JPH08132931A - 車両用走行制御装置 - Google Patents

車両用走行制御装置

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Publication number
JPH08132931A
JPH08132931A JP6278816A JP27881694A JPH08132931A JP H08132931 A JPH08132931 A JP H08132931A JP 6278816 A JP6278816 A JP 6278816A JP 27881694 A JP27881694 A JP 27881694A JP H08132931 A JPH08132931 A JP H08132931A
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JP
Japan
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vehicle
inter
driver
deceleration
vehicle distance
Prior art date
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Pending
Application number
JP6278816A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Satonaka
久志 里中
Yoshiyuki Hashimoto
佳幸 橋本
Katsuhiro Asano
勝宏 浅野
Yoshikazu Hattori
義和 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP6278816A priority Critical patent/JPH08132931A/ja
Publication of JPH08132931A publication Critical patent/JPH08132931A/ja
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 追従走行時において運転者の操作タイミング
に合致したタイミングで車速制御、警報制御を行う走行
制御装置を提供する。 【構成】 車間距離センサ10、車速センサ12が設け
られ、自車速や相対速度、車間距離が検出される。制御
装置ECU14は減速度一定条件下でのブレーキ開始車
間距離を所定のドライバモデル式に基づいて算出し、現
在の車間距離と大小比較することによりブレーキ20や
スロットル22を制御して車速を制御すると共に、ディ
スプレイ24やスピーカ26を制御して警報を出力す
る。ドライバモデル式は限界車間時間や運転者の減速度
に応じて決定され、これらのパラメータは運転者に合致
するように実測データを基に調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用走行制御装置、特
に先行車に追従走行する場合の速度制御や警報制御に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高速道路走行等における車両
運転者の運転操作低減や一層の安全性向上を目的として
種々の走行制御装置が開発されている。
【0003】例えば、特開昭59−105587号公報
に開示された車両衝突警報装置では、ブレーキ信号発生
時の自車速及び相対速度をラッチし、ブレーキ信号発生
時に記憶装置から読み出された所定の警報距離とブレー
キ信号発生時の車間距離とを比較し、この比較結果に基
づいて所定の警報距離を書き換える構成が示されてい
る。すなわち、ブレーキ信号発生時における車間距離L
と自車速及び相対速度に基づき決定された所定の警報距
離LA とを比較し、LA <Lの場合には所定距離LA に
一定値を加え、一方LA >Lの場合には所定の警報距離
LA から一定値を減じることにより警報距離を書き換え
る。これにより、運転者がブレーキを踏むタイミングに
したがって警報距離を自動的に書き換え、運転者のブレ
ーキタイミングに合致した警報を発生させる。
【0004】また、特開昭61−77533号公報に開
示された車間距離制御装置では、車間距離が自車速に応
じて算出された安全車間距離となるように自車速を制御
する構成が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来より
警報のタイミングや自車速を制御して走行を制御する装
置が提案されているが、ブレーキ操作のタイミング等の
運転特性は個々の運転者に特有のものであり、また個々
の運転特性も走行状況に応じて種々変化するため、個々
の運転者の運転感覚に合致した車速制御や警報制御を行
うことは容易ではない。特に、運転者が完全に運転から
解放される全自動運転と異なり、車両がスロットルやブ
レーキを自動制御し、ステアリングを運転者が制御する
ような半自動運転では、運転者の操作間隔に合致したス
ロットルやブレーキ制御が必要となり、また運転者の感
じる危険感とあまりにかけはなれた警報が頻繁に発生す
ると、運転者のシステムに対する信頼性は低下すること
になる。
【0006】上記特開昭59−105587号公報にお
いても、運転者のブレーキタイミングに応じて所定の警
報距離を増減調整しているものの、その調整は一定値の
加算ないし減算により達成しているにすぎず、種々の走
行状況に応じた最適な警報距離を与えるまでには至って
いない。
【0007】本発明は上記従来技術の有する課題に鑑み
なされたものであり、個々の運転者の運転特性及び走行
状況に応じて最適のタイミングで車速制御や警報制御を
行うことが可能な走行制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の車両用走行制御装置は、先行車との
