JPH0776209B2 - 光学活性3―ヒドロキシピロリジン誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性3―ヒドロキシピロリジン誘導体の製造方法

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JPH0776209B2
JPH0776209B2 JP2093962A JP9396290A JPH0776209B2 JP H0776209 B2 JPH0776209 B2 JP H0776209B2 JP 2093962 A JP2093962 A JP 2093962A JP 9396290 A JP9396290 A JP 9396290A JP H0776209 B2 JPH0776209 B2 JP H0776209B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D207/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D207/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D207/04Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D207/10Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D207/12Oxygen or sulfur atoms

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、医薬品の合成中間体として有用な化合物であ
る次の一般式(III) (式中、Qは置換基を有していてもよいフェニル基を示
し、*印は不斉炭素原子を意味する。)で表される光学
活性3−ヒドロキシピロリジン誘導体の製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
近年、本発明の製造方法により得られる光学活性3−ヒ
ドロキシピロリジン誘導体である1−ベンジル−3−ヒ
ドロキシピロリジン類は、その誘導体の2,6−ジメチル
−4−(m−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジ
ン−3,5−ジカルボン酸(3S)−3−(1−ベンジル−
3−ピロリジニル)エステル−5−メチルエステル(以
下、YM-09730という)について、冠動脈内直接投与によ
り冠血流量を増加させる等の特有の薬理効果を有するも
のが見出され、医薬原料として期待されるようになった
〔特開昭61-63652号公報〕。
本発明の光学活性3−ヒドロキシピロリジン誘導体と類
似の構造を有する化合物として、3−ヒドロキシピロリ
ジンがある。このものは、医薬、農薬等の中間体として
古くから知られている産業上有用な化合物であり、従
来、1−ベンジル−3−ヒドロキシピロリジンを一旦合
成し、これをオートクレーブ中でパラジウム触媒の存在
下、水素ガス雰囲気で加熱してトルエンを脱離せしめる
方法等により合成されていた。また、その他の3−ヒド
ロキシピロリジンの合成方法として、例えば、4−アミ
ノ−1,2−ブタンジオールを金属触媒存在下で反応せし
める方法〔特開昭57-56457号公報〕、4−ヒドロキシ−
L−プロリンをシクロヘキセノン存在下にて脱炭酸せし
める方法〔特開昭60-23328号公報〕、一般式 (式中、X1およびX2は同一又は異なるアルキルスルホニ
ルオキシ基、ハロゲノアルキルスルホニルオキシ基、ア
リールスルホニルオキシ基またはハロゲン原子を示す)
で表されるブタン誘導体、例えば2−ヒドロキシ−1,4
−ジ−(メチルスルホニルオキシ)ブタンをアンモニア
と反応せしめる方法〔特開昭60-104061号公報〕等が提
案されている。
本発明の製造方法によって得られる目的化合物の1つで
ある1−ベンジル−3−ヒドロキシピロリジンの合成方
法としては、dl−リンゴ酸にベンジルアミンを反応さ
せ環化し1−ベンジル−3−ヒドロキシコハク酸イミド
とした後、水素化アルミニウムリチウムにて還元する方
法〔Synthetic Communications,13(13),p.1117-1123
