JPH0829958B2 - 多孔質石英ガラス母材の製造方法 - Google Patents

多孔質石英ガラス母材の製造方法

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JPH0829958B2 JP14019285A JP14019285A JPH0829958B2 JP H0829958 B2 JPH0829958 B2 JP H0829958B2 JP 14019285 A JP14019285 A JP 14019285A JP 14019285 A JP14019285 A JP 14019285A JP H0829958 B2 JPH0829958 B2 JP H0829958B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、気相反応合成法による多孔質石英ガラス母
材の製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来より気相反応法による石英ガラスの合成は、珪素
化合物を酸水素炎中で加水分解して種棒上にシリカ微粒
子を堆積させて、これを焼成することによって行われて
いる。
従来、このような多孔質石英ガラス母材を製造する場
合、この反応を大気中で実施すると空気中の不純物が石
英ガラス母材中に混入するという不具合が生ずるため、
通常は1個の排気口を有するパイレックス製等の反応器
内に種棒を配置して、この種棒上にシリカ微粒子を吹付
け堆積させながら漸次種棒を引上げて多孔質石英ガラス
母材を成長させる方法が採用されている。
この際、反応器内の火炎が乱れると多孔質石英ガラス
母材の形状が乱れて母材を安定して製造できなくなるた
め、従来よりこの乱れをなくすための提案がいくつかな
されている。
本発明者は、先にこの反応器内の前記の乱れを抑制す
るための改良された装置として、実願昭59−16732号で
は、多孔質石英ガラス母材と酸水素炎を囲むように反応
器内に内筒を設置した二重構造の反応器を考案した。
また光ファイバー母材の製造などにおいては、特開昭
57−61641号に見られるように、母材の外径及び屈折率
の軸方向変動を抑える目的でダウンフロー等によるバー
ナ火炎のゆらぎ量を一定にするために、反応器と排気設
備の間に内部に水を充填したバッファタンクを設置する
と共に、反応容器とバッファタンクを連結している配管
の途中からバイアスガスを強制的に供給する方法、並び
に圧力検出装置によりバイアスガス量を調整する方法
や、特開昭56−32345号では、排気口内に回転体を設置
してその排気口部に煤が付着するのを防止する方法等が
提案されている。
[発明の解決しようとする問題点] 石英ガラスを例えばフォトマスク用の基板材料として
利用する場合、石英ガラス素材の大きさはかなりのもの
が要求され、このため、気相反応合成法による多孔質石
英ガラス母材としては径が28〜30cmで長さが100cm以上
のものが必要となってくるが、こういった大口径の長尺
母材を製造しようとすると大型の反応器を用いて長時間
(24〜30Hrs)の運転を行う必要がある。
しかしながら、従来提案されてきた様な製造方法で上
記の大口径の長尺母材を製造しようとすると、反応器の
内壁に時間の経過と共に付着・成長したシリカ微粒子が
合成途中で落下し母材が破損したり、時間の経過と共に
反応器の火炎流れの乱れが大きくなり、ついには安定し
た多孔質石英ガラス母材の合成が出来なくなる等の問題
点が見出された。
かかる問題点の発生原因の一つとしては、大型のしか
も長尺の反応器で、大口径の長尺母材を製造する場合に
おいては、反応器内での酸水素炎による大熱量の反応に
伴う反応器内部の上下位置での温度差により生ずる反応
器下部から上部へのドラフト作用に伴って反応器内に不
均一なガス流が生じやすく、従来の様な方法では、反応
器の内壁に構造的に崩れやすい不均一な厚みのスケール
が付着・成長し、これが限界厚みに達すると器内のちょ
っとした圧力変動に耐えられなくなり脱落してしまうも
のと考えられる。
さらに前述した様な大型の母材を製造するためには相
