JPH0792267B2

JPH0792267B2 - 空気吹出口装置

Info

Publication number: JPH0792267B2
Application number: JP61032103A
Authority: JP
Inventors: オデニノマンリコ
Original assignee: アイテイダブリユフアステツクスイタリアエス．ピ−．エ−．
Priority date: 1985-04-16
Filing date: 1986-02-18
Publication date: 1995-10-09
Anticipated expiration: 2010-10-09
Also published as: JPS61237962A; US4664022A; IT8553245V0

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この発明は空気吹出口が装飾スクリーンによって閉め切
られている車両、例えば自動車の計器盤（ダッシュパネ
ル）用の空気吹出口装置に関する。

〈従来の技術〉車両の空気吹出口の要件は、風を左右と上下の二方向に
吹出し、車室のあらゆる部分に確実に行き渡らせること
である。従来の吹出口装置は、例えば左右の方向は１列
になった偏向羽根によって変化させ、上下の方向は吹出
口の全体を上下の方向に回動させることによって調整し
ている。

〈発明が解決しようとする課題〉従来の装置は吹出口を計器盤の外に突出させる必要があ
るので、吹出口と計器盤と同一平面のスクリーンで体裁
よく覆い隠すことができない。又、吹出口の位置をスク
リーンの奥に離し、それを回動するようにすると、吹出
口を隠すことはできるが、吹出口から出た風はスクリー
ンから出るまでに整流され、所望の方向に流れることが
損なわれる。

〈課題を解決するための手段〉本発明は、吹出口を覆い隠すスクリーンを計器盤と同一
平面にしながら吹出口から出る風の向きを上下、左右の
任意の方向にすることができるようにしたのであって、
空気供給用のダクト（７）を形成する包囲壁（６）と、
上記ダクトの先端の吹出口（４）を覆うスクリーン
（５）と、前記吹出口から出る風の向きを左右に変化さ
せるために並列した複数の可動の垂直な偏向羽根（８）
と、前記偏向羽根の向きを調整する操作装置とを備えた
空気吹出口装置において、前記ダクト（７）内には、吹出口から出る風の向きを上
下方向に変化させる一対の上下に対向した偏向板（9,
9）をスクリーン（５）のすぐ裏に設け、両偏向板の前
縁部（10,10）間に前記各偏向羽根（８）の前縁上下を
枢着し、上下の偏向板の前縁部（10）は、スクリーン
（５）に沿って包囲壁（６）に上下方向に設けた上下の
上下方向ガイド（26）に移動且つ揺動可能に取付け、そ
の後縁部（25）はスクリーンから少し離れて包囲壁に前
後方向に設けた上下の前後方向ガイド（27）に移動且つ
揺動可能に取付けると共に、両偏向板の少なくとも一方
の前縁部をスクリーン（５）に沿って上下方向に移動可
能な操作ロッド（30）に連結したことを特徴とする。

この場合、偏向羽根（８）は、上下の偏向板（９）の前
縁部（10）に対向して垂直に形成した孔（13）内に遊び
を保って収容されたピン（12）で前記上下の偏向板の前
縁部間に回動可能に取付けることが好ましい。

又、偏向羽根（８）を調整操作装置は、偏向板（９）と
ほゞ平行で、前記各偏向羽根（８）の後縁部（14）を枢
着した一連の調整バー（15）と、該調整バーからほゞ直
角に突出するアーム（20）の長孔（21）に係合し、調整
バーを長手方向にすべらせるためのスライダー（16）を
有することが好ましい。

〈作用〉上記のように構成されているので、吹出口から出る風の
向きは、第１図の状態では、第３図に示すように斜め下
向きになった上の偏向板９により斜め下向きになり、し
かも、第２図に示すように偏向羽根８に当って右向きに
なり、全体として右下向きになる。この状態で操作装置
により偏向羽根８を次第に反時計方向に旋回させると、
偏向羽根８は紙面に対し直角になり、風向きは斜めに下
に直進し、更に旋回させると、風向きは左下向きにな
る。

一方、操作ロッド30を上に摺動させると、上下の偏向板
9,9は第３図の状態から最終的には第４図の状態にガイ
ド26,27を介して旋回、揺動する。第４図の状態では吹
出口から出る風の向きは斜め上向きの下の偏向板９によ
って斜め上向きになり、第３図と第４図の中間の状態で
は風の向きは水平になる。

