2,2−ジメチルペンタノエート、ビニル−2,2−
ジメチルヘキサノエート、ビニル−2−エチル−2−メ
チルブタノエート、ビニル−2−エチル−2−メチルペ
ンタノエート、ビニル−3−クロロ−2,2−ジメチル
プロパノエート、
【0078】酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸
ビニル、カプリン酸ビニルもしくはラウリン酸ビニル、
9 なる脂肪族カルボン酸ビニル、C10なる分岐脂肪族
カルボン酸ビニル、C11なる分岐脂肪族カルボン酸ビニ
ルまたはステアリン酸ビニルの如き、各種の脂肪族カル
ボン酸ビニル;
【0079】シクロヘキサンカルボン酸ビニルもしくは
メチルシクロヘキサンカルボン酸ビニルまたは安息香酸
ビニルもしくはp−tert−ブチル安息香酸ビニルの
如き、環状構造を有するカルボン酸の各種のビニルエス
テル類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブ
チルアクリレートもしくはシクロヘキシルアクリレート
の如き、各種のアクリル酸エステル類;メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレートもさくはベンジルメ
タクリレートの如き、各種のメタクリル酸エステル類;
【0080】エチレン、プロピレンもしくはブテン−1
の如き、各種のα−オレフィン類;塩化ビニルもしくは
塩化ビニリデンの如き、フルオロオレフィンを除く、各
種のハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルス
チレンもしくはビニルトルエンの如き、各種の芳香族ビ
ニル化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルメ
チルジエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエ
トキシ)シラン、アリルトリメトキシシラン、
【0081】トリメトキシシリルビニルエーテル、トリ
エトキシシエチルビニルエーテル、メチルジメトキシシ
リルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピ
ルビニルエーテル、トリエトキシシリルプロピルビニル
エーテル、メチルジエトキシシリルプロピルビニルエー
テル、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルトリエトキシシランもしくはγ−(メタ)アクリロイ
ルオキシプロピルメチルジメトキシシランの如き、加水
分解性シリル基を有する各種の化合物;
【0082】N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミドもしくはN−ジエチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミドの如き、各種のアミノ基含有アミド系不飽
和単量体類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
トもしくはジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート
の如き、各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アク
リレート類;
【0083】tert−ブチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)
アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレー
ト、ピロリジニルエチル(メタ)アクリレートもしくは
ピペリジニルエチル(メタ)アクリレートの如き、各種
のアミノ基含有単量体類;または(メタ)アクリル酸、
クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸もしくはフマル酸
の如き、各種のカルボキシル基含有単量体類などであ
る。
【0084】そして、前記した水酸基含有ポリエステル
樹脂とは、多塩基酸成分と、グリコール成分とを、常法
に従い、エステル化せしめることによって得られるとい
う形のものが、代表的なものである。
【0085】かかる多塩基酸成分として特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、メチルテレフタル酸、トリメリット
酸もしくはピロメリット酸またはそれらの無水物の如
き、各種の芳香族ジカルボン酸類;ヘキサヒドロフタル
酸、テトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル
酸もしくはメチルテトラヒドロフタル酸またはそれらの
無水物の如き、
【0086】各種の脂環族ジカルボン酸類;あるいはコ
