JPH07323324A - 圧延設備 - Google Patents

圧延設備

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JPH07323324A
JPH07323324A JP26933394A JP26933394A JPH07323324A JP H07323324 A JPH07323324 A JP H07323324A JP 26933394 A JP26933394 A JP 26933394A JP 26933394 A JP26933394 A JP 26933394A JP H07323324 A JPH07323324 A JP H07323324A
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rolling mill
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茂樹 成島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粗圧延で薄板にまで圧延し、仕上圧延機の台
数を減少させる。 【構成】 加熱炉1から供給される被圧延材2を正転、
逆転圧延するリバース圧延機Rと、このリバース圧延機
Rの出側に設けられ、コイル各部の温度をほぼ均一に保
熱し、巻取り巻戻しを行う保熱コイラー3と、この保熱
コイラー3の下流に設けられ、保熱コイラー3より巻戻
される被圧延材2を仕上圧延する仕上圧延機列とからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粗圧延でリバース圧延を
行い圧延機台数を少なくした圧延設備および粗圧延と仕
上圧延でリバース圧延を行い圧延機台数を少なくした圧
延設備に係り、特に薄板コイルを保熱する保熱コイラー
を用いて粗圧延段階でまたは粗圧延段階と仕上圧延段階
でコイルを薄くまで圧延する圧延設備に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延工程はスラブを20〜30mm
の厚さまで圧延する粗圧延工程と、次に1〜2mm程度
の厚みに圧延する仕上圧延工程とからなる。熱間圧延設
備を構成する粗圧延機の配列には従来より各種のものが
用いられている。図16はこのような粗圧延機の配列の
一例を示したもので、(A)は6台の粗圧延機(R1〜
R6)により被圧延材をロールし、スケールブレーカF
SBでスケールを落とした後、7台の仕上圧延機(F1
〜F7)で圧延し、ダウンコイラーDCに巻き取る圧延
設備である。(B)は粗圧延機をリバース圧延機RRM
1台とし、正転、逆転を繰り返し、所定の厚さにした後
仕上圧延機F1〜F6に送出するもので、熱間圧延設備
がコンパクトになっている。(C)は(B)を改良した
もので、リバース圧延機RRMより送出された帯板(被
圧延材)を巻取り巻戻し機Wに巻き取り、これを帯板の
尾端から仕上圧延機F1〜F5に送るものである。
【0003】巻取り巻戻し機Wを設けた設備では、コイ
ルに巻き取ることにより帯板の温度低下を大幅に改善で
き、圧延速度を上げて温度低下を防止しなくてもよいの
で、一定の圧延速度にすることができ、圧延動力を削減
できる。また帯板の温度低下が少ないことにより、粗圧
延機に供給される被圧延材の温度を低く設定することが
でき、さらに、圧延速度を下げることができることによ
り、仕上圧延機を7台から5台に削減することができる
ので、設備費の大幅な削減が可能となる。
【0004】最近、薄スラブ連続鋳造機の開発により9
0〜50mm程度の薄スラブが鋳造されるようになり、
この薄スラブを直接加熱炉に装入して所定温度に均熱
後、粗圧延機を除いて直接仕上圧延機で仕上圧延を行う
方法が開発されている。しかし、仕上圧延ラインに従来
の2倍近い厚さの被圧延材を装入するため、仕上圧延機
の負担が大きく効率が悪くなっている。
【0005】図17はこのような問題を解決するため、
図示しない連続鋳造機より加熱炉を経て仕上圧延機FR
1,F2〜F5に直接装入するようにした装置で、仕上
圧延機の第1スタンドFR1をリバース圧延機RRMと
し、これにより20〜30mmの厚みまで薄くした後、
第1スタンドの圧延機FR1も仕上圧延機とし、他の仕
上圧延機F2〜F5とタンデムにして仕上圧延を行う。
この場合、リバース圧延機FR1によって圧延した被圧
延材1を巻き取る巻取り巻戻し機Wはリバース圧延機F
R1の上流側に設けられる。
【0006】図18は巻取り巻戻し機Wの基本構成を示
す図である。巻取り巻戻し機Wは基本的には被圧延材1
に巻きぐせを付けるベンディングロール7と、コイル8
に巻取るクレードルロール6からなる。このようにして
板厚20〜50mm程度のものまで巻取り巻戻すことが
できる。
【0007】ところで最近、図17で示した設備をさら
に改善し、圧延機の台数を少なくすると共に圧延ライン
を短縮した設備が検討されている。この場合リバース圧
延機を用いて粗圧延段階で6mm〜10mm程度まで圧
延した後、仕上圧延機列で1〜2mmまで圧延する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】圧延する板厚が薄くな
るに従い、圧延速度および巻取り巻戻し速度も急速に増
加する。さらにコイルの板厚が薄くなると冷却が大きく
なり、外気と接するコイル端面やコイル内巻き側の温度
が低下する。図18に示した巻取り巻戻し機の場合、板
厚が薄くなると、軸芯(マンドレル)がないため、コイ
ル状に巻くことが困難となる上、形状も楕円となり、高
速の巻取り巻戻しができない。また、薄板のためのコイ
ル冷却も大きくなるので、20mm程度の板厚までが使
用可能な限界となっている。このためリバース圧延機を
用いた粗圧延段階で、20mm以下の板厚に圧延するこ
