JPH0775994B2 - 電気自動車の電動輪とこれを用いた三輪電気自動車 - Google Patents

電気自動車の電動輪とこれを用いた三輪電気自動車

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JPH0775994B2 JP63273849A JP27384988A JPH0775994B2 JP H0775994 B2 JPH0775994 B2 JP H0775994B2 JP 63273849 A JP63273849 A JP 63273849A JP 27384988 A JP27384988 A JP 27384988A JP H0775994 B2 JPH0775994 B2 JP H0775994B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、直接車輪を回転させるダイレクトドライブ方
式の電気自動車の電動輪およびこの電動輪を備えた三輪
電気自動車に関する。
(従来の技術) 近年では、低公害、低騒音、制御容易性等のメリットか
ら、バッテリ電力を動力源とし、モータを駆動源とした
電気自動車が注目を浴びている。
従来の電気自動車は、車輪とモータとがそれぞれ独立し
て載置される二軸駆動方式のものであることから、モー
タの回転を車輪に伝達する場合とか、左右両車輪の回転
数を変えてコーナーを曲がる場合には、その動作を円滑
にかつ確実に行なうために、減速器、作動装置等の動力
伝達装置(例えば、実開昭47−18,010号公報参照)と
か、この装置と車輪とを連結するドライブシャフト等か
らなる,付帯装置(例えば、実開昭48−38,506号公報参
照)を必要としている。
ところが、このような動力伝達装置及び付帯装置は、動
力機械損失の低下に加え、車体の重量の増大を伴ない、
この結果、消費電力の増加、バッテリー充電当りの走行
距離(以下、レンジと称する)の低下という欠点を生じ
る虞れがある。特に、電気自動車では、バッテリー充電
当りの走行距離が短いことが、この電気自動車の汎用化
を妨げる一大要因となっていることは周知の通りであ
る。
そこで、最近では、前記減速機、差動装置、ドライブシ
ャフト等の動力伝達装置を廃止して動力機械損失を向上
させ、車体重量の軽減を図るために、ダイレクトドライ
ブ方式の電動輪とした車両もある。
このダイレクトドライブ方式の電動輪は、モータのトル
クを直接車輪に伝達するもので、これには、モータと車
輪とを機械的に連結したもの(例えば実開昭54−21,312
号公報、USP3,937,293号等参照)と、車輪内にモータを
組み込んだものがある(特開昭52−22,214号公報、USP
4,021,690号等参照)。
(発明が解決しようとする課題) ところが、前者のモータと車輪とを連結した方式のもの
は、電動輪の軸方向寸法が肥大化し、また、太い中実の
モータ回転軸が車輪の軸として設けられているため、車
体重量が増大し、バッテリー充電当りの走行距離が低下
する虞れがある。また、この回転軸を支持する機構ある
いはモータに給電する動力線等が入り組み、電動輪の全
体構造が複雑となり、このモータの冷却が難しく、この
電動輪を組み立てる作業性、及び保守点検等の整備性に
問題がある。
後者のホイールディスクにモータを取付けた方式のもの
も、太い中実のモータ回転軸が車軸となっているため、
電動輪の構造が複雑化し、前者と同様の問題を有し、さ
らにこれに加えて、車輪の内方にモータが設けられてい
るため、モータ冷却を行うと、モータ内部に埃等が侵入
し易く、この埃等により電動輪の耐久性が低下するとい
う問題がある。
このような塵埃等の侵入を防止するために所定箇所にダ
ストシールが設けられているが、このダストシールは通
常ハブ側に摺動することから、モータの機械損失が低下
するという欠点を有している。さらに、従来使用されて
いるディスクブレーキを備えた電動輪にあっては、ディ
スクとパッドが常に接触しているため、これもモータの
機械損失にとって不利なものとなっていた。
そこで本発明者らは、かかる欠点を解消すべく鋭意努力
した結果、軽量コンパクトで大出力を発揮することがで
