JPH08306107A - ディスク記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 一方のディスクの支持径が、他方のカートリ
ッジ収納型のディスクのカートリッジケースに形成した
ターンテーブル挿入孔の径よりも大きい場合でも、両デ
ィスクについてターンテーブルへの装着が可能であるデ
ィスク・クランプ機構を備えた、汎用性のあるディスク
記録再生装置を提供する。 【構成】 装置内の記録／再生位置に装填されたディス
クの中心位置で回転するスピンドル及び前記ディスクを
載置するターンテーブルを備えると共に、前記ターンテ
ーブルに設けたマグネットで前記ディスクを吸着・保持
するように構成したディスク記録再生装置において、こ
のディスクの中心孔に嵌合する嵌合保持部と前記スピン
ドルに嵌合する中心孔と前記マグネットに対向する磁性
材料よりなる被吸着部とを有するクランパー、及び、前
記クランパーと対になって前記ディスクを挟持すると共
に前記ターンテーブルに装着されるサブターンテーブル
を媒介して、前記ディスクを前記ターンテーブルに装着
するように構成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ディスク状情報媒体の
記録再生装置に係り、特に、異なる種類のディスク媒体
を記録再生位置に装填して、これを回転させることが可
能なディスク記録再生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ディスク状記録媒体（以下、ディ
スクと称す）をディスク記録再生装置のドライブ部に装
填した際、ディスクをターンテーブルに装着する方法と
して、マグネットクランプ方式、メカニカルクランプ方
式の２通りが、通常、採用されている。

【０００３】従来のメカニカルクランプ方式におけるデ
ィスク・クランプ機構は、例えば、図５に示すような構
造になっている。ここで、符号１０１はディスク、１０
２はディスク１０１に設けられた中心孔、１５０はディ
スクを回転させるためのスピンドル、１５１はディスク
を載置して回転するためのターンテーブル、１５２はス
ピンドル１５０に沿って上下に摺動可能してターンテー
ブル１５１上のディスクの芯出しを行うテーパーコー
ン、１５３はテーパーコーン１５２を図の上方向に付勢
するための圧縮コイルばね、１５４はディスクを上方向
から押えるためのディスク押え部材である。また、ディ
スク押え部材１５４には、ターンテーブル１５１側にデ
ィスクを磁気的に引きつけるために、マグネット１５５
が固着されている。

【０００４】このように構成されたディスク・クランプ
機構では、ディスクの中心孔１０２にテーパーコーン１
５２を挿入し、テーパーコーン１５２の周囲部をディス
クの中心孔１０２に嵌合・当接して、芯出しが行われ
る。また、その状態で、マグネット１５５とターンテー
ブル１５１との間の吸着力により、ディスク１０１がデ
ィスク押え部材１５４によってターンテーブル１５１に
固定される。

【０００５】また、従来のマグネットクランプ方式にお
けるディスク・クランプ機構には、例えば、図６に示さ
れるような構成のものが知られている。ここで、符号１
１１はディスク、１１２は磁性材料からなるハブ、１１
３はハブ１１２をターンテーブルに磁気的に引きつける
ためのマグネットである。

【０００６】以上のように構成されたディスク・クラン
プ機構では、ハブの中心孔１１３にスピンドル１５０を
挿入して、芯出しが行われ、その状態で、マグネット１
５７とハブ１１２との間の吸着力により、ディスク１１
１がターンテーブル１５６に固定される。

【０００７】また、上述の２種類のクランプ方式に適用
される異なるディスクを、同一のターンテーブル上に載
置し、クランプすることができる汎用のディスク・クラ
ンプ機構には、例えば、図７で示すように、特開平６−
１５０５０４号公報所載のものがある。

【０００８】この従来例では、ハブを有しないディスク
（図７の（Ａ）参照）の芯出しを行うためのテーパーコ
ーンと、ハブを有するディスク（図７の（Ｂ）参照）の
芯出しを行うためのスピンドルとを同軸に設けており、
それぞれのディスクを、磁力を用いて、同一のスピンド
ル、ターンテーブルに対して選択的に装着し、駆動する
ことが可能である。

