JPH08305182A - 転写ローラの製造方法 - Google Patents

転写ローラの製造方法

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JPH08305182A
JPH08305182A JP10881795A JP10881795A JPH08305182A JP H08305182 A JPH08305182 A JP H08305182A JP 10881795 A JP10881795 A JP 10881795A JP 10881795 A JP10881795 A JP 10881795A JP H08305182 A JPH08305182 A JP H08305182A
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JP
Japan
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rubber
roller
transfer roller
coating agent
molded body
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Withdrawn
Application number
JP10881795A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Koyama
達也 小山
Koichi Ando
紘一 安藤
Takao Mizutani
孝夫 水谷
Tatsuhiko Shimomura
竜彦 下村
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Data Corp
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】転写むらが発生するのを抑制することができる
転写ローラの製造方法を提供する。 【構成】半導電性のゴムを金属製の軸13の周囲に押し
出して成形体を形成し、該成形体をパイプ内に挿入し、
前記ゴムを発泡させ加硫してスポンジ状のゴムローラを
形成し、該ゴムローラの表面にコーティング剤を塗布す
る。そして、該コーティング剤の厚さをゴムローラの両
端部と中央部とで異ならせる。この場合、コーティング
剤を塗布した後の転写ローラ12の抵抗値を、軸方向に
おいて均一にすることができる。したがって、転写むら
が発生するのを抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転写ローラの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真プリンタにおいては、感
光体ドラムの表面が帯電器によって均一にかつ一様に帯
電させられ、露光装置によって露光されて静電潜像が形
成されるようになっている。そして、該静電潜像は現像
器によって現像されてトナー像になり、該トナー像は転
写器によって印刷媒体に転写され、定着器によって定着
される。
【0003】図2は従来の電子写真プリンタにおける転
写器の概念図である。図に示すように、転写器は感光体
ドラム11と対向させて配設された転写ローラ12から
成り、該転写ローラ12にプラスの高電圧を転写電圧と
して印加するようになっている。前記感光体ドラム11
には、図示しない現像器によってあらかじめトナー像1
0が形成される。そして、該トナー像10を構成する各
トナーを転写電流によって印刷媒体9に付着させること
によりトナー像10の転写が行われる。
【0004】ところで、前記転写ローラ12は、抵抗値
を均一にして転写電流を一定にするために、また、前記
転写ローラ12を一定の力Fで不偏的に感光体ドラム1
1に押し付けることによって、転写ローラ12と感光体
ドラム11との間に適正な接触面積を確保し、印刷媒体
9を確実に搬送することができるようになっている。前
記転写ローラ12は、混練された半導電性のゴム(例え
ば、シリコーンゴム)を金属製の軸に取り付け、発泡及
び加硫を行いスポンジ状にし、所定の寸法に仕上げるこ
とによって形成される。
【0005】なお、混練されたゴムの中には、あらかじ
め発泡剤が混入されていて、前記ゴムを所定の温度に加
熱することによって、発泡させることができるようにな