とができず、仕上圧延機の台数を減少させ、かつ圧延ラ
インを短縮することができなかった。
【0009】本発明は高速で巻取り巻戻しができ、保熱
性を有するコイラーを提供すると共にこの保熱コイラー
を用いてリバース圧延により薄板にまで粗圧延した後、
仕上圧延することにより圧延機台数を減少させ、圧延ラ
インを短縮した圧延設備を提供することを目的とする。
また、リバース圧延により仕上圧延まで行うことによ
り、圧延ラインを更に短縮した圧延設備を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、加熱炉から供給される被圧延材
を正転、逆転圧延するリバース圧延機と、該リバース圧
延機の出側に設けられコイル各部の温度をほぼ均一に保
熱し巻取り巻戻しを行う保熱コイラーと、該保熱コイラ
ー下流に設けられ該保熱コイラーより巻戻された被圧延
材を仕上げ圧延する仕上圧延機列とを備えたものであ
る。
【0011】また、請求項2の発明は、前記リバース圧
延機の入側にコイル各部の温度をほぼ均一に保熱し、巻
取り巻戻しを行う保熱コイラーを設けたものである。
【0012】また、請求項3の発明は、前記リバース圧
延機の入側の被圧延材搬送設備には被圧延材を加熱して
保熱する保熱設備を設けたものである。
【0013】また、請求項4の発明は、加熱炉から供給
される被圧延材を仕上圧延する仕上圧延機列と、該仕上
圧延機列の入側に設けられコイルの各部をほぼ均一に保
熱し、巻取り巻戻しを行う保熱コイラーとを備え、前記
仕上圧延機列の前段は正転、逆転圧延するリバース圧延
機で構成するようにしたものである。
【0014】また、請求項5の発明は、加熱炉から供給
される被圧延材を正転、逆転し、粗圧延より仕上げ圧延
まで行うリバース圧延機と、該リバース圧延機の入側と
出側にそれぞれ設けられコイル各部の温度をほぼ均一に
保熱し巻取り巻戻しを行う保熱コイラーと、を備えたも
のである。
【0015】また、請求項6の発明は、加熱炉から供給
される被圧延材を正転、逆転し、粗圧延するリバース圧
延機と、該リバース圧延機の下流側に設けられ被圧延材
を正転、逆転し、仕上圧延を行うリバース仕上圧延機
と、前記リバース圧延機と前記リバース仕上圧延機との
間および前記リバース仕上圧延機の下流にそれぞれ設け
られコイル各部の温度をほぼ均一に保熱し巻取り巻戻し
を行う保熱コイラーと、を備えたものである。
【0016】また、請求項7の発明は、加熱炉から供給
される被圧延材を正転、逆転し、粗圧延より仕上げ圧延
まで行う一列に配置された2台のリバース圧延機列と、
該リバース圧延機列の入側と出側にそれぞれ設けられコ
イル各部の温度をほぼ均一に保熱し巻取り巻戻しを行う
保熱コイラーと、を備えたものである。
【0017】また、請求項8の発明は、加熱炉から供給
される被圧延材を正転、逆転し、粗圧延するリバース圧
延機と、該リバース圧延機の下流側に設けられ被圧延材
を正転、逆転し、仕上圧延を行う一列に配置された2台
のリバース仕上圧延機列と、前記リバース圧延機と前記
リバース仕上圧延機列との間および前記リバース仕上圧
延機列の下流にそれぞれ設けられコイル各部の温度をほ
ぼ均一に保熱し巻取り巻戻しを行う保熱コイラーと、を
備えたものである。
【0018】また、請求項9の発明は、加熱炉から供給
される被圧延材を正転、逆転し、粗圧延より仕上圧延ま
で行う一列に配置された複数台のリバース圧延機列と、
該リバース圧延機列の入側に設けられコイル各部の温度
をほぼ均一に保熱し巻取り巻戻しを行う保熱コイラー
と、を備えたものである。
【0019】また、請求項10の発明は、前記保熱コイ
ラーは、コイルを巻き付けるマンドレルと、該マンドレ
ルの周囲に設けられ、コイルの巻き付けを案内し、かつ
退避可能なラッパーと、前記マンドレルの周囲または内
部に設けられ、該マンドレルを加熱するマンドレル加熱
装置と、前記マンドレルに巻き付けられるコイルの端面
に対向して設けられ、該コイル端面を加熱するコイル端
面加熱装置とを備えたものである。
【0020】
【作用】請求項1の発明によれば、リバース圧延機の出
側には、コイルの冷却を防止し、コイル各部の温度をほ
ぼ均一に保熱する保熱コイラーが設けられているので、
リバース圧延機は薄い板厚までコイルを圧延することが
でき、これを保熱コイラーに巻取る。仕上圧延機は、保
熱コイラーに巻かれた薄い板厚から仕上圧延をするの
で、仕上圧延機の台数が少なくなり、これに伴い圧延ラ
インの長さも短縮される。
【0021】請求項2の発明によれば、リバース圧延機
の入側にも保熱コイラーを設けたことにより、薄く圧延
して入側の保熱コイラーに巻き取った後、これを巻戻し
てリバース圧延機でさらに薄くまで圧延して出側の保熱
コイラーに巻取らせる。これを巻戻して仕上圧延機に装
入できるので、仕上圧延機の台数を少なくすることがで
き、圧延ラインの長さも短縮される。
【0022】請求項3の発明によれば、リバース圧延機
で逆転圧延した被圧延材の長さが短いものは、リバース
圧延機の入側の搬送設備を加熱して保熱することによ
り、薄くまで圧延することができる。これを更にリバー
ス圧延機で正転圧延して出側保熱コイラーに巻取り、こ
れを巻戻して仕上圧延機に装入する。これにより仕上圧
延機に装入される板厚が薄くなり、仕上圧延機の台数が
減少し、圧延ラインを短縮することができる。
【0023】請求項4の発明によれば、仕上圧延機列の
前段をリバース圧延機として使用し、最後の逆転圧延時
に加熱が必要となる20mm以下の厚さまで圧延して保
熱コイラーに巻取る。これより巻戻した被圧延材を仕上
圧延機列の全機で仕上圧延する。仕上圧延機列に装入さ
れる被圧延材の厚みは20mm以下となっており、通常
の仕上圧延機に装入される板厚より薄いので仕上圧延機
列を構成する仕上圧延機の台数を減少することができ、
さらに圧延ラインの長さを短縮することができる。
