JPH08269395A - 中塗り塗料組成物 - Google Patents

中塗り塗料組成物

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JPH08269395A
JPH08269395A JP7096318A JP9631895A JPH08269395A JP H08269395 A JPH08269395 A JP H08269395A JP 7096318 A JP7096318 A JP 7096318A JP 9631895 A JP9631895 A JP 9631895A JP H08269395 A JPH08269395 A JP H08269395A
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JP
Japan
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intermediate coating
carbonate
coating
coating composition
chipping
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JP7096318A
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English (en)
Inventor
Yasuo Sumitomo
靖夫 住友
Fumitaka Nakayama
文孝 中山
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Shinto Paint Co Ltd
Original Assignee
Shinto Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好なる耐チッピング性を発揮し、かつ外観
に優れた自動車中塗り塗料組成物を提供する。 【構成】 (A)水酸基価50〜400mgKOH/g
のポリエステルポリオール (B)重量平均分子量500〜4000のポリカーボネ
ートジオールを(A)対(B)の重量比で90/10〜
0/100の範囲の比率で含み、さらに (C)イソシアネート基がブロックされているポリイソ
シアネート化合物を含有してなることを特徴とする中塗
り塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の中塗り塗料組
成物に関する。さらに詳しくは本発明は良好なる耐チッ
ピング性を発揮し、かつ外観に優れた自動車中塗り塗料
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体の外板は、走行中常に飛び石
が衝突するために、いわゆる「チッピングはがれ」が発
生し美観を低下させるとともに、飛び石による損傷が鋼
板表面にまで達すればはがれ部の車体鋼板が露出して発
錆し、腐蝕が進行する。このため、従来より「チッピン
グはがれ」に対する対策には重大なる関心が払われてお
り、対チッピング性能に優れる塗料の研究開発が行われ
ている。たとえば、車体外板下部のチッピングはがれ対
策としての自動車用プライマーまたは中塗組成物とし
て、特定顔料を使用して傷がついても素地まで達しない
塗料組成物(特開昭53−45813号公報)、イソシ
アネート化合物を利用した塗料組成物(特開昭54−7
3836号公報、特開昭57−68176号公報)など
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、粒子径
が10〜20μmのタルク20〜50重量部を含む組成
物を使用する方法(特開昭53−45813号公報)
は、チッピングによる傷は素地の鋼板面まで達しにくい
ので、車両の外鋼板自体の発錆は減少するが、上塗の剥
離面積が大きくなり、美観を損ねるという欠点がある。
また、イソシアネートを使用した方法(特開昭54−7
3836号公報)は、対チッピング性能が十分でない欠
点があり、また、水酸基をもったポリブタジエンとイソ
シアネート基とを反応させた化合物を用いた方法(特開
昭57−68176号公報)の場合、耐チッピング性能
は良好となるが、上塗塗装後の仕上り外観が劣るという
欠点がある。一方、別の対策として特公昭61−369
95号公報には、下塗り塗膜上にNCO濃度0.1〜
5.0mmol/gのブロックイソシアネート化合物と
OH濃度0.05〜20mmol/gのポリヒドロキシ
化合物とを主成分とする軟質ウレタン塗料を塗装し、中
塗り塗料を塗装、乾燥し、上塗り塗装を塗装後焼付乾燥
する工程からなる方法が提案されている。他に、軟質ポ
リエステル樹脂とメラミン樹脂からなる塗料組成物を塗
装する方法、マレイン酸をグラフトしたポリオレフィン
樹脂からなる塗料組成物を塗装する方法などが提案され
ているが、これらの方法に共通しての問題点として、従
来の下塗り、中塗り、上塗りからなる三層塗装構造より
も塗装工程が一回増加する点があり、塗装工程における
生産性が低下する問題点が残る。耐チッピング性向上の
ための別の手段として、中塗り塗料に使用されるポリエ
ステル樹脂の分子量を増加させることにより塗膜に靭性
を付与し耐チッピング性を向上させる方法が提案されて
いる。しかしながら、かかる方法においては高分子量を
有するポリエステル樹脂が高い粘度を有するために必然
的に塗装時の塗料固形分が低下し、よって下地のいんぺ
