JPH0771529B2 - 液体製品とくに爪用ワニスの塗布装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はびん内に含まれる液体製品の塗布装置に関す
る。この塗布装置は、びんの首部を閉鎖しこの首部に固
定されるように、キヤツプまたはその類似物により支持
され、前記びん内に位置させられた、塗布ブラシを備え
た種類の装置である。

本発明は特には爪用ワニスの塗布装置に関するが、これ
に限るものではない。

従来、塗布ブラシを備えたこの種の塗布装置を使用する
にあたり、液体製品を補給するために塗布ブラシを液体
製品中に何度も浸す必要があることが知られている。

この欠点を取除くために『マーカー型』（marker）の塗
布器を使うことが提案されている。しかしながらこのよ
うな塗布器には特に爪用ワニスの分野では伝統的な処方
に近い処方の液体製品を使うことができず、また密封に
問題があつて一般に比較的複雑な弁機構を含んで成る。

本発明の目的は、とりわけ上記した種類の液体製品用塗
布装置であつて従来のものより良く種種の実用的要件を
満足し、特に製品の塗布のためにびん内に塗布ブラシを
浸さねばならない回数を実質的に減らすことを可能とす
るものを提供することにある。

本発明のもう１つの目的は、キヤツプをびん上に戻した
状態では常に液体製品と接触している塗布ブラシを含ん
で成り塗布ブラシが乾ききることのない塗布装置を提供
することにある。

これらの目的は以下に述べる他の目的と共に本発明の塗
布装置によつて達成される。

本発明塗布装置は、びん（2a）内に含まれる液体製品
（Ｌ）を塗布するための塗布装置（1a）であつて、一端
部に一組の毛状体（8a）をもち、反対側の端部でキヤツ
プ（4a）またはその類似物に連結されている軸（9a）に
より形成された塗布ブラシ（3a）を備え、前記キヤツプ
またはその類似物は前記びんの首部（5a）を閉鎖し、こ
の首部に固定されて前記びん内に前記塗布ブラシを位置
させるようにし、前記塗布装置は前記液体製品（Ｌ）を
塗布する目的で前記塗布ブラシを前記びんから取り出す
ときに、前記塗布ブラシの前記毛状体に供給するために
前記びん内の前記液体製品（Ｌ）の一部分を蓄積するこ
とができると共に前記塗布ブラシの２度の使用の間に補
給を行なうことのできる貯蔵手段（Ｒ）を備えて成る塗
布装置において、前記貯蔵手段（Ｒ）が、前記塗布ブラ
シ（3a）と、これを囲む筒状スリーブ（44）との間に形
成され、前記びん（2a）から前記塗布ブラシ（3a）を取
り出すときに前記塗布ブラシの前記毛状体（8a）と接触
する基底部（22a）をもつ空間により構成され、前記ス
リーブ（44）が、（イ）前記塗布ブラシと同軸の円形断
面をもつ筒状のスリーブであり、前記塗布ブラシ（3a）
の軸（9a）が、前記塗布ブラシの毛状体（8a）に隣接す
る区域にある長円形断面をもつ第１の部分（36）と、
（ロ）前記毛状体と反対側において前記キヤツプ（4a）
への遷移区域（23a）の付近に設けられ、円形断面の筒
状の胴部分をもち、前記塗布ブラシ（3a）を前記スリー
ブ（44）につかみ係合により固定する手段（41）を、円
形断面を持つ少なくとも１個の筒状の区域（38）上に含
む第２の部分と、から成ることを特徴とする塗布装置に
ある。