っているものがある。そして、前記ゴムを所定の温度で
加熱処理を施すことによって加硫が行われ、該加硫によ
ってゴムの分子間に強い結合を形成することができる。
【0006】次に、前記構成の転写ローラ12の製造方
法について説明する。図3は従来の転写ローラの製造方
法の第1工程図、図4は従来の転写ローラの製造方法の
第2工程図、図5は従来の転写ローラの製造方法の第3
工程図、図6は従来の転写ローラの製造方法の第4工程
図である。まず、混練された半導電性のシリコーンゴム
14を図示しない押出成形機によって金属製の軸13の
周囲に所定の寸法で押し出し、図3に示すような成形体
15を形成する。その後、図4に示すように、該成形体
15を金属製のパイプ16内に挿入し、該パイプ16の
両側に軸心ずれ防止用のコマ18を装着し、前記成形体
15を一定の温度で発泡させ1次加硫し、図5に示すよ
うに、スポンジ状のゴムローラ19を成形する。そし
て、該ゴムローラ19を冷却し、軸13と一体にゴムロ
ーラ19を取り出し、2次加硫を行い、表面に半導電性
のコーティング剤を薄く均一に塗布し、焼付けを行う。
これらの一連の前記工程によって、図6に示すような転
写ローラ12を製造することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の転写ローラの製造方法においては、発泡後の1次加
硫及び2次加硫によってゴムローラ19が収縮してしま
う。ここで、前記転写ローラ12を使用した電子写真プ
リンタにおけるトナー像の転写について説明する。
【0008】図7は従来のゴムローラの収縮を説明する
図、図8は従来の転写ローラの概念図である。図におい
て、11は感光体ドラム、12は2次加硫を行った後の
転写ローラ、19は発泡後のゴムローラである。この場
合、1次加硫及び2次加硫によってゴムローラ19が収
縮すると、図7の矢印で示すように、引張応力が発生
し、転写ローラ12の両端部の形状が変化し、転写ロー
ラ12の中央部に比べて両端部の径が大きくなってしま
う。
【0009】通常、転写ローラ12の長さは、それが組
み込まれるプリンタにおいて、印刷することが可能な印
刷媒体9(図2)の最大外形に合わせて決定される。し
たがって、転写ローラ12の両端部の形状が変わると、
図8に示すように、感光体ドラム11と転写ローラ12
との接触面積が軸方向において変化する。すなわち、転
写ローラ12における径の大きな両端部においては、転
写ローラ12における径の小さな中央部と比べて、感光
体ドラム11と転写ローラ12との接触面積が大きくな
る。したがって、該接触面積の大小によって転写電流が
変化し、転写むらが発生してしまう。
【0010】そこで、成形後の転写ローラ12を研削加
工によって仕上げるようにしている。ところが、該研削
加工によって転写ローラ12を仕上げると、コストがそ
の分高くなってしまう。本発明は、前記従来の転写ロー
ラの製造方法の問題点を解決して、転写むらが発生する
のを抑制することができる転写ローラの製造方法を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の転
写ローラの製造方法においては、半導電性のゴムを金属
製の軸の周囲に押し出して成形体を形成し、該成形体を
パイプ内に挿入し、前記ゴムを発泡させ加硫してスポン
ジ状のゴムローラを形成し、該ゴムローラの表面にコー
ティング剤を塗布する。
【0012】そして、該コーティング剤の厚さをゴムロ
ーラの両端部と中央部とで異ならせる。本発明の他の転
写ローラの製造方法においては、半導電性のゴムを金属
製の軸の周囲に押し出して成形体を形成し、該成形体を
パイプ内に挿入して、コマによって前記軸を支え、前記
ゴムを発泡させ加硫してスポンジ状のゴムローラを形成
し、該ゴムローラの表面に、ゴムローラより抵抗値が小
さなコーティング剤を塗布する。
【0013】そして、前記ゴムローラの両端部と中央部
との間に切込みを形成する。本発明の更に他の転写ロー
ラの製造方法においては、半導電性のゴムを金属製の軸
の周囲に押し出して成形体を形成し、該成形体をパイプ
内に挿入して、コマによって前記軸を支え、前記ゴムを
発泡させ加硫してスポンジ状のゴムローラを形成し、該
ゴムローラの表面にコーティング剤を塗布する。
【0014】そして、前記パイプの両端部には加工が施