(1983)〕、4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸アルキル
または3,4−エポキシ酪酸アルキルにベンジルアミン誘
導体を反応させ1−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−ピ
ロリドン誘導体とし、更に水素化アルミニウムリチウム
等の還元剤を用いて目的とするピロリジンを得る方法
〔特開昭64-45360号公報及び特開平1-207266号公報〕が
挙げられる。更に、YM-09730においては、光学活性体で
ある(S)−(−)−1−ベンジル−3−ヒドロキシピ
ロリジンを中間体とするものが薬理的に有用であるた
め、前記の方法に準じて(S)−(−)−リンゴ酸よ
り得られる(S)−(−)−1−ベンジル−3−ヒドロ
キシピロリジンと少量副生する(R)−(+)−1−ベ
ンジル−3−ヒドロキシピロリジンの混合物に、光学活
性なマンデル酸を加え(S)−(−)−1−ベンジル−
3−ヒドロキシピロリジンのマンデル酸塩を晶出させ、
次いでアルカリで酸基を除き(S)−(−)−1−ベン
ジル−3−ヒドロキシピロリジンを得る方法〔特開昭61
-63652号公報〕が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、医薬品の中間体として有用な光学活性1−ベン
ジル−3−ヒドロキシピロリジンを得る従来の方法で
は、前述のの方法のように、原料が天然の光学活性体
である為入手が容易でなかったり、また、及びの方
法のように、ともに環化後に還元するという過程が必要
であり、還元剤として、工業的に操作しにくく、かつ高
価な水素化アルミニウムリチウムを使用しなければなら
ないという問題点を有している。
このようなことから、容易に合成等の方法によって入手
しうる光学活性体を原料とし、かつ、合成過程が煩雑で
なく、経済的に安価な方法によって医薬品の中間体とし
て有用な光学活性1−ベンジル−3−ヒドロキシピロリ
ジン誘導体を得る方法が望まれていた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の課題を解決しようとして研究を重
ねた結果、本出願人によって先に出願された特開昭63-3
10847号公報記載の方法に準じて、化学合成によって容
易に入手しうる光学活性4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸
エステルを出発化合物とし、更に還元及びスルホニル基
を導入することによって得られる下記一般式(I)で表
される光学活性4−ハロ−3−ヒドロキシブタン誘導体
をベンジルアミン誘導体によって環化して、目的とする
光学活性1−ベンジル−3−ヒドロキシピロリジン誘導
体を有利に製造する方法を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、一般式(I) (式中、R1は低級アルキル基または置換基を有していて
もよいフェニル基、Xはハロゲン原子を示し、*印は不
斉炭素原子を意味する) で表される光学活性4−ハロ−3−ヒドロキシブタン誘
導体に、一般式(II) H2NCH2Q (II) (式中、Qは置換基を有していてもよいフェニル基を示
す) で表されるベンジルアミン誘導体を反応させることを特
徴とする一般式(III) (式中、Qは前記と同じ意味を有し、*印は不斉炭素原
子を意味する) で表される光学活性3−ヒドロキシピロリジン誘導体の
製造方法を提供するものである。
前記一般式(I)で表される光学活性4−ハロ−3−ヒ
ドロキシブタン誘導体は、どのような方法によって得て
もよいが、下記の反応式に示される化学合成により、有
利に得ることができる。
化合物(I)の合成 (式中、R1は低級アルキル基または置換基を有していて
もよいフェニル基、R2は低級アルキル基、Xはハロゲン
原子を示し、*印は不斉炭素原子を意味する) 一般式(VI)中のR2で示される低級アルキル基は、炭素
数1〜4の直鎖または分枝鎖アルキル基であり、例え
ば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基
等が挙げられ、Xは一般式(I)及び(IV)中のXと同
じ意味を有するハロゲン原子であり、例えば、塩素、臭
素、ヨウ素が挙げられる。この化合物(VI)は、特開昭
