JPH08242752A - 菓子類の製造法 - Google Patents
菓子類の製造法Info
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- JPH08242752A JPH08242752A JP7078103A JP7810395A JPH08242752A JP H08242752 A JPH08242752 A JP H08242752A JP 7078103 A JP7078103 A JP 7078103A JP 7810395 A JP7810395 A JP 7810395A JP H08242752 A JPH08242752 A JP H08242752A
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Abstract
て口どけが良く、且つ経時的な食感の劣化が改善された
菓子類を提供すること。 【構成】小麦粉を主原料の一つとする菓子類の製造に際
し、置換度がDS0.01−0.15のヒドロキシプロ
ピル澱粉及び/又はアセチル澱粉で小麦粉の2−80重
量%を置き換えて使用し、且つ小麦粉を含めた置換度が
DS0.001−0.03になるように用いること。
Description
する菓子類の製造法に関し、更に詳しくは内相、食感に
優れて口どけが良く、しかも経時変化の少ない菓子類を
提供せんとするものである。
は、内相、食感に優れて口どけが良く、しかも経時変化
の少ない製品が望まれている。内相はきめが均一で細か
いものが好まれるし、食感は個人の嗜好にもよるが、し
っとりしてソフトなものが好まれる傾向にある。
とも重要で、例えば、スポンジケーキ等は菓子類の中で
は水分含量が高く、しかも生クリームなどの腐敗し易い
材料が使用されているため、冷蔵保存が望ましい。しか
し、冷蔵保存すると極く短期間の内に食感的に変化して
「硬くなってぼそつく」「口どけが悪くなる」などの品
質的劣化を生じ、常温でその日の内に消費されるように
するなどの煩雑な手段が講じられている。
化剤や乳化油脂が用いられている。しかし、乳化剤や乳
化油脂の使用は、経時変化防止効果の点で十分満足出来
るものでなく、更に、乳化剤の味や臭いが残って菓子類
本来の風味を減ずる欠点があった。また、オールインミ
ックスで製造する際に生じる重い食感になる欠点を改善
する効果にも乏しい。
87740号で、水溶性糊料及び/又はグルテンと澱粉
糖類を添加して水分活性を低下し、且つ老化し難いスポ
ンジケーキ菓子の製造法が開示されている。しかし、こ
の場合しっとりしてソフトな食感に改善する効果は不十
分である。
試みもされている。未処理の小麦澱粉、コーンスターチ
を小麦粉と置換する方法に就いては種々検討されている
が(例えば、日本家政学会誌Vol 39 No.2
109〜117,1988)、これらの方法ではしっと
りした食感は得られず、経時変化防止効果も乏しい。
る。特開平1−218538号では、甘味料として砂糖
に替えて液糖類を使用してスポンジケーキ類を製造する
方法として、加工澱粉などを用いる方法が開示されてい
る。しかし、この場合は砂糖に替えて液糖を使用するた
め水分が多くなり、単にその水分を吸収して液糖でも使
用できるようにするもので、ここで使用されている加工
澱粉は澱粉粒の一部をアルファー化して水分を吸収し易
くしたアルファー澱粉の一種である。
澱粉類、蛋白質の特定比率から成る老化防止剤が開示さ
れている。この場合の澱粉類には未処理澱粉から化工澱
粉も含むとされていが、この場合の老化防止剤は乾燥フ
ルーツなどを含むパン、ケーキを対象とし、乾燥フルー
ツなどへの水分の移行によって、これらを含まないもの