【０００９】このような汎用性のあるディスク・クラン
プ機構には、別に、図８で示すように、登録実用新案公
報第３００４０９８号に記載されるものがある。ここで
は、２つの、高さが異なるディスク支持面を、同一ター
ンテーブル上に設けることで、クランプエリアが異なる
ディスクを、同一ターンテーブル上にクランプすること
ができる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図７及
び図８に記載されているようなディスク・クランプ機構
を備えている場合でも、特に、図８の場合のように、デ
ィスク支持位置が、そのディスクの半径方向に異なる場
合には、何れのクランプ方式かに拘わらず、次の問題が
ある。即ち、ディスクが予めカートリッジに装填された
ものを対象とするディスク・クランプ機構では、ディス
クの小さい支持径に対応してカートリッジに設けられた
ターンテーブル挿入孔の大きさが小さい場合、前記ター
ンテーブル挿入孔より、他の扱いディスクの支持径が大
きければ、この大きい支持径の箇所で支持するターンテ
ーブル側の支持部が、前記カートリッジのケースと空間
的に干渉して、カートリッジ収納型のディスクをターン
テーブルに支持することが不可能になる。

【００１１】

【発明の目的】本発明は、上記事情に基づいて成された
もので、一方のディスクの支持径が、他方のカートリッ
ジ収納型のディスクのカートリッジケースに形成したタ
ーンテーブル挿入孔の径よりも大きい場合でも、両ディ
スクについてターンテーブルへの装着が可能であるディ
スク・クランプ機構を備えた、汎用性のあるディスク記
録再生装置を提供しようとするものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
装置内の記録／再生位置に装填されたディスクの中心位
置で回転するスピンドル及び前記ディスクを載置するタ
ーンテーブルを備えると共に、前記ターンテーブルに設
けたマグネットで前記ディスクを吸着・保持するように
構成したディスク記録再生装置において、前記スピンド
ルに嵌合する中心孔の周囲に磁性材料よりなるハブを有
する第一のディスクに対しては、前記ハブに対向して前
記マグネットが配置されており、また、前記ターンテー
ブルには、前記ハブの外周側でディスク面に接する支持
部が設けられており、前記中心孔より大きな中心孔を有
する第二のディスクに対しては、このディスクの中心孔
に嵌合する嵌合保持部と前記スピンドルに嵌合する中心
孔と前記マグネットに対向する磁性材料よりなる被吸着
部とを有するクランパー、及び、前記クランパーと対に
なって前記ディスクを挟持すると共に前記ターンテーブ
ルに装着されるサブターンテーブルを媒介して、前記デ
ィスクを前記ターンテーブルに装着するように構成され
ている。

【００１３】

【作用】このような構成にすることで、仮に、第一のデ
ィスクがカートリッジ収納型であり、カートリッジケー
スに形成したターンテーブル挿入口の径が、第二のディ
スクの支持径より小さくても、何れのディスクに対して
も、ターンテーブルへのディスクの装着が可能になり、
その意味での汎用性を確保できることになる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の一実施例について、図１ない
し図４を参照して、具体的に説明する。図２および図３
には、例えばＩＳＯ規格の３．５インチＭＯＤなどの、
カートリッジ収納型のディスクに適用する場合のディス
ク・クランプ機構が示されている。ここでは、装置内の
記録／再生位置に装填されたディスクの中心位置で回転
するスピンドル２３及び前記ディスクを載置するターン
テーブル２０が備えられており、ターンテーブル２０に
設けたマグネット２２で、前記ディスクを吸着・保持す
るように構成されている。

【００１５】このディスク・クランプ機構において、ス
ピンドル２３に嵌合する中心孔３３の周囲に磁性材料よ
りなるハブ３１を有する第一のディスク、この実施例で
は、カートリッジケース３０に収納されたディスク３２
に対しては、ハブ３１に対向して前述のマグネット２２
が配置されており、また、前述のターンテーブル２０に
は、ハブ３１の外周側でディスク面に接する環状の支持
部２５が設けられている。

【００１６】また、図１および図４に示すように、中心
孔３３より大きな中心孔１ａを有するコンパクトディス
クなどの第二のディスク１に対しては、クランパー３及
びこれと対になってディスク１を挟持すると共にターン
テーブル２０に装着されるサブターンテーブル４を媒介
して、ディスク１をターンテーブル２０に装着するよう
に構成されている。

【００１７】即ち、クランパー３は、ディスク１の中心
孔１ａに嵌合する嵌合保持部３ｃ（この実施例では、そ
の外周がテーパーコーン状になっている）と、スピンド
ル２３に嵌合する中心孔３ｂと、マグネット２２に対向
する磁性材料よりなる被吸着部３ａとを有している。

【００１８】上述のクランパー３及びサブターンテーブ
ル４は、上下に開閉可能なカートリッジケースに対し
て、その上側部分（ケース蓋）１０および下側部分（ケ
ース本体）８で、それぞれ、回転自在に装備されてお
り、前記カートリッジケースに第二のディスク１を装填
し、前記カートリッジケースを閉じた状態で、ディスク
をクランパー３及びサブターンテーブル４で、上下から
挟んでいる。