い性が低下し、中塗り面自体の平滑性も失われるという
欠点を有する。以上述べた如き状況により、車体の塗装
において良好なる耐チッピング性を得ようとすれば、車
体各部位において異なるチッピングの強度に応じた耐チ
ッピング塗料を各々個別に塗装しているのが現状であ
る。かかる耐チッピング塗料を塗装する場合、塗装工程
が増加し生産性を損ねるのみならず、下塗り、中塗り、
および上塗りからなる3層塗装の場合と比較して外観品
質が低下しやすい。かかる現状から、工程数を増加させ
ることなく、また外観品質を低下させることもない耐チ
ッピング性向上手段が待ち望まれており、解決策として
中塗り塗膜の耐チッピング性を、良好なる外観品質を維
持したまま向上させることが可能な塗料の完成が待ち望
まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる状況に鑑み、本発
明者らは上述の問題点を改良するため鋭意研究を重ね、
耐チッピング性、外観品質が共に優れる中塗り塗料組成
物を見いだし、遂に本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、 (A)水酸基価50〜400mgKOH/gのポリエス
テルポリオール (B)重量平均分子量500〜4000のポリカーボネ
ートジオールを(A)対(B)の重量比で90/10〜
0/100の範囲の比率で含み、さらに (C)イソシアネート基がブロックされているポリイソ
シアネート化合物を含有してなることを特徴とする中塗
り塗料組成物である。
【0006】本発明における中塗り塗料について説明す
る。本発明にて使用する中塗り塗料に含まれる、(A)
水酸基価50〜400mgKOH/gのポリエステルポ
リオールとは、多価アルコールと化学量論的量より少な
い量の多価カルボン酸および/またはそれらの無水物と
の反応生成物の1種または2種以上の混合物である。水
酸基価が50より低いと耐チッピング性能、特に高温、
高湿度環境などの劣化環境にさらされた後の耐チッピン
グ性能が低下し、また、400を越える場合も同様に耐
チッピング性能が低下し、好ましくない。
【0007】多価アルコールの例として例えばエチレン
グリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロ
パンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、異性体ペンタンジオール類、異性体ヘキサ
ンジオール類またはオクタンジオール類例えば2−エチ
ル−1,3−ヘキサンジオール、1,2−、1,3−お
よび1,4−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサ
ノン、トリメチロールプロパン、グリセリンなどをあげ
ることができる。多価カルボン酸および多価カルボン酸
無水物の例として、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、
セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などの二価カルボン
酸、トリメリット酸などの三価カルボン酸、無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水
トリメリット酸などの多価カルボン酸無水物、二量体又
は三量体の脂肪酸たとえばひまし油脂肪酸の三量体をあ
げることができる。ポリエステルポリオールの製造は公
知の方法で実施することができ、一例として多価アルコ
ールと多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物を反
応容器中、200〜230℃の温度で脱水縮合する事に
より得られる。
【0008】次に本発明に使用する中塗り塗料に含まれ
る、(B)重量平均分子量500〜4000のポリカー
ボネートジオールとは、アルキレンカーボネート、ジア
リールカーボネート、ジアルキルカーボネートからなる
群から選ばれる1種または2種以上の化合物とジオール
類および/またはポリエーテルポリオール類を反応させ
て得られるポリカーボネートジオールである。アルキレ
ンカーボネートの例としては、エチレンカーボネート、
1,2−プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカ
ーボネートなどがあげられる。ジアリールカーボネート
の例としては、ジフェニルカーボネート、フェニル−ナ
フチルカーボネート、ジナフチルカーボネート、4−メ
チルジフェニルカーボネート、4−エチルジフェニルカ
ーボネート、4−プロピルジフェニルカーボネート、
4,4‘−ジメチル−ジフェニルカーボネート、4,4
‘−ジエチル−ジフェニルカーボネート、4,4‘−ジ
プロピル−ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。
ジアルキルカーボネートの例としては、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカー
ボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジ−n−ブチ
ルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジ−te
rt.−ブチルカーボネート、 ジ−n−アミルカーボネ