き、電気自動車にとって最適なモータを開発するに当
り、前記ダイレクトドライブ方式の長所である動力伝達
系の簡素化、車両全体の軽量化等という点を助長すると
ともに、その欠点である転がり摩擦抵抗の増加によるモ
ータの機械損失の低下を一掃することができる電動輪
と、この電動輪を備えた三輪電気自動車を開発するに至
った。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされ
たものであり、動力伝達系の簡素化、車両全体の軽量化
を図り、モータの機械損失の向上を達成したダイレクト
ドライブ方式の電気自動車の電動輪およびこの電動輪を
備えた三輪電気自動車を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための第1の発明は、ハブの外周に
ホイールディスクを回動可能に取付け、このホイールデ
ィスクの外周に車輪を装着するとともに、このホイール
ディスクの外側にモータのロータ部を前記車輪の外側か
らホイル締めにより固着し、さらにこのローラ部の外側
にモータカバーを前記車輪の外側からボルト締めにより
固着し、前記ロータ部と小許の間隙を介して対設される
ステータ部を前記ハブに前記車輪の外側からボルト締め
により固着し、一方、前記ホイールディスクの内側にド
ラム型ブレーキのブレーキドラムを前記車輪の内側から
ボルト締めするとともに、当該ブレーキドラムと前記ハ
ブとの間にダストシールを介装することにより前記ステ
ータ部が収容された空間を密閉したことを特徴とする電
気自動車の電動輪である。
また、上記目的を達成するための第2の発明は、上述し
た電気輪を車体の後部左右に配設した三輪電気自動車で
あって、前記電動輪の近傍に前記電動輪に電力を供給す
るバッテリと、前記電動輪の制御装置とを配設したこと
を特徴とする三輪電気自動車である。
(作用) このように構成すれば、ダイレクトドライブ方式を採用
し、中空ハブにより車軸とモータの回転軸を構成したの
で、減速機、差動装置、ドライブシャフト等の動力伝達
装置が不要となり、車軸部分の構造が簡素になり、車体
の軽量化、コンパクト化を達成することができ、これに
よりバッテリー充電当りの走行距離も伸び、また、電気
自動車の電動輪を組み立てるに当っても、車輪の外部側
方からホイールディスクにロータを、ハブにステータ部
を、ボルト締めにより固着できるので、自動車の保守点
検時に車体を持ち上げることなく外部から容易に行なう
ことができ、また各部品を次々と積み重ね方式により組
み立てる作業方式とすることが可能となるので車体の組
み立てもきわめて容易になる。
さらに、ステータ部が収容された空間は、モータカバ
ー、ロータ部、ホイールディスクおよびハブがそれぞれ
ボルト締めされており、ダストシールをハブとブレーキ
ドラムとの間のみに介装したため、車輪の転がり摩擦抵
抗が減少し、これによりモータ出力の機械損失が向上す
ることになる。しかも、ドラム型ブレーキを備えている
ことから、ブレーキを作動していない状態ではブレーキ
ドラムとシューとは接触しておらず、これによっても車
輪の転がり摩擦抵抗が減少し、モータの機械損失が向上
する。
(実施例) 以下、本発明の電気自動車を実施例に基づき詳細に説明
する。
第1図は、第1の発明の一実施例に係る電動輪を示す要
部断面図、第2図は、同電動輪の分解斜視図、第3図
は、第2の発明の一実施例に係る三輪電気自動車を示す
平面図、第4図は、同三輪電気自動車の側面図である。
まず、第1〜2図に示す電動輪は、第3〜4図に示す三
輪電気自動車の後部左右にサスペンション、ナックル等
を介して配設されるものであり、2つの電動輪14,14は
それぞれ略同様の構造となっている。また、第3〜4図
に示す前輪17はショックアブソーバ18を介してハンドル
軸19に回動自在に取付けられた操舵輪である。
この電動輪14は、ホイールディスク2の外周に後述の車
輪3が装着され、このホイールディスク2の外部側方に
モータMが取付けられたアウタロータ方式のもので、こ
のモータMによりホイールディスク2を回転させるダイ
レクトドライブ方式としたものである。
前記電動輪14は、中心にナックル(不図示)を有し、サ
