JPH07269626A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整式油圧緩衝器

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JPH07269626A
JPH07269626A JP8559494A JP8559494A JPH07269626A JP H07269626 A JPH07269626 A JP H07269626A JP 8559494 A JP8559494 A JP 8559494A JP 8559494 A JP8559494 A JP 8559494A JP H07269626 A JPH07269626 A JP H07269626A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減衰力調整式油圧緩衝器において、オリフィ
ス特性およびバルブ特性を同時に調整する。 【構成】 シリンダ2内にピストンロッド4を連結した
ピストン3を嵌装する。ピストン3に伸び側連通路13,
15および縮み側連通路14,16を設けてディスクバルブ
7,8を装着し、伸び側および縮み側シャッタ室11,12
にシャッタプレート17を嵌合する。ピストンロッド4の
通路20とピストンボルト9の通路21とで伸び側連通路1
3,15および縮み側連通路14,16をバイパスし、通路2
0,21間にオリフィス特性調整弁22を設け、シャッタ24
に操作ロッド33を連結する。シャッタ24とシャッタプレ
ート17とを連結ロッド35で連結する。操作ロッド33でシ
ャッタプレート17とシャッタ24とを回転させ、伸び側連
通路13,15、縮み側連通路14,16および通路20,21間の
通路面積を調整してバルブ特性とオリフィス特性を調整
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両の懸架
装置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の懸架装置に装着される
油圧緩衝器には、路面状況、走行状況等に応じて乗り心
地や操縦安定性をよくするために減衰力を適宜調整でき
るようにした減衰力調整式油圧緩衝器がある。
【0003】この種の油圧緩衝器は、一般に、油液を封
入したシリンダ内に、ピストンロッドが貫通、連結され
たピストンを摺動可能に嵌装してシリンダ内を2室に画
成し、ピストンにシリンダ内の2室を連通させる主油液
通路および主油液通路の油液の流れを制御して減衰力を
発生させるディスクバルブ、オリフィス等の減衰力発生
機構を設け、さらに、ピストンロッドにシリンダ内の2
室を連通させるバイパス通路およびこのバイパス通路の
通路面積を調整する減衰力調整弁を設けた構成となって
いる。
【0004】この構成により、減衰力調整弁を開いた場
合、ピストンロッドの伸縮にともなうピストンの摺動に
よって、シリンダ内の油液が主にバイパス通路を流通し
て伸び側縮み側共に小さな減衰力を発生し、減衰力特性
はソフト特性となる。また、減衰力調整弁を閉じた場
合、ピストンロッドの伸縮にともなうピストンの摺動に
よって、シリンダ内の油液が主油液通路のみを流通して
伸び側縮み側共に大きな減衰力を発生し減衰力特性はハ
ード特性となる。このように、減衰力調整弁を開閉する
ことにより減衰力特性を切換えることができる。
【0005】ところが、このような減衰力調整式油圧緩
衝器では、バイパス通路の通路面積、すなわち油液通路
のオリフィス面積を変化させることによって減衰力特性
を調整するので、減衰力特性の調整範囲はオリフィス特
性(ピストン速度に比例して減衰力が2次曲線的に大き
くなる特性)に限られていた。このため、減衰力調整弁
によるバイパス通路の通路面積の調整範囲を大きくして
も減衰力特性の調整範囲には限界があり、乗り心地およ
び操縦安定性を両立させるのに適当な減衰力特性を得る
ことが困難であった。
【0006】そこで、従来、ピストンに貫通されたピス
トンロッドの先端部に、バイパス通路の油液の流動を制
御するディスクバルブを有するサブバルブ機構を設け、
減衰力調整弁の開閉によってバルブ特性(ピストン速度
に比例して減衰力が線形的に大きくなる特性)を調整で
きるようにしたものが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
サブバルブ機構を設けた減衰力調整式油圧緩衝器では、
ピストンに貫通されたピストンロッドの先端部にサブバ
ルブ機構を設けているので、ピストン部の全長が長くな
り、ピストンロッドの伸縮ストロークが短くなるという
問題を生じる。また、バルブ特性およびオリフィス特性
の双方を調整可能にするためには、別途、オリフィス特
