JPH07334952A - 位置決め制御装置及び位置決め制御方法、並びに、これを利用したディスク装置及びそのヘッド位置制御方法 - Google Patents

位置決め制御装置及び位置決め制御方法、並びに、これを利用したディスク装置及びそのヘッド位置制御方法

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JPH07334952A
JPH07334952A JP12271194A JP12271194A JPH07334952A JP H07334952 A JPH07334952 A JP H07334952A JP 12271194 A JP12271194 A JP 12271194A JP 12271194 A JP12271194 A JP 12271194A JP H07334952 A JPH07334952 A JP H07334952A
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JP
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head
signal
neural network
track
disk
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JP12271194A
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Masato Kobayashi
正人 小林
Haruaki Otsuki
治明 大槻
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ないメモリで低周波数から高周波数成分ま
での位置ずれを高精度に補償する位置決め制御を利用し
たディスク装置及びその制御方法を提供する。 【構成】 高速回転するディスク1に対向しながら移動
可能なヘッド2は、ディスク表面に記録されたトラック
情報を検出し、検出した信号から、座標変換回路14
は、セクタ番号θとトラック番号rを直角座標系へ変換
してニューラルネットワーク15へ入力する。ニューラ
ルネットワークの出力信号nは、ヘッド2の検出信号か
ら得られるフィードバック系のヘッド位置信号pを補正
する。学習手段17は、出力信号nとヘッド位置信号p
が等しくなるようにニューラルネットワーク15の学習
を行う。ディスク1の回転に同期したヘッド2の位置ず
れ量をニューラルネットワーク15に効率よく学習させ
ることで、学習が進むにつれヘッド位置信号pの変動が
減少し、高精度な位置決めが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速回転する回転円板
上で、ヘッド等の位置を正確に位置決めする位置決め制
御装置及び位置決め制御方法に関し、更には、これを磁
気ディスク装置や光ディスク装置等に代表されるディス
ク装置に採用した、高記録密度に好適な、ディスク装置
及びそのヘッド位置制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置や光ディスク装置等の
いわゆるディスク状の記録媒体を備えた記憶装置(ディ
スク記憶装置)は、コンピュータのデータを蓄えるため
の記憶装置として広く使用されている。近年において
は、コンピュータの演算処理能力の著しい発達と共に、
その取り扱うデータも、大量のデータからなる画像デー
タ等を含んで記憶することが必要とされ、そのため、記
憶容量の大型化が強く要求されている。一方、コンピュ
ータのダウンサイジングにともなって、かかる記憶装置
も、装置としての小型化が強く要求されている。
【0003】上記のような要求に対し、従来において
は、その記憶容量を増すため、装置の記録媒体であるデ
ィスク状の記録媒体であるディスク上へデータを記録す
る際のトラックの幅を狭めることによってトラック密度
を高めること(高トラック密度化)が行われている。こ
れに伴い、ディスク装置は、この幅の狭まったトラック
に対し、正確に磁気ヘッドを位置決めすることが要求さ
れる。
【0004】一般に、目標のトラックへヘッドを移動す
ることはトラックシークと呼ばれ、一方、情報の読み書
きを行うためにヘッドを目標のトラック中心に維持する
ことはトラック追従と呼ばれる。磁気ディスク装置にお
いては、高トラック密度化の達成のため、セクターサー
ボ方式と呼ばれる、ディスクを扇形のセクタと呼ばれる
領域に等分割し、各セクタの先頭にセクタサーボ信号と
呼ばれる位置情報を磁気的に記録しておき、この位置情
報に基づいてヘッドの位置決めを行う手法が一般的に用
いられている。また、光ディスク装置では、サンプリン
グサーボ方式と呼ばれる、ディスク面上のトラックに一
定間隔でトラック追従用のビットを設けておき、これを
光学的に検出して上記と同じく位置情報として利用する
ものと、連続サーボ方式と呼ばれる、ディスク面上にス
パイラル状あるいは同心円状に刻まれた案内溝を設けて
おき、この溝を光学的に検出してヘッドの位置決めを行
う手法が一般的に用いられている。
【0005】ところで、上記ディスク装置におけるトラ
ック追従期間において、ヘッドがトラックの中心線を外
れるのには幾つかの要因が存在する。ディスク装置で
は、ディスク媒体はスピンドルモータによりその回転中
心軸のまわりで高速に回転している。そのため、磁気デ
ィスク装置においては、ディスク回転に同期した位置ず
れあるいは位置誤差が生じる。さらに、このディスク回
転に同期した位置ずれには、ディスク媒体に位置情報を
書き込む際に機構振動等が転写されてできる位置ずれ
と、スピンドルモータの振動等が回転軸を通じてディス
ク媒体に伝わる位置ずれとが存在する。特に、後者の回
転軸受に依存した位置ずれは、軸受けの温度特性に依存
するため、温度によってその位置ずれ量が変動する。さ
らに、熱によりヘッドを支持する部材が倒れ、その位置
ずれ量が各ヘッド毎に変動する。加えて、磁気ディスク
装置においては、高記録密度化を達成するために、磁気
ヘッドをディスク面と接触させてディスク媒体との情報
の読み書きを行う手法がある。この場合には、ディスク
媒体の平滑性に依存してヘッドが横振れ及び/又は縦振
れを生じ、この瞬間に位置ずれが生じる。すなわち、デ
ィスク回転に依存して比較的高周波数帯域に位置ずれの
要因が存在する。一方、光ディスク装置では、ディスク
媒体を交換した際の回転中心のずれと、ディスクを回転
させるスピンドルモータの振動等が回転軸を通じてディ
スク媒体に伝わることによって生じる位置ずれとが存在
する。特に、ディスク媒体を交換した際の位置ずれは、
交換する毎にその位置ずれ量が変動する。
【0006】かかる位置ずれあるいは位置誤差に対し、
従来の位置決め制御系では、ループゲインを高めること
で一般に低域の周波数帯域に存在するそれら回転に同期
した位置ずれを抑制することを行っているが、しかしな
がら、駆動機構系の共振等のため、このループゲインを
増加し過ぎると、逆に閉ループ系の発振等を生じてしま
い、従って、ある程度以上にはこのループゲインを高め
ることは出来なかった。さらに、ヘッドを安定してトラ
ックに追従させるために、通常、位相進み遅れ補償等が
用いられているが、この位相進み遅れ補償を行うための
補償器は、中域から高域の周波数帯域にかけての位相の
遅れをむしろ増大してしまう。そのため、中域の周波数
帯域に存在する機構振動等が要因となる位置ずれ量の振
幅を増大してしまう。
【0007】一方で、このような回転に同期した位置ず
れあるいは位置誤差による変動を抑制してトラックに精
度よく追従するための技術が提案されており、その多く
は、例えば、特公昭60−57085号公報等に記載さ
れているものに代表されるように、回転に同期した位置
ずれ量を、位相を進める代わりに回転周期分だけ位相を
遅らせて位置信号に加算させる方法である。一般にこの
手法は繰り返し制御と呼ばれ、その実現方法としては、
位置ずれ量をディスク媒体一回転に相当する分だけメモ
リに記憶しておき、トラック追従時にディスクの回転に
同期して位置信号に加算する手法が取られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術、特に繰り返し制御と呼ばれる手法では、ディス
ク媒体の多数のトラックに対応した一回転分の位置ずれ
量を記憶することが必要であり、さらに、大容量のディ
スク装置では、採用されている複数のヘッドに対応する
分の位置ずれ量を記憶することが必要となる。そのた
め、これらのトラックに対応した一回転分の位置ずれ量
