JPH08225719A - 難燃性ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリエステル系樹脂組成物

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JPH08225719A
JPH08225719A JP5666995A JP5666995A JPH08225719A JP H08225719 A JPH08225719 A JP H08225719A JP 5666995 A JP5666995 A JP 5666995A JP 5666995 A JP5666995 A JP 5666995A JP H08225719 A JPH08225719 A JP H08225719A
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weight
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flame
resin composition
epoxy compound
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JP5666995A
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Masahiko Mihoichi
真彦 三歩一
Kazuaki Matsumoto
一昭 松本
Yoichi Ohara
洋一 大原
Kazufumi Hirobe
和史 広部
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)熱可塑性ポリエステル100重量部に
対し、(B)分子内に2個以上のエポキシ基を有するエ
ポキシ化合物0.05〜20重量部、(C)ハロゲン化
ポリスチレン及び/又はハロゲン化ポリ−α−メチルス
チレン1〜50重量部、(D)アンチモン酸ナトリウム
0.1〜20重量部、(E)強化充填剤0〜150重量
部を配合してなる。 【効果】 機械的強度、流動性に優れ、成形体表面の良
好な難燃性ポリエステル系樹脂を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的強度、流動性に
優れ、さらに成形品の外観が良好な難燃性ポリエステル
系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート、ポリテト
ラメチレンテレフタレートなどに代表される熱可塑性ポ
リエステル樹脂は、機械的特性、電気的特性などに優れ
るため、従来から繊維、フィルム、成形用材料などとし
て広く用いられている。さらに、これらの熱可塑性ポリ
エステル樹脂にガラス繊維をはじめとする強化充填剤を
配合することにより機械的強度、熱的特性が大幅に向上
するため、こうして得られる強化組成物は、いわゆる機
能部品用素材として好適である。近年、とりわけ電気あ
るいは電子部品分野で、火災に対する安全性の要求が高
まり、樹脂の難燃化が行われ、各種難燃剤を添加した樹
脂組成物が上市されている。ポリエステル系樹脂組成物
の難燃化方法は、例えば特開昭50−92346、特開
平4−198357あるいは特開平5−140427に
は熱可塑性ポリエステル樹脂にハロゲン化ポリスチレン
樹脂を添加する方法、特開昭50−35257、特開昭
62−15256にはハロゲン化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂を添加する方法、特開昭59−149954
には高分子量ハロゲン化ビスフェノールA型フェノキシ
樹脂を添加する方法などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら難燃剤と
してハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用い
る場合には、射出成形する際に、該難燃剤が比較的低分
子量であるため成形体表面にブリードしやすく表面性が
悪化するという問題がある。また、難燃剤として末端に
エポキシ基を有する高分子量ハロゲン化ビスフェノール
A型フェノキシ樹脂を用いた場合は、該難燃剤が高分子
量であるがため樹脂の流動性の低下を招いたり、熱可塑
性ポリエステルとの分散性が悪く、機械的強度の低下を
招くといった問題がある。さらに、ハロゲン化ポリスチ
レンを添加する方法においては、ポリエステル自体の流
動性や機械的強度を著しく低下させるという問題があ
り、この点を改良するために、特定のエポキシ化合物と
三酸化アンチモンを添加させる方法(特公平1−600
56)が提案されている。しかし、この方法においては
機械的強度の低下が抑制されても、流動性に関しては改
良効果は不十分であり、成形品表面に流れ模様が生じ易
いのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上のよ
