JPH08198406A - 自動倉庫設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】出庫コンベヤ６部分で、油圧リフタ１１，ハン
ドリング装置１２及びクレーン昇降体９の組み合わせに
より、格納物を必要数ピッキングする。 【効果】ハンドリング装置を追加することで、各出庫コ
ンベヤ上でのピッキング作業を可能とし、高処理能力の
ピッキング機能付自動倉庫設備とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パレットに格納物を段
積みして保管する自動倉庫設備に係わり、特に、格納物
の重量が大きく、または形状が大きくて、入庫口に於い
て作業者のピッキング作業が難しい倉庫設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動倉庫設備では、ピッキングコ
ンベヤ部まで荷を搬送し、作業者により必要な数だけ格
納物をピッキングする方法が殆どであった。また、自動
化を実施したとしても、ピッキング装置をピッキングコ
ンベヤ部に取り付けて作業者が操作し、必要個数だけピ
ッキングする方策がとられていた程度であった（公知例
特開昭63−208412号公報）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】

ピッキングコンベヤ部で作業者がピッキング作業を実施
する場合 （１）自動倉庫を制御するコンピュータ端末画面に表示
されたピッキング数を確認しながら作業を実施すること
になり、手間がかかると共に、作業ミスの可能性があっ
た。また、ピッキングを行う作業者を準備する必要があ
った。

【０００４】（２）重量物、または形状が大きな格納物
の場合、天井クレーン等を使用することが必要で、作業
時間が長くなっていた。

【０００５】（３）ピッキングコンベヤ上での作業時間
が長く、その結果設備処理能力が本部分で決定してしま
い、全体設備能力が低くなる。

【０００６】の問題があった。また、ピッキングコンベ
ヤ部でピッキング装置を使用する場合でも（２）の問題
が解決されるだけであり、作業者の必要性，作業ミスの
可能性及び全体設備能力の低下の問題は依然として残っ
ていた。

【０００７】本発明の目的は、ピッキング作業の完全自
動化を実施し、高設備能力の自動倉庫設備を提供するこ
とにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、各クレーンに
ついて各々設置される出庫コンベヤ上に固定のハンドリ
ング装置を取り付け、コンベア内の油圧リフタの動きと
組み合わせることにより、格納物を必要な個数だけピッ
キングし、出庫コンベヤ上に完全自動化して取り出すこ
とを可能とした。これにより、 （１）ピッキング作業者を不要とし、作業ミスを無くし
た。

【０００９】（２）ピッキングの機械化により、重量物
及び形状が大きな格納物でも容易に対応することを可能
とした。

【００１０】（３）各出庫コンベヤ部でピッキング作業
を実施することにより、本作業時間による全体設備能力
の低下を防止した。

【００１１】

【作用】本発明によれば、格納物の仕様・数量及びピッ
キング個数等を管理している制御用コンピュータの搬送
指示がクレーン等の設備機械に送信され、クレーンが該
当する格納物をラック内より取り出し、出庫コンベヤに
受け渡す。コンベヤにクレーンとの荷の受け渡しの為に
付属されている油圧リフタは、上方に動作し、格納物を
持ち上げる。本部分の上方にはハンドリング装置が設置
しており、センサで段積みされた格納物を上方から必要
個数ハンドリングできる高さまで持ち上げた後に油圧リ
フタは停止する。必要数をハンドリング装置でハンドリ
ングした後に残りの下部に段積みされた格納物は油圧リ
フタと共に下降し、クレーンに渡され、ラック内に保管
された場所に渡される。ハンドリングされた荷は、油圧
リフタが上方に再び動作し、荷受台に受け渡された後
に、コンベヤ搬送面まで降下しピッキングコンベヤ部ま
で搬送される。本作用により、完全に自動化して格納物
を必要な個数ピッキングし、搬送することが可能とな
る。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１から図６により
説明する。