スペンション機構20(第3図参照)を介して前記車体15
に対し上下動可能に取付けられている。
そして、このナックルは、中空に形成されており、ボル
トによりハブ1と同軸的に連結され、このハブ1の外周
には前記ホイールディスク2が2つの軸受21,22を介し
て回転可能に取付けられている。このハブ1はモータM
の回転軸と車軸とを兼用するものである。
なお、前記ホイールディスク2の外周に取付けられた車
輪3は、ボルト23により固着されたホイールリム24と、
タイヤ25とから構成されている。
また、このホイールディスク2の外周端部位には、前記
モータMのロータ部4と、ロータカラー26とが複数本の
ボルト5により外部側から共締め固定されており、さら
に、このロータカラー26には前記モータMの外側を覆う
モータカバー6がボルト7により固定されている。
このようにすれば、前記モータカバー6を外部側方から
着脱できるので、組付性、整備性が向上することにな
る。なお、前記ロータカラー26を廃止して、ロータ部4
とモータカバー6とを車輪3の外部から前記ホイールデ
ィスク2に共締めするように構成することも可能であ
る。
前記ロータ部4は、環状のヨーク27と、このヨーク27の
内周面に接着剤若しくはボルト等により固着された薄肉
で強力な磁界を発生する希土類の永久磁石28とから構成
されている。
この希土類の永久磁石28は、大きな磁束密度を有するの
みでなく、室温で大きな結晶磁気異方性を示すことから
大きな保磁力を発揮し、これをモータ用の永久磁石とし
て用いれば、永久磁石を薄肉化することができ、コンパ
クトなモータとなり、大きな出力を出すことができる。
例えば、通常の永久磁石であるアルニコ系、又はフェラ
イト系のものは、50〜270kA/m程度の保磁力を有するも
のであるのに対して、希土類コバルト系(RCo5)のもの
は、その保磁力が680〜800kA/mにもなることから前記希
土類磁石が有効なものであることは明らかである。
また、前記モータカバー6は、アルミニウム合金等のよ
うな軽量金属よりなり、モータMの放熱性を向上するた
めに、内周面及び外周面に放熱フィンf1が突出されてい
る。
このロータ部4と小許の間隙Gを介して対設されたステ
ータ部8は、コイルCが巻回された電機子コア28の内周
部位をボルト9によりハブ1のフランジ部1aに固着され
ているが、この固着に当り、電機子ホルダ29も共締めさ
れている。
この電機子ホルダ29は、第2図より明らかなように半断
面L字状をしたもので、リング状突部29aには歯部が形
成され、この歯部と前記ハブ1の端部に形成された歯部
が噛合するようになっている。
また、前記コイルCとハブ1内を挿通する動力線(不図
示)とは、板状の端子20を介して接続されているが、こ
の接続は、動力線の端部に筒状のコネクタ31をカシメ固
定するとともにこのコネクタ31を絶縁用ブロック32中に
挿通し、このコネクタ31の端部にスタッドボルト33を螺
着する場合に前記端子30を介在して行なったものであ
る。
さらに、前記モータカバー6の内面には、モータMの回
転状態を検知するためのタイミング用グリッド42が設け
られている。このタイミング用グリッド42は、ロータ部
4に取付けられた永久磁石28の磁極に対応して設けられ
ており、前記電機子ホルダ29の一端に取付けられたフォ
トセンサー43からの光信号を図示しない受光素子に向か
って反射するものである。
前記ホイールディスク5の内方側端面には、第2図に示
すようにドラム型ブレーキ10のブレーキドラム11がボル
ト12により取付けられている。このドラム型ブレーキ10
は、ブレーキドラム11の内周面にカム機構34を作動させ
ることにより拡開して接触するブレーキシュー35が取付
けられており、カム機構34をブレーキを開放した位置に
戻せば、リターンスプリング36により前記ブレーキシュ
ー35とブレーキドラム11とは接触しなくなる。したがっ
て、このようなドラム型ブレーキ10を電機自動車に適用
すれば、通常走行時にはブレーキドラム11とブレーキシ
ュー35との摩擦抵抗はないことから、常にブレーキディ
スクにブレーキパッドが接触しているディスクブレーキ