当量、例えば四塩化珪素換算で1.8〜2.5Kg/Hrの珪素化
合物を長時間にわたって反応させていくことになるが、
従来の方法では、この際配管内に逐次付着堆積していっ
たシリカ微粒子からなるスケールが短期的に脱落するこ
と等によって器内の圧力が大きく変動する原因になるも
のと思われる。
本発明は前記したかかる問題の発生を防止するもので
ある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、大口径の
長尺母材を安定して製造する方法を提供するものであ
り、その要旨は排気装置付排気口を有する反応器内に種
棒を配置し、多重管バーナを用いて珪素化合物を酸水素
炎中で火炎加水分解して種棒上にシリカ微粒子を堆積・
成長させて大口径の長尺母材を製造する方法において、
反応器の上部の径がD2である反応器上部中央部に設けた
所定開度の2次空気導入口から2次空気を導入するとと
もに、反応器上端から距離L2離れた位置に、L2/D2=0.9
〜1.1を満足するように上部排気口を設け、さらに下部
にも下部排気口を設け、反応器下部から上部排気口の方
向に反応排ガスとシリカ微粒子を含む火炎流を流れさせ
るようにして、上部排気口から排出される上部排ガスと
下部排気口から排出される下部排ガスとを同一の調整器
を通過させ、しかも前記2次空気の導入により、多重管
バーナに供給されるガス量の8〜15倍の量の排ガスを調
整器を通過させて抜き去るように排気条件を設定して反
応器を用いることを特徴とする多孔質石英ガラス母材の
製造方法である。
なお、第1図に例示してあるように、調整器の後工程
にブロワーなどの吸引排出装置が設置してあり、この吸
引排出装置により、多重管バーナに供給するガス量の8
〜15倍の量の排ガスを、上部排気口および下部排気口か
ら各々配管(矢印付棒線で記載)を経由し、続いて、調
整器を通過させて抜き去るようにしている。
たとえば、2H2+O2→2H2O、SiCl4+2H2O→SiO2+4HCl
の反応例において、供給ガス(H22モル、O21モル、SiCl
41モルで計4モル)と反応排ガス(HCl4モル)とが同量
であることから判るように、供給ガスと反応排ガスは一
般に同程度の量となるので、多重管バーナに供給するガ
ス量の8〜15倍の量の排ガスを調整器を通過させて抜き
去るように設定すると、調整器を通過させて抜き去る排
ガスの量は反応排ガスの量の約8〜15倍になる。
また、反応排ガスの量は多重管バーナに供給されるガ
ス量により定まり一定であり、2次空気導入口から導入
される空気の量と反応排ガスの量との合計が調整器を通
過させて抜き去る排ガスの量であるので、2次空気導入
口から導入される空気の量が反応排ガスの約7〜14倍に
なる。
すなわち、調整器を用いて、反応排ガスの約7〜14倍
もの大量の排ガスを2次空気導入口から取り入れ、これ
らの混合ガスである排ガスを調整器を経由してブロワー
などの手段により吸引排出して、反応器下部から上部排
気口の方向に反応排ガスとシリカ微粒子を含む火炎流が
流れるように、排気条件を設定するのである。
このように排気条件を設定すること、すなわち、反応
器内での多孔質石英ガラス母材の外周面にそって上昇す
る整流されたシリカ微粒子を含む火炎流が形成されて反
応器下部の内圧変動が極めて小さくなるように、反応器
上部中央から2次空気を導入して反応器上部の排気口か
ら該導入2次空気を主として排出するように、排気条件
を設定することにより、反応器下部から反応器上部に向
かう流れを発生させて前記目的を達成するのである。
しかも、反応器の上部の径がD2である反応器上部中央
部に設けた所定開度の2次空気導入口から空気を導入す
るとともに、反応器上端から距離L2離れた位置に、L2/D
2=0.9〜1.1を満足するように上部排気口を設けたの
で、反応器下部から上昇する気流と外部から導入される
2次空気との排出バランスが安定し、反応器内で多孔質
石英ガラス母材の外周面にそって上昇する整流されたシ
リカ微粒子を含む火炎流が形成される。
すなわち、本発明の多孔質石英ガラス母材の製造方法
は、トリクロロシラン、四塩化珪素、四臭化珪素等の珪