この塗布装置においては、スリーブ（44）を非常に簡単
に塗布ブラシ（3a）に取り付けることができる。

また本発明塗布装置は、びん（2b）内に含まれる液体製
品（Ｌ）を塗布するための塗布装置（1b）であつて、一
端部に一組の毛状体（8b）をもち、反対側の端部でキヤ
ツプ（4b）またはその類似物に連結されている軸（9b）
により形成された塗布ブラシ（3b）を備え、前記キヤツ
プまたはその類似物は前記びんの首部（5b）を閉鎖し、
この首部に固定されて前記びん内に前記塗布ブラシを位
置させるようにし、前記塗布装置は前記液体製品（Ｌ）
を塗布する目的で前記塗布ブラシを前記びんから取り出
すときに、前記塗布ブラシの前記毛状体に供給するため
に前記びん内の前記液体製品（Ｌ）の一部分を蓄積する
ことができると共に前記塗布ブラシの２度の使用の間に
補給を行なうことのできる貯蔵手段（Ｒ）を備えて成る
塗布装置において、前記貯蔵手段（Ｒ）が、前記塗布ブ
ラシ（3b）と、これを囲む筒状スリーブ（24）との間に
形成され、前記びん（2b）から前記塗布ブラシ（3b）を
取り出すときに前記塗布ブラシの前記毛状体（8b）と接
触する基底部（22b）をもつ空間を備え、かつ前記貯蔵
手段（Ｒ）が、前記キヤツプ（4b）内に滑動可能に取り
付けられたスリーブ（24）を備え、キヤツプ（4b）が前
記びん（2b）上に取り付けられるきは、前記スリーブ
（24）が前記キヤツプの底部に向って押し戻されて前記
塗布ブラシの前記毛状体（8b）に隣接する前記軸の部分
（25）を解放するが、前記キヤツプ（4b）が取り外され
るときは、前記スリーブ（24）が、弾性手段（Ｅ）によ
つて変位させられて前記軸の前記部分（25）を、前記毛
状体（8b）の基底部（22b）まで包囲するように、前記
弾性手段（Ｅ）により前記スリーブ（24）を作動させる
ようにし、前記液体製品（Ｌ）の一部分が前記軸（9b）
と、前記スリーブ（24）との間に位置する前記空間内に
捕捉されるようにしたことを特徴とする塗布装置にあ
る。

この塗布装置によれば、液体製品を積極的にかつ有効に
貯蔵空間内に取り入れることができる。

以下本発明を添付図面に示した実施例について詳細に説
明するが、これら実施例も何ら本発明を限定するもので
はない。

第１図にびん（２）に入れた液体製品（Ｌ）用の本発明
者による従来の塗布装置（１）を示す。本例に於ける液
体製品は爪用ワニスによつて構成したものである。

塗布装置（１）はキヤツプ（４）又は同様のものに設け
た塗布ブラシ（３）を含んで成り、前記キヤツプはびん
の首部（５）を閉じそして該首部に固定されて塗布ブラ
シ（３）をびんの内部に位置させるようにしてある。一
般に首部（５）はキヤツプ（４）の固定を保証するため
にキヤツプ（４）の内めねじ（７）とかみあい可能な外
おねじ（６）を含んでいる。一般にびん（２）はガラス
製であり、キヤツプ（４）はプラスチツク材料とくには
ポリプロピレン製である。

塗布ブラシ（３）は、キヤツプ（４）のくぼみ（11）に
固定した直径の大なる頭部（10）を上部に形成してある
軸（９）によつて支えた毛状体（８）を含む。頭部（1
0）はその基底部に、キヤツプ（４）の直径の大なる内
部分とくぼみ（11）の入口部分との境界を定める肩部
（13）に対して軸方向に当接する周縁フランジ（12）を
含む。頭部（10）は任意適当な手段、とくには圧入又は
接着によつてくぼみ（11）に固定される。

塗布装置（１）は、液体製品（Ｌ）を塗布する目的で塗
布ブラシ（３）をびん（２）から引き出したときに塗布
ブラシ（３）に液体製品（Ｌ）を供給するために液体製
品（Ｌ）の一部分を貯蔵することが可能な貯蔵手段
（Ｒ）を含んでいる。