【0024】請求項5の発明によれば、1台のリバース
圧延機で粗圧延より仕上圧延まで行い、加熱が必要にな
る20mm前後にまで圧延したとき保熱コイラーに巻取
る。以降、正転の度、逆転の度に保熱コイラーより巻取
り、巻戻しを行い1mm程度まで圧延する。これにより
1台のリバース圧延機で粗圧延より仕上圧延まで行うの
で圧延ラインの長さを大幅に短縮することができる。
【0025】請求項6の発明によれば、1台のリバース
圧延機で粗圧延を行い、次に1台のリバース仕上圧延機
で仕上圧延を行う。粗圧延で20mm前後まで圧延した
ときは保熱コイラーに巻取る。リバース仕上圧延機で正
転の度、逆転の度に保熱コイラーより巻取り、巻戻しを
行い1mm程度まで圧延する。これにより2台のリバー
ス圧延機で粗圧延より仕上圧延まで行うので圧延ライン
の長さを大幅に短縮することができる。また、リバース
圧延機とリバース仕上圧延機とは並行して稼働できる期
間もあるので生産効率が向上する。
【0026】請求項7の発明によれば、2台のリバース
圧延機列で粗圧延より仕上圧延まで行い、加熱が必要に
なる20mm前後にまで圧延したとき保熱コイラーに巻
取る。以降、リバース圧延機列を正転の度、逆転の度に
保熱コイラーより巻取り、巻戻しを行い、1mm程度ま
で圧延する。これにより、2台のリバース圧延機列で粗
圧延より仕上圧延まで行うので圧延ラインの長さを大幅
に短縮することができる。
【0027】請求項8の発明によれば、1台のリバース
圧延機で粗圧延を行い、次に2台のリバース仕上圧延機
列で仕上圧延を行う。粗圧延で20mm前後まで圧延し
たときは保熱コイラーに巻取る。リバース仕上圧延機列
で正転の度、逆転の度に保熱コイラーより巻取り、巻戻
しを行い1mm程度まで圧延する。これにより3台のリ
バース圧延機で粗圧延より仕上圧延まで行うので圧延ラ
インの長さを大幅に短縮することができる。また、リバ
ース圧延機とリバース仕上圧延機列とは並行して稼働で
きる期間もあるので生産効率が向上する。
【0028】請求項9の発明によれば、複数台のリバー
ス圧延機列を正転、逆転し、粗圧延として被圧延材を2
0mm以下の厚みとし保熱コイラーに巻取り、次に保熱
コイラーより巻出してリバース圧延機列を正転し、仕上
圧延として1mm前後までの圧延を行う。これにより圧
延機を設置する範囲が大幅に短縮される。
【0029】請求項10の発明によれば、保熱コイラー
は、マンドレルを用いてコイルを巻き、マンドレルへの
初期巻き付けはラッパーロールにより確実に巻き付ける
ので、薄板の場合でも高速の巻取り巻戻しが可能にな
る。またマンドレルを加熱するので、コイル内巻側の冷
却が防止され、また冷えやすいコイルの端面の加熱によ
り、コイルの冷却を防止し、コイル全体がほぼ均一な温
度に保熱される。これにより薄くまで圧延してコイルに
巻取ってもコイルは保熱されているので、粗圧延で薄く
まで圧延でき、仕上圧延機の台数を減少できる。また、
保熱コイラーの使用により、仕上圧延では1台または2
台の圧延機列による正転、逆転が可能になり仕上圧延機
の台数を減少できる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の第1実施例の構成と圧延ス
ケジュールを示す図である。加熱炉1より90〜60m
m程度の被圧延材2が、正転、逆転圧延を行うリバース
圧延機Rに装入される。リバース圧延機Rの入側、出側
には保熱コイラー3が設置されている。出側には2個以
上の保熱コイラー3が設けられている。これによりリバ
ース圧延機Rによる粗圧延と、仕上圧延を並行して行う
ことができるので大量生産に適している。少量生産の場
合は、出側の保熱コイラー3は1個でよい。また、リバ
ース圧延機Rへ入側最終パスの被圧延材2が厚い場合は
入側保熱コイラー3は不要である。またこの被圧延材2
が短い場合は、入側保熱コイラー3は第2実施例で説明
するローラーハースでもよい。リバース圧延機Rの出側
の保熱コイラー3下流側には、3基よりなる仕上圧延機
F1,F2,F3が設置され、この出側に圧延が終了し
た被圧延材2を巻取るダウンコイラー4が設けられてい
る。
【0031】下側に圧延スケジュールの一例を示す。加
熱炉1より90mmの厚さで供給される被圧延材2を
1.6mmの製品に圧延する場合を示す。90mmでリ
バース圧延機Rに装入されると、正転圧延により60m
mに圧延され、逆転圧延されて40mmになる。さらに
正転圧延されて21mmとなり保熱コイラー3で巻き取
る。21mmより逆転圧延して11mmとし入側保熱コ
イラー3に巻取る。次に巻戻して正転圧延し、6.5m
mとして出側保熱コイラー3に巻取る。保熱コイラー3
より巻戻しをして仕上圧延機F1で3.3mm、仕上圧
延機F2で2.1mm、仕上げ圧延機F3で製品の厚さ
の1.6mmに圧延した後、ダウンコイラー4に巻取
る。このように25mm以下に圧延したときは保熱コイ
ラー3に巻取るので、コイルの冷却を防止することがで
きる。
【0032】次に第2実施例を説明する。図2は第2実
施例の構成と圧延スケジュールを示す図である。加熱炉
1より供給される被圧延材2は正転、逆転圧延をするリ
バース圧延機Rに装入される。リバース圧延機Rの入側
にはローラーハースファーネス5が設けられている。ロ
ーラーハースファーネス5は被圧延材2を搬送するロー
ラーテーブルの上にカバーを乗せ、この上にバーナーを
設けて加熱する加熱バーナー付のローラーテーブルであ
る。リバース圧延機Rの出側には保熱コイラー3が設け
られ、下流には4台よりなる仕上圧延機F1〜F4が設
けられ、この出側に圧延終了した被圧延材2巻取るダウ
ンコイラー4が設けられている。第1実施例に比べ仕上
圧延機が1台多いのは、出側保熱コイラー3に巻取る板
厚が第1実施例の倍の厚みになっているためである。
【0033】圧延スケジュールは、加熱炉1より130
