JPH0815777B2 - 積層熱収縮性フイルム - Google Patents

積層熱収縮性フイルム

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JPH0815777B2
JPH0815777B2 JP62214672A JP21467287A JPH0815777B2 JP H0815777 B2 JPH0815777 B2 JP H0815777B2 JP 62214672 A JP62214672 A JP 62214672A JP 21467287 A JP21467287 A JP 21467287A JP H0815777 B2 JPH0815777 B2 JP H0815777B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明の積層熱収縮性フイルムは、商品をラフに包ん
でおき、これを加熱装置(収縮トンネル)によって加熱
収縮させ、商品の形状にぴったり沿って密着させる事に
より、タイトな包装を行なう方式の熱収縮包装に用いる
ものである。そして、カップ食品、乳酸菌飲料品、紙パ
ック飲料品、冷凍・冷蔵食品、医薬品、エアゾール缶、
或は、文具・玩具等の日用品等の熱収縮包装に利用さ
れ、特に、集積包装や改ざん防止包装に優れた効果を発
揮するものである。
(従来の技術) 従来より、熱収縮包装分野に使用されている熱収縮性
フイルムとしては、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン
樹脂、或は、ポリ塩化ビニル樹脂等からなる、種々のフ
イルムが有り、しかも、数多く市販されている。中で
も、ポリプロピレン樹脂よりなる熱収縮性フイルムは、
その本来有している透明性、光沢、防湿性、或は、無公
害性等の優れた特性によって広く一般に利用されてい
る。しかし、ポリプロピレン樹脂からなる熱収縮性フイ
ルムは、ポリ塩化ビニル樹脂等からなる熱収縮性フイル
ムと比較して、かなり高温にしなければ熱収縮を生じさ
せる事が出来ず、しかも、熱収縮包装適性温度範囲が狭
く、包装適性としては、必ずしも良好とは言えない。
この様な欠点を解決する方法として、プロピレンとエ
チレン、及び、炭素数4個以上のα−オレフィンとの共
重合体を用いる方法(特公昭61−10483号公報)やポリ
プロピレン系樹脂と他の熱可塑性樹脂とを積層させる方
法(特開昭58−116049号公報)等が開示されている。更
に、本発明者等は、本発明の出願以前に、ポリプロピレ
ン樹脂と非常に密度の低い直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂を積層させる方法について特許出願し(特願昭62−04
8444号)、又、本発明の出願と同日付にて、結晶性ポリ
プロピレン系樹脂とプロピレンと炭素数2〜8個のα−
オレフィンとの共重合体を積層させる方法について特許
出願している。
(発明が解決しょうとする問題点) 本発明は、ポリプロピレン系樹脂を用いた積層熱収縮
性フイルムに於いて、低温での熱収縮性に優れ、熱収縮
包装適性温度範囲が広く、良好なる仕上がりを有する熱
収縮包装体が得られやすく、しかも、得られた熱収縮包
装体のヒート・シール強度が強く、又、引裂伝播強度の
強いフイルム構成を提供しようとするものである。更
に、生産時等に生じる不適品の再生還元、或は、再生利
用に優れた特性を発揮するフイルム構成を提供しようと
するものである。
即ち、従来一般に行なわれているテンター方式、或
は、インフレーション方式によって容易に同時二軸延伸
加工出来、しかも、低温での延伸加工を可能にし、低温
から高温まで幅広い温度範囲に於て熱収縮包装出来る様
にしようとするものである。そして、本発明者等が以前
に出願した直鎖状低密度ポリエチレンを使用する方法に
よるポリプロピレン系積層熱収縮性フイルムの層間接着
性を増し、ヒート・シール強度をより向上させ、しか
も、本発明と同日付にて出願しているプロピレンとα−