第１図及び第２図に示した塗布装置によれば、貯蔵手段
（Ｒ）は直径の比較的大なる軸（９）に設けられてい
る。軸（９）はびんの底部（15）に向って開口し塗布ブ
ラシの毛状体（８）を納めてある中空部分（14）を含
む。貯蔵手段（Ｒ）即ち中空部分（14）に該当する小室
への補給は、塗布ブラシの毛状体（８）を液体製品
（Ｌ）に浸したときに毛細管作用によつて行なうことが
可能である。

中空部分（14）は、軸（９）のスリーブを形成する壁
（17）によつて区切られる筒形の小室又はすき間を構成
し、下部に開口部をもつ軸（９）と同軸である。塗布ブ
ラシの毛状体（８）は中空部分（14）の底部（９′）に
植えてあつて中空部分（14）の全長にわたつて延びると
共に中空部分の外部に向けて拡がって突出する。毛状体
（８）により形成される塗布ブラシは、従来爪用ワニス
用に一般的に使用されていたものと比べて、ワニスの流
れ及び塗布の効率的な制御を保証する長所をもつ、水彩
絵具用ブラシ形式のものである。

中空部分を囲む壁（17）に通気口（16）が、設けてあ
る。この通気口は、軸（９）内部への液体製品（Ｌ）の
補給を容易にするために中空部分の実質的に中央寄りに
設けてある。第２図に示したように軸（９）の中空部分
は液体製品の中空部分への上昇及びそこでの保持を促進
する軸の軸線と平行に並ぶ毛管みぞ（18）を含む。

柔軟な材料とくにはエラストマー状材料で作ったぬぐい
部材（19）が首部（５）の内部に取り付けてある。ぬぐ
い部材（19）の下部には軸（９）を囲み軸に対し軽い圧
力を加える唇状部（20）を設けてある。

ぬぐい部材（19）の上部は、外方に放射状に突出し首部
の端部に当接すると共に首部（５）の端部と上述のフラ
ンジ（12）との間に挟持されることの可能なフランジ
（21）を含んでいる。

通気口（16）の位置及びぬぐい部材（19）の軸方向寸法
は、第１図に示したように塗布ブラシ（３）をびんに取
り付けたときに通気口（16）がぬぐい部材の唇状部（2
0）より下に位置するように選定してある。従って中空
部分（14）内の圧力はびん（２）内の圧力とバランスす
る。

中空部分（14）の基底部を形成する軸（９）の下端部
（22）は塗布ブラシの毛状体と接触している。軸（９）
の上端部（23）は頭部（10）への円すい台形の遷移区域
を形成している。

塗布装置（１）の作動及び使用方法は以下の通りであ
る。

キヤツプ（４）をびん（２）の首部（５）にねじ込むと
塗布ブラシ（３）がびんの内部に位置する。塗布ブラシ
の毛状体（８）に液体製品（Ｌ）とくにはワニスが浸透
し毛細管作用により軸（９）の中空部分（14）まで毛状
体に沿って上昇し貯蔵される。この液体製品の上昇は通
気口及び毛管みぞ（18）によつて促進される。

キヤツプ（４）をねじ戻し、塗布ブラシ（３）をびん
（２）から引き出すと軸（９）はぬぐい部材の唇状部
（20）によつてぬぐわれる。液体製品貯蔵分は中空部分
（14）内に残る。

次に液体製品とくには爪用ワニスの塗布が行なわれる。
毛状体（８）による塗布において、中空部分（14）に含
まれた液体製品がとくには毛管みぞ（18）の作用により
毛状体（８）へと中空部分（14）が空になるまで供給さ
れる。

塗布装置の寸法とくに中空部分（14）の寸法を適当に定
めることにより、びん中の液体製品の中に塗布ブラシ
（３）の毛状体を何度も浸すことなく全手指に爪ワニス
を塗布することが可能となる。

第３図〜第５図は本発明の第１の実施例に関する。第１
図及び第２図に関連して前記した要素と類似の又は同等
の要素は同じ番号を付してその次にａを加えて示してあ
る。これらの要素の説明は省略するか又は簡潔にする。