うな問題点を解決するため鋭意検討を行った結果、難燃
剤としてハロゲン化ポリスチレン及び/又はハロゲン化
ポリ−α−メチルスチレン、難燃助剤としてアンチモン
酸ナトリウムを使用し、さらにエポキシ化合物を併用す
ることで、上記課題が達成できることを見い出し本発明
に至った。
【0005】すなわち本発明は、(A)熱可塑性ポリエ
ステル100重量部に対し、(B)分子内に2個以上の
エポキシ基を有するエポキシ化合物0.05〜20重量
部、(C)下記一般式(I)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、RはH又はCH3 基、Xは臭素又
は塩素原子、mは1〜5の整数、nは10以上の整数を
表す。)で表される、ハロゲン化ポリスチレン及び/又
はハロゲン化ポリ−α−メチルスチレン1〜50重量
部、(D)アンチモン酸ナトリウム0.1〜20重量
部、及び(E)強化充填剤0〜150重量部を配合して
なる難燃性ポリエステル系樹脂組成物を内容とするもの
である。
【0008】本発明に用いられる(A)熱可塑性ポリエ
ステルは酸成分としてテレフタル酸又はそのエステル形
成能を有する誘導体を用い、グリコール成分として炭素
数2〜10のグリコール又はそのエステル形成能を有す
る誘導体を用いて得られるポリエステル樹脂であり、具
体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリヘキサメチレンテレフタレート等が挙げられ
る。
【0009】また、この熱可塑性ポリエステルには、該
難燃性ポリエステル系樹脂組成物の難燃性や成形性を損
なわない範囲で、共重合可能な公知の成分が使用でき
る。該成分としては炭素数8〜22の2価以上の芳香族
カルボン酸、炭素数4〜12の2価以上の脂肪族カルボ
ン酸、さらには炭素数8〜15の2価以上の脂環式カル
ボン酸などのカルボン酸類及びこれらのエステル形成性
誘導体、炭素数3〜15の脂肪族化合物、炭素数6〜2
0の脂環式化合物、炭素数6〜40の芳香族化合物であ
って分子内に2個以上の水酸基を有する化合物類、及び
これらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
【0010】具体的には、カルボン酸類としては、テレ
フタル酸以外に、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタンアン
トラセンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボ
ン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、ドデカンジオン酸、マレイン酸、トリメシン酸、ト
リメリット酸、ピロメリット酸、1,3−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、デカヒドロナフタレンジカルボン酸などのカルボン
酸又はそのエステル形成能を有する誘導体が挙げられ、
水酸基含有化合物類としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオールの他に、ヘキサン
ジオール、デカンジオール、ネオペンチルグリコール、
シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオー
ル、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)
プロパン、ハイドロキノン、グリセリン、ペンタエリス
リトール、などの化合物又はそのエステル形成能を有す
る誘導体が挙げられる。また、p−オキシ安息香酸、p
−ヒドロキシエトキシ安息香酸のようなオキシ酸及びこ
れらのエステル形成性誘導体、ε−カプロラクトンのよ
うな環状エステル等も使用可能である。さらに、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
(エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド)ブロッ
ク及び/又はランダム共重合体、ビスフェノールAのエ
チレンオキシド付加重合体、同プロピレンオキシド付加
重合体、同テトラヒドロフラン付加重合体、ポリテトラ
メチレングリコール等のポリアルキレングリコール単位
を高分子鎖中に一部共重合させたものを用いることもで
きる。
【0011】上記成分の共重合量としては概ね20重量
%以下であり、好ましくは15重量%以下、さらに好ま
しくは、10重量%以下である。さらに、機械的特性と
成形性のバランスから、エチレンテレフタレート及び/
又はテトラメチレンテレフタレート単位を主たる成分と
する熱可塑性ポリエステルが好ましい。
【0012】該熱可塑性ポリエステルの固有粘度〔フェ
ノール:1,1,2,2−テトラクロロエタン=1:1
(重量比)混合溶媒を用い、25℃で測定した〕は0.