ハク酸、マレイン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸もしくはドデカン二酸またはそれらの無水物の如
き、各種の脂肪族ジカルボン酸類などであるし、さらに
は、安息香酸、パラターシャリブチル安息香酸またはバ
ーサチック酸などである。
【0087】一方、グリコール成分として特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、水添ビスフェノールAもしくはグリセリン、
【0088】またはトリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパンもしくはペンタエリスリトールなどをはじ
め、さらには、「カージュラE」〔オランダ国シェル社
製の、分岐状(分枝状)脂肪族モノエポキシ化合物〕な
どのような、各種のモノエポキシ化合物もまた、此のグ
リコール成分として使用することが出来る。
【0089】さらに、当該ポリエステル樹脂には、油成
分もを、当該樹脂形成成分の一つとして用いるることが
出来るが、とりわけ、耐候性などの面からは、やし油、
水添やし油、オクチル酸、イソノナン酸などの使用が望
ましく、さらに必要に応じて、米糠油脂肪酸、トール油
脂肪酸、大豆油、ひまし油または脱水ひまし油などもま
た、適宜、使用することが出来る。
【0090】かくして得られる、当該水酸基含有樹脂
(B)としては、固形分水酸基価(以下、これを水酸基
価と略記する)が約30〜約300なる範囲内が、塗膜
の性能の面からも、好適である。
【0091】すなわち、水酸基含有樹脂(B)の水酸基
価が約30未満の場合には、どうしても、塗膜の耐溶剤
性などが低下するというようになり易いし、一方、約3
00を超えて余りに高くなる場合には、どうしても、乾
燥性などが低下するというようになるので、いずれの場
合も好ましくない。
【0092】次いで、本発明の架橋型クリヤー塗料(I
I)に用いられる、前記したポリイソシアネート化合物
(C)とは、たとえば、一分子中に少なくとも2個のイ
ソシアネート基を有するという形のものを指称するが、
それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにと
どめれば、トリレンジイソシアネートもしくはジフェニ
ルメタンジイソシアネートの如き、各種の芳香族ジイソ
シアネート類;
【0093】ヘキサメチレンジイソシアネートもしくは
トリメチルヘキサンジイソシアネートの如き、各種の脂
肪族ジイソシアネート類;キシリレンジイソシアネート
もしくはイソホロンジイソシアネートの如き、各種の脂
環族ジイソシアネート類のような有機ジイソシアネート
化合物などをはじめ、
【0094】これらの有機ジイソシアネート化合物と、
多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂または水な
どとの付加物、あるいは上掲されたような有機ジイソシ
アネート化合物同志の重合体(イソシアヌレート型ポリ
イソシアネート化合物をも含む。)などである。
【0095】これらのポリイソシアネート化合物は、単
独使用でも2種以上の併用でもよいことは、勿論であ
る。
【0096】かかるポリイソシアネート化合物(C)
と、前述した水酸基含有樹脂(B)との配合比率として
は、NCO/OH=約0.5〜約2.0(当量比)なる
範囲内が、塗膜の諸性能の面からも、望ましい。
【0097】また、本発明において用いられる、当該架
橋型クリヤー塗料(II)を調製するに際しては、必要
に応じて、さらに、公知慣用の種々の硬化触媒を使用す
ることが出来る。
【0098】かかる硬化触媒として特に代表的なものの
みを例示するにとどめれば、ジブチル錫ジラウレート、
ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル酸錫もしくはナフ
テン酸コバルトの如き、各種の有機金属化合物;または
1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オクタンも
しくは1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−ウン
デセン−7の如き、各種のアミン化合物などである。
【0099】さらにまた、必要に応じて、各種樹脂類や
溶剤類などをはじめ、流動調整剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、光安定剤またはシランカップリング剤などのよ
うな、公知慣用の各種の添加剤類を加えることが出来る
のは、勿論のことである。
【0100】上記した、各種樹脂類として特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、ニトロセルロースも