車間距離を検出する車間距離検出手段と、自車速検出手
段と、先行車との相対速度を検出する相対速度検出手段
と、車間距離、自車速及び相対速度に基づき、減速度一
定条件下で先行車に追従するための減速開始車間距離を
所定のドライバモデル式で算出する演算手段と、前記演
算手段で算出された減速開始車間距離に基づいて自車の
走行を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】また、上記目的を達成するために、請求項
2記載の車両用走行制御装置は、請求項1記載の車両用
走行制御装置において、前記制御手段は、前記減速開始
車間距離に基づいて警報の発生タイミングを制御するこ
とを特徴とする。
【0010】また、上記目的を達成するために、請求項
3記載の車両用走行制御装置は、請求項1または請求項
2記載の車両用走行制御装置において、さらに、前記ド
ライバモデル式の個人パラメータを、運転者の減速操作
時の車間距離、自車速、及び相対速度の統計値に基づい
て調整する調整手段を備えることを特徴とする。
【0011】また、上記目的を達成するために、請求項
4記載の車両用走行制御装置は、請求項1または請求項
2記載の車両用走行制御装置において、さらに、前記ド
ライバモデル式の個人パラメータを、運転者の減速操作
前の平均車間時間に基づいて調整する調整手段を備える
ことを特徴とする。
【0012】また、上記目的を達成するために、請求項
5記載の車両用走行制御装置は、請求項1または請求項
2記載の車両用走行制御装置において、さらに、前記ド
ライバモデル式の個人パラメータを、運転者の減速操作
時のブレーキ圧及び減速操作完了時の車間時間に基づい
て調整する調整手段を備えることを特徴とする。
【0013】また、上記目的を達成するために、請求項
6記載の車両用走行制御装置は、請求項1または請求項
2または請求項3または請求項4または請求項5記載の
車両用走行制御装置において、さらに、車間距離、自車
速及び相対速度に基づき、減速時間一定条件下で先行車
に追従するための減速開始車間距離を所定のドライバモ
デル式で算出する第2演算手段と、運転者の運転特性に
応じて前記演算手段あるいは前記第2演算手段で算出さ
れた減速開始車間距離を選択する選択手段とを有するこ
とを特徴する。
【0014】さらに、上記目的を達成するために、請求
項7記載の車両用走行制御装置は、請求項1または請求
項2または請求項3または請求項4または請求項5記載
の車両用走行制御装置において、さらに、車間距離、自
車速及び相対速度に基づき、減速時間一定条件下で先行
車に追従するための減速開始車間距離を所定のドライバ
モデル式で算出する第2演算手段と、運転者の運転タス
クの自由度に応じて前記演算手段あるいは前記第2演算
手段で算出された減速開始車間距離を選択する選択手段
とを有することを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1記載の車両走行制御装置では、減速度
一定条件下で先行車に追従するための減速開始車間距離
を所定のドライバモデル式で算出し、この減速開始車間
距離に基づいて自車の走行を制御する。
【0016】以下、本発明の基本概念であるドライバモ
デル式について詳細に説明する。
【0017】ドライバモデル 先行車に追従して走行している運転者がどのタイミング
で減速操作を行うかを考察するにあたり、まず、次のよ
うな状況を想定する。すなわち、 先行車及び自車両共に一定速度V0 (相対速度0)で
定常追従走行を行う。
【0018】時刻t=0において先行車が一定の減速
度G0 で減速を開始し停止する。
【0019】追従者(自車両)は時刻t=td に先行
車と同じ減速度G0 で減速を開始し停止する。
【0020】このような状況における先行車と自車両
(追従車)との車速変化が図2に示されている。図2に
おいて、横軸は時刻tであり、縦軸は車速Vである。ま
た、図において、点線は先行車の車速変化を示し、実線
は自車両(追従車)の車速変化を示している。図中斜線
で示した領域の面積が両車両が停止するまでに自車両
(追従車)が先行車に接近する距離ΔHである。このΔ
Hは、
【数1】 によって与えられる。ここで、車間距離Hで走行中に先
行車が減速を開始した場合、追従車が先行車と全く同じ
減速をすると考えたとき、追従車が先行車に衝突するこ
となく停止するためには、
【数2】
【数3】 の条件が成り立つことが必要である。式(3)の左辺は
車間距離を車速で割った値、いわゆる車間時間であり、
式(3)は追従車が車間時間の値より短い遅れ時間で減
速を開始する必要があることを示している。すなわち、
車間時間とは、先行車が減速・接近してきた場合に、追
従車がその時間内に減速を開始し、先行車と同じ減速度
で減速すれば衝突することなく停止できるという余裕時
間と定義することができる。運転者が先行車に追従して
走行する場合に、通常の運転状況下では先行車と同じ減
速度が自車にも可能であると期待して運転しているとす
れば、運転者は車間時間(すなわち余裕時間)がある一
定の値より短くならないように運転操作していると考え
ることができる。従って、本発明においては、以下この
車間時間を限界車間時間と称する。結論として、運転者
は車間時間が限界車間時間未満となるように減速操作を
開始すると考えることができる。
【0021】一方、既に相対速度の絶対値が大きく発生
している場合には、運転者は車間時間が限界車間時間に
達する以前から減速操作を開始し、限界車間時間に達し
たときには相対速度が0になるように減速すると考えら
れる。今、この状況を以下のように想定する。
【0022】先行車は車速Vt0で追従車は車速Vf0
定速走行する。
【0023】追従車は時刻t=0に一定減速度Gf
減速を開始する。
【0024】図3にはこの場合の先行車及び追従車の車
速変化が示されている。斜線で示した領域の面積が追従