ート、ジイソアミルカーボネートなどが挙げられる。こ
れらカーボネート類に対する共反応物質として、まずジ
オール類の例としては、エチレングリコール、1,2−
プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチ
ル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2−メチル−ペンタンジオール、3−メチル−ペン
タンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキ
サンジオール、2,3,5−トリメチルペンタンジオー
ルなどが挙げられる。また、ポリエーテルポリオール類
の例としては、例えばテトラヒドロフランの開環重合に
より得られるポリテトラメチレングリコール、ジオール
類のアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。ここで
用いるジオール類の例として、たとばエチレングリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、異性体ペンタンジオール類、異性体ヘキサンジオー
ル類またはオクタンジオール類例えば2−エチル−1,
3−ヘキサンジオール、1,2−、1,3−および1,
4−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサノンなど
をあげることができ、アルキレンオキサイドの例とし
て、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,
2−、1,3−または2,3−ブチレンオキサイド、テ
トラヒドロフラン、スチレンオキサイド、エピクロルヒ
ドリン等が挙げられ、これらは2種以上混合して使用す
ることも可能である。これらポリエーテルポリオールの
重量平均分子量は特に限定するものでないが、300〜
2000の範囲が好ましい。300〜2000の範囲と
することにより、良好なる塗装作業性が得られ、もって
平滑性に優れる良好な塗装外観が得やすいためである。
また、上述のジオール類およびポリエーテルポリオール
類は1種単独でも、あるいは2種以上混合して使用して
も差し支えない。これらはいずれも公知の方法で前述の
カーボネート類すなわちアルキレンカーボネート、ジア
リールカーボネート、ジアルキルカーボネートから選ば
れる1種または2種以上の化合物と反応してポリカーボ
ネートジオールを形成することができる。反応方法の一
例として、ジアルキルカーボネートを用いた例をもって
詳細に説明する。反応には、エステル交換反応に通常用
いられる触媒を用いることができ、たとえば、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、
亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウ
ム、スズ、鉛、アンチモン、砒素、およびセリウムの如
き金属ならびにこれらのアルコキサイドを用いることが
できる。また、別の好適な触媒としてアルカリおよびア
ルカリ土類金属の炭酸塩、ほう酸亜鉛、酸化亜鉛、珪酸
鉛、炭酸鉛、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム、
三酸化セリウムおよびアルミニウムイソプロポキサイド
などが挙げられる。特に有用で好ましい触媒は、有機酸
のマグネシウム、カルシウム、セリウム、バリウム、亜
鉛、スズ、チタンなどの金属塩の如き有機金属化合物で
ある。触媒の使用量は、出発原料の総重量に対し0.0
001%〜1.0%、好ましくは0.001%〜0.2
%が適量である。反応温度は80℃〜220℃が好まし
く、反応初期にはジアルキルカーボネートの沸点付近に
て反応が行われ、反応が進行するにつれ徐々に温度を上
げ、さらに反応を進行させる。生成したジオール化合物
と原料ジアルキルカーボネートとの分離が可能な装置は
通常蒸留塔付き反応器であり、ジアルキルカーボネート
を還流させながら反応を行い、反応の進行と共に生成し
てくるアルコールを留出させる。このとき留出されるア
ルコールと共にジアルキルカーボネートが一部共沸して
散逸する場合には、原料を計算して仕込む場合にこの散
逸量を見込んでおくのが良策である。理論的には、ジア
ルキルカーボネートnモルに対しジオール化合物(n+
1)モルの比率で仕込むことにより、理論上の当量比と
なるが、実際にはジアルキルカーボネート/ジオール化
合物の仕込モル比を理論モル比の1.1〜1.3にする
のがよい。反応は常圧で行うことが可能であるが、反応
後半に減圧下、たとえば1mmHg〜200mmHgに
て反応することにより、進行を早めることができる。本
発明のポリカーボネートジオールの重量平均分子量は5
00〜4000、好ましくは1000〜3000の範囲
であり、500より小さいと耐チッピング性が低下し、
4000を越えると塗膜の外観上ちぢみ、うねりなどの
現象を起こし好ましくない。所望の分子量を有するポリ
カーボネートジオールを的確に得るには、原料のジオー
ル化合物と、カーボネートジオールの反応モル比を変え
ることにより達成される。
【0009】上述の(A)水酸基価50〜400mgK
OH/gのポリエステルポリオールと、(B)重量平均
分子量500〜4000のポリカーボネートジオールの
配合比率は、重量比にてポリエステルポリオール90好
ましくは70対カーボネートジオール10好ましくは3
