JPH08102336A - 充電器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低い位置決凸部を有するパック電池を簡単か
つ容易に定位置に装着できるようにする。 【構成】 充電器はパック電池１を脱着自在に装着する
装着面２に、パック電池１の位置決凸部３を挿入するガ
イド凹部４と、パック電池１の充電接点１１に接続され
る弾性接点５を有する。さらに、充電器は装着面２に位
置決プレート６を有し、この位置決プレート６は、充電
器の装着面２に平行移動できるように装着され、かつ、
パック電池１の位置決凸部３を貫通させる位置決窓８
と、充電器の弾性接点５を貫通させる接点窓９とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パック電池を脱着自在
に装着してこれを充電する充電器に関する。

【０００２】

【従来の技術】パック電池の充電器は、パック電池を決
められた位置に脱着自在にセットできることが大切であ
る。パック電池の充電接点を、充電器の接点に確実に接
続するためである。パック電池を定位置に装着するため
に、パック電池のケースを嵌着できる構造とした充電器
が多く使用されている。たとえば、充電器の装着面に、
パック電池を嵌入できる凹部や溝を成形し、この凹部や
溝にパック電池を嵌入することによって、パック電池を
定位置に装着する充電器が使用されている。この構造の
充電器は、パック電池を定位置に装着できる特長はある
が、外形の異なるパック電池を装着できない。

【０００３】外形の異なるパック電池であっても装着で
きるように、パック電池の位置決凸部を案内するガイド
凹部を充電器の装着面に設け、パック電池の位置決凸部
をガイド凹部に挿入して、パック電池を充電器の定位置
に装着するようにしたものも開発されている。この構造
の充電器は、パック電池のケースを嵌着するものでない
ので、外形や大きさの異なるパック電池であっても定位
置に装着できる特長がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この構造の充電器は、
パック電池の位置決凸部をガイド凹部に案内し、充電器
の弾性接点を押圧してパック電池を装着する。充電器の
充電接点は、パック電池の充電接点に確実に電気接続で
きるように、充電器の装着面から突出している。突出す
る充電接点は、パック電池のケース内に配設されている
充電接点に確実に電気接続できる。この構造の充電器
は、装着面から突出する弾性接点を押し潰しながら、パ
ック電池の位置決凸部をガイド凹部に案内する必要があ
る。すなわち、パック電池を充電器の装着面に押し付け
る状態で、位置決凸部をガイド凹部に正確に案内する必
要がある。このため、位置決凸部を充電器のガイド凹部
に簡単に案内できない欠点がある。位置決凸部をガイド
凹部に案内する状態で、弾性接点がパック電池を押圧し
ない構造にすると、位置決凸部を簡単にガイド凹部に案
内できる。しかしながら、このことを実現するために
は、位置決凸部を高くするか、あるいは、弾性接点の突
出量を少なくする必要がある。位置決凸部を高くする
と、パック電池の外形が大きくなると共に、位置決凸部
が破損しやすくなる。弾性接点の突出量を少なくする
と、弾性接点が弾性変形して確実にパック電池の充電接
点に電気接続することが難しく、接触不良が発生しやす
い欠点がある。このためめ、位置決凸部を高くし、ある
いは弾性接点の突出量を少なくするのが難しい。

【０００５】本発明は、この欠点を解決することを目的
に開発されたものである。本発明の重要な目的は、低い
位置決凸部を有するパック電池を簡単かつ容易に定位置
に装着できる充電器を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の充電器は、前述
の目的を達成するために下記の構成を備える。充電器
は、パック電池１を脱着自在に装着する装着面２に、パ
ック電池１の位置決凸部３を挿入するガイド凹部４と、
パック電池１の充電接点に接続される弾性接点５を有す
る。さらに、充電器は下記の独得の構成を有する。 （ａ） 充電器の装着面２に位置決プレート６を配設し
ている。 （ｂ） 位置決プレート６は、例えば、伸縮ロッド７等
を介して、充電器の装着面２に、垂直方向に平行移動で
きるように装着されている。 （ｃ） 位置決プレート６は、パック電池１の位置決凸
部３を貫通させる位置決窓８と、充電器の弾性接点５を
貫通させる接点窓９とを有する。 （ｄ） 位置決プレート６を充電器の装着面２から離し
た状態で、パック電池１を位置決プレート６にセット
し、パック電池１を装着した位置決プレート６を充電器
の装着面２にセットして、パック電池１を位置決プレー
ト６を介して充電器の装着面２に装着するように構成さ
れている。