素化合物を酸水素炎中で加水分解して種棒上にシリカ微
粒子を堆積させて大口径で長尺な多孔質石英ガラス母材
を形成させるに際して、反応器下部の下部排気口から反
応生成ガスである反応排ガスの一部を排出するととも
に、上部中央より2次空気を導入し、更に反応器上部の
上部排気口から、該導入2次空気と負圧により上昇して
きた反応排ガスの残部などを排出することにより、反応
器下部の内圧の変動を抑制し、シリカ微粒子を含む火炎
が母材外周表面にそってスムースに上昇する流れを形成
せしめ、珪素化合物の加水分解反応を促進させるように
した方法である。
第1図は本発明を実施して多孔質石英ガラス母材を得
るための装置の一例を示す説明図である。
本発明を図面によって説明すると、第1図においてボ
ンベ1およびボンベ2から水素および酸素がマスフロー
コントローラー5を通して多重管バーナ8に供給されて
酸水素炎を発生させる。
この酸水素炎中に四塩化珪素、トリクロロシラン、四
臭化珪素等の珪素化合物のガスが蒸発器7を通して供給
され、加水分解されて平均粒径0.1〜0.2μm程度のシリ
カ微粒子が生成する。
この加水分解反応を珪素化合物が四塩化珪素の場合の
化学式で示すと次の様になる。
SiCl4+2H2O→SiO2+4HCl そして、このシリカ微粒子がパイレックス製の反応器
10中に配置された石英からなる回転する種棒12に付着
し、順次成長して多孔質石英ガラス母材13が形成され
る。この際に発生するHClを含む排ガスは排気口14、15
a,15bから排出され、調整器17を経由して除害塔18に導
かれ、ここで苛性ソーダ水19と向流接触しHClが除去さ
れたのち、ブロワー20によって大気に放出される。
本発明の好ましい形態において、反応器10の構造は下
部の径が太く上部がやや絞った構造になっており、その
寸法は第1図に示す如く、反応器下部の径をD1,反応器
上部の径をD2,反応器下部の長さをH1,反応器上部の長さ
をH2としたとき、D2/D1=0.8〜0.9,H2/H1=1.6〜2.0の
範囲から選ばれ、バーナは反応器下部から挿入されるよ
うになっている。
また、反応器上端から距離L2離れた位置に上部排気口
を設けるとすると、上部排気口はL2/D2=0.9〜1.1の位
置に設置するのが好ましい。
一方、上部排気口15a,15bの位置が上記範囲からはず
れると反応器下部から上昇する気流と外部から導入され
る2次空気との排出バランスがくずれ反応器内の圧変動
が大きくなる。
上部排気口15a,15bの大きさD、及び2次空気導入口1
6の大きさD3はD/D1=0.18〜0.22、D3/D1=0.16〜0.18の
範囲から選定するのが好ましい。この様にすれば、反応
器に入出するガス量は終始バランスが保たれ、反応開始
時に調整器17を用いて排気条件を設定しておけば合成終
了時まで内部の雰囲気条件は、安定した状態で保たれ
る。
この際調整器17を通過する排ガス量は、既に詳述した
如く反応器下部から上部排気口の方向に向かう排ガスと
シリカ微粒子を含む火炎流を形成させるために、バーナ
8に供給するガス量の8〜15倍の範囲から選ばれる。通
常径30cm程度の多孔質石英ガラス母材を製造するために
は5〜6Nm3/Hrの反応ガスを供給する必要があり、従っ
て毎時40〜100Nm3のガスが調整器17に排出され、その排
出ガスはバーナ8によって強制的に導入されるガス量と
上部開口部16に自然の流れによって導入されるガス量の
和とほぼ等しくなる。
排気口14、15a,15bから排出した排ガスは調整器17で
外部より導入される希釈用空気により2〜3倍に希釈さ
れ、この希釈ガスは除害塔18にはこばれる。なお、第1
図の調整器17の上部に設けられているものは、前述の希
釈空気を外部より導入するためのバイパスである。
ここにおいて、例えば、バイパスよりの希釈用空気の
量が増大するように調整すると、排気口14、15a,15bか
らの排ガス量が減少して2次空気量は減少する。一方、
バイパスよりの希釈用空気の量が減少するように調整す
ると、排気口14、15a,15bからの排ガス量が増大して2