従って、偏向羽根８の操作装置と、操作ロッド30とを操
作し、吹出口から出る風の向きを、吹出口を変位させず
に左、中、右と、上、中、下とに任意に合成できる。

〈実施例〉以下、この発明の一実施例を添付図面を参照して説明す
る。

第１〜３図で、１は車両の計器盤２用の空気吹出口装置
を示す。この装置は計器盤の仕切室内に嵌め込むよう設
計してあり、前記車両の車室内に風を吹出すための吹出
口４を有する横長四角形の筒枠３を含み、前記吹出口
は、計器盤２と同一面に取付けた剛性の装飾スクリーン
５を有する。前記筒枠３はスクリーン５に対しほゞ直角
で、ダクト７を形成する上下、左右に対向した包囲壁６
を有し、前記筒枠３は内部にスクリーン５のすぐ裏に垂
直に並列した周知の偏向羽根８と、羽根８に対して直角
で、スクリーン５に隣接した前縁部10,10間に上記羽根
８を支持する上下に対向した１対の偏向板９を収容して
いる。

前記偏向羽根８は吹出口４から吹出す風の向きを第２図
に矢印で示した右向き、或いはその逆の左向き、又はそ
の中間の向きに変える。又、上下に対向した偏向板9,9
は風の向きを第３図、第４図に矢印で示した下向き、上
向き、その中間の向きに変える。そして、偏向羽根８…
の向きと、上下の偏向板9,9の向きによって風はその複
合した向きに吹出口から吹出す。

各偏向羽根８は、上下の偏向板9,9の前縁部10,10に対向
して設けた夫々の孔13（第２図）と、その孔13に遊びを
保って突入する前縁上下から突出したピン12,12（第１
図）により偏向板9,9に対し垂直に取付けられている。
各偏向羽根８は後縁部14に上向きのピン12（第１図）を
有し、このピンでダクト７の内部に横方向に収容した一
連の調整バー15に枢着してある。前記調整バー15は筒枠
３に横方向に摺動可能に支持され、摘み18で横方向に操
作されるスライダー16と図示の如く直接か、又は適宜の
周知の伝達装置を介して間接的に連結し、横方向にスラ
イド可能になっている。前記摘み18は計器盤２上に露出
し、図示の如くスライダー16に直接か、又は伝達装置を
介し間接に連結する。好ましくはスライダー16は調整バ
ー15から離し、調整バー15から第２図で後向きに突出す
るアーム20の長孔21にスライダー16を通して調整バー15
に連結する。同様に上下の偏向板9,9の前縁部10、偏向
羽根８、調整バー15はリンクを構成し、偏向板９の変位
後、仮に調整バー15が包囲壁６と完全に平行でなくて
も、長孔21があるためスライダー16で調整できる。従っ
て、スライダー16を操作すると偏向羽根８の全部はピン
12を中心に同量だけ回動して向きを左、右又は中間に変
えることができる。

吹出す風の向きを上、下又はその中間に変化させること
は上下の偏向板9,9を一体として変位させ、且つ、偏向
羽根８及び調整バー15の組立体を、偏向板９と一緒に変
位させることで行える。操作装置がスクリーン５に隣接
しているにもかゝわらず、そのような変位が行えるの
は、上下の偏向板9,9の名前縁部10と後縁部25の左右を
夫々上下にある細長いガイド26,27に沿って移動可能に
してあるからである。前記ガイド26,27は包囲壁６にあ
り、筒枠３に摺動可能に取付けてある操作ロッド30を直
接か、又は適宜の周知の伝達装置を介して間接に手動操
作することにより、包囲壁６に沿って上下の偏向板の前
縁部10、後縁部25をすべらすことができる。前記操作ロ
ッド30には、図示していないが押たり、引いたりするボ
タンを計器盤２上に可視状に取付けてもよい。

