JP2683275B2 - 積層ポリオレフィン系熱収縮性フイルムによるオーバーラップ収縮包装方法 - Google Patents

積層ポリオレフィン系熱収縮性フイルムによるオーバーラップ収縮包装方法

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JP2683275B2 JP1068257A JP6825789A JP2683275B2 JP 2683275 B2 JP2683275 B2 JP 2683275B2 JP 1068257 A JP1068257 A JP 1068257A JP 6825789 A JP6825789 A JP 6825789A JP 2683275 B2 JP2683275 B2 JP 2683275B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本願発明は積層ポリオレフィン系熱収縮性フイルムに
よるオーバーラップ収縮包装方法に関するものであり、
更に詳しくは積層ポリオレフィン系熱収縮性フイルムに
より被包装物を筒状に覆い、前後はヒートシール等によ
り固着し、縦方向はフイルムを重ね合わせただけの状態
で加熱密着させるオーバーラップ収縮包装方法に関する
ものである。
(従来の技術) 収縮包装は熱収縮性プラスチックフイルムで物品をラ
フに包んでおき、加熱装置によって加熱収縮させ、物品
の形状にぴったり沿って密着させる事によりタイトな包
装を行なう為、凹凸のある物品もタイトに仕上り、見栄
えが良い特徴がある。又複数個の物品を一度に包装す
る、いわゆる集積包装をするのにも好都合であり、更
に、包装コストの低減がはかれる等の数多くの特徴があ
る。この為、現在収縮包装は酒等の箱容器、化粧品、薬
品等の化粧箱の単独収縮包装、あるいはこれら箱、ある
いは瓶、缶等複数個の物品を集積包装する為の収縮包装
まで広く一般に利用されている。
一方、収縮包装はタイトに仕上るという利点がある反
面、フイルム端部の固着を溶断シール等より十分に行な
っている為、逆に開封しにくいという欠点があった。
この欠点改良の為、現在ポリ塩化ビニルフイルムによ
り被包装物を筒状に覆い、前後は溶断シール等により固
着し、縦方向はフイルムを重ね合わせた状態で加熱して
収縮包装するオーバーラップ収縮包装が行なわれてい
る。この方法によると重ね合わせた部分は完全には接着
されていないので、この部分より容易に開封することが
出来る。しかも本方法のオーバーラップ収縮包装機は重
ね合せの為縦方向のシール装置が不要であり、簡単な包
装機でしかも小型化できる特徴もある。
しかしながら、ポリ塩化ビニルフイルムは熱収縮性が
良い反面、ヒートシール時あるいは廃棄物の焼却に際し
て発生する塩素ガスによる腐食、環境問題があり、更
に、塩化ビニル樹脂の可塑化に用いる可塑剤による衛生
上の問題等の欠点がある。
又、結晶性ポリプロピレンの延伸フイルムはその透明
性、光沢性などの光学的性質や、引張強度、衝撃強度、
などの機械的性質あるいは無毒性、無臭性に優れている
長所がある。しかしながら、ポリ塩化ビニルフイルムの
かわりに結晶性延伸ポリプロピレンフイルムを用いオー
バーラップ収縮包装を行った場合、収縮包装時にフイル
ム重なり部分が密着せず、収縮包装が不可能になるとい
う欠点がある。
(本願発明が解決しようとする課題) 本願発明の目的は、ヒートシール時や廃棄物の焼却
時、あるいは衛生上、有害な物質が発生しない積層ポリ
オレフィン系熱収縮性フイルムを用いて、安価で、簡単
な収縮包装機により、被包装物を包装する、しかも開封
