JPH07329622A - カップホルダー付きアームレスト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種のカップ類を安定して支持できる快適性
に優れたカップホルダー付きアームレストを提供する。 【構成】 ドアトリム２に形成した凹部３に対して、回
動可能に取り付けたアームレスト体４と、このアームレ
スト体４の下部に回動可能に連結され、かつ、このアー
ムレスト体４とともに前記凹部３に壁面に嵌合する位置
から前記アームレスト体４を水平配置とする位置まで移
動可能な支持板５と、この支持板５をドアトリムに係止
する係止機構部６とを具備するアームレスト部７と、カ
ップホルダー板１０がアームレスト体４から突出したと
き自重により回動してカップ挿通穴９の直下位置を占め
るカップ底支持部材１１を具備するカップホルダー部８
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、乗用車等の車両に用い
られるカップホルダーをアームレストに付設したカップ
ホルダー付きアームレストの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、乗用車等の車内の快適性を向上す
べく各種のアームレストやカップホルダーが提案されて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上面に
肘を付きながらカップを取れるようなアームレストは存
在せず、また、アームレストの上面を恰もテーブルとし
て使用できるような広面積のものも存在しない。

【０００４】また、乗用車等を停止して休息するような
場合、ドアトリムの上部のベルトモールに肘を載せるこ
とも多いが、この場合には、特に半袖のシャツ等を着用
している夏等において肘にベルトモールの跡が残ってし
まうという問題もある。

【０００５】さらに、乗用車等を止め車外に出てその近
傍で休息する際に、ジュース入りのカップ等を載せる適
当な場所は配慮されていないのが通常であり、仕方なく
ボンネットやルーフ等の上にカップ等を置いているが、
不安定でカップ内のジュース等をこぼしやすいという問
題もある。

【０００６】そこで本発明は、ドアトリムの上部領域に
テーブルとして使用できるような広面積を確保でき、肘
等を置いても痕跡が残ることがなく、しかも各種のカッ
プ類を安定して支持できるカップホルダー付きアームレ
ストを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のカップホルダー
付きアームレストは、ドアトリムの上部から壁面下方に
向けて形成した凹部に対して、この凹部に嵌合する位置
から前記ドアトリムの上部近傍を占める位置に亘って回
動可能に取り付けたアームレスト体と、このアームレス
ト体の下部に回動可能に連結され、かつ、このアームレ
スト体とともに前記凹部に壁面に嵌合する位置から前記
アームレスト体を水平配置とする位置まで移動可能な支
持板と、この支持板が前記アームレスト体を水平配置と
する位置においてこの支持板をドアトリムに係止する係
止機構部とを具備するアームレスト部と、前記アームレ
スト体に対してドアトリムの壁面に沿う方向に出没可能
に収納したカップ挿通穴を有するカップホルダー板及び
このカップホルダー板の突出端側に回動可能に配置され
カップホルダー板がアームレスト体から突出したとき自
重により回動して前記カップ挿通穴の直下位置を占める
カップ底支持部材を具備するカップホルダー部とを有す
るものである。

【０００８】

【作用】本発明のカップホルダー付きアームレストによ
れば、ドアトリムの上部から壁面下方に向けて形成した
凹部にアームレスト体及び支持板を嵌合する状態で収納
し、この支持板をアームレスト体とともに前記凹部に嵌
合する位置から前記アームレスト体をドアトリムの上部
近傍を占める位置において水平配置とする位置まで移動
した状態で、係止機構部によりこの支持板をドアトリム
に係止することで、ドアトリムの上部領域にテーブルと
して使用できるようなアームレスト体による広面積領域
を確保でき、肘等を置いても痕跡が残ることは無くな
る。