しくはセルロースアセテートブチレートの如き、各種の
繊維素系樹脂類などをはじめ、さらには、ケトン樹脂、
石油樹脂、シリコン樹脂またはエポキシ樹脂などである
し、さらにはまた、有機シリケート類なども包含され
る。
【0101】また、上記した溶剤類としては、前述した
オキサゾリン基含有ビニル系重合体(A)を調製するに
際して用いられる、前掲したような、各種の溶剤類また
は其れらの混合物などであり、こうした種々の化合物が
特に代表的なものとして例示される。
【0102】本発明に係る上塗り塗装方法に従って、目
的とする塗膜を形成するには、たとえば、表面処理を施
した被塗物上に、あるいは必要に応じて、予め、プライ
マーやサーフェーサーなどを施した被塗物上に、あるい
はまた、上塗り塗料を施した被塗物上に、
【0103】一液型ベースコート塗料(I)を、そのま
まで以て、必要に応じて、希釈溶剤で希釈せしめた形で
以て、常法により、塗装を行い、次いで、架橋型クリヤ
ー塗料(II)を、常法に従って、塗装して、所望の条
件で以て、架橋せしめるというようにすればよい。
【0104】このようにして得られる、本発明の上塗り
塗膜は、とりわけ、耐久性ならびに塗膜外観などに優れ
ているということは言うまでも無く、従来型の一液ベー
スコート塗料を用いるという塗装方式に比較して、とり
わけ、下地塗膜との付着性ならびに耐水性などに優れる
というものである。
【0105】したがって、以上に詳説した通り、本発明
の上塗り塗装方法は、特に、自動車のトップ・コート
や、自動車補修用などの、諸々の塗装用として、極めて
実用性の高い塗装方式である。
【0106】また、本発明の上塗り塗装方法は、上述し
た以外の用途としても、たとえば、建築外装用、建材用
あるいは重防食用などとしての塗装方式も、極めて有効
裡に利用し適用することが出来るというものである。
【0107】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
により、一層、具体的に説明することにするが、本発明
は、これらの例示の例のみに、決して、限定されるとい
うようなものではない。
【0108】なお、以下において、部および%は、特に
断りの無い限り、すべて、重量基準であるものとする。
【0109】参考例1〔オキサゾリン基含有ビニル系重
合体(A)の調製例〕 攪拌機、温度計、冷却器および窒素導入菅を備えた四つ
口フラスコに、トルエンの400部と、酢酸n−ブチル
の100部とを仕込んで、100℃に保持した。
【0110】次いで、ここへ、メチルメタクリレートの
250部、n−ブチルメタクリレートの120部および
n−ブチルアクリレートの50部と、2−イソプロペニ
ル−2−オキサゾリンの80部とからなる混合物と、重
合開始剤としての、それぞれ、tert−ブチルパーオ
キシオクトエートの3部と、tert−ブチルパーオキ
シベンゾエートの1部とからなる混合物とを、4時間に
亘って、滴下した。
【0111】滴下終了後も、同温度に、8時間のあいだ
保持して反応を続行せしめ、不揮発分が50%なる目的
樹脂(A)の溶液を得た。以下、これを樹脂(A−1)
と略記する。
【0112】参考例2(同上) 使用すべきビニル単量体を、メチルメタクリレートの2
50部、n−ブチルメタクリレートの100部およびn
−ブチルアクリレートの100部と変更し、かつ、2−
イソプロペニル−2−オキサゾリンの使用量を50部と
変更するようにした以外は、参考例1と同様にして、反
応を行うということによって、不揮発分が50%なる目
的樹脂(A)の溶液を得た。以下、これを樹脂(A−
2)と略記する。
【0113】参考例3〔一液型ベースコート塗料(I)
の調製例〕 下記するような配合比率で以て、通常の塗料調製法に従
って配合したものを、希釈用溶剤により、フォード・カ
ップNO.4で以て、12秒なる粘度に調整せしめるこ
とによって、目的とする一液型ベースコート塗料と為し
た。
【0114】 参考例1で得られた樹脂(A−1) 100部 「CAB551−0.2」 25部 (米国イーストマンコダック社製の、セルロース アセテートブチレートの商品名) 「CAB531−1」 25部 (米国イーストマンコダック社製の、セルロース アセテートブチレートの商品名) 「ディスパロン4200−10」 4部 [楠本化成(株)製の、ポリエチワックスの商品名] 「アルペースト7160N」 30部 [東洋アルミ(株)製の、アルミニウムペースト の商品名] ───────────────────────────────── 184部
【0115】以下、これをBC−1と略記する。
【0116】参考例4(同上) 下記するような配合比率で以て、通常の塗料調製法に従
って配合したものを、希釈用溶剤により、フォード・カ
ップNO.4で以て、12秒なる粘度に調整せしめるこ
とによって、目的とする一液型ベースコート塗料と為し
た。
