JPH08135723A - 流体封入式筒型マウント - Google Patents

流体封入式筒型マウント

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JPH08135723A
JPH08135723A JP6276468A JP27646894A JPH08135723A JP H08135723 A JPH08135723 A JP H08135723A JP 6276468 A JP6276468 A JP 6276468A JP 27646894 A JP27646894 A JP 27646894A JP H08135723 A JPH08135723 A JP H08135723A
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JP
Japan
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fluid
mount
divided
filled
tubular
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Application number
JP6276468A
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English (en)
Inventor
Jiyouji Tsutsumida
讓治 堤田
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to US08/642,073 priority patent/US5890704A/en
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Publication of JPH08135723A publication Critical patent/JPH08135723A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/06Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/08Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper the plastics spring forming at least a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/14Units of the bushing type, i.e. loaded predominantly radially

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 封入流体の外部空間に対する優れた流体密性
と、優れた製作性とが、何れも両立して達成され得る流
体封入式筒型マウントを提供すること。 【構成】 マウント本体16が組み込まれる組付孔19
を有する筒部材18を、略軸方向に延びる分割面によっ
て複数の分割体46,48に分割すると共に、それら分
割体46,48の周方向の各突合せ面間における前記組
付孔19に面する部位にそれぞれシール部材44を配設
し、かかる突合せ面間で挟圧せしめる一方、該シール部
材44の配設位置から離れた突合せ部位64で、前記各
分割体46,48を相互に固着せしめた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、内部に封入された流体の流動作
用に基づいて所定の防振効果が発揮される、自動車用エ
ンジンマウントやサスペンションブッシュ等に好適に用
いられ得る流体封入式筒型マウントに関するものであ
る。
【0002】
【背景技術】振動伝達系を構成する被連結部材間に介装
される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、特開
昭56−164242号公報等に開示されているよう
に、被連結部材の一方に取り付けられる支軸部材と、該
支軸部材の軸直角方向外方に所定距離を隔てて配された
中間スリーブとが、それらの間に介装されたゴム弾性体
によって連結されると共に、外周面に開口するポケット
部が形成されたマウント本体を、所定の被連結部材の他
方に取り付けられる筒部材の組付孔に組み込むことによ
り、支軸部材と筒部材をゴム弾性体にて弾性的に連結す
ると共に、ポケット部を筒部材にて覆蓋せしめて非圧縮
性流体が封入された流体室を形成せしめてなる構造の流
体封入式筒型マウントが知られている。このような筒型
マウントにおいては、内部に封入された非圧縮性流体の
共振作用等の流動作用に基づいて、ゴム弾性体だけでは
得られ難い防振効果を容易に得ることが可能であること
から、従来から、自動車用エンジンマウントやサスペン
ションブッシュ等として用いられている。
【0003】ところで、このような筒型防振装置では、
封入流体の外部空間に対する十分な流体密性が要求され
ることから、例えば、前記公開公報にも記載されている
ように、マウント本体の中間スリーブと筒部材との間に
シール材を介在せしめて、それら中間スリーブと筒部材
の間で挟圧するようにした構造が採用されている。
【0004】ところが、従来では、一般に、マウント本
体が筒部材の組付孔に圧入されることによって組み付け
られていることから、かかる圧入に際して、中間スリー
ブと筒部材との間に介装されるシール材が損傷し易く、
安定した流体密性を得ることが難しいという問題があっ
た。また、筒部材を金属材料で形成し、絞り加工によっ
て該筒部材をマウント本体の外周面に組み付けることも
行われているが、絞り加工のための設備が大掛かりとな
り、作業が面倒で製作コストもかかるという問題があっ
た。
【0005】そこで、筒部材を、略軸方向に延びる分割
面によって分割された複数の分割体にて構成せしめて、
それらの分割体を、マウント本体の外周面上において、
互いに周方向に突き合わせて接着や溶着,締結等で相互
に固着することにより、筒部材を、その形成と同時に、
マウント本体の外周面に密着せしめることが考えられ
る。このような構造とすれば、マウント本体の筒部材へ
の組付時におけるシール材の損傷が防止されると共に、
絞り加工のような大掛かりな設備も必要でなく、マウン
ト製作性の向上が図られ得るのである。
【0006】しかしながら、かくの如く、筒部材を複数
の分割体にて構成したマウント構造について、本発明者
らが更なる検討を加えたところ、各分割体の周方向端部
の突合せ面間で安定した流体密性を確保しつつ、それら
の分割体を相互に固着せしめることが難しく、そのため
に、製品性能の安定性および信頼性を高度に確保するこ
とが難しいという問題を内在していることが、明らかと
なった。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、封入流体の外部空間に対する優れた流体密
性と、優れた製作性とが、何れも両立して達成され得る
流体封入式筒型マウントを提供することにある。
【0008】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、一方の被連結部材に取り付
けられる支軸部材と、該支軸部材の軸直角方向外方に所
定距離を隔てて配された中間スリーブとが、それらの間
に介装されたゴム弾性体によって連結されると共に、外
周面に開口するポケット部が設けられたマウント本体
を、他方の被連結部材に取り付けられる筒部材の組付孔
に組み込むことにより、前記支軸部材と該筒部材を前記