に比べて、モータMの機械損失が向上することになる。
なお、第1図中「37」はブレーキバックプレートであ
る。
上述したように、モータMを構成するステータ部8が収
容された空間Sは、前記ハブ1、ホイールディスク2、
ロータ部4、ロータカラー26、モータカバー6およびブ
レーキドラム11をそれぞれボルト締結することによって
形成されているため、前記車輪3外側から塵埃等が当該
空間S内に侵入することはない。ただし、前記モータM
により回転するハブ1の外周面とブレーキドラム11との
隙間には、リング状のダストシール13が取付けられてい
る。したがって、本実施例に係る電動輪14にあっては、
複数のダストシールを使用していた従来のものと比べ
て、ダストシール13と回転体(本実施例にあっては、ハ
ブ1)との接触により生じる摩擦抵抗を極力低減するこ
とができ、これによってもモータ出力の機械損失の向上
を図ることができるようになっている。
前記ホイールディスク2を回動可能に支持するナックル
及びハブ1内には、第1図に示すような比較的大きな連
通路38が形成され、この連通路38を利用して、前記モー
タMへ給電する動力線を挿通したり、モータ冷却用空気
を連通することができるようにしている。つまり、大き
な連通路38が中心に形成しているので、動力線を挿通す
る場合には動力線の配線が極めて容易になり、また、こ
の連通線38は、単に前記動力線が連通されるのみではな
く、内部に空気を流通あせることもできるので、モータ
Mを冷却することができる。
なお、空気の自然流通による冷却効果をさらに高めるた
め、この連通路38を外気に導入する、例えば、小型モー
タにより回転する軸流ファン装置等の空冷手段を設けて
もよい。
前述したナックルの頂部と下部には、第3〜4図に示す
ように、ブラケットを介してアッパアームと、ロアーア
ームとがボール軸受により揺動自在に取付けられてお
り、このアッパアーム及びロアーアームの他端は車体15
に取付けられたナイトハルト39に回動可能に取付けら
れ、このナイトハルト39と車体15との間にはショックア
ブソーバ40が設けられている。このナイトハルト39の一
端は、車体15に対して回動可能に取付けられており、ナ
イトハルト39およびアッパアーム、ロアアーム、ショッ
クアブソーバ40からなるサスペンション機構20により、
前記電動輪14,14が車体15に対してスウィングし得るよ
うになっている。
第3〜4図の電機自動車の平面概略図及び側面概略図に
示すように、この電機自動車15の電動輪14は、アウター
ロータ式のモータによるダイレクトドライブ式のもので
あるので、減速装置等の種々の付帯装置が不要となるこ
とから、車体15には、かなりの空スペースを確保できる
ことになる。
したがって、電動輪14に電力を供給するバッテリBは、
図示のように、この空スペースに均等な重量配分で設置
することができる。本実施例にあっては、車体15を構成
するシャーシフレーム41の前後輪14,17の中央部に都合
2つのバッテリB,Bを搭載している。
また、電動輪14のトルク等を制御する制御装置16は、電
動輪14の近傍、かつ、バッテリBの上部位置に、このバ
ッテリBの電極(+端子,−端子)と制御装置16との動
力線の配線距離及びこの制御装置16と電動輪14との動力
線の配線距離が共に最短となるような位置に配置してい
る。また、制御装置16もバッテリBと同様に夫々の電動
輪14にかかる荷重が均等になるような位置に載置してい
る。
この制御装置16には、電気自動車15を運転するに当って
の制御信号、例えば、アクセルペダルあるいはブレーキ
ペダルの踏込み量、走行トルク、バッテリの充電量、電
動輪の発熱量等から演算された制御信号が入力される制
御信号入力装置が接続されている。
このように、バッテリBと制御装置16とを前記したよう
な位置を選択して搭載すると、制御装置16から電動輪14
に至るまでの動力線の所要距離及びバッテリBから制御
装置16に至るまでの動力線の所要距離を共に必要最小限
にした場合、重量の節減の点できわめて有利なものとな
る。
周知のように、電気自動車15の性能を左右する最も大き