に比較して老化が早く、これの改善にこの老化防止剤を
好ましくは溶解して乾燥フルーツなどに付着させ、ケー
キなどの生地に加えるもので、いわば特殊なケーキなど
の老化防止剤に関するものである。
し、特定の膨潤抑制澱粉を使用することを提案(特願平
5−250215号)した。この方法によれば、体積が
大きくて軽い食感を有し、しかも経時変化の少ない菓子
類を得ることができるが、しっとりした食感が不足する
傾向を残していた。
とする課題は、内相に優れ、しっとりしたソフトな食感
を有して口どけが良く、且つ経時的な食感の劣化が改善
された菓子類の提供にある。
明者らは前述の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、小麦粉を主原料の一つとする菓子類の製造に際し、
特定置換度のヒドロキシプロピル澱粉及び/又はアセチ
ル澱粉を特定量使用することにより、本発明の課題が著
しく改善されることを見い出して本発明を完成した。
類の製造に際し、置換度がDS0.01〜0.15のヒ
ドロキシプロピル澱粉及び/又はアセチル澱粉で小麦粉
の2〜80重量%を置き換えて使用して、小麦粉を含め
た置換度がDS0.001〜0.03になるように用い
る菓子類の製造法であり、更に、好ましくは該ヒドロキ
シプロピル澱粉及び/又はアセチル澱粉と膨潤抑制澱粉
とを10:90乃至90:10の比率で併用し、併用し
たこれ等澱粉で小麦粉の10〜80重量%を置き換えて
使用して、小麦粉を含めた置換度がDS0.001〜
0.03になるように用いる菓子類の製造法である。
主原料とし、種類によっては油脂類をこれに含めた主原
料に、種々の副原料及び適量の水を加えて混練して得た
生地を焼く又は(及び)蒸すという加熱処理をして得ら
れる菓子類であって、その水分含量が約15重量%程度
以上の菓子類を指称する。
ンケーキ、ショートケーキ、ロールケーキなどのスポン
ジケーキ類、パウンドケーキ、バウムクーヘン、フルー
ツケーキ、マドレーヌなどのバターケーキ類の他、ワッ
フル、ホットケーキ、ブッセなどが挙げられる。又焼き
和菓子類としてはどら焼き、今川焼き、たい焼き、長崎
カステラなど、蒸し菓子としては蒸しケーキ、蒸しカス
テラ、饅頭の皮などが例示される。
やアセチル化澱粉はその製法自体は何等限定されず、例
えば前者は澱粉にプロピレンオキサイドを反応せしめ、
又アセチル澱粉は澱粉に無水酢酸又は酢酸ビニールモノ
マーを反応せしめて得られる。そしてその置換度がDS
0.01〜0.15になるように反応したものである。
この置換度は用いる反応薬品の添加量で適宜調節するこ
とができる。
果に乏しく、DS0.15を越えて高くなると、くちゃ
ついた食感になってきて口どけも悪くなる。置換度が上
記範囲にあれば、軽度に架橋したヒドロキシプロピル澱
粉及びアセチル澱粉も同じ効果を発揮し、本願に包含さ
れる。尚、軽度の架橋とはブラベンダーアミログラフを
用いて、40℃から1.5℃/分の昇温速度で94℃ま
で加熱し、94℃で10分保持する条件で、最高粘度が
600〜1100BUになる濃度で測定した時に、最高
粘度が94℃、10分後までに発現し、且つ、最高粘度
≧94℃、10分後の粘度の関係にあるものを言う。
50215号)では、膨潤抑制澱粉を使用しているが、
この膨潤抑制澱粉としては架橋澱粉を使用しており、そ
の膨潤度は2〜20のものである。
ロキシプロピル澱粉及びアセチル澱粉は、原則として未
架橋のものであり、架橋した場合でも軽度に架橋したも
のであって、その膨潤度は25以上のものである。
ヒドロキシプロピル澱粉及びアセチル澱粉については、
これを上記の如く軽度に架橋すると、優れた効果が得ら
れることが見出されたものである。