屈曲性の材料とくにはエラストマー状材料で作ったぬぐ
い部材（19a）が首部（5a）の内部に取り付けてあり、
ぬぐい部材（9a）の下部には、塗布ブラシ（3a）に取り
付けたスリーブを囲み該スリーブに対し軽い圧力を加え
る唇状部（20a）が設けてある（該スリーブについての
説明は下記する）。

ぬぐい部材（19a）の上部は、外方に放射状に突出し首
部（5a）の端部に当接すると共に以下に説明する塗布ブ
ラシ（3a）の頭部（10a）のフランジ（12a）と首部（5
a）の端部とに挟持されることの可能なフランジ（21a）
を含んでいる。

塗布ブラシ（3a）は軸（9a）に植えた毛状体（8a）を備
えている。軸（9a）の上部部分はキヤツプ（4a）のくぼ
み（11a）に固定した頭部（10a）を形成する。頭部（10
a）及び軸（9a）は詳しくは一般に円すい台形の遷移区
域（23a）によつて接続してある。

軸（9a）は毛状体（8a）と頭部（10a）との間に連続す
る２つの部分を備えている。一つは第４図に見易く示し
たように長円形の断面をもつ部分（36）である。もう一
つは部分（36）より小さい高さの部分であつて、軸（9
a）と同軸の同一筒状体の２個の区域を形成する２個の
対向する側面（38）と、軸（9a）の軸線に平行な２個の
対向する部分的な平面（39）とにより形成される部分で
ある。ステム（9a）を構成するこれら二つの部分は部分
（36）から他の部分に向って拡がる肩部（40）により連
結されている。

更に側面（38）のそれぞれには、軸（9a）から頭部（10
a）への遷移区域（23a）付近に軸（9a）の軸線に対して
垂直な平面上に位置する環状の溝（41）を切ってあり、
各溝は側面（38）の端から端まで延びている。

頭部（10a）は全体的に筒形を成しキヤツプ（4a）のく
ぼみ（11a）に固定してある。頭部（10a）はその基底部
即ち遷移区域（23a）付近に、キヤツプ（4a）の直径の
大なる内部分とくぼみ（11a）の入口部分との境界を定
める。肩部（13a）に対し軸方向に当接する上述の周縁
フランジ（12a）を含む。更に頭部（10a）の端部壁に塗
布ブラシ（3a）と同軸の筒形の切抜いた部分（42）が設
けてある。塗布ブラシ（3a）をくぼみ（11a）に容易に
差し込めるように頭部（10a）の自由外縁は面取りして
ある。頭部（10a）は任意適当な手段、とくには圧入又
は接着によつてくぼみ（11a）に固定される。

塗布装置（1a）は、液体製品（Ｌ）を塗布する目的で塗
布ブラシ（3a）をびん（2a）から引き出したときにブラ
シ（3a）に液体製品（Ｌ）を供給するために液体製品
（Ｌ）の一部分を貯蔵することが可能な貯蔵手段（Ｒ）
を備えている。

貯蔵手段（Ｒ）は、軸（9a）とこの軸に近接した毛状体
（8a）の一部分と軸（9a）に固定した筒形の外部のスリ
ーブ（44）との間に位置する空間によつて形成される。
このために、スリーブ（44）の毛状体（8a）に向き合っ
ている側面とは反対側の側面の縁部の付近に、側面（3
8）に形成した溝（41）と協働させるための内周辺リン
グ（45）を、スリーブ（44）が備えている。側面（38）
は、軸（9a）の長円形断面の部分（36）の曲率のより小
さい壁部分の延長上に位置する。

更にスリーブ（44）は、このスリーブを取り付けた状態
で毛状体（8a）と向き合う位置の下端部（22a）に沿っ
て、Ｖ形の切欠き（46）を備えている。第３図及び第５
図に示すように、毛状体（8a）は扁平な形をもつ。目標
位置として、切欠き（46）は該毛状体（8a）の中央縦方
向平面と向き合う位置に設けてある。