【００１９】更に詳述すれば、支持部２５は、嵌合保持
部３ｃより外周側に位置しており、また、サブターンテ
ーブル４は、第一のディスク３２と同じレベルで第二の
ディスク１を保持するように、第二のディスク１のディ
スク面に接する環状の支持部４ｂを備えている。なお、
サブターンテーブル４は、その環状の下面４ｃをターン
テーブル２０の外周に形成した載置部２１に載せた状態
で、ターンテーブルに嵌脱自在に嵌合されている。ま
た、カートリッジケース２は、記録／再生のためのピッ
クアップの移動領域で、対向する開口部７を、また、デ
ィスク１を収容する空間部９を、その下側部分８に備え
ている。

【００２０】このような構成では、図３に示されるよう
に、カートリッジケース３０の下面中心に設けられた開
口に、ターンテーブル２０が挿入されると、マグネット
２２にハブ３１が磁気的に吸引され、中心孔３３がスピ
ンドル２３に嵌挿されて、ディスクの径方向の位置が決
定され、また、第一のディスク３２の下面が、ターンテ
ーブル２０の支持部２５の頂面に当接・係合して、スピ
ンドル２３の軸方向の位置が決定され、この状態で、ク
ランプを完了する。

【００２１】なお、この場合、支持部２１は、これをカ
ートリッジケース３０の、ピックアップヘッドに対応す
る開口部、及び、下面に干渉しない位置に形成すること
で、カートリッジ収納型の上述のディスク３２に本発明
のディスク・クランプ機構を適用できることになる。

【００２２】また、図１に示すように、第二のディスク
１をカートリッジケース２の空間部９に収納し、上側部
分１０を閉塞すると同時に、クランパー３の嵌合保持部
３ｃがディスク１の中心孔１ａに嵌挿される。この際、
上側部分１０は、下側部分８に設けられたスナップフィ
ット保持部材（図示せず）により、閉塞状態が維持され
る。この状態のディスク１は、カートリッジケース２と
共に、ディスク記録再生装置内に装填され、図４に示す
ように、ターンテーブル２０に対して、クランパー３及
びサブターンテーブル４を媒介として、クランプされ
る。

【００２３】即ち、カートリッジケース２の下側部分８
に設けられた中央開口部に、ターンテーブル２０が挿入
されると、クランパー３の被吸着部３ｂがマグネット２
２に磁気的に吸引され、クランパー３の中心孔３ａがス
ピンドル２３に嵌挿される。また、磁気的吸引で、クラ
ンパー３が若干下がることで、ディスク１は、サブター
ンテーブル４の支持面４ｂに当接し、中心孔４ａが、タ
ーンテーブル２０の支持部２５の外周に嵌合され、ま
た、下面４ｃが載置部２１の上面に当接して、クランプ
を完了する。

【００２４】なお、この際に、ディスク１の中心孔１ａ
は、スピンドル２３で位置決めされたクランパー３のテ
ーパー部３ｃに嵌合されることで、ディスクの径方向の
位置が、また、クランパー３の若干の降下により、ディ
スク１を介して、下面４ｃが載置部２１に当接されるこ
とで、スピンドル２３の軸方向の位置が決定される。

【００２５】このような実施例において、ターンテーブ
ル２０に設けられた載置部２１は、ターンテーブル２０
の外周に突設してあるが、段付き軸形状（凸）に構成し
てもよい。さらに、載置部２１を、環状に形成するので
はなく、円周方向に間欠的に、例えば、少なくとも３ヵ
所以上に配置した形で構成することも可能である。

【００２６】

【発明の効果】本発明は、以上のようになり、装置内の
記録／再生位置に装填されたディスクの中心位置で回転
するスピンドル及び前記ディスクを載置するターンテー
ブルを備えると共に、前記ターンテーブルに設けたマグ
ネットで前記ディスクを吸着・保持するように構成した
ディスク記録再生装置において、前記スピンドルに嵌合
する中心孔の周囲に磁性材料よりなるハブを有する第一
のディスクに対しては、前記ハブに対向して前記マグネ
ットが配置されており、また、前記ターンテーブルに
は、前記ハブの外周側でディスク面に接する支持部が設
けられており、前記中心孔より大きな中心孔を有する第
二のディスクに対しては、このディスクの中心孔に嵌合
する嵌合保持部と前記スピンドルに嵌合する中心孔と前
記マグネットに対向する磁性材料よりなる被吸着部とを
有するクランパー、及び、前記クランパーと対になって
前記ディスクを挟持すると共に前記ターンテーブルに装
着されるサブターンテーブルを媒介して、前記ディスク
を前記ターンテーブルに装着するように構成されてい
る。