【０００９】また、ドアトリムの上部領域にテーブルと
して使用できるようなアームレスト体による広面積領域
を確保した状態で、カップ挿通穴を有するカップホルダ
ー板をドアトリムの壁面に沿う方向に突出させると、カ
ップ底支持部材が自重により回動して前記カップ挿通穴
の直下位置を占める状態となるので、カップ挿通穴に各
種カップ類を挿通し、その底部を前記カップ底支持部材
により支持することでこのカップ類を安定した状態でア
ームレスト体の側方で支持でき、アームレスト体に肘を
置いた状態でカップ類を持ち、乗員の口に運ぶことが容
易となって快適性、利便性が向上する。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図１，図
２に示すカップホルダー付きアームレスト１は、例えば
乗用車の運転席横のドアトリム２の上部から壁面下方に
向けて形成した凹部３に対して、この凹部３にドアトリ
ム２の壁面と同一面となるように嵌合する位置から、前
記ドアトリム２の上部近傍を占める位置に亘って、回動
可能に取り付けた長方形状のアームレスト体４を有して
いる。さらに、このアームレスト体４の下部に回動可能
に連結され、かつ、このアームレスト体４とともに前記
凹部３に対してこの凹部３に嵌合する位置から前記アー
ムレスト体４を水平配置とする傾斜した位置まで移動可
能な長方形状の支持板５と、この支持板５が前記アーム
レスト体４を水平配置とする位置において、この支持板
４の下端部をドアトリム２の壁面に係止する係止機構部
６（図３乃至図５に詳細に示す。）とを具備するアーム
レスト部７を有している。

【００１１】前記カップホルダー付きアームレスト１
は、さらに、図２に示すように、前記アームレスト体４
に対してドアトリム２の壁面に沿う方向（自家用車の前
後方向）に出没可能に収納したカップ挿通穴９を有する
カップホルダー板１０及びこのカップホルダー板１０の
突出端側に回動可能に配置され、カップホルダー板１０
がアームレスト体４から前方に突出したとき自重により
回動して前記カップ挿通穴９の直下位置を占め、各種の
カップ類Ｃの底部を支持するカップ底支持部材１１を具
備するカップホルダー部８を有している。

【００１２】前記支持板５の下側中央部及びドアトリム
２の壁面から内方に突設した内部アームレスト１２にお
ける凹部３側の部分には、各々切欠部５ａ，１２ａが設
けられ、乗員（運転者）の指により前記支持板５を操作
可能となっている。

【００１３】次に、図３乃至図５を参照して前記アーム
レスト部７について詳述する。前記アームレスト体４
は、その上端の内部に貫通した第１の軸体２１を前記凹
部３の上端両側のドアトリム２の側壁２ａ，２ｂに嵌着
して、ドアトリム２の壁面と同一面となるように、凹部
３に嵌合する位置から前記ドアトリム２の上部近傍を占
める位置に亘って回動可能となっている。

【００１４】また、前記アームレスト体４の下端側は、
図３に示すように、前後両端部が突出し、これらの間に
凹陥部４ａが形成されており、一方、前記支持板５の上
端側は前後両端部が切り欠かれ、これらの間が凹陥部４
ａに嵌まり合うように突出する形状に形成されており、
アームレスト体４の下端側と支持板５の上端側とを嵌め
合わせ、かつ、第２の軸体２２により両者を回動可能に
連結している。これにより、支持板５はアームレスト体
４とともに前記凹部３に対してこの凹部３に嵌合する位
置から前記アームレスト体４を水平配置とする図４に示
す傾斜した位置まで移動可能となっている。

【００１５】前記係止機構部６は、図３乃至図５に示す
ように、前記凹部４を画するドアトリム２の両側壁２
ａ，２ｂに設けた垂直配置でかつ前記アームレスト体４
を水平配置とする位置における支持板５の両端面下部の
近傍位置において、斜め下方に屈曲させた一対の係合穴
２３と、前記支持板５の両端面下部から側方に突設した
一対の係合ピン２４とを具備していて、前記支持板５が
前記アームレスト体４を水平配置とする位置において、
この支持板４の両端面下部をドアトリム２の側壁２ａ，
２ｂに設けた一対の係合穴２３の屈曲部分の最深部に係
止するようになっている。

