JPH07290790A

JPH07290790A - プリンタ

Info

Publication number: JPH07290790A
Application number: JP8902294A
Authority: JP
Inventors: Shin Iima; 伸飯間
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1994-04-27
Filing date: 1994-04-27
Publication date: 1995-11-07

Abstract

(57)【要約】【目的】受容層付きインクリボンを使用した際に、受
容層がインクリボンガイドに付着するのを極力防止す
る。【構成】印画ヘッド１とプラテン２との間にインクリ
ボン３と印画紙４とを共に挟み込み、このインクリボン
３と印画紙４とを移動させながら印画ヘッド１による熱
圧着動作を行うことによって印画処理し、印画ヘッド１
の排出側に位置し、且つ、インクリボン３のインク面側
に接触する第３のインクリボンガイド９を、印画領域接
触面９ａに対して印画外領域接触面９ｂを一段低い構成
とする。又、第３のインクリボンガイド９の接触面を凹
凸の粗い粗面９ｃとして構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、昇華型、溶融型などの
インクリボンを使用するプリンタに関し、特に、専用の
受容層付きインクリボンを使用可能なプリンタに係わ
る。

【０００２】

【従来の技術】インクリボンを使用するプリンタは、印
画ヘッドとプラテンとの間にインクリボンと印画紙とを
共に挟み込み、このインクリボンと印画紙の移動に同期
して前記印画ヘッドによる熱圧着動作を行うよう構成さ
れる。この種のプリンタにあってスペース的に余裕があ
るときにはインクリボンの走行パスの変更をする必要性
がないが、プリンタの薄型化、小型化によってスペース
的に余裕のないときにはインクリボンの走行パス系にお
いて急激なパスの変更が必要となる。

【０００３】かかるプリンタの概略構成図が図７（ａ）
に示されている。図７（ａ）において、印画ヘッド１と
プラテン２とは近接して配置され、この印画ヘッド１と
プラテン２との間にインクリボン３と印画紙４とが共に
挟み込まれている。インクリボン３の両端は供給スプー
ル５と巻取スプール６とにそれぞれ巻装され、インクリ
ボン３はこの一対のスプール５，６間に構成された走行
パス系を走行する。この走行パス系は第１〜第３のイン
クリボンガイド７，８，９によって方向変更されてい
る。又、印画ヘッド１の排出側にはピンチローラ１０と
キャプスタン１１とが近接して配置され、このピンチロ
ーラ１０とキャプスタン１１との間に印画紙４が挟み込
まれている。

【０００４】上記構成において、キャプスタン１１が回
転駆動すると、印画紙４及びインクリボン３が図示の矢
印方向に移動し、この移動に同期して印画ヘッド１によ
る熱圧着動作が行われて印画紙４への印画が行われる。
ここで、図７（ｂ）に示す如く、印画紙４の印画開始位
置は、印画紙４に移動力を与えるキャプスタン１１及び
ピンチローラ１０と印画ヘッド１との距離ａに対応し、
印画開始位置を印画紙４の先端近くとすることが部品の
高密度実装化、給紙トレイのコンパクト化、紙搬送路の
短縮化等になり、上記した如くプリンタの小型化、薄型
化を進めるにあたり有効である。そこで、キャプスタン
１１及びピンチローラ１０と印画ヘッド１との距離ａを
短くし、この距離ａを短くしたために生じるピンチロー
ラ１０とインクリボン３との接触を第３のインクリボン
ガイド９によって回避している。

【０００５】一方、この種のカラービデオプリンタに使
用するインクリボンとして、専用紙に印画する以外に、
普通紙（官製葉書等）に印画することを目的とした専用
の受容層付きのものがあり、かかるインクリボン３（以
下、「ＲＹＭＣリボン」という。）の構成が図８（ａ）
に示されている。図８（ａ）において、インクリボン３
のインク面側には受容層３ａ、イエロー層３ｂ、マゼン
タ層３ｃ、シアン層３ｄを１単位とし、この各単位が長
手方向に繰り返し配置されている。各単位の受容層３ａ
の手前にはヘッダーマーク３ｅが、イエロー層３ｂ、マ
ゼンタ層３ｃ、シアン層３ｄの各手前にはパッチマーク
３ｆがそれぞれ設けられている。そして、ＲＹＭＣリボ
ン３を用いて印画する場合には最初の印画動作によって
印画紙（普通紙）に受容層３ａを転写し、その後、通常
の印画動作を行うものである。