オレフィンとの共重合体を使用した積層体のポリプロピ
レン系熱収縮性フイルムの引裂伝播強度をより改良しよ
うとするものである。更に、前記した直鎖状低密度ポリ
エチレンを使用する方法に於ける各層に使用する樹脂の
相溶性をより向上させ、生産時等に生じる不適品を再生
還元したり、他の用途に再生利用した際に、地合や透明
性等に優れた製品が得られる様にしようとするものであ
る。尚、上記直鎖状低密度ポリエチレンを使用する方法
によるものは、従来の一般的な直鎖状低密度ポリエチレ
ンを使用したものよりも層間接着性に優れ、しかも、一
応再生還元等も可能である。又、上記プロピレンとα−
オレフィンとの共重合体を使用する方法によるものは、
ポリプロピレン系樹脂単層体からなるものよりは、引裂
伝播強度に優れている。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、前記した如く、熱収縮包装適性温度範囲を
広くし、ヒート・シール強度や引裂伝播強度に優れ、し
かも、再生還元したり、他の用途に再利用した際に、良
好なる製品が得られる様な熱収縮性フイルムを提供する
ために次の様なフイルム構成にするものである。即ち、
本発明の積層熱収縮性フィルムは、両外層は、融点135
〜150℃の結晶性ポリプロピレン系樹脂からなり、中間
層は、密度0.890〜0.910g/cm3でビカット軟化点60〜80
℃の直鎖状低密度ポリエチレンとビカット軟化点70〜11
0℃のプロピレンと炭素数2〜8個のα−オレフィンと
の共重合体が8:2〜2:8の範囲内で混合された樹脂組成か
らなり、しかも、該中間層の厚みが全体厚みの30〜80%
からなる様なフイルム構成とするものである。そしてこ
の場合、結晶性ポリプロピレン系樹脂としてはエチレン
−プロピレン共重合体、或は、エチレン−プロピレン−
ブテン共重合体からなるのが好ましい。
以下、本発明の構成を詳細に説明すると、まず、両外
層に用いる結晶性ポリプロピレン系樹脂としては、融点
が135〜150℃の範囲のものであり、この様な結晶性ポリ
プロピレン系樹脂としては、プロピレンにエチレンを2
〜4wt%程度共重合体させたものや、プロピレンにエチ
レンとブテンとを3〜8wt%程度共重合させたものが好
んで用いられる。
次に、中間層に用いる直鎖状低密度ポリエチレンとし
ては、エチレンとα−オレフィンとを共重合させ、直鎖
状の主鎖に短鎖分岐を導入させた樹脂である。尚、該樹
脂の短鎖分岐の数としては、従来の一般的な直鎖状低密
度ポリエチレンの分岐の数よりも多数導入されており、
その事により、密度を0.890〜0.910g/cm3と低く押え、
しかも、ビカット軟化点も60〜80℃と低くなっている。
又、プロピレンと炭素数2〜8個のα−オレフィンとの
共重合体としては、ビカット軟化点が70〜110℃の樹脂
を使用する。尚、共重合方法や共重合割合等を適宜選択
する事により、該共重合体のビカット軟化点を該温度範
囲内にする事が出来る。
尚、両外層に用いる結晶性ポリプロピレン系樹脂の融
点が150℃を越えると、低温での延伸加工が困難になる
ため、高温で延伸加工される様になるので、低温での熱
収縮性が低下するのは勿論、この様な樹脂を使用する
と、高温での熱収縮性も悪くなり、熱収縮包装適性が低
下してしまうこととなる。又、前記融点が、135℃未満
であると、耐熱性に劣り、収縮トンネル中で溶融白化等
を生じやすく、しかも、収縮トンネルを出た直後のまだ
熱い熱収縮包装体の滑り性(ホットスリップ性)を向上
させる事が困難である。
次に、中間層に用いる直鎖状低密度ポリエチレンの密
度が0.910g/cm3を越えると、延伸性が悪く、特に、低温
での延伸が不可能になってしまい、熱収縮包装適性温度
範囲が狭くなり、その上、層間接着強度も弱くなり、ヒ
ート・シール強度の低下を招くこととなる。更に、両外
層の結晶性ポリプロピレン系樹脂や中間層に用いるもう
片方のプロピレンとα−オレフィンとの共重合体との相
溶性が悪くなり、再生還元したり、再生利用した際に、
得られる製品の地合や透明性が低下する。又、密度が0.