【００１６】次に、カップホルダー部８について図６乃
至図１０を参照して詳述する。このカップホルダー部８
は、前記アームレスト体４に対してドアトリム２の壁面
に沿う方向に出没可能に収納した、例えば円形のカップ
挿通穴９を有するカップホルダー板１０を具備してい
る。カップホルダー板１０は、図６，図７に示すよう
に、アームレスト体４の下面４ｂ側に設けた略四角形状
でこのアームレスト体４の出没する端部側に、ストッパ
片３１ａ，３１ｂを備えた収容穴部３１内に収容されて
いる。そして、カップホルダー板１０の突出方向の後端
側には、前記ストッパ片３１ａ，３１ｂに当接する一対
の突片１０ａ，１０ｂが設けられ、カップホルダー板１
０の抜け止め防止を図っている。

【００１７】さらに、図５に示すように、前記アームレ
スト体４の下面側にはカップホルダー板１０の下面両端
部を下側から支持するスライド支持片３２ａ，３２ｂが
設けられ、水平配置となったカップホルダー板１０の落
下防止を図っている。

【００１８】前記カップ底支持部材１１は、図６乃至図
８に示すように、全体としてコ状を呈する両側片１１
ａ，１１ｂ及び両側片１１ａ，１１ｂを連結する底支持
片１１ｃからなり、両側片１１ａ，１１ｂ、底支持片１
１ｃを前記カップホルダー板１０の突出端側に密着状態
に添設するとともに、両側片１１ａ，１１ｂの突出方向
の後端側を各々第３の軸体３５によりカップホルダー板
１０に回動可能に取り付けて、カップホルダー板１０が
アームレスト体４から前方（図８に示す矢印ａ方向）に
突出したとき、自重により図９に示す矢印α方向に回動
して底支持片１１ｃが前記カップ挿通穴９の直下位置を
占め、これにより、図９，図１０に示すように、カップ
挿通穴９に挿入した各種のカップ類Ｃの底部を底支持片
１１ｃにより支持するようになっている。

【００１９】次に、前記カップホルダー付きアームレス
ト１の作用を説明する。このカップホルダー付きアーム
レスト１を使用する場合には、ドアトリム２の上部から
壁面下方に向けて形成した凹部３に、アームレスト体４
及び支持板５を嵌合する状態で収納し、この状態で前記
切欠部５ａに指をかけて、支持板５をアームレスト体４
とともに前記凹部３に嵌合する位置から、前記アームレ
スト体４をドアトリム２の上部近傍を占める位置におい
て水平配置とする位置まで移動する。

【００２０】次に、係止機構部６によりこの支持板５を
ドアトリム２に係止する。この場合、前記支持板５の両
端面下部から側方に突設した一対の係合ピン２４が、支
持板５の移動とともにドアトリム２の側壁２ａ，２ｂに
設けた一対の係合穴２３内を上昇し、前記支持板５が前
記アームレスト体４を水平配置とする位置において、こ
の支持板４の両端面下部をドアトリム２の側壁２ａ，２
ｂに設けた一対の係合穴２３の屈曲部分の最深部に係止
する。

【００２１】これにより、ドアトリム２の上部領域にテ
ーブルとして使用できるようなアームレスト体４による
図１０に示すような広面積の領域を確保でき、乗員が肘
等を置いても肘等に従来例のような痕跡が残ることは無
く、安定して肘等を休ませることができる。このこと
は、アームレストを大きくすることが難しい軽自動車等
において特に効果的である。

【００２２】また、ドアトリム２の上部領域にテーブル
として使用できるようなアームレスト体４による広面積
の領域を確保した状態で、前記カップ挿通穴９を有する
カップホルダー板１０を、ドアトリムの壁面に沿って図
８に示す矢印ａ方向に突出させると、カップ底支持部材
１１が自重により第３の軸体３５を支点として矢印α方
向に回動し、前記カップ挿通穴９の直下位置に底支持片
１１ｃが至る。

【００２３】これにより、図９，図１０に示すように、
カップ挿通穴９に挿入した各種のカップ類Ｃの底部を底
支持片１１ｃにより支持することができ、このカップ類
Ｃを安定した状態でアームレスト体４の前方に配置で
き、図１１に示すように、アームレスト体４上に肘を置
いた状態でカップ類Ｃを持ち、乗用車４０の乗員の口に
運ぶことが容易となって、車内の快適性、利便性が向上
する。