車が減速を開始してから相対速度が0になるまでに両車
両が接近する距離ΔHである。ΔHは、
【数4】 によって与えられる。
【0025】以上の考察により、相対速度の絶対値が大
きく発生している状況から運転者が減速操作を開始し、
限界車間時間に達したときに相対速度が0になるように
減速操作を行う場合には、運転者が減速操作を開始する
車間距離HB は、式(1)、式(4)の和として、
【数5】 あるいは、
【数6】 となる。なお、式(5),(6)において、Hlim =t
d :限界車間時間、Vf:自車速、Vr :相対速度であ
る。この式(5),(6)が所定のドライバモデル式で
あり、本発明における演算手段はこの式(5),(6)
に基づいて減速開始車間距離HB を算出し、走行制御す
る。
【0026】なお、このような理論的考察から得られた
ドライバモデル式(5),(6)は後述の実施例におい
て示されるように実際の運転者の減速操作タイミングを
精度よく反映しており、このドライバモデル式に基づい
て制御することにより、実際の運転者の運転感覚に合致
した走行制御が可能となる。
【0027】請求項2記載の車両用走行制御装置では、
特に制御手段が減速開始車間距離に基づいて警報の発生
タイミングを制御する。減速開始車間距離に達した場合
には、通常の運転操作においては減速操作が行われるは
ずであるが、この減速開始車間距離に達してもいまだ減
速操作が行われない場合には、警報を発生することによ
り、運転者の運転感覚に合致した最適のタイミングで警
報を与えることができる。
【0028】請求項3乃至請求項5記載の車両用走行制
御装置では、ドライバモデル式(5),(6)に表され
る個人パラメータ、すなわち個人によってその値が異な
る限界車間時間Hlim 及び減速度Gf を調整する装置を
提供する。請求項3記載の発明においては、実際の運転
者のデータの統計処理によりこれら個人パラメータの値
が調整される。また、請求項4記載の発明においては、
個人パラメータと運転者の減速操作前の平均車間時間と
の所定の関係に基づいて調整される。また、請求項5記
載の発明においては、個人パラメータとブレーキ圧との
関係及び個人パラメータの実測値に基づいて個人パラメ
ータの値が調整される。
【0029】請求項6乃至請求項7記載の発明において
は、2つのドライバモデル式を用い、運転者あるいは走
行状況、すなわち運転者の運転タスクの自由度に応じて
いずれかのドライバモデル式で算出された減速開始車間
距離を用いて走行制御する。2つのドライバモデル式の
うちの1つは上述した減速度一定条件下でのドライバモ
デルであり、もう1つは減速時間一定条件下でのドライ
バモデル式である。減速時間一定条件下でのドライバモ
デル式は既に知られているように、
【数7】 によって与えられる。なお、式(7)において、τ:現
在からの予想時間、a:先行車の自車に対する相対的な
減速度である。車両運転者によって、あるいは同一運転
者によっても走行状況、すなわち運転タスクの自由度に
よって減速度一定条件下で減速操作を行うか、あるいは
減速時間一定条件下で減速操作を行うかが決定され、従
って、いずれかのドライバモデル式を用いて減速開始車
間距離を算出することにより、個々の運転者及び種々の
走行状況に応じて最適の走行制御が可能となる。
【0030】なお、本発明において用いられるドライバ
モデル式の有効性については、以下の実施例を参照する
ことにより一層明らかになるであろう。
【0031】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例について
説明する。
【0032】第1実施例 図1には本実施例の構成ブロック図が示されている。レ
ーザ光やミリ波等の車間距離センサ10が車両の所定位
置に設けられ、先行車との車間距離を検出する。また、
車速センサ12も設けられ、自車両の速度を検出する。
車間距離センサ10及び車速センサ12の検出信号は、
制御装置ECU14に出力される。制御装置ECU14
はCPUやメモリ、I/Oインターフェース等から構成
され、後述の処理を行ってアクチュエータ16、18及
びディスプレイ24、スピーカ26に制御信号を出力す
る。アクチュエータ16はECU14からの制御信号に
基づいてブレーキ20をON、OFF制御し、アクチュ
エータ18はECU14からの制御信号に基づいてスロ
ットル22の開閉を制御する。また、ディスプレイ24
はECU14からの制御信号に基づいて警報等を出力
し、スピーカ26はECU14からの制御信号に基づい
て警報音等を出力する。
【0033】ここで、制御装置ECU14は所定のドラ
イバモデル式(6)をメモリに格納し、CPUがこのド
ライバモデル式(6)に基づいて制御信号を出力する。
なお、式(6)の中で、運転者に固有のパラメータ(個
人パラメータ)は限界車間時間Hlim 及び減速度Gf
あり、これらの個人パラメータは運転者の運転特性及び
走行状況に応じて適宜調整される。
【0034】図4には本願出願人が実験により得た7人
の運転者に対し縦軸を(車間距離/自車速)、横軸を
(相対速度)2 /自車速とした場合のブレーキタイミン
グの測定値の一例が示されている。定義から明らかなよ
うに、図4の縦軸は式(6)の左辺HB /Vf であり、
横軸は式(6)の右辺の(Vr 2 /Vf )である。図4
(a)〜(g)が7人の運転者のそれぞれの実測結果で
あり、図中の直線は式(6)で示される直線で各データ
の一次回帰により求められたものである。これらの直線
の傾き(1/2Gf )及び切片(Hlim )、推定誤差の
2乗平均を求めると図5のようになる。これらの結果よ
り、図4で示される直線はいずれも実測データによく合
致しており、運転者のブレーキング開始車間距離は式
(6)によって表わされることを示している。
【0035】従って、運転者に応じてパラメータHlim
及びGf を最適な値に調整することにより、その運転者
の通常のブレーキング開始車間距離を正確に評価するこ