次空気量は増大する。この場合において、バイパスより
の希釈用空気の量の調整はバイパスにバルブを設け開度
を調整することによって行うことができる。
あるいは、他の方法として、ブロワー20の吸引力を増
減させるやり方で、排ガス量および2次空気量を調整す
る方法がある。
この様に反応器からの排出ガスを多量の空気で希釈す
ることによりガス中のダスト濃度が下がり排気管を閉塞
させることがなくなる。
本発明においては、反応器内の温度は350〜550℃、好
ましくは450〜500℃の範囲に保つ必要がある。大口径母
材を合成する場合、通常火炎の中心部温度を1150〜1200
℃(赤外線式温度計で測定)に高めることが好ましい
が、反応器内の雰囲気温度が350℃より低い温度でこの
火炎温度を維持しようとすると多量の水素ガスをバーナ
に供給する必要があり、この条件下では合成に適した安
定な火炎が得られなくなる。
また、550℃より高い温度では下部のバーナ挿入部を
シールする材料等が熱で劣化して不純物が多孔質石英ガ
ラス母材中に混入する危険性があるため好ましくない。
本発明の好ましい形態によれば、反応器10は、その外
周部を断熱材等で保温し、この保温材の厚みを調節する
ことにより、上記の雰囲気温度が保たれる様にする。
本発明において、排気口の数は下部が1ケ所、上部は
少なくとも2ケ所に設けることが好ましい。
実施例においては、排気口の数は下部が1ケ所、上部
が2ケ所のものが示されている。この場合における前述
の大きさDは、上部排気口15a,15bの相当径、即ちこれ
ら上部排気口15a,15bからの単位時間当りの排ガス量の
合計に相当する面積換算径Dである。
例えばこのように設けることによりブロワーによる吸
引排ガス量が下部排気口よりも上部排気口において多く
なるようにして、反応器下部から上部排気口の方向に反
応排ガスとシリカ微粒子を含む火炎流を流れさせるよう
にすることができる。
なお、従来のように排気口を1ケ所設ける場合におい
て、上記排気口のみから排気する場合には、反応ガスが
上方に行くので母材温度が高温に保たれシリカ微粒子の
堆積・成長が効率良い反面、反応ガスに含まれるシリカ
微粒子が余りにも反応器内壁に付着しやすく好ましくな
い。
また、下部排気口のみから排気する場合には、反応ガ
スに含まれるシリカ微粒子が反応器内壁に付着しにくい
反面、反応ガスが上部に行かないので母材温度が高温に
保たれずシリカ微粒子の堆積・成長が効率悪い。
かかる従来技術に対して、本発明のように、下部排気
口と上部排気口との両方から排気しつつ、ブロワーによ
る吸引排ガス量が下部排気口よりも上部排気口において
多くなるようにして、反応器下部から上部排気口の方向
に反応排ガスとシリカ微粒子を含む火炎流を流れさせる
ようにする場合には、反応ガスが上部にまで行くので母
材温度が高温に保たれシリカ微粒子の堆積・成長が効率
良く、しかも、反応ガスに含まれるシリカ微粒子が反応
器内壁に付着しにくいという効果がある。
[実施例] 反応器の最大直径D1が800mmである第1図に示す装置
を使用し、径65mmの多重管バーナ8にH2をキャリアガス
としたSiCl4を1800g/Hrの割合で供給し、総量でH2=2.4
m3/Hr、N2=1.0m3/Hr、O2=2.8m3/Hrの割合になるよう
にH2ガス、N2ガス、O2ガスを供給して火炎加水分解反応
を行わせシリカ微粒子を生成させてこれを回転する出発
部材である種棒の先端に堆積・成長させた。なお、この
反応器の2次空気導入口の直径D3は140mmとした。
この反応中、排気口14、15a,15bから排気される排ガ
スの総量が70m3/Hrになるように調整器17を設定した。
また、この反応に先立ち、反応器の外周を約5mm厚みの
断熱材(ファインフレックス:ニチアス社製)を用いて
保温した。
約24時間かけて径29cmで長さ1.2mの形状の整った多孔
質石英ガラス母材が形成され、この際の平均付着歩留は
91.5%であった。合成開始から終了するまでの間、反応
器内の前記母材底部近傍に圧力センサーを挿入し、内部
の圧力を測定した結果、圧力は−1.2〜−1.5mmAqの変動
範囲で極めて安定していた。また合成終了後反応器内壁