63-310847号公報記載の方法により、一般式(VII) (式中、R2及びXは前記と同じ意味を有する)で表され
るγ−ハロ置換−β−ケトエステルをルテニウム−光学
活性ホスフィン錯体を触媒として不斉水素化することに
よって容易に得ることができる。
こうして得られる化合物(VI)を還元すれば光学活性4
−ハロ−1,3−ブタンジオール(IV)を得ることができ
る。カルボン酸エステルをアルコールまで還元する方法
としては、例えば、R.B.Moffett著,「Organic Synthes
is」Collective volume 4,p.834-835(1963);R.Adams
ら,Journal of American Chemical Society,72,p.158-1
63(1950)記載の方法等があり、用いられる還元剤とし
ては、水素化ホウ素カルシウム、水素化アルミニウムリ
チウム等が挙げられるが、反応効率及び経済的な面から
いえば水素化ホウ素カルシウムが好ましく用いられる。
水素化ホウ素カルシウムは、水素化ホウ素ナトリウム2
当量と塩化カルシウム1当量を反応せしめることにより
容易に得ることができるが、本発明においては、無水の
条件が好ましく、水素化ホウ素ナトリウム及び無水塩化
カルシウムを例えば乾燥ジオキサン等の溶媒中で反応せ
しめ、このものに化合物(VI)を−10℃〜30℃、好まし
くは0℃〜20℃で滴下し還元反応を行う。反応終了後、
例えば、10%の塩酸無水メタノール溶液等の酸により反
応液を酸性(pH1〜3)とし析出する結晶を取り除き、
過剰のジオキサン及びメタノールを減圧下40℃以下にて
留去し、更に飽和食塩水等で洗浄後、例えば酢酸エチル
等の適当な溶媒にて抽出し化合物(IV)を得る。
次いで化合物(IV)に一般式(V)で示されるスルホニ
ル化合物を反応させ、化合物(IV)の1位の水酸基に選
択的にアルキルスルホニルオキシ基またはアリールスル
ホニルオキシ基を導入すれば目的とする光学活性な化合
物(I)を得ることができる。ここで、一般式(V)中
のR1は一般式(I)中のR1と同じ意味を有する低級アル
キル基または置換基を有していてもよいフェニル基であ
り、低級アルキル基としては、例えば、メチル基、イソ
ブチル基等の直鎖または分枝鎖アルキル基を挙げられ、
置換基を有していてもよいフェニル基としては、フェニ
ル基、低級アルキル置換フェニル基、低級アルコキシ置
換フェニル基、ハロ置換フェニル基等が挙げられる。1,
3−ブタンジオールの1位の水酸基のみ選択的に置換反
応を行う方法としては、例えば、Y.Gaoら,Journal of O
rganic Chemistry,53,p.4081-4084(1988)記載の方法
等がある。すなわち、化合物(IV)を塩化メチレン、ジ
クロロエタン、エーテル、ジオキサン、ピリジン等の有
機溶媒に溶解し、−30℃〜10℃に冷却した後、トリエチ
ルアミン、ジメチルアニリン、ピリジン、4−ジメルア
ミノピリジン等の塩基を化合物(IV)に対して2〜10倍
モル、好ましくは2〜3倍モル加え、次いでスルホニル
化合物(V)を化合物(IV)に対して1〜1.2倍モル加
えて、化合物(IV)の反応速度に応じた時間及び温度条
件にて攪拌し反応せしめる。反応終了後、例えば5%塩
酸水溶液等の酸で酸性(pH1〜2)とし、次いで飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水等で洗浄後、過剰
の溶媒を留去し、化合物(I)を得る。
このようにして得られた化合物(I)から、目的とする
化合物(III)を得るには、まず、化合物(I)をメタ
ノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類に溶
解しておき、このものに炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸リチウム等の無機塩基を化合物(I)に対して
約等モル、或いは、トリエチルアミン、ピリジン、ジメ
チルアニリン等の有機塩基を化合物(II)に対して等モ
ルから2倍モル加え、次いで前記一般式(II)で表され
るベンジルアミン誘導体を化合物(I)に対して等モル
から2倍モル、好ましくは1.1〜1.2倍モル加え、加熱還
流下にて5〜20時間反応せしめる。ここで一般式(II)
中のQは、一般式(III)中のQで示される置換基を有