【０００７】

【作用】本発明の充電器はパック電池１の位置決凸部３
を直接にはガイド凹部４に案内しない。下記のように、
位置決プレート６を介してパック電池１を装着面２にセ
ットする。 位置決プレート６を充電器の装着面２から離す。 パック電池１の位置決凸部３を位置決プレート６の
位置決窓８に挿入する。この状態で、弾性接点５がパッ
ク電池１を押圧しないので、パック電池１の位置決凸部
３は簡単に位置決プレート６の位置決窓８に挿入でき
る。位置決プレート６を位置決窓８に挿入すると、パッ
ク電池１は位置決プレート６の定位置に装着される。 パック電池１を装着する位置決プレート６を平行移
動させて、パック電池１を充電器の装着面２の定位置に
装着する。位置決プレート６を装着面２に接近させる方
向に平行移動させると、弾性接点５がパック電池１の充
電接点を押圧するようになる。ただ、この状態になって
も、パック電池１の位置決凸部３は位置決プレート６の
位置決窓８に案内されて定位置に保持されるので、パッ
ク電池１が位置ずれすることはない。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための充電器を例示するものであって、本
発明は充電器を下記のものに特定しない。

【０００９】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。

【００１０】図１と図２に示す充電器は、パック電池１
を脱着自在に装着する装着面２に、パック電池１の位置
決凸部３を挿入するガイド凹部４と、パック電池１の充
電接点に接続される弾性接点５を有する。図に示すパッ
ク電池１は、上下に離してふたつの位置決凸部３があ
る。このパック電池１を定位置に装着するために、充電
器の装着面２には、ふたつの位置決凸部３を挿入するガ
イド凹部４を設けている。ガイド凹部４は、位置決凸部
３の対向位置に配設される。

【００１１】弾性接点５は、装着面２にセットされるパ
ック電池１の充電接点１１に電気的に接続されて、パッ
ク電池１を充電する。図に示すパック電池１は、３つの
充電接点１１がある。それぞれの充電接点１１に電気接
続するために、充電器の装着面２には３つの弾性接点５
を設けている。弾性接点５は、パック電池１に設けられ
た充電接点１１の対向位置に配設されている。弾性接点
５は、パック電池１のケース内に配設されている充電接
点１１に電気接続できるように、装着面２から弾性的に
突出して設けられている。弾性接点５は弾性変形できる
金属板を、中央凸に折曲したものである。弾性接点５
は、充電器に内蔵される充電回路（図示せず）に接続さ
れている。弾性接点５がパック電池１の充電接点１１に
接続されるとパック電池１が充電する。パック電池１に
設けられている３つの充電接点１１は、二次電池の＋側
に接続された接点と、−側に接続された接点と、パック
電池１に内蔵される温度センサー（図示せず）に接続さ
れた接点である。弾性接点５は、３つの充電接点１１に
接続されて、パック電池１の電池温度を検出しながら内
蔵される二次電池を満充電する。図に示す充電器は、ケ
ースに折り畳みできるプラグ１０を設けている。プラグ
１０を垂直に起こしてコンセントに接続して、ケースに
内蔵する充電回路に電力を供給する。

【００１２】充電器は、パック電池１を簡単かつ容易
に、しかも定位置に装着できるように、装着面２に位置
決プレート６を配設している。位置決プレート６は、４
本の伸縮ロッド７を介して、充電器の装着面２に、垂直
方向に平行移動自在に装着されている。伸縮ロッド７
は、装着面２の四隅に配設されている。伸縮ロッド７
は、ロッドを出入り自在に連結したものである。伸縮ロ
ッド７は、一端を位置決プレート６に固定し、他端を充
電器のケースに連結している。位置決プレート６に固定
されるロッドが、充電器のケースに固定されたロッドに
挿入して、位置決プレート６を充電器の装着面２に接近
させる。

【００１３】伸縮ロッド７を介して位置決プレート６を
装着面２に連結する充電器は、簡単な構造で、位置決プ
レート６を装着面２に平行移動できるように連結でき
る。ただ、本発明の充電器は、位置決プレートを平行移
動自在に連結する機構を伸縮ロッドに特定しない。伸縮
ロッドに代わってパンタグラフ等も使用できる。