容易なオーバーラップ収縮包装方法を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本願発明者らは、上記課題を達成するため鋭意検討
し、フイルムの静摩擦係数及びオーバーラップする方
向、即ちフイルム横方向の加熱収縮率と使用するフイル
ムのビカット軟化点温度との関係に着目し、種々試験検
討した結果遂に本願各発明に到達した。即ち、本願の請
求項第1の発明は、両外層がポリエチレン系樹脂、中間
層が少なくとも一層をポリプロピレン系樹脂よりなり、
両表面の静摩擦係数が0.2〜0.8の範囲で、且つ、両外層
を構成するポリエチレン系樹脂の軟化点温度に加熱した
時の横方向の収縮率が10%以下であり、更に最大熱収縮
率達成温度に加熱した時の収縮率が40%以上である積層
ポリオレフィン系熱収縮性フイルムを用いて、被包装物
を筒状に覆い、前後は溶断シール等により固着し、縦方
向はフイルムを重ね合わせただけの状態てラフに包んだ
後、加熱装置で加熱収縮させると同時に、該加熱によっ
て重ね合わせた部分も収縮させるオーバーラップ収縮包
装方法を内容とするものであり、同請求項第2の発明
は、上記請求項第1の発明において、ポリエチレン系樹
脂が、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−α−オレフィン共重合体の中の少なく
とも1種から選ばれたもの、または、これらの樹脂を2
種類以上混合した樹脂であることを内容とするものであ
り、更に同請求項第3の発明は、上記請求項第1の発明
において、ポリプロピレン系樹脂が、エチレン−プロピ
レン共重合体或いはエチレン−プロピレン−ブテン共重
合体の中の少なくとも1種から選ばれたものであること
を内容とするものである。
次に、本願各発明を具体的且つ詳細に説明するため、
一実施態様に基づいて説明するが、本願各発明はこれに
限定されるものでないことはいうまでもない。
第1図は、本願発明に従って、積層熱収縮性フイルム
を使用して長方形の箱をオーバーラップ収縮包装する場
合の概略工程図、第2図は長方形の箱をフイルムで円筒
形状に覆い、前後を溶断シールし、該被包装物の中央に
てフイルムを重ならせ、ラフにオーバーラップした収縮
包装前の包装体5の斜視図、第3図は収縮包装後のオー
バーラップ包装した包装体8を示す斜視図、第4図は第
3図の収縮包装後の包装体8のA−A断面図を示す。
続いて、先ず第1図に示す包装方法工程の概略につい
て説明すると、第1図においてフイルムロール10から繰
り出された、両外層がポリエチレン系樹脂、中間層が少
なくとも一層のポリプロピレン系樹脂よりなる積層熱収
縮性フイルム1は、適当箇所に針状凸起物を設けた空気
抜き用穴開けガイドロール2により、適当な小孔があけ
られ、その後、該小孔をあけられた積層熱収縮性フイル
ム1′は、製袋ホーマー4に供給された後、被包装物3
をほぼ円筒状に覆う。そして第2図に示すように被包装
物3の縦方向はフイルムを重ね合わせただけの状態でラ
フに包み(ラフに包んだ包装体5)、続いて、前後は溶
断シール装置6により溶断シールを行い、引き続き、第
3図、第4図に示した収縮包装物となるように、フイル
ムを重ね合わせた側を下にして包装体移送用ベルト9に
より収縮用トンネル7に通し、周囲から加熱して収縮さ
せると同時に、重なった部分のフイルムの摩擦抵抗力に
よって、フイルムが収縮による移動を開始するより先に
フイルム重なり部分を密着させることによってオーバー
ラップ収縮包装体8を得るのである。この場合、フイル
ムの重なり部分の大きさは、被包装物の形状とかフイル
ム表面層の性状に合わせ適宜選択可能である。すなわ
ち、フイルム重なり部分の大きさがあまり大きくなれば
包装コストの上昇や包装外観の不良という欠点を生じる