していてもよいフェニル基と同じ意味を有し、例えば、
フェニル基、低級アルキル置換フェニル基、低級アルコ
キシ置換フェニル基、ハロ置換フェニル基等が挙げら
れ、特に好ましく用いられるベンジルアミン誘導体とし
ては、ベンジルアミン、p−メトキシベンジルアミン、
2,4−ジメトキシベンジルアミン、3,4,5−トリメトキシ
ベンジルアミン等を挙げることができる。反応終了後、
過剰の溶媒を留去して、例えは水−酢酸エチル等の溶媒
で分液後、得られた有機層を蒸留等の処理をすることに
より、目的とする光学活性3−ヒドロキシピロリジン誘
導体(III)を得る。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらの実施例に制限されるものではない。
なお、以下の測定には次の機器を用いた。1 H‐NMR:AM-400型装置(400MHz)(ブルッカー社製) 内部標準物質:テトラメチルシラン 旋光度:DIP-4型装置(日本分光工業株式会社製) 実施例1 化合物(IV):(3S)−4−クロロ−1,3−ブタンジオ
ールの製造 水素化ホウ素ナトリウム148.8g(3.93モル)と無水塩化
カルシウム218.3g(1.93モル)を乾燥1,4−ジオキサン1
00ml中で室温にて15時間反応させ、得られた水素化ホウ
素カルシウムに、15℃にて(3S)−4−クロロ−3−ヒ
ドロキシ酪酸メチルエステル200g(1.3モル)と1,4−ジ
オキサン200mlの混合溶液を4時間かけて滴下した。15
℃にて15時間攪拌した後、同温でメタノール502g(15.7
モル)を4時間かけて滴下し、次いで20℃で10%塩酸メ
タノール溶液2500mlを加え析出した結晶をろ過して取り
除き、得られたろ液を40℃減圧下(5〜10mmHg)で濃縮
した。更にこの濃縮物に飽和食塩水870mlを滴下し、析
出した結晶をろ過して取り除き、得られたろ液を酢酸エ
チル3000mlで3回抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後40℃減圧下で濃縮し、掲題の(3S)−4−ク
ロロ−1,3−ブタンジオール160g(収率97%)を得た。1 H‐NMR(CDC13)δppm:1.75〜1.85(m,2H),3.58(dd,
2H),3.86(m,2H),4.07(m,1H) 実施例2 化合物(I):(3S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ−
1−メチルスルホニルオキシブタンの製造 実施例1で得た(3S)−4−クロロ−1,3−ブタンジオ
ール5g(40ミリモル)の塩化メチレン(50ml)溶液をド
ライアイス−アセトンバスで−30℃に冷却し、トリエチ
ルアミン11ml(80ミリモル)を20分かけて滴下した。こ
のものにメタンスルホニルクロリド4.58g(40ミリモ
ル)の塩化メチレン(100ml)溶液を1時間かけて滴下
し、更に30分攪拌した。得られた反応液を氷水200mlに
注ぎ、分液後有機層を、1N塩酸150ml、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液200ml、更に飽和食塩水200mlで各1回ず
つ洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して次いで溶媒
を留去して濃縮物3.10gを得た。このものの1H‐NMRを測
定したところ、目的とする(3S)−4−クロロ−3−ヒ
ドロキシ−1−メチルスルホニルオキシブタンは87.8%
含有されており、収率は36.8%であった。1 H‐NMR(CDC13)δppm:1.90〜2.10(m,2H),3.05(s,3
H),3.60(m,2H),3.90(m,2H),4.45(m,1H) 実施例3 化合物(I):(3R)−4−クロロ−3−ヒドロキシ−
1−p−トリルスルホニルオキシブタンの製造 実施例1の方法に準じて(3R)−4−クロロ−3−ヒド
ロキシ酪酸メチルエステルを出発化合物として得た(3
R)−4−クロロ−1,3−ブタンジオール5g(40ミリモ
ル)の塩化メチレン(30ml)溶液をドライアイス−アセ
トンバスで−20℃に冷却し、トリエチルアミン8.13g(8
0ミリモル)を30分かけて滴下した。このものにp−ト
ルエンスルホニルクロリド7.66g(40.2ミリモル)の塩