され、両端に近いほどパイプの内径が小さくされる。本
発明の更に他の転写ローラの製造方法においては、半導
電性のゴムを金属製の軸の周囲に押し出して成形体を形
成し、該成形体をパイプ内に挿入して、コマによって前
記軸を支え、前記ゴムを発泡させ加硫してスポンジ状の
ゴムローラを形成し、該ゴムローラの表面にコーティン
グ剤を塗布する。
【0015】そして、前記コマにおける成形体と対向す
る面に凹部が形成される。本発明の更に他の転写ローラ
の製造方法においては、半導電性のゴムを金属製の軸の
周囲に押し出して成形体を形成し、該成形体をパイプ内
に挿入して、コマによって前記軸を支え、前記ゴムを発
泡させ加硫してスポンジ状のゴムローラを形成し、該ゴ
ムローラの表面にコーティング剤を塗布する。
【0016】そして、前記軸の両端部に加工が施され、
両端に近いほど軸の径が小さくされる。
【0017】
【作用】本発明によれば、前記のように転写ローラの製
造方法においては、半導電性のゴムを金属製の軸の周囲
に押し出して成形体を形成し、該成形体をパイプ内に挿
入し、前記ゴムを発泡させ加硫してスポンジ状のゴムロ
ーラを形成し、該ゴムローラの表面にコーティング剤を
塗布する。
【0018】そして、該コーティング剤の厚さをゴムロ
ーラの両端部と中央部とで異ならせる。この場合、前記
コーティング剤が厚い部分と薄い部分とでは抵抗値が異
なるので、コーティング剤を塗布した後の転写ローラの
抵抗値を、軸方向において均一にすることができる。
【0019】本発明の他の転写ローラの製造方法におい
ては、半導電性のゴムを金属製の軸の周囲に押し出して
成形体を形成し、該成形体をパイプ内に挿入して、コマ
によって前記軸を支え、前記ゴムを発泡させ加硫してス
ポンジ状のゴムローラを形成し、該ゴムローラの表面
に、ゴムローラより抵抗値が小さなコーティング剤を塗
布する。
【0020】そして、前記ゴムローラの両端部と中央部
との間に切込みを形成する。この場合、ゴムローラの表
面に、該ゴムローラより抵抗値が小さなコーティング剤
を塗布することによって、該コーティング剤の厚さの違
いによる抵抗値の差をなくすことができる。本発明の更
に他の転写ローラの製造方法においては、半導電性のゴ
ムを金属製の軸の周囲に押し出して成形体を形成し、該
成形体をパイプ内に挿入して、コマによって前記軸を支
え、前記ゴムを発泡させ加硫してスポンジ状のゴムロー
ラを形成し、該ゴムローラの表面にコーティング剤を塗
布する。
【0021】そして、前記パイプの両端部には加工が施
され、両端に近いほどパイプの内径が小さくされる。こ
の場合、パイプの内周面いっぱいに発泡したゴムは一定
量収縮し、このとき、ゴムローラの各部に引張応力が発
生し、該引張応力によって両端部の径が大きくなる。
【0022】本発明の更に他の転写ローラの製造方法に
おいては、半導電性のゴムを金属製の軸の周囲に押し出
して成形体を形成し、該成形体をパイプ内に挿入して、
コマによって前記軸を支え、前記ゴムを発泡させ加硫し
てスポンジ状のゴムローラを形成し、該ゴムローラの表
面にコーティング剤を塗布する。そして、前記コマにお
ける成形体と対向する面に凹部が形成される。
【0023】この場合、コマの凹部いっぱいに発泡した
ゴムは一定量収縮し、このとき、ゴムローラの各部に引
張応力が発生し、該引張応力によって両端部の径が大き
くなる。本発明の更に他の転写ローラの製造方法におい
ては、半導電性のゴムを金属製の軸の周囲に押し出して
成形体を形成し、該成形体をパイプ内に挿入して、コマ
によって前記軸を支え、前記ゴムを発泡させ加硫してス
ポンジ状のゴムローラを形成し、該ゴムローラの表面に
コーティング剤を塗布する。
【0024】そして、前記軸の両端部に加工が施され、
両端に近いほど軸の径が小さくされる。この場合、ゴム
ローラの両端部の径が他の部分の径より大きくなるの
で、両端部において大きな収縮力が径方向に発生する。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例に
おける転写ローラの抵抗値分布を示す図、図9は本発明
の第1の実施例における感光体ドラムと転写ローラとの
接触状態を示す図である。
【0026】この場合、図1は、転写ローラ12の軸方
向における各部分の単位面積当たりの軸13と表面との
間の抵抗値を表す。そして、該抵抗値は、転写ローラ1