ため、通常は5〜100mm幅、好ましくは10〜80mm幅が適
当である。
被包装物をフイルムでもってラフに包装した状態の包
装体(第2図、符号5)をどのような姿勢で移送用コン
ベヤ9上に載置するかは任意でよいが、出来れば既述の
ように、フイルム重なり部分側を下側にして移送用コン
ベヤ上に載置すれば、本来のフイルム重なり部分でのフ
イルム同士の摩擦力に加えて被包装物の重量が加わるた
め、フイルムの重なり部分の幅ないしは面積は小さくて
済むという利点がある。
本願発明でいうフイルムの重なり部分の摩擦抵抗力
は、ASTM D 1894法により測定したフイルムの静摩擦係
数により表わし、フイルムがすべりすぎる場合にはフイ
ルムの重なり部分の摩擦抵抗が小さくなり、加熱による
フイルム収縮開始時にフイルムが移動し、密着が出来な
くなる。又、本願発明に用いたフイルムの熱収縮率はJI
S Z 1709測定法に基づくものであり、縦、横10cm×10cm
角のフイルムを所定温度のグリセリンバス中にて20秒間
加熱し、その後水中にて冷却し、フイルムの収縮割合を
測定したものである。収縮前のフイルムの長さをlO、収
縮後のフイルムの長さをlとすると収縮率は次の式のよ
うになる。
収縮率={(lO−l)/lO}×100(%) 更に、本願発明でいうビカット軟化点温度はASTM D 1
525法により測定した値をいうものであり、最大熱収縮
率達成温度とはJIS Z 1709測定法により測定した、該積
層熱収縮性フイルムが最高の収縮率を示す温度である。
一般に延伸フイルムは加熱されると収縮し始め、ビカ
ット軟化点温度よりフイルムが柔らかくなるとついには
溶けてしまうが、ビカット軟化点温度を越えた状態でフ
イルムを重ねればフイルムの密着が始まる。本願発明者
らはフイルムの静摩擦係数と加熱収縮率、及びフイルム
の密着が可能となりビカット軟化点温度との関係につい
て種々研究した結果、本願発明を見出したものである。
即ち、フイルム両表面の摩擦係数0.2未満の場合にはフ
イルムがすべりすぎて、たとえビカット軟化点温度に加
熱した時の横方向の収縮率が10%未満でも、ビカット軟
化点温度に到るまでにフイルムが移動してしまい、フイ
ルムの密着が出来なくなる。静摩擦係数が0.2〜0.8の範
囲にあり、しかもフイルムの両外層を構成するポリエチ
レン系樹脂のビカット軟化点温度に加熱した時の収縮率
が10%以下、好ましくは5%低下の場合には、加熱によ
る収縮応力がフイルムの重なり部分の摩擦抵抗力に比較
して弱い為フイルムが移動せず、フイルムの重なり部が
密着し始め、引き続き、加熱しフイルムを収縮包装して
もフイルムの重なり部分は密着状態を維持することが出
来る。軟化点温度において密着し始めた被包装物を包ん
だフイルムは、更に加熱することにより被包装物をタイ
トに包装するが、最大熱収縮率達成温度に加熱した時の
横方向におけるフイルムの収縮率が40%未満の場合に
は、加熱収縮後の収縮包装の仕上がりが不十分で、包装
物の見栄えが悪くなる。ビカット軟化点温度に加熱した
時の横方向におけるフイルムの収縮率が10%を越えた場
合は、フイルムの収縮する力がフイルムの重なり部分の
摩擦抵抗力より大きくなり、フイルムを加熱することに
より重なり部分が密着する前に離れてしまい、フイルム
の固着が出来なくなる。一方フイルムの縦方向の収縮率
は被包装物の形状に合わせ適宜選択することが可能であ
る。又、フイルム両表面の静摩擦係数が0.8を越えた場
合には、フイルムが滑らない為、包装機のホーマー等に
フイルムがつかえたり、又フイルムの製膜時に皺が発生
しやすい等の欠点が生じる。フイルムの両表面の静摩擦
係数の範囲は0.2〜0.8であることが必須であり、好まし