な要素は電池であると言われているが、この電池の性能
不足は、車両形状を研究することによって空気抵抗係数
Cdを極めて小さな値にし、重量を軽減し、バンテリから
モータへ至る配線路の損失電力を低減する等々、各種の
小さな改善を積重ねることによって補うことができる。
したがって、動力系の配線重量を所要電線長さを短縮す
ることによって軽減し、また、所要電線長さの短縮によ
って動力系での損失電力を減少した本実施例の技術は、
電気自動車においては、電池の性能不足を補う有効な策
の一つになるものである。
次に作用を説明する。
まず、電動輪14を組み立てるには、ナックルにハブ1、
ブレーキバックプレート37、ブレーキドラム11を取付け
る。そして、このハブ1にステータ部8を外方からボル
ト9により締付けた後に、動力線と、前記ステータ部8
のコイルCとを接続する。最後にロータ部4とロータカ
ラー26とをボルト5により外方から前記ホイールディス
ク2に取付け、ついでロータカラー26にモータカバー6
をボルト7により締め付ける。
このように電動輪14を組み立てる作業を行なう場合に
は、外方からハブ1、ドラム型ブレーキ10、ステータ部
8、ロータ部4等と、次々といわば積み重ね方式で取付
ければよいことになり、組み立て手順よく、簡単に行な
うことができる。したがって、これを分解する保守点検
時にもその作業が容易となり、整備性も向上することに
なる。
次に、図示しない指導スイッチをオンすると、バッテリ
Bからの所定の電流が制御装置16を介して動力線に導か
れ、この動力線よりコネクタ31、スタッドボルト33、端
子30を介してコイルCに導かれる。この電流は、タイミ
ング用グリッド42によりフォトセンサー43からの反射光
を受光素子が検知することによって制御される。
これによりロータ部4側の希土類磁石28により形成され
ている磁界を電流が横切ることによりロータ部4が回転
する。この回転はボルト5を介してホイールディスク2
に伝達され車輪3が回転する。
つまり、この電動輪14では、ステータ部8により直線ロ
ータ部4を回転させるダイレクトドライブ方式としてい
るので、減速機、差動装置、ドライブシャフト等の動力
伝達装置を必要とすることなく、電動輪14の所望の動作
をさせることができ、これにより車軸部分の構造が簡素
となる。しかも、これにより車体15全体の軽量化、コン
パクト化を達成することができ、バッテリー充電当りの
走行距離も伸び、さらには、電動輪14の組立性、整備性
も向上することになる。
さらに、ステータ部8が収容された空間Sは、モータカ
バー6、ロータ部4、ホイールディスク2およびハブ1
がそれぞれボルト締めされており、ダストシール13をハ
ブ1とブレーキドラム11との間のみに介装したため、車
輪3の転がり摩擦抵抗が減少し、これによりモータMの
機械損失が向上することになる。しかも、ドラム型ブレ
ーキ10を備えていることから、ブレーキを作動していな
い状態ではブレーキドラム11とブレーキシュー35とは接
触しておらず、これによっても車輪3の転がり摩擦抵抗
が減少し、モータ出力の機械損失が向上する。
しかも、電動輪14の近傍にこの電動輪14に電力を供給す
るバッテリB及び前記電動輪14の制御装置16を配置し
て、当該バッテリB、当該制御装置16及び前記電動輪14
を夫々接続する動力線の所要距離を最短とすれば、車両
の重量配分が良好となり、かつ、配電損失及び配線重量
の低減を図ることができ、一充電走行距離を向上させる
ことができる。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、電動輪を、ダイレ
クトドライブ方式でかつアウターロータ式としたので、
減速機、差動装置、ドライブシャフト等の動力伝達装置
が不要となり、車軸部分の構造が簡素になり、車体の軽
量化、コンパクト化を達成することができ、バッテリー
充電当りの走行距離も伸び、電動輪の組立性、整備性も
向上することになる。
さらに、ステータ部が収容された空間は、モータカバ
ー、ロータ部、ホイールディスクおよびハブがそれぞれ
ボルト締めされており、ダストシールをハブとブレーキ
ドラムとの間のみに介装したため、車輪の転がり摩擦抵