0〜ポリエステルポリオール0好ましくは30対カーボ
ネートジオール100好ましくは70の範囲の比率であ
り、(B)カーボネートジオールが(A)と(B)の合
計量100部中10部より少ないと耐チッピング性が低
下する。
【0010】次に、本発明の中塗り塗料組成物に含有す
る、(C)イソシアネート基がブロックされているポリ
イソシアネート化合物とは、ポリイソシアネート化合物
のイソシアネート基を、通常用いるブロック剤にてブロ
ックした化合物の1種または2種以上の混合物であり、
ポリイソシアネート化合物の例としては、2,4−およ
び/または2,6−ジイソシアナートトルエン、2,4
−ジイソシアナート−ジクシロヘキシルメタン、4,4
−ジイソシアナート−ジクシロヘキシルメタン、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、1−イソシアナート−3,
3,5−トリメチル−5−イソシアナートメチルシクロ
ヘキサンなどのジイソシアネート、これらジイソシアネ
ートと、当量未満の多価アルコールたとえばエチレング
リコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパ
ンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、トリメチロールプロパン、グリセリンなどと
の反応によって生成したアダクト体、あるいは上記ジイ
ソシアネートのビュレット三量体、上記ジイソシアネー
トのイソシアヌレート三量体などがあげられ、これらポ
リイソシアネート化合物に当量乃至当量以上のブロック
化剤を反応させたものである。かかるブロック化剤の例
としては、フェノール、p−tert.−ブチルフェノ
ールの如きp−置換フェノール、メタノル、エタノー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、s
ec−ブチルアルコール、tert.−ブチルアルコー
ル、n−アミルアルコール、イソアミルアルコールの如
きアルコール類、ε−カプロラクタムの如きラクタム
類、メチルエチルケトオキシム、ジエチルケトオキシ
ム、メチルイソブチルケトオキシム、ジイソブチルケト
オキシムの如きケトオキシム類、アセトンオキシム類な
どが知られていおり、種々選択が可能である。上述のイ
ソシアネート基がブロックされているポリイソシアネー
ト化合物の使用量は特に限定するものではないが、ブロ
ック剤が解離したる後生ずる遊離のイソシアネート基
が、前述の(A)水酸基価50〜400mgKOH/g
のポリエステルポリオールと、(B)重量平均分子量5
00〜4000のポリカーボネートジオールが持つ水酸
基の含有量に対し、モル比で0.5〜1.5の範囲とな
る様な量とすることが好ましい。
【0011】本発明の中塗り塗料組成物は、上述の樹脂
成分の他に、所望により、各種ポリオール類を合わせ含
んでも差し支えない。ポリオールの例としては、ポリエ
ーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等を
挙げることができる。ポリエーテルポリオールの例とし
ては、例えばテトラヒドロフランの開環重合により得ら
れるポリテトラメチレングリコール、多価アルコールの
アルキレンオキサイド付加物が挙げられる。ここで用い
る多価アルコールの例として、たとばエチレングリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、異性体ペンタンジオール類、異性体ヘキサンジオー
ル類またはオクタンジオール類例えば2−エチル−1,
3−ヘキサンジオール、1,2−、1,3−および1,
4−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサノン、ト
リメチロールプロパン、グリセリンなどをあげることが
でき、アルキレンオキサイドの例として、エチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイド、1,2−、1,3−ま
たは2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラ
ン、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン等が挙げ
られ、これらは2種以上混合して使用することも可能で
ある。ポリカプロラクトンポリオールの例としては、ε
−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類
を、前述のエチリングリコールなど多価アルコールの存
在下、開環重合して得られる化合物である。
【0012】本発明の中塗り塗料組成物は、上述の成分
の他に、所望により、着色剤たとえばカーボンブラッ
ク、二酸化チタンなどの顔料類、三級アミン、有機錫化
合物などの硬化触媒、流動性調整剤、消泡剤など各種添
加剤およびトルエン、キシレン、ソルベントナフサなど
の炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルな
どのエステル類、メチルエチルケトン、メチルブチルケ
トン、ホロン、イソホロンなどのケトン類などの有機溶
剤を含有することができる。これら、顔料、添加剤、溶
剤等の含有量は、特に限定するものではないが、著しく
多量の顔料を用いると、仕上がり上塗膜の光沢が減少す
る事が発生することがあるため、顔料の含有量は通常樹