2の表面の酸化を防ぐために塗布されるコーティング剤
の厚さによって変化させられる。すなわち、スポンジ状
のシリコーンゴム(以下「母材」という。)の抵抗値よ
りわずかに高い抵抗値を有するコーティング剤を転写ロ
ーラ12の表面に吹き付け、薄い被膜を形成すると、転
写ローラ12の全体の抵抗値は、母材の抵抗値にコーテ
ィング剤の抵抗値が加わるので高くなる。さらに、被膜
が厚くなるほど転写ローラ12の全体の抵抗値は高くな
る。そこで、転写ローラ12の両端部と中央部とでコー
ティング剤の吹付量を変えることによって、両端部の被
膜を中央部の被膜より厚くしている。これは、コーティ
ング剤の吹付スプレーの送り速度、吐出圧力等を制御す
ることによって容易に行うことができる。したがって、
研削加工を施す必要がないので、コストが高くなるのを
抑制することができる。
【0027】また、母材の抵抗値よりわずかに低い抵抗
値を有するコーティング剤を使用することもできる。こ
の場合、転写ローラ12における両端部の被膜が中央部
の被膜より薄くされる。なお、前記コーティング剤とし
ては、転写ローラ12の表面の酸化を防ぐためにフッ素
系の樹脂が使用され、該フッ素系の樹脂に金属製のフィ
ラーを混入させることによって半導電性を持たせるよう
にしている。したがって、前記フィラーの混入量を調整
することによって、コーティング剤の抵抗値を変化させ
ることができる。
【0028】次に、前記構成の転写ローラ12による転
写状態について説明する。転写ローラ12は、前記印刷
媒体9にトナー像10(図2参照)を転写するときに、
印刷媒体9を介して感光体ドラム11と接触させられ
る。そして、転写ローラ12と感光体ドラム11との接
触面積の変化に合わせて両端に近くなるに従って抵抗値
が高くなるようにコーティング剤の厚さが調整される。
【0029】図10は本発明の第1の実施例における転
写ローラの転写電流の分布を示す図である。図におい
て、L1は従来の転写ローラ12の転写電流の分布を、
L2は本実施例における転写ローラ12の転写電流の分
布を示す。図に示すように、転写ローラ12の軸方向に
おいて均一に転写電流を流すことができる。
【0030】したがって、転写むらが発生するのを抑制
することができ、画像にかすれが生じたりすることがな
く、均一な印刷を行うことができる。本発明の第1の実
施例においては、コーティング剤の吹付量によって転写
ローラ12の抵抗値が決定されるので、吹付条件、例え
ば、温度、湿度、コーティング剤の抵抗値、粘度等を十
分に管理する必要がある。
【0031】そこで、吹付条件を容易に管理することが
できるようにした第2の実施例について説明する。図1
1は本発明の第2の実施例における転写ローラの正面
図、図12は本発明の第2の実施例における転写ローラ
の転写電流の分布を示す図である。図12において、L
1は従来の転写ローラ12の転写電流の分布を、L3は
本実施例における転写ローラ12の転写電流の分布を示
す。
【0032】まず、母材の抵抗値をあらかじめ得たい抵
抗値に対して高めに設定しておく。次に、前記母材に吹
き付けるコーティング剤の抵抗値をかなり低く設定す
る。例えば、得たい抵抗値が109 〔Ω〕であるとする
と、母材の抵抗値を1010〔Ω〕に設定し、そこに吹き
付けるコーティング剤の抵抗値を107 〔Ω〕に設定す
る。これを母材の表面に10〔μ〕程度吹き付けると、
109 〔Ω〕の抵抗値を有する転写ローラ12が形成さ
れる。ところが、前記母材に対してコーティング剤の抵
抗値が桁(けた)違いに低いので、あたかも母材の表面
に導電材を塗布したかのように、軸方向におけるどの部
分の抵抗値を測定しても多少のコーティング剤の厚さの
違いに関係なく、同じ抵抗値を示すようになる。このよ
うに、前記吹付条件に大きな影響を与えることなく、抵
抗値が均一な転写ローラ12を形成することができる。
【0033】そして、接触面積が大きくなる部分12a
と大きくならない部分12bとの間に切込み21を形成
し、両者を電気的に遮断する。このようにすると、部分
12bから部分12aへの電流の回込みが抑制され、転
写電流を軸方向において均一にすることができる。な
お、本実施例において、前記切込み21は、母材全体に
形成されるが、前記コーティング剤の厚さ分だけ形成す
ることもできる。
【0034】したがって、均一な印刷を行うことができ
