JPH08120159A - 耐熱性に優れるフェノール樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性に優れるフェノール樹脂組成物

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JPH08120159A
JPH08120159A JP25551994A JP25551994A JPH08120159A JP H08120159 A JPH08120159 A JP H08120159A JP 25551994 A JP25551994 A JP 25551994A JP 25551994 A JP25551994 A JP 25551994A JP H08120159 A JPH08120159 A JP H08120159A
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JP
Japan
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parts
weight
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phenolic resin
phenol
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JP25551994A
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English (en)
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Shinichi Maebotoke
伸一 前佛
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ベンゼン、フェノール及び多環芳香族を骨格
に有するフリーフェノール含有量2%以下のフェノール
樹脂100重量部に、フリーフェノール含有量2%以下
のメチロール型レゾール樹脂50〜100重量部、及び
ヘキサメチレンテトラミン10〜50重量部を配合して
なる組成物、又は、ベンゼン、フェノール及び多環芳香
族を骨格に有するフェノール樹脂100重量部に、NB
R5〜30重量部、レゾール樹脂50〜100重量部、
及びヘキサメチレンテトラミン10〜50重量部を配合
してなる組成物、又は、好ましくは更にかかる組成物1
00重量部に対して酸化防止剤1〜3重量部を配合した
組成物、及びこれら組成物に対しガラス繊維及びその他
の無機充填材を配合してなる耐熱性フェノール樹脂成形
材料。 【効果】 得られた成形品が耐熱性に優れていて熱劣化
が小さいことはもちろん、硬化性や機械的強度も従来の
フェノール樹脂組成物あるいは成形材料と同等乃至それ
以上であるので、自動車部品をはじめとする各種金属部
品の樹脂化に極めて好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れたフェノ
ール樹脂組成物及びそれを用いた成形材料に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は、耐熱性、寸
法安定性、成形性等に優れ、自動車、電気、電子等の基
幹産業分野で長期にわたり使用されてきている。特に、
最近では、自動車分野をはじめとする各種金属部品の代
替え材料としての用途が開け、使用量は益々拡大してき
ている。しかしながら、要求される耐熱温度水準の上昇
に伴ない、従来のフェノール樹脂では使用に耐えない事
例が見られるようになった。
【0003】これを改良する手段として、成形品の架橋
密度向上を意図してべーキング処理をしたり、例えば特
開昭60−35047号公報や特開平2−55203号
公報のようにフェノール性OH基の少ない構造のノボラ
ック型フェノール樹脂が開発されているが、耐熱劣化性
と熱時剛性のバランスが不十分であったり、成形性(特
に硬化性)に問題があったり、あるいは耐熱性について
も限界があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のフェ
ノール樹脂組成物あるいはフェノール樹脂成形材料のこ
のような問題点を解決するために種々の検討の結果なさ
れたもので、その目的とするところは、成形加工性を低
下させることなく、耐熱経時特性、熱時剛性に著しく優
れたフェノール樹脂組成物及び成形材料を提供するにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベンゼン、フ
ェノール及び多環芳香族を骨格に有するフリーフェノー
ル含有量2.0%以下のフェノール樹脂100重量部
に、フリーフェノール含有量2.0%以下のジメチレン
エーテル型レゾール樹脂50〜100重量部、及びヘキ
サメチレンテトラミン10〜50重量部を配合してなる
ことを特徴とする耐熱性フェノール樹脂組成物、又は、
ベンゼン、フェノール及び多環芳香族を骨格に有するフ
リーフェノール含有量2.0%以下のフェノール樹脂1
00重量部に、フリーフェノール含有量2.0%以下の
ジメチレンエーテル型レゾール樹脂50〜100重量
部、及びヘキサメチレンテトラミン10〜50重量部を
配合し、更に前記各成分の合計100重量部に対してN
BR5〜30重量部を配合してなることを特徴とする耐
熱性フェノール樹脂組成物、そして、好ましくはかかる
樹脂組成物100重量部に対して酸化防止剤0.5〜5
重量部を配合してなる耐熱性フェノール樹脂組成物、更
にこれらの組成物100重量部に対しガラス繊維及びそ
の他の無機充填材150〜500重量部を配合してなる
耐熱性フェノール樹脂成形材料に関するものである。
【0006】ここで使用するベンゼン、フェノール及び
多環芳香族を骨格に有するフリーフェノール含有量2.