【0117】 参考例2で得られた樹脂(A−2) 100部 「CAB551−0.2」 25部 「CAB531−1」 25部 「ディスパロン4200−10」 4部 「アルペースト7160N」 30部 ───────────────────────────────── 184部
【0118】以下、これをBC−2と略記する。
【0119】参考例5〔架橋型クリヤー塗料(II)の
調製例〕 下記するような配合比率で以て、通常の塗料調製法に従
って配合したものを、希釈用溶剤により、フォード・カ
ップNO.4で以て、20秒なる粘度に調整せしめるこ
とによって、目的とする架橋型クリヤー塗料と為した。
【0120】 「アクリディック 54−630」 100部 [大日本インキ化学工業(株)製の、水酸基含有 アクリル樹脂の商品名;不揮発分=60%] 「バーノック DN−980」 26部 [大日本インキ化学工業(株)製の、ポリイソシ アネート化合物の商品名;不揮発分=75%] 「チヌビン 900」 1部 (スイス国チバガイギー社製の、紫外線吸収剤の 商品名) 「サノール LS−765」 1部 [三共(株)製の、光安定剤の商品名] ───────────────────────────────── 128部
【0121】以下、これをCC−1と略記する。
【0122】参考例6(同上) 下記するような配合比率で以て、通常の塗料調製法に従
って配合したものを、希釈用溶剤により、フォード・カ
ップNO.4で以て、20秒なる粘度に調整せしめるこ
とによって、目的とする架橋型クリヤー塗料と為した。
【0123】 「フルオネート K−704」 100部 [大日本インキ化学工業(株)製の、水酸基含有 フッ素樹脂の商品名;不揮発分=60%] 「バーノック DN−990S」 12部 [大日本インキ化学工業(株)製の、ポリイソシ アネート化合物の商品名;不揮発分=100%] 「チヌビン 900」 1部 「サノール LS−765」 1部 ──────────────────────────────── 114部
【0124】以下、これをCC−2と略記する。
【0125】参考例7(同上) 下記するような配合比率で以て、通常の塗料調製法に従
って配合したものを、希釈用溶剤により、フォード・カ
ップNO.4で以て、20秒なる粘度に調整せしめるこ
とによって、目的とする架橋型クリヤー塗料と為した。
【0126】 「ベッコゾール CB−931」 100部 [大日本インキ化学工業(株)製の、水酸基含有 アルキド樹脂の商品名;不揮発分=65%] 「バーノック DN−980」 31部 「チヌビン 900」 1部 「サノール LS−765」 1部 ──────────────────────────────── 133部
【0127】以下、これをCC−3と略記する。
【0128】参考例8(アクリル・メラミン系ベースコ
ート塗料の調製例) 下記するような配合比率で以て、通常の塗料調製法に従
って配合したものを、希釈用溶剤により、フォード・カ
ップNO.4で以て、12秒なる粘度に調整せしめるこ
とによって、目的とするアクリル・メラミン系ベースコ
ート塗料と為した。
【0129】 「アクリディック A−322」 100部 [大日本インキ化学工業(株)製の、水酸基含有 アクリル樹脂の商品名;不揮発分=50%] 「スーパーベッカミン L−117−60」 21部 [大日本インキ化学工業(株)の、n−ブチル化 メラミン樹脂の商品名;不揮発分=60%] 「アルペースト7160N」 16部 ──────────────────────────────── 137部
【0130】以下、これをBC−3と略記する。
【0131】参考例9(アクリル・メラミン系クリヤー
塗料の調製例) 下記するような配合比率で以て、通常の塗料調製法に従
って配合したものを、希釈用溶剤により、フォード・カ
ップNO.4で以て、20秒なる粘度に調整せしめるこ
とによって、目的とするアクリル・メラミン系クリヤー
塗料と為した。
【0132】 「アクリディック A−345」 100部 [大日本インキ化学工業(株)製の、水酸基含有 アクリル樹脂の商品名;不揮発分=55%] 「スーパーベッカミン L−117−60」 40部 「チヌビン 900」 1部 「サノール LS−765」 1部 ──────────────────────────────── 142部
【0133】以下、これをCC−4と略記する。
【0134】参考例10(対照用樹脂の調製例) 使用すべきビニル単量体を、メチルメタクリレートの2
80部、n−ブチルメタクリレートの170部およびn
−ブチルアクリレート50部と変更するようにした以外
は、参考例1と同様にして反応を行って、不揮発分が5
0%なる、対照用の、樹脂の溶液を得た。以下、これを
対照用樹脂(A−3)と略記する。
【0135】参考例11(対照用一液型ベースコート塗
料の調製例) 下記の如き比率になるように、通常の塗料調製法で配合
したものを、希釈用溶剤により、フォードカップNO.