るとともに、コーティング剤の吹付条件を管理する必要
がなくなり、転写ローラ12の生産性を向上させること
ができる。なお、13は軸である。次に、本発明の第3
の実施例について説明する。図13は本発明の第3の実
施例におけるアルミパイプの断面図、図14は本発明の
第3の実施例における転写ローラの製造方法の第1工程
図、図15は本発明の第3の実施例における転写ローラ
の製造方法の第2工程図、図16は本発明の第3の実施
例における転写ローラの製造方法の第3工程図、図17
は本発明の第3の実施例における転写ローラの製造方法
の第4工程図である。
【0035】図において、31は発泡用のアルミパイプ
であり、該アルミパイプ31の内周の両端部にはテーパ
加工が施され、両端に近いほど内径が小さくされる。ま
ず、混練された半導電性のシリコーンゴム14を押出成
形機によって金属製の軸13の周囲に所定の寸法に押し
出し、図14に示すような成形体15を形成する。その
後、図15に示すように、該成形体15をアルミパイプ
31内に挿入し、該アルミパイプ31の両端に軸心ずれ
防止用のコマ18を装着し、軸13を支える。
【0036】次に、前記成形体15を加熱炉に入れ、一
定の温度で発泡させる。このとき、発泡したシリコーン
ゴム14の外形は、図16に示すように、アルミパイプ
31の内周面の形状に一致させられる。次に、ある温度
で1次加硫を行い、成形体15をスポンジ状のゴムロー
ラ32にする。これにより、アルミパイプ31の内周面
いっぱいに発泡したシリコーンゴム14は一定量収縮す
る。このとき、ゴムローラ32の各部に引張応力が発生
し、該引張応力が最終的に両端部を変形させ、該両端部
の径を大きくする。したがって、径の変化量に対応させ
てアルミパイプ31の両端のテーパ量を設定すると、図
17に示すように、転写ローラ12の径を一定にするこ
とができる。
【0037】本発明の第3の実施例における製造方法に
よって作られた転写ローラ12を使用すると、該転写ロ
ーラ12と感光体ドラム11(図9)との接触面積が軸
方向全体にわたって均一になるので、どの部分の転写電
流も一定になり、転写むらが発生するのを抑制すること
ができる。このように、本発明の第3の実施例において
は、発泡用のアルミパイプ31の両端部の内周面にテー
パ加工を施したので、加硫後の転写ローラ12の径を一
定にすることができる。
【0038】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。図18は本発明の第4の実施例における転写ロー
ラの製造方法の第1工程図、図19は本発明の第4の実
施例における転写ローラの製造方法の第2工程図、図2
0は本発明の第4の実施例における転写ローラの製造方
法の第3工程図、図21は本発明の第4の実施例におけ
る転写ローラの製造方法の第4工程図である。
【0039】この場合、発泡用のアルミパイプ35とし
ては内周面が平坦(へいたん)なパイプが使用され、両
端に装着されるコマ38における成形体15と対向する
面に、テーパによる凹部39が形成される。まず、混練
された半導電性のシリコーンゴム14を図示しない押出
成形機によって金属製の軸13の周囲に所定の寸法で押
し出し、図18に示すような成形体15を形成する。そ
の後、図19に示すように、該成形体15をアルミパイ
プ35内に挿入し、該アルミパイプ35の両端に軸心ず
れ防止用のコマ38を装着し、軸13を支える。
【0040】次に、前記成形体15を加熱炉に入れ、一
定の温度で発泡させる。このとき、発泡したシリコーン
ゴム14の外形は、図20に示すように、アルミパイプ
35の内周面及び凹部39の形状に一致させられる。続
いて、ある温度で1次加硫を行い、スポンジ状のゴムロ
ーラ36にする。これにより、アルミパイプ35の内周
面及び凹部39の形状に一致させられて発泡したシリコ
ーンゴム14は一定量収縮する。したがって、径の変化
量に対応させて凹部39のテーパ量を設定すると、図2
1に示すように、転写ローラ12の径を一定にすること
ができる。
【0041】この場合、長いアルミパイプ35を加工す
る必要はないので、治工具の製作が容易になる。なお、
第3の実施例及び第4の実施例において、ゴムローラ3
2、36の両端にテーパ加工が施されるようになってい
るが、2次曲線的な形状にすることもできる。