【００１３】初めに自動倉庫装置全体について示す。

【００１４】図１は全体平面図、図２は側面図である。
格納物２は、パレット１に段積みの状態で積まれてお
り、ラック４内の各々の位置に多数格納され保管されて
いる。制御用コンピュータ１３に入力された出庫データ
により、コンピュータ１３より、クレーン３に出庫指示
が送信される。クレーン３はラック内を走行し、また昇
降体９を昇降して、該当する格納物が保管されている位
置まで移動する。昇降体９に取り付けられたクレーンフ
ォーク１０により格納物２をラック４内から取り出し、
出庫コンベヤ６まで移動し、格納物２をクレーンフォー
ク１０により出庫コンベヤに受け渡す。本部分で、油圧
リフタ１１、ハンドリング装置１２により、必要出庫数
だけ格納物２をピッキングする。ピッキングされた格納
物２は、出庫コンベヤ６上を有軌道台車７との取り合い
位置まで搬送される。有軌道台車７はレール上を走行
し、該当する出庫コンベヤ６との取り合い位置に停止す
る。有軌道台車７はコンベヤ設備を有しており、出庫コ
ンベヤ６より、格納物２を受け取る。その後、有軌道台
車７はレール上を走行し、ピッキングコンベヤ８との取
り合い位置まで移動する。ここで、ピッキングコンベヤ
８に格納物を受け渡す。ピッキングコンベヤ８まで搬送
された格納物２は、コンベヤ８から卸されて、必要とす
る場所まで運ばれる。

【００１５】次にピッキング機構について説明する。図
３はピッキング機能部分の平面図、図４は立面図であ
る。また、図５は、請求項目１の説明図である。出庫コ
ンベヤ６には、油圧リフタ１１が内蔵されている。クレ
ーン３が格納物２を出庫コンベヤ６に卸ろす時には、油
圧リフタ１１が上昇し、荷受台１４がコンベヤ搬送面よ
り上方に突出する。クレーンフォーク１０は荷受台１４
の二つの部材間に水平方向に移動し、クレーン昇降体９
が下降することにより、格納物２は荷受台１４に卸され
る。その後、油圧リフタ１１が再度上昇し、格納物も上
方に移動する。この時、ハンドリング装置１２に付けら
れたセンサ１５により、格納物の個数を上方より検出
し、必要出庫個数がハンドリング部より上方になった時
に油圧リフタ１１の上昇を停止する。ハンドリング装置
１２により、必要数ハンドリングした後に、油圧リフタ
１１が下降し、出庫しない格納物２は、出庫する格納物
２と離されてクレーンフォーク１０に卸される。クレー
ンフォーク１０は昇降体９の中心方向に水平移動し、ク
レーン３は出庫しない格納物２を受け取る。その後、ク
レーン３はラック４内を移動し、出庫しない格納物２は
保管された元の位置に格納される。一方、出庫コンベヤ
６には、格納物２が段積みされていないパレット１が有
り、荷受台１４の位置まで移動する。油圧リフタ１１が
上昇し、荷受台１４と共にパレット１が上昇し、ハンド
リングされた格納物２の下面位置まで上昇する。荷受台
１４の上端にはセンサ１６が付いており、センサがピッ
キングされた格納物２の下面に接触した状態で、油圧リ
フタ１１は上昇を停止する。ハンドリング装置１２はハ
ンドリングを解除し、格納物２はパレット１と共に荷受
台４に置かれ、油圧リフタ１１の下降と共に下方に動
き、コンベヤ搬送面まで移動する。そして、出庫必要個
数の格納物２は出庫コンベヤ６により、有軌道台車７と
の取り合い位置までに搬送される。