35以上であり、好ましくは0.4〜2.0、さらに好
ましくは、0.45〜1.5である。0.35未満では
難燃性樹脂組成物の機械的強度が不十分であり、一方、
2.0を超えると成形性の低下が見られるので好ましく
ない。該熱可塑性ポリエステルは単独又は2種以上混合
して用いられる。
【0013】本発明に用いられる(B)分子内にエポキ
シ基を少なくとも2個以上有するエポキシ化合物として
は、例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリン等
との反応により合成される、下記一般式(II)で表され
るビスフェノールA型エポキシ樹脂、同様の反応により
合成されるビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラッ
ク樹脂とエピクロルヒドリン等との反応により合成され
る、下記一般式(III)で表されるノボラック型エポキシ
樹脂、多価の脂肪族、脂環式、芳香族アルコールとエピ
クロルヒドリンとの反応により合成されるグリシジルエ
ーテル化合物、多価の脂肪族、脂環式、芳香族カルボン
酸とエピクロルヒドリン等との反応により合成されるグ
リシジルエステル化合物、不飽和基を複数個有する脂肪
族もしくは脂環式化合物を酢酸と過酢酸とでエポキシ化
したエポキシ化合物、多価の脂肪族、脂環式、芳香族ア
ミンとエピクロルヒドリンとの反応により合成されるグ
リシジルアミン化合物、含窒素ヘテロ環を複数個有する
化合物とエピクロルヒドリン等との反応により合成され
るエポキシ化合物、等が挙げられる。
【0014】
【化4】
【0015】(式中、pは1〜10の整数、qは1〜4
0の整数を表す。)pが0では成形体表面が悪化し、1
1以上では流動性、機械的強度に劣る。またqが0では
成形体表面が悪化し、41以上では流動性、機械的強度
に劣る。
【0016】これらの具体例としては、例えばエピコー
ト828、エピコート1001、エピコート152(共
に油化シェルエポキシ株式会社製の登録商標)、デナコ
ールEM−125、デナコールEX−1101、デナコ
ールEX−1102、デナコールEX−1103(共に
長瀬化成工業株式会社製の登録商標)、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテ
ル等のアルキレングリコールジグリシジルエーテル、ポ
リエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタ
ンジオールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコ
ールジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエ
ーテル、エリスリットポリグリシジルエーテル、トリメ
チロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリ
スリトールポリグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグ
リシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエー
テル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソル
ビタンポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリ
シジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテ
ル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸
ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステ
ル、ジグリシジルアニリン、テトラグリシジル4,4′
−ジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルトリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、高級油脂
のポリエポキシ化物等が挙げられる。これらは単独ある
いは2種以上組み合わせて用いられる。
【0017】(B)エポキシ化合物の使用量は、(A)
熱可塑性ポリエステル100重量部に対して、0.05
〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部、さらに
好ましくは0.15〜10重量部である。(B)エポキ
シ化合物が0.05重量部未満の場合には、得られた成
形体の機械的強度、流動性等の改善効果が少なく、20
重量部を越えると得られる組成物の流動性が低下し、成
形加工性が大幅に劣り、機械的強度も劣る。
【0018】本発明に用いられる、上記一般式(I)で
表される(C)ハロゲン化ポリスチレン、ハロゲン化ポ
リ−α−メチルスチレンとしては、ポリジブロモスチレ
ン、ポリトリブロモスチレン、ポリペンタブロモスチレ
ン、ポリジクロロスチレン、ポリトリクロロスチレン、
ポリペンタクロロスチレン、ポリトリブロモα−メチル
スチレン等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み
合わせて用いられる。ハロゲン化ポリスチレン又はハロ
ゲン化ポリ−α−メチルスチレンは、ハロゲン化スチレ
ン又はハロゲン化−α−メチルスチレンを重合するか、
又はポリスチレン又はポリ−α−メチルスチレンをハロ
ゲン化することにより製造される。該ハロゲン含有率は
好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは25重量
%以上である。ハロゲン化率が20重量%未満の場合、
難燃性が不十分であるので好ましくない。また、一般式
(I)中、Xは臭素原子であることが難燃性の点から好
ましい。また、nが9以下では機械的強度、成形体の表
面性に劣る。
【0019】ハロゲン化ポリスチレン及び/又はハロゲ