890g/cm3未満であると、得られる積層熱収縮性フイルム
の自然収縮性を無くするための熱処理が困難でフイルム
が変形したり、平滑性が悪化したりしてしまう。直鎖状
低密度ポリエチレンのビカット軟化点が80℃を越える
と、低温での延伸加工が困難となり、高温で延伸加工す
る様になるので、低温での熱収縮性が向上せず、熱収縮
包装適性温度範囲を広げる事が出来ない。又、前記ビカ
ット軟化点が60℃未満であっても、両外層の結晶性ポリ
プロピレン系樹脂が延伸加工される最適温度範囲では高
温すぎて、延伸効果が十分発揮されず、熱収縮包装適性
の向上に繋がらない。
又、中間層に用いるもう片方の樹脂、プロピレンとα
−オレフィンとの共重合体のビカット軟化点が110℃を
越えると、低温での延伸加工が困難になり、高温でない
と延伸加工出来ず、低温での熱収縮性が悪くなってしま
い、積層構成にする効果が無くなってしまう。しかも、
両外層に用いる結晶性ポリプロピレン系樹脂と、中間層
に用いる直鎖状低密度ポリエチレンとの相溶性を向上さ
せる事が出来ず、不適品等を再生還元したり、再生利用
した際に、得られる製品の地合や透明性が劣る。又、ビ
カット軟化点が70℃未満では、直鎖状低密度ポリエチレ
ンのビカット軟化点が低い場合と同様、両外層のポリプ
ロピレン系樹脂が延伸加工される最適温度範囲では高温
すぎて、延伸効果が生じないために、低温での熱収縮性
を十分発揮させる事が出来ない。しかも、熱収縮包装用
としての結束力にも劣る。
更に、中間層の樹脂組成の混合割合として、直鎖状低
密度ポリエチレンが8割を越え、プロピレンとα−オレ
フィンとの共重合体が2割未満では、十分な層間接着力
が得られず、熱収縮包装に用いた際に、ヒート・シール
強度が弱くなる。又、結晶性ポリプロピレンと直鎖状低
密度ポリエチレンとの相溶性を向上させる事が出来ず、
再生還元や再生利用上好ましくない。プロピレンとα−
オレフィンとの共重合体が8割を越え、直鎖状低密度ポ
リエチレンが2割未満では、引裂伝播強度の改良が不十
分である。
即ち、積層熱収縮性フイルムを本発明のフイルム構成
にする事により、低温での延伸加工が容易に行なえ、延
伸効果を十分発揮させる事が出来るため、低温での熱収
縮率や熱収縮応力が改良されるものである。その理由と
しては、両外層に比較的融点の低い結晶性ポリプロピレ
ン系樹脂が用いられ、中間層にも低温での延伸加工性が
良好で、しかも、延伸効果を発揮する直鎖状低密度ポリ
エチレンとプロピレンとα−オレフィンとの共重合体と
の混合物が使用されているためと考えられる。
又、本発明の積層熱収縮性フイルムは熱収縮包装する
際の収縮トンネル温度が低温から高温まで幅広い温度範
囲に於いて、良好なる熱収縮包装体を得る事が出来る。
その理由としては、まず初めに、前記した低温での熱収
縮性が改良され、低温での熱収縮性包装が可能になった
ことが挙げられる。次に、両外層には、中間層に用いた
樹脂よりも耐熱性に優れた結晶性ポリプロピレン系樹脂
が使用されていて、耐熱性に劣っている中間層を保護し
ているために、高温でも熱収縮包装が出来る様になった
ものと考えられる。
その上、本発明のフイルム構成にする事により、層間
接着強度が強くなり、熱収縮包装体として優れたヒート
・シール強度を示すようになる。その理由としては、両
外層の結晶性ポリプロピレン系樹脂と溶融接着性に優れ
ているプロピレンとα−オレフィンとの共重合体が、該
結晶性ポリプロピレン系樹脂と余り溶融接着性に優れて
いない直鎖状低密度ポリエチレンに混合させる事によ
り、積層未延伸原反シートの層間溶融接着性が向上し、
熱収縮性フイルムのヒート・シール強度の増加をもたら
しているものと考えられる。又、本発明のフイルム構成
にすると、引裂伝播強度が強くなり、熱収縮包装体のエ
アー抜きの穴より破袋を生じる事が無くなる。その理由
としては、引裂伝播強度にさほど優れていないプロピレ
ンとα−オレフィンとの共重合体に、引裂伝播強度のよ
り優れている直鎖状低密度ポリエチレンを混合された樹
脂組成が中間層に使用される事により、引裂伝播強度の
弱い両外層が補強される様になるためと考えられる。更
に、本発明のフイルム構成にすると、生産時等に生じる