化メチレン(100ml)溶液を50分かけて滴下し、室温に
戻して更に20時間攪拌した。得られた反応液を氷水200m
lに注ぎ、分液後有機層を、1N塩酸100mlで1回、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液100mlで2回、更に飽和食塩水1
00mlで1回洗浄し、溶媒を留去して濃縮物7.8gを得た。
このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン/酢酸エチル=2:1)で精製して目的とする(3R)
−4−クロロ−3−ヒドロキシ−1−p−トリルスルホ
ニルオキシブタン6.1g(収率54%)を得た。1 H‐NMR(CDC13)δppm:1.78〜2.00(m,2H),2.46(s,3
H),3.45〜3.65(dd,2H),3.95(m,1H),4.20(m,2H),
7.40(d,2H),7.80(d,2H) 実施例4 化合物(I):(3S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ−
1−メチルスルホニルオキシブタンの製造 実施例1で得た(3S)−4−クロロ−1,3−ブタンジオ
ール5g(40ミリモル)の塩化メチレン(50ml)溶液をド
ライアイス−アセトンバスで−30℃に冷却し、ピリジン
9.48g(80ミリモル)を30分かけて滴下した。このもの
にメタンスルホニルクロリド4.58g(40ミリモル)の塩
化メチレン(50ml)溶液を1時間かけて滴下し、更に室
温で15時間攪拌した。得られた反応液を氷水150mlに注
ぎ、分液後有機層を、1N塩酸150mlで1回、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液100mlで1回、更に飽和食塩水100ml
で2回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して次いで
溶媒を留去して濃縮物3.21g(収率37.2%)得た。
実施例5 化合物(I):(3S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ−
1−メチルスルホニルオキシブタンの製造 実施例1で得た(3S)−4−クロロ−1,3−ブタンジオ
ール5g(40ミリモル)のジオキサン(50ml)溶液に、氷
冷下(0〜5℃)にてピリジン6.4ml(80ミリモル)を3
0分かけて滴下した。このものにメタンスルホニルクロ
リド4.58g(40ミリモル)のジオキサン(50ml)溶液を
1時間かけて滴下し、更に室温で15時間攪拌した。得ら
れた反応液を氷水150mlに注ぎ、分液後、有機層を、1N
塩酸150mlで1回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100ml
で1回、更に飽和食塩水100mlで2回洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、ついで溶媒を留去して濃縮物6.
5gを得た。このものについて実施例2と同様に1H‐NMR
を測定したところ、目的とする(3S)−4−クロロ−3
−ヒドロキシ−1−メチルスルホニルオキシブタンは92
%含有されており、収率は78%であった。
実施例6 化合物(III):(3S)−1−ベンジル−3−ヒドロキ
シピロリジンの製造 実施例4で得た(3S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ−
1−メチルスルホニルオキシブタン2g(10.6ミリモル)
にベンジルアミン1.18ml(10.7ミリモル)、炭酸ナトリ
ウム1.34g(12.72ミリモル)及びエタノール20mlを加
え、加熱還流下5時間反応させた。冷却後、エタノール
を減圧下にて留去し、残渣に酢酸エチル20ml、水10mlを
加えて攪拌し、次いで分液後、有機層に無水硫酸マグネ
シウムを加えて乾燥し、更に酢酸エチルを留去した。こ
のものを減圧下(0.9mmHg)にて蒸留して沸点105〜110
℃の留分である目的とする化合物(3S)−1−ベンジル
−3−ヒドロキシピロリジン1.76g(収率94%)を得
た。1 H‐NMR(CDC13)δppm:1.75(m,1H),2.20(m,1H),2.