4で12秒なる粘度に調整して、一液型ベースコート塗
料とした。
【0136】 参考例10で得られた対照用樹脂(A−3) 100部 「CAB551−0.2」 25部 「CAB531−1」 25部 「ディスパロン4200−10」 4部 「アルペースト7160N」 30部 ──────────────────────────────── 184部
【0137】以下、これをBC−4と略記する。
【0138】実施例1〜6ならびに比較例1および2 軟鋼板上に、カチオン電着塗膜と、ポリエステル・メラ
ミン系サーフェーサーとを施した上に、参考例8で得ら
れたアクリル・メラミン系ベースコート塗料(BC−
3)を、エアスプレーにより、乾燥膜厚が15〜20ミ
クロン(μm)となるように塗装した。
【0139】次いで、5分間のセッティングを設けてか
ら、参考例9で得られたアクリル・メラミン系クリヤー
塗料(CC−4)を、エアスプレーにより、乾燥膜厚が
35〜40μmとなるように、ウェット・オン・ウェッ
トで以て塗装したのち、室温に、20分間のあいだ放置
し、次いで、140℃で以て、30分間のあいだ焼き付
け乾燥を行った。
【0140】さらに、その24時間後に、かくして得れ
れル塗装板を、#2000ペーパーで以て研磨したの
ち、参考例3、4または11で得られた、それぞれの一
液型ベースコート塗料(I)を、エアスプレーにより、
乾燥膜厚が20〜30μmとなるように塗装した。
【0141】次いで、15分間、セッティングしたのち
に、参考例5、6または7で得られた架橋型クリヤー塗
料(II)を、エアスプレーにより、乾燥膜厚が50〜
60μmとなるように、ウェット・オン・ウェットで以
て塗装してから、60℃で、30分間のあいだ乾燥した
のち、室温に、1週間のあいだ放置した。
【0142】しかるのち、かくして得られた、それぞれ
の試験片について、諸々の塗膜性能の評価判定試験を行
った。それらの結果は、まとめて、第1表に示す。
【0143】
【表1】
【0144】《第1表の脚注》 1) 光沢値:60度鏡面反射率(%)で以て表示し
た。
【0145】2) 鮮映性:目視により判定した。
【0146】◎……非常に良好 △……やや不良 ×……不 良
【0147】3) 付着性:2mm間隔で以て、100
個の碁盤目を入れ、セロファン・テープ剥離による、剥
がれの有無を、目視により判定した。
【0148】◎……全く剥がれが認められない △……やや剥がれが認められる ×……著しく剥がれる
【0149】4) 耐水性:40℃の温水中に、72時
間のあいだ浸漬してから、取り出した直後における、塗
面上のブリスターの有無の、目視による判定(ASTM
D−714)と、室温に24時間のあいだ放置したの
ちの付着性を、目視による判定とを行った。
【0150】
【表2】
【0151】
【発明の効果】以上に詳説したように、本発明は、とり
わけ、下地塗膜との付着性ならびに耐ブリスター性など
に優れるし、加えて、塗膜の外観などにも優れるとい
う、極めて、斬新にして有用なる塗装方法を提供するこ
とが出来るというものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B05D 7/24 302 B05D 7/24 302F 302R 303 303C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗物上に、金属粉末および/または着
    色顔料を含有した一液型ベースコート塗料(I)を塗装
    し、次いで、該塗装面に、架橋型クリヤー塗料(II)
    を塗装して架橋せしめるという上塗り塗装方法におい
    て、それぞれ、上記した一液型ベースコート塗料(I)
    として、オキサゾリン基含有ビニル系重合体(A)を、
    必須の成分として用いるという一方で、上記した架橋型
    クリヤー塗料(II)として、水酸基含有樹脂(B)
    に、ポリイソシアネート化合物(C)を配合せしめて得
    られる樹脂組成物を主成分として用いることにより、塗
    膜を形成せしめることを特徴とする、上塗り塗装方法。
  2. 【請求項2】 被塗物上に、金属粉末および/または着
    色顔料を含有した一液型ベースコート塗料(I)を塗装
    し、次いで、該塗装面に、架橋型クリヤー塗料(II)
    を塗装して架橋せしめるという上塗り塗装方法におい
    て、それぞれ、上記した一液型ベースコート塗料(I)
    として、オキサゾリン基含有ビニル系重合体(A)に、
    セルロース誘導体(D)を配合せしめて得られる樹脂組
    成物を主成分として用いるという一方で、上記した架橋
    型クリヤー塗料(II)として、水酸基含有樹脂(B)
    に、ポリイソシアネート化合物(C)を配合せしめて得
    られる樹脂組成物を主成分として用いることにより、塗
    膜を形成せしめることを特徴とする、上塗り塗装方法。
  3. 【請求項3】 前記した水酸基含有樹脂(B)が、水酸
    基含有アクリル樹脂、水酸基含有フッ素樹脂および水酸
    基含有ポリエステル樹脂よりなる群から選ばれる、少な
    くとも1種のものである、請求項1または2に記載の上
    塗り塗装方法。
  4. 【請求項4】 前記したセルロース誘導体(D)が、セ
    ルロースアセテートブチレートまたはニトロセルロース
    である、請求項2に記載の上塗り塗装方法。
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