ン化ポリ−α−メチルスチレンの使用量は、熱可塑性ポ
リエステル100重量部に対し、1〜50重量部、好ま
しくは10〜30重量部であり、1重量部未満では難燃
性が十分でなく、50重量部を越えると機械的強度が低
下する。
【0020】本発明の組成物には難燃助剤として(D)
アンチモン酸ナトリウムを併用添加することにより難燃
効果が著しく高められると同時に、流動性が改良され
る。アンチモン酸ナトリウムは組成式 NaSbO3
1/4H2 O で表されるものであり、配合量は熱可塑
性ポリエステル100重量部に対して、0.1〜20重
量部、好ましくは1〜10重量部である。0.1重量部
未満では難燃性が十分でなく、また20重量部を越える
と機械的強度が劣る。
【0021】本発明の難燃性ポリエステル系樹脂組成物
は、以上の成分のほかに、さらに(E)強化充填剤を含
めた組成物、すなわち強化難燃性ポリエステル系組成物
も包含するものであり、公知慣用のものがそのまま使用
できる。例えば、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリ
ウム繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、珪酸カルシ
ウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、珪酸マグネシ
ウム、硫酸バリウム、雲母、タルク、カオリン、マイ
カ、クレーなどが挙げられる。該強化充填剤としては、
ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維状強化剤が好まし
く、作業性の面から、集束剤にて処理されたチョップド
ストランドガラス繊維を用いるのが好ましい。また、樹
脂と繊維状強化剤との密着性を高めるため、繊維状強化
剤の表面をカップリング剤で処理したものが好ましく、
バインダーを用いたものであってもよい。
【0022】前記カップリング剤としては、例えばγ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合
物が、またバインダーとしては、例えばエポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、等が好ましく用いられるが、これらに限
定されるものではない。これらは単独又は2種以上組み
合わせて用いられる。
【0023】該強化充填剤にガラス繊維を用いる場合、
直径1〜20μm、長さ0.01〜50mm程度が好まし
い。繊維長が短すぎると強化の効果が十分でなく、逆
に、長すぎると成形品の表面性や成形加工性が悪くなる
ので好ましくない。
【0024】該強化充填剤は1種又は2種以上混合して
使用できる。かかる強化充填剤の使用量は熱可塑性ポリ
エステル100重量部に対して150重量部以下であ
り、好ましくは100重量部以下である。強化充填剤の
使用量が150重量部を超えると流動性が大幅に低下
し、成形加工性が劣る。
【0025】本発明の組成物には、本発明を損なわない
範囲でさらに他の任意の熱可塑性あるいは熱硬化性の樹
脂、例えばポリエチレンテレフタレート系樹脂以外の飽
和あるいは不飽和のポリエステル系樹脂、液晶ポリエス
テル系樹脂、ポリエステルエステルエラストマー系樹
脂、ポリエステルエーテルエラストマー系樹脂、ポリオ
レフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、ゴム質重合体強化スチレン系樹脂、ポリフェニ
レンスルフィド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹
脂、ポリアセタール系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリ
アリレート系樹脂、等を単独あるいは2種以上あわせて
添加してもよい。
【0026】また必要に応じて、通常良く知られた結晶
核剤、結晶化促進剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、離
型剤、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、染料、
帯電防止剤、分散剤、相溶化剤、抗菌剤、等の添加剤を
単独又は2種類以上併せて使用することができる。
【0027】本発明のポリエステル系樹脂の製造方法は
特に限定されるものではない。例えば上記(A)〜
(E)成分、及び他の添加剤、樹脂等を乾燥後、単軸、
2軸等の押出機のような溶融混練機にて、溶融混練する
方法等により製造することができる。
【0028】本発明の熱可塑性樹脂組成物の成形加工法
は特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂について
一般に用いられている成形法、すなわち射出成形、中空
成形、押出成形、シート成形、ロール成形、プレス成
形、積層成形、溶融キャスト法によるフィルム成形、紡
糸等の成形方法が適用できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳しく説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下では特にことわりがない限り、「部」は重量部
を、「%」は重量%を意味する。
【0030】実施例1 (A−1)熱可塑性ポリエステルとして固有粘度0.6
のポリエチレンテレフタレートを100部、(B−1)
エポキシ化合物としてビスフェノールA型ジエポキシド
(エピコート828:油化シェルエポキシ株式会社製商
品名:エポキシ当量189)を2部、(C−1)ハロゲ
ン化ポリスチレンとして臭素化ポリスチレン(パイロチ
ェック68PB:日産フェロ有機化学株式会社製商品
名:臭素含有率68%)を18部、(D−1)アンチモ
ン酸ナトリウム(サンエポック NA−1070L:日
産化学株式会社製商品名)を5部混合し、さらにチオエ
ーテル系安定剤としてアデカスタプAO−412S(旭