ゴム弾性体にて弾性的に連結すると共に、前記ポケット
部を該筒部材にて覆蓋せしめて非圧縮性流体が封入され
た流体室を形成した流体封入式筒型マウントにおいて、
前記筒部材を略軸方向に延びる分割面によって複数の分
割体に分割すると共に、それら分割体の周方向の各突合
せ面間における前記組付孔に面する部位にそれぞれシー
ル部材を配設し、かかる突合せ面間で挟圧せしめる一
方、該シール部材の配設位置から離れた突合せ部位で、
前記各分割体を相互に固着せしめたことにある。
【0009】また、本発明の好ましい第一の態様におい
ては、前記分割体の少なくとも一つに対して、前記組付
孔の内周面から内方に突出する内方突部が一体的に形成
される。なお、内方突部の具体的構造は、何等限定され
るものでなく、例えば、支軸部材側に向かって所定高さ
で突出して支軸部材側への当接により支軸部材と筒部材
との相対的変位量を制限するストッパ部や、ゴム弾性体
の内部に入り込んで該ゴム弾性体を拘束する拘束部、或
いは筒部材自体の強度を向上するための補強リブ突起な
どが、かかる内方突部により、択一的に或いは組み合わ
されて適宜に形成され得る。
【0010】更にまた、本発明の好ましい第二の態様に
おいては、前記内方突部が、前記流体室の内部に突出し
て位置せしめられる。この流体室の内部に突出形成され
る内方突部も、具体的構造は何等限定されるものでな
く、例えば、流体室の内壁面との間に狭窄流路を形成す
る作用突起や、支軸部材側への当接により支軸部材と筒
部材との相対的変位量を制限するストッパ部などが、か
かる内方突部によって形成され得る。
【0011】さらに、本発明の好ましい第三の態様にお
いては、周方向に互いに突き合わされる前記分割体の少
なくとも一方が熱可塑性合成樹脂材料によって形成され
て、それら両分割体が突合せ部位で溶着固定せしめられ
る。なお、熱可塑性合成樹脂材料としては、特に、強度
や材料費等の点からナイロン66やPBT(ポリブチレ
ンテレフタレート),PPS(ポリフェニレンスルフィ
ド)、或いはそれらを繊維強化したもの等が好適に採用
され得、更に、封入流体に接触する部位においては、封
入流体に対する耐蝕性に優れ、且つ封入流体に対する吸
水率が低い材質が好ましい。また、周方向に互いに突き
合わされる分割体の他方は、熱硬化性合成樹脂材料やア
ルミニウム合金等の金属材料によって形成されたもの等
も採用可能であり、そのような熱可塑性合成樹脂材料以
外の材料からなる分割体を採用する場合には、分割体の
突合せ部位における溶着構造として、例えば、溶着によ
るリベッティング等が好適に採用される。
【0012】また、本発明の好ましい第四の態様におい
ては、前記分割体が何れも熱可塑性合成樹脂材料によっ
て形成されて、それら各分割体が突合せ部位で超音波直
接溶着せしめられる。なお、特に好適には、超音波直接
溶着によるスポット溶着が採用される。
【0013】更にまた、本発明の好ましい第五の態様に
おいては、前記分割体が何れも熱可塑性合成樹脂材料に
よって形成されて、それら各分割体の突合せ部位にイン
サート溶着された、前記筒部材を前記被被連結部材に固
定するための取付金具によって、それら各分割体が相互
に固着せしめられる。
【0014】さらに、本発明の好ましい第六の態様にお
いては、前記組付孔の中心軸を挟んだ軸直角方向両側に
おいて、該組付孔の内周面から軸直角方向外方に所定幅
で広がる第一の突合せ面と、それら各第一の突合せ面の
先端部からそれぞれ周方向一方の側に向かって略直角に
屈曲して広がる第二の突合せ面とを備え、それら第一の
突合せ面および第二の突合せ面によって互いに略直交す
る二つの軸直角方向でそれぞれ突き合わされる第一の分
割体と第二の分割体により、前記筒部材が構成される。
なお、かかる第二の突合せ面の面積が大きい場合には、
該第二の突合せ面の一部に適当な大きさの隙間を形成す
ることが望ましい。
【0015】また、本発明の好ましい第七の態様におい
ては、前記被連結部材のマウント取付面に当接せしめら
れる当接面を有する第一の分割体と、該第一の分割体を
該マウント取付面に対して外方から押さえるようにして
該第一の分割体に重ね合わされると共に、前記被連結部
材に対して直接に固定される第二の分割体とによって、
前記筒部材が構成される。
【0016】更にまた、本発明の好ましい第八の態様に
おいては、前記筒部材に対して、該筒部材を前記被連結
部材に取り付けるためのブラケットが一体形成される。
【0017】さらに、本発明の好ましい第九の態様にお
いては、前記筒部材に対して、前記流体室に非圧縮性流
体を注入するための流体注入孔が設けられると共に、該
流体注入孔に蓋材が溶着されることにより、かかる流体
室に非圧縮性流体が充填されて密閉される。
【0018】また、本発明の好ましい第十の態様におい
ては、前記分割体が非圧縮性流体中において相互に固着
されて、前記マウント本体の外周面上に組み付けられる
ことにより、前記流体室に非圧縮性流体が充填される。
【0019】更にまた、本発明の好ましい第十一の態様
においては、前記流体室が複数形成されると共に、前記
筒部材の内周面に形成された凹溝によって、それらの流
体室を連通せしめるオリフィス通路が形成される。
【0020】さらに、本発明の好ましい第十二の態様に
おいては、前記シール部材が、前記マウント本体の外周
面上に突出して一体形成せしめられる。
【0021】また、本発明の好ましい第十三の態様にお
いては、前記シール部材が、前記組付孔に組み込まれた
前記マウント本体の軸方向略全長に亘って連続して配設
される。
【0022】更にまた、本発明の好ましい第十四の態様
においては、前記マウント本体における前記ポケット部
の開口部を挟んだ軸方向両側に、それぞれ、周方向に連
続して延び、前記中間スリーブと前記筒部材の間で挟圧
される周方向シール材が配設せしめられる。
【0023】さらに、本発明の好ましい第十五の態様に
おいては、前記中間スリーブに対して軸方向に対向位置
せしめられる係止突起が、前記筒部材に一体形成され
る。
【0024】また、本発明の好ましい第十六の態様にお
いては、前記中間スリーブと前記係止突起との間に、そ
れらの軸方向対向面間で挟圧される軸方向シール材が配
設せしめられる。
【0025】更にまた、本発明の好ましい第十七の態様
においては、前記係止突起が、前記ポケット部の開口部
内に突出して入り込み、前記中間スリーブにおける該ポ
ケット部の開口部端面に対して軸方向に対向位置せしめ
られる。
【0026】さらに、本発明の好ましい第十八の態様に
おいては、前記中間スリーブの外周面に凹陥部が形成さ
れると共に、前記係止突起が該凹陥部に入り込んで位置
せしめられる。なお、より好ましくは、該凹陥部にシー
ルゴムが配設され、該シールゴムに対して係止突起が押
し込まれて位置せしめられる。
【0027】
【作用・効果】このような本発明に従う構造とされた流
体封入式筒型マウントにおいては、筒部材が複数の分割
体にて構成されており、それらの分割体をマウント本体
の外周面上で組み合わせて溶着や接着,締結等で相互に
固着することによって筒部材が形成されることから、筒
部材の形成と同時にマウント本体を筒部材に組み込むこ
とが出来るのであり、それ故、マウント本体の筒部材へ
の組込時における圧入操作や絞り加工等の大掛かりな設
備を要する面倒な作業が不要となって、製作性および製
作コスト性が飛躍的に向上され得るのである。
【0028】しかも、かかる流体封入式筒型マウントに
おいては、各分割体の突合せ面間における組付孔に面す
る部位にシール部材が配設されて挟圧保持せしめられる
ことから、分割体の突合せ部位におけるシール性も十分