スリーブ（44）を、毛状体（8a）を支持する軸（9a）の
端部のまわりを、溝（41）内に保持用の内周辺リング
（45）がつかみ係合（catch engagement）するまで滑動
させ、そして切欠き（46）が毛状体（8a）に対し望まし
い位置となるようにスリーブ（44）を半径方向に調節す
ることにより、非常に簡単にスリーブ（44）を塗布ブラ
シ（3a）へ取り付けることができる。

キヤツプ（4a）をびん（2a）の首部（5a）にねじ込むと
きは、塗布ブラシ（3a）はびんの内部に位置する。毛状
体（8a）に液体製品（Ｌ）とくにはワニスが浸透し毛細
管作用により貯蔵手段（Ｒ）を形成する空間まで毛状体
（8a）に沿って上昇する。

キヤツプ（4a）をねじ戻し、塗布ブラシ（3a）をびん
（2a）から引き出すときは、スリーブ（44）はぬぐい部
材（19a）の唇状部（20a）によつてぬぐわれる。液体製
品（Ｌ）の蓄積部分が上述の空間に残る。

次に液体製品の塗布が行なわれる。この塗布の間に貯蔵
手段（Ｒ）の中に含まれた液体製品が空になるまで切欠
き（46）の存在によつて容易に毛状体（8a）に供給され
る。

塗布装置（1a）の寸法、とくに貯蔵手段（Ｒ）の寸法を
適当に定めることにより、びん（2a）中の液体製品の中
に塗布ブラシ（3a）の毛状体（8a）を何度も浸すことな
く全手指に爪ワニスを塗布することが可能である。

第６図及び第７図は本発明の第２の実施例に関するもの
で第１図及び第２図に関連して前記した要素と類似又は
同等の要素は同じ番号を付してその次にｂを加えて示し
てある。これらの要素の説明は省略するか又は簡潔にす
る。

貯蔵手段（Ｒ）はキヤツプ（4b）の中に滑動可能に取り
付けたスリーブ（24）を備えている。スリーブ（24）を
制限するすなわち抑制するために弾性手段（Ｅ）を設け
てある。キヤツプ（4b）をびん（2b）上に取り付けると
きは、スリーブ（24）がキヤツプ底部に押し戻されて軸
（9b）の塗布ブラシ（3b）の毛状体（8b）に隣接する部
分（25）を解放し、キヤツプ（4b）を取り外すときは、
スリーブ（24）が弾性手段（Ｅ）によつて変位させられ
て毛状体（8b）の基底部まで軸（9b）の前記した部分
（25）を包囲することによつてスリーブの抑制が行なわ
れる。

有利には弾性手段（Ｅ）はキヤツプ（4b）の基底部とス
リーブ（24）との間に設けてある。好ましくは弾性手段
（Ｅ）は、キヤツプ内に設けられ、キヤツプと同軸で一
体となる筒状部片（27）の周囲に取りつけたコイルばね
（26）によつて形成される。軸（9b）の頭部（10b）
は、筒状部片（27）の下方開口端部に固定されている。

スリーブ（24）は、その中で軸（9b）が制限された遊び
をもつて滑動する直径の小なる下部部分（28）と、その
中に筒状部片（27）が制限された遊びをもつて取り付け
られた直径の大なる上部部分（29）とにより構成され
る。このように筒状部片（27）は、スリーブ（24）の滑
動変位を案内する作用をする。下部部分（28）と上部部
分（29）との間の遷移部分は、円すい台形区域（30）に
より形成してある。

スリーブ（24）の下部部分（28）の内部には第２図の毛
管みぞ（18）に類似した縦方向の毛管みぞが設けてあ
る。

びん（2b）の首部（5b）の内部にはダクト（31）が設け
てある。ダクト（31）の基底部（32）は、キヤツプ（4
b）がびん（2b）に取り付けられるときに、スリーブ（2
4）の底部の制止部材となる。第６図に示すように基底
部（32）はスリーブ（24）のコイルばね（26）に逆らつ
て高位置に押し戻す。