不適品を再生還元したり、再生利用した際に、得られる
製品の地合や透明性が悪化する様な事が無い。その理由
は明らかではないが、両外層に用いる結晶性ポリプロピ
レン系樹脂と、中間層に用いる片方の樹脂である直鎖状
低密度ポリエチレンとの余り良好でない相溶性が、本発
明で特定されたプロピレンとα−オレフィンとの共重合
体を添加する事により、優れた相溶性を示す様になるた
めであると考えられる。そして、この事が、再生還元や
再生利用に非常に有益な結果をもたらすものと思われ
る。
各層の厚み構成としては、中間層の厚み割合が全体厚
みに対し、30〜80%の範囲内である事が必要である。中
間層の厚み割合が30%未満であると、低温での熱収縮性
に劣り、熱収縮適性温度範囲を広げる事が困難であり、
引裂伝播強度も改善し難い。又、前記中間層の厚み割合
が80%を越えると、耐熱性に劣り、熱収縮包装適性が低
下する様になる。
尚、本発明の要旨を変更しない範囲で、各層に他の樹
脂や添加剤を混入したり、或は、新たな層を設けたりす
る事を何等妨げるものではない。例えば、生産時等に生
じる不適品を再生して、ある層に添加したり、或は、再
生原料のみからなる新たな層を設けたりする事が出来
る。
次に、本発明の積層熱収縮性フイルムを製造する方法
は、特に限定されるものではないが、次の様な方法によ
り製造されるのが好ましい。即ち、複数の押出機を用い
て積層ダイより積層未延伸原反シートを共押出しする。
そして、該積層未延伸原反シートを冷却固化させた後、
延伸可能な温度まで再加熱して、縦方向、横方向共に少
なくとも、3.0倍以上延伸した後、冷却させる。延伸方
法としては、テンター方式、或は、インフレーション方
式とも可能であるが、縦方向と横方向の熱収縮特性をよ
く近似させるのが容易である事から、インフレーション
方式により製造するのが好ましい。そのために、積層未
延伸原反シートは多層サーキュラーダイを用い、多層チ
ューブ状シートとして得る事が必要である。そして、得
られた積層二軸延伸フイルムは、自然放置していると該
フイルム自体の持っている自然収縮性によって変形や表
面状態が悪化するので、これを防止するために熱収縮特
性を余り低下させない様に熱処理して、自然収縮量を減
らす事がより好ましい。
本発明の積層熱収縮性フイルムを用いた熱収縮包装方
法としては、従来のポリプロピレン樹脂よりなる熱収縮
性フイルムに用いられる熱収縮包装ラインをそのまま使
用する事が出来る。そして、従来の熱収縮性フイルムと
比較して、収縮トンネル温度が低温から高温まで幅広い
温度範囲に於て良好なる熱収縮包装体が得られるので、
収縮トンネル内の温度をシビヤーに設定しなくても容易
に良好なる熱収縮包装体を得る事が出来る。更に、引裂
伝播強度が強いので自動包装時等に空気抜きの穴より破
袋する様な事が無く、しかも、ヒート・シール強度が強
いので収縮トンネル内でヒート・シール部より破袋を生
じる様な事も無い。
(発明の効果) 続いて本発明の効果を説明すると、本発明の積層熱収
縮性フイルムは、まず、低温熱収縮性に優れ、熱収縮包
装適性温度範囲が広いので、良好なる熱収縮性包装体を
容易に得る事が出来る。しかも、引裂伝播強度やヒート
・シール強度に優れているので、包装時や熱収縮包装後
にフイルム破れや包装体の破袋を生じない。更に、不適
品等は各層の樹脂がお互いに相溶性に優れているので、
再生還元や他の用途に再生利用すると、良好なる製品を
得る事が出来る。
(実施例) 以下に実施例、及び、比較例を示し、本発明の特徴を
具体例により説明する。
実施例1 融点138℃の結晶性ポリプロピレン系樹脂を両外層と
し、密度0.900g/cm3、ビカット軟化点67℃の直鎖状低密
度ポリエチレンとプロピレンに炭素数2と4のα−オレ
フィンを合計で15wt%程度共重合させた、ビカット軟化
点78℃の共重合体を1:1に混合した樹脂組成を中間層と
するチューブ状共押出し積層未延伸原反シートを3台の
押出機と3層共押出し用サーキュラーダイによって得
た。得られた積層未延伸原反シートの全体厚みは約240
μで、各層の厚み比は一方の外層から1:2:1であった。
尚、押出し成形に際しては、上記共押出し直後に水冷方
式によって急冷させた。