に且つ安定して確保することが出来るのであり、優れた
製品性能および信頼性が発揮され得る。
【0029】加えて、かかる流体封入式筒型マウントに
おいては、各分割体の突合せ部位における固着位置が、
シール部材の配設位置から離れた位置に設定されている
ことから、固着操作や固着部材等によるシール部材への
悪影響が回避されて、安定した流体密性を得ることが出
来るのである。
【0030】また、本発明の好ましい第一の態様におい
ては、組付孔内方に突出位置せしめられてマウントに各
種機能を付与せしめるストッパ部等の内方突部が、筒部
材を構成する分割体に一体形成されることから、部品点
数や製作工程数の増加等を伴うことなく、マウントの高
機能化が図られ得る。
【0031】また、本発明の好ましい第二の態様におい
ては、狭窄流路を形成する作用突起のように流体室内に
突出位置せしめられてマウントに各種機能を付与せしめ
る内方突部が、部品点数や製作工程数の増加等を伴うこ
となく、筒部材を構成する分割体に一体形成され得ると
共に、筒部材を構成する各分割体がマウント本体の外周
面に対して軸直角方向外方から組み付けられることか
ら、そのような内方突部が分割体の組付性に悪影響を及
ぼすことがなく、良好なる製作性が確保され得るのであ
る。
【0032】更にまた、本発明の好ましい第三の態様に
おいては、周方向に互いに突き合わされる分割体の少な
くとも一方が熱可塑性合成樹脂材料にて形成されている
ことから、筒部材、延いてはマウントの軽量化および低
コスト化が有利に図られ得ると共に、それらの分割体を
リベッティング等の溶着操作によって容易且つ迅速に固
着することができる。
【0033】また、本発明の好ましい第四の態様におい
ては、分割体が何れも熱可塑性合成樹脂材料にて形成さ
れていることから、筒部材の軽量化および低コスト化が
一層有利に図られ得ると共に、超音波直接溶着によって
相互に固着されていることから、溶着位置以外における
伝達発熱が防止されて、固着操作による固着部以外の部
位への悪影響がより有効に防止され得る。
【0034】また、本発明の好ましい第五の態様におい
ては、筒部材を被連結部材に固定するための取付金具を
利用して、分割体が相互に固着されることから、固着の
ための特別な操作が不要となって、マウント製作性の更
なる向上が図られ得る。
【0035】更にまた、本発明の好ましい第六の態様に
おいては、第一の突合せ面と第二の突合せ面とにより、
互いに直交する二つのマウント軸直角方向において、そ
れぞれ、筒部材を構成する第一の分割体と第二の分割体
の突合せ面が構成されていることから、支軸部材と筒部
材との間に入力される各種のマウント軸直角方向荷重に
対して、筒部材の強度が何れも有利に確保され得ると共
に、第一の分割体と第二の分割体の相対的変位に起因す
る組付孔の変形が防止されて、マウント本体と組付孔と
の間のシール性が極めて安定して確保され得るのであ
る。
【0036】さらに、本発明の好ましい第七の態様にお
いては、被連結部材間への装着時に、第一の分割体が、
被連結部材と第二の分割体との間に挟み込まれた状態で
位置せしめられることから、入力荷重が、互いに直接に
固定された被連結部材と第二の分割体とに対して及ぼさ
れることとなり、第一の分割体と第二の分割体との突合
せ面間への直接的な荷重入力が回避されるのであり、そ
れ故、それら第一及び第二の分割体の突合せ部位におけ
る固着強度および耐久性が有利に確保され得る。
【0037】また、本発明の好ましい第八の態様におい
ては、筒部材とブラケットが一体形成されることから、
部品点数の軽減と製造工程数および製造コストの減少が
何れも有利に達成され得る。
【0038】更にまた、本発明の好ましい第九の態様に
おいては、マウント本体と筒部材を組み付けた後に、被
圧縮性流体を注入することができることから、マウント
本体と筒部材の組付作業が容易となると共に、流体注入
孔が蓋材の溶着によって封止されていることから、優れ
た密閉性が安定して確保され得るのである。
【0039】さらに、本発明の好ましい第十の態様にお
いては、各分割体をマウント本体の外周面上で組み合わ
せて筒部材を形成すると同時に、流体室への非圧縮性流
体の封入が為されることから、マウント製造サイクルの
向上が図られ得る。
【0040】また、本発明の好ましい第十一の態様にお
いては、筒部材の内周面に形成された凹溝を利用してオ
リフィス通路が形成されることから、特別なオリフィス
部材が不要となって、構造の簡略化と部品点数の減少、
およびそれに基づく低コスト化等が有利に達成され得る
のであり、しかも、筒部材が、周方向に分割された複数
の分割体によって構成されていることから、筒部材の内
周面に凹溝を容易に形成することが出来、凹溝の形成に
よってマウント製作性等が低下するようなこともない。
【0041】更にまた、本発明の好ましい第十二の態様
においては、シール部材を別体形成する場合に比して、
部品点数の減少が図られて組立作業性が向上されると共
に、シール部材をゴム弾性体と一体成形することも可能
となり、それによって、製作性および製作コストの低減
が一層有利に達成され得る。しかも、マウント本体の外
周面とシール部材との間における隙間の発生が防止され
ることから、シール部材によるシール性がより安定して
発揮されることとなる。
【0042】さらに、本発明の好ましい第十三の態様に
おいては、分割体の各突合せ部位において、シール部材
によるシール性がより一層効果的に発揮され得る。
【0043】また、本発明の好ましい第十四の態様にお
いては、各分割体の周方向突合せ面以外の部位における
シール性も、周方向シール材によって有利に確保され得
る。
【0044】更にまた、本発明の好ましい第十五の態様
においては、係止突起の中間スリーブに対する軸方向の
係止作用によって、マウント本体の筒部材からの軸方向
抜け抗力が発揮されることから、マウント軸方向の耐荷
重性が有利に確保され得るのである。
【0045】また、本発明の好ましい第十六の態様にお
いては、係止突起と中間スリーブとの軸方向対向面を利
用して、マウント流体密性の向上が有利に達成され得
る。
【0046】更にまた、本発明の好ましい第十七の態様
および第十八の態様においては、中間スリーブに対して
軸方向に対向位置せしめられる係止突起を、筒部材の軸
方向中間部分に形成することが出来るのであり、それ
故、筒部材の軸方向寸法を小さく設定出来るといった効
果がある。
【0047】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明する。
【0048】先ず、図1〜3には、本発明に従う構造と
された自動車用エンジンマウント10が示されている。
このエンジンマウント10は、支軸部材としての内筒部
材12と、その外周面に固着されたゴム弾性体14とを
含んで構成されたマウント本体16が、筒部材としての
外筒部材18の組付孔19に組み込まれることにより、
それら内筒部材12と外筒部材18がゴム弾性体14に
よって弾性的に連結せしめられた構造とされている。そ
して、かかるエンジンマウント10は、外筒部材18が
車体側に取り付けられる一方、内筒部材12がパワーユ
ニット側に取り付けられることにより、パワーユニット
を車体に対して防振支持せしめるようになっている。な
お、内筒部材12と外筒部材18は、所定量だけ偏心し
て配されているが、装着時には、内外筒部材12,18
間にパワーユニットの支持荷重が入力されてゴム弾性体
14が弾性変形することにより、それら内筒部材12と
外筒部材18が略同一軸心上に位置せしめられると共
に、それら内筒部材12と外筒部材18の略偏心方向に
防振を目的とする主たる振動が入力されることとなる。