毛状体（8b）を支持する軸（9b）は、塗布ブラシ（3b）
の毛状体（8b）の付近に位置する部分（25）において、
波形の形状を備えることが望ましい。波形の形状は、一
層小さい直径の区域（34）によつて結合した球状又は実
質的に球状の張り出し部分（33）を連続させることによ
つて形成され、部分（25）上に液体製品の一部を保持す
るのに役立つ。毛状体は、部分（25）の基底部に固定さ
れ、そこから延び出している。

ダクト（31）の通過用の開口部（35）の直径は、軸（9
b）及び部分（25）の最大直径より大きい。

第６図及び第７図に示した塗布装置（1b）の機能及び用
法は以下の通りである。

第６図に示すようにキヤツプ（4b）をびん（2b）にねじ
込んで固定するときは、スリーブ（24）の下部はダクト
（31）の基底部（32）に押しつけられる。ダクト（31）
はスリーブ（24）をコイルばね（26）に逆らつて押し戻
すように作用する。

軸（9b）の毛状体（8b）を支える部分（25）は、びん
（2b）内に入り込み液体製品（Ｌ）が含ませられる。

キヤツプ（4b）をねじ戻すときは、軸（9b）は実質的に
部分（25）によつてその表面に付着した液体の一定量を
取り出す。

第７図に示したように開口部（35）の直径が大きいので
軸（9b）の部分（25）は、開口部（35）内に入るときに
ぬぐわれず、液体製品（Ｌ）がスリーブ（24）とくに下
部部分（28）内に貯蔵される。

第７図に示した使用位置に於いてはスリーブ（24）の下
端部（22b）は、毛状体（8b）の基底部に接触し、貯蔵
部として作用するスリーブ（24）内に貯蔵された液体製
品が、とくには毛管溝（18）と同様の毛管溝によつて、
適度に供給されるようにする。

次に第１図及び第２図に関して前述したようにして製品
の塗布を行う。

本実施例に於いてもびん（2b）中に塗布ブラシを何度も
繰返し浸して液体製品を塗布ブラシに繰返し含ませるこ
となく全手指に爪ワニスを塗布することが可能である。

第６図及び第７図の毛状体（8b）の形体は流れを制御す
るために水滴の形状とすることが望ましい。

いずれの実施例に於いてもキヤツプをびん上にねじ戻せ
ば塗布ブラシは常に液体製品（Ｌ）と接触し乾燥しな
い。

上述の説明から明らかなように、キヤツプをびんから取
り外す操作に続く塗布ブラシの使用の２度の間、貯蔵手
段（Ｒ）による補給が可能である。

上述の２つの実施例から理解できるように、貯蔵手段
（Ｒ）は、塗布ブラシ（3a,3b）の外部に位置するか
ら、液体製品（Ｌ）は軸（9a,9b）に取り付けた毛状体
（8a,8b）を通過（traverse）しない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明者による従来の塗布装置を取りつけたび
んの縦断面図であり、第２図は第１図のII−II線に沿う
横断面図である。 第３図は本発明の第１の実施例による塗布装置を取りつ
けたびんの縦断面図（塗布ブラシの軸の一部分は立面図
で示した）であり、第４図は第３図のIV−IV線に沿う横
断面図（第３図は第４図のIII−III線に沿う縦断面図）
であり、第５図は第３図の塗布装置の一部分を立面で示
した部分断面図である。 第６図は本発明の第２の実施例による塗布装置を取りつ
けたびんの縦断面図であり、第７図は第６図のびんから
キヤツプを取り外した状体を示す縦断面図である。 1a,1b…塗布装置、2a,2b…びん、3a,3b…塗布ブラシ、4
a,4b…キヤツプ、5a,5b…首部、8a,8b…毛状体、9a,9b
…軸、17,28,44…スリーブ、22,22a,22b…基底部、Ｌ…
液体製品、Ｒ…貯蔵手段

