JP3093449B2 - ポリオレフィン系熱収縮性多層フィルム及びこれを用いた収縮包装方法 - Google Patents

ポリオレフィン系熱収縮性多層フィルム及びこれを用いた収縮包装方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピロースリーブ包装方
式による缶、瓶、乾電池などの集積包装に適した機械適
性、ヒートシール性及び包装仕上がりのよいポリオレフ
ィン系熱収縮性多層フィルム、及び、それを用いたピロ
ースリーブ収縮包装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から被包装物を熱収縮性フィルムで
収縮包装することは被包装物を強固に結束できること、
不規則な形状の被包装物も美しく包装できること及び自
動包装に適していることなどの理由から広く利用されて
いる。これらの収縮包装に使用される熱収縮性フィルム
は、被包装物の形状、出荷形態、包装速度、包装機械等
に応じて選択される包装方式(例えば、スリーブ方式、
ハーフスリーブラップ方式、ピロー方式、ピロースリー
ブ方式、四方シール方式、パレット方式等)によって要
求される特性も異なっている。
【0003】ピロースリーブ方式による収縮包装は缶ビ
ール、缶ジュース、瓶詰め清涼飲料水、乾電池などの集
積包装に利用されており、ピロースリーブ方式のなかで
も長さ方向の一定間隔毎に、幅方向に断続する切り離し
用パーフォレーションを有する熱収縮性フィルムで被包
装物を筒状に覆い、加熱して収縮包装させる際に熱と収
縮応力を利用してパーフォレーション部で自己切断させ
ることを利用した包装方法(特公昭56−12533号
公報)はフィルムの切断工程が不用で高速化が可能なこ
と、仕上がりが良好なこと、自動包装により適している
ことなどの理由で利用範囲が広がってきている。このピ
ロースリーブ包装には、横方向の収縮率が縦方向の収縮
率よりも大きいこと、熱収縮する温度範囲が広く、しか
も低温収縮性を有すること、扱いやすく包装仕上がりが
よいことなどの特性が要求されている。
【0004】それらの条件を満たしたポリ塩化ビニル
系、ポリエチレン系の横方向の収縮率の大きいフィルム
が従来から広く用いられている。しかしながら、ポリ塩
化ビニルフィルムは高価な上にヒートシール性に乏し
く、廃棄物の焼却の際には塩素ガスが発生するという問
題があった。また、ポリエチレン系の熱収縮性フィルム
では耐熱性と収縮応力が乏しく、且つ透明性にも問題が
あった。一方、ポリプロピレン系熱収縮性フィルムの場
合はヒートシール性と低温収縮性に問題があった。これ
らの問題を解決するものとしてポリエチレン系樹脂とポ
リプロピレン系樹脂を組み合わせたものも多く提案され
ているが、ポリ塩化ビニルに匹敵する性能を有するピロ
ースリーブ包装に適したポリオレフィン系の熱収縮性フ
ィルムを得ることは困難であった。
【0005】更に、ピロースリーブ包装が長さ方向の一
定間隔毎に幅方向に断続する切り離し用パーフォレーシ
ョンを有する熱収縮性フィルムで被包装物を筒状に覆
い、加熱して収縮包装させる際に、熱と収縮応力を利用
してパーフォレーション部で自己切断させることを利用
した包装方法を採用した場合には、上記特性に加えてパ
ーフォレーション加工性、切り離し性も必要となること
から、それに適したポリオレフィン系の熱収縮性フィル
ムを提供することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱収縮率が
ピロースリーブ包装に適し、熱収縮する温度範囲が広
く、しかもヒートシール性、低温収縮性、耐熱性、パー
フォレーションでの切り離し性に優れ、機械適性と包装
仕上がりのよいポリオレフィン系の熱収縮性フィルム、
及び、これを用いたピロースリーブ収縮包装方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、芯層と
両表面層から構成され、該表面層がプロピレン含量85
〜96wt%のポリプロピレン系樹脂からなり、該芯層
がポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との樹脂
組成物からなり、全構成樹脂中のプロピレン含量が70
〜85wt%であって、120℃における縦方向の収縮
率が25〜45%、横方向の収縮率が縦方向の収縮率の