好ましくは各上下の偏向板の前縁部10の左右にはピンを
突設し、筒枠３にはスクリーン５に隣接し、且つスクリ
ーンと平行な上下の貫通スロットより成る上下方向のガ
イド26,26を設け、各偏向板の前縁部の左右から突出す
るピンを上下方向のガイド26,26に突入させる。又、後
縁部25,25の左右にもピンを突設し、スクリーン５から
少し離れた奥の筒枠の上下壁には、該上下壁と平行な上
下の貫通スロットからなる前後方向のガイド27,27を設
け、偏向板の後縁部の左右から突出するピンを上記ガイ
ド27,27に突入させる。前記両ガイド26と27は左右の同
じ包囲壁６に形成してあるので同一平面にある。又、貫
通スロットより成る前後方向のガイド27の１つ、第3,4
図で下のものは短くし、他方（上のもの）は偏向板９の
長さに応じて長くする。そして、上下の偏向板９の前縁
部10の左右どちらかに突設され、前記上下方向のガイド
26,26から突出したピンの一方又は双方を操作ロッド30
に連結する。これにより操作ロッド30を第3,4図に上下
に操作すると、上下の偏向板の前縁部10,10は上下の上
下方向のガイド26,26の内部で同量だけ上下動しながら
揺動し、例えば第３図の状態から第４図の状態、或いは
その逆にすることができる。つまり、上下の偏向板の後
縁部25,25は上下方向ガイド26に対しほゞ直交した前後
方向のガイド27,27に移動可能に且つ揺動可能に取付け
てあるので、そのように第３図の最大下向きに風を吹出
す状態から第４図の最大上向きに風を吹出す状態及びそ
の途中の状態に、偏向羽根８…を伴って移動することが
できる。

図示の実施例は本発明を実施した一例であるから、本発
明はこの実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載さ
れた技術思想の枠内で設計を種々に変更して実施できる
ことは言う迄もない。

〈発明の効果〉以上で明らかなように、本発明では操作ロッド30を上下
に操作して上下の偏向板9,9の角度を変え、吹出口から
出る風の向きを斜め上、真直ぐ、斜め下に変える際、偏
向羽根８の角度は不変である。又、操作装置により偏向
羽根の向きを旋回させて変え、吹出口から出る風の向き
を左、真直ぐ、右に変える際、偏向板の角度は不変であ
る。このように吹出口の向きを変えることなくスクリー
ンのすぐ裏にある偏向羽根と、上下の偏向板とを個々に
調整できるので、吹出口を計器盤に固定し、吹出口を計
器盤と同一面スクリーンで体裁よく覆いかくすことがで
きる。

又、構造が比較的簡単なので、組立てが容易であり、低
コストで提供できると共に、故障も少ない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の空気吹出口装置の一実施例を示すもの
で、第１図はダクトから吹出口の方を見た、摘みの位置
での断面図、背面図、第２図は第１図の一部を断面にし
た平面図、第３図は第１図のIII−III線での風の吹出方
向を下向きにした断面図、第４図は風の吹出方向を上向
きにした第３図と同様な断面図である。２……計器盤、４……吹出口、５……スクリーン、６…
…包囲壁、９……ダクト、８……偏向羽根、９……偏向
板、10……偏向板の前縁部、15……調整バー、25……偏
向板の後縁部、26……上下方向ガイド、27……前後方向
ガイド。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】空気供給用のダクト（７）を形成する包囲
壁（６）と、上記ダクトの先端の吹出口（４）を覆うス
クリーン（５）と、前記吹出口から出る風の向きを左右
に変化させるために並列した複数の可動の垂直な偏向羽
根（８）と、前記偏向羽根の向きを調整する操作装置と
を備えた空気吹出口装置において、前記ダクト（７）内には、吹出口から出る風の向きを上
下方向に変化させる一対の上下に対向した偏向板（9,
9）をスクリーン（５）のすぐ裏に設け、両偏向板の前
縁部（10,10）間に前記各偏向羽根（８）の前縁上下を
枢着し、上下の偏向板の前縁部（10）は、スクリーン
（５）に沿って包囲壁（６）に上下方向に設けた上下の
上下方向ガイド（26）に移動且つ揺動可能に取付け、そ
の後縁部（25）はスクリーンから少し離れて包囲壁に前
後方向に設けた上下の前後方向ガイド（27）に移動且つ
揺動可能に取付けると共に、両偏向板の少なくとも一方
の前縁部をスクリーン（５）に沿って上下方向に移動可
能な操作ロッド（30）に連結したことを特徴とする空気
吹出口装置。
【請求項２】特許請求の範囲（１）に記載の空気吹出口
装置において、偏向羽根（８）は、上下の偏向板（９）
の前縁部（10）に対向して垂直に形成した孔（13）内に
遊びを保って収容されたピン（12）で前記上下の偏向板
の前縁部間に回動可能に取付けた空気吹出口装置。
【請求項３】特許請求の範囲（１）と（２）のどれか１
項に記載の空気吹出口装置において、偏向羽根（８）を
調整する操作装置は、偏向板（９）とほゞ平行で、前記
各偏向羽根（８）の後縁部（14）を枢着した一連の調整
バー（15）と、該調整バーからほゞ直角に突出するアー
ム（20）の長孔（21）に係合し、調整バーを長手方向に
すべらせるためのスライダー（16）を有する空気吹出口
装置。