mmで供給された場合と、75mmで供給された場合を
示す。130mmで供給された場合はリバース圧延機R
で正転圧延して105mmとし、次に逆転圧延して75
mmにする。これで75mmで供給された場合と同じに
なる。75mmを正転圧延して44mmとし、これを逆
転圧延して22mmにする。次に冷却を防止するためロ
ーラーハースファーネス5で搬送し、次に正転圧延して
11mmとして保熱コイラー3に巻取る。次に保熱コイ
ラー3より巻戻して仕上圧延機F1で6.5mmに圧延
機し、仕上圧延機F2で3.3mm、仕上げ圧延機F3
で2.1mm、仕上圧延機F4で製品厚みの1.6mm
に圧延してダウンコイラー4に巻取る。本実施例は第1
実施例より仕上圧延機が1台増加しているが、保熱コイ
ラー3は1個でよい。
【0034】次に第3実施例を説明する。図3は第3実
施例の構成と圧延スケジュールを示す。加熱炉1より供
給される被圧延材2はタンデムに動作する第1リバース
圧延機R1と第2リバース圧延機R2に装入される。第
2リバース圧延機R2の出側には保熱コイラー3が設け
られている。保熱コイラー3の下流には3台よりなる仕
上圧延機F1〜F3が設置され、その出側にダウンコイ
ラー4が設けられている。
【0035】圧延スケジュールは、120mmで供給さ
れ、1.6mmの製品に圧延する場合を示す。120m
mより第1リバース圧延機R1により95mmに圧延さ
れ、第2リバース圧延機R2により70mmになる。次
に逆転圧延により第2リバース圧延機R2により55m
mに、第1リバース圧延機R1により30mmに圧延さ
れる。次に正転圧延を行い第1リバース圧延機R1によ
り15mm、第2リバース圧延機R2により7.5mm
に圧延されて保熱コイラー3に巻取られる。次に保熱コ
イラー3より巻戻されて仕上圧延機F1により4.5m
m、仕上圧延機F2により2.1mm、仕上圧延機F3
により1.6mmに圧延されダウンコイラー4に巻取ら
れる。本実施例はリバース圧延機を2台とすることによ
り、120mmの厚みの被圧延材を3台の仕上圧延機で
1.6mmまで圧延することができる。
【0036】次に第4実施例を説明する。図4は第4実
施例の構成と圧延スケジュールを示す。本実施例は仕上
圧延機列の前段の2台をリバース圧延機RF1,RF2
として粗圧延を行った後、全圧延機RF1,RF2,F
3,F4で仕上圧延を行う。加熱炉1より供給される被
圧延材2はタンデムに動作する第1リバース仕上圧延機
RF1と第2リバース仕上圧延機RF2で正転、逆転圧
延される。第1リバース仕上圧延機RF1の入側には保
熱コイラー3が設けられている。仕上圧延機列は4台か
らなり、この出側にダウンコイラー4が設けられてい
る。
【0037】圧延スケジュールは、90mmで供給さ
れ、1.6mmの製品に圧延する場合を示す。90mm
より第1リバース仕上圧延機RF1で60mmに圧延さ
れ、第2リバース仕上圧延機RF2で35mmに圧延さ
れる。逆転圧延により、第2リバース仕上圧延機RF2
で21mmに圧延され、さらに第1リバース仕上圧延機
RF1で11mmに圧延された後、保熱コイラー3に巻
取られる。次に仕上圧延に入り、保熱コイラー3から巻
戻された被圧延材2は第1リバース仕上圧延機RF1で
6.5mmに圧延され、第2リバース仕上圧延機RF2
で3.3mmに、仕上圧延機F3で2.1mmに、仕上
圧延機F4で1.6mmに圧延され、ダウンコイラー4
に巻取られる。
【0038】次に第5実施例を説明する。図5は第5実
施例の構成と圧延スケジュールを示す。本実施例はリバ
ース圧延機R1台により粗圧延より仕上圧延まで行う。
加熱炉1より供給される被圧延材2はリバース圧延機R
によって正転、逆転圧延される。リバース圧延機Rの入
側と出側には保熱コイラー3が設けられている。出側の
保熱コイラー3下流にはダウンコイラー4が設けられて
いる。
【0039】圧延スケジュールは、90mmで供給さ
れ、1.2mmの製品に圧延する場合を示す。90mm
よりリバース圧延機Rにより正転圧延されて65mmと
なり、逆転圧延されて40mmとなる。次に正転圧延さ
れて22mmとなり保熱コイラー3に巻取られる。次に
保熱コイラー3より巻戻して逆転圧延し10.5mmと
し保熱コイラー3に巻取り、これより巻戻して正転圧延
して5.5mmにして保熱コイラー3に巻取る。次にこ
れより巻戻して逆転圧延して3.1mmにして保熱コイ
ラー3に巻取り、これより巻戻して正転圧延して2.0
mmにして保熱コイラー3に巻取り、これより巻戻して
逆転圧延して1.5mmにて保熱コイラー3に巻取る。
最後に保熱コイラー3より巻戻し正転圧延して1.2m
mとしダウンコイラー4に巻取る。
【0040】次に第6実施例を説明する。図6は第6実
施例の構成と圧延スケジュールを示す。本実施例はリバ
ース圧延機R1台により粗圧延をし、リバース仕上圧延
機RF1台により仕上圧延まで行う。加熱炉1より供給
される被圧延材2はリバース圧延機Rによって正転、逆
転して粗圧延される。リバース圧延機Rの下流には入側
と出側に保熱コイラー3を設けたリバース仕上圧延機R
Fが設けられ、正転の度、逆転の度に保熱コイラー3で
巻取り、巻戻しを行い、保熱した状態で仕上げ圧延をす
る。出側の保熱コイラー3の下流にはダウンコイラー4
が設けられている。リバース圧延機Rとリバース仕上圧
延機RFとは並行して圧延できる期間があるので、生産
効率が向上する。
【0041】圧延スケジュールは、90mmで供給さ
れ、1.5mmの製品に圧延する場合を示す。90mm
よりリバース圧延機Rにより正転圧延されて65mmと
なり、逆転圧延されて40mmとなる。次に正転圧延さ
れて22mmとなり保熱コイラー3に巻取られる。次に
仕上圧延に入りリバース仕上圧延機RFにより保熱コイ
ラー3より巻戻して正転圧延し10.5mmとし保熱コ
イラー3に巻取り、これより巻戻して逆転圧延して5.