とができ、これに基づいて車速制御や警報制御を行うこ
とが可能となることが理解される。
【0036】さらに、スロットルオフによるエンジンブ
レーキは、フットブレーキより弱い減速度一定の減速と
考えられるため、ブレーキングの開始のみならず、アク
セルOFF(スロットルOFF)のタイミングについて
も式(6)で表わされると考えられる。従って、運転者
のスロットルOFFのタイミング及びブレーキONのタ
イミングは図6に示されるようにHlim 及びGf (1/
2Gf )をパラメータとした一次直線により表現され、
この式と実際の走行データとを比較することにより運転
者の運転感覚に合致したスロットル制御、ブレーキ制
御、警報制御等が可能となる。
【0037】なお、本願出願人は実際の走行データを基
に運転者のスロットルOFF及びブレーキONのタイミ
ングと式(6)との比較を行っており、その結果、運転
者がスロットルOFFのみでブレーキによる減速に至ら
なかった場合にドライバモデル式(6)も同様であった
確率は約85%、また運転者がブレーキオンに至った場
合ドライバモデル式(6)も誤差1秒以内でブレーキン
グに至った確率は約77%であった。従って、このデー
タより、実際の運転者の運転操作(スロットルOFF、
ブレーキON)とドライバモデル式(6)のスロットル
OFF、ブレーキONのタイミングはよく一致している
ことを確認している。
【0038】以下、フローチャートを用いてECU14
での制御処理をより詳細かつ具体的に説明する。
【0039】図7には、ドライバモデル式(6)を車間
距離制御(追従走行)に適応した場合の処理フローチャ
ートが示されている。図7において、まず自車速Vf
相対速度Vr 及び車間距離Lを検出する(S101)。
相対速度Vr は車間距離センサ10にて得られた車間距
離Lの時間微分により算出してもよく、あるいはドップ
ラ効果を用いて直接的に検出することも可能である。次
に、追従走行時の先行車との目標車間距離LT を算出し
セットする(S102)。なお、目標車間距離LT は車
両運転者が入力した値でもよく、あるいは運転者が追従
走行モードへの移行を選択した時点での車間距離とする
こともできる。そして、現車間距離Lと目標車間距離L
T の差分ΔLを算出し(S103)、所定値Lm (例え
ば−2m)と大小比較する(S104)。この所定値は
目標車間距離に対する許容誤差としての意味を有し、所
定値Lm を現車間距離Lに応じて変化させることにより
なめらかな制御が可能となる。例えば、一定値−2mと
するのではなく、例えばLm =−(K・L+L0 )とす
ることが考えられる。
【0040】S104にて比較の結果、ΔL<LM の場
合には、目標車間距離LT より現車間距離Lの方が短い
ことを意味するから減速操作を行う必要があり、ECU
14は式(6)のドライバモデル式を用いてブレーキン
グ開始距離HB を算出する(S105)。なお、自車速
f 及び相対速度Vr はS101にて検出された値が用
いられ、また個人パラメータであるHlim 及び1/2G
f はメモリに格納された値が用いられ、例えばHlim
0.54、1/2Gf =0.47等の値が用いられる。
なお、これらのパラメータは個人特性値であるため、学
習等により適宜その運転者及び走行条件に合致するよう
に調整する必要があるが、ここでは便宜上一定値を用い
ることとしている。このようにしてブレーキング開始距
離HB が算出された後、ECU14は現車間距離Lと算
出されたブレーキング開始距離HB との大小比較を行い
(S106)、現車間距離Lがブレーキング開始距離H
Bより短い場合にはスロットルフラグACCをOFFと
するとともにブレーキフラグBRKをONとして(S1
07)、車速制御を行う(S108)。すなわち、この
場合にはスロットルを全閉とするとともに、ブレーキを
ONとし、一定の減速度で自動減速する。一方、現車間
距離Lがブレーキング開始距離HB より長い場合には、
次にスロットルオフ開始距離Ha を算出する(S11
3)。この算出も、ドライバモデル式(6)を用いて行
われ、個人パラメータとしては、例えばHlim =0.7
0、1/2Gf =1.30が用いられる。そして、現車
間距離Lとスロットルオフ開始距離Ha との大小比較が
行われ(S114)、現車間距離がスロットルオフ開始
距離Ha より短い場合には、スロットルフラグACCを
OFFとすると共にブレーキフラグBRKをOFFとし
(S115)、車速制御を行う(S108)。すなわ
ち、ブレーキはOFFのままであるが、スロットルをO
FFとして減速を開始する。また、現車間距離Lがスロ
ットルオフ開始距離Ha より長い場合には、目標車速V
ftをΔVだけ減少させ(S116)、スロットルフラグ
ACCをONするとともにブレーキフラグBRKをOF
Fし、同様に車速制御を行う(S108)。
【0041】一方、S104にて差分ΔLが所定値LM
より大きい場合には、さらに差分ΔLと所定値LP との
大小比較を行う(S109)。この所定値LP もLM
同様に許容誤差を意味する値であり、例えば+2mに設
定することができ、あるいは現車間距離Lに応じて決定
することもできる。なお、LM を−2m、LP を+2m
とした場合には、誤差±2mで追従制御を行うことを意
味している。差分ΔLと所定値LP との大小比較の結
果、ΔLがLP より大である場合には、目標車間距離L
T より現車間距離Lの方が長いことを意味するため、加
速操作が必要となる。そこで、目標車速Vftに一定値Δ
Vを加え(S110)、スロットルフラグACCをON
するとともにブレーキフラグBRKをOFFし(S11
1)、車速制御を行う(S108)。すなわち、目標車
速となるようにスロットルを開制御して加速する。ま
た、差分ΔLが所定値LP より小さい場合には、現車間
距離Lが目標車間距離LT に許容誤差の範囲内で一致し
ていることを意味するから、スロットルフラグACCを