【００２４】さらに、図１１に示すように、乗用車４０
の窓ガラスを開けた状態で車外に出てその近傍で休息す
る際に、カップホルダー付きアームレスト１により支持
した例えばジュース入りのカップ類Ｃを車外から容易に
取ることができ、休息時の利便性も向上する。

【００２５】また、前記カップホルダー付きアームレス
ト１は、使用しない状態では、図１に示すようにドアト
リム２に収納されるため、ドアトリム２の上部の比較的
高い位置でも窮屈感を伴うことを回避できる。

【００２６】さらに、図２に示すように、前記カップホ
ルダー付きアームレスト１のカップホルダー部８を空調
装置の冷風又は温風が吹き出すレジスタ４１の近くに配
置できるので、カップ類Ｃを自動的に冷やし又は暖める
ことも可能である。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ド
アトリムの上部領域にテーブルとして使用できるような
アームレスト体による広面積領域を確保でき、肘等を置
いても痕跡が残ることは無く、さらに、カップ類を安定
した状態でアームレスト体の側方で支持でき、アームレ
スト体に肘を置いた状態でカップ類を持って乗員の口に
運ぶことが容易となり、快適性、利便性の向上を図るこ
とができるカップホルダー付きアームレストを提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のカップホルダー付きアームレストの実
施例を示す収納状態の斜視図である。

【図２】本発明のカップホルダー付きアームレストの実
施例を示す使用状態の斜視図である。

【図３】本発明のカップホルダー付きアームレストの実
施例を示す収納状態の拡大斜視図である。

【図４】本実施例における、アームレスト体を水平配置
した状態を示す拡大斜視図である。

【図５】本実施例におけるアームレスト体を水平配置し
た状態を示す側面図である。

【図６】本実施例におけるカップホルダー板を突出した
状態を示す底面図である。

【図７】本実施例におけるカップホルダー板を突出した
状態を示す正面図である。

【図８】本実施例におけるカップホルダー板を突出した
状態を示す平面図である。

【図９】本実施例におけるカップホルダー板が突出しカ
ップ底支持部材が回動した状態を示す正面図である。

【図１０】本実施例におけるカップホルダー板が突出し
カップ底支持部材によりカップ類を支持した状態を示す
斜視図である。

【図１１】本実施例のカップホルダー付きアームレスト
の実際の使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ カップホルダー付きアームレスト ２ ドアトリム ３ 凹部 ４ アームレスト体 ５ 支持板 ６ 係止機構部 ７ アームレスト部 ８ カップホルダー部 ９ カップ挿通穴 １０ カップホルダー板 １１ カップ底支持部材 ２３ 係合穴２３ ２４ 係合ピン ３１ 収容穴部 ３１ａ，３１ｂ ストッパ片 Ｃ カップ類

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドアトリムの上部から壁面下方に向けて
   形成した凹部に対して、この凹部に嵌合する位置から前
   記ドアトリムの上部近傍を占める位置に亘って回動可能
   に取り付けたアームレスト体と、このアームレスト体の
   下部に回動可能に連結され、かつ、このアームレスト体
   とともに前記凹部に壁面に嵌合する位置から前記アーム
   レスト体を水平配置とする位置まで移動可能な支持板
   と、この支持板が前記アームレスト体を水平配置とする
   位置においてこの支持板をドアトリムに係止する係止機
   構部とを具備するアームレスト部と、 前記アームレスト体に対してドアトリムの壁面に沿う方
   向に出没可能に収納したカップ挿通穴を有するカップホ
   ルダー板及びこのカップホルダー板の突出端側に回動可
   能に配置されカップホルダー板がアームレスト体から突
   出したとき自重により回動して前記カップ挿通穴の直下
   位置を占めるカップ底支持部材を具備するカップホルダ
   ー部と、 を有することを特徴とするカップホルダー付きアームレ
   スト。