5mmにして保熱コイラー3に巻取る。次にこれより巻
戻して正転圧延して3.1mmにして保熱コイラー3に
巻取り、これより巻戻して逆転圧延して2.0mmにし
て保熱コイラー3に巻取る。最後に保熱コイラー3より
巻戻し正転圧延して1.5mmとしダウンコイラー4に
巻取る。
【0042】図7は第6実施例の別の圧延スケジュール
である。本圧延スケジュールは、105mmで供給さ
れ、1.2mmの製品に圧延する場合を示す。105m
mよりリバース圧延機Rにより正転圧延されて80mm
となり、逆転圧延されて55mmとなる。次に正転圧延
されて30mmとなる。次にリバース仕上圧延機RFに
よる仕上圧延に入り、30mmを正転圧延して20mm
とし保熱コイラー3に巻取られる。次に保熱コイラー3
より巻戻して逆転圧延し10.5mmとし保熱コイラー
3に巻取り、これより巻戻して正転圧延して5.5mm
にして保熱コイラー3に巻取る。次にこれより巻戻して
逆転圧延して3.1mmにして保熱コイラー3に巻取
り、これより巻戻して正転圧延して2.0mmにして保
熱コイラー3に巻取る。次にこれより巻戻し逆転圧延し
て1.5mmにし保熱コイラー3に巻取り、最後に、保
熱コイラー3より巻戻し正転圧延して1.2mmとしダ
ウンコイラー4に巻取る。
【0043】次に第7実施例を説明する。図8は第7実
施例の構成と圧延スケジュールを示す。本実施例はタン
デムにした2台のリバース仕上圧延機RF1,RF2に
より粗圧延より仕上圧延まで行う。加熱炉1より供給さ
れる被圧延材2はリバース仕上圧延機列RF1,RF2
によって正転、逆転圧延される。リバース仕上圧延機列
RF1,RF2の入側と出側には保熱コイラー3が設け
られている。出側の保熱コイラー3下流にはダウンコイ
ラー4が設けられている。
【0044】圧延スケジュールは、110mmで供給さ
れ、1.2mmの製品に圧延する場合を示す。110m
mよりリバース仕上圧延機列RF1,RF2により正転
圧延されて85mm、65mmとなり、逆転圧延されて
40mm、22mmとなり保熱コイラー3に巻取られ
る。次に保熱コイラー3より巻戻して正転圧延し10.
5mm、5.5mmとし保熱コイラー3に巻取り、これ
より巻戻して逆転圧延して3.1mmにして保熱コイラ
ー3に巻取る。最後に保熱コイラー3より巻戻し正転圧
延して1.5mm、1.2mmとしダウンコイラー4に
巻取る。
【0045】次に第8実施例を説明する。図9は第8実
施例の構成と圧延スケジュールを示す。本実施例はリバ
ース圧延機R1台により粗圧延をし、リバース仕上圧延
機列RF1,RF2により仕上圧延を行う。加熱炉1よ
り供給される被圧延材2はリバース圧延機Rによって正
転、逆転して粗圧延される。リバース圧延機Rの下流に
は入側と出側に保熱コイラー3を設けたリバース仕上圧
延機列RF1,RF2が設けられ、正転の度、逆転の度
に保熱コイラー3で巻取り、巻戻しを行い、保熱した状
態で仕上げ圧延をする。出側の保熱コイラー3の下流に
はダウンコイラー4が設けられている。リバース圧延機
Rとリバース仕上圧延機列RF1,RF2とは並行して
圧延できる期間があるので、生産効率が向上する。
【0046】圧延スケジュールは、90mmで供給さ
れ、1.2mmの製品に圧延する場合を示す。90mm
よりリバース圧延機Rにより正転圧延されて65mmと
なり、逆転圧延されて40mmとなる。次に正転圧延さ
れて22mmとなり保熱コイラー3に巻取られる。次に
仕上圧延に入りリバース仕上圧延機列RF1,RF2に
より保熱コイラー3より巻戻して正転圧延し10.5m
m、5.5mmとし保熱コイラー3に巻取り、これより
巻戻して逆転圧延して3.1mm、2.0にして保熱コ
イラー3に巻取る。最後に保熱コイラー3より巻戻し正
転圧延して1.5mm、1.2mmとしダウンコイラー
4に巻取る。
【0047】次に第9実施例を説明する。図10は第9
実施例の構成と圧延スケジュールを示す。本実施例はリ
バース圧延機列R1,R2,R3により粗圧延及び仕上
圧延を行う。加熱炉1より供給される被圧延材2はリバ
ース圧延機列R1〜R3を正転、逆転して粗圧延され
る。リバース圧延機列R1〜R3の入側には保熱コイラ
ー3が設けられ、逆転圧延により保熱を必要とする20
mm以下となったとき保熱コイラー3で巻取り、次に巻
戻しを行い、仕上げ圧延をする。リバース圧延機列R1
〜R3の出側には仕上圧延完了した被圧延材2を巻取る
ダウンコイラー4が設けられている。リバース圧延機列
R1〜R3は纏まって配置され、かつ同時に圧延作業を
行うのでシステムが簡単になる。さらに保熱コイラー3
も1個でよいので装置が単純となる。
【0048】圧延スケジュールは、120mmと90m
mで供給され、共に1.2mmの製品に圧延する場合を
示す。かっこ内の数字は90mmで供給された場合を示
す。120mmよりリバース圧延機R1により正転圧延
されて90mmとなり、R2、R3により正転圧延され
てそれぞれ62mm、34mmとなる。次にR3、R
2、R1に逆転圧延されてそれぞれ21mm、10.5
mm、5.5mmとなり保熱コイラー3に巻取られる。
次に保熱コイラー3から巻出されR1、R2、R3によ
り正転圧延されそれぞれ2.9mm、1.6mm、1.