脂成分の総計量100重量部に対し120重量部以下と
することが望ましい。
【0013】本発明においては、自動車車体に、下塗り
として通常は電着塗装を施した後、上述の中塗り塗料組
成物を通常の塗装方法、たとえば、エアースプレー、エ
アレススプレー、静電塗装、回転霧化塗装、浸漬塗装な
どの手段により塗装する。中塗り塗料の塗装膜厚は、乾
燥膜厚で10μm〜80μm好ましくは20〜40μm
である。10μmより薄いと付着性等塗膜物性に関して
は問題ないものの、仕上がり外観、特に平滑性が低下す
る。また80μmより厚いと劣化試験後塗膜の凝集破壊
を起こす可能性がありまた、たれ、わきなど外観上の欠
陥が生じやすく好ましくない。
【0014】本発明の中塗り塗料組成物は、上述の手段
にて塗布後、加熱乾燥する。加熱乾燥の条件の一例とし
ては、100〜140℃にて3分ないし30分である。
本発明の中塗り塗料組成物から形成された硬化塗膜は、
ガラス転移温度が−20℃〜0℃であって、伸び率が温
度20℃において10〜100%、温度−20℃におい
て1〜50%であり、抗張力が温度20℃において40
0〜700Kgf/cm2 の範囲となる。400〜70
0Kg/cm2 の範囲の抗張力は、石はねによる塗膜の
傷つき、破れの防止に効果があり、十分なる耐チッピン
グ性を発揮する。また、温度20℃において10〜10
0%、温度−20℃において1〜50%の伸び率を有す
ることにより、耐チッピング塗料の素地上への十分なる
付着性が維持でき、チッピングはがれを防止できる。ま
た、自動車車体は、その使用される環境が概ね−20℃
〜40℃であり、かかるかかる環境下で一定の物性を維
持するためにはガラス転移点を−20〜0℃の範囲とす
る必要が有る。本発明の中塗り塗料組成物を用いる塗装
工程においては、通常中塗りの塗装に引き続き上塗り塗
料を塗装、乾燥して所望する塗装物品を得ることができ
る。上塗り塗料は特に限定するものではなく、従来使用
されている上塗り塗料が使用できる。かかる例として、
たとえばメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等アミノ
樹脂を硬化剤として含有する1液焼付型塗料あるいは1
液または2液型ポリウレタン樹脂塗料、等が挙げられ
る。上塗り塗料の塗装条件は使用する塗料の塗装条件と
して定めるところにより、特に限定するものではない。
また、中塗り塗料と上塗り塗料の間、または上塗り塗料
塗装後に、所望によりさらに他の塗料を塗り重ねても差
し支えない。
【0015】以下、実施例をもって本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、説明中、部と表記したものは、特に断わりの
ない限り重量部である。
【0016】
【実施例】
(製造例1) 中塗り塗料用ポリエステルポリオールの製造 温度計、撹伴器、水分分離器を備えた丸底4ッ口フラス
コに、無水フタル酸350部、アジピン酸171部、ネ
オペンチルグリコール335部およびトリメチロールプ
ロパン144部を仕込み、230℃まで昇温し、撹伴下
6時間維持し、流出する水を分離除去しながらエステル
化反応させた。冷却後キシレン269部、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート269部を加
え、不揮発分65%、水酸基価170mgKOH/gの
ポリエステルポリオールを得た。
【0017】(製造例2) 中塗り塗料用ポリカーボネートジオールの製造 温度計、撹伴器、蒸留塔を備えた丸底4ッ口フラスコ
に、ジメチルカーボネート620部、1,6−ヘキサン
ジオール740部、分子量800のポリテトラメチレン
グリコール640部、触媒としてテトラブチルチタネー
ト0.30部を仕込み、常圧下、ジメチルカーボネート
の沸点で反応を行い、流出するメタノールを留去させ
た。反応物の温度を徐々に上げ、200℃に到達し、メ
タノールの留出がほとんど認められなくなった時点で減
圧操作を開始し、最終20mmHgの減圧下で未反応を
留去し反応生成物を得た。得られたポリカーボネートジ
オールの重量平均分子量は1900であった。
【0018】(製造例3) 中塗り塗料用ポリカーボネートジオールの製造 温度計、撹伴器、蒸留塔を備えた丸底4ッ口フラスコ
に、ジメチルカーボネート620部、1,6−ヘキサン
ジオール740部、分子量750のポリプロピレングリ
コール640部、触媒としてテトラブチルチタネート
0.25部を仕込み、常圧下、ジメチルカーボネートの
沸点で反応を行い、流出するメタノールを留去させた。
反応物の温度を徐々に上げ、200℃に到達し、メタノ
ールの留出がほとんど認められなくなった時点で減圧操
作を開始し、最終20mmHgの減圧下で未反応を留去
し反応生成物を得た。得られたポリカーボネートジオー
ルの重量平均分子量は2000であった。
【0019】[実施例1] 中塗り塗料−Aの製造 前述のポリエステルポリオール樹脂50部、ポリカー
ボネートジオール50部、キシレン74.3部、二酸
化チタン25部、カーボンブラック0.2部をサンドミ
ルを用いて混練した後、ブロックイソシアネートとして
バーノックDB−980K(理論イソシアネート含有量
10.5%、固形分75%、大日本インキ化学工業株式
会社製)80.0部を混合して本発明の中塗り塗料−A
(ポリエステルポリオール/ポリカーボネートジオール
=40/60、水酸基対イソシアネート基モル比=1.