【0049】より詳細には、内筒部材12は、円筒形状
を有する金属製の部材であり、内孔に挿通される取付ロ
ッド等によって、図示しないパワーユニットに固定に取
り付けられるようになっている。
【0050】また、この内筒部材12の径方向外方に
は、中間スリーブ20が、径方向に所定距離を隔てて且
つ所定量だけ偏心して配設されている。この中間スリー
ブ20は、全体として薄肉大径の円筒形状を有してお
り、軸方向中央部分が径方向内方に凹陥されることによ
って、周方向に連続して延びる幅広溝状の凹部22が形
成されていると共に、径方向一方向(図1,2中、上下
方向)で対向位置する部分には、第一の開口窓24およ
び第二の開口窓26が、それぞれ凹部22の軸方向中央
部分に開口して形成されている。なお、中間スリーブ2
0の材質としては、本実施例では金属が採用されている
が、その他、合成樹脂材料を採用しても良い。
【0051】そして、径方向に互いに所定距離を隔てて
配された内筒部材12と中間スリーブ20の間には、ゴ
ム弾性体14が介装されている。このゴム弾性体14
は、全体として略厚肉の円筒形状を有しており、その内
周面に内筒部材12が、外周面に中間スリーブ20が、
それぞれ加硫接着されている。即ち、本実施例では、図
4〜8に示されているように、内筒部材12と中間スリ
ーブ20を含むゴム弾性体14の一体加硫成形品によっ
て、マウント本体16が形成されているのである。
【0052】また、マウント本体16を構成するゴム弾
性体14には、内筒部材12を挟んで径方向に対向位置
する部分に、第一のポケット部28および第二のポケッ
ト部30が形成されており、中間スリーブ20の第一の
開口窓24および第二の開口窓26を通じて、それぞれ
マウント本体16の外周面に開口せしめられている。更
にまた、ゴム弾性体14には、内筒部材12と第二のポ
ケット部30の間に位置して、該第二のポケット部30
の底部に略沿って延びる肉抜孔32が、軸方向に貫通し
て形成されており、この肉抜孔32によって、第二のポ
ケット部30の底壁部34が変形容易とされている。ま
た、底壁部34の中央部分には、肉抜孔32内に突出す
る厚肉の緩衝ゴム部36が一体的に形成されている。
【0053】さらに、マウント本体16を構成する中間
スリーブ20の外周面には、凹部22内において、該凹
部22の深さよりも僅かに大きな厚さ寸法を有するシー
ルゴム層38が、ゴム弾性体14と一体的に形成されて
いる。そして、このシールゴム層38により、中間スリ
ーブ20における第一及び第二の開口窓24,26の軸
方向両側において、それぞれ周方向に連続して延びる周
方向シール材が構成されている。なお、周方向シール材
を構成するシールゴム層38の軸方向両端部分には、そ
れぞれ、周方向に連続して延びるシールリップ40が外
周面に突出形成されている。
【0054】また、シールゴム層38には、中間スリー
ブ20の軸方向中央部分を第一の開口窓24と第二の開
口窓26の周方向両端部間に跨がって周方向に延びる凹
溝42,42が形成されている。
【0055】更にまた、マウント本体16には、第一の
ポケット部28と第二のポケット部30の対向方向に直
交する径方向両側において、それぞれ、シールゴム層3
8の外周面から径方向外方に突出する板状のシール材4
4,44が一体的に形成されている。なお、本実施例で
は、シール材44が、中間スリーブ20における凹部2
2の軸方向略全長に亘って連続して延びる長さで形成さ
れており、該シール材44の形成部位においては、凹溝
42がトンネル状とされている。
【0056】一方、外筒部材18は、図9にも示されて
いるように、それぞれ熱可塑性合成樹脂材料によって形
成された第一の分割体46と第二の分割体48によって
構成されている。第一の分割体46は、断面が半円形状
の溝58が上面に開口して形成された略矩形ブロック状
の基台部60と、該基台部60の下端部から両側に延び
だす取付板部62,62とを含んで一体成形されてい
る。また、第二の分割体48は、半割円筒形状の半円筒
部50と、該半円筒部50の周方向両端部からそれぞれ
接線方向に延びだす縦板部52,52と、各縦板部52
の先端部から直角方向外方に広がる取付板部54,54
とを含んで形成された、全体として略Ω字型の正面形状
を有する一体成形品であり、軸方向両端部には、それぞ
れ、縦板部52と取付板部54との間に跨がる補強リブ
56,56も一体形成されている。
【0057】そして、これら第一の分割体46と第二の
分割体48が上下方向に組み合わされて、第一の分割体
46の取付板部62と第二の分割体48の取付板部54
とが互いに重ね合わされ、それら両取付板部62,54
の重ね合わせ部分に設定された適数個(本実施例では、
四点)の固着点64において、互いに溶着固定されるこ
とにより、外筒部材18が形成されている。なお、溶着
は、超音波振動を与える工具ホーンを、取付板部62,
54の重ね合わせ面に直接に押し当てて、かかる部位を
超音波振動によって発熱軟化溶融させて熱溶着する超音
波直接溶着の一種としてのスポット溶着にて行われてい
る。図中、66は、工具ホーンを挿入した穴である。
【0058】このようにして第一の分割体46と第二の
分割体48が溶着されることにより、第一の分割体46
の半円溝58の円弧状内周面70と第二の分割体48の
半円筒部50の円弧状内周面68とが周方向両端部で互
いに突き合わされて円形の組付孔19が形成されている
と共に、第一の分割体46の取付板部62と第二の分割
体48の取付板部54とが互いに重ね合わされて厚肉の
取付部72が形成されている。また、取付部72には、
板厚方向に貫通する取付孔74が形成されて、該取付孔
74に対して取付筒金具76が挿通固定されており、こ
の取付筒金具76に挿通されるボルト等によって外筒部
材18が車体側に取り付けられるようになっている。即
ち、本実施例では、外筒部材18に対して、該外筒部材
18を車体側に取り付けるためのブラケットが一体形成
されているのである。なお、取付筒金具76は、例え
ば、誘導加熱を行った後に取付孔74に差し込むことに
よって取付部72に対して固定的に組み付けられる。
【0059】ここにおいて、第一の分割体46と第二の
分割体48の組み合わせ,溶着操作は、図9に示されて
いる如く、それら両分割体46,48の間にマウント本
体16を挟み込むようにして行われ、それによって、図
1〜3に示されている如く、外筒部材18の形成と同時
に、組付孔19に対してマウント本体16が組み込まれ
ている。そして、マウント本体16が外筒部材18に組
み込まれることにより、該マウント本体16に形成され
た第一のポケット部28,第二のポケット部30および
凹溝42,42の開口部が外筒部材18によって覆蓋さ
れて、それらの内部にそれぞれ所定の非圧縮性流体が封
入されている。それによって、壁部の一部がゴム弾性体
14にて構成されて振動入力時に該ゴム弾性体14の弾
性変形に基づいて内圧変動が生ぜしめられる受圧室78
と、壁部の一部が底壁部34にて構成されて該底壁部3
4の変形によって容積変化が許容される平衡室80と、
それら受圧室78と平衡室80を相互に連通して流体流
動を許容するオリフィス通路82,82が、形成されて
いる。
【0060】なお、受圧室78や平衡室80等への流体
の封入は、例えば、第一の分割体46と第二の分割体4
8の組み合わせ,溶着操作を、かかる流体中で行うこと
によって有利に為され得る。また、封入流体としては、
特に本実施例では、流体の共振作用に基づく防振効果を
有効に得るために、水やアルキレングリコール,ポリア
ルキレングリコール,シリコーン油等の、好適には0.