の製造に用いる原料澱粉としては市販の澱粉、例えばタ
ピオカ澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシーコー
ンスターチ、糯米澱粉、粳米澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱
粉などいずれも用いることができるが、中でもタピオカ
澱粉がより効果的でより好ましい。
titutionの略で、澱粉のグルコース残基一個当
たりの置換基の数を示し、ヒドロキシプロピル澱粉及び
アセチル澱粉の置換度を表す。また、小麦粉を含めた置
換度とは小麦粉の置換度を0とし、用いたヒドロキシプ
ロピル澱粉及びアセチル澱粉の比率と置換度から相加平
均して算出した置換度である。
ル澱粉と併用する膨潤抑制澱粉は、加熱糊化した際に澱
粉粒子の膨潤が抑制されている澱粉で、その抑制の程度
が膨潤度として概ね2〜25である澱粉を指称し、この
程度に膨潤が抑制された澱粉であれば天然澱粉でも加工
澱粉でもよい。天然澱粉では穀物(糯種を除く)に由来
する澱粉、例えばコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉な
どが挙げられ、これらは市販品を用いることができる。
加工澱粉としては膨潤が抑制される加工をした澱粉で、
具体的には架橋澱粉、老化澱粉、湿熱処理澱粉、乳化剤
処理澱粉などが挙げられる。膨潤抑制澱粉に於て、膨潤
度が約2より低い澱粉では粉っぽい食感を生じ、膨潤度
が約25を越える場合、本発明の効果に乏しい。
リン酸塩、オキシ塩化リン、エピクロルヒドリンなどの
常用の架橋剤を用いて澱粉を架橋することによって得ら
れ、その膨潤度は架橋剤の添加量により調節することが
できる。
冷凍−解凍の繰り返しなどによって澱粉を老化させ(老
化の程度により膨潤度は異なる)、次いで乾燥、粉砕し
て得られ、その具体例としては市販の春雨を粉砕したも
のが挙げられる。湿熱処理澱粉とは澱粉を糊化するには
不十分な水分の存在下で、加熱処理した澱粉を指称し、
例えば澱粉の水分を20〜25%程度に調整し、これを
約100〜130℃で、0.5〜5時間程度加熱処理し
て得られる。この際、糊化しない範囲で水分を多くし、
加熱温度を高くして処理時間を永くすると、澱粉粒子の
膨潤はより抑制される。
ド、蔗糖脂肪酸エステルなどの乳化剤が澱粉分子内に取
り込まれるように処理した澱粉で、例えば澱粉を30〜
40%の水懸濁液とし、これに乳化剤を加えて数時間撹
拌後、脱水、乾燥して得られる。
しては、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、馬鈴薯澱粉、ワキシ
ーコーンスターチ、糯米澱粉、甘藷澱粉など天然澱粉で
は膨潤し易くて本発明の膨潤抑制澱粉に該当しない澱粉
の他、上述の膨潤抑制澱粉に該当する穀物由来の澱粉を
使用することもできる。また、これら原料澱粉を予め処
理した澱粉、例えば漂白処理した澱粉、酸化澱粉、エー
テル化澱粉、エステル化澱粉なども、それぞれの前処理
の程度によって膨潤抑制処理の程度を変える必要はある
が、同じように用いることができる。
を原料にして架橋澱粉とした15重量%以下の加熱溶解
度と3〜15の膨潤度を有する架橋タピオカ澱粉が何故
か最も効果が大きく最も好ましい。
以下の方法に従って測定される。
1.0gを純水100mlに分散し、90℃、30分間
加熱後30℃に冷却する。次いで、この糊化液を遠心分
離(3000rpm、10分間)してゲル層と上澄層に
分け、ゲル層の重量を測定して、これをAとする。次に
重量測定したゲル層を乾固(105℃、恒量)して重量
を測定してこれをBとし、A/Bで膨潤度を表す。一