電化株式会社製商品名)を0.3部加え、スーパーミキ
サーにて攪拌した後、ベント付き二軸押出機(TEX4
4:日本製鋼所株式会社製商品名)にて、バレル温度2
60℃に設定し、ホッパーから投入した。さらに、同押
出機のサイドフィーダーから(E−1)強化充填剤とし
てガラス繊維(T−195H/PS:日本電気硝子株式
会社製商品名)を52部投入して溶融押出することによ
り、樹脂組成物を得た。
【0031】実施例2〜8 実施例1で用いた成分の他に、(A−2)熱可塑性ポリ
エステルとして固有粘度0.9のポリテトラメチレンテ
レフタレート、(D−2)エポキシ化合物としてノボラ
ック型ポリエポキシド(エピコート157S70:油化
シェルエポキシ株式会社製商品名:エポキシ当量21
0)を用い、表1中に示す割合で混合した以外は実施例
1と同様にして、樹脂組成物を得た。
【0032】比較例1 アンチモン酸ナトリウムの代わりに、三酸化アンチモン
として(D−2)酸化アンチモンC(住友金属鉱山株式
会社製商品名)を用いた以外はすべて実施例1と同様な
方法にて樹脂組成物を得た。
【0033】比較例2〜8 (A)(B)(C)(D)(E)にそれぞれ表2のもの
を用い、表2中に示す割合で混合した以外は実施例1と
同様にして、樹脂組成物を得た。
【0034】上記実施例1〜8、比較例1〜8で得られ
た樹脂組成物を熱風乾燥機を用いて140℃で4時間乾
燥後、50t射出成形機を用い、シリンダー温度270
℃、金型温度120℃にて成形を行い、試験片を得て、
下記の方法による物性測定及び評価に供した。結果を表
1、表2に示す。 <引張試験>ASTM D−638に従い、ダンベルの
引張試験を行い、最大強度を求めた。 <難燃性>1/16インチバーを用いて、UL94に記
載された垂直燃焼試験法に従い難燃性を評価した。 <流動性>ペレット状の樹脂組成物を用い、JIS K
−7210に準じて、キャビティー設定温度が熱可塑性
ポリエステルにポリエチレンテレフタレートを用いた場
合は280℃、ポリテトラメチレンテレフタレートを用
いた場合は230℃又は270℃、予熱時間10分にて
B法フローを測定した。 <成形体表面外観性の評価>バー及びダンベルの表面を
目視にて観察し、次の基準にて判定評価した。 〇:良好、△:若干光沢悪い、あるいは、べたつきあ
り、×:光沢悪い、あるいは、べたつきあり。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】実施例である表1と比較例である表2を比
較して明らかなように、本発明の組成物はいずれも難燃
性、流動性、機械的強度が共に優れており、さらには成
形体の表面性も良好であることがわかる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、難燃性、機械的強度、
流動性に優れ、成形体表面の良好な難燃性ポリエステル
系樹脂組成物を提供でき、工業的有用性は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25:18)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性ポリエステル100重量
    部に対し、(B)分子内に2個以上のエポキシ基を有す
    るエポキシ化合物0.05〜20重量部、(C)下記一
    般式(I) 【化1】 (式中、RはH又はCH3 基、Xは臭素又は塩素原子、
    mは1〜5の整数、nは10以上の整数を表す。)で表
    される、ハロゲン化ポリスチレン及び/又はハロゲン化
    ポリ−α−メチルスチレン1〜50重量部、(D)アン
    チモン酸ナトリウム0.1〜20重量部、及び(E)強
    化充填剤0〜150重量部を配合してなる難燃性ポリエ
    ステル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリエステルがエチレンテレフ
    タレート繰り返し単位を少なくとも80%有するポリエ
    チレンテレフタレート系樹脂及び/又はテトラメチレン
    テレフタレート繰り返し単位を少なくとも80%有する
    ポリテトラメチレンテレフタレート系樹脂である請求項
    1記載の難燃性ポリエステル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ化合物が下記一般式(II)、
    (III)で表されるビスフェノールA型エポキシ化合物及
    び/又はノボラック型エポキシ化合物である請求項1又
    は2記載の難燃性ポリエステル系樹脂組成物。 【化2】 (式中、pは1〜10の整数、qは1〜40の整数を表
    す。)
JP5666995A 1995-02-20 1995-02-20 難燃性ポリエステル系樹脂組成物 Pending JPH08225719A (ja)

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JP5666995A Pending JPH08225719A (ja) 1995-02-20 1995-02-20 難燃性ポリエステル系樹脂組成物

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998015596A1 (fr) * 1996-10-08 1998-04-16 Kaneka Corporation Composition de resine polyester antistatique et ininflammable

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WO1998015596A1 (fr) * 1996-10-08 1998-04-16 Kaneka Corporation Composition de resine polyester antistatique et ininflammable

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