ONするとともにブレーキフラグBRKをOFFし(S
112)、現状を維持すべく車速制御する(S10
8)。
【0042】このように、ドライバモデル式(6)を用
いて運転者のブレーキング開始距離HB 及びスロットル
オフ開始距離Ha を算出し、現車間距離Lとの大小比較
を行ってスロットル及びブレーキを制御することによ
り、運転者が通常行うであろうタイミングで車速制御を
行うことができ、運転者の運転感覚に合致した違和感の
ない円滑な車速制御が可能となる。
【0043】なお、本実施例においては車速制御する場
合を例にとり説明したが、警報フラグのON、OFFを
ドライバモデル式に応じて制御し、ディスプレイ24あ
るいはスピーカ26の警報出力を制御する構成とするこ
とも可能である。この場合、ドライバの運転感覚に合致
したタイミングで警報が発せられるため、運転者に不要
なストレスを与えることを防止することができる。
【0044】また、本実施例においては個人パラメータ
lim 及びGf を一定値としたが、上述したようにこれ
らのパラメータは運転者及び走行状況(運転タスクの自
由度)に応じて最適な値に調整する必要がある。以下、
個人パラメータを調整する方法について説明する。
【0045】<第1調整方法>図8には個人パラメータ
を調整するための一つの処理フローチャートが示されて
いる。本処理における調整の原理は、運転者固有のブレ
ーキONタイミングを規定するパラメータ(Hlimb、G
fb)及びスロットルOFFタイミングを規定するパラメ
ータ(Hlimt、Gft)を実際の走行中に取り込んで学習
することにある。図8において、まずスロットルOFF
タイミング用カウンタNa 及びブレーキONタイミング
用カウンタNb をクリアし(S201)、自車速Vf
び車間距離L、相対速度Vr を検出する(S202)。
なお、相対速度Vr は遠ざかる方を正とする。次に、適
当でない走行状況における不要な学習を避けるため(ス
ロットルオフとブレーキングオンが短い時間内に(例え
ば1秒以内)行われた場合)に先行車に所定以上の速度
で接近中であるか否かを判定する。すなわちVr <0か
つVf ≧Vf0(Vf0は例えば20km/h)であるか否
かを判定する(S203)。この条件を満たす場合に
は、次にスロットルをONからOFFに変化させたか否
かを判定する(S204)。前回の処理時点においてス
ロットルがONであり、今回の処理時点でスロットルが
OFFである場合には、運転者がこの時点でスロットル
OFF操作したと判断し、個人パラメータを算出すべく
L/Vf及びVr 2 /Vf を算出する(S205)。な
お、これらは図6における縦軸及び横軸の物理量に相当
するものである。そして、スロットルOFFタイミング
用カウンタNa を1だけインクリメントし(S20
6)、カウンタ値Na が所定値Na0以上であるか否かを
判定する(S207)。実際の走行時における実測デー
タが所定値以上取得できた場合には、これらのデータに
基づいて個人パラメータHlimt及び1/2Gftを算出し
(S208)、メモリに格納するとともにスロットルO
FFタイミング用カウンタNa を再び0にクリアする
(S209)。なお、個人パラメータを算出するための
実データ数としては、例えば50以上とすることができ
る。また、S208での個人パラメータ算出処理は、例
えば最小二乗法を用いることができる。
【0046】一方、ブレーキONタイミングを規定する
個人パラメータも同様の処理で算出することができ、S
204にてNOと判定された場合(スロットルオフとブ
レーキオンが短い時間内に(例えば1秒以内)行われた
場合または後述する減速時間一定モードの場合は除く)
には、次にブレーキがOFFからONに変化したか否か
を判定する(S210)。前回の処理でブレーキOFF
であり、今回の処理でONとなった場合には、運転者が
ブレーキを初めて操作したと判定してL/Vf、Vr 2
/Vf を算出し(S211)、カウンタNb を1だけイ
ンクリメントして(S212)、所定数のデータが取得
できたか否かを判定する(S213)。所定数以上の実
データが取得された場合には、これらの実データを用い
て最小二乗法などにより個人パラメータHlimb、1/2
fbを算出し(S214)、メモリに格納するとともに
カウンタNb を0にクリアする(S215)。
【0047】このように、実際の走行中に運転者がスロ
ットルをOFFとした、あるいはブレーキをONとした
タイミングにおける自車速データや相対速度データ、車
間距離データを用いて個人パラメータを算出することに
より、その運転者固有のドライバモデル式(6)を決定
することができ、運転感覚に合致した制御を行うことが
できる。
【0048】なお、図8においては得られた実データの
所定数個を用いて個人パラメータを算出したが、データ
の信頼性を高めるためにL/Vf が所定範囲内にあるデ
ータのみ用いて個人パラメータを算出する構成とするこ
とも可能である。この場合には、通常運転時における運
転者のドライバモデル式(6)をより正確に決定するこ
とが可能となる。
【0049】また、個人パラメータを算出するに必要な
データ数に達しない段階においては、平均的な値とし
て、図7に示したようにHlimt=0.70、1/2Gft
=1.30、Hlimb=0.54、1/2Gfb=0.47
程度の値を用いることができ、あるいは前回の走行にお
いて学習した値をメモリに格納しておき、その値を用い
ることも可能である。
【0050】<第2調整方法>図9乃至図11には個人
パラメータを調整するための第2の方法が示されてい
る。図9には減速操作前の平均車間時間Tave と限界車
間時間Hlim との関係が示されている。限界車間時間H
lim が短い運転者は平均車間時間Tave も短く、ほぼ比
例関係にあることがわかる。すなわち、
【数8】Hlim =0.5Tave (8) である。従って、平均車間時間Tave を計測することに