2mmとなりダウンコイラー4に巻取られる。なお、9
0mmで供給された場合は、最初の正転圧延によりR1
〜R3よってそれぞれ63mm、38mm、34mmに
圧延され、以降は120mmで供給された場合と同じに
なる。この場合R3による圧延比を小さく調整してい
る。
【0049】次に第10実施例を説明する。図11は第
10実施例の構成と圧延スケジュールを示す。本実施例
はリバース圧延機列R1,R2,R3、R4により粗圧
延及び仕上圧延を行う。加熱炉1より供給される被圧延
材2はリバース圧延機列R1〜R4を正転、逆転して粗
圧延される。正転圧延時R3とR4は通過または軽圧下
のみ行う。リバース圧延機列R1〜R4の入側には保熱
コイラー3が設けられ、逆転圧延により保熱を必要とす
る20mm以下となったとき保熱コイラー3で巻取り、
次に巻戻しを行い、仕上げ圧延をする。リバース圧延機
列R1〜R4の出側には仕上圧延完了した被圧延材2を
巻取るダウンコイラー4が設けられている。第9実施例
と同様リバース圧延機列R1〜R4は纏まって配置さ
れ、かつ同時に圧延作業を行うのでシステムが簡単にな
る。さらに保熱コイラー3も1個でよいので装置が単純
となる。また、第9実施例より圧延機が1台多いため薄
いコイルが得られる。
【0050】圧延スケジュールは、120mmで供給さ
れ、共に0.8mmの製品に圧延する場合を示す。12
0mmよりリバース圧延機R1により正転圧延されて9
0mmとなり、R2により正転圧延されてそれぞれ62
mmとなり、R3、R4は通過のみ、または軽圧下とし
板厚は変わらない。次にR4、R3、R2、R1に逆転
圧延されてそれぞれ34mm、21mm、10.1m
m、5.5mmとなり保熱コイラー3に巻取られる。次
に保熱コイラー3から巻出されR1、R2、R3、R4
により正転圧延されそれぞれ2.9mm、1.6mm、
1.2mm、0.8mmとなりダウンコイラー4に巻取
られる。なお第5〜10実施例では保熱コイラー3を用
いたが、第2実施例で説明したローラーハースファーネ
スを設けててもよく、またローラーハースファーネスの
ような加熱バーナーを用いる代わりにヒータを用いた薄
板用ヒーター設備としてもよい。
【0051】次に上述した第1〜第10実施例で使用さ
れる保熱コイラーを第11実施例、第12実施例として
説明する。図12、図13は第11実施例を示し、図1
2は加熱体がマンドレルを包み加熱中の状態を示し、図
13は加熱体を開放しマンドレルから退避した状態を示
す図である。マンドレル11の周囲には3個のラッパー
12が設けられ、コイル8をマンドレル11に最初の2
〜3巻、巻き付ける間、図13に示す位置でコイル8を
案内した後、図12に示す位置に退避する。ラッパー1
2は一端に回転中心13を有し、他端にマンドレル11
の外周とほぼ同じ円弧を有する案内部14を有するアー
ム15と、案内部14近傍に設けられたラッパーロール
16と、アーム15を回転中心13回りに回転させる図
示しないシリンダーからなる。被圧延材2は搬送テーブ
ル17上を移動し、案内ロール18よりマンドレル11
に巻き取られる。巻戻し時は案内ロール18と駆動ロー
ル19が対となってピンチロール50を構成し、巻戻し
を行う。なお、巻取りと反対方向への巻戻しも可能であ
る。
【0052】マンドレル11の下方には、マンドレル1
1交換時マンドレル11を支持したり、コイル8を取り
外すときにコイル8を支持する昇降装置20が設けられ
ている。昇降装置20は基礎台21と、基礎台21に設
けられた上下方向の軸口と摺動自在に嵌合する中空円筒
22と、この中空円筒22の頂部に設けられ、コイル8
を支持する支持材23と、中空円筒22の中空部と基礎
台21の軸口内に設けられ、中空円筒22を昇降させる
昇降シリンダ24とから構成されている。
【0053】昇降装置20の支持材23にはマンドレル
の加熱装置25が設けられている。加熱装置25は支持
材23と上下方向に摺動自在に嵌合する基礎部26と、
基礎部26に固着された円弧状の下部加熱体27と、下
部加熱体27とピン接合した円弧状の上部加熱体28
と、基礎部26にシリンダー端を回動自在に結合され、
ロッド端を上部加熱体28に回動自在に結合され、上部
加熱体28を開閉する開閉シリンダー29と、昇降装置
20の基礎台21頂部と加熱装置25の基礎部26下面
とに接合され、基礎部26を昇降させる昇降シリンダー
30とから構成される。
【0054】本加熱装置25は、コイル巻取り開始前に
マンドレル11を加熱し、コイル内巻側の冷却を防止す
るもので、ラッパー12を退避させた状態で使用する。
コイル巻取り巻戻し中は、図13に示すようにマンドレ
ル11の下方に退避する。下部加熱体27、上部加熱体
28は内側に抵抗加熱のコイル、誘導加熱のコイル、又
は輻射加熱用の加熱体のいずれかが設けられている。な
お、本実施例は後述する第12実施例のコイル端面の加
熱装置と共に用いられる。
【0055】次に第12実施例の保熱コイラーを説明す
る。図14は本実施例の断面図を示し、図15は図14
のA−A矢視図である。本実施例の装置はマンドレル1
1の加熱とコイル端面の加熱を行う。マンドレル11は
一端を回転駆動装置32と着脱可能に結合され、他端は
着脱可能な外側支持材33で軸支される。外側支持材3
3は偏心軸受34でマンドレル11を軸支する。偏心軸
受34とマンドレル11とはくさび35で固定および取
り外しを可能としている。マンドレル11は中空軸で構
成されており、この中空部に燃焼装置36が、マンドレ
ル11内面と間隔を有して支持材37によって取り付け
られ、この支持材37は外部支持材33より支持されて
いる。