【００１６】次に請求項目２のピッキング機構につい
て、図３のピッキング機能部分平面図、図４の立面図、
及び図６の請求項目２の説明図により説明する。クレー
ン３が格納物２を出庫コンベヤ６に卸ろす際に、クレー
ンフォーク１０は出庫コンベヤ６の方向に水平移動す
る。その後、クレーン昇降体９が上昇し、クレーンフォ
ーク１０上に載荷された格納物も上方に移動する。この
時、ハンドリング装置１２に取り付けられたセンサ１５
により格納物２の個数を上方より検出し、必要出庫個数
がハンドリング部より上方になった時に昇降体９の上昇
を停止する。ハンドリング装置１２により必要数ハンド
リングした後に、昇降体９は下降し、出庫しない格納物
２は出庫する格納物２と離される。クレーンフォーク１
０は昇降体９の中心方向に水平移動し、クレーン３は出
庫しない格納物２を受けとる。その後、クレーン３はラ
ック４内を移動し、出庫しない格納物２は保管された元
の位置に格納される。一方、出庫コンベヤ６には格納物
２が段積みされていないパレット１が有り、荷受台１４
の位置まで移動する。油圧リフタ１１が上昇し、荷受台
１４と共にパレット１が上昇し、ハンドリングされた格
納物２の下面位置まで上昇する。荷受台１４の上端には
センサ１６が付いており、センサがピッキングされた格
納物２の下面に接触した状態で、油圧リフタ１１は上昇
を停止する。ハンドリング装置１２はハンドリングを解
除し、格納物２はパレット１と共に荷受台１４に置か
れ、油圧リフタ１１の下降と共に下方に動き、コンベヤ
搬送面まで移動する。そして出庫必要個数の格納物２は
出庫コンベヤ６により、有軌道台車７との取り合い位置
まで搬送される。

【００１７】

【発明の効果】本発明によれば、固定ハンドリング装置
を追加することで、各出庫コンベヤ部で、格納物を必要
数ピッキングすることができ、高処理能力のピッキング
機能付自動倉庫設備の実施が可能となる。これにより、
従来、作業者が時間をかけて実施していたピッキング作
業を完全に不要とし、作業者の経費を無しとした。ま
た、処理能力を高くしたことにより、自動倉庫の投資効
果を大きくした。ピッキング設備としては、従来の設備
にある油圧リフタ，昇降体の上下動きを利用して、固定
のハンドリング装置を追加しただけであり、経済的にも
安価なものとなっている。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体平面図。

【図２】全体立面図。

【図３】ピッキング機能部分の平面図。

【図４】ピッキング機能部分の立面図。

【図５】ピッキング機構の説明図。

【図６】ピッキング機構の説明図。

【符号の説明】

１…パレット、２…格納物、３…クレーン、４…ラッ
ク、５…入庫コンベヤ、６…出庫コンベヤ、７…有軌道
台車、８…ピッキングコンベヤ、９…クレーン昇降体、
１０…クレーンフォーク、１１…油圧リフタ、１２…ハ
ンドリング装置、１３…制御用コンピュータ、１４…荷
受台、１５，１６…センサ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】格納物が段積みされた荷をコンベヤ設備よ
   りクレーンに搬送し、ラック内に前記クレーンで荷を入
   庫したり、前記ラック内より荷を前記クレーンが取り出
   し、前記クレーンから前記コンベヤ設備に搬送し、出庫
   する自動倉庫設備に於いて、出庫時に前記クレーンより
   荷を受け取る出庫コンベヤで、前記出庫コンベヤに付属
   された油圧リフタを用いて、前記油圧リフタの上昇量を
   制御し、前記油圧リフタの上部の載った格納物の上昇量
   を調整し、上部に取り付けたハンドリング装置により出
   庫する格納物を段積みされた上方より必要個数だけピッ
   キングすることを可能とし、それ以外の前記格納物は再
   び前記ラック内に搬送し、出庫する格納物だけ前記出庫
   コンベヤに載せてピッキングコンベヤ部まで搬送し、そ
   の結果、前記格納物を必要個数だけピッキングしてから
   出庫することを特徴とする自動倉庫設備。