【００２７】従って、一方のディスクの支持径が、他方
のカートリッジ収納型のディスクのカートリッジケース
に形成したターンテーブル挿入孔の径よりも大きい場合
でも、両ディスクについてターンテーブルへの装着が可
能であると共に、装着された両ディスクにおいて光ピッ
クアップに対するディスクの光束入射側表面の高さを一
定にできるという汎用性を発揮できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のディスク・クランプ機構を第二のディ
スクに適用した場合を説明するための斜視図である。

【図２】本発明のディスク・クランプ機構を第一のディ
スクに適用した場合を説明するための斜視図である。

【図３】第一のディスクが、本発明のディスク・クラン
プ機構に装着される状態を示す側断面図である。

【図４】第二のディスクが、カートリッジケースに収納
されて、本発明のディスク・クランプ機構に装着される
状態を示す側断面図である。

【図５】従来のメカニカルクランプ方式よるディスク・
クランプ機構を示す断面図である。

【図６】従来のマグネットクランプ方式よるディスク・
クランプ機構を示す断面図である。

【図７】２種類のクランプ方式のディスクを、同一のデ
ィスク・クランプ機構にクランプする状態を示す断面図
である。

【図８】同じく、２種類のクランプ方式で、特に、クラ
ンプエリアが異なるディスクを同一のディスク・クラン
プ機構にクランプする状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 第二のディスク １ａ （第二のディスクの）中心孔 ２ カートリッジケース ３ クランパー ３ａ クランパの中心孔 ３ｂ 被吸着部 ３ｃ 嵌合保持部 ４ サブターンテーブル ４ａ （サブターンテーブルの）中心孔 ４ｂ ディスク支持面 ４ｃ 下面 ５ クランパーの保持部 ６ サブターンテーブルの保持部 ７ 開口部 ８ 下側部分 ９ 空間部 １０ 上側部分 ２０ ターンテーブル ２１ 載置部 ２２ マグネット ２３ スピンドル ２５ 支持部 ３０ カートリッジ ３１ ハブ ３２ 第一のディスク ３３ （第一のディスクの）中心孔

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 装置内の記録／再生位置に装填されたデ
   ィスクの中心位置で回転するスピンドル及び前記ディス
   クを載置するターンテーブルを備えると共に、前記ター
   ンテーブルに設けたマグネットで前記ディスクを吸着・
   保持するように構成したディスク記録再生装置におい
   て、 前記スピンドルに嵌合する中心孔の周囲に磁性材料より
   なるハブを有する第一のディスクに対しては、前記ハブ
   に対向して前記マグネットが配置されており、また、前
   記ターンテーブルには、前記ハブの外周側でディスク面
   に接する支持部が設けられており、 前記中心孔より大きな中心孔を有する第二のディスクに
   対しては、このディスクの中心孔に嵌合する嵌合保持部
   と前記スピンドルに嵌合する中心孔と前記マグネットに
   対向する磁性材料よりなる被吸着部とを有するクランパ
   ー、及び、前記クランパーと対になって前記ディスクを
   挟持すると共に前記ターンテーブルに装着されるサブタ
   ーンテーブルを媒介して、前記ディスクを前記ターンテ
   ーブルに装着するように構成されていることを特徴とす
   るディスク記録再生装置。
2. 【請求項２】 前記支持部は、嵌合保持部より外周側に
   位置しており、前記サブターンテーブルは、第一のディ
   スクと同じレベルで第二のディスクを保持するように、
   第二のディスクのディスク面に接する支持部を備えてい
   ることを特徴とする請求項１に記載のディスク記録再生
   装置。
3. 【請求項３】 前記クランパー及びサブターンテーブル
   は、上下に開閉可能なカートリッジケースに対して、そ
   の上側部分および下側部分で、それぞれ、回転自在に装
   備されており、前記カートリッジケースに第二のディス
   クを装填し、前記カートリッジケースを閉じた状態で、
   前記ディスクを上下から挟んでいることを特徴とする請
   求項１に記載のディスク記録再生装置。
4. 【請求項４】 前記カートリッジケースは、記録／再生
   のためのピックアップの移動領域で、対向する開口部を
   備えていることを特徴とする請求項３に記載のディスク
   記録再生装置。
5. 【請求項５】 前記クランパーの嵌合支持部は、テーパ
   ーコーン状の外周面を有することを特徴とする請求項１
   〜４に記載のディスク記録再生装置。