【0056】マンドレル11のコイル端位置近傍には排
気用開口38が設けられ、燃焼装置36からの燃焼排ガ
スがコイル端面に沿って排出されるようにしている。ま
た、後述するコイル端面の加熱装置を軸支する軸受39
が設けられている。
【0057】コイルの両端面にはコイル端面の加熱装置
40が設けられコイル端面を加熱し、冷却を防止する。
コイル端面の加熱装置40は、加熱体を有し、加熱体は
中心にマンドレル11との取合開口を有する短い円筒
で、一方の端面が側板で閉鎖され燃焼室41を構成し、
他方の端面に輻射体42が格子状に設けられている。加
熱装置40はマンドレル11の軸受39で軸支される
が、マンドレル11が回転し、加熱装置40は静止して
いる。加熱装置40は水平2つ割りとし、マンドレル1
1への取り付け、取り外しを可能としている。上側の加
熱装置40は滑車43により、取り付け、取り外しを行
い、下側の加熱装置40は昇降機44により昇降させ
る。マンドレル11の軸方向に伸縮する調整シリンダー
45が設けられ、加熱装置40をコイル8の幅に合わせ
て調整する。なお、本実施例では図14には表示してい
ないが、図12,13に示すラッパー12が設けられて
いる。
【0058】次に第12実施例の動作について説明す
る。コイル巻取り開始前に、燃焼装置36より空気を予
混合した燃焼ガスをマンドレル11内に吹き込み、燃焼
させてマンドレル11を加熱する。このときラッパー1
2はマンドレル表面に設定しておき、コイル端面の加熱
装置40を巻取るコイル幅に合わせて設定する。コイル
端面の加熱装置40の設定に当たっては、まず、下側の
加熱装置40を昇降機44で規定の位置まで上昇させ、
この上に上側の加熱装置40を滑車43で降ろし、両者
を一体に結合した後、シリンダー45でコイル幅に合わ
せた位置に移動させる。次にコイル8の巻取りを開始
し、2〜3巻マンドレル11に巻き付けた後、ラッパー
12を退避させる。これと前後して燃焼室41に燃焼ガ
スを供給し、燃焼させて輻射体42を加熱し、コイル端
面の輻射加熱を行う。なお、燃焼装置36によるマンド
レル11の加熱は、第1実施例のようにコイル巻取りを
開始したときまでとしてもよいが、必要に応じ巻取り巻
戻し中も加熱してよい。巻取りが完了したら、巻戻しが
行われるが、巻戻し中もコイル端面の加熱装置40によ
る加熱は行われる。
【0059】巻き取ったコイル8や巻取り途中のコイル
8の取り出しは、通常は行われないが、事故などが発生
したときは、行うことがある。この場合、加熱装置40
を分割し、滑車43や昇降機44で取り外した後、マン
ドレル11の下部に設けられた昇降装置20によりコイ
ル8を支持する。次に燃焼装置36を取り外した後、外
部支持材33とマンドレル11を結合しているくさび3
5を取り外して、外部支持材33をマンドレル11より
外し、図示しないクレーン等で取り出す。マンドレル1
1を交換する場合も同様にする。
【0060】本実施例ではコイル端面の加熱装置40は
燃焼ガスにより輻射体を加熱して輻射加熱を行うものと
したが、燃焼室41の部分を円板で構成し、これに抵抗
加熱装置や誘導加熱装置を設けてもよい。また、加熱装
置40のマンドレル11への設定を行う装置として滑車
43や昇降機44を用いたが、クレーンなど他の揚重設
備としてもよい。加熱装置40は水平2分割の例を説明
したが、垂直に分割してもよく、また必要に応じ3分
割、4分割としてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は粗圧延された粗圧延材を保熱コイラーで巻取ることに
より粗圧延で薄くまで圧延するので、仕上圧延機に薄板
を装入することができ、仕上圧延機の台数を減少し、圧
延ラインを短縮した圧延設備を実現できる。また、仕上
圧延用の薄板も保熱コイラーで保熱できるので正転、逆
転圧延が可能になり1台のまたはタンデムにした2台の
リバース仕上圧延機で仕上圧延が可能になり仕上圧延機
を大幅に減らすことができる。さらに、粗圧延、仕上圧
延を1台のまたはダンデムにした複数台のリバース圧延
機により行うことにより圧延設備を大幅に減らすことが
できる。また、マンドレルとラッパーを用いてコイル先
端をマンドレルに確実に固定して薄板の高速巻取り巻戻
しを可能とし、マンドレルの加熱によりコイル内巻き側
の冷却を防止し、コイル端面の加熱によりコイル端面の
冷却を防止した保熱コイラーを実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成と圧延スケジュール
を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例の構成と圧延スケジュール
を示す図である。
【図3】本発明の第3実施例の構成と圧延スケジュール
を示す図である。
【図4】本発明の第4実施例の構成と圧延スケジュール
を示す図である。
【図5】本発明の第5実施例の構成と圧延スケジュール
を示す図である。
【図6】本発明の第6実施例の構成と圧延スケジュール
を示す図である。
【図7】本発明の第6実施例の別の圧延スケジュールを
示す図である。
【図8】本発明の第7実施例の構成と圧延スケジュール
を示す図である。
【図9】本発明の第8実施例の構成と圧延スケジュール
を示す図である。
【図10】本発明の第9実施例の構成と圧延スケジュー
ルを示す図である。
【図11】本発明の第10実施例の構成と圧延スケジュ
ールを示す図である。
【図12】本発明の第11実施例の保熱コイラーでマン
ドレルを保熱する状態を示す図である。
【図13】本発明の第11実施例の保熱コイラーで巻取
り初期の状態を示す図である。
【図14】本発明の第12実施例の保熱コイラーを示す