くは0.3〜0.6の範囲である。本願発明のフイルム両表面
の静摩擦係数は使用するポリオレフィン系樹脂の種類に
より、又透明、光沢等の必要とする他の物性を損なわな
い範囲で、通常の高級脂肪酸アミド系、高級脂肪酸エス
テル系、ワックス系金属石鹸等のすべり剤、シリカ、炭
酸カルシウム、珪酸マグネシウム、リン酸カルシウム等
のアンチブロック剤を各々好適な量を混入し調整するこ
とにより得られるものである。更に粘着付与剤、静電防
止剤、防曇剤、その他の添加剤を加えても何ら差し支え
はない。
又、本願発明の積層熱収縮性フイルムを製造する方法
としては、特に限定されるものではないが、次の様な方
法により製造するのが好ましい。即ち、先ず複数の押出
機を用いて積層ダイスより積層未延伸原反シートを共押
し出しする。そして該積層未延伸原反シートを冷却固化
させた後、延伸可能な温度まで再加熱して、加圧気圧に
より二軸に膨張延伸したり、テンター延伸機により横方
向に延伸したり、或いは、二組の速度差を有するピンチ
ロール間に導入し縦方向に延伸後、テンター延伸機によ
り横方向に延伸すること等により得られるものである。
本願発明における延伸倍率は特に限定するものではない
が、面積倍率で4〜40倍、好ましくは6〜30倍が適当で
ある。
更に本願発明に用いるフイルムの厚みも特に限定され
るものではないが、総厚み8μ〜200μが適当であり、
被包装物に応じて適宜選択すれば良く、内容物の保護を
特に要望される時は厚みを厚くすれば良く、一般には10
μ〜100μが用いられる。又、各層厚み構成も特に限定
されるものではなく、要求される結束力、収縮性、衝撃
力等により適宜選択すればよく、両外層の厚みが薄くな
るとオーバーラップした部分のフイルムの接着力は弱く
なる。好ましい両外層の厚みは2.5μ以上である。
更に、本願発明の両外層に用いるポリエチレン系樹脂
は、同一のものが好ましいが、それに限定されるもので
なく、両外層に互いに異なる樹脂を使用することも可能
であることはいうまでもない。本願発明に用いるポリエ
チレン系樹脂としては、例えば熱シール適性の良好な低
密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−α−オレフィン共重合体等、あるいはこれらの
混合物がある。又、本願発明において使用する低密度ポ
リエチレンとしては、高圧下のラジカル重合反応により
製造される不規則な長鎖分岐を有する従来汎用されてい
る通常の低密度ポリエチレンであって、密度0.919〜0.9
30g/cm3、メルトインデックス0.1〜8.0のものが好まし
い。又、本願発明において使用するエチレン−α−オレ
フィン共重合体とはエチレンにプロピレン、ブテン−
1、ベンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−
メチル−ベンテン−1等の炭素数3〜8のα−オレフィ
ンを少量共重合させて製造されるエチレン共重合体をい
い、密度0.880〜0.955g/cm3、メルトインデックス0.1〜
8.0のものが好ましい。更に本願発明において使用する
エチレン−酢酸ビニル共重合体とは、公知のラジカル重
合法で製造されるもので、酢酸ビニル含量は20重量%以
下が好ましく、より好ましくは15%以下である。
更に本願発明において使用するポリプロピレン系樹脂
としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体或い
はエチレン−プロピレン−ブテン共重合体の中の少なく
とも1種から選ばれたものであり、これらポリプロピレ
ン系樹脂の融点は135〜150℃の範囲のものであり、更