性調整用のバイパス通路および減衰力調整弁を設ける必
要があり、構造が非常に複雑なものとなるという問題が
ある。
【0008】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、オリフィス特性およびバルブ特性の双方を調整
可能で、しかも、簡単な構造の減衰力調整式油圧緩衝器
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺
動可能に嵌装され前記シリンダ内を2室に画成するピス
トンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリ
ンダの外部まで延ばされたピストンロッドと、前記ピス
トンに設けられ前記シリンダ内の2室を連通させる連通
路と、該連通路の油液の流動を制御して減衰力を発生さ
せるディスクバルブと、前記連通路の通路面積を調整す
るバルブ特性調整弁と、前記ピストンロッドに沿って設
けられ前記シリンダ内の2室を連通させるバイパス通路
と、該バイパス通路の通路面積を調整するオリフィス特
性調整弁と、前記バルブ特性調整弁およびオリフィス特
性調整弁に連結され前記ピストンロッド内に挿通されて
外部まで延ばされた操作ロッドとを備えてなることを特
徴とする。
【0010】
【作用】この構成により、外部から操作ロッドを介して
バルブ特性調整弁およびオリフィス特性調整弁を操作す
ると、バルブ特性調整弁によって連通路の通路面積が変
化してバルブ特性が調整され、同時に、オリフィス特性
調整弁によってバイパス通路の通路面積が変化してオリ
フィス特性が調整される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0012】図1に示すように、減衰力調整式油圧緩衝
器1は、油液が封入されたシリンダ2内にピストン3が
摺動可能に嵌装されており、このピストン3によってシ
リンダ2内がシリンダ上室2aとシリンダ下室2bの2室に
画成されている。ピストン3には、ピストンロッド4の
一端が連結され、ピストンロッド4の他端は、シリンダ
2の上端部に装着されたロッドガイド(図示せず)およ
びシール部材(図示せず)に挿通されて外部まで延ばさ
れている。また、シリンダ2には、油液およびガスが封
入されたリザーバ(図示せず)が接続されており、ピス
トンロッド4のストロークにともなうシリンダ2内の容
積変化をリザーバ内のガスの圧縮、膨張によって補償す
るようになっている。
【0013】ピストン3は、環状のピストン部材5とピ
ストン部材6とを接合させ、その両端部にディスクバル
ブ7,8(後述)を重ね、これらに略円筒状のピストン
ボルト9を挿通させて、その先端部にナット10を螺着さ
せることにより一体に形成されている。そして、ピスト
ンボルト9の基端部に形成されたねじ部9aにピストンロ
ッド4の一端側に形成された筒状部4aが螺着されてい
る。
【0014】図4に示すように、ピストン部材5および
6には、互いに対向する端面に形成された凹部によって
接合部に略扇形の伸び側シャッタ室11および縮み側シャ
ッタ室12が形成されている。また、ピストン部材5に
は、軸方向に貫通されて伸び側シャッタ室11に連通する
複数(図示のものでは5つ)のポート13a 〜13e および
縮み側シャッタ室12に連通する複数(図示のものでは5
つ)のポート14a 〜14eが周方向に沿って並設されてお
り、ポート13a 〜13e により伸び側連通路13が形成さ
れ、ポート14a 〜14e により縮み側連通路14が形成され
ている。同様に、ピストン部材6には、伸び側シャッタ
室11に連通するポート15a 〜15e (図1に1つのみ図示
する)および縮み側シャッタ室12に連通するポート16a
〜16e (図1に1つのみ図示する)が設けられており、
ポート15a 〜15e により伸び側連通路15が形成され、ポ
ート16a 〜16e により縮み側連通路16が形成されてい
る。
【0015】そして、ポート13a 〜13e とポート15a 〜
15e とは、開口部が対向するように配置され、伸び側シ
ャッタ室11を介して互いに連通されており、これらによ
って、シリンダ上室2aとシリンダ下室2bとが連通されて
いる。同様に、ポート14a 〜14e とポート16a 〜16e と
は、縮み側シャッタ室12を介して連通されており、これ
らによって、シリンダ上室2aとシリンダ下室2bとが連通
されている。
【0016】ポート15a 〜15e のシリンダ下室2b側の開
口部は、ディスクバルブ7に対向させて設けられてお
り、ディスクバルブ7によってポート13a 〜13e および
ポート15a 〜15e のシリンダ上室2a側からシリンダ下室