0%以下のフェノール系樹脂(以下、多環フェノール樹
脂と略称する。)は下記の化学式(1)及び又は(2)
を基本骨格とし、ヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤
と反応して三次元架橋し硬化するフェノール系樹脂であ
り、種々のタイプのものがあるが、本発明においては、
成形材料化する際の取り扱いの容易さから、数平均分子
量1500〜2500程度、軟化点70〜80℃程度の
ものが望ましく、例えば、商品名SKR−H17(住金
化工株式会社製、数平均分子量約2000、軟化点約7
0℃、フリーフェノール含有量1.0%)がその例であ
る。
【0007】
【化1】 化学式(1),(2)において、(Aro)は、フェニ
ル基又は多環芳香族基を示し、Xは、H,OH又はアル
キル基を示し、各(Aro)及びXはそれぞれ同じであ
っても異なっていてもよい。
【0008】NBRは、通常市販されているものが使え
るが、分子内で部分的に架橋しているもの、カルボキシ
ル等の官能基を持つもの等があるがあるが、いずれのも
のも使用できる。成形材料として使用する場合、固形、
粉末状のものが取扱の上で好ましく、また、樹脂との相
溶性の点でSP値9〜10程度のものが、より望まし
い。
【0009】レゾール樹脂は、通常のジメチレンエーテ
ル型レゾール樹脂を用いることができ、得に限定される
ものではないが、フェノール含有量2.0%以下の樹脂
を用いれば、更に耐熱性が向上する。本発明において
は、さらに耐熱性を向上させるために、上記のような成
分からなる樹脂組成物に酸化防止剤を配合することが好
ましい。酸化防止剤としては、硫黄系酸化防止剤、リン
系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤など種々のタイ
プのものが市販されているが、特に硫黄系酸化防止剤を
使用すると耐熱劣化性を向上させるのに効果があり、例
えば、商品名アンチオックスL、アンチオックスS(い
ずれも日本油脂株式会社製)がその例であり、リン系酸
化防止剤も有効である。
【0010】次に、これらの配合比率について説明す
る。多環フェノール樹脂100重量部に対して、レゾー
ル樹脂は50〜100重量部が好ましい。100重量部
以上では耐熱劣化性が低下するようになり、50重量部
以下では熱時剛性が低下するようになる。ヘキサメチレ
ンテトラミンは10〜50重量部が好ましい。50重量
部以上では成形加工性が低下し、10重量部以下では硬
化性が低下する。
【0011】また、NBRを配合する場合、上記フェノ
ール樹脂組成物100重量部に対して、NBRは5〜3
0重量部が好ましい。5重量部以下では耐熱劣化性向上
効果が小さく、30重量部以上では熱時剛性が低下する
ようになる。レゾール樹脂は50〜100重量部が好ま
しい。100重量部以上では耐熱劣化性が低下するよう
になり、50重量部以下では熱時剛性が低下するように
なる。ヘキサメチレンテトラミンは20〜80重量部が
好ましい。80重量部以上では成形加工性が低下し、2
0重量部以下では硬化性が低下する。
【0012】さらに、酸化防止剤を配合する場合、多環
フェノール樹脂、レゾール樹脂及びヘキサメチレンテト
ラミンからなるフェノール樹脂組成物、あるいは多環フ
ェノール樹脂、レゾール樹脂、NBR及びヘキサメチレ
ンテトラミンからなるフェノール樹脂組成物100重量
部に対して、酸化防止剤は0.5〜5重量部が好まし
い。0.5重量部以下では耐熱性向上効果が小さく、5
重量部以上では熱時剛性が低下する。特に、1〜3重量
部を配合した場合、他の特性を低下させず耐熱性向上効
果が優れいてる。
【0013】このように、多環フェノール樹脂は、単独
では長期熱劣化特性には優れているが、架橋密度が低く
熱時剛性が得られず、レゾール樹脂単独では、架橋密度
が高く熱時剛性は得られるが、耐劣化特性は得られな
い。そこで、これら2種類の樹脂を併用し、樹脂中のフ
リーフェノール含有量を減少させ、かつ硬化剤としてヘ
キサメチレンテトラミンを配合することにより、更に、
好ましくは酸化防止剤を併用することによって、熱時剛
性と耐熱劣化性を高次元でバランスさせ得るものであ
る。上記の配合により、耐熱性が優れ、硬化性、熱時剛
性が良好であり、熱劣化が小さい等優れた特性を有する
フェノール樹脂組成物が得られる。