【０００６】ここで、受容層３ａの紙への転写特性は、
図９に示すものであり、印画ヘッド１による加熱で自由
に転写位置を制御することができる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記受
容層３ａの転写は、印画ヘッド１による加熱で印画面の
エリアにのみ行うので、それ以外の受容層３ａは、図８
（ｂ）に示す如くＲＹＭＣリボン３に残る。そして、第
３のインクリボンガイド９には印画後のＲＹＭＣリボン
３のインク面側がラップされるため、第３のインクリボ
ンガイド９を受容層３ａが摺動する。

【０００８】ここで、受容層３ａの温度による軟化度
は、図１０に示すものであり、ある基準温度Ａ（第３の
インクリボンガイド９の材質によって変化）を超える
と、受容層３ａの一部が第３のインクリボンガイド９に
付着する。受容層３ａが第３のインクリボンガイド９に
付着すると、第３のインクリボンガイド９とインクリボ
ン３との摺動に際していわゆるビビリ音が発生するとい
う欠点があった。

【０００９】そこで、本発明は、ＲＹＭＣリボンを使用
する場合にあって、インクリボンガイドへの受容層の付
着を極力防止してビビリ音の発生を阻止するプリンタを
提供することを課題とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の請求項１の発明に係るプリンタは、印画ヘッドとプラ
テンとの間にインクリボンと印画紙とを共に挟み込み、
このインクリボンと印画紙を供給側から排出側へ移動
し、この移動過程で前記印画ヘッドによる熱圧着動作を
行うプリンタにおいて、前記印画ヘッドの排出側に位置
し、且つ、前記インクリボンのインク面側に接触するイ
ンクリボンガイドを、前記インクリボンに対して印画外
領域接触面が印画領域接触面より一段低い構成としたも
のである。

【００１１】また、請求項２の発明に係るプリンタは、
印画ヘッドとプラテンとの間にインクリボンと印画紙と
を共に挟み込み、このインクリボンと印画紙を供給側か
ら排出側へ移動し、この移動過程で前記印画ヘッドによ
る熱圧着動作を行うプリンタにおいて、前記印画ヘッド
の排出側に位置し、且つ、前記インクリボンのインク面
側に接触するインクガイドを、前記インクリボンの接触
面が凹凸の荒い粗面として構成したものである。

【００１２】さらに、請求項３の発明に係るプリンタ
は、上記構成にあって、前記粗面は、インクリボン移動
方向のスリット状の凹凸であるものである。

【００１３】

【作用】請求項１の発明によれば、インクリボンの受容
層が印画ヘッドを通過すると、受容層の印画面対応部分
が印画紙に転写され、それ以外の受容層はインクリボン
に残り、このインクリボンがインクリボンガイド上を摺
動し、この摺動に際してインクリボンの印画領域は所定
の圧力でインクリボンガイド上を摺動するが、インクリ
ボンの印画外領域はインクリボンガイドに非接触、若し
くは、接触しても微弱な圧力で移動する。

【００１４】請求項２及び請求項３の発明によれば、イ
ンクリボンとインクリボンガイドとの接触面積が小さく
なるので、受容層がインクリボンガイドに付着する蓋然
性が少なくなる。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図１（ａ），（ｂ）は第１実施例を示し、この第１
実施例は本発明の基本的構成例を示す。図１（ａ）には
プリンタの概略構成図が示され、図１（ａ）において、
図７（ａ）の従来例と異なるのは第３のインクリボンガ
イド９のみであり、他の構成は同一であるため、図面に
同一符号を付してその説明を省略する。

【００１６】即ち、第３のインクリボンガイド９は、図
１（ｂ）に詳しく示すように、Ｌ字状の板材にて構成さ
れている。そして、ＲＹＭＣリボン３の印画領域Ｌ₁が
接触する印画領域接触面９ａと印画外領域Ｌ₂が接触す
る印画外領域接触面９ｂとに区分すると、インクリボン
３に対して印画外領域接触面９ｂが印画領域接触面９ａ
より一段低く構成されている。

【００１７】上記構成において、ＲＹＭＣリボン３の受
容層３ａが印画ヘッド１を通過すると、図８（ｂ）に示
す如く、受容層３ａの印画面対応部分が印画紙４（普通
紙）に転写され、それ以外の受容層３ａ部分はＲＹＭＣ
リボン３に残る。その後、このインクリボン３の受容層
３ａが第３のインクリボンガイド９に達すると、残され
た受容層３ａが第３のインクリボンガイド９上を摺動す
る。