に、エチレン−プロピレン共重合体は、プロピレンにエ
チレンを2〜5重量%程度共重合させたものが好まし
く、又エチレン−プロピレン−ブテン共重合体は、プロ
ピレンにエチレンとブテンとを3〜8重量%程度共重合
させたものが好ましい。
更にこれらポリプロピレン系樹脂には改質剤、すべり
剤、アンチブロック剤、粘着付与剤、静電防止剤、防曇
剤、その他の添加剤を混入することも可能である。
(本願発明の効果) 上記本願発明の如く、ASTM−1894法により測定したフ
イルム両表面の静摩擦係数が0.2〜0.8の範囲で、且つ、
両外層のポリエチレン系樹脂のビカット軟化点温度にお
ける横方向のフイルム加熱収縮率が10%以下であり、更
に最大熱収縮率達成温度に加熱した時の収縮率が、40%
以上である積層ポリオレフィン系熱収縮性フイルムは、
被包装物を筒状にフイルムで覆い、被包装物の前後はヒ
ートシールによる固着を行い、縦方向はフイルムを重ね
合わせただけの状態で加熱収縮包装した場合、熱固着時
の臭いもなく、又オーバーラップ部のずれもなく包装仕
上り良好な収縮包装物が得られ、安価で簡単な収縮包装
機による収縮包装が可能であり、更に包装物の開封もオ
ーバーラップ部分から容易にできるものである。
(実施例) 以下、実施例により本願発明をより具体的に説明する
が、本願発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 エチレン−プロピレン樹脂(住友化学工業株式会社.
ノーブレンS131.MI1.2、密度0.89g/cm3、ビカット軟化
点温度119℃)を中間層とし、エチレン・酢酸ビニル共
重合体樹脂(住友化学工業株式会社.エバテートD2021.
EVA含有量10%、MI1.5、密度0.92g/cm3、ビカット軟化
点温度73℃)100重量部とすべり剤3重量部(SQ3.三井
石油化学工業株式会社.オレイン酸アミド)及びアンチ
ブロック剤2重量部(AB10.三井石油化学工業株式会
社.シリカ)との組成物を両表面とする、チューブ状共
押し出し積層未延伸原反シートを、スクリュー口径65φ
押出機(中間層用)及び2台のスクリュー口径40φ押出
機(表面層用)と三層の共押し出し用口径110φ環状ダ
イスによって得た。次に該積層未延伸原反シートの片端
を切断し、中間層厚み120μ、両表面厚み各15μ、巾300
mmのフイルムを生産した。
このフイルムをテンター延伸機を使用して100℃に加
熱して横方向に6倍延伸し厚み25μ、巾1300mmの延伸フ
イルムを得た。得られたフイルムの両表面の静摩擦係数
は0.3、両外層を構成する樹脂のビカット軟化点温度で
ある、73℃における横方向の収縮率は3%、縦方向は2
%、最大熱収縮率達成温度である120℃における横方向
の収縮率は58%、縦方向は23%であった。このフイルム
を更に切断し、2組の巾620mmのロール巻に仕上げ、自
動包装機に通し、巾250mm×長さ300mm×高さ30mmの箱の
周囲をフイルムで覆い、フイルムの端部20mmを重ね合わ
せるようにし、長さ方向は両端とも箱端部より25mmの余
裕をもって溶断シールを実施した。
続いて、加熱用収縮トンネルに、上記の如く周囲をフ
イルムで覆った箱をフイルムの重ね合わせ部を下側にし
て移送用コンベヤ上に載置して導入し、170℃の熱風で
8秒間周囲より加熱し、フイルムを収縮させ、収縮包装
を行った。
収縮包装した箱は、フイルムの重ね合わせ部も密着し
ており包装外観も良好な状態に仕上がっていた。その場
合に、熱シール時の臭いもなく、又包装体の開封もフイ
ルムの重ね合わせ部から容易に行うことが出来た。
実施例2 エチレン−プロピレン樹脂(住友化学工業株式会社.