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】びん（2a）内に含まれる液体製品（Ｌ）を
   塗布するための塗布装置（1a）であつて、一端部に一組
   の毛状体（8a）をもち、反対側の端部でキヤツプ（4a）
   またはその類似物に連結されている軸（9a）により形成
   された塗布ブラシ（3a）を備え、前記キヤツプまたはそ
   の類似物は前記びんの首部（5a）を閉鎖し、この首部に
   固定されて前記びん内に前記塗布ブラシを位置させるよ
   うにし、前記塗布装置は前記液体製品（Ｌ）を塗布する
   目的で前記塗布ブラシを前記びんから取り出すときに、
   前記塗布ブラシの前記毛状体に供給するために前記びん
   内の前記液体製品（Ｌ）の一部分を蓄積することができ
   ると共に前記塗布ブラシの２度の使用の間に補給を行な
   うことのできる貯蔵手段（Ｒ）を備えて成る塗布装置に
   おいて、前記貯蔵手段（Ｒ）が、前記塗布ブラシ（3a）
   と、これを囲む筒状スリーブ（44）との間に形成され、
   前記びん（2a）から前記塗布ブラシ（3a）を取り出すと
   きに前記塗布ブラシの前記毛状体（8a）と接触する基底
   部（22a）をもつ空間により構成され、前記スリーブ（4
   4）が、（イ）前記塗布ブラシと同軸の円形断面をもつ
   筒状のスリーブであり、前記塗布ブラシ（3a）の軸（9
   a）が、前記塗布ブラシの毛状体（8a）に隣接する区域
   にある長円形断面をもつ第１の部分（36）と、（ロ）前
   記毛状体と反対側において前記キヤツプ（4a）への遷移
   区域（23a）の付近に設けられ、円形断面の筒状の胴部
   分をもち、前記塗布ブラシ（3a）を前記スリーブ（44）
   につかみ係合により固定する手段（41）を、円形断面を
   持つ少なくとも１個の筒状の区域（38）上に含む第２の
   部分と、から成ることを特徴とする塗布装置。
2. 【請求項２】前記塗布ブラシ（3a）に対して固定したス
   リーブ（44）が、軸（9a）に隣接する前記毛状体（8a）
   と向合う自由縁部に沿って切欠いた少なくとも１個の切
   欠き（46）を備えたことを特徴とする、前項（１）に記
   載の塗布装置。
3. 【請求項３】前記切欠き（46）がＶ形であることを特徴
   とする前項（２）に記載の塗布装置。
4. 【請求項４】前記スリーブ（44）が、前記塗布ブラシ
   （3a）に取り付けた要素を構成し、前記塗布ブラシ（3
   a）に設けられた前記固定手段（41）に相補的な固定手
   段（45）を備えたことを特徴とする、前項（２）又は
   （３）に記載の塗布装置。
5. 【請求項５】前記スリーブ（44）に設けられた前記固定
   手段（45）が、内部つかみ係合用リングから成り、前記
   塗布ブラシ（3a）に設けられた固定手段（41）が、前記
   内部つかみ係合用リングを納める外部溝から成ることを
   特徴とする前項（４）に記載の塗布装置。
6. 【請求項６】前記筒状の胴部分をもつ前記軸（9a）の前
   記第２の部分が、２個の対向する筒状の区域（38）と、
   前記塗布ブラシ（3a）の軸線に平行な２個の対向する部
   分的な平面（39）とで形成された、そして２個の対向す
   る前記部分的な平面（39）を、前記軸（9a）の長円形断
   面をもつ前記部分（36）の一層大きい曲率をもつ壁部分
   の延長上に位置させたことを特徴とする、前項（５）に
   記載の塗布装置。
7. 【請求項７】前記塗布ブラシ（3a）の前記毛状体（8a）
   が、扁平な形状を持ち、前記スリーブ（44）が、前記毛
   状体（8a）の中央縦方向平面に対向して位置させた少な
   くとも１個の切欠き（46）を備えた、ことを特徴とする