に付着したスケールをかき落としその量を測定したとこ
ろ、全量で約180gr程度であり、スケールの厚みも均一
であった。
本発明を実施しない従来の方法によった場合、反応器
内の圧力は−3.0〜+0.01mmAq程度に変動し、前記本発
明の方法による場合に比べて大きい。
[発明の効果] 以上説明した様に本発明によれば、反応器上部中央か
ら反応器下部の内圧の変動を抑制するために、2次空気
を導入し、反応器上部の排気口から該導入2次空気を主
として排出するようにしたので、反応器内で多孔質石英
ガラス母材の外周面にそって上昇する整流されたシリカ
微粒子を含む火炎流が形成され、生成されたシリカ微粒
子は効率よく多孔質石英ガラス母材面に付着堆積する。
すなわち、圧力調整用の2次空気を反応器上部より導
入に、これを近接する排出口より抜き去るようにしてい
るので、反応器下部の内圧変動が極めて小さくなる。
さらにまた反応器内の気流の乱れがないので内壁への
シリカ微粒子の付着が著しく低減され合成時にスケール
が落下して反応器内の圧力が大きく変動するという問題
が発生しにくい。
また、該導入2次空気は大量になるようにコントロー
ルされており、塩酸蒸気を含んだ排ガスが種棒に沿って
上昇するのを防ぐので、種棒を回転しつつ引き上げてい
る金属製の装置が腐食するのを防止することができる。
また、反応器内の反応温度を350〜550℃と高めている
のでSiCl4等珪素化合物の加水分解反応が促進され高収
率で大口径な多孔質石英ガラス母材が得られる。
さらに、反応器から排出されるガスを多量のガスで希
釈しているので排気ダクト内にスケールが付着し、閉塞
する等の欠点が発生しにくい。
特に本発明はフォトマスク用等の大口径多孔質石英ガ
ラス母材を製造するのに適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施している多孔質石英ガラス母材を
得るための装置の一例を示す説明図である。 1……水素ボンベ、2……酸素ボンベ、3……窒素ボン
ベ、4……四塩化珪素タンク、5……マスフローコント
ローラー、7……蒸発器、8……多重管バーナ、9……
シリカを含む火炎、12……種棒、13……多孔質石英ガラ
ス母材、14……下部排気口、15a,15b……上部排気口、1
6……2次空気導入口、17……調整器、18……除害塔、1
9……NaOH水、20……ブロワー、24……下部排気管、25
a,25b……上部排気管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気装置付排気口を有する反応器内に種棒
    を配置し、多重管バーナを用いて珪素化合物を酸水素炎
    中で火炎加水分解して種棒上にシリカ微粒子を堆積・成
    長させて大口径の長尺母材を製造する方法において、反
    応器の上部の径がD2である反応器上部中央部に設けた所
    定開度の2次空気導入口から2次空気を導入するととも
    に、反応器上端から距離L2離れた位置に、L2/D2=0.9〜
    1.1を満足するように上部排気口を設け、さらに下部に
    も下部排気口を設け、反応器下部から上部排気口の方向
    に反応排ガスとシリカ微粒子を含む火炎流を流れさせる
    ようにして、かつ上部排気口から排出される上部排ガス
    と下部排気口から排出される下部排ガスとを同一の調整
    器を通過させ、しかも前記2次空気の導入により、多重
    管バーナに供給されるガス量の8〜15倍の量の排ガスを
    調整器を通過させて抜き去るように排気条件を設定して
    反応器を用いることを特徴とする多孔質石英ガラス母材
    の製造方法。
  2. 【請求項2】反応器を断熱材で保温することにより、反
    応器内の雰囲気温度を350〜550℃に保つことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の多孔質石英ガラス母材の
    製造方法。
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