ノーブレンS131.MI1.2、密度0.89g/cm3、ビカット軟化
点温度119℃)を中間層とし、線状低密度ポリエチレン
(ウルトゼックス2021L.三井石油化学工業株式会社.MI
2.1、密度0.920g/cm3、ビカット軟化点温度100℃)100
重量部とすべり剤3重量部(SQ3.三井石油化学工業株式
会社.オレイン酸アミド)及びアンチブロック剤2重量
部(AB10.三井石油化学工業株式会社.シリカ)との組
成物を両表面層とする、チューブ状共押し出し積層未延
伸原反シートを、スクリュー口径65φ押出機(中間層
用)及び2台のスクリュー口径40φ押出機(表面層用)
に取付けた三層の共押し出し用口径110φ環状ダイスに
よって生産した。次に該積層未延伸原反シートの片端を
切断し、中間層厚み360μ、両表面層厚み各45μ、巾370
mmのフイルムを得た。
このフイルムを、先ず2組の速度差を有するロールを
使用して、90℃に加熱して縦方向に3倍延伸し、引き続
き、テンター延伸機を使用して、120℃に加熱して横方
向に6倍延伸し、厚み25μ、巾1300mmの延伸フイルムを
得た。得られたフイルムの両表面の静摩擦係数は0.5、
両外層を構成する樹脂のビカット軟化点温度である、10
0℃における横方向の収縮率は9%、縦方向は7%、最
大熱収縮率達成温度である130℃における横方向の収縮
率は60%、縦方向は38%であった。このフイルムを更に
切断し、2組の巾620mmのロール巻に仕上げ、自動包装
機に通し、巾250mm×長さ300mm×高さ30mmの箱の周囲を
フイルムで覆い、フイルムの端部20mmを重ね合わせるよ
うにし、長さ方向は両端とも箱端部より25mmの余裕をも
つ溶断シールを実施した。
続いて、加熱用収縮トンネルに、上記の如く周囲をフ
イルムで覆った箱をフイルムの重ね合わせ部分を下側に
なるようにして移送用コンベヤ上に載置して導入し、18
0℃の熱風で8秒間周囲より加熱し、フイルムを収縮さ
せ、収縮包装を行った。
収縮包装した箱は、フイルムの重ね合わせ部も密着し
ており包装外観も良好に仕上がっていた。さらに、溶断
シール時の臭いもなく、又包装体の開封もフイルム重ね
合わせ部から容易に行うことが出来た。
実施例3 エチレン−プロピレン樹脂(住友化学工業株式会社.
ノーブレンS131.MI1.2、密度0.89g/cm3、ビカット軟化
点温度119℃)を中間層とし、線状低密度ポリエチレン
(ウルトゼックス2021L.三井石油化学工業株式会社.MI
2.1、密度0.920g/cm3、ビカット軟化点温度100℃)100
重量部とすべり剤2重量部(SQ3.三井石油化学工業株式
会社.オレイン酸アミド)及びアンチブロック剤1重量
部(AB10.三井石油化学工業株式会社.シリカ)との組
成物を両表面層とする、チューブ状共押し出し積層未延
伸原反シートを、スクリュー口径65φ押出機(中間層
用)及び2台のスクリュー口径40φ押出機(表面層用)
と三層の共押し出し用口径110φ環状ダイスによって得
た。この積層未延伸原反シートの各層厚みは中間層厚み
160μ、両表面層厚み各80μであり、チューブ巾は180mm
であった。
この積層未延伸原反シートを、従来のインフレーショ
ン方式によって延伸温度110℃で縦方向、横方向共に4
倍延伸し、得られ積層延伸フイルムに弛緩を与えながら
熱固定を行い、その後チューブ両端を切断し、全体厚み
約23μ、巾660mmの延伸フイルムを得た。得られたフイ
ルムの静摩擦係数は0.6、両外層を構成する樹脂のビカ
ット軟化点温度である、100℃における横方向の収縮率
は10%、縦方向は8%、最大熱収縮率達成温度である13
0℃における横方向の収縮率は55%、縦方向は53%であ
った。このフイルムを更に切断し、巾620mmのロール巻