を記憶するための大量のメモリが必要となってしまう。
また、通常、上記繰り返し制御を実施する際には、位置
信号に低域の周波数帯域のみを通過させるローパスフィ
ルタを用いて閉ループ系の安定性を確保する必要があっ
た。従って、特に中域周波数帯域以上に存在する回転に
同期した位置ずれ量を補償することが出来なかった。
【0009】そこで、本発明では上記の従来技術におけ
る問題点に鑑み、回転体であるディスクの回転に依存し
たヘッドの位置ずれあるいは位置誤差を高精度に補償す
ることの可能な位置決め制御装置及び位置決め制御方
法、並びに、これを利用したディスク装置及びそのヘッ
ド位置制御方法を提供することをその目的とする。
【0010】また、本発明は、複数のヘッドを備えた装
置にも容易に適用することが出来、必要とするメモリの
容量も、トラック数やセクタ数に依存することがなく、
このことから、種々の規格やフォーマットのディスク記
憶装置にも容易に対応することが可能で、かつ、経時環
境変化へ対応することが可能な位置決め制御装置及び位
置決め制御方法、並びに、これを利用したディスク装置
及びそのヘッド位置制御方法を提供することをその目的
とする。
【0011】本発明では、さらに具体的には、より少な
い容量のメモリで、高速で回転するディスク等の回転体
の表面上でヘッド等の位置決めを行うことが出来、特
に、中域周波数帯域以上に存在する回転に同期した位置
ずれ量をも有効に補償することが可能で、さらには、温
度や湿度によって変動するディスク回転に依存した位置
ずれ量をも有効に補償することが可能な位置決め制御装
置及び位置決め制御方法、並びに、これを利用したディ
スク装置及びそのヘッド位置制御方法を提供することを
その目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明に
よれば、まず、トラックの位置を規定する情報が予め記
録されている高速回転中の円板表面上にヘッド等を移動
させて所望のトラック上に位置させる位置決め制御方法
において、各トラック上における位置誤差を学習したニ
ューラルネットワークにより補正信号を出力し、この補
正信号に基づいて、高速回転中の円板表面上を移動する
前記ヘッドからのヘッド位置情報を補正し、フィードバ
ック制御する位置決め制御方法によって達成される。
【0013】また、上記の目的は、本発明によれば、ト
ラックの位置を規定する情報が予め記録されている高速
回転中の円板表面上にヘッド等を移動させて所望のトラ
ック上に位置させる位置決め制御装置であって、高速回
転中の円板表面上を移動するヘッド等の位置を検出する
ヘッド位置検出手段と、前記各トラック上における位置
誤差を学習して補正信号を出力するニューラルネットワ
ークと、目標トラックを指示する目標トラック指示手段
と、前記目標トラック指示手段からの制御出力に従って
前記ヘッド等を前記高速回転中の円板表面上に移動させ
るヘッド駆動手段とを備え、前記ヘッド駆動手段は、前
記目標トラック指示手段からの制御出力に加えて、さら
に、前記ニューラルネットワークから出力される補正信
号に基づいて前記ヘッド等を移動させる位置決め制御装
置によっても達成される。
【0014】さらに、上記目的を達成するための本発明
を適用したディスク装置では、トラックの中心線を規定
する位置情報が予め記録されている記録媒体からなる円
板と、該円板表面上を移動し、少なくとも前記円板上に
記憶された位置情報を読み出すヘッドと、該ヘッドと前
記位置情報との変位を示すヘッド位置信号を生成するポ
ジション信号生成手段と、該位置情報から該ヘッドが位
置するトラック番号を生成するトラック番号生成手段
と、該位置情報から該ヘッドが位置するセクタ番号を生
成するセクタ番号生成手段と、該ヘッドのヘッド位置信
号に基づいてフィードバック制御を行うためのコントロ
ーラとを備えたディスク装置において、さらに、少なく
とも前記トラック番号および前記セクタ番号に依存した
信号を入力とすると共にその出力を前記コントローラへ
の前記ヘッド位置信号を補正する補正信号とする複数層
のニューラルネットワークからなるニューラルネットワ
ークと、前記ヘッドからのヘッド位置信号と該ニューラ
ルネットワークからの出力とが互いに等しくなるよう
に、該ニューラルネットワークの各層間の重みを学習に
よって調整する学習手段とを備えている。
【0015】また、上記目的を達成するための本発明を
適用したディスク装置では、さらに、前記トラック番号
およびセクタ番号に依存した信号は、該トラック番号と
該セクタ番号の極座標系で表現される前記ヘッドの位置
を直角座標系へ変換した後の信号を用いたものが提案さ
れている。
【0016】あるいは、上記目的を達成するための本発
明を適用したディスク装置において、さらに、前記トラ
ック番号およびセクタ番号に依存した信号は、該トラッ
ク番号を規格化した信号と、該セクタ番号を規格化した
信号を用いたものも提案されている。
【0017】また、複数の前記ヘッドを有するディスク
装置において、上記目的を達成するため本発明を適用し
たディスク装置においては、前記ニューラルネットワー
クは、前記トラック番号および前記セクタ番号に依存し
た信号に加えて、さらに、選択されたヘッドのヘッド番
号を入力するようにしたものが提案されている。
【0018】そして、前記ディスク装置内の温度などの
物理的環境条件を測定するセンサを有する前記ディスク
装置において、前記ニューラルネットワークは、前記ト
ラック番号および前記セクタ番号に依存した信号と共
に、前記ディスク装置内の該センサからの環境情報を入
力するようにしたものが提案されている。
【0019】さらに、前記円板が一回転する間の前記ヘ
ッド位置信号を記憶しておく手段と、該記憶されたヘッ
ド位置信号と前記ニューラルネットワークの出力が等し
くなるように該ニューラルネットワークの各層間の重み
を調整する学習手段とを設けたものが提案されている。
【0020】また、上記目的を達成するために上記の発
明をディスク装置に適用した具体的な手段として、トラ
ックの中心線を規定する位置情報が予め記録されている
複数の記録媒体からなる円板と、それぞれのヘッド番号
を備え、該円板に対向して移動しながら該円板上に記憶
された位置情報を読み取る複数のヘッドと、該位置情報
と該ヘッドとの変位を示すヘッド位置信号を生成するポ
ジション信号生成手段と、該ヘッドが位置する該位置情
報のトラック番号を生成するトラック番号生成手段と、
該ヘッドが位置する該位置情報のセクタ番号を生成する
セクタ番号生成手段と、該ヘッドのヘッド位置信号によ
りフィードバック制御を行うコントローラとを備えたデ
ィスク装置において、さらに、前記トラック番号および
前記セクタ番号に依存した信号を入力信号とする、前記
複数のヘッドのヘッド番号に対応した複数のニューラル
ネットワークと、選択された前記ヘッド番号に基づい
て、該複数のニューラルネットワークの対応するニュー
ラルネットワークへ切り換えるニューラルネットワーク
切換手段と、該切換手段によりニューラルネットワーク
を切り換えた後のニューラルネットワークの出力により
前記ヘッド位置信号を補正する補正手段とを備えたディ
スク装置を提案するものである。
【0021】さらに、上記本発明の目的を達成するため
の具体的な手段として、トラックの中心線を規定する位
置情報と該位置情報の開始番号を規定するインデックス
情報とが予め記録されている記録媒体からなる円板と、
該円板の回転中に該位置情報を読み取るヘッドと、該ヘ
ッドを該円板表面に対向させながら移動するためのアク
チュエータと、該アクチュエータを駆動するためのアン
プと、前記ヘッドによって読み取った該位置情報から前
記トラックの中心線と該ヘッドとの変位を示す偏差位置
信号を生成するポジション信号生成手段と、該インデッ
クス情報に基づいて該位置情報のセクタ番号を生成する
セクタ番号生成手段と、該位置情報から該位置情報のト
ラック番号を生成するトラック番号生成手段と、該生成
された偏差位置信号を一定のサンプリング時間毎にアナ
ログ/ディジタル変換してヘッド位置信号を生成するア
ナログ/ディジタル変換器と、該トラック番号と該ヘッ
ド位置信号とさらに目標トラックを表す目標トラック番
号とから、該ヘッドを該目標トラックへ移動するための
操作量を発生するコントローラと、該操作量をディジタ
ル/アナログ変換して該アンプに該操作量を供給するデ
ィジタル/アナログ変換器とを備えたディスク装置にお
いて、前記セクタ番号と前記トラック番号の極座標系で
表現される前記ヘッドの位置を直角座標系へ変換するた
めの座標変換手段と、少なくとも該変換された信号を入
力とするニューラルネットワークと、該ニューラルネッ