1Pa・s以下の粘度を有するものが有利に採用され
る。
【0061】そして、振動入力時に受圧室78と平衡室
80の間に惹起される相対的な内圧変動に基づいてオリ
フィス通路82,82を通じての流体流動が生ぜしめら
れ、かかる流体の共振作用によって、防振を目的とする
振動に対する防振効果が発揮されるようになっているの
である。なお、本実施例では、オリフィス通路82を通
じて流動せしめる流体の共振作用に基づいてシェイク等
の低周波振動に対する減衰効果が発揮されるように、オ
リフィス通路82の長さや断面積等が設定されている。
【0062】また、外筒部材18を構成する第一の分割
体46には、半円溝部58の円弧状内周面70の中央部
分に位置して、内方突起84が一体形成されている。こ
の内方突起84は、略矩形のブロック形状を有している
と共に、基端部の軸方向両側面に対して、それぞれ円弧
状内周面70に沿って延びるくびれ部86が形成されて
いる。そして、第一の分割体46と第二の分割体48が
マウント本体16を挟んで組み合わされることにより、
かかる内方突起84は、マウント本体16の第一のポケ
ット部28に対して径方向外方から挿入されて、受圧室
78の内部に突出位置せしめられている。これにより、
受圧室78における内方突起84の回りに、振動入力時
に流体流動が生ぜしめられる環状の狭窄流路88が形成
されており、この狭窄流路88を通じて流動する流体の
共振作用に基づき、防振を目的とする振動に対する防振
効果が発揮されるようになっている。なお、本実施例で
は、狭窄流路88を流動せしめられる流体の共振作用に
基づいてこもり音等の高周波振動の入力時に低動ばね効
果が発揮されるように、狭窄流路88の大きさ等が調節
されている。
【0063】また一方、マウント本体16を挟んで第一
の分割体46と第二の分割体48が組み合わされて外筒
部材18が形成されることにより、マウント本体16に
おける中間スリーブ20の外周面に設けられたシールゴ
ム層38が、該中間スリーブ20と外筒部材18の間で
挟圧されており、それによって、マウント本体16と組
付孔19の間が流体密にシールされている。
【0064】さらに、第一の分割体46における基台部
60の半円溝58の両側部には、それぞれ、円弧状内周
面70の周方向端部から径方向外方に所定幅で広がる先
端面94が設けられている一方、第二の分割体48にお
ける半円筒部50の周方向両端部には、それぞれ、円弧
状内周面60の周方向端部から径方向外方に所定幅で広
がる段差面92が設けられている。そして、第一の分割
体46と第二の分割体48が組み合わされることによ
り、それら先端面94,94と段差面92,92が、そ
れぞれ、マウント本体16に設けられたシール材44を
間に挟み込んで突き合わされて、該シール材44が先端
面94と段差面92の間で挟圧されており、それによっ
て、第一の分割体46と第二の分割体48の突合せ部位
においても、マウント本体16と組付孔19の間が流体
密にシールされている。
【0065】また、外筒部材18においては、第一の分
割体46における基台部60の両側外面98,98と、
第二の分割体48における縦板部52,52の内面9
6,96とが、互いに突き合わされている。ここにおい
て、これら基台部60の両側外面98,98と、縦板部
52,52の内面96,96との突合せ面は、上記先端
面94,94と段差面92,92との突合せ面に対し
て、それぞれ組付孔19の周方向一方の側(図1,9
中、下方側)に略直角に屈曲して形成されている。即
ち、本実施例では、第一の分割体46および第二の分割
体48における先端面94,94と段差面92,92と
の突合せ面、および基台部60の両側外面98,98と
縦板部52,52の内面96,96との突合せ面によっ
て、互いに略直交する二つの径方向でそれぞれ突き合わ
される第一の突合せ面および第二の突合せ面が構成され
ており、これら第一及び第二の突合せ面において第一の
分割体46と第二の分割体48が実質的に当接されてい
ることにより、第一の分割体46と第二の分割体48の
相対的変位に起因する組付孔19の変形等が防止され
て、マウント本体16と組付孔19の間におけるシール
性が安定して確保されるようになっているのである。
【0066】なお、第二の突合せ面を構成する基台部6
0の両側外面98,98と縦板部52,52の内面9
6,96との突合せ面間には、下部の所定長さに亘って
隙間96が形成されており、必要量の突合せ面積を確保
しつつ、第一の分割体46と第二の分割体48の組付性
の向上が図られるようになっている。
【0067】上述如き構造とされたエンジンマウント1
0においては、第一の分割体46と第二の分割体48を
マウント本体16の外周面上で組み合わせて固着点64
で溶着することにより、外筒部材18の形成と同時にマ
ウント本体16が組み込まれることから、マウント本体
16を外筒部材18に組み込むための圧入や絞り加工等
の大掛かりな設備を要する面倒な作業が不要となって、
製作性および製作コスト性が飛躍的に向上され得るので
あり、しかも、第一及び第二の分割体46,48はマウ
ント本体16に対して径方向に組み付けられることか
ら、組付作業性に悪影響を与えることなく、狭窄流路8
8を形成する内方突起84を第一の分割体46に一体形
成することが出来、それによって、狭窄流路88を少な
い部品点数で形成し得て、マウント高機能化が簡単な構
造で且つ低コストで達成され得るのである。
【0068】しかも、かかるエンジンマウント10にお
いては、第一の分割体46と第二の分割体48の突合せ
面間でシール材44が挟圧されていることから、両分割
体46,48の突合せ部位におけるシール性も十分に且
つ安定して確保することが出来るのであり、また、両分
割体46,48の溶着位置が、シール材44から離れた
位置に設定されていることから、溶着時の熱等がシール
材44に悪影響を及ぼすことがなく、より安定した流体
密性を得ることが出来るのである。なお、特に本実施例
では、固着点64が組付孔19から十分に離れた位置
(具体的には、ブラケットを構成する取付部72)に設
定されていると共に、スポット溶着が採用されているこ
とから、シール材44やシールゴム層38における伝達
熱も殆ど問題となることがない。
【0069】また、本実施例では、シール材44がマウ
ント本体16に一体形成されていることから、組立作業
が容易であると共に、シール材44の配設位置のズレ等
も防止されて、目的とするシール性能を安定して得るこ
とができるといった効果も発揮される。
【0070】更にまた、本実施例では、第一の分割体4
6と第二の分割体の突合せ面において、互いに略直交す
る二つの径方向でそれぞれ突き合わされて実質的に当接
された第一の突合せ面および第二の突合せ面が設けられ
ていることから、内外筒部材12,18間に各種径方向
の荷重が入力された際にも、第一の分割体46と第二の
分割体48の相対的変位乃至は変形に起因する組付孔1
9の変形等が防止されて、マウント本体16と組付孔1
9の間におけるシール性がより一層安定して確保され得
るのである。
【0071】さらに、本実施例のエンジンマウント10
においては、第二の分割体48の取付板部54が第一の
分割体46の取付板部62の上に重ねあわされており、
車体への装着時には、第一の分割体46が車体側の取付
面に重ね合わされ、取付孔74に挿通されるボルト等で
第二の分割体48が車体側に直接に固定されることによ
って、該第二の分割体48が第一の分割体46を上から
押え付けるようにして固定されることから、第一の分割
体46と第二の分割体48との突合せ面間への直接的な
