JP3841380B2 - 餅菓子の製造法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は餅菓子の製造法に関し、更に詳しくは日持ちが良い餅菓子が簡便に得られる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
和菓子は地域性が強く、全国的には多種多様の製品が販売されているが、その基本的技術は相通ずるものである。例えば、和菓子の代表的な一種である草餅、大福餅、求肥、だんご類などは、大なり小なりもちもちした共通の食感を有し、日本人に好まれる特徴になっている。
【0003】
餅菓子は基本的にもち米やもち米粉、粳米粉などを主原料にし、蒸練して生地を作り成形したり、或いは、上記主原料を火にかけて或は熱湯を加えてかき混ぜる程度の軽い蒸練をして生地を作り、成形して蒸すなどの方法により製造されている。即ち、程度の差はあっても、原料を蒸練して生地を作り、成形して更に加熱処理するか又はせずに製造されている。
【0004】
餅菓子は本質的に生菓子であり、腐敗の問題と共に経時的に硬くなって餅菓子としての食感を失う問題がある。特に腐敗の問題を考慮して冷凍すると硬化するし、冷蔵しても極く短期間の間に硬化してもちもちした食感がなくなり、所謂日持ちが短いという問題があった。
【0005】
従来、この問題への対応策としては、代表的な餅菓子の一種である求肥に見られるように、砂糖、水あめなどの糖質を原料粉に対して200重量%程度もの多量を用いるのが常法になっている。
【0006】
従来、焼き物の餅菓子として、餅菓子の一つである桜餅の一種として焼いた皮で餡を巻き、桜葉で包んだ焼き皮製桜餅を液種の形で作る方法が示されている(新和菓子大系、上巻:株式会社製菓実験社刊、7版、241−243ペ−ジ)。しかし、、この場合小麦粉が原料粉の80重量%を占めた小麦粉製品であり、食感的に本来の餅菓子とは言い難く、蒸練工程なしに液種で製造される餅菓子は皆無に等しい。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
一定品質の製品を得る上で重要な蒸練工程は、職人の熟練した技術に頼るところが大きく、省力化の妨げになっている。また、得られた餅菓子を日持ちさせる上では、砂糖などの糖質の添加量を多くするのが一般的で、最近の甘味離れの嗜好とは反対の傾向にある。このような問題点、即ち、従来必須的に行われていた蒸練工程をなくして省力化を可能にし、しかも得られた製品は糖質含量が比較的低いにかかわらず日持ちの点で優れる新規な餅菓子の製造法を提供するのが、本発明の課題である。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
かかる現状に鑑み、本発明の課題を解決すべく鋭意検討した結果、もち米粉を含む穀粉と澱粉類が特定割合からなる原料粉を用いて液種とし、この液種を焼成することにより本発明の課題が解決できることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明はもち米粉を60重量%以上含む穀粉50〜85重量部と澱粉類15〜50重量部からなる原料粉に原料粉以外の材料及び水を加えて混合して液種とし、焼成する餅菓子の製造法に関し、好ましくは澱粉類としてα−化澱粉5〜20重量%と、アセチル化澱粉及び/又はヒドロキシプロピル澱粉80〜95重量%とからなる加工澱粉を澱粉類として用いるものである。
【0010】
【発明の作用並びに構成】
本発明に於て餅菓子とは、従来もち米、もち米粉、粳米粉及びこれらの加工品を主要原料とする和菓子であって、もちもちした食感を有して餅菓子として扱われていた和菓子と類似の食感を有する菓子を称する。
【0011】
餅菓子の日持ちとは、餅菓子の製造時の食感を保持する期間を意味する。即ち、日持ちが悪い或は短いとは製造時の食感の保持期間が短いことを意味する。