トワークの出力により前記ヘッド位置信号を補正する補
正手段と、前記ヘッド位置信号と該ニューラルネットワ
ークの出力信号とが等しくなるように該ニューラルネッ
トワークの各層間の重みを調整する学習手段とを備えた
ニューラルネットワークを用いたディスク装置が提案さ
れている。
【0022】加えて、上記の本発明の目的を達成するた
めのより具体的な手段として、トラックの中心線を規定
する位置情報と該位置情報の開始番号を規定するインデ
ックス情報とが予め記録されている記録媒体からなる円
板と、該円板の回転中に該位置情報を読み取るヘッド
と、該ヘッドを該円板表面に対向させながら移動するた
めのアクチュエータと、該アクチュエータを駆動するた
めのアンプと、前記ヘッドにより読み取った該位置情報
から前記トラックの中心線と該ヘッドとの変位を示す偏
差位置信号を生成するポジション信号生成手段と、前記
ヘッドにより読み取った該位置情報から該インデックス
情報を取り出すインデックス信号生成回路と、該インデ
ックス信号生成回路により取り出されたインデックス情
報から該位置情報のセクタ番号を生成するセクタ番号生
成手段と、該位置情報から該位置情報のトラック番号を
生成するトラック番号生成手段と、該生成された偏差位
置信号を一定のサンプリング時間毎にアナログ/ディジ
タル変換してヘッド位置信号を生成するアナログ/ディ
ジタル変換器と、該トラック番号と該ヘッド位置信号と
さらに目標トラック番号とから該ヘッドを該目標トラッ
クへ移動するための操作量を発生するコントローラと、
該操作量をディジタル/アナログ変換して該アンプに該
操作量を供給するディジタル/アナログ変換器とを備え
たディスク装置において、さらに、前記セクタ番号を規
格化する手段と、前記トラック番号を規格化する手段
と、少なくとも前記規格化されたセクタ番号信号と前記
規格化されたトラック番号信号を入力とするニューラル
ネットワークと、該ニューラルネットワークの出力によ
り前記ヘッド位置信号を補正する補正手段と、前記ヘッ
ド位置信号と該ニューラルネットワークの出力信号とが
等しくなるように該ニューラルネットワークの各層間の
重みを調整する学習手段とを備えたニューラルネットワ
ークを用いたディスク装置が提案されている。
【0023】最後に、上記目的を達成するために上記の
発明をディスク装置のヘッド位置制御に適用した具体的
な方法として、上記の本発明の目的を達成するためのよ
り具体的な手段として、回転する記録媒体からなる円板
の表面にヘッドを対向して移動させながら該円板に予め
記録されているトラックの中心線を規定する位置情報を
読み取り、この読み取ったトラックの中心線と該ヘッド
との変位を読み取ってヘッド位置信号を生成するステッ
プと、該ヘッドが位置する該位置情報のトラック番号を
生成するステップと、該ヘッドが位置する該位置情報の
セクタ番号を生成するステップと、該ヘッド位置信号と
該トラック番号を用いて該ヘッドを目標のトラック上へ
移動するための操作量を決定するステップと、該ヘッド
位置信号を用いて該目標のトラック上に追従させるため
の操作量を決定するステップとを有するディスク装置の
ヘッド位置制御方法において、前記ヘッドを目標のトラ
ック上に追従させるための操作量を決定するステップ
は、少なくとも前記トラック番号及び前記セクタ番号に
依存した信号を入力信号とするニューラルネットワーク
を計算するステップと、該ニューラルネットワークの出
力信号により前記ヘッド位置信号を補正するステップ
と、該補正されたヘッド位置信号に基づいて前記操作量
を決定するステップと、前記ヘッド位置信号と該ニュー
ラルネットワークの出力信号とが等しくなるように該ニ
ューラルネットワークの各層間の重みを調整するステッ
プと、該補正されたヘッド位置信号と前記トラック番号
とに基づいて前記操作量を決定するステップとを有する
ことを特徴とするディスク装置のヘッド位置制御方法を
提案するものである。
【0024】
【作用】本発明においては、フィードバック制御により
トラック情報が予め記録されている高速回転中の円板表
面上にヘッド等を移動させて所望のトラック上に位置さ
せる位置決め制御方法において、さらに、ニューラルネ
ットワークを利用することにより、回転に依存した位置
誤差あるいは位置ずれの量を、円板上に記憶された位置
情報に基づいて学習によって獲得するようにしたため、
低周波数帯域から高周波数帯域までの広い成分を含めた
正確な補正が可能になることから、ヘッド等を高精度に
補償することが可能となると共に、位置誤差信号を予測
的に補正することが可能となるとから、高速なヘッドの
移動・制御が可能となる。
【0025】また、本発明におていは、ニューラルネッ
トワークを利用することにより、高速回転円板であるデ
ィスク上の全てのトラックにおける、記録された位置情
報からの位置誤差あるいは位置ずれ量を一つのニューラ
ルネットワークに学習することができるため、従来の繰
り返し制御等において問題となっていたメモリの容量を
大幅に減少することが可能であり、しかも、その場合、
必要とするメモリの容量は、トラック数やセクタ数に依
存することがないことから、種々の規格やフォーマット
のディスク装置に容易に対応することが可能になる。
【0026】さらに、本発明になるニューラルネットワ
ークを利用した位置決め制御装置及び位置決め制御方法
においては、セクタ番号とトラック番号で表現される極
座標系のヘッドの位置を直角座標系に変換し、この変換
した位置情報をニューラルネットワークの入力信号とす
ることにより、学習の速度を著しく高めることが可能で
あり、特に、ディスク装置及びそのヘッド位置制御方法
に適している。
【0027】加えて、本発明においては、従来のフィー
ドバックコントローラによる閉ループ構造を変更するこ
となく、さらに、ヘッド位置信号に例えば加算器などを
設けてニューラルネットワークからの出力信号を補正す
ることのみによって特性の改善を図るものであるため、
ディスク装置等の実機へも容易に実施可能である。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、添付の図
面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施例になるヘッド位置制御方法を採用したディスク装
置の構成を示すブロック図である。この図において、円
板状の記憶媒体である、磁気ディスクあるいは光ディス
クなどのディスク1は、図には示されないスピンドルモ
ータにより、高速で回転されている。このディスク1の
面上には、同心円状に記録された複数のトラックには、
位置情報であるセクタ信号が間欠的に予め記録されてい
る。これらの複数のトラックは、ディスク1の回転中心
に対して完全な同心円に記録されるべきであるが、トラ
ック1への書き込み時の振動などの要因により、ディス
クの半径方向に変動して記録されている。また、スピン
ドルモータの軸振動等によるディスク1の変動、ヘッド
2を支持する部材の熱等による倒れによりディスクとヘ
ッドの相対位置の変動、すなわち位置ずれが生じる。高
精度の位置決めを達成するためには、このヘッド2に対
して、ディスク1の回転に同期して変動する位置ずれを
出来るだけ小さく保つことが要求される。
【0029】図2には、ディスク1上に記録されたトラ
ックと位置情報が示されている。実際には、トラック1
01は、理想的な真円100に対して多少のうねりを持
って記録される。このトラック101上には、複数(例
えば50個)のセクタ信号102が間欠的に記録されて
いる。
【0030】まず、上記のヘッド2は相対位置誤差eを
検出する。具体的には、図2において、ヘッド2とセク
タ信号102が位置するトラック101の中心との偏差
eとして表される。この検出した相対位置誤差eはアン
プ8で増幅され、ポジション信号生成回路11で復調さ
れた後、A/Dコンバータ12でアナログ信号からディ
ジタル信号に変換されてヘッド位置信号pとして出力さ
れる。また、位置信号(セクタ信号)内に記録されてい
るトラック番号をトラック番号生成回路10で検出し、
トラック番号rを出力し、コントローラ19は、目標ト
ラック番号Rのトラックへヘッド2を高速に移動するた
めの操作量uを生成する。具体的には、目標トラック番
号Rのトラックへ移動する際のシーク動作中は、目標ト
ラック番号Rとトラック番号rとの偏差から操作量uを
生成し、特に、目標トラック近傍においては、ヘッド位
置信号pを考慮して位置決めを行い、目標トラック番号
Rのトラック上で高精度に追従する際のフォロイング動
作中は、ヘッド位置信号pから操作量uを生成する。こ
の操作量uは、D/Aコンバータ7でディジタル信号か