【0042】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。図22は本発明の第5の実施例における転写ロー
ラの製造方法の第1工程図、図23は本発明の第5の実
施例における転写ローラの製造方法の第2工程図、図2
4は本発明の第5の実施例における転写ローラの製造方
法の第3工程図、図25は本発明の第5の実施例におけ
る転写ローラの製造方法の第4工程図である。
【0043】この場合、アルミパイプ46、及びその両
端に装着されるコマ48の成形体45と対向する面はい
ずれも平坦にされる。そして、金属製の軸41の両端に
テーパ加工を施すことによってテーパ42が形成され、
両端に近いほど軸41の径が小さくされる。まず、混練
された半導電性のシリコーンゴム43を押出成形機によ
って金属製の軸41の周囲に所定の寸法に押し出し、図
22に示すような成形体45を形成する。その後、図2
3に示すように、該成形体45をアルミパイプ46内に
挿入し、該アルミパイプ46の両側に軸心ずれ防止用の
コマ48を装着し、図24に示すように、前記成形体4
5を一定の温度で発泡させる。このとき、スポンジ状の
ゴムローラ44の両端部の径が他の部分の径より大きく
なる。一般に、発泡が大きいものほど加硫時の収縮も大
きいので、両端部は他の部分に比べ大きな収縮力が径方
向に発生する。
【0044】したがって、図25に示すように、転写ロ
ーラ12の両端部の径を他の部分の径と等しくすること
ができる。この場合、治工具側でなく軸41自体にテー
パ42を形成したので、製造途中での変更、任意の形状
の品揃え等が容易になる。また、第1〜第5の実施例に
おいては、電子写真プリンタの転写ローラ12を例に挙
げて説明したが、半導電性を有するゴムローラ全般、例
えば、感光体ドラム11(図9)の帯電ローラ、トナー
像を感光体ドラム11上に形成する現像ローラ等に利用
することもできる。
【0045】ところで、本実施例においては、両端に近
いほど軸41の径を小さくすることによって、転写ロー
ラ12の両端部の径を他の部分の径と等しくすることが
できるが、両端に近いほど抵抗値が大きくなる。そこ
で、コーティング剤によって転写ローラ12の軸方向に
おける抵抗値の差を均一にすることができる。なお、本
発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の
趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、これ
らを本発明の範囲から排除するものではない。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、転写ローラの製造方法においては、半導電性のゴ
ムを金属製の軸の周囲に押し出して成形体を形成し、該
成形体をパイプ内に挿入し、前記ゴムを発泡させ加硫し
てスポンジ状のゴムローラを形成し、該ゴムローラの表
面にコーティング剤を塗布する。
【0047】そして、該コーティング剤の厚さをゴムロ
ーラの両端部と中央部とで異ならせる。この場合、コー
ティング剤を塗布した後の転写ローラの抵抗値を、軸方
向において均一にすることができる。したがって、転写
むらが発生するのを抑制することができる。
【0048】本発明の他の転写ローラの製造方法におい
ては、半導電性のゴムを金属製の軸の周囲に押し出して
成形体を形成し、該成形体をパイプ内に挿入して、コマ
によって前記軸を支え、前記ゴムを発泡させ加硫してス
ポンジ状のゴムローラを形成し、該ゴムローラの表面に
ゴムローラより抵抗値が小さなコーティング剤を塗布す
る。
【0049】そして、前記ゴムローラの両端部と中央部
との間に切込みを形成する。この場合、ゴムローラの表
面に、ゴムローラより抵抗値が小さなコーティング剤を
塗布することによって、コーティング剤の厚さの違いに
よる抵抗値の差をなくすことができる。したがって、前
記切込みによってゴムローラの両端部と中央部との間が
電気的に遮断されるので、電流の回込みを抑制すること
ができ、転写電流を軸方向において均一にすることがで
きる。
【0050】本発明の更に他の転写ローラの製造方法に
おいては、半導電性のゴムを金属製の軸の周囲に押し出
して成形体を形成し、該成形体をパイプ内に挿入して、
コマによって前記軸を支え、前記ゴムを発泡させ加硫し