【0012】
原料粉は従来の餅菓子の製造で使用されていたもち米、もち米粉、粳米粉などに相当する原料で、本発明では穀粉と澱粉類を合わせたものを指称する。
【0013】
本発明で使用する穀粉は、穀物を粉砕して粉末状にしたものを指称し、粉末状であれば粉砕の方法、粉砕の程度は問はない。しかし、通常少なくとも50メッシュの篩を通過する程度に粉砕したものが好ましい。具体的にはもち米粉、粳米粉、コーンフラワー、小麦粉、糯種小麦粉、キビ粉、ソバ粉及びこれらの加熱処理などの加工品が挙げられるが、用いる穀粉の少なくとも60重量%はもち米粉及びその加工品から選ばれなければならない。この際の加熱処理とは蒸した後乾燥する、焙煎するなどであり、その処理温度は概ね100〜200℃程度である。
【0014】
もち米粉が、用いる穀粉の60重量%以上含まれていれば、残部の穀粉は好みに応じて適宜選択することができるが、もち米粉及びその加工品が穀粉の60重量%より少なくなると、もちもちした餅菓子としての食感が得られ難くなってくる。
【0015】
穀粉の加工品は水晒しする、蒸す、焙煎するなどの加工を施したものを指称し、例えばもち米粉の場合では、水晒しした白玉粉、蒸した後乾燥した道明寺粉、道明寺粉を更に小さく砕いたしんびき粉、しんびき粉を更に細かくして煎った上南粉、もち米を蒸し、搗いて餅にし、熱ローラーで焼いて煎餅にして粉砕したみじん粉、寒梅粉などが挙げられる。尚、これら加工品は穀物を加工した後粉砕したものでも良いし、穀物を粉砕して穀粉にした後に加工したものでも良い。
【0016】
本発明で使用する澱粉類は未処理澱粉及び/又は加工澱粉から選択され、それらの一種又は二種以上を用いる。未処理澱粉としては、食感及び日持ちの点でタピオカ澱粉及び/又はワキシーコーンスターチ、もち米澱粉、もち小麦澱粉などのもち種の澱粉から選択するのが好ましい。
【0017】
加工澱粉は澱粉を何らかの方法で加工した澱粉を指称し、具体的には漂白澱粉、可溶性澱粉、架橋澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、α−化澱粉及びこれらを組み合わせて加工したものなどが挙げられる。加工澱粉を製造する際の原料澱粉としては、加工の種類、程度により未処理澱粉の不足するところはカバーできるので市販の澱粉、例えばワキシーコーンスターチ、米澱粉、もち米澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチなど何れも用い得る。
【0018】
加工澱粉の中で漂白澱粉は、澱粉の白度向上などの目的で次亜塩素酸ソーダなどの酸化剤を用いて元の澱粉の粘度が殆ど変わらない程度に処理した澱粉であり、可溶性澱粉は澱粉の分子がある程度分解されてその粘度が大なり小なり低下する程度に塩酸などの酸又は次亜塩素酸ソーダなどの酸化剤で処理した澱粉である。架橋澱粉はメタリン酸塩、オキシ塩化リン、アジピン酸などの常用の架橋剤を用いて澱粉を架橋した澱粉である。
【0019】
エーテル化澱粉としては、各種のものが使用できるが、特に澱粉にモノクロル酢酸を反応させたカルボキシメチル化澱粉、プロピレンオキサイドを反応させたヒドロキシプロピル化澱粉が挙げられ、これらは常法に従って製造されたもので良い。エステル化澱粉は酢酸、リン酸、コハク酸、オクテニルコハク酸を付加した澱粉を指称し、これらの製品は無水酢酸、酢酸ビニルモノマー、リン酸、無水コハク酸、無水オクテニルコハク酸等のエステル化剤を常法に従って澱粉に作用させることにより得られる。これらエーテル化澱粉、エステル化澱粉は上述の漂白処理や架橋処理など他の加工処理を組み合わせたものも包含する。
【0020】
尚、エーテル化澱粉、エステル化澱粉の処理の程度は、置換度(澱粉のグルーコース残基当たりの置換基の数で表す)0.02〜0.2程度である。置換度が0.02より低くなると未処理澱粉と大差なく、0.2を越えて高くしても効果的に殆ど変わらず、経済的でない。