   前項（２）または（５）のいずれかに記載の塗布装置。
8. 【請求項８】前記塗布ブラシ（3a）が、このブラシのぬ
   ぐい部材（19a）の柔軟な唇状部（20a）によりふち取り
   された開口を通って前記びん（2a）の内側へ入り込み、
   前記唇状部（20a）が、前記スリーブ（44）の外壁と協
   働するようにしたことを特徴とする前項（２）ないし
   （７）のいずれかに記載の塗布装置。
9. 【請求項９】びん（2b）内に含まれる液体製品（Ｌ）を
   塗布するための塗布装置（1b）であつて、一端部に一組
   の毛状体（8b）をもち、反対側の端部でキヤツプ（4b）
   またはその類似物に連結されている軸（9b）により形成
   された塗布ブラシ（3b）を備え、前記キヤツプまたはそ
   の類似物は前記びんの首部（5b）を閉鎖し、この首部に
   固定されて前記びん内に前記塗布ブラシを位置させるよ
   うにし、前記塗布装置は前記液体製品（Ｌ）を塗布する
   目的で前記塗布ブラシを前記びんから取り出すときに、
   前記塗布ブラシの前記毛状体に供給するために前記びん
   内の前記液体製品（Ｌ）の一部分を蓄積することができ
   ると共に前記塗布ブラシの２度の使用の間に補給を行な
   うことのできる貯蔵手段（Ｒ）を備えて成る塗布装置に
   おいて、前記貯蔵手段（Ｒ）が、前記塗布ブラシ（3b）
   と、これを囲む筒状スリーブ（24）との間に形成され、
   前記びん（2b）から前記塗布ブラシ（3b）を取り出すと
   きに前記塗布ブラシの前記毛状体（8b）と接触する基底
   部（22b）をもつ空間を備え、かつ前記貯蔵手段（Ｒ）
   が、前記キヤツプ（4b）内に滑動可能に取り付けられた
   スリーブ（24）を備え、キヤツプ（4b）が前記びん（2
   b）上に取り付けられるきは、前記スリーブ（24）が前
   記キヤツプの底部に向って押し戻されて前記塗布ブラシ
   の前記毛状体（8b）に隣接する前記軸の部分（25）を解
   放するが、前記キヤツプ（4b）が取り外されるときは、
   前記スリーブ（24）が、弾性手段（Ｅ）によつて変位さ
   せられて前記軸の前記部分（25）を、前記毛状体（8b）
   の基底部（22b）まで包囲するように、前記弾性手段
   （Ｅ）により前記スリーブ（24）を作動させるように
   し、前記液体製品（Ｌ）の一部分が前記軸（9b）と、前
   記スリーブ（24）との間に位置する前記空間内に捕捉さ
   れるようにしたことを特徴とする塗布装置。
10. 【請求項１０】前記弾性手段（Ｅ）を、前記キヤツプ
    と、このキヤツプ内に設けた筒状部片（27）との間に取
    りつけたコイルばね（26）により形成し、この筒状部片
    に前記軸（9b）を固定し、さらに前記筒状部片（27）
    が、前記スリーブ（24）の変位を案内するのに役立つよ
    うにしたことを特徴とする、前項（９）に記載の塗布装
    置。
11. 【請求項１１】前記びん（2b）に、その首部（5b）内に
    取り付けたダクト（31）を設け、このダクトの基底部
    （32）により、前記キヤツプ（4b）が前記びん（2b）に
    取り付けられるときに、前記スリーブに対する停止部材
    形成し、前記基底部により、前記スリーブ（24）を高位
    置に押し戻すようにしたことを特徴とする前項（９）又
    は（10）に記載の塗布装置。
12. 【請求項１２】前記塗布ブラシを支持する前記軸（9b）
    が、前記毛状体の付近に位置する部分（25）において波
    状の形状を備えたことを特徴とする前項（10）または
    （11）に記載の塗布装置。
13. 【請求項１３】前記スリーブ（24）の下部部分（28）に
    毛管みぞを設けたことを特徴とする前項（９）に記載の
    塗布装置。