35(m,1H),2.50(br,1H),2.60(m,1H),2.70(m,1
H),2.90(m,1H),3.70(s,2H),4.32(m,1H),7.30
(s,2H) 〔α〕D 25:−3.58°(C=5,メタノール) 文献値〔Bhat.K.L.ら;Synthetic communications,15,p,
587(1985)〕100%ee〔α〕D 25:−3.77°より、この
ものの光学純度は95.2%eeであった。
実施例7 化合物(III):(3R)−1−ベンジル−3−ヒドロキ
シピロリジンの製造 実施例3で得た(3R)−4−クロロ−3−ヒドロキシ−
1−p−トリルスルホニルオキシブタン2g(7.18ミリモ
ル)にベンジルアミン0.78g(7.3ミリモル)、炭酸ナト
リウム0.92g(8.68ミリモル)及びエタノール20mlを加
え、加熱還流下7時間反応させた。冷却後、エタノール
を減圧下にて留去し、残渣に酢酸エチル100ml、水50ml
を加えて攪拌し、次いで分液後、有機層を無水硫酸マグ
ネシウムを加えて乾燥し、更に溶媒を留去した。このも
のを減圧下にて蒸留して目的とする(3R)−1−ベンジ
ル−3−ヒドロキシピロリジン1.1g(収率86.5%)を得
た。
〔発明の効果〕
本発明は、医薬品の合成中間体として有用な化合物であ
る光学活性3−ヒドロキシピロリジン誘導体を有利に取
得する方法である。すなわち、合成によって容易に得る
ことができる光学活性4−ハロ−3−ヒドロキシブタン
誘導体をベンジルアミン誘導体によって環化することを
特徴としており、従来の方法のような煩雑な合成過程を
経ることがなく、経済的にも安価であり、工業的に優れ
た方法である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1は低級アルキル基または置換基を有していて
    もよいフェニル基、Xはハロゲン原子を示し、*印は不
    斉炭素原子を意味する)で表される光学活性4−ハロ−
    3−ヒドロキシブタン誘導体に、一般式(II) H2NCH2Q (II) (式中、Qは置換基を有していてもよいフェニル基を示
    す) で表されるベンジルアミン誘導体を反応させることを特
    徴とする一般式(III) (式中、Q及び*印は前記と同じ意味を有する) で表される光学活性3−ヒドロキシピロリジン誘導体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】一般式(IV) (式中、Xはハロゲン原子を示し、*印は不斉炭素原子
    を意味する) で表される光学活性4−ハロ−1,3−ブタンジオール
    に、一般式(V) R1SO2Cl (V) (式中、R1は低級アルキル基または置換基を有していて
    もよいフェニル基を示す) で表されるスルホニル化合物を反応させ、一般式(I) (式中、R1、X及び*印は前記と同じ意味を有する) で表される光学活性4−ハロ−3−ヒドロキシブタン誘
    導体を得、これに一般式(II) H2NCH2Q (II) (式中、Qは置換基を有していてもよいフェニル基を示
    す) で表されるベンジルアミン誘導体を反応させることを特
    徴とする一般式(III) (式中、Q及び*印は前記と同じ意味を有する) で表される光学活性3−ヒドロキシピロリジン誘導体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(VI) (式中、R2は低級アルキル基、Xはハロゲン原子を示
    し、*印は不斉炭素原子を意味する)で表される光学活
    性4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルを還元し、一
    般式(IV) (式中、X及び*印は前記と同じ意味を有する) で表される光学活性4−ハロ−1,3−ブタンジオールと
    し、次いで一般式(V) R1SO2Cl (V) (式中、R1は低級アルキル基または置換基を有していて
    もよいフェニル基を示す) で表されるスルホニル化合物を反応させ、一般式(I) (式中、R1、X及び*印は前記と同じ意味を有する) で表される光学活性4−ハロ−3−ヒドロキシブタン誘
    導体を得、これに一般式(II) H2NCH2Q (II) (式中、Qは置換基を有していてもよいフェニル基を示
    す) で表されるベンジルアミン誘導体を反応させることを特
    徴とする一般式(III) (式中、Q及び*印は前記と同じ意味を有する) で表される光学活性3−ヒドロキシピロリジン誘導体の
    製造方法。
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