【0021】
同様に加工澱粉の一種であるα−化澱粉は、澱粉を水の存在下に加熱して糊化(α−化)し、乾燥したものを指称し、具体的には水に懸濁した澱粉をドラムドライヤーで処理して糊化、乾燥したり、また澱粉をエクストルーダーで処理して糊化、乾燥したり、糊化した後凍結乾燥又は噴霧乾燥したものなどが挙げられる。その際使用する澱粉としては上述の未処理澱粉及び/又は加工澱粉の何れも使用し得る。α−化澱粉は一般に吸水量が多くて液種の粘度を高くするので、好ましい液種の粘度になるように用いる量を調節する。
【0022】
上述の澱粉類の中でも、α−化澱粉5〜20重量%とアセチル化澱粉及び/又はヒドロキシプロピル化澱粉80〜95重量%からなる加工澱粉を澱粉類として使用することにより、特に食感、日持ちに優れた餅菓子を一定の形状で安定的に製造することができて好ましい。
【0023】
本発明は原料粉として上述のもち米粉を60重量%以上含む穀粉50〜85重量部と澱粉類15〜50重量部を使用し、原料粉以外の材料及び水を加えて液種とし、焼成する。原料粉の両者の比率がこの範囲を逸脱すると本願の目的とする餅菓子が得られなくなる。
【0024】
本発明に於ては原料粉以外の材料として糖質を好ましくは原料粉100重量部に対して70〜150重量部使用する。餅菓子の食感及び日持ちの点からはこの範囲の添加量で有効であるが、防腐を目的にする場合は糖質を150重量部を越えて使用することもできる。その際の糖質としては各種砂糖の他に、異性化糖、水あめ、ブドー糖、キシロース、マルトース、トレハロース、蜂蜜、各種オリゴ糖、還元水あめ、デキストリン、還元澱粉分解物など通常糖質として認識されているものから甘味の程度、甘味の質などの所望に応じて適宜選択して使用することができる。
【0025】
原材料以外の材料としては糖質の他に、全卵、卵黄、卵白などの卵品、重曹、ベーキングパウダー、イーストパウダーなどの膨張剤、紅花、くちなし、カラメル、各種合成着色料などの着色料、くるみ、栗などの木の実、食塩、みりんなどの調味料の他、抹茶、ごまなどを所望に応じて使用することができる。
【0026】
本発明に於ける餅菓子の製造は、原料粉に原料粉以外の材料、例えば砂糖、全卵、膨張剤などと水を加えて混合して液種とし、焼成して行われる。その際、原材料の添加混合方法は特別限定されないが、用いる水に砂糖などの糖質を溶解し、これに原料粉及びその他材料を加えて混合すると均一になり易くて好ましい。原料粉は穀粉と澱粉類を予め混合して添加しても良いし、別々に添加しても良いが、前者の方が均一になり易くて好ましい。
【0027】
この様に本発明に於ては、先ず原料粉及び原料粉以外の材料と水を混合してある程度粘性のある液状の生地を調製する。この液状の生地を本発明では液種と称する。液種調製時の水の添加量は全卵の添加量などにより異なるが、原料粉に対して概ね80〜150重量部程度で、得られた液種の粘度が25℃で、約3000cps〜10000cps程度になるようにする。この程度に粘度を持たせることによって流し込みが容易で、しかも一定の形状にすることが容易になる。液種の粘度は水の量、α−化澱粉の量、用いる穀粉の種類などによって調節され、本質的に水の添加量を大目にするとソフトでもちもち感のある餅菓子が得られるし、少なめにするとやや硬さがあってもちもち感のある餅菓子になる。従って、ソフトでもちもち感のある餅菓子を望む場合は水の添加量を大目にし、寒梅粉や小麦粉のように吸水量の多い穀粉を穀粉の一部に及び/又はα−化澱粉を澱粉類の一部に使用することにより調節される。
【0028】