より、間接的に限界車間時間Hlim を決定することがで
きる。
【0051】また、図10には図4において示した7人
の運転者の限界車間時間Hlim と1/2Gf との関係が
示されている。ドライバ5及びドライバ7を除き、ほぼ
同一の直線上に位置することがわかる。この直線は、
【数9】 1/2Gf =−1.156Hlim +1.022 (9) で与えられ、これにより限界車間時間が決定されれば、
自動的に減速度も決定されることを意味している。従っ
て、これらの式に基づき、平均車間時間Tave のみを実
測することにより、ECU14はHlim 及び1/2Gf
共に調整することができる。
【0052】図11には以上の原理に基づいた調整処理
の具体的なフローチャートが示されている。図11にお
いて、まず自車速Vf 及び現車間距離Lを検出する(S
301)。そして、不要なデータを除去すべくブレーキ
OFFからONであり、先行車が存在し、かつ自車速V
f が所定値Vf0以上であるか否かを判定し(S30
2)、この条件を満たす場合には車間時間L/Vf を算
出して順次積算し、データ数Nを1ずつインクリメント
する(S303)。車間時間データ数が所定値N0以上
となった場合には(S304)、平均車間時間Tave
算出し(S305)、この平均車間時間Tave に基づい
て限界車間時間Hlim を決定する(S306)。この決
定は、上述したように式(8)により行う。そして、こ
の限界車間時間Hlim に基づき、減速度1/2Gf を式
(9)で決定する(S307)。個人パラメータが決定
した後、T、Nをクリアし(S308)、次回の処理に
備える。
【0053】このように、本方法によれば、平均車間時
間Tave を計測するのみで個人パラメータを決定できる
ので、上述した第1の方法に比べより簡易にドライバモ
デル式を決定し、運転者に適応した制御を行うことがで
きる。
【0054】なお、図10から判るように、ドライバ5
及びドライバ7は本方法による個人パラメータの決定に
は適合しない。すなわち、ドライバ5は他のドライバに
比べて平均車間時間が大きく、限界車間時間Hlim の値
が大きい(0.834)。この値から上述の式(9)を
用いて減速度を算出すると0.058となるが、実際の
ドライバ5の減速度の値は図5に示すように0.480
である。したがって、相対速度の絶対値が大きな場合、
ドライバモデルによるブレーキング開始車間距離は実際
にドライバ5がブレーキングを開始する車間距離よりも
短くなる。しかしながら、ドライバ5はもともと平均車
間時間が長く十分な余裕をもって追従走行を行ってお
り、ドライバモデルのブレーキングタイミングが少々遅
れても、大きな違和感は生じないと考えられる。逆に、
ドライバ7は他のドライバに比べて個人パラメータが共
に小さな値を有している。限界車間時間Hlim から推定
される減速度はドライバ7の実際の値より大きくなり、
相対速度の絶対値が大きな場合ドライバモデルによるブ
レーキング開始車間距離は実際にドライバ7がブレーキ
ングを開始する車間距離よりも長くなる。しかしなが
ら、このことは車速制御や警報制御がより安全サイド
(車間距離が長くなる方向)で発生することを意味する
ため、大きな違和感とはならないと考えられる。
【0055】<第3調整方法>以上、個人パラメータを
調整するための2つの方法を示したが、より直接的に個
人パラメータを実測して調整することも考えられる。す
なわち、運転者がブレーキを操作したときのブレーキ圧
から換算された減速度を用いて1/2Gf を決定し、先
行車との車間距離の最小値からHlim を算出しても良
い。なお、この場合においても、信頼性を高めるために
前述した第1調整法と同じく不要な学習を避けるととも
に実測したブレーキ圧の平均値等を用いることが好適で
あろう。
【0056】第2実施例 上述した第1実施例においては、減速度一定条件下にお
けるドライバモデルを決定し、このドライバモデルに応
じて車速制御や警報を制御を行う例を示したが、運転者
によって、あるいは同一運転者においても走行状況(運
転タスクの自由度)に応じて減速度一定ではなく、減速
時間一定条件下で減速操作を行う場合がある。本実施例
においては、このようなことに鑑み、ドライバモデルを
適宜選択することにより、一層の適応制御を可能とする
例を示す。
【0057】図12には減速操作の2つのタイプが示さ
れている。図12(A)は第1実施例で示した減速度一
定のタイプすなわち、減速度は一定で減速時間を制御す
ることにより減速をコントロールするタイプであり、図
12(B)は減速時間一定のタイプすなわち、減速時間
は一定で減速度を制御することにより減速をコントロー
ルするタイプである。比較的滑らかな運転を行う運転者
は減速度一定型であり、比較的きびきびした走りを行う
運転者は減速時間一定型になると考えられる。また、同
一運転者でも、一般走行や交通量が少ない場合や先行車
が穏やかな減速を行った場合すなわち運転タスクの自由
度が大きい場合には減速度一定型の減速を行うのに対し
て、割り込みや後方に大型追従車が存在する場合、ある
いは先行車が急減速を行った場合すなわち運転タスクの
自由度が小さい場合には減速時間一定型になると考えら
れる。本実施例におけるECU14は、現在の運転者あ
るいは走行状況が減速度一定型か、あるいは減速時間一
定型かを判断し、それぞれの減速型に応じたドライバモ
デルを適用して車速制御乃至警報制御を行う。減速度一
定型のドライバモデルは上述したように式(6)で表わ
すことができる。一方、減速時間一定型のドライバモデ
ルは、例えば橋本等による「自動車技術会学術講演会前
刷集943 1994−5 衝突回避システムの開発」
に詳述されているように
【数10】 HB =Vr τ+aτ2 /2+Hlim f (10) にて表わされることが知られている。なお、aは先行車
の自車速に対する相対的な減速度であり、Hlim は限界