1.2〜3.5倍であることを特徴とするポリオレフィ
ン系熱収縮性多層フィルムが提供され、また、前記ポリ
オレフィン系熱収縮性多層フィルムに、長さ方向の一定
間隔毎に、該フィルムの幅方向に断続する切り離し用パ
ーフォレーションを設けたことを特徴とする前記ポリオ
レフィン系熱収縮性多層フィルムが提供され、また、前
記ポリオレフィン系熱収縮性多層フィルムを用い、被包
装物を筒状に覆い、加熱することにより該フィルムを収
縮させることを特徴とするピロースリーブ収縮包装方法
が提供され、更に、前記パーフォレーションを設けたポ
リオレフィン系熱収縮性多層フィルムを用い、被包装物
を筒状に覆い、加熱することにより該フィルムを収縮さ
せ、同時に熱と該フィルムの収縮応力を利用して、該パ
ーフォレーション部で自己切断させることを特徴とする
ピロースリーブ収縮包装方法が提供され、更にまた、前
記被包装物が、乾電池の集積体であることを特徴とする
前記ピロースリーブ収縮包装方法が提供される。
【0008】即ち、前記構成を有するポリオレフィン系
熱収縮性多層フィルムは、プロピレン成分が全構成成分
の70〜85wt%と多いにもかかわらず、熱収縮する
温度範囲も広く、低温収縮性に優れている。またヒート
シール性、耐熱性にも優れているのでピロースリーブ包
装、特に前記切り離し用パーフォレーションを利用した
包装に適用した場合の、パーフォレーション部での切り
離し性、機械適性、包装仕上がりもよいことを見いだし
本発明を完成するに至ったのである。
【0009】本発明にいうポリプロピレン系樹脂は、プ
ロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共
重合体を意味し、例えばプロピレン−エチレン共重合
体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−エチレ
ン−ブテン3元共重合体などが挙げられる。これらのポ
リプロピレン系樹脂の融点は通常125〜150℃であ
り、融点が128〜142℃のものが好ましい。また、
該樹脂のメルトインデックス(以下MIと称す。)は
0.5〜10、好ましくは1.0〜6.0のものが適し
ている。
【0010】ポリエチレン系樹脂としては、直鎖状低密
度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレンなどのエ
チレン−α−オレフィン共重合体や、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体などから選ばれた1種または2種以上を混
合した樹脂組成物が挙げられ、これらの中でもエチレン
−α−オレフィン共重合体が最も好ましい。
【0011】これらのポリプロピレン系樹脂、ポリエチ
レン系樹脂には滑剤、アンチブロッキング剤、粘着性付
与剤、帯電防止剤、防曇剤等の添加剤を必要に応じて加
えてもなんらさしつかえない。
【0012】以下、本発明のポリオレフィン系熱収縮性
多層フィルムを図1に基づいて説明する。本発明の熱収
縮性多層フィルムにおいて、表面層11にはプロピレン
含量85〜96wt%のポリプロピレン系樹脂を用い
る。ピロースリーブ包装においてはかなりの高速で包装
を行うため加熱炉53は高めの温度が設定されており、
表面層11はその熱風の影響を最も受けやすい。したが
って、プロピレン含量が85wt%未満のポリプロピレ
ン系樹脂を表面層11に使用すると耐熱性が不足し熱の
ため白化したり、切れやすくなったり、表面状態が悪く
なる。更に、加熱収縮後に応力緩和が起こりやすくな
り、外観の良好なタイトな包装が得られなくなる。ま
た、フィルムの腰が弱くなるので機械適性も悪い。一
方、プロピレン含量が96wt%を超えるとヒートシー
ル性が乏しくなる。ここでプロピレン含量は表面層全体
に占める値を意味し、上記範囲外のプロピレン含量を有
するポリプロピレン系樹脂を2種以上組み合わせて使用
しても平均のプロピレン含量が上記範囲を満足していれ
ば何ら差し支えない。
【0013】芯層12には前記したポリプロピレン系樹
脂とポリエチレン系樹脂との樹脂組成を用いる。ポリプ
ロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合比は全体
のプロピレン含量が70〜85wt%を満たす範囲内で
あればいかなる比率も可能であるが、重量比としては、