この様にして得た液種を、150〜200℃に加熱した平鍋に円形、楕円形などの形状で流して焼き色がつくまで(約2分間前後)焼いてから裏返して1分間程度焼き、2枚の裏同士を合わせてその間に、或は一枚を二つ折にしてその間に所望のフィリング材、例えば餡やカスタードクリームなどを挟む。また、所望の形状の型に液種を流し込み、所望に応じてフィリング材をいれて焼成する方法、例えば自動饅頭焼機(「ソフマンII−24型」、森川フードマシン社製)を用いて表面と裏面を所望の型に流し入れ、必要に応じてフィリング材をはさみ込み合わせて焼成することもできる。
【0029】
フィリング材は、例えば小豆つぶし餡、小豆こし餡、白こし餡などの餡類、求肥、練り切り、カスタードクリーム、バタークリーム、チョコレートクリーム、生クリーム餡、チーズ、くりの実、各種フルーツなど所望によって選択することができる。
【0030】
また、本発明の菓子の形状も特別限定されことはなく、所望によって選択することができる。例えば、上記の二つ折を三つ折りにする、棒状に丸める、二つ折の一部を変形して魚状にするなどの他、所望の形状の型を使用して所望の形状を得ることができる。更に、桜葉、柏葉、笹の葉、竹の皮などの葉類で包むこともできる。
【0031】
かくして得られた本発明の餅菓子は、もちもちした餅菓子特有の食感を有すると共に、比較的糖質の添加を抑えたにも拘らず硬化が抑制されて日持ちに優れ、防腐に有効な包装をして常温に保存することもできるし、冷凍保存した後自然解凍或は電子レンジ解凍することもできる。また、冷蔵保存してそのまま或は電子レンジで暖めて食することもできる。
【0032】
【実施例】
次に参考例、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。尚、参考例、実施例で部は重量部、%は重量%を表す。
【0033】
【参考例1】
水120部に硫酸ナトリューム20部を溶解した液にタピオカ澱粉100部を加えてスラリーとし、3%苛性ソーダ水溶液30部、プロピレンオキサイド10部を加え、40℃で20時間反応した後2等分し、一方は塩酸で中和し、水洗、乾燥した。他方は更にトリメタリン酸ソーダ0.03部を加えて5時間反応後同様に処理してヒドロキシプロピル化澱粉(試料No.1)とヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉(試料No.2)を得た。置換度は0.143と0.147であった。
【0034】
【参考例2】
ワキシーコーンスターチ100部に水120部を加えてスラリーとし、3%苛性ソーダ水溶液を加えてpH8〜9.5に保持しながら、室温で無水酢酸4部を滴下してアセチル化した後、塩酸で中和し、水洗、乾燥して置換度0.038のアセチル化澱粉(試料No.3)を得た。
【0035】
【参考例3】
参考例2に於て、無水酢酸を無水コハク酸6部に替えた他は同様に処理して置換度0.057のコハク酸化澱粉(試料No.4)を得た。
【0036】
【参考例4】
参考例1で得たヒドロキシプロピル化澱粉100部に水120部を加えて調製したスラリーをドラムドライヤーで処理して糊化すると共に乾燥し、粉砕して試料No.5のα−化澱粉を得た。
【0037】
【実施例1】
原料粉として、試料No.1のヒドロキシプロピル化澱粉30部、試料No.5のα−化澱粉4部を澱粉類に用い(α−化澱粉は澱粉類の11.8%)、穀粉66部を表1に示すもち米粉と小麦粉の比率で使用して下記配合割合で餅菓子の液種を調製した。即ち、水に上白糖を溶解し、これに予め混合した穀粉、澱粉類と膨張剤(「デルトン」、オリエンタル酵母社製)を加えてホイッパーで約1分間撹拌混合し、更に全卵、蜂蜜、みりんを加えて混合する。得られた液種を180℃に加熱した平鍋に直径約8cm程度の円形になるように流して2分間、反転して1分間焼き、2枚の裏同士を合わせてその間に餡を挟んで餅菓子を製造した。焼成時の状態を評価すると共に得られた餅菓子の直後及び密封して−30℃で冷凍し、−20℃に2週間保存後室温で自然解凍して評価し、その結果を表1に示す。
【0038】
<餅菓子の配合割合>
原料粉 100部
上白糖 100部
全卵 40部
蜂蜜 5部
みりん 3部