この積層未延伸原反シートを、従来のインフレーショ
ン方式によって縦方向、横方向共に4.2倍に延伸した
が、従来のポリプロピレン樹脂よりも低温で容易に延伸
加工出来、積層二軸延伸フイルムを得る事が出来た。そ
して、この積層二軸延伸フイルムに弛緩を与えながら熱
固定を行ない、全体厚みが約15μの積層熱収縮性フイル
ムを得た。
得られた積層熱収縮性フイルムを用いて、窓付の箱
(通称ウインドボックス)の熱収縮包装を行なった。そ
の結果、155℃に設定された収縮トンネル温度を上下に1
0℃程度変化させても、緊迫性に劣ったり、コーナー部
にシワを生じたりする様な事もなく、しかも、溶融白化
したりする様な事もなく、良好なる仕上りが得られた。
又、得られた熱収縮包装体のヒート・シール強度は強
く、その上、箱の窓の部分を指で押してもエアー抜きの
穴から破袋を生じる様な事もなかった。
実施例2 融点145℃の結晶性ポリプロピレン系樹脂を両外層と
し、密度0.900g/cm3、密度0.900g/cm3、ビカット軟化点
70℃の直鎖状低密度ポリエチレンとプロピレンに炭素数
2と4のα−オレフィンを合計で10wt%程度共重合させ
た、ビカット軟化点101℃の共重合体を7:3に混合した樹
脂と、該実施例2の試作によって生じた不適品の再生原
料から成る層との積層体を中間層とするチューブ状共押
出し積層未延伸原反シートを4台の押出機と4層共押出
し用サーキュラーダイによって得た。得られた積層未延
伸原反シートの全体厚みは約310μで、各層の厚み比は
一方の外層から1:4:1で、しかも、中間層は混合樹脂層
と再生層との比が3:1であった。
得られた積層未延伸原反シートを、実施例1と同様、
従来のインフレーション方式によって二軸延伸し、その
後、熱固定を行なう事により全体厚みが約20μで透明
性、地合共に良好なる積層熱収縮性フイルムを容易に得
る事が出来た。
得られた積層熱収縮性フイルムを用いて、ノート・ブ
ック5冊の集積熱収縮包装を行なった。その結果、160
℃に設定された収縮トンネル温度を上下に10℃程度変化
させても、緊迫性に劣ったり、コーナー部にシワを生じ
たりする様な事もなく、しかも、溶融白化したりする様
な事もなく、良好なる仕上りが得られた。又、得られた
熱収縮包装体のヒート・シール強度は強く、包装体を折
り曲げてもヒート・シール部より破袋する様な事もな
く、その上、包装体同士を擦り合わせても、エアー抜き
の穴から破袋を生じる様な事もなかった。
比較例1〜2 両外層を比較例1では融点154℃の、比較例2では融
点132℃の結晶性ポリプロピレン系樹脂とし、中間層は
共に密度0.900g/cm3、ビカット軟化点70℃の直鎖状低密
度ポリエチレンとビカット軟化点91℃のプロピレンとα
−オレフィンとの共重合体を1:1に混合した樹脂組成と
する積層未延伸原反シートを、実施例1と同様の方法に
よって共押出した。尚、全体厚みについても実施例1と
同じとしたが、各層の厚み比については両者共に1:3:1
とした。
得られた積層未延伸原反シートを、実施例1と同様、
従来のインフレーション方式によって二軸延伸を行なっ
た。その結果、比較例1では実施例1及び実施例2より
も高温でないと延伸出来なかった。しかし、比較例2で
は、低温で延伸可能であった。
更に、得られた積層二軸延伸フイルムを、実施例1と
同様に熱固定して得られた積層熱収縮性フイルムを用い
て、箱入りスナック食品の熱収縮包装を行なった。その
結果、比較例1では、収縮トンネル温度が低い時は勿
論、高温時でも熱収縮性に劣り、コーナー部にシワが生
じ、良好なる熱収縮包装体が得られなかった。又、比較
例2では、低温での熱収縮性は良好であるが、耐熱性に
劣り、熱収縮包装適性温度範囲としては狭く、良好なる
熱収縮包装体が得られ難かった。
比較例3〜4 両外層を融点142℃の結晶性ポリプロピレン系樹脂と
し、中間層を、比較例3では密度0.919g/cm3、ビカット
軟化点90℃の直鎖状低密度ポリエチレンとビカット軟化
点91℃のプロピレンとα−オレフィンとの共重合体を1:
1に混合した樹脂組成とし、比較例4では密度0.900g/cm
3、ビカット軟化点70℃の直鎖状低密度ポリエチレンと
ビカット軟化点119℃のプロピレンとα−オレフィンと