【００１８】この摺動に際して、ＲＹＭＣリボン３の印
画領域Ｌ₁は第３のインクリボンガイド９の印画領域接
触面９ａ上を所定の圧力で摺動するが、ＲＹＭＣリボン
３の印画外領域Ｌ₂は第３のインクリボンガイド９の印
画外領域接触面９ｂ上を移動し、この印画外領域接触面
９ｂは印画領域接触面９ａに対して一段低いため、ＲＹ
ＭＣリボン３は非接触、若しくは、接触しても微弱な圧
力で移動する。即ち、第３のインクリボンガイド９に対
して受容層３ａ部分の非常に少ない印画領域が摺動する
が、受容層３ａ部分の多い印画外領域が摺動しないた
め、第３のインクリボンガイド９に受容層３ａが付着す
る蓋然性が非常に少ない。

【００１９】図１（ｃ），（ｄ）には第３のインクリボ
ンガイド９の変形例がそれぞれ示されている。図１
（ｃ）の場合には第３のインクリボンガイド９の幅全体
に亘って凹凸の荒い粗面９ｃが構成され、図１（ｄ）の
場合には上記粗面９ｃがインクリボン移動方向のスリッ
ト状の凹凸にて構成されている。

【００２０】これら変形例によれば、ＲＹＭＣリボン３
と第３のインクリボンガイド９との接触面積が小さくな
るので、受容層３ａが第３のインクリボンガイド９に付
着する蓋然性が少なくなる。又、図１（ｄ）によれば、
インクリボン移動方向の凹凸であるため、図１（ｃ）の
ものに較べてインクリボン３の移動抵抗が小さくて済
む。

【００２１】図２から図６には本発明の第２実施例が示
され、この第２実施例では本発明の具体的適用例が示さ
れている。図２から図６には各動作過程を示すプリンタ
の縦断面図がそれぞれ示されている。図２から図６にお
いて、ケース本体２０には着脱自在のリボンカセット２
１が装着されている。このリボンカセット２１のケース
２２内には供給スプール５と巻取スプール６とが回転自
在に支持され、この一対のスプール５，６間に図８
（ａ）に示す構成のＲＹＭＣリボン３が巻装されてい
る。ケース２２の中央部分には上下の開口部２３が形成
され、この各開口部２３よりＲＹＭＣリボン３が露出し
ている。又、ケース２２の下方の開口部２３端には第３
のインクリボンガイド９が設けられ、この第３のインク
リボンガイド９が上記した図１（ｂ）〜（ｄ）のいずれ
かの構成を有している。

【００２２】印画ヘッド１は、ヘッドアーム２４の先端
に固定され、このヘッドアーム２４の回転により印画ヘ
ッド１は図２の待機位置と図６の圧接位置との間で変位
する。圧接位置ではプラテン２に圧接する。この印画ヘ
ッド１の供給側には第１のインクリボンガイド７が、
又、排出側には第２のインクリボンガイド８がそれぞれ
取付けられている。

【００２３】プラテン２は、ケース本体２０に回転自在
に支持され、このプラテン２の排出側にはキャプスタン
１１とピンチローラ１０とが配置されている。キャプス
タン１１は、図示しない駆動機構により正逆回転自在に
構成されている。ピンチローラ１０は、図２の待機位置
と図４の圧接位置との間で変位し、この圧接位置ではキ
ャプスタン１１に圧接する。

【００２４】給紙トレイ２５は、ケース本体２０の一端
側に着脱自在に設けられ、この給紙トレイ２５の下面に
は印画紙４（普通紙）が積層された給紙プレート２６が
配置されている。この給紙プレート２６はその一端側の
昇降が許容され、給紙アーム２７の回転によって図２の
下降位置と図４の上昇位置との間で変位する。図４の上
昇位置では積層された最上段の印画紙４が第１給紙ロー
ラ２８に圧接する。この第１給紙ローラ２８は図示しな
い駆動機構により回転する。

【００２５】第２給紙ローラ２９と分離ローラ３０とは
第１給紙ローラ２８の紙送り方向側に配置され、第２給
紙ローラ２９は図２の待機位置と図４の圧接位置との間
で変位する。図４の圧接位置では分離ローラ３０に圧接
する。

【００２６】次に、上記構成の作用を説明する。図２の
状態にあって、印画スイッチがオンされると、印画ヘッ
ド１が図３の位置に変位されると共にヘッダーマークの
検出によるＲＹＭＣリボン３の頭出しが行われる。次
に、図４に示すように、給紙アーム２７が回動して給紙
プレート２６が上昇し印画紙４が第１給紙ローラ２８に
圧接されると共に第２給紙ローラ２９及びピンチローラ
１０も共に圧接位置に変位される。そして、第１給紙ロ
ーラ２８等の回転によって最上端の印画紙４がプリンタ
内に引き込まれる。印画紙４の挿入先端がキャプスタン
１１とピンチローラ１０との間にまで引き込まれると、
図５に示す如く、給紙プレート２６及び第２給紙ローラ
２９は待機位置に戻され、その後はキャプスタン１１の
回転によってさらに図６に示す印画開始位置まで引き込
まれる。