荷重入力が回避されるのであり、それ故、それら第一及
び第二の分割体46,48の突合せ部位における固着強
度および耐久性が有利に確保され得るのである。従っ
て、本実施例のエンジンマウント10においては、固着
点64における溶着は、封入流体のシール性を確保する
ための仮止め的な強度で足りることとなり、作業が容易
となる。
【0072】また、本実施例のエンジンマウント10に
おいては、外筒部材18に対してブラケットが一体形成
されていることから、部品点数の減少と製造工程数およ
び製造コストの減少が何れも有利に達成され得るのであ
る。
【0073】次に、図10には、本発明の別の実施例と
してのエンジンマウントが、前記第一実施例の図9に対
応する組立図として示されている。なお、第一実施例と
同様な構造とされた部材および部位については、それぞ
れ、図中に、第一実施例と同一の符号を付することによ
り、詳細な説明を省略する。
【0074】すなわち、本実施例のエンジンマウントに
おいては、矩形平板形状のシール材44,44が、マウ
ント本体16とは別体形成されており、第一の分割体4
6の先端面94,94と第二の分割体48の段差面9
2,92との突合せ面間に介装されて、外筒部材18の
組付孔19に面する部分で挟圧されている。なお、図面
上では明確でないが、かかるシール材44は、第一実施
例においてマウント本体16に突出形成されたシール材
と同一の形状および大きさを有しており、第一の分割体
46の先端面94,94と第二の分割体48の段差面9
2,92との突合せ面間での挟圧による弾性変形に基づ
き、マウント本体16の外周面(具体的には、中間スリ
ーブ20の凹部22に形成されたシールゴム層38の外
周面)に対して、流体密に密着されるようになってい
る。
【0075】従って、このような構造とされたエンジン
マウントにあっても、前記第一実施例と同様な効果が、
何れも、有効に発揮され得るのである。
【0076】次に、図11には、本発明の更に別の実施
例としてのエンジンマウントが、前記第一実施例の図1
に対応する横断面図として示されている。なお、第一実
施例と同様な構造とされた部材および部位については、
それぞれ、図中に、第一実施例と同一の符号を付するこ
とにより、詳細な説明を省略する。
【0077】すなわち、本実施例のエンジンマウントに
おいては、第一の分割体46と第二の分割体48とが、
リベッティングによって固着されている。具体的には、
図12に示されているように、第一の分割体46の取付
板部62における各固着点64においてボス102を一
体的に突設すると共に、第二の分割体48の取付板部5
4に挿通孔104を貫設し、第一の分割体46と第二の
分割体48を組み合わせて両取付板部62,54を重ね
合わせた際に、ボス102を挿通孔104に挿通して上
方に突出させ、その後、ボス102の先端部に工具ホー
ン106を押し当てて該ボス102の頭を潰すことによ
って、第一の分割体46と第二の分割体48が固着され
ている。
【0078】このような構造とされたエンジンマウント
にあっては、第一の分割体46を熱可塑性合成樹脂材料
で形成すれば、第二の分割体48の材質は特に制限され
ることなく、熱硬化性合成樹脂材料やアルミニウム合金
等の各種金属材料等が何れも採用可能となるのであり、
マウントの要求特性等に応じた材質の設計自由度が有利
に確保されることとなる。なお、リベッティングの方法
としては、公知の各種の方法が採用され得、例えば、別
体形成した熱可塑性合成樹脂製のリベットを、第二の分
割体48の取付板部54に形成された挿通孔104に差
し込んで、該リベットの先端部を第一の分割体46の取
付板部62に対して伝達溶着することによって行うこと
等も可能である。
【0079】次に、図13には、本発明の更に別の実施
例としてのエンジンマウントが、前記第一実施例の図2
に対応する縦断面図として示されている。なお、第一実
施例と同様な構造とされた部材および部位については、
それぞれ、図中に、第一実施例と同一の符号を付するこ
とにより、詳細な説明を省略する。
【0080】すなわち、本実施例のエンジンマウントに
おいては、第一の分割体46における半円溝部58の軸
方向両端縁部および第二の分割体48における半円筒部
50の軸方向両端縁部において、それぞれ、内方に所定
高さで突出し、周方向に連続して延びる係止突起108
が一体形成されており、第一の分割体46と第二の分割
体48が組み合わされることにより、かかる係止突起1
08が組付孔19の軸方向両端部に位置して径方向内方
に突出せしめられて、中間スリーブ20の軸方向端部に
対して軸方向に対向位置させられ、当接せしめられてい
る。
【0081】このような構造とされたエンジンマウント
においては、係止突起108の中間スリーブ20の軸方
向端面に対する係止作用によって、マウント本体16の
組付孔19からの抜け出しが防止されて、軸方向の耐荷
重性が向上され得るのであり、しかも、第一及び第二の
分割体46,48はマウント本体16に対して径方向に
組み付けられることから、組付作業性に悪影響を与える
ことなく、係止突起108を第一及び第二の分割体4
6,48に一体形成することが出来、部品点数や製造コ
ストのアップを伴うことなく、マウント本体16の抜け
止め機構が簡単な構造で実現され得るのである。
【0082】なお、かくの如きマウント本体16の抜け
止め機構を構成する係止突起は、その他の態様によって
も、有利に実現され得るものであり、その具体的態様
が、図14〜15および図16〜17に、それぞれ示さ
れている。
【0083】先ず、図14〜15に示された態様にあっ
ては、第一の分割体46における半円溝部58の内周面
および第二の分割体48における半円筒部50の内周面
において、それぞれ、径方向内方に所定高さで突出し、
軸方向中間部分を周方向に所定長さで延びる係止突起1
10が一体形成されており、第一の分割体46と第二の
分割体48が組み合わされることにより、かかる係止突
起110が、マウント本体16に形成された第一のポケ
ット部28および第二のポケット部30の開口部に入り
込み、中間スリーブ20の第一の開口窓24および第二
の開口窓26の軸方向両端部に対して、それぞれ、軸方
向に対向位置させられ、当接せしめられている。
【0084】このような構造とされたマウント本体16
の抜け止め機構によれば、係止突起110が受圧室78
および平衡室80内に収容配置されることから、外筒部
材18の軸方向長さを延長することなく抜け止め機構を
構成することが出来るといった利点がある。しかも、本
実施例では、係止突起110と中間スリーブ20とが、
薄肉のゴム層を介して軸方向に当接されていることか
ら、封入流体のシール性の向上も図られ得る。
【0085】また、図16〜17に示された態様にあっ
ては、中間スリーブ20の軸方向両端部において、周方
向に連続して溝状に延びる環状凹部112が形成されて
いると共に、該環状凹部112にシールゴム層38が充
填されている一方、第一の分割体46における半円溝5
8の内周面および第二の分割体48における半円筒部5
0の内周面において、それぞれ、尖鋭状断面をもって径
方向内方に所定高さで突出する係止突起116が、周方
向に連続的に一体形成されている。そして、第一の分割
体46と第二の分割体48が組み合わされることによ
り、かかる係止突起116が、中間スリーブ20の環状
凹部112に充填されたシールゴム層38の外周面に押
し当てられて内部に押し込まれており、それによって、
該係止突起116が、環状凹部112の両側壁部に対し
て軸方向に対向位置させられ、シールゴム層38を挟ん