0/1.0、不揮発分60%)を製造した。
【0020】[実施例2〜6] 中塗り塗料B〜Fの製造 表1に示す配合にて実施例1と同様にして本発明の中塗
り塗料−B〜Fを製造した
【0021】試験例1 化成処理を施し、カチオン電着塗装を行った鋼板に、中
塗り塗料−Aを乾燥膜厚30μmになるようスプレー塗
装し、140℃×20分焼付けた。さらに、ポリエステ
ル・メラミン樹脂系白色上塗塗料を乾燥膜厚30μmに
なるようスプレー塗装で塗装し、140℃×20分焼付
けた。得られた試験板を、各種塗膜性能試験に供したと
ころ、表2に記載する如く結果は良好であり、良好なる
耐チッピング性と平滑性に富む良好なる仕上がり外観を
得ることが確認された。
【0022】試験例2〜6 中塗り塗料−B〜Fを用いて、試験例1と同様に試験板
を作成し、塗膜性能試験を実施した。結果は表2に記載
する如くいずれも良好であった。
【0023】比較試験例1 比較例として、ポリカーボネートジオールを含まない中
塗り塗料−G(組成は表3参照)を用いた他は、試験例
1と同様に塗装して試験板を作成し、塗膜性能試験を実
施したが、表3に示す如く試験結果は不良であり、実用
に耐えないものであった。
【0024】比較試験例2〜4 表3の比較例2〜4は、本発明の範囲外の中塗り塗料を
用い、試験例1と同様に塗装して試験板を作成したもの
である。いずれも耐チッピング性または仕上がり外観に
問題があり、実用に耐えないものであった。
【0025】なお、各種試験は次に記載する試験条件に
基づき実施した。 (1)外観 上塗後の塗膜を目視にて観察し、平滑性、たれ、わき、
ピンホール、光沢むらなどの欠陥の有無をチェックす
る。 (2)耐チッピング性 車体外鋼板におけるチッピングを再現させる試験条件と
して耐チッピング性の試験を下記の通り実施した。飛石
試験機(スガ試験機株式会社製、JA−400型)を使
用し、同試験機の試料ホルダーに塗装試験板を水平から
角度30゜になるよう斜めに取り付け、温度−20℃ま
で冷却後この温度を維持し、500gの玄武岩砕石(径
4.8mm〜8.0mm)を同試験機の圧力で4.0K
g/cm2 の空気圧で噴射し、衝突させる。その後、試
験板は水洗・乾燥させ、チッピングによって浮き上がっ
た塗膜を粘着テープで除去してから、はがれ傷の程度を
評価した。 (3)付着性 カッターナイフで幅2mmのクロスハッチを100個切
り込み、粘着テープを用いて剥離試験を実施する。剥離
が無く、100個の碁盤目が全て残留している場合を合
格とする。 (4)耐水性 試験板を40℃の温イオン交換水に240時間浸漬し、
取り出し後、直ちに水滴をぬぐい取り、外観の異常有無
を確認し、さらにカッターナイフで幅2mmのクロスハ
ッチを100個切り込み、粘着テープを用いて剥離試験
を実施する。剥離が無く、100個の碁盤目が全て残留
している場合を合格とする。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【発明の効果】本発明の中塗り塗料組成物を用いれば、
自動車の塗装において、中塗り塗膜の耐チッピング性
を、良好なる外観品質を維持したまま向上させることが
可能となり、工程数を増加させることなく、また外観品
質を低下させることもない耐チッピング性向上が実現で
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水酸基価50〜400mgKOH
    /gのポリエステルポリオール (B)重量平均分子量500〜4000のポリカーボネ
    ートジオールを(A)対(B)の重量比で90/10〜
    0/100の範囲の比率で含み、さらに (C)イソシアネート基がブロックされているポリイソ
    シアネート化合物を含有してなることを特徴とする中塗
    り塗料組成物。
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