方、この時の上澄液に含まれる全糖量をフェノール硫酸
法で測定して加熱溶解度を算出する。
類の製造に際し、置換度がDS0.01〜0.15のヒ
ドロキシプロピル澱粉及び/又はアセチル澱粉、好まし
くはタピオカ澱粉を原料とするこれらで、小麦粉の2〜
80重量%を置き換えて使用して、小麦粉を含めた置換
度がDS0.001〜0.03になるように用いる。こ
のようにして製造することにより、内相、食感、経時変
化が顕著に改善された菓子類が得られる。ヒドロキシプ
ロピル澱粉及び/又はアセチル澱粉による小麦粉の置き
換えが2重量%より少ないと本発明の効果に乏しく、8
0重量%を越えて多くすると、好ましくないくちゃつい
た食感になり口どけも悪くなる。更に、本発明に於て、
好ましくはヒドロキシプロピル澱粉及び/又はアセチル
澱粉と膨潤抑制澱粉、より好ましくは15重量%以下の
加熱溶解度と3〜15の膨潤度を有する架橋タピオカ澱
粉を10:90乃至90:10の比率で小麦粉の10〜
80重量%を置き換えて、小麦粉を含む置換度がDS
0.001〜0.03になるように用いる。この様に膨
潤抑制澱粉、より好ましくは特定の架橋タピオカ澱粉を
特定比率で併用することにより、内相、ソフト感、口ど
けがより改善されると共に体積を大きくすることもでき
てより好ましい。
類が得られるので、オールインミックスで製造する場合
でも乳化剤を減らすことができるし、通常この製法で製
造した菓子類は重い食感になるが、これをソフトな食感
に改善することができる。また、本発明ではしっとりし
た食感が得られるので、油脂の使用量を減らすこともで
きる。
従来の製造工程を踏襲することができ、その中で従来用
いていた小麦粉を上述の範囲で置き換えて小麦粉と同様
に使用することで、内相、食感に優れて口どけが良く、
しかも経時変化の少ない菓子類が得られる。その際、用
いるヒドロキシプロピル澱粉、アセチル澱粉、膨潤抑制
澱粉は予め小麦粉と混合したプレミックスとして使用す
ることもできるし、それぞれを別々に添加することもで
きる。
場合によって油脂類の主原料の他、種々の副材料が用い
られている。例えば、乳化油脂、乳化剤、膨張剤、香
料、色素、水あめ、オリゴ糖、デキストリン、人工甘味
料、リキュール、各種トッピング材などで、これらは必
要に応じ従来と同様に用いることができる。
ッツなどのトッピング材の均一な分散などの目的で、α
−澱粉、天然ガムなどを添加することもできる。但し、
この場合添加量が多くなると食感が悪くなる傾向にある
ので、悪影響がない程度に添加量は制限される。
詳しく本発明を説明する。但し、部とあるは重量部を示
す。
澱粉100部を加えたスラリーを4点用意し、これらに
攪拌下3%苛性ソーダ水溶液30部、及びプロピレンオ
キサイド0.8部、4.0部、7.5部、11部をそれ
ぞれに加え、39℃で24時間反応した後、塩酸で中和
し、水洗、脱水、乾燥して試料No.1(DS0.01
4)、試料No.2(DS0.069)、試料No.3
(DS0.125)、試料No.4(DS0.180)
のヒドロキシプロピル澱粉を得た。
てスラリーとし、3%苛性ソーダ水溶液を加えてpH
8.5〜9.5に維持しながら常温で無水酢酸7.0部
を加えて3時間反応した後、塩酸で中和し、水洗、脱
水、乾燥して試料No.5(DS0.065)のアセチ
ル澱粉を得た。
ターチ及び馬鈴薯澱粉に替え、プロピレンオキサイドの
添加量を4.0部にした他は同様に反応して試料No.
6(DS0.070)、試料No.7(DS0.07
3)のヒドロキシプロピル澱粉を得た。
添加量を1.0部とし、併せてトリメタリン酸ソーダを
0.007部添加した他は同様にして、DS0.017
の軽度に架橋したヒドロキシプロピル澱粉(試料No.