で当接せしめられている。
【0086】従って、このような構造とされたマウント
本体16の抜け止め機構においても、外筒部材18の軸
方向長さを延長することなく抜け止め機構を構成するこ
とが出来ると共に、係止突起116と中間スリーブ20
が、シールゴム層38を挟んで軸方向に当接されている
ことから、封入流体のシール性の向上が図られ得る。
【0087】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0088】例えば、筒部材に対して、該筒部材を被連
結部材に取り付けるためのブラケットを一体的に形成す
ることは必ずしも必要でない。
【0089】また、筒部材を、周方向に三つ以上に分割
された分割体によって構成することも可能であると共
に、筒部材の形状は何ら限定されるものでなく、例え
ば、矩形状断面のマウント本体が組み付けられる矩形状
断面の組付孔を有する形状等も採用可能である。
【0090】更にまた、筒部材を構成する分割体を、何
れも、金属材料等で形成することも可能である。
【0091】また、各分割体の固着構造としても、スポ
ット溶着等の超音波直接溶着の他、超音波伝達溶着等の
各種の溶着方法や、リベットやかしめ等の各種の機械的
固着方法、或いは接着等を用いた各種の接着方法等の種
々なる固着構造が採用され得、特に、前記実施例の如
く、各分割体の突合せ部位に荷重が作用しない構造を採
用すれば、突合せ部位に対して大きな固着強度が要求さ
れることがないことから、より広い固着構造が採用可能
となる。
【0092】更にまた、シール材は、必ずしも分割体に
おける組付孔の軸方向全長に亘って連続して介装せしめ
る必要はなく、例えば、軸方向両端部分に分割構造のシ
ール材を配設することによっても、分割体の突合せ部位
において或る程度のシール効果を得ることができる。
【0093】また、前記実施例では、内方突部の一具体
例として狭窄流路88を形成する内方突起84が示され
ていたが、その他、例えば、内筒部材12側に向かって
所定高さで突出して内筒部材12と外筒部材18との径
方向の相対的変位量を制限するストッパ部や、ゴム弾性
体14の内部に入り込んで該ゴム弾性体を拘束する拘束
部、或いは外筒部材18自体の強度を向上するための補
強リブ突起などが、何れも、内方突部として採用され得
る。また、そのような内方突部は、必ずしも、流体室内
に突出位置せしめられる必要もなく、内筒部材12と外
筒部材18の間に形成された空所やゴム弾性体14の内
部に突出形成することも可能である。
【0094】さらに、分割体の突合せ部位における固着
点は、シール部材の配設位置から離れていれば良く、筒
部材の形状や分割構造、或いは荷重入力方向等に応じて
適宜に決定されるものであって、前記実施例のものに具
体的に限定されるものでない。因みに、分割体の突合せ
部位における固着点の別の態様の一例として、図18
に、ブラケットが一体形成されていない円筒形状の外筒
部材118を有する筒型マウントの構造を示す。なお、
かかる図中においては、その理解を容易とするために、
第一実施例と同様な構造とされた部材および部位に対し
て、それぞれ、第一実施例と同一の符号を付しておく。
【0095】また、分割体の突合せ部位における突合せ
面の具体的形状は何ら限定されるものでなく、前記実施
例のように、突合せ面を屈曲させることは、必ずしも必
要でない。
【0096】更にまた、前記実施例では、分割体の組み
付けを非圧縮性流体中で行うこと等により、流体室への
非圧縮性流体の充填が行われるようになっていたが、そ
の他、例えば、図19に示されているように、第二の分
割体48の半円筒部50に流体注入孔122を設け、第
一及び第二の分割体46,48の溶着後に、該流体注入
孔122を通じて非圧縮性流体を注入し、その後、かか
る流体注入孔122を封止することによっ流体を充填す
ることも可能である。また、その際、流体注入孔122
の封止は、例えば、第二の分割体48を熱可塑性合成樹
脂材料で形成し、熱可塑性合成樹脂材料にて形成したリ
ベット124乃至は板材等を、流体注入孔122の開口
部に超音波伝達溶着で溶着して該流体注入孔122を閉
鎖すること等によって、有利に為され得る。なお、この
図19に例示されたエンジンマウントにおいては、第一
の分割体46と第二の分割体48を重ね合わせた後、両
分割体46,48の取付板部62,54を貫通して設け
られた取付孔74に対して、誘導加熱によって加熱した
取付筒金具76を挿入し、該取付筒金具76によって両
取付板部62,54を溶融固着せしめることによって、
第一の分割体46と第二の分割体48が、該取付筒金具
76の挿入位置において相互に固着されている。
【0097】さらに、前記実施例では、オリフィス通路
82にて相互に連通された受圧室78と平衡室80を備
えたエンジンマウントの一具体例を示したが、その他、
オリフィス通路にて相互に連通された一対の受圧室を備
えた構造のものや、それぞれオリフィス通路を通じて受
圧室に連通された複数の平衡室を備えた構造のもの、或
いは内部に1〜10Pa・sの高粘性流体が封入されて
流体のずり剪断応力によって減衰効果を得るようにした
構造のもの等、各種の流体封入式筒型マウントに対し
て、本発明は有効に適用され得るものである。
【0098】また、オリフィス通路を形成する場合に
は、分割体によって形成された筒部材の内周面に周方向
に延びる凹溝を形成し、該凹溝をマウント本体の外周面
等で覆蓋することによって、オリフィス通路と為すこと
も可能である。即ち、筒部材の内周面に凹溝を形成する
ことは、該筒部材が複数の分割体によって形成されてい
ることから容易であり、このようなオリフィス構造を採
用すれば、マウント本体にオリフィス通路を形成するた
めの特別な加工を施したり特別な部材を設ける必要がな
く、構造の簡略化等が図られ得る。
【0099】加えて、前記実施例では、本発明を自動車
用エンジンマウントに適用したものの具体例を示した
が、その他、本発明は、サスペンションブッシュや自動
車以外の各種の流体封入式筒型マウントに対しても、同
様に適用可能であることは、勿論である。
【0100】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての自動車用エンジンマ
ウントを示す横断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1におけるIII −III 断面図である。
【図4】図1に示されたエンジンマウントを構成するマ
ウント本体を示す横断面図である。
【図5】図4におけるV−V断面図である。
【図6】図4におけるVI−VI断面図である。
【図7】図4における右側面図である。
【図8】図4におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】図1に示されたエンジンマウントの分解説明図
である。
【図10】本発明の別の実施例としてのエンジンマウン
トを示す、図9に対応する分解説明図である。
【図11】本発明の更に別の実施例としてのエンジンマ
ウントを示す横断面図である。
【図12】図11に示されたエンジンマウントの一製造
工程を説明するための説明図である。
【図13】本発明の更に別の実施例としてのエンジンマ
ウントを示す縦断面図である。
【図14】本発明の更に別の実施例としてのエンジンマ
ウントを示す横断面図である。
【図15】図14におけるXV−XV断面図である。
【図16】本発明の更に別の実施例としてのエンジンマ
ウントを示す縦断面図である。
【図17】図16に示されたエンジンマウントの要部を