2b側への油液の流動を制御して減衰力を発生させ、この
反対方向の油液の流通を阻止するようになっている。ま
た、ポート16a 〜16e のシリンダ上室2a側の開口部は、
ディスクバルブ8に対向させて設けられており、ディス
クバルブ8によってポート14a 〜14e およびポート16a
〜16e のシリンダ下室2b側からシリンダ上室2b側への油
液の流動を制御して減衰力を発生させ、この反対方向の
油液の流通を阻止するようになっている。なお、上述で
は、ピストン部材5,6の両方に各ポート13,14,15,
16をそれぞれa〜eの6個設けているが、ポート14,15
のみa〜eの複数個設け、ポート13,16は、13a ,16a
を大径のポートとして1つのポートとしてもよい。
【0017】ピストン部材5,6の接合部には、バルブ
特性調整弁としてシャッタプレート17が回転可能に嵌合
されている。シャッタプレート17は、伸び側シャッタ室
11に沿って移動可能な扇形の伸び側シャッタ部17a と、
縮み側シャッタ室12に沿って移動可能な扇形の縮み側シ
ャッタ部17b と、これらを互いに連結させる連結部17c
とからなり、回転させることにより、伸び側シャッタ部
17a でポート13a 〜13e とポート15a 〜15e とを連通、
遮断するとともに、縮み側シャッタ部17b でポート14a
〜14e とポート16a 〜16e とを連通、遮断するようにな
っている。なお、図2および図3に示すように、ピスト
ンボルト9の側壁には、連結部17c を挿通させてシャッ
タプレート17の回転を許容するための溝部18が設けられ
ており、シャッタプレート17を組み付けた後、溝部18に
スペーサ19(図2参照)を嵌合させ、ナット10を螺着さ
せるようになっている。
【0018】そして、連通路13a ,15a 間および連通路
14a ,16a 間は常時連通されており、シャッタプレート
17が図4に中に仮想線で示す回転位置にあるとき、ポー
ト13b 〜13e ,15b 〜15e 間およびポート14b 〜14e ,
16b 〜16e 間が遮断され、この位置からシャッタプレー
ト17を一側に回転させることによりポート13b 〜13e,1
5b 〜15e 間およびポート14b 〜14e ,16b 〜16e 間が
順次連通されて伸び側連通路13,15および縮み側連通路
14,16の連通路面積が回転角度に応じてそれぞれ5段階
に調整できるようになっている。
【0019】ピストンロッド4の筒状部4aの側壁には通
路20が設けられており、この通路20と筒状部4aの内部と
ピストンボルト9内の通路21とで、ピストンロッド4に
沿ってシリンダ上室2aとシリンダ下室2bとを連通させる
バイパス通路が形成されている。そして、筒状部4aの内
部にバイパス通路の通路面積を調整するオリフィス特性
調整弁22が設けられている。
【0020】オリフィス特性調整弁22は、有底筒状のガ
イド部材23内に、有底筒状のシャッタ24が回転可能に嵌
装されている。ガイド部材23は、ピストンロッド4の筒
状部4a内に隙間をもって挿入され、ガイド部材23とピス
トンボルト9の基端部との間に介装されたリテーナ25に
当接して固定されており、その内部がピストンボルト9
の通路21に連通されている。
【0021】ガイド部材23の側壁には、下部に伸縮側ポ
ート26が設けられ、上部に縮み側ポート27が設けられて
いる。伸縮側ポート26は、図5に示すように、周方向に
沿って並設された複数(図に示すものでは180°異な
る位置に2つずつ配置された5組)の径の異なるポート
26a 〜26e から構成されており、ポート26a ,26b ,26
c ,26d ,26e の順に大径となっている。同様に、縮み
側ポート27は、図6に示すように、径の異なるポート27
a 〜27e から構成されており、ポート27a ,27b ,27c
,27d ,27e の順に大径となっている。また、縮み側
ポート27には、ガイド部材23の内側から外側への油液の
流通のみを許容す逆止弁28が設けられている。
【0022】シャッタ24の側壁には、伸縮側ポート26お
よび伸び側ポート27の各ポートの1組に対向するスリッ
ト29が設けられている。そして、シャッタ24を回転さ
せ、スリット29を伸縮側ポート26(ポート26a 〜26e )
および縮み側ポート27(ポート27a 〜27e )の各ポート
の1組に選択的に整合させることにより、バイパス通路
の連通路面積を調整するようになっている。この場合、
シャッタ24が図5および図6に示す回転位置にあると
き、スリット29は最小径のポート26a および27a を連通
させバイパス通路の通路面積が最小となり、この位置か
らシャッタ24を一側に回転させスリット29を順次ポート