8)を得た。本品を絶乾物6.0重量%濃度でブラベン
ダーアミログラフを測定すると、最高粘度が730BU
であり、94℃、10分後の粘度は700BUであっ
た。
澱粉100部を加えたスラリーを4点用意し、これらに
撹拌下3%苛性ソーダ水溶液を加えてpH11.1〜1
1.3に維持しながら、トリメタリン酸ソーダ1.1
部、0.2部、0.1部、0.03部をそれぞれ加え、
39℃で10時間反応した後、塩酸で中和し、水洗、脱
水、乾燥して試料No.9〜12の架橋程度の異なる4
種類の架橋澱粉を得た。これらの物性値を表1に示す。
ーチに替え、トリメタリン酸ソーダの添加量を0.25
部とした他は同様に行い、試料No.13の架橋澱粉を
得た。その物性値を表1に示す。
ュの篩いを通して試料No.14の老化澱粉を得た。そ
の物性値を表2に示す。また、市販の小麦澱粉及びコー
ンスターチをそれぞれ試料No.15及び16とし、そ
の物性値を表1に示す。
を仕込み、ホバートミキサーを用いて生地比重を0.2
5に起泡させた後、小麦粉及び参考例1、2、3で得た
ヒドロキシプロピル澱粉(試料No.1〜4及び6、
7)及びアセチル澱粉(試料No.5)を表2−1、2
−2に示す割合で100部加え、混合して生地比重0.
4のスポンジケーキ生地を調製した。この生地(300
g)を直径18cmの焼型に入れ、電気オーブンにて1
80℃で30分焼成した。得られたスポンジケーキにつ
いて下記基準に基いて評価し、その結果を表3−1、3
−2に示す。
以下同じ。
間放冷後ビニール袋に入れて1日放置した後、以下の評
価を行った。尚、経時変化はその後冷蔵庫に3日間保存
して評価した。
し、この体積を焼き上り重量(g)で除して比容積(m
l/g)とした。 内相 :きめが均一で細かいかどうかを肉眼で下記
基準で評価。 しっとり感:しっとりした食感であるかどうかを下記基
準で評価。 ソフト感 :ソフトな食感の有無を下記基準で評価。 口どけ :口どけの善し悪しを下記基準で評価。 経時変化 :冷蔵庫(4℃)に3日間保存し、上述のし
っとり感、ソフト感、口どけを冷蔵前と比較して評価。
る、 ××:劣る
o.2のヒドロキシプロピル澱粉10部、参考例5〜7
で得た表1に示す膨潤抑制澱粉をそれぞれ30部、小麦
粉60部を用いた他は同様にしてスポンジケーキを製造
し、同様に評価した。その結果を表4に示す。
試料No.2のヒドロキシプロピル澱粉と試料No.1
0の架橋タピオカ澱粉を表5に示す割合で、合わして3
0部使用した場合(実験No.22〜24)、試料N
o.2のヒドロキシプロピル澱粉と試料No.10の架
橋タピオカ澱粉を30:70の割合で、その合わした量
と小麦粉を表5に示した比率で使用した場合(実験N
o.25、26)につき、同様にスポンジケーキを製造
して同様に評価した。その結果を表6に示す。
プロピル澱粉と参考例5で得た試料No.11の膨潤抑
制澱粉(架橋タピオカ澱粉)を用いて、表7に示す配合
割合のケーキ用原料を仕込み、ミキサーを使用して生地
比重を0.4に起泡してスポンジケーキ生地を調製し
た。この生地(300g)を直径18cmの焼型に入
れ、電気オーブンにて180℃で30分間焼成した。得
られたスポンジケーキを前述の評価基準に従って食味
(好ましい風味の有無、好ましくない味、臭いの有無)
の項を追加して評価し、その結果を表8に示す。
粉と参考例4で得た試料No.10の膨潤抑制澱粉(架
橋タピオカ澱粉)を使用して、表9の処方で実施例1に
従ってスポンジケーキを製造し、前述の評価基準に従っ
て評価してその結果を表10に示す。
仕込み、ミキサーを用いて生地比重約0.25に起泡さ
せた後、小麦粉70部、試料No.2のヒドロキシプロ
ピル澱粉6部、試料No.10の膨潤抑制澱粉(架橋タ
ピオカ澱粉)24部を軽く合わせ、次いでサラダ油15
部を加えて素早く合わせて生地比重約0.5の生地を調
製した。この生地をケーキ型に入れて中火で25分蒸し
あげて蒸しケーキを製造した。尚、対照区には試料N
o.2、10を使用せずに小麦粉100部で製造した。
得られた本発明の蒸しケーキは対照区に較べて体積が大
きく、しっとりしてソフトな食感を有し、内相、経時変
化ともに良好であった。