の共重合体を1:1に混合した樹脂組成とした積層未延伸
原反シートを、実施例1と同様の方法によって共押出し
た。尚、全体厚みについても、実施例1と同じとした
が、各層の厚み比については両者共に1:3:1とした。
得られた積層未延伸原反シートを、実施例1と同様、
従来のインフレーション方式によって二軸延伸を行なっ
た。その結果、両者共に高温でないと延伸出来なかっ
た。
更に、得られた積層二軸延伸フイルムを、実施例1と
同様、熱固定して得られた積層熱収縮性フイルムを用い
て、比較例1〜2と同様、箱入りスナック食品の熱収縮
包装を行なった。その結果、両者共に低温での熱収縮性
に劣り、熱収縮包装適性温度範囲は狭く、コーナー部に
はシワが生じやすく、良好なる熱収縮包装体が得られ難
かった。又、両者共に不適品を再生する際に、各樹脂の
相溶性が多少劣り、再生原料を使用した製品の地合や透
明性が多少劣った。
比較例5〜6 両外層を実施例1と同様、融点138℃の結晶性ポリプ
ロピレン系樹脂とし、中間層を比較例5では、実施例1
で用いた直鎖状低密度ポリエチレンとプロピレンとα−
オレフィンとの共重合体を1:9に混合した樹脂組成と
し、比較例6では9:1に混合した樹脂組成とした積層未
延伸原反シートを、実施例1と同様の方法によって共押
出した。尚、比較例5については、全体厚みも、実施例
1と同様としたが、比較例6については、実施例2と同
様とした。又、各層の厚み比は両者共に1:3:1とした。
そして、これらの積層未延伸原反シートを用いて、実施
例1と同じ方法によって、比較例5では約15μの、比較
例6では約20μの積層熱収縮性フイルムの試作をそれぞ
れ行なった。その結果、両者共に延伸性は良好であっ
た。
得られた積層熱収縮性フイルムを用いて、比較例5で
は実施例1と同様、窓付き箱を、比較例6では、実施例
2と同様、ノート・ブック5冊の集積熱収縮包装をそれ
ぞれ行なった。その結果、比較例5では熱収縮包装され
た箱の窓の部分を指で押すと容易にエアー抜きの穴から
破袋を生じてしまった。又、比較例6では、得られた熱
収縮包装体を折り曲げるとヒート・シール部より破袋を
生じてしまった。
比較例7〜8 実施例1で用いた積層未延伸原反シートの各層の厚み
比1:2:1を、比較例7では2:1:2、比較例8では0.5:9:0.
5とした積層未延伸原反シートを、実施例1と同じ方法
によって共押出した。尚、全体厚みについても実施例1
と同じ厚さとした。そして、これらの積層未延伸原反シ
ートを用いて、実施例1と同じ方法によって厚さ15μの
積層熱収縮性フイルムの試作を行なった。その結果、比
較例7では低温での延伸性に劣っていたが、比較例8で
は低温でも延伸可能であった。
得られた積層熱収縮性フイルムを用いて、実施例1と
同様、窓付き箱の熱収縮包装を行なった。その結果、比
較例7では低温での熱収縮性に劣り、熱収縮包装適性温
度範囲が狭く、良好なる熱収縮包装体が得られ難かっ
た。更に、引裂伝播強度も弱く、熱収縮包装された箱の
窓の部分を指で押すと容易に破袋を生じてしまった。
又、比較例8に於ても、耐熱性に劣り、熱収縮包装適性
温度範囲が狭く、良好なる熱収縮包装体が得られ難かっ
た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両外層は、融点135〜150℃の結晶性ポリプ
    ロピレン系樹脂からなり、中間層は、密度0.890〜0.910
    g/cm3でビカット軟化点60〜80℃の直鎖状低密度ポリエ
    チレンと、ビカット軟化点70〜110℃のプロピレンと炭
    素数2〜8個のα−オレフィンとの共重合体が8:2〜2:8
    の範囲で混合された樹脂組成からなり、しかも、該中間
    層の厚みが全体厚みの30〜80%からなる積層熱収縮性フ
    イルム。
  2. 【請求項2】結晶性ポリプロピレン系樹脂がエチレン−
    プロピレン共重合体、或は、エチレン−プロピレン−ブ
    テン共重合体からなる特許請求の範囲第1項記載の積層
    熱収縮性フイルム。
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