70〜90:10〜30の範囲が好ましい。芯層12に
ポリエチレン系樹脂を併用することによって表面層の耐
熱性を低下させずに熱収縮性多層フィルム1に低温収縮
性、柔軟性が付与できる。
【0014】そして、該多層フィルムの全構成樹脂中の
プロピレン含量を70〜85wt%の範囲にする。プロ
ピレン含量が70wt%未満ではフィルムの腰がなくな
り機械適性と耐熱性が悪くなる。特に、切り離し用パー
フォレーション2を利用した包装に適用した場合には、
フィルムが柔らかすぎてパーフォレーション形成用の刃
が入らないとか、パーフォレーション2での自己切断が
うまくできない等の問題を生ずる。また、含量が85w
t%を超えると、熱収縮する温度範囲が高温側に片寄っ
て狭くなり、低温収縮性に欠けるばかりか、収縮応力が
高くなって加熱収縮時にパーフォレーション2で自己切
断する前に被包装物同志が引き寄せられてしまい切断が
できなくなる。特に、乾電池のように軽量の被包装物6
0をピロースリーブ包装する場合にこの傾向は顕著とな
る。なお、本発明の熱収縮性多層フィルム1には、両表
面層と芯層からなる3層形成のものばかりでなく、両表
面層と芯層とを主構成要素とし3層以上の種々の構成の
ものも含まれる。
【0015】更に、前記構成の熱収縮性多層フィルム1
の120℃における縦方向の収縮率が25〜45%、横
方向の収縮率が縦方向の収縮率の1.2〜3.5倍であ
る必要がある。従来から、ピロースリーブ包装の場合、
横方向の収縮率が縦方向の収縮率よりも大きい必要があ
るとされており、縦方向で18%前後、横方向で50〜
60%程度のポリ塩化ビニル製の収縮フィルムが使用さ
れている。しかしながら、ポリオレフィン系熱収縮性フ
ィルムの場合、従来のポリ塩化ビニル製の収縮フィルム
と同じ収縮率では機械適性、包装仕上がりが悪く、収縮
率が本発明の範囲を満たした場合にのみ良好なピロース
リーブ包装が可能である。すなわち、縦方向の収縮率が
25%未満では全体的な包装仕上がりと、結束力が悪
く、特にパーフォレーション2での切り離し性に欠け、
45%を超えるとスリーブ面4がめくれあがるのでよく
ない。また、縦方向と横方向の収縮率の差が1.2倍未
満では結束力、パーフォレーション2での切り離し性が
悪くなる。
【0016】このような縦・横方向の収縮率を有する収
縮性フィルムは縦方向と横方向の延伸倍率を調節するこ
とにより製造できる。この場合、縦方向の延伸倍率は
1.5〜3.5倍が好ましく、横方向の延伸倍率は3.
0〜15.0倍が好ましい。
【0017】本発明の熱収縮性多層フィルム1を製造す
るには環状ダイもしくは、Tダイを用いた溶融共押出法
が好適であるが、その他公知の方法でもよい。延伸法は
ロール延伸、テンター延伸等の組み合わせによる逐次2
軸延伸、チューブラー法、テンター法による同時2軸延
伸の何れの方法でもよい。
【0018】このようにして得られた熱収縮性多層フィ
ルム1の表面層11に必要に応じて、コロナ放電処理、
酸処理、火炎処理等の表面活性化処理を施して印刷、金
属蒸着などの加工を施すこともさしつかえない。
【0019】次に、本発明のポリオレフィン系熱収縮性
多層フィルムを用いたピロースリーブ収縮包装方法につ
いて、図2に基づいて説明する。供給ロールより繰り出
された熱収縮性多層フィルム1に、パーフォレーター5
1により、該フィルムの長さ方向の一定間隔毎に、該フ
ィルムの幅方向にパーフォレーション2を形成し、被包
装物60を筒状に覆い、シール機52を用いて該フィル
ム1の両端をシールし、シール部3を設ける。このよう
にして得られた、内部に被包装物60の挿入された、熱
収縮性多層フィルム1からなる筒状体を加熱炉53の内
部を通過させることにより加熱し、該フィルム1を収縮
させ、同時に、熱と該フィルム1の収縮応力を利用する
ことにより、該パーフォレーション2の部分で自己切断
させることにより包装体61を得る。
【0020】図3に、本発明のポリオレフィン系熱収縮
性多層フィルム1を用い、本発明のピロースリーブ収縮
包装方法により得られた包装体61を示す。
【0021】
【作用】本発明のポリオレフィン系熱収縮性多層フィル
ムにおいては、表面層がプロピレン含量が85〜96w
t%のポリプロピレン系樹脂であることから良好な耐熱
性とヒートシール性を有し、芯層がポリプロピレン系樹
脂とポリエチレン系樹脂のブレンド物からなり、全体の