【００１４】位置決プレート６は、パック電池１の位置
決凸部３を貫通させる位置決窓８と、充電器の弾性接点
５を貫通させる接点窓９とを開口している。位置決窓８
は、パック電池１の位置決凸部３を挿入してパック電池
１を定位置に配設できる大きさに開口されている。接点
窓９は、弾性接点５を貫通させて、パック電池１の充電
接点１１に接続できる大きさに開口されている。位置決
プレート６は、硬質プラスチック等の絶縁板で製作され
る。ただ、弾性接点５が接触しないように、接点窓９を
大きくするなら、金属板も使用できる。

【００１５】この構造の充電器は、位置決プレート６を
充電器の装着面２から離した状態で、パック電池１を位
置決プレート６にセットし、パック電池１を装着した位
置決プレート６を充電器の装着面２にセットして、パッ
ク電池１を位置決プレート６を介して充電器の装着面２
に装着する。充電器の装着面２にセットしたパック電池
１は、たとえば、パック電池１と充電器のケースとにバ
ンド（図示せず）を巻きつけて連結される。ただし、図
示しないが、パック電池１を、位置決プレート６または
充電器に脱着具を介して連結することもできるのは言う
までもない。

【００１６】

【発明の効果】本発明の充電器は、位置決凸部のあるパ
ック電池を簡単に定位置に装着して、充電器の弾性接点
をパック電池の充電接点に確実に電気接続できる特長が
ある。それは、本発明の充電器が、パック電池を直接に
装着するのではなく、位置決プレートを介して装着面に
セットしているからである。位置決プレートは、位置決
窓と接点窓があり、充電器の装着面に平行移動できるよ
うに装着されている。この構造の充電器は、パック電池
を位置決プレートに装着する。このとき、位置決プレー
トは充電器の装着面から離れているので、弾性接点がパ
ック電池を押圧することがない。パック電池は、弾性接
点で押し出されることなく、位置決凸部を位置決窓に挿
入して、位置決プレートの定位置に装着できる。位置決
プレートに装着されたパック電池は、位置決プレートを
装着面に移動させることによって、装着面の定位置にセ
ットできる。この状態で、装着面にパック電池をセット
できる充電器は、パック電池を簡単に装着するために、
パック電池の位置決凸部を高くする必要がない。弾性接
点がパック電池を押圧しない状態で、パック電池の位置
決凸部を位置決プレートの位置決窓に挿入できるからで
ある。さらに、この構造の充電器は、弾性接点の突出量
を低くする必要もない。弾性接点が高く突出しても、パ
ック電池を簡単に定位置に装着できるからである。した
がって、本発明の充電器は、位置決凸部の低いパック電
池を、簡単かつ容易に、充電器の装着面にセットでき、
しかも、弾性接点を確実にパック電池の充電接点に電気
接続できる特長がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例にかかる充電器の分解斜視図

【図２】図１に示す充電器にパック電池を装着する状態
を示す斜視図

【符号の説明】

１…パック電池 ２…装着面 ３…位置決凸部 ４…ガイド凹部 ５…弾性接点 ６…位置決プレート ７…伸縮ロッド ８…位置決窓 ９…接点窓 １０…プラグ １１…充電接点

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パック電池(1)を脱着自在に装着する装
   着面(2)に、パック電池(1)の位置決凸部(3)を挿入する
   ガイド凹部(4)と、パック電池(1)の充電接点(11)に接続
   される弾性接点(5)を有する充電器において、下記の全
   ての構成を有することを特徴とする充電器。 （ａ） 充電器の装着面(2)に位置決プレート(6)が配設
   されている。 （ｂ） 位置決プレート(6)は、充電器の装着面(2)に、
   平行移動自在に装着されている。 （ｃ） 位置決プレート(6)は、パック電池(1)の位置決
   凸部(3)を貫通させる位置決窓(8)と、充電器の弾性接点
   (5)を貫通させる接点窓(9)とが開口されている。（ｄ）
   位置決プレート(6)を充電器の装着面(2)から離した状
   態で、パック電池(1)を位置決プレート(6)にセットし、
   パック電池(1)を装着した位置決プレート(6)を充電器の
   装着面(2)にセットして、パック電池(1)を位置決プレー
   ト(6)を介して充電器の装着面(2)に装着するように構成
   されている。