【0014】かかるフェノール樹脂組成物は、耐熱性の
要求される種々の用途、例えば成形材料、積層板、各種
結合剤、他樹脂への配合剤等に使用可能であるが、特
に、ガラス繊維を主成分とする無機充填材を配合した成
形材料として使用するのに好適である。かかる成形材料
において、無機充填材の量は前記フェノール樹脂組成物
100重量部に対して150〜500重量部が好まし
い。150重量部より少ないと、弾性率が低くクリープ
変形量が大きくなり、500重量部より多いと、成形材
料化が困難となり成形加工性も低下する。ガラス繊維の
配合量は、機械的強度の点から無機充填材中50重量%
以上が好ましい。
【0015】本発明におけるフェノール樹脂成形材料
は、これらの配合組成に加えて通常のフェノール樹脂成
形材料に使用される顔料、離型剤、硬化促進剤等を加
え、これらの原料を均一混合した後、ロール、コニーダ
ー、二軸押出機等の混練機等で加熱混練し、粉砕して製
造される。本発明のフェノール樹脂組成物は特に耐熱性
が優れていて熱劣化が小さく、その他の性能も良好であ
るので、これから得られた成形材料は、長期の高温環境
での使用に耐え、自動車部品をはじめとする各種金属部
品の樹脂化に極めて好適である。
【0016】
【実施例】表1の実施例および比較例に示す配合で通常
の二本ロールで加熱混練して成形材料を得た。これら
の、成形材料について成形品特性を測定し、表2に示す
結果を得た。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明のフェノール樹脂組成物あるいは
フェノール樹脂成形材料は、これから得られた成形品が
耐熱性に優れていることはもちろん、硬化性や機械的強
度も従来のフェノール樹脂組成物あるいは成形材料と同
等乃至それ以上であるので、自動車部品をはじめとする
各種金属部品の樹脂化に極めて好適である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンゼン、フェノール及び多環芳香族を
    骨格に有するフリーフェノール含有量2.0%以下のフ
    ェノール樹脂100重量部に、フリーフェノール含有量
    2.0%以下のジメチレンエーテル型レゾール樹脂50
    〜100重量部、及びヘキサメチレンテトラミン10〜
    50重量部を配合してなることを特徴とする耐熱性フェ
    ノール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ベンゼン、フェノール及び多環芳香族を
    骨格に有するフリーフェノール含有量2.0%以下のフ
    ェノール樹脂100重量部に、フリーフェノール含有量
    2.0%以下のジメチレンエーテル型レゾール樹脂50
    〜100重量部、及びヘキサメチレンテトラミン10〜
    50重量部を配合し、更に前記各成分の合計100重量
    部に対してアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)
    5〜30重量部を配合してなることを特徴とする耐熱性
    フェノール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ベンゼン、フェノール及び多環芳香族を
    骨格に有するフリーフェノール含有量2.0%以下のフ
    ェノール樹脂100重量部に、フリーフェノール含有量
    2.0%以下のジメチレンエーテル型レゾール樹脂50
    〜100重量部、及びヘキサメチレンテトラミン10〜
    50重量部を配合し、更に前記各成分の合計100重量
    部に対してアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)
    5〜30重量部、酸化防止剤0.5〜5重量部を配合し
    てなることを特徴とする耐熱性フェノール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のフェノール樹
    脂組成物100重量部に対しガラス繊維及びその他の無
    機充填材150〜500重量部を配合してなることを特
    徴とする耐熱性フェノール樹脂成形材料。
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