らアナログ信号に変換され、パワーアンプ6で増幅して
ボイスコイルモータ5に電流指令として印加され、これ
によって、ヘッド2及びヘッド2を支持するヘッド支持
機構4をトラックの半径方向に移動する。
【0031】なお、上記の実施例ではでは、トラック1
01上に間欠的に記録されているセクタ102に番号を
付けるために、ディスク1面上の一周に一カ所予め記録
されたインデックス信号3をセクタ102の開始番号と
して利用する。このインデックス信号3は、上記のヘッ
ド2により検出された信号から、インデックス信号生成
回路9によって読み取り、そのタイミングでカウンタ1
3の出力を消去する。カウンタ13は、セクタ信号が検
出される度に、出力信号をインクリメントすることでセ
クタ番号θを生成する。ヘッド2から検出されるセクタ
番号θとトラック番号rとで表現されるヘッドの位置
は、ヘッド2のディスク1の面上の位置を表わしてい
る。また、これらの信号を、例えばトラック番号rを動
径、セクタ番号θを偏角とすると、この表現方法は極座
標系による表現法となっている。座標変換回路14は、
この極座標系による表現を直角座標系へ変換するための
回路である。この座標変換回路14の動作の詳細につい
ては、後に、図5を用いて詳細に説明するが、基本的な
変換は、次式によって直角座標系の信号であるxとyへ
の変換が達成される。
【数1】
【数2】
【0032】この座標変換回路14によって直角座標へ
変換された後の信号xとyは、ニューラルネットワーク
15の入力信号として印加される。ここで、ディスク1
が回転する際に出力されるヘッド2の出力は、図15
(a)にも示されるように、極座標系で表現されるディ
スク面上の位置はこぎり歯状の不連続なものとなる。そ
こで、これを上記の座標変換回路14によって直角座標
系へ変換することで、回転するディスク1上のヘッド2
の位置を余弦波(x)と正弦波(y)の滑らかな関数と
して表現することが出来、これによってニューラルネッ
トワーク15の学習の速度と精度を向上させることが出
来る。このニューラルネットワーク15の出力信号n
は、加算器により、上記A/Dコンバータ12からのヘ
ッド位置信号pに加算される。
【0033】なお、ニューラルネットワーク15の各層
間の重みの学習は、ニューラルネットワーク15の出力
信号nとヘッド位置信号pとが等しくなるように、学習
手段17内で計算される。この学習手段17における学
習のアルゴリズムとしては、例えばバックプロパゲーシ
ョン法等が採用可能であり、これによって計算される。
これにより、学習が完了した後には、ヘッド2が存在す
るディスク1上の位置をニューラルネットワーク15に
入力すると、ニューラルネットワーク15は、その位置
における位置ずれ量を出力することになる。
【0034】このように、ディスク装置にニューラルネ
ットワークを採用することにより、上述した従来の繰り
返し制御においては装置内のメモリに記憶していたディ
スクの極座標位置(トラック番号rとセクタ番号θ)に
対する位置ずれ量の2次元的な関係を、一つのニューラ
ルネットワーク内15に記憶させることが可能になる。
このように、一つのニューラルネットワーク内15に記
憶させることにより、例えば、トラック数を1000、
セクタ数を50としたディスク1の一面において、従来
は、(1000×50=)50000個の記憶空間を有
するメモリを必要としたが、本発明では、3層のニュー
ラルネットワーク15において、中間層46の数をmと
すると、重みとオフセット量の総数は(4m+1)個と
なり、例えばm=5とすると21個の記憶空間のメモリ
ですむ。しかも、その場合、必要とするメモリの容量
は、トラック数やセクタ数に依存することがなく、この
ことから、種々の規格やフォーマットのディスク記憶装
置に容易に対応することが可能になる。加えて、ディス
ク装置にニューラルネットワークを採用することによ
り、位置誤差信号を予測的に補正することが可能とな
り、このことから、高速なヘッドの移動・制御が可能と
なるという効果も生じる。
【0035】次に、上記のニューラルネットワーク15
の構造と学習手段17について説明する。このニューラ
ルネットワーク15の構造は、図1に示すように、基本
的には多層構造をとり、本実施例では3層構造のものが
採用されている。例えば、この3層構造においては、入
力層45の各ニューロンは中間層46のニューロンの入
力となり、中間層46のニューロンの出力は出力層47
の入力となる。ニューラルネットワーク15は、入力信
号と教師信号間の非線形特性を獲得するため、3層以上
が望ましい。また、中間層46の出力を入力層45の入
力にフィードバックする、いわゆるリカレント型のニュ
ーラルネットワークを用いても良い。図1に示すニュー
ラルネットワーク15は、3層構造であり、入力層45
は2個のニューロンから、中間層46は5個のニューロ
ンから、そして、出力層47は1個のニューロン16か
ら成るものである。
【0036】上記にも述べたように、ニューラルネット
ワークの構造は3層以上のものが望ましいが、以下、図
1に示した実施例に沿って、層数を3層に限定したニュ
ーラルネットワーク15を一例としてその動作を説明す
る。ここで、入力層45と中間層46間の重みをWijと
し、中間層46と出力層47間の重みをVjとする。各
ニューロンの入出力特性は、いわゆるシグモイド関数に
よってモデル化される。シグモイド関数F(X)は、Xを
入力信号とすると、
【数3】 で表される。ここでは、入力層45のニューロンはシグ
モイド変換を施さず、中間層46及び出力層47のニュ
ーロン16はシグモイド変換を施す。入力層45への入
力信号をXi(k)(i=1〜d)、中間層46の出力信号を
Hj(k)(j=1〜q)、出力層47の出力信号をn(k)とす
る。ただし、図1においては、入力層45のニューロン
数dは2、中間層46のニューロン数qは5であり、X
1(k)及びX2(k)は、それぞれ、上記の座標変換回路14
からの出力x、yである。すると、Hj(k)、n(k)は、
それぞれ下記の(数4)、(数5)のようになる。ただ
し、OWj(k)とOV(k)はそれぞれオフセット量であ
る。
【数4】
【数5】
【0037】図3は、上記の(数5)で表現される出力
層47のニューロン16の構造をモデル化したものであ
る。すなわち、中間層46のニューロンの出力33に重
み32が乗算され、総和を行う回路30と、総和した結
果をシグモイド変換する回路31を経て、出力信号nを
生成する構造となっている。
【0038】次に、ニューラルネットワーク15の学習
アルゴリズムについて説明する。ニューラルネットワー
ク15の学習手段17は、ニューロン間の重みとオフセ
ット量を変化させることによって行われる。ここでは、
その一例として誤差逆伝播法(バックプロパゲーション
アルゴリズム)について説明する。学習手段17は、教
師信号であるヘッド位置信号pとニューラルネットワー
ク15の出力信号nとの誤差eの二乗誤差、すなわち、
【数6】 を最小にするように重みを変える。この学習処理は、出
力層47から入力層45へ向かって順次行なわれる。重
みは、次式に従って変化させる。
【数7】
【数8】
【数9】
【数10】 ただし、重みの初期値はランダムな値に設定しておく。
ここで、ηは学習定数であり、ニューロンの数や層の数
さらには入出力値等から経験的に決定される。また、前
回の学習結果を用いて、より安定した結果が得られるよ
うにすることも可能である(モーメント法)。なお、オ
フセット量ΔOWj(k)は、(数7)においてHj(k)=1
として、また、ΔOV(k)は、(数8)において、Xi
(k)=1として更新される。
【0039】図4は、上記の本発明の実施例になるディ
スク装置の動作の実行手順を説明するフローチャートで
ある。まず、ディスク装置の組立(ステップ100)の
後、サーボトラックライターによってディスク面にセク
タ信号とインデックス信号の記録を行い(ステップ10
1)、ディスク面のエラーテストと論理・物理フォーマ
ットを従来通りの手順で実行する(ステップ102)。
そして、上述のフォーマット終了時に、ニューラルネッ
トワーク15の学習を実行する(ステップ103)。な
お、このニューラルネットワークの学習の手順は、さら
に、図5で詳細に説明するが、このように、フォーマッ
ト終了時にニューラルネットワークの学習を実行するこ
とにより、ニューラルネットワーク内に獲得されたディ
スク位置に依存した位置ずれ量は、ディスク装置のほぼ
定常状態における位置ずれ量となる。そこで、ニューラ
ルネットワーク15の層間の重みをメモリ内に格納する