に仕上げ、自動包装機に通し、巾250mm×長さ300mm×高
さ30mmの箱の周囲をフイルムで覆い、フイルムの端部20
mmを重ね合わせるようにし、長さ方向は両端とも箱端部
より25mmの余裕をもって溶断シールを実施した。
続いて、加熱用収縮トンネルに、上記の如く周囲をフ
イルムで覆った箱を重ね合わせ部が下側になるようにし
た移送コンベヤ上に載置して導入し、170℃の熱風で8
秒間周囲より加熱し、フイルムを収縮させ、収縮包装を
行った。
収縮包装した箱は、フイルムの重ね合わせ部も密着し
ており包装外観も良好に仕上がっていた。さらに溶断シ
ール時の臭いもなく、又収縮包装体の開封もフイルム重
ね合わせ部から容易に行なうことが出来た。
比較例1 実施例1において、両表面層に添加するすべり剤(SQ
3)の添加量を4重量部、アンチブロック剤を1重量部
に変更した以外は全く同様にして、中間層厚み120μ、
両表面層厚み各15μの三層構成の巾300mmの原反を生産
した。
このフイルムを、テンター延伸機を使用して、100℃
に加熱し横方向に6倍延伸し厚み25μ、巾1300mmの延伸
フイルムを得た。得られたフイルムの両表面の静摩擦係
数は0.1、両外層を構成する樹脂のビカット軟化点温度
である、73℃におけるこのフイルムの横方向の収縮率は
3%、縦方向は2%、最大熱収縮率達成温度における横
方向の収縮率は58%、縦方向は23%であった。実施例1
と同様にして、このフイルムを更に切断し、2組の巾62
0mmに切断後、自動包装機に通し、巾250mm×長さ300mm
×高さ30mmの箱の周囲をフイルムで覆い、フイルムの端
部を20mm重ね合わせるようにし、長さ方向は両端部とも
箱端部より25mmの余裕をもって溶断シールし、引き続
き、フイルムの重ね合わせ部が下側になるようにして、
加熱用収縮トンネルで加熱し、フイルムを収縮させて、
収縮包装を行なった。
しかしながら、収縮包装した箱包装外観は、フイルム
重ね合わせ部分がずれてしまい、見栄えが悪く、好適な
収縮包装体を得ることが出来なかった。
比較例2 実施例2において、すべり剤の混入量を2.5重量部、
中間層厚み420μ、両表面層厚み各52.5μと各厚みを変
更した以外は全く同様にして、三層構成の巾370mmの原
反を生産した。続いて、このフイルムを、先ず2組の速
度差を有するロールを使用して、90℃に加熱して縦方向
に3倍延伸し、引き続き、テンター延伸機を使用して、
120℃に加熱して横方向に7倍延伸し厚み25μ、巾1300m
mの延伸フイルムを得た。得られたフイルムの両表面の
静摩擦係数は0.7、両外層を構成する樹脂のビカット軟
化点である、100℃における横方向の収縮率は14%、縦
方向は7%で最大熱収縮率達成温度である130℃におけ
る横方向の収縮率は65%、縦方向は38%であった。実施
例2と同様にして、このフイルムを更に切断し、2組の
巾620mmに切断後、自動包装機に通し、巾250mm×長さ30
0mm×高さ30mmの箱の周囲をフイルムで覆いフイルムの
端部を20mm重ね合わせるようにし、長さ方向は両端部と
も箱端部より25mmの余裕をもって溶断シールし、引き続
き、フイルムの重ね合わせ部が下側になるように加熱用
収縮トンネルで加熱し、フイルムを収縮させ、収縮包装
を行なった。
しかしながら、収縮包装した箱包装外観は、フイルム
重ね合わせ部がずれてしまい、見栄えが悪く、十分な収
縮包装体を得ることが出来なかった。
比較例3 実施例3において、中間層厚み90μ、両表面層厚み各
45μと各厚みを変更した以外は全く同様にして、三層構
成のチューブ巾180mmの原反を生産した。
この積層未延伸原反シートを、従来のインフレーショ
ン方式によって延伸温度110℃で縦方向、横方向共に3