拡大して示す説明図である。
【図18】本発明の更に別の実施例としてのエンジンマ
ウントを示す横断面図である。
【図19】本発明の更に別の実施例としてのエンジンマ
ウントを示す横断面図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 内筒部材 14 ゴム弾性体 16 マウント本体 18,118 外筒部材 19 組付孔 20 中間スリーブ 44 シール材 46 第一の分割体 48 第二の分割体 64 固着点 78 受圧室 80 平衡室 82 オリフィス通路 84 内方突起 108,110,116 係止突起 120 流体注入孔 122 リベット

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の被連結部材に取り付けられる支軸
    部材と、該支軸部材の軸直角方向外方に所定距離を隔て
    て配された中間スリーブとが、それらの間に介装された
    ゴム弾性体によって連結されると共に、外周面に開口す
    るポケット部が設けられたマウント本体を、他方の被連
    結部材に取り付けられる筒部材の組付孔に組み込むこと
    により、前記支軸部材と該筒部材を前記ゴム弾性体にて
    弾性的に連結すると共に、前記ポケット部を該筒部材に
    て覆蓋せしめて非圧縮性流体が封入された流体室を形成
    した流体封入式筒型マウントにおいて、 前記筒部材を略軸方向に延びる分割面によって複数の分
    割体に分割すると共に、それら分割体の周方向の各突合
    せ面間における前記組付孔に面する部位にそれぞれシー
    ル部材を配設し、かかる突合せ面間で挟圧せしめる一
    方、該シール部材の配設位置から離れた突合せ部位で、
    前記各分割体を相互に固着せしめたことを特徴とする流
    体封入式筒型マウント。
  2. 【請求項2】 前記分割体の少なくとも一つに対して、
    前記組付孔の内周面から内方に突出する内方突部が一体
    的に形成されている請求項1に記載の流体封入式筒型マ
    ウント。
  3. 【請求項3】 前記内方突部が、前記流体室の内部に突
    出して位置せしめられている請求項2に記載の流体封入
    式筒型マウント。
  4. 【請求項4】 周方向に互いに突き合わされる前記分割
    体の少なくとも一方が熱可塑性合成樹脂材料によって形
    成されており、それら両分割体が突合せ部位で溶着固定
    されている請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式
    筒型マウント。
  5. 【請求項5】 前記分割体が何れも熱可塑性合成樹脂材
    料によって形成されており、それら各分割体が突合せ部
    位で超音波直接溶着されている請求項1乃至3の何れか
    に記載の流体封入式筒型マウント。
  6. 【請求項6】 前記分割体が何れも熱可塑性合成樹脂材
    料によって形成されており、それら各分割体の突合せ部
    位にインサート溶着された、前記筒部材を前記被連結部
    材に固定するための取付金具によって、それら各分割体
    が相互に固着されている請求項1乃至3の何れかに記載
    の流体封入式筒型マウント。
  7. 【請求項7】 前記組付孔の中心軸を挟んだ軸直角方向
    両側において、該組付孔の内周面から軸直角方向外方に
    所定幅で広がる第一の突合せ面と、それら各第一の突合
    せ面の先端部からそれぞれ周方向一方の側に向かって略
    直角に屈曲して広がる第二の突合せ面とを備え、それら
    第一の突合せ面および第二の突合せ面によって互いに略
    直交する二つの軸直角方向でそれぞれ突き合わされる第
    一の分割体と第二の分割体により前記筒部材が構成され
    ている請求項1乃至6の何れかに記載の流体封入式筒型
    マウント。
  8. 【請求項8】 前記被連結部材のマウント取付面に当接
    せしめられる当接面を有する第一の分割体と、該第一の
    分割体を該マウント取付面に対して外方から押さえるよ
    うにして該第一の分割体に重ね合わされると共に、前記
    被連結部材に対して直接に固定される第二の分割体とに
    よって、前記筒部材が構成されている請求項1乃至7の
    何れかに記載の流体封入式筒型マウント。
  9. 【請求項9】 前記筒部材に対して、該筒部材を前記被
    連結部材に取り付けるためのブラケットが一体形成され
    ている請求項1乃至8の何れかに記載の流体封入式筒型
    マウント。
  10. 【請求項10】 前記筒部材に対して、前記流体室に非
    圧縮性流体を注入するための流体注入孔が設けられてい
    ると共に、該流体注入孔に蓋材が溶着されることによ
    り、かかる流体室に非圧縮性流体が充填されて密閉され
    ている請求項1乃至9の何れかに記載の流体封入式筒型
    マウント。
  11. 【請求項11】 前記分割体が非圧縮性流体中において
    相互に固着されて、前記マウント本体の外周面上に組み
    付けられることにより、前記流体室に非圧縮性流体が充
    填されている請求項1乃至9の何れかに記載の流体封入
    式筒型マウント。
  12. 【請求項12】 前記流体室が複数形成されていると共
    に、前記筒部材の内周面に形成された凹溝によって、そ
    れらの流体室を連通せしめるオリフィス通路が形成され
    ている請求項1乃至11の何れかに記載の流体封入式筒
    型マウント。
  13. 【請求項13】 前記シール部材が、前記マウント本体
    の外周面上に突出して一体形成されている請求項1乃至
    12の何れかに記載の流体封入式筒型マウント。
  14. 【請求項14】 前記シール部材が、前記組付孔に組み
    込まれた前記マウント本体の軸方向略全長に亘って連続
    して配設されている請求項1乃至13の何れかに記載の
    流体封入式筒型マウント。
  15. 【請求項15】 前記マウント本体における前記ポケッ
    ト部の開口部を挟んだ軸方向両側に、それぞれ、周方向
    に連続して延び、前記中間スリーブと前記筒部材の間で
    挟圧される周方向シール材が配設されている請求項1乃
    至14の何れかに記載の流体封入式筒型マウント。
  16. 【請求項16】 前記中間スリーブに対して軸方向に対
    向位置せしめられる係止突起が、前記筒部材に一体形成
    されている請求項1乃至15の何れかに記載の流体封入
    式筒型マウント。
  17. 【請求項17】 前記中間スリーブと前記係止突起との
    間に、それらの軸方向対向面間で挟圧される軸方向シー
    ル材が配設されている請求項16に記載の流体封入式筒
    型マウント。
  18. 【請求項18】 前記係止突起が、前記ポケット部の開
    口部内に突出して入り込み、前記中間スリーブにおける
    該ポケット部の開口部端面に対して軸方向に対向位置せ
    しめられている請求項16又は17に記載の流体封入式
    筒型マウント。
  19. 【請求項19】 前記中間スリーブの外周面に凹陥部が
    形成されていると共に、前記係止突起が該凹陥部に入り
    込んで位置せしめられている請求項16乃至18の何れ
    かに記載の流体封入式筒型マウント。
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