てスポンジ状のゴムローラを形成し、該ゴムローラの表
面にコーティング剤を塗布する。そして、前記パイプの
両端部には加工が施され、両端に近いほどパイプの内径
が小さくされる。
【0051】この場合、ゴムローラの各部に引張応力が
発生し、該引張応力によって両端部の径が大きくなるの
で、加硫後の転写ローラの径を軸方向において一定にす
ることができる。本発明の更に他の転写ローラの製造方
法においては、半導電性のゴムを金属製の軸の周囲に押
し出して成形体を形成し、該成形体をパイプ内に挿入し
て、コマによって前記軸を支え、前記ゴムを発泡させ加
硫してスポンジ状のゴムローラを形成し、該ゴムローラ
の表面にコーティング剤を塗布する。
【0052】そして、前記コマにおける成形体と対向す
る面に凹部が形成される。この場合、ゴムローラの各部
に引張応力が発生し、該引張応力によって両端部の径が
大きくなるので、加硫後の転写ローラの径を軸方向にお
いて一定にすることができる。また、パイプに加工を施
す必要がないので、治工具の製作が容易になる。
【0053】本発明の更に他の転写ローラの製造方法に
おいては、半導電性のゴムを金属製の軸の周囲に押し出
して成形体を形成し、該成形体をパイプ内に挿入して、
コマによって前記軸を支え、前記ゴムを発泡させ加硫し
てスポンジ状のゴムローラを形成し、該ゴムローラの表
面にコーティング剤を塗布する。そして、前記軸の両端
部に加工が施され、両端に近いほど軸の径が小さくされ
る。
【0054】この場合、ゴムローラの両端部において大
きな収縮力が径方向に発生するので、両端部の径を他の
部分の径と等しくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における転写ローラの抵
抗値分布を示す図である。
【図2】従来の電子写真プリンタにおける転写器の概念
図である。
【図3】従来の転写ローラの製造方法の第1工程図であ
る。
【図4】従来の転写ローラの製造方法の第2工程図であ
る。
【図5】従来の転写ローラの製造方法の第3工程図であ
る。
【図6】従来の転写ローラの製造方法の第4工程図であ
る。
【図7】従来のシリコーンゴムの収縮を説明する図であ
る。
【図8】従来の転写ローラの概念図である。
【図9】本発明の第1の実施例における感光体ドラムと
転写ローラとの接触状態を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施例における転写ローラの
転写電流の分布を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施例における転写ローラの
正面図である。
【図12】本発明の第2の実施例における転写ローラの
転写電流の分布を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施例におけるアルミパイプ
の断面図である。
【図14】本発明の第3の実施例における転写ローラの
製造方法の第1工程図である。
【図15】本発明の第3の実施例における転写ローラの
製造方法の第2工程図である。
【図16】本発明の第3の実施例における転写ローラの
製造方法の第3工程図である。
【図17】本発明の第3の実施例における転写ローラの
製造方法の第4工程図である。
【図18】本発明の第4の実施例における転写ローラの
製造方法の第1工程図である。
【図19】本発明の第4の実施例における転写ローラの
製造方法の第2工程図である。
【図20】本発明の第4の実施例における転写ローラの
製造方法の第3工程図である。
【図21】本発明の第4の実施例における転写ローラの
製造方法の第4工程図である。
【図22】本発明の第5の実施例における転写ローラの
製造方法の第1工程図である。
【図23】本発明の第5の実施例における転写ローラの
製造方法の第2工程図である。
【図24】本発明の第5の実施例における転写ローラの
製造方法の第3工程図である。
【図25】本発明の第5の実施例における転写ローラの
製造方法の第4工程図である。
【符号の説明】
12 転写ローラ 13、41 軸 14、43 シリコーンゴム 15、45 成形体 18、38、48 コマ 21 切込み 19、32、36、44 ゴムローラ 39 凹部