プロピレン含量が70〜85wt%であるので熱収縮す
る温度範囲が広く、低温収縮性、柔軟性に優れている。
このフィルムはパーフォレーション2による切り離し性
も良好であり、ポリ塩化ビニル製の収縮フィルムとほぼ
同等の機械適性を有し、ヒートシール性にも優れ、包装
仕上がりの良いピロースリーブ包装がポリオレフィン系
の収縮フィルムで可能となった。
【0022】
【実施例】以下に、本発明を詳細に説明する。なお、本
実施例における機械的、物理的性質は以下の方法によっ
て測定した。 〈引張強度、伸び〉ASTM D882に準拠して、フ
ィルムの縦方向、及び横方向について測定した。 〈収縮率〉JIS Z1709に準拠して、フィルムの
縦方向、及び横方向について測定した。 〈収縮応力〉所定温度のグリセリンバスに試料フィルム
を浸し初期の最大収縮応力を、縦方向、及び横方向につ
いて測定した。試料幅:10mm、チャック間距離:3
0mm 〈パーフォレーショイン形成性〉パーフォレーション形
成用の刃によるパーフォレーション2の形成性を評価し
た。 ○:問題なく形成できる。 ×:フィルムが破れたり、穴が明かない場合がある。 〈切り離し性〉加熱収縮時のパーフォレーション2での
自己切断性を評価した。 ○:各パーフォレーション2で切り離される。 ×:切り離しできずに包装体61がつながってしまう。 〈ヒートシール性〉1.5mの高さから包装体を落下さ
せた後のシール部の状態を評価した。 ○:シール部での破袋無し。 ×:シール部での破袋有り。 〈耐熱性〉加熱時にフィルムが溶融のため白化している
かどうかを目視で判断した。 ○:白化無し。 ×:白化有り。 〈スリーブ面の仕上がり〉包装後のスリーブ面の仕上が
り状態を目視で評価した。 ○:良好 ×:スリーブ面に皺やめくれが有る。 〈結束力〉包装後の被包装物の結束状態で評価した。 ○:良好。 △:ゆるみ小。 ×:ゆるみ大。
【0023】製造例1 プロピレン−エチレン共重合体(プロピレン含量95w
t%、MI=1.2)を両表面層に、エチレン−ブテン
−1共重合体(密度0.905g/cm3、MI=0.
5)とプロピレン−ブテン共重合体(プロピレン含量7
8wt%、MI=3.0)との組成物(ブレンド比=
2:8)を芯層になるように厚み構成比1.0:1.
5:1.0の3層構成で溶融押出して原反フィルムを得
た。得られた、原反フィルムを表1の延伸条件で延伸し
て熱収縮性フィルムA、B、Cを得た。これらのフィル
ムの表面層のプロピレン含量は95wt%、全体のプロ
ピレン含量は81wt%であり、機械的、物理的性質は
表1に示した通りである。
【0024】
【表1】 引張強度、伸び、120℃収縮率、120℃収縮応力は
それぞれ縦/横の形式で表した。
【0025】製造例2 プロピレン−エチレン共重合体(プロピレン含量95w
t%、MI=1.2)とプロピレン−ブテン共重合体
(プロピレン含量78wt%、MI=3.0)との組成
物(ブレンド比=5:5)を両表面層に、エチレン−ブ
テン−1共重合体(密度0.905g/cm3、MI=
0.5)とプロピレン−ブテン共重合体(同上)のブレ
ンド物(ブレンド比=2:8)を芯層になるように厚み
構成比1:1:1の3層構成で溶融押出して原反フィル
ムを得た。得られた。原反フィルムを95℃で縦方向に
3倍、ついで120℃で横方向に7倍延伸して厚み25
μの熱収縮性フィルムDを得た。この熱収縮性フィルム
の表面層のプロピレン含量は87wt%、全体のプロピ
レン含量は78%で、引張強度は縦方向が710kg/
cm2、横方向が1673kg/cm2であり、伸びはそ
れぞれ223%、31%、120℃収縮率はそれぞれ4
1%、63%、120℃での収縮応力は8.3kg/c
2、55.7kg/cm2であった。
【0026】製造例3 プロピレン−ブテン共重合体(プロピレン含量78%、
MI=3.0)を溶融押出して原反フィルムを得た。次
いで、原反フィルムを95℃で縦方向に2倍延伸し、続
いて115℃で横方向に9倍延伸して厚み25μの熱収
縮性フィルムEを得た。この熱収縮性フィルムは表面
層、及び全体のプロピレン含量=78wt%、引張強度
は縦方向640kg/cm2、横方向2415kg/c
2であり、伸びは縦方向440%、横方向42%、1
20℃収縮率は縦方向31%、横方向64%であった。
【0027】実施例及び比較例 製造例1〜3で得られた熱収縮性フィルムA〜E、及び