車間時間である。ECU14はこれらのモデル式をメモ
リに格納し、運転者あるいは走行状況に応じていずれか
のモデル式を用いて限界車間距離を算出し、現車間距離
との比較により車速制御乃至警報制御を行う。
【0058】図13には本実施例におけるECU14の
より詳細かつ具体的な処理フローチャートが示されてい
る。なお、図13の処理においては両ドライバモデルを
識別するためのパラメータとしてブレーキON時間の長
さを用いている。
【0059】図13において、まず自車速Vf 、現車間
距離Lを検出する(S401)。そして、先行車が存在
し、かつ自車速が所定値以上であるか否かを判定し(S
402)、条件を満たす場合には、さらにブレーキを操
作しているか否かを判定する(S403)。ブレーキを
操作している場合には、ブレーキ圧Pb を検出し(S4
14)、最大ブレーキ圧メモリNb の値と比較し(S4
15)、Nb の値より大きければNb にPb を格納する
(S416)。一方、ブレーキ操作していない場合に
は、Nb と所定値Nb0を大小比較し(S405)、所定
値に達していない場合は不要なデータとしてNb をクリ
アし(S413)、所定値に達しているときには、Nb
をメモリの配列TB のNc 番目に格納するとともにNc
をカウントアップし、最大ブレーキ圧メモリNb をクリ
アする(S406)。次にメモリに格納された最大ブレ
ーキ圧の個数Nc が所定値(例えば5個)に達したか否
かを判定し(S407)、達した場合にはNc この最大
ブレーキ圧Nb の標準偏差STbを算出する(S40
8)。そして、この標準偏差STbが所定値以上である場
合には、減速度一定型の運転でないと判定し、減速時間
は一定で減速度を制御する。一方、標準偏差が所定値以
下の場合には、減速度は一定で減速時間を制御する(S
409、S410、S411)。
【0060】このようにしてブレーキON時間に基づき
減速度一定型、あるいは減速時間一定型と判定すると、
これらのドライバモデル式に基づきECU14はブレー
キON車間距離、あるいはスロットルOFF開始距離を
算出し、現車間距離と大小比較して車速制御あるいは警
報制御を行う。
【0061】なお、本実施例においてはブレーキON時
間により両ドライバモデルを択一的に選択したが、最大
ブレーキ圧を検出することにより両ドライバモデルを使
い分けることも可能であり、ブレーキON時間と最大ブ
レーキ圧の両方を用いることも可能である。また、これ
らの物理量に限られず、両ドライバモデルを識別するた
めに有効と考えられる他のいかなる物理量も利用するこ
とも可能である。両ドライバモデルを識別するために有
効なパラメータとしては、運転者の運転特性を反映する
量あるいは運転者の運転タスクの自由度を反映する量
(例えば後方車両の種別や車間距離の急変化、運転操作
の頻度が高い時(例えば、スロットル開度の波形、ブレ
ーキ圧力の波形の周波数が高い時など)、例えば1.0
secと平均車速が短い時)を用いれば良い。
【0062】図14には図13に示されたドライバモデ
ルの選択処理を特に警報制御に利用した場合の処理フロ
ーチャートが示されている。なお、この処理フローチャ
ートにおいては、両ドライバモデルが走行状況(運転者
の運転タスクの自由度)に応じて移行することに鑑み、
予め両ドライバモデルを用いてブレーキング開始距離を
算出し、これらと現車間距離との大小比較により警報制
御を行う場合を示している。すなわち、上述したように
一般走行や先行車の穏やかな減速が生じた場合には減速
度一定型の減速モデルが適用され、割り込みや先行車の
急減速が生じた場合には減速時間一定型の減速モデルが
適用される。従って、減速度一定型モデルを用いて一時
警報(初期警報)を行い、減速時間一定型モデルを用い
て二次警報(衝突警報)を行うことにより、両ドライバ
モデルを異なる時刻において有効に利用するものであ
る。
【0063】具体的には、まず自車速Vf 、相対速度V
r 、現車間距離Lを検出し(S501)、減速度一定型
のドライバモデルを用いてブレーキ開始距離Hw1を算出
する(S502)。そして、現車間距離LとHw1との大
小比較を行い(S503)、現車間距離が減速度一定モ
デルに基づくブレーキ開始車間距離Hw1より小さい場合
には一時警報フラグW1をONとし(S504)、現車
間距離Lがブレーキ開し車間距離Hw1より大きい場合に
は、一時警報フラグW1をOFFとする(S509)。
次に、減速時間一定ドライバモデル式に基づいてブレー
キ開始距離Hw2を算出し(S505)、同様に現車間距
離との大小比較を行って二次警報フラブW2をセットす
る。すなわち、現車間距離Lがブレーキ開始車間距離H
w2より小さい場合には、一時警報フラグW1をOFFと
するとともに、二次警報フラグW2をONし(S50
7)、現車間距離Lがブレーキ開始車間距離Hw2より大
きい場合には、二次警報フラグW2をOFFとし(S5
10)、これらのフラグに基づいてディスプレイ24あ
るいはスピーカ26の警報出力を制御する(S50
8)。従って、現車間距離がHw1より小さく、かつHw2
より大きい場合には一時警報出力が行われ、現車間距離
がHw2より小さい場合には二次警報が出力される。これ
により、一般走行時においては通常の減速タイミング
(減速度一定下)で警報が与えられると共に、割り込み
や先行車の急減速等の事態が生じた場合には減速時間一
定モードの減速タイミングで警報が出力されることとな
り、走行状況に合致した最適のタイミングで警報を与え
ることが可能となる。
【0064】なお、本実施例においては予め両ドライバ
モデルを用いてブレーキ開始車間距離を算出し、これら
の車間距離と現車間距離との大小比較を行っているが、
図13の処理に従ってまず両ドライバモデルのいずれか
を走行状況に応じて択一的に選択し、選択されたドライ
バモデルに基づいてブレーキ開始車間距離を算出し現車
間距離と大小比較を行うことによっても同一の結果が得