製造した。先ず、バターと砂糖をよくすり合わせる。こ
れに全卵を少しずつ混ぜ合わせ、更に小麦粉、試料N
o.2、9、膨張剤を合わせて生地比重約0.7に起泡
してパウンドケーキ生地を調製した後、これにレーズン
をα化澱粉でまぶして混合した。次いでこの生地を20
cmパウンド型の焼型に入れ、電気オーブンにて180
℃で30分間焼成してレーズン入りパウンドケーキを製
造した。尚、α化澱粉としては市販品(松谷化学工業
(株)製「マツノリンTG600」)を使用し、経時変
化は4℃に1週間保存して評価した。
に較べて体積が大きく、しっとりしてソフトな食感を有
し、内相、経時変化ともに良好であった。
造した。全卵、砂糖、水あめを混ぜ合わせて生地比重約
0.4に起泡させ、次いで小麦粉、試料No.2、10
を合わせ、更に水を加えて生地比重約0.5に生地の硬
さを調整する。この生地を型に8分目位流し込んで焼
き、表面が半乾きで気泡が浮いてきたところで反転し、
表面が乾く程度にさっと焼いて取り出し、冷やす。
曲げても割れを生じず、ソフトな食感を有し、内相、経
時変化ともに良好であった。
プロピル澱粉と参考例5で得た試料No.10の膨潤抑
制澱粉(架橋タピオカ澱粉)を用いて、表13に示す配
合割合のスイスロール用原料を仕込み、ミキサーを使用
して生地比重を約0.4に起泡してスイスロール生地を
調製した。この生地を一定厚みに流し込み、300℃で
5分間焼成した。これにクリームを塗り、うず巻き状に
巻いて得たスイスロールはしっとりして割れを生じず、
ソフトな食感を有し、内相、経時変化ともに良好であっ
た。
Claims (4)
- 【請求項1】小麦粉を主原料の一つとする菓子類の製造
に際し、置換度がDS0.01〜0.15のヒドロキシ
プロピル澱粉及び/又はアセチル澱粉で小麦粉の2〜8
0重量%を置き換えて使用し、且つ小麦粉を含めた置換
度がDS0.001〜0.03になるように用いること
を特徴とする菓子類の製造法。 - 【請求項2】ヒドロキシプロピル澱粉及びアセチル澱粉
がタピオカ澱粉を原料としたものである請求項1に記載
の菓子類の製造法。 - 【請求項3】置換度がDS0.01〜0.15のヒドロ
キシプロピル澱粉及び/又はアセチル澱粉と膨潤抑制澱
粉とを10:90乃至90:10の比率で小麦粉の10
〜80重量%を置き換えて使用する請求項1又は2に記
載の菓子類の製造法。 - 【請求項4】膨潤抑制澱粉が15重量%以下の加熱溶解
度と3〜15の膨潤度を有する架橋タピオカ澱粉である
請求項3に記載の菓子類の製造法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP07810395A JP3488935B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 菓子類の製造法 |
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JP07810395A JP3488935B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 菓子類の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08242752A true JPH08242752A (ja) | 1996-09-24 |
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ID=13652555
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JP07810395A Expired - Lifetime JP3488935B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 菓子類の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3488935B2 (ja) |
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