(ステップ104)。このメモリは、例えば、この装置
のディスク面上に記録することも可能である。以上の工
程を終了した後に、ディスク装置は出荷されることとな
る(ステップ105)。
【0040】続いて、ディスク装置の出荷後、ディスク
装置のユーザが電源を投入すると(ステップ106)、
まず、メモリ、例えば、ディスク面に設けたメモリから
ニューラルネットワーク15の重みを読み出す(ステッ
プ107)。次に、上位システムのコマンドに従い、位
置決め動作を実行する(ステップ108)。ニューラル
ネットワークを用いた位置決め動作については、その詳
細を図6に示す。なお、この位置決め動作(ステップ1
08)における学習過程で新たに得られるニューラルネ
ットワークの重み(Vj,Wij)は、逐次、メモリ
(例えば、ディスク面メモリ)へ記録される(ステップ
109)。そして、装置の電源を切ることで実行は終了
する(ステップ110)。
【0041】図5は、上記図4に記載のニューラルネッ
トワークの学習(ステップ103)の詳細手順を説明す
るためのフローチャートである。ここでは、ディスク装
置のヘッド2は1本、トラック数は1000トラック、
セクタ数は50セクタであり、ディスク1の回転周波数
は100Hzとする。ニューラルネットワーク15の学
習は全トラックで実行するのではなく、ここでは、10
0トラック毎に実行する。ニューラルネットワーク15
は、内挿補間の性質を有しているため、学習を100ト
ラック毎に実行するだけで、その間のトラックの位置ず
れ量を滑らかに補間して出力することが可能となる。
【0042】まず、目標トラック番号Rを0トラックに
セットし(ステップ201)、ヘッド位置信号pとニュ
ーラルネットワーク15の出力信号nとの誤差dを学習
手段17へ入力する経路に挿入されたスイッチ18を切
る(ステップ202)。続いて、コントローラ19はト
ラックシーク動作を行い(ステップ203)、目標の0
トラック上でフォロイング動作を行う(ステップ20
4)。このフォロイング動作中にインデックス信号を検
出したタイミングで上記スイッチ18をセットし(ステ
ップ205)、セクタ番号θとトラック番号rを読みと
り(ステップ206)、次に、上記でも述べた極座標系
から直角座標系へ座標変換を実行する。すなわち、この
極座標系から直角座標系への座標変換はステップ207
とステップ208とからなり、まず、ステップ207で
【数11】 の計算を行い、さらに、ステップ208では、
【数12】 の計算を行う。ここで、θ0は最大セクタ番号(=5
0)であり、また、関数f(r)は次の式で表される。
【数13】 ただし、r0は最大トラック数(=1000)で、r1は
0<r1<1の範囲で選択可能な最小オフセット値であ
る。なお、ここでは、r1=0.2とする。
【0043】次に、ニューラルネットワーク15の学習
を行う(ステップ209)。この学習アルゴリズムの詳
細は、上記において既に式(数7)から式(数10)を
用いて述べたものであり。上記のステップ206からス
テップ209までの動作を、まず、0トラック(R=
0)上で繰り返し行い、、一定時間たったの後に(ステ
ップ300)、目標トラック番号Rに新たにトラック番
号(この実施例は、R=100)をセットし(ステップ
301)、上記ステップから202ステップ301まで
を実行する。これを順次繰り返して、目標トラックRが
1000に到達した後は、今度は900番目のトラッ
ク、800番目のトラックと、目標トラックRを減少さ
せてゆき、上記の学習動作を行った全てのトラックにお
いて、そのトラック一周分の誤差eの二乗誤差の総和
(e2)が一定値以下になったら(ステップ302)、
学習を終了する。
【0044】図6は、図4のフローチャートに記載し
た、ニューラルネットワークを用いたヘッド位置決め動
作(ステップ108)の詳細な内容を説明するフローチ
ャートである。ここでは、シーク動作中にはニューラル
ネットワークの学習は行わずに、フォロイング動作中に
学習を行う方法を示す。
【0045】最初に、上位システムからのコマンドを待
ち(ステップ300)、もし、シーク動作なら目標トラ
ック番号を設定し、上記のスイッチ18を切る(ステッ
プ301)。セクタ番号θとトラック番号rを読みとり
(ステップ302)、座標変換回路14で信号xとyを
計算し(ステップ303)、ニューラルネットワーク1
5の式(数4)と(数5)の計算を行う(ステップ30
4)。さらに、ニューラルネットワーク15の出力信号
nでヘッド位置信号pを補正し(ステップ305)、コ
ントローラ19の計算を実行する(ステップ306)。
シークの動作が完了すると、コントローラがフォロイン
グ制御系に切り替わり、フォロイング動作を開始する
(ステップ308)。まず、スイッチ18をセットし
(ステップ309)、セクタ番号θとトラック番号rを
読み取り(ステップ310)、座標変換回路14で上記
式(数11)及び(数12)に基づいて信号xとyを計
算し(ステップ311)、ニューラルネットワーク15
の式(数4)と式(数5)の計算と、式(数7)から式
(数10)までの学習の計算を行う(ステップ31
2)。ニューラルネットワークの出力信号nでヘッド位
置信号pを補正し(ステップ313)、コントローラ1
9の計算を実行し(ステップ314)、上位システムの
コマンドを待ち(ステップ315)、次のシーク動作を
実行する。このように、フォロイング動作中に学習して
求めた重み(Vj,Wij)は、逐次、メモリ(例え
ば、ディスク面メモリ)へ記録されることとなる(図4
のステップ109を参照)。
【0046】なお、上記の実施例では、説明の簡略化の
ため、ディスク装置のヘッド2は1本のものについての
み説明したが、しかしながら、本発明はこれのみに限定
されるものでなく、複数本のヘッドを備えた比較的大型
大容量のディスク装置へも適用することが出来ること
は、特に説明をするまでもない。
【0047】続いて、本発明の制御方式による効果を確
認するために、ディスク装置における種々の信号の測定
を行ったが、その結果を、以下の図7から図9によって
説明する。まず、図7は、本発明の制御方式を実施する
前の、1000トラックにおける座標変換回路の出力信
号xと信号y(図7(a))、ニューラルネットワーク
15の出力信号n(図7(b))、そして、ヘッド位置
信号p(図7(c))のデータをディスク回転一周分だ
けグラフ化したものである。なお、ディスクの回転周波
数は、100Hzとする。特に、図7(b)の波形から
も明らかなように、ニューラルネットワークの出力信号
nは常に0(零)である。そのことから、ニューラルネ
ットワーク15によるヘッド位置信号pの補正を行って
おらず、そのため、図7(c)にも示すように、回転に
同期した振動がヘッド位置信号pに見られる。
【0048】一方、図8は、本発明の制御方式を実施し
た後の、各出力信号である。既に述べたように、本発明
の制御方式によれば、座標変換回路の出力信号xと信号
y(図8(a))を基に、ニューラルネットワーク15
がヘッド位置信号pを学習し、それを打ち消すように補
正しているため(図8(b)のニューラルネットワーク
の出力信号n)、ヘッド位置信号pにはほとんど振動が
見られない(図8(c))。
【0049】さらに、図9は、このときの、誤差量の減
少の推移をグラフ化したものである。このグラフの縦軸
には、誤差eの二乗を一周分加算した値をとっている。
グラフからも明らかなように、約75回転(0.75m
s)の非常に短期間で誤差は収束している。なお、この
ときの学習定数ηは0.04を採用し、重みの初期値は
±0.1の間の乱数で初期化した。
【0050】図10には、本発明の他の実施例であるニ
ューラルネットワークを用いたディスク装置を実現する
ハードウエアの構成図が示されている。この他の実施例
では、図1に示されたディスク装置とは異なり、複数の
ヘッド53を備えると共に、さらに、複数枚のディスク
51を内部に収納するディスク框体50内の温度などの
物理的環境を計測するためのセンサ、具体的には温度セ
ンサ55が設けられている。本実施例では、物理的環境
を計測するためのセンサとしては、温度センサ55のみ
が示されているが、その他、例えば湿度センサ等を設け
ても良い。
【0051】また、このディスク装置を構成するマイク
ロプロセッサ68は、バスライン67を介して、RAM
(ランダムアクセスメモリ)70、ROM(読み出し専
用メモリ)69、ニューロプロセッサ71に接続されて
いる。さらに、ニューロプロセッサ71内には、ニュー
ラルネットワークの並列演算(式(数4)、式(数
5))を高速に演算する機能、各層間の重み(Vj,W
ij)を効率よく記憶する機能、及び、重みの学習(式