抗が減少し、これによりモータの機械損失が向上するこ
とになる。しかも、ドラム型ブレーキを備えていること
から、ブレーキを作動していない状態ではブレーキドラ
ムとブレーキシューとは接触しておらず、これによって
も車輪が転がり摩擦抵抗が減少し、モータの機械損失が
向上する。
しかも、電動輪の近傍に前記電動輪に電力を供給するバ
ッテリ及び前記電動輪の制御装置を配置して、当該バッ
テリ、当該制御装置及び前記電動輪を夫々接続する動力
線の所要距離を最短とすれば、車両の重量配分が良好と
なり、かつ、配電損失及び配線重量の低減を図ることが
でき、一充電走行距離を向上させることができる。
このような電動輪を車体の後部左右に配設して三輪電気
自動車とすれば、減速機、差動装置、ドライブシャフト
等の動力伝達装置が不要となり、小さな車体にかなりの
空スペースを確保でき、ここにバッテリを所望の重量配
分で設置できることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第1の発明の一実施例に係る電動輪を示す要
部断面図、第2図は、同電動輪の分解斜視図、第3図
は、第2の発明の一実施例に係る三輪電気自動車を示す
平面図、第4図は、同三輪電気自動車の側面図である。 1……ハブ、2……ホイールディスク、3……車輪、 4……ロータ部、5,7,9,12……ボルト、 6……モータカバー、8……ステータ部、 10……ドラム型ブレーキ、11……ブレーキドラム、 13……ダストシール、14……電動輪、15……車体、 16……制御装置、B……バッテリ、G……間隙、 S……空間、M……モータ。
フロントページの続き (72)発明者 間宮 篤 神奈川県横浜市港北区新吉田町4428番地 株式会社東京アールアンドデー開発研究所 内 (56)参考文献 特公 昭51−20103(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体(15)の側部にハブ(1)を中心とし
    て回動し得るように支持された電動輪(14)を有する電
    気自動車において、 前記電動輪(14)は、前記ハブ(1)の外周にホイール
    ディスク(2)を回動可能に取付け、このホイールディ
    スク(2)の外周に車輪(3)を装着するとともに環状
    をしたモータ(M)のロータ部(4)を固着し、このロ
    ータ部(4)を外側からモータカバー(6)により覆う
    ことにより内部にステータ収容空間(S)を形成し、こ
    のステータ収容空間(S)内にステータ部(8)の外周
    面が前記ロータ部(4)と小許の間隙(G)をもって対
    向するように当該ステータ部(8)の内周部分を前記ハ
    ブ(1)に固着し、一方、前記ホイールディスク(2)
    の内側にドラム型ブレーキ(10)のブレーキドラム(1
    1)を設けるとともに、当該ブレーキドラム(11)と前
    記ハブ(1)との間にダストシール(13)を介装し前記
    ステータ収容空間(S)を密閉してなり、 前記ロータ部(4)、モータカバー(6)及びステータ
    部(8)は、それぞれ前記車体(15)の外方側からボル
    ト(5,7,9)締めにより固着し、前記ブレーキドラム(1
    1)は、内方側からボルト(12)締めにより固着するよ
    うにしたことを特徴とする電気自動車の電動輪(14)。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電動輪(14)を車体(15)
    の後部左右に配設した三輪電気自動車であって、前記電
    動輪(14)の近傍に前記電動輪(14)に電力を供給する
    バッテリ(B)と、前記電動輪(14)の制御装置(16)
    とを設置したことを特徴とする三輪電気自動車。
JP63273849A 1988-10-28 1988-10-28 電気自動車の電動輪とこれを用いた三輪電気自動車 Expired - Fee Related JPH0775994B2 (ja)

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