倍延伸し、得られたこの積層延伸フイルムに弛緩を与え
ながら熱固定を行い、全体厚み約23μ、チューブ巾480m
mの延伸フイルムを得た。得られたフイルムの両表面の
静摩擦係数は0.3、両外層を構成する樹脂のビカット軟
化点温度である、100℃における横方向の収縮率は3
%、縦方向は3%、最大熱収縮率達成温度である130℃
における横方向の収縮率は38%、縦方向は35%であっ
た。このチューブ状の一端を切断し、チューブに開いて
フイルム巾620mmに切断後、自動包装機に通し、巾250mm
×長さ300mm×高さ30mmの箱の周囲を覆い、フイルムの
端部を20mm重ね合わせるようにし、長さ方向は両端部と
も箱端部より25mmの余裕をもって、溶断シールし、引き
続き、フイルムの重ね合わせ部が下側になるようにし
て、加熱用収縮トンネルで加熱し、フイルムを収縮さ
せ、収縮包装を行った。しかしながら、収縮包装した箱
包装外観は、フイルム重ね合わせ部分は良好に密着して
いたが全体に皺が多く、特に角度が大きく残っており、
見栄えが悪く、十分な収縮包装体を得ることが出来なか
った。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願発明のオーバーラップ収縮包装方法の一例
を示す概略工程図であり、第2図は長方形の箱をフイル
ムでほぼ円筒状に覆い、前後を溶断シールし、該被包装
物の中央にてフイルムを重ならせ、ラフにオーバーラッ
プ包装した収縮包装前の該包装体の斜視図であり、第3
図は収縮包装後のオーバーラップ包装した該包装体を示
す斜視図であり、第4図は第3図の収縮包装後の該包装
体のA−A断面図である。 1……積層熱収縮性フイルム 1′……***をあけた積層熱収縮性フイルム 2……空気抜き用穴開け装置 3……被包装物 4……製袋ホーマー 5……ラフに包んだ包装体 6……ヒートシール装置 7……収縮用トンネル 8……オーバーラップ収縮後の包装体 9……包装体移送用ベルト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両外層がポリエチレン系樹脂、中間層が少
    なくとも一層のポリプロピレン系樹脂よりなり、両表面
    の静摩擦係数が0.2〜0.8の範囲で、且つ、両外層を構成
    するポリエチレン系樹脂の軟化点温度に加熱した時の横
    方向の収縮率が10%以下であり、更に最大熱収縮率達成
    温度に加熱した時の収縮率が40%以上である積層ポリオ
    レフィン系熱収縮性フイルムを用いて、被包装物を筒状
    に覆い、前後はヒートシール等により固着し、縦方向は
    フイルムを重ね合わせただけの状態でラフに包んだ後、
    加熱装置で加熱収縮させると同時に、該加熱によって重
    ね合わせた部分も密着させる事を特徴とするオーバーラ
    ップ収縮包装方法。
  2. 【請求項2】ポリエチレン系樹脂が低密度ポリエチレ
    ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オ
    レフィン共重合体の中の少なくとも1種から選ばれたも
    の、または、これらの樹脂を2種類以上混合した樹脂で
    あることを特徴とする請求項第1項記載のオーバーラッ
    プ収縮包装方法。
  3. 【請求項3】ポリプロピレン系樹脂がエチレン−プロピ
    レン共重合体或いはエチレン−プロピレン−ブテン共重
    合体の中の少なくとも1種から選ばれたものであること
    を特徴とする請求項第1項記載のオーバーラップ収縮包
    装方法。
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