(数7)から式(数10))を実行するための手段が備
わっている。ただし、上記のニューロプロセッサ71
は、これをマイクロプロセッサ68で代用してもかまわ
ない。マイクロプロセッサ68には、上位のシステムか
ら目標トラック番号Rと使用ヘッド番号Hの指令が印加
される。また、ROM69には、上記図1に示したコン
トローラ19、座標変換回路14、及び、ニューラルネ
ットワーク15の動作を行うための初期構造のプログラ
ムを格納する。
【0052】この図10の他の実施例においては、4つ
のヘッド53は全てデータヘッドとし、マイクロプロセ
ッサ68は、上位のシステムから指令された使用ヘッド
番号Hに従って、ヘッド選択信号Sを発生する。ヘッド
アンプ56は、このヘッド選択信号Sに従って、ヘッド
53を切り換える。また、ディスク框体50内の温度を
測定する温度センサ55は、測定した温度信号Tをアン
プ64で増幅し、A/Dコンバータ65でアナログ信号
からディジタル信号に変換した後に、バスライン67を
介して、ニューロプロセッサ71へ入力する。なお、こ
の実施例になるディスク装置においても、ヘッドの本数
は限定されるものではなく、また、温度センサ55を必
ずしも必要とするものではない。
【0053】図11は、上記図10に示した他の実施例
になるディスク装置に使用するに好適なニューラルネッ
トワークの一実施例であり、4入力1出力の3層構造の
ニューラルネットワークである。入力層45には、座標
変換回路からの出力信号xとy、使用ヘッド番号を−1
から1までの間で規格化した規格化ヘッド信号H’、及
び、温度信号Tを同様に−1から1までの間で規格化し
た規格化温度信号T’を入力している。中間層46のニ
ューロン数qは、試行錯誤的に最も誤差が最小となる数
を決定するのが望ましい。その初期値としては入力層4
5のニューロン数の倍の8個のニューロンとすればよ
い。
【0054】図12には、このとき、ニューラルネット
ワークにおいて学習させるディスク框体内の温度設定カ
ーブの一例が示されている。上記図11において、最
初、ニューラルネットワークは−10℃における位置ず
れ量を学習し、次に、10℃における位置ずれ量を学習
する。すなわち、図12の温度設定カーブによれば、2
0℃おきに、−10℃から50℃までの状態を学習する
こととなる。一般に、ニューラルネットワークは内挿の
性質を有するため、例えばニューラルネットワークの温
度の入力信号に未だ学習していない温度20℃が入力さ
れても、ニューラルネットワークは、約20℃の温度状
態における位置ずれ量を出力することが可能である。
【0055】さらに、図13には、複数のヘッドを備え
たディスク装置に好適なニューラルネットワークの一実
施例が示されており、その構造は、2入力1出力の3層
構造のニューラルネットワーク90をヘッドの数だけ用
意し、これらをヘッド切換え信号Cでニューラルネット
ワークを切り換えるタイプの構成となっている。しかし
ながら、この実施例に限らず、上記の図11のニューラ
ルネットワークにおいて、規格化温度信号T’を削除
し、3入力1出力のニューラルネットワークとしても実
現可能であり、また、上記の図11の構成にした方がニ
ューラルネットワークの規模も少なくて済む。しかしな
がら、この図13に示すように、ヘッドの数と同数の2
入力1出力の3層構造ニューラルネットワーク構成にす
ることによれば、学習に要する時間が少なくて済むとい
った利点がある。ヘッドの数だけ用意されたニューラル
ネットワークの各入力層45には、座標変換回路の出力
信号x、yが入力される。
【0056】最後に、図14には、本発明の更に他の実
施例になるニューラルネットワークを用いたディスク装
置のブロック図が示されている。すなわち、上述の種々
の実施例では、特に、図1に示した実施例において説明
した座標変換回路14などを用いて、ヘッドの位置(ト
ラック番号rとセクタ番号θ)を、一旦、極座標系から
直角座標系へ変換し、この直角座標系で表現した入力信
号xとyとによってニューラルネットワークに入力する
ための実施方法を示した。しかしながら、この図14に
示す更に他の実施例においては、ヘッドの位置を示す信
号(トラック番号rとセクタ番号θ)を極座標系のまま
で入力し、位置誤差eをニューラルネットワークに学習
する方法を示す。
【0057】まず、セクタ番号θは、セクタ番号規格化
回路40によって、−1から1に規格化される。すなわ
ち、第1セクタが−1を、第50セクタが1として表現
される。同様にして、トラック番号rも、トラック番号
規格化回路41によって−1から1に規格化される。ニ
ューラルネットワーク15の入力信号には、これらの規
格化した後の信号θ1とr1を印加する。その他の回路構
成及び学習手順は上記の実施例、特に図1及びそれに関
連した実施例におけると同様である。
【0058】図15には、上記図14に示した更に他の
実施例における信号波形が示されている。すなわち、図
15(a)には、規格化された後のセクタ信号θ1(実
線)とトラック信号r1(一点鎖線)が、図15(b)
にはこの時のニューラルネットワークの出力信号nが、
そして、図15(c)にはヘッド位置信号pが示されて
いる。ここでは、ヘッドが、1000トラックにいるた
め、信号r1は1を出力し続け、一方、信号θ1は、ディ
スクが回転するたびに、−1から1に向かって直線的に
増加する、いわゆる鋸歯状の不連続な関数となる。かか
る不連続な関数を入力とするニューラルネットワーク
は、学習に多少の時間がかかるものの、図15(c)か
ら明らかなように、精度よくヘッド位置信号を学習して
補正を加えていることが分かる。
【0059】なお、上記の本発明の詳細な説明では、特
にディスク装置を実施例をして記述したが、しかしなが
ら、本発明は必ずしもかかるディスク装置にのみ限定さ
れるものではなく、一般の回転体上でのヘッド等の位置
制御装置に関しても適用可能であることは言うまでもな
い。
【0060】
【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明の位置決め制御装置及び位置決め制御方法に
よれば、ニューラルネットワークを利用することによ
り、高速で回転する円板表面上にヘッド等を、回転に同
期した位置ずれを高周波成分から低周波成分まで広く大
幅に抑制して、高精度のヘッドの位置決めが可能とな
る。さらに、これをディスク装置及びそのヘッド位置制
御方法に利用することにより、従来の方式に比較して必
要なメモリの容量を大幅に減少し、高速なヘッドの移動
・制御が可能で、かつ、種々の規格やフォーマットのデ
ィスク装置にも容易に適用することが出来るという、技
術的にも実用的も優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である、位置決め制御を採用
して高速回転するディスク上にヘッドを高精度で位置決
めするディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施例であるディスク装置におけるディス
クとヘッドの相対位置誤差などを説明するための図であ
る。
【図3】上記実施例であるディスク装置におけるニュー
ラルネットワークの出力層のニューロンモデルを示す図
である。
【図4】上記実施例であるディスク装置の動作の実行手
順を説明する、フローチャートである。
【図5】上記図4のフローチャートに示したニューラル
ネットワークの学習のステップの詳細手順を説明するた
めのフローチャートである。
【図6】上記図4のフローチャートに示したニューラル
ネットワークを用いたヘッド位置決め動作の詳細を説明
するフローチャートである。
【図7】本発明の制御方式による効果を確認するための
上記実施例になるディスク装置における種々の信号の波
形を示す図である。
【図8】やはり、本発明の制御方式による効果を確認す
るための上記実施例になるディスク装置における種々の
信号の波形を示す図である。
【図9】本発明の制御方式による効果を確認するため、
上記実施例になるディスク装置における誤差量の減少の
推移を示すグラフである。
【図10】本発明の他の実施例になるニューラルネット
ワークを用いたディスク装置のハードウエア構成を示す
ブロック図である。
【図11】上記他の実施例になるディスク装置に使用す
るに好適なニューラルネットワークの一例を示す図であ
る。
【図12】上記他の実施例になるディスク装置のニュー
ラルネットワークにおいて学習させるディスク框体内の
温度設定カーブの一例を示す図である。
【図13】特に、複数のヘッドを備えたディスク装置に
好適なニューラルネットワークの一例を示す図である。