られる。
【0065】また、第1及び第2実施例において車速制
御を行う際に、スロットルの開閉により行っているが、
ディーゼル機関を搭載する車両においては、スロットル
の開閉を制御する代わりに燃料噴射量を制御することに
より車速制御することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至請求
項7記載の車両用走行制御装置によれば、運転者の運転
感覚に合致したタイミングで車速制御や警報制御を行う
ことができ、したがって運転者に不要な不快感や違和感
を与えることなく、快適で円滑な走行を維持することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成ブロック図である。
【図2】同実施例におけるドライバモデル算出説明図で
ある。
【図3】同実施例におけるドライバモデル算出説明図で
ある。
【図4】複数運転者の実測データとドライバモデルとの
関係を示すグラフ図である。
【図5】図4に示された運転者の個人パラメータ説明図
である。
【図6】同実施例におけるブレーキオン時及びスロット
ルオフ時のドライバモデル説明図である。
【図7】同実施例における処理フローチャートである。
【図8】同実施例における処理フローチャートである。
【図9】同実施例における個人パラメータ調整の他の方
法を示すグラフ図である。
【図10】同実施例における個人パラメータの関係を示
すグラフ図である。
【図11】同実施例における個人パラメータの調整方法
を示す処理フローチャートである。
【図12】2つのドライバモデルの説明図である。
【図13】本発明の他の実施例における処理フローチャ
ートである。
【図14】他の実施例における警報制御の処理フローチ
ャートである。
【符号の説明】 10 車間距離センサ 12 車速センサ 14 制御装置ECU 16、18 アクチュエータ 20 ブレーキ 22 スロットル 24 ディスプレイ 26 スピーカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 佳幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 浅野 勝宏 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 服部 義和 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行車との車間距離を検出する車間距離
    検出手段と、 自車速検出手段と、 先行車との相対速度を検出する相対速度検出手段と、 車間距離、自車速及び相対速度に基づき、減速度一定条
    件下で先行車に追従するための減速開始車間距離を所定
    のドライバモデル式で算出する演算手段と、 前記演算手段で算出された減速開始車間距離に基づいて
    自車の走行を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする車両用走行制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用走行制御装置にお
    いて、 前記制御手段は、前記減速開始車間距離に基づいて警報
    の発生タイミングを制御することを特徴とする車両用走
    行制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の車両用走
    行制御装置において、 さらに、前記ドライバモデル式の個人パラメータを、運
    転者の減速操作時の車間距離、自車速、及び相対速度の
    統計値に基づいて調整する調整手段を備えることを特徴
    とする車両用走行制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の車両用走
    行制御装置において、 さらに、前記ドライバモデル式の個人パラメータを、運
    転者の減速操作前の平均車間時間に基づいて調整する調
    整手段を備えることを特徴とする車両用走行制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2記載の車両用走
    行制御装置において、 さらに、前記ドライバモデル式の個人パラメータを、運
    転者の減速操作時のブレーキ圧及び減速操作完了時の車
    間時間に基づいて調整する調整手段を備えることを特徴
    とする車両用走行制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2または請求項3
    または請求項4または請求項5記載の車両用走行制御装
    置において、さらに、 車間距離、自車速及び相対速度に基づき、減速時間一定
    条件下で先行車に追従するための減速開始車間距離を所
    定のドライバモデル式で算出する第2演算手段と、 運転者の運転特性に応じて前記演算手段あるいは前記第
    2演算手段で算出された減速開始車間距離を選択する選
    択手段と、 を有することを特徴する車両用走行制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または請求項2または請求項3
    または請求項4または請求項5記載の車両用走行制御装
    置において、さらに、 車間距離、自車速及び相対速度に基づき、減速時間一定
    条件下で先行車に追従するための減速開始車間距離を所
    定のドライバモデル式で算出する第2演算手段と、 運転者の運転タスクの自由度に応じて前記演算手段ある
    いは前記第2演算手段で算出された減速開始車間距離を
    選択する選択手段と、 を有することを特徴とする車両用走行制御装置。
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