膨張剤 1.5部
水 125部
【0039】
<評価基準>
食感:食した時の感覚を評価
◎;大福のような滑らかさと、もちもちした食感が顕著である。
○;大福のような滑らかさと、もちもちした食感がある。
△;もろさ、さくさ、粉っぽさ、糊感などがあって、滑らかさ、もちもちした食感に欠ける
×;もろさ、さくさ、粉っぽさ、糊感などが強く、滑らかさ、もちもちした食感に欠ける。
【0040】
触感:手で触った時の感じを評価
◎;どら焼きのようにふわっとして柔らかい感じが強い。
○;どら焼きのようにふわっとして柔らかい感じがある。
△;がしっとして硬い感じがややある。
×;がしっとして硬い感じがある。
【0041】
焼成性:焼成時の状態を評価
◎;形状が一定になり易い、焼きむらがない、焼成後はがし易い。
○;形状が概ね一定になり易い、焼きむらがない、焼成後はがす上で殆ど問題ない。
△;形状が一定にややなり難い、焼きむらがややできる、焼成後ややはがれ難い。
×;形状が一定になり難い、焼きむらができる、焼成後はがれ難い。
【0042】
【表1】
【0043】
【実施例2】
実施例1に於て、原料粉として表2に示す量(部)の澱粉類(括弧内は澱粉類中のα−化澱粉の比率)と、残部にもち米粉80%と小麦粉20%の比率で混合した穀粉を使用して、実施例1と同様に餅菓子を製造し、同様に評価した結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】
【実施例3】
実施例1に於て、もち米粉85%、小麦粉15%の比率にした穀粉を用い、澱粉類の内α−化澱粉に「マツノリンA」(松谷化学工業社製、ワキシーコーンスターチのα−化澱粉)を、ヒドロキシプロピル化澱粉に替えて表3に示す各種澱粉を用いた他は同様に餅菓子を製造し、同様に評価した結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】
【実施例4】
下記配合割合で液種を調製し、自動饅頭焼機(「ソフマンII−24型」、森川フードマシン社)を用いて小豆つぶし餡をフィリング材にした栗饅頭型の餅菓子を焼成した。得られた餅菓子はふんわりして柔らかく、形状に優れると共に滑らかでもちもちした食感を有し、冷凍して−20℃の冷凍庫に2週間保存後に自然解凍したものも同様であった。
【0048】
餅菓子の配合割合
もち米粉 55部
上新粉(粳米粉) 5部
小麦粉 5部
試料No.2の加工澱粉 31部
試料No.5のα−化澱粉 4部
全卵 100部
上白糖 80部
トレハロース 20部
重曹 1部
みりん 5部
蜂蜜 5部
起泡剤(「SP」太陽化学社製) 0.5部
水 80部
【0049】
【実施例5】
下記配合割合で液種を調製し、この液種をアメリカンワッフル型に流し込んで焼成し、二つ折にして間に生クリームとスライスしたいちごを挟んでワッフル風餅菓子を製造した。得られた餅菓子はふんわりして柔らかく、形状に優れると共に滑らかでもちもちした食感を有し、密封して冷蔵庫に3日間保存後も同様であった。
【0050】
餅菓子の配合割合
もち米粉 57部
みじん粉(加工もち米粉) 3部
小麦粉 5部
試料No.1の加工澱粉 31部
試料No.5のα−化澱粉 4部
全卵 120部
上白糖 100部
「HL−PDX」*1 20部
水 100部
但し、*1は松谷化学工業社製、還元澱粉分解物である。
Claims (2)
- もち米粉を60重量%以上含む穀粉50〜85重量部と澱粉類15〜50重量部からなる原料粉に、原料粉以外の材料及び水を加えて混合して液種とし、ここに得た液種を焼成することを特徴とする餅菓子の製造法。
- 澱粉類がα−化澱粉5〜20重量%と、アセチル化澱粉及び/又はヒドロキシプロピル化澱粉80〜95重量%とからなる請求項1に記載の餅菓子の製造法。
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