従来からピロースリーブ包装に利用されているポリ塩化
ビニル製の収縮フィルム(PVC)(厚み25μ、引張
強度=縦方向420kg/cm2、横方向1020kg
/cm2、伸び=縦方向280%、横方向130%、1
20℃収縮率=縦方向18%、横方向57%)を用いて
単3乾電池を4個ずつ図2に示した工程で加熱炉の設定
温度200℃でピロースリーブ包装を行った。結果を表
2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系熱収縮性多層
フィルムは、従来から使用されてきているポリ塩化ビニ
ル製の収縮フィルムと同等の性能を示し、しかも該ポリ
塩化ビニル製フィルムの欠点であったヒートシール性も
改善された優れた包装用フィルムである。そしてピロー
スリーブ包装において、本発明のポリオレフィン系の熱
収縮性多層フィルムを使用した場合、包装仕上がりがよ
く、商品のディスプレー効果の高いピロースリーブ包装
ができる。更に、パーフォレーションによる自己切断を
利用した包装機に対しても優れた機械適性を有している
ので缶、瓶、特に乾電池などの集積包装を高速で行うこ
とができ生産性も改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリオレフィン系熱収縮性多層フィル
ムの断面図。
【図2】本発明のピロースリーブ収縮包装方法の概略を
示す模式図である。
【図3】本発明で得られる包装体の斜視図である。
【符号の説明】
1 ・・・熱収縮性多層フィルム 11・・・表面層 12・・・芯層 2 ・・・パーフォレーション 3 ・・・シール部 4 ・・・スリーブ面 51・・・パーフォレーター(ミシン目加工機) 52・・・シール機 53・・・加熱炉 60・・・被包装物 61・・・本発明の包装方法で得られる包装体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−19840(JP,A) 特開 平1−317765(JP,A) 特開 昭61−69453(JP,A) 特開 昭64−56547(JP,A) 特開 昭57−165254(JP,A) 特開 昭50−10371(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 67/00 - 79/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯層と両表面層から構成され、該表面層
    がプロピレン含量85〜96wt%のポリプロピレン系
    樹脂からなり、該芯層がポリプロピレン系樹脂とポリエ
    チレン系樹脂との樹脂組成物からなり、全構成樹脂中の
    プロピレン含量が70〜85wt%であって、120℃
    における縦方向の収縮率が25〜45%、横方向の収縮
    率が縦方向の収縮率の1.2〜3.5倍であることを特
    徴とするポリオレフィン系熱収縮性多層フィルム。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィン系熱収縮性多層フィ
    ルムに、長さ方向の一定間隔毎に、該フィルムの幅方向
    に断続する切り離し用パーフォレーションを設けたこと
    を特徴とする請求項1記載のポリオレフィン系熱収縮性
    多層フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリオレフィン系熱収縮
    性多層フィルムを用い、被包装物を筒状に覆い、加熱す
    ることにより該フィルムを収縮させることを特徴とする
    ピロースリーブ収縮包装方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のパーフォレーションを設
    けたポリオレフィン系熱収縮性多層フィルムを用い、被
    包装物を筒状に覆い、加熱することにより該フィルムを
    収縮させ、同時に熱と該フィルムの収縮応力を利用し
    て、該パーフォレーション部で自己切断させることを特
    徴とするピロースリーブ収縮包装方法。
  5. 【請求項5】 前記被包装物が、乾電池の集積体である
    ことを特徴とする請求項3又は4記載のピロースリーブ
    収縮包装方法。
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