フロントページの続き (72)発明者 下村 竜彦 東京都港区芝浦四丁目11番地22号 株式会 社沖データ内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)半導電性のゴムを金属製の軸の周
    囲に押し出して成形体を形成し、(b)該成形体をパイ
    プ内に挿入し、(c)前記ゴムを発泡させ加硫してスポ
    ンジ状のゴムローラを形成し、(d)該ゴムローラの表
    面にコーティング剤を塗布するとともに、(e)該コー
    ティング剤の厚さをゴムローラの両端部と中央部とで異
    ならせることを特徴とする転写ローラの製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)前記コーティング剤の抵抗値をゴ
    ムローラの抵抗値より高くし、(b)前記ゴムローラの
    両端部のコーティング剤を中央部のコーティング剤より
    厚くした請求項1に記載の転写ローラの製造方法。
  3. 【請求項3】 (a)前記コーティング剤の抵抗値をゴ
    ムローラの抵抗値より低くし、(b)前記ゴムローラの
    両端部のコーティング剤を中央部のコーティング剤より
    薄くした請求項1に記載の転写ローラの製造方法。
  4. 【請求項4】 (a)半導電性のゴムを金属製の軸の周
    囲に押し出して成形体を形成し、(b)該成形体をパイ
    プ内に挿入して、コマによって前記軸を支え、(c)前
    記ゴムを発泡させ加硫してスポンジ状のゴムローラを形
    成し、(d)該ゴムローラの表面に、ゴムローラより抵
    抗値が小さなコーティング剤を塗布するとともに、
    (e)前記ゴムローラの両端部と中央部との間に切込み
    を形成することを特徴とする転写ローラの製造方法。
  5. 【請求項5】 (a)半導電性のゴムを金属製の軸の周
    囲に押し出して成形体を形成し、(b)該成形体をパイ
    プ内に挿入して、コマによって前記軸を支え、(c)前
    記ゴムを発泡させ加硫してスポンジ状のゴムローラを形
    成し、(d)該ゴムローラの表面にコーティング剤を塗
    布するとともに、(e)前記パイプの両端部には加工が
    施され、両端に近いほどパイプの内径が小さくされるこ
    とを特徴とする転写ローラの製造方法。
  6. 【請求項6】 (a)半導電性のゴムを金属製の軸の周
    囲に押し出して成形体を形成し、(b)該成形体をパイ
    プ内に挿入して、コマによって前記軸を支え、(c)前
    記ゴムを発泡させ加硫してスポンジ状のゴムローラを形
    成し、(d)該ゴムローラの表面にコーティング剤を塗
    布するとともに、(e)前記コマにおける成形体と対向
    する面に凹部が形成されることを特徴とする転写ローラ
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 (a)半導電性のゴムを金属製の軸の周
    囲に押し出して成形体を形成し、(b)該成形体をパイ
    プ内に挿入して、コマによって前記軸を支え、(c)前
    記ゴムを発泡させ加硫してスポンジ状のゴムローラを形
    成し、(d)該ゴムローラの表面にコーティング剤を塗
    布するとともに、(e)前記軸の両端部に加工が施さ
    れ、両端に近いほど軸の径が小さくされることを特徴と
    する転写ローラの製造方法。
JP10881795A 1995-05-02 1995-05-02 転写ローラの製造方法 Withdrawn JPH08305182A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6072977A (en) * 1998-01-26 2000-06-06 Ricoh Company, Ltd. Even bias applying transfer roller
JP2007121553A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Fuji Xerox Co Ltd 転写ロール、及び画像形成装置
CN106990691A (zh) * 2016-01-14 2017-07-28 新智德株式会社 定影部件及其制造方法

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