図である。
【図15】図14のA−A矢視図である。
【図16】従来の圧延設備を示す図である。
【図17】従来の他の圧延設備を示す図である。
【図18】従来の巻取り巻戻し機の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 被圧延材 3 保熱コイラー 4 ダウンコイラー 5 ローラーハースファーネス(保熱設備) 8 コイル 11 マンドレル 12 ラッパー 13 回転中心 14 案内部 15 アーム 16 ラッパーロール 17 搬送テーブル 18 案内ロール 19 駆動ロール 20 昇降装置 21 基礎台 22 中空円筒 23,37 支持材 24,30 昇降シリンダー 25 マンドレルの加熱装置 26 基礎部 27 下部加熱体 28 上部加熱体 29 開閉シリンダー 32 回転駆動装置 33 外部支持材 34 偏心軸受 35 くさび 36 燃焼装置 38 排気用開口 39 軸受 40 コイル端面の加熱装置 41 燃焼室 42 輻射体 43 滑車 44 昇降機置 45 調整シリンダー 50 ピンチロール R リバース圧延機 RF リバース仕上圧延機

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉から供給される被圧延材を正転、
    逆転圧延するリバース圧延機と、該リバース圧延機の出
    側に設けられコイル各部の温度をほぼ均一に保熱し巻取
    り巻戻しを行う保熱コイラーと、該保熱コイラー下流に
    設けられ該保熱コイラーより巻戻された被圧延材を仕上
    げ圧延する仕上圧延機列とを備えたことを特徴とする圧
    延設備。
  2. 【請求項2】 前記リバース圧延機の入側にコイル各部
    の温度をほぼ均一に保熱し、巻取り巻戻しを行う保熱コ
    イラーが設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の圧延設備。
  3. 【請求項3】 前記リバース圧延機の入側の被圧延材搬
    送設備には、被圧延材を加熱して保熱する保熱設備が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の圧延設
    備。
  4. 【請求項4】 加熱炉から供給される被圧延材を仕上圧
    延する仕上圧延機列と、該仕上圧延機列の入側に設けら
    れコイルの各部をほぼ均一に保熱し巻取り巻戻しを行う
    保熱コイラーとを備え、前記仕上圧延機列の前段は正
    転、逆転圧延するリバース圧延機で構成されていること
    を特徴とする圧延設備。
  5. 【請求項5】 加熱炉から供給される被圧延材を正転、
    逆転し、粗圧延より仕上げ圧延まで行うリバース圧延機
    と、該リバース圧延機の入側と出側にそれぞれ設けられ
    コイル各部の温度をほぼ均一に保熱し巻取り巻戻しを行
    う保熱コイラーと、を備えたことを特徴とする圧延設
    備。
  6. 【請求項6】 加熱炉から供給される被圧延材を正転、
    逆転し、粗圧延するリバース圧延機と、該リバース圧延
    機の下流側に設けられ被圧延材を正転、逆転し、仕上圧
    延を行うリバース仕上圧延機と、前記リバース圧延機と
    前記リバース仕上圧延機との間および前記リバース仕上
    圧延機の下流にそれぞれ設けられコイル各部の温度をほ
    ぼ均一に保熱し巻取り巻戻しを行う保熱コイラーと、を
    備えたことを特徴とする圧延設備。
  7. 【請求項7】 加熱炉から供給される被圧延材を正転、
    逆転し、粗圧延より仕上げ圧延まで行う一列に配置され
    た2台のリバース圧延機列と、該リバース圧延機列の入
    側と出側にそれぞれ設けられコイル各部の温度をほぼ均
    一に保熱し巻取り巻戻しを行う保熱コイラーと、を備え
    たことを特徴とする圧延設備。
  8. 【請求項8】 加熱炉から供給される被圧延材を正転、
    逆転し、粗圧延するリバース圧延機と、該リバース圧延
    機の下流側に設けられ被圧延材を正転、逆転し、仕上圧
    延を行う一列に配置された2台のリバース仕上圧延機列
    と、前記リバース圧延機と前記リバース仕上圧延機列と
    の間および前記リバース仕上圧延機列の下流にそれぞれ
    設けられコイル各部の温度をほぼ均一に保熱し巻取り巻
    戻しを行う保熱コイラーと、を備えたことを特徴とする
    圧延設備。
  9. 【請求項9】 加熱炉から供給される被圧延材を正転、
    逆転し、粗圧延より仕上圧延まで行う一列に配置された
    複数台のリバース圧延機列と、該リバース圧延機列の入
    側に設けられコイル各部の温度をほぼ均一に保熱し巻取
    り巻戻しを行う保熱コイラーと、を備えたことを特徴と
    する圧延設備。
  10. 【請求項10】 前記保熱コイラーは、コイルを巻き付
    けるマンドレルと、該マンドレルの周囲に設けられ、コ
    イルの巻き付けを案内しかつ退避可能なラッパーと、前
    記マンドレルの周囲または内部に設けられ、該マンドレ
    ルを加熱するマンドレル加熱装置と、前記マンドレルに
    巻き付けられるコイルの端面に対向して設けられ、該コ
    イル端面を加熱するコイル端面加熱装置とを備えたこと
    を特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の圧延
    設備。
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