【００２７】印画紙４が印画開始位置にセットされる
と、印画ヘッド１が図６の圧接位置に変位し、印画動作
が開始される。印画動作は、先づ、印画紙４への受容層
３の転写を行い、その後、印画紙４を再び印画開始位置
へ復帰し、印画紙４の受容層にイエロー層、マゼンタ
層、シアン層を順次印画すれば完了する。この印画動作
時において、第３のインクリボンガイド９にＲＹＭＣリ
ボン３のインク面側が摺動するが、第１実施例で説明し
たように第３のインクリボンガイド９にＲＹＭＣリボン
３の受容層３ａが付着する蓋然性が少ない。

【００２８】尚、この第２実施例においては、プリンタ
の薄型化、小型化に有効な小径のプラテン１０を有する
装置に適用した場合を示したが、大型のプラテン１０を
有する装置にも同様に適用できる。

【００２９】尚、第１及び第２実施例では、第３のイン
クリボンガイド９がＬ字状の板材の場合について示した
が、円柱軸の場合にも略同様に適用できる。

【００３０】

【発明の効果】以上述べたように請求項１の発明によれ
ば、インクリボンのインク面側に接触するインクリボン
ガイドを、印画領域接触面に対して印画外領域接触面が
一段低い構成としたので、インクリボンガイドへの受容
層の付着を極力防止できるという効果がある。

【００３１】また、請求項２の発明によれば、インクリ
ボンのインク面側に接触するインクリボンガイドを、凹
凸の荒い粗面として構成したので、インクリボンガイド
への受容層の付着が少なくなるという効果がある。

【００３２】請求項３の発明によれば、上記粗面をイン
クリボン移動方向のスリット状の凹凸として構成したの
で、上記と同様にインクリボンガイドへの受容層の付着
が少なくなるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）はプリンタの概略構成図、（ｂ）は第３
のインクリボンガイドの斜視図、（ｃ）は第３のインク
リボンの変形例の斜視図、（ｄ）は第３のインクリボン
の他の変形例の斜視図（第１実施例）。

【図２】プリンタの縦断面図（第２実施例）。

【図３】プリンタの縦断面図（第２実施例）。

【図４】プリンタの縦断面図（第２実施例）。

【図５】プリンタの縦断面図（第２実施例）。

【図６】プリンタの縦断面図（第２実施例）。

【図７】（ａ）はプリンタの概略構成図、（ｂ）は印画
紙の印画状態を示す図（従来例）。

【図８】（ａ）はインクリボンの構成図、（ｂ）は印画
使用後のインクリボンの構成図。

【図９】受容層の紙への転写特性線図。

【図１０】受容層の温度に対する軟化度特性線図。

【符号の説明】

１…印画ヘッド２…プラテン３…ＲＹＭＣリボン（インクリボン）４…印画紙９…第３のインクリボンガイド（インクリボンガイド）９ａ…印画領域接触面９ｂ…印画外領域接触面９ｃ…粗面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】印画ヘッドとプラテンとの間にインクリ
ボンと印画紙とを共に挟み込み、このインクリボンと印
画紙を供給側から排出側へ移動し、この移動過程で前記
印画ヘッドによる熱圧着動作を行うプリンタにおいて、前記印画ヘッドの排出側に位置し、且つ、前記インクリ
ボンのインク面側に接触するインクリボンガイドを、前
記インクリボンに対して印画外領域接触面が印画領域接
触面より一段低い構成としたことを特徴とするプリン
タ。
【請求項２】印画ヘッドとプラテンとの間にインクリ
ボンと印画紙とを共に挟み込み、このインクリボンと印
画紙を供給側から排出側へ移動し、この移動過程で前記
印画ヘッドによる熱圧着動作を行うプリンタにおいて、前記印画ヘッドの排出側に位置し、且つ、前記インクリ
ボンのインク面側に接触するインクガイドを、前記イン
クリボンの接触面が凹凸の荒い粗面として構成したこと
を特徴とするプリンタ。
【請求項３】前記粗面は、インクリボン移動方向のス
リット状の凹凸であることを特徴とする請求項２に記載
のプリンタ。