【図14】本発明の更に他の実施例になるニューラルネ
ットワークを用いたディスク装置の構成を示すブロック
図である。
【図15】上記更に他の実施例になるディスク装置の効
果を確認するための装置における種々の信号波形を示す
図である。
【符号の説明】
1 ディスク 2 ヘッド 3 インデックス信号 4 ヘッド支持機構 5 ボイスコイルモータ 6 パワーアンプ 7 D/Aコンバータ 8 ヘッドアンプ 9 インデックス信号生成回路 10 トラック番号生成回路 11 ポジション信号生成回路 12 A/Dコンバータ 13 カウンタ 14 座標変換回路 15 ニューラルネットワーク 16 出力層のニューロン 17 ニューラルネットワークの学習手段 18 スイッチ 19 コントローラ 30 総和回路 31 シグモイド変換回路 40 セクタ番号規格化回路 41 トラック番号規格化回路 50 ディスク装置 51 ディスク 52 スピンドルモータ 53 ヘッド 54 ボイスコイルモータ 55 温度センサ 56 ヘッドアンプ 64 アンプ 65 A/Dコンバータ 67 バスライン 68 マイクロプロセッサ 69 読み出し専用メモリ 70 ランダムアクセスメモリ 71 ニューロプロセッサ 90 複数のニューラルネットワーク 91 切り換えスイッチ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラックの位置を規定する情報が予め記
    録されている高速回転中の円板表面上にヘッド等を移動
    させて所望のトラック上に位置させる位置決め制御方法
    において、各トラック上における位置誤差を学習したニ
    ューラルネットワークにより補正信号を出力し、この補
    正信号に基づいて、高速回転中の円板表面上を移動する
    前記ヘッドからのヘッド位置情報を補正し、フィードバ
    ック制御することを特徴とする位置決め制御方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1の位置決め制御方法におい
    て、ニューラルネットワークによる学習は、高速回転中
    の円板表面上を移動する前記ヘッドからのヘッド位置情
    報に基づいて行うことを特徴とする位置決め制御方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項1の位置決め制御方法におい
    て、前記ニューラルネットワークによる学習は、前記位
    置決め制御方法を実行する前に予め行われていることを
    特徴とする位置決め制御方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項3の位置決め制御方法におい
    て、ヘッド等を移動させる位置決め制御期間においても
    ニューラルネットワークの学習を行うことを特徴とする
    位置決め制御方法。
  5. 【請求項5】 トラックの位置を規定する情報が予め記
    録されている高速回転中の円板表面上にヘッド等を移動
    させて所望のトラック上に位置させる位置決め制御装置
    であって、高速回転中の円板表面上を移動するヘッド等
    の位置を検出するヘッド位置検出手段と、前記各トラッ
    ク上における位置誤差を学習して補正信号を出力するニ
    ューラルネットワークと、目標トラックを指示する目標
    トラック指示手段と、前記目標トラック指示手段からの
    制御出力に従って前記ヘッド等を前記高速回転中の円板
    表面上に移動させるヘッド駆動手段とを備え、前記ヘッ
    ド駆動手段は、前記目標トラック指示手段からの制御出
    力に加えて、さらに、前記ニューラルネットワークから
    出力される補正信号に基づいて前記ヘッド等を移動させ
    ることを特徴とする位置決め制御装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項5の位置決め制御装置におい
    て、高速回転中の円板表面上を移動するヘッド等の位置
    を検出する前記ヘッド位置検出手段からのヘッドの位置
    情報は、極座標系で表現されていることを特徴とする位
    置決め制御装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項6の位置決め制御装置におい
    て、さらに、前記ヘッド位置検出手段からの極座標系で
    表現されたヘッドの位置情報を、直角座標系で表現され
    る位置情報に変換するための変換手段を備えたことを特
    徴とする位置決め制御装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項5の位置決め制御装置におい
    て、前記ニューラルネットワークを個別のプロセッサー
    で構成したことを特徴とする位置決め制御装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項5の位置決め制御装置におい
    て、前記ニューラルネットワークを3層のニューラルネ
    ットワークにより構成したことを特徴とする位置決め制
    御装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項5の位置決め制御装置にお
    いて、高速回転する前記円板が位置する空間内における
    温度を含む物理的環境を検出するための検出手段を設
    け、前記ニューラルネットワークはこの検出手段からの
    信号をも入力とすることを特徴とする位置決め制御装
    置。
  11. 【請求項11】 トラックの中心線を規定する位置情報
    が予め記録されている記録媒体からなる円板と、該円板
    表面上を移動し、少なくとも前記円板上に記憶された位
    置情報を読み出すヘッドと、該ヘッドと前記位置情報と
    の変位を示すヘッド位置信号を生成するポジション信号
    生成手段と、該位置情報から該ヘッドが位置するトラッ
    ク番号を生成するトラック番号生成手段と、該位置情報
    から該ヘッドが位置するセクタ番号を生成するセクタ番
    号生成手段と、該ヘッドのヘッド位置信号に基づいてフ
    ィードバック制御を行うためのコントローラとを備えた
    ディスク装置において、少なくとも前記トラック番号お
    よび前記セクタ番号に依存した信号を入力とすると共に
    その出力を前記コントローラへの前記ヘッド位置信号を
    補正する補正信号とする複数層のニューラルネットワー
    クからなるニューラルネットワークと、前記ヘッドから
    のヘッド位置信号と該ニューラルネットワークからの出
    力とが互いに等しくなるように、該ニューラルネットワ
    ークの各層間の重みを学習によって調整する学習手段と
    を備えたことを特徴とするディスク装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項11に記載のディスク装置
    において、前記ニューラルネットワークへ入力されるト
    ラック番号およびセクタ番号に依存した信号は、該トラ
    ック番号と該セクタ番号の極座標系で表現される前記ヘ
    ッドの位置を、直角座標系へ変換した後の信号であるこ
    とを特徴とするディスク装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項11に記載のディスク装置
    において、前記ニューラルネットワークへ入力されるト
    ラック番号及びセクタ番号に依存した信号は、該トラッ
    ク番号を規格化した信号と、該セクタ番号を規格化した
    信号であることを特徴とするディスク装置。
  14. 【請求項14】 前記請求項11に記載のディスク装置
    において、前記ヘッドは複数であり、かつ、前記ニュー
    ラルネットワークは、前記トラック番号及び前記セクタ
    番号に依存した信号と共に、前記複数のヘッドのなかか
    ら選択されたヘッドのヘッド番号を入力することを特徴
    とするディスク装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項11に記載のディスク装置
    において、前記ディスク装置内の温度を含む物理的環境
    を測定するセンサが設けられ、かつ、前記ニューラルネ
    ットワークは、前記トラック番号および前記セクタ番号
    に依存した信号と共に、前記ディスク装置内の該環境情
    報を入力することを特徴とするディスク装置。
  16. 【請求項16】 前記請求項11に記載のディスク装置
    において、前記記録媒体円板が一回転する間の前記ヘッ
    ド位置信号を記憶しておく記憶手段と、該記憶手段に記
    憶されたヘッド位置信号と前記ニューラルネットワーク
    の出力とが等しくなるように、前記ニューラルネットワ
    ークの各層間の重みを調整する学習手段とを備えたこと
    を特徴とするディスク装置。
  17. 【請求項17】 トラックの中心線を規定する位置情報
    が予め記録されている複数の記録媒体からなる円板と、
    それぞれのヘッド番号を備え、該円板に対向して移動し
    ながら該円板上に記憶された位置情報を読み取る複数の
    ヘッドと、該位置情報と該ヘッドとの変位を示すヘッド
    位置信号を生成するポジション信号生成手段と、該ヘッ
    ドが位置する該位置情報のトラック番号を生成するトラ
    ック番号生成手段と、該ヘッドが位置する該位置情報の
    セクタ番号を生成するセクタ番号生成手段と、該ヘッド
    のヘッド位置信号によりフィードバック制御を行うコン
    トローラとを備えたディスク装置において、前記トラッ
    ク番号および前記セクタ番号に依存した信号を入力信号
    とする、前記複数のヘッドのヘッド番号に対応した複数
    のニューラルネットワークと、選択された前記ヘッド番
    号に基づいて、該複数のニューラルネットワークの対応
    するニューラルネットワークへ切り換えるニューラルネ
    ットワーク切換手段と、該切換手段によりニューラルネ
    ットワークを切り換えた後のニューラルネットワークの
    出力により前記ヘッド位置信号を補正する補正手段とを
    備えたことを特徴とするディスク装置。
  18. 【請求項18】 トラックの中心線を規定する位置情報
    と該位置情報の開始番号を規定するインデックス情報と
    が予め記録されている記録媒体からなる円板と、該円板
    の回転中に該位置情報を読み取るヘッドと、該ヘッドを
    該円板表面に対向させながら移動するためのアクチュエ
    ータと、該アクチュエータを駆動するためのアンプと、
    前記ヘッドによって読み取った該位置情報から前記トラ
    ックの中心線と該ヘッドとの変位を示す偏差位置信号を
    生成するポジション信号生成手段と、該インデックス情
    報に基づいて該位置情報のセクタ番号を生成するセクタ
    番号生成手段と、該位置情報から該位置情報のトラック
    番号を生成するトラック番号生成手段と、該生成された
    偏差位置信号を一定のサンプリング時間毎にアナログ/
    ディジタル変換してヘッド位置信号を生成するアナログ
    /ディジタル変換器と、該トラック番号と該ヘッド位置
    信号とさらに目標トラックを表す目標トラック番号とか
    ら、該ヘッドを該目標トラックへ移動するための操作量
    を発生するコントローラと、該操作量をディジタル/ア
    ナログ変換して該アンプに該操作量を供給するディジタ
    ル/アナログ変換器とを備えたディスク装置において、
    前記セクタ番号と前記トラック番号の極座標系で表現さ
    れる前記ヘッドの位置を直角座標系へ変換するための座
    標変換手段と、少なくとも該変換された信号を入力とす
    るニューラルネットワークと、該ニューラルネットワー
    クの出力により前記ヘッド位置信号を補正する補正手段
    と、前記ヘッド位置信号と該ニューラルネットワークの
    出力信号とが等しくなるように該ニューラルネットワー
    クの各層間の重みを調整する学習手段とを備えたことを
    特徴とするニューラルネットワークを用いたディスク装
    置。
  19. 【請求項19】 トラックの中心線を規定する位置情報
    と該位置情報の開始番号を規定するインデックス情報と
    が予め記録されている記録媒体からなる円板と、該円板
    の回転中に該位置情報を読み取るヘッドと、該ヘッドを
    該円板表面に対向させながら移動するためのアクチュエ
    ータと、該アクチュエータを駆動するためのアンプと、
    前記ヘッドにより読み取った該位置情報から前記トラッ
    クの中心線と該ヘッドとの変位を示す偏差位置信号を生
    成するポジション信号生成手段と、前記ヘッドにより読
    み取った該位置情報から該インデックス情報を取り出す
    インデックス信号生成回路と、該インデックス信号生成
    回路により取り出されたインデックス情報から該位置情
    報のセクタ番号を生成するセクタ番号生成手段と、該位
    置情報から該位置情報のトラック番号を生成するトラッ
    ク番号生成手段と、該生成された偏差位置信号を一定の
    サンプリング時間毎にアナログ/ディジタル変換してヘ
    ッド位置信号を生成するアナログ/ディジタル変換器
    と、該トラック番号と該ヘッド位置信号とさらに目標ト
    ラック番号とから該ヘッドを該目標トラックへ移動する
    ための操作量を発生するコントローラと、該操作量をデ
    ィジタル/アナログ変換して該アンプに該操作量を供給
    するディジタル/アナログ変換器とを備えたディスク装
    置において、前記セクタ番号を規格化する手段と、前記
    トラック番号を規格化する手段と、少なくとも前記規格
    化されたセクタ番号信号と前記規格化されたトラック番
    号信号を入力とするニューラルネットワークと、該ニュ
    ーラルネットワークの出力により前記ヘッド位置信号を
    補正する補正手段と、前記ヘッド位置信号と該ニューラ
    ルネットワークの出力信号とが等しくなるように該ニュ
    ーラルネットワークの各層間の重みを調整する学習手段
    とを備えたことを特徴とするニューラルネットワークを
    用いたディスク装置。
  20. 【請求項20】 回転する記録媒体からなる円板の表面
    にヘッドを対向して移動させながら該円板に予め記録さ
    れているトラックの中心線を規定する位置情報を読み取
    り、この読み取ったトラックの中心線と該ヘッドとの変
    位を読み取ってヘッド位置信号を生成するステップと、
    該ヘッドが位置する該位置情報のトラック番号を生成す
    るステップと、該ヘッドが位置する該位置情報のセクタ
    番号を生成するステップと、該ヘッド位置信号と該トラ
    ック番号を用いて該ヘッドを目標のトラック上へ移動す
    るための操作量を決定するステップと、該ヘッド位置信
    号を用いて該目標のトラック上に追従させるための操作
    量を決定するステップとを有するディスク装置のヘッド
    位置制御方法において、前記ヘッドを目標のトラック上
    に追従させるための操作量を決定するステップは、少な
    くとも前記トラック番号及び前記セクタ番号に依存した
    信号を入力信号とするニューラルネットワークを計算す
    るステップと、該ニューラルネットワークの出力信号に
    より前記ヘッド位置信号を補正するステップと、該補正
    されたヘッド位置信号に基づいて前記操作量を決定する
    ステップと、前記ヘッド位置信号と該ニューラルネット
    ワークの出力信号とが等しくなるように該ニューラルネ
    ットワークの各層間の重みを調整するステップと、該補
    正されたヘッド位置信号と前記トラック番号とに基づい
    て前記操作量を決定するステップとを有することを特徴
    とするディスク装置のヘッド位置制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6496322B1 (en) 1996-06-10 2002-12-17 Fujitsu Limited Head position control for a disk drive which performs recording about the rotational center even if the recorded servo information is eccentric
JP2006030055A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Fuji Photo Film Co Ltd 露光装置における回転同期振れ測定方法および補償描画方法

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