26b 〜26e およびポート27b 〜27e に整合させることに
より順次通路面積が大きくなり、回転角に応じて通路面
積を5段階に調整できるようになっている。
【0023】また、ガイド部材23の底部には、ラッチボ
ール30およびばね31が設けられており、ラッチボール30
をシャッタ24の底部に設けられた凹部32に係合させるこ
とにより、シャッタ24をスリット29が伸縮側ポート26お
よび縮み側ポート27のポートの1組に整合する所定の位
置に保持できるようになっている。
【0024】シャッタ24の底部には、操作ロッド33の一
端が連結され、操作ロッド33の他端側はガイド部材23の
底部およびピストンロッド4に挿通され外部まで延ばさ
れてている。また、シャッタ24の開口部には、連結部材
34を介して連結ロッド35の一端部が連結され、連結ロッ
ド35はピストンボルト9の通路21に挿通されて他端部に
円筒状のシャッタホルダ36が連結されている。シャッタ
ホルダ36は、通路21に回転可能に嵌合されており、側壁
に設けられた溝部37にシャッタプレート17の連結部17c
が係合されている。
【0025】このように、操作ロッド33は、シャッタ24
に直接連結されるとともに連結ロッド35を介してシャッ
タプレート17に連結されており、外部から操作ロッド33
を回転させることにより、シャッタ24が回転し、これに
連動して連結ロッド35、シャッタホルダ36およびシャッ
タプレート17が回転するようになっている。このとき、
シャッタ24とシャッタプレート17とは、シャッタ24のス
リット29がポート26a〜26e およびポート27a 〜27e に
順次整合するのに連動して、伸び側シャッタ部17a およ
び縮み側シャッタ部17b がポート13a 〜13e ,15a 〜15
e 間およびポート14a 〜14e ,16a 〜16e 間の連通路が
順次行われるような回転角度で連結ロッド35により連結
されている。
【0026】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて次に説明する。
【0027】ピストンロッド4の伸び行程時において、
ピストン速度が低速域のときは、シリンダ上室2a側の油
液が、バイパス通路、すなわち、ピストンロッド4の通
路20、オリフィス特性調整弁22およびピストンボルト9
の通路21を通ってシリンダ下室2b側に流れ、オリフィス
特性調整弁22よって減衰力が発生する。このとき、オリ
フィス特性調整弁22では、逆止弁28が縮み側連通路27を
閉じ、油液が伸縮側ポート26を流通することにより、そ
の通路面積に応じてオリフィス特性の減衰力が発生す
る。そして、操作ロッド33を操作してシャッタ24を回転
させてポート26a〜26e の1組を選択的に連通させるこ
とにより、オリフィス特性を5段階に調整することがで
きる。
【0028】また、ピストン速度が中高速域のときは、
シリンダ上室2a側の油液の圧力が所定圧力に達し、ディ
スクバルブ7が開弁して伸び側連通路13,15を通ってシ
リンダ下室2b側へ流れることによりバルブ特性の減衰力
が発生する。このとき、シャッタ24とともにシャッタプ
レート17を回転させてポート13a 〜13e とポート15a〜1
5e との連通路数(通路面積)を変化させることによ
り、バルブ特性の傾きを5段階に調整することができ
る。
【0029】ピストンロッド4の縮み行程時において、
ピストン速度が低速域のときは、シリンダ下室2bの油液
がバイパス通路、すなわち、ピストンボルト9の通路2
1、オリフィス特性調整弁22およびピストンロッド4の
通路20を通ってシリンダ上室2a側へ流れ、オリフィス特
性調整弁22よって減衰力が発生する。このとき、オリフ
ィス特性調整弁22では、逆止弁28が縮み側連通路27を開
き、油液が伸縮側ポート26および縮み側ポート27を流通
することにより、その通路面積に応じてオリフィス特性
の減衰力が発生する。そして、操作ロッド33を操作して
シャッタ24を回転させてポート26a 〜26e およびポート
27a 〜27e の1組を選択的に連通させることにより、オ
リフィス特性を5段階に調整することができる。なお、
縮み側ポート27の連通により通路面積が拡大するので、
伸び行程時に比して同一ピストン速度で小さな減衰力が
発生する。
【0030】また、ピストン速度が中高速域のときは、
シリンダ下室2b側の油液の圧力が所定圧力に達し、ディ
スクバルブ8が開弁して縮み側連通路14,16を通ってシ
リンダ上室2a側へ流れることによりバルブ特性の減衰力
が発生する。このとき、シャッタ24とともにシャッタプ
レート17を回転させてポート14a 〜14e とポート16a〜1
6e との連通路数(通路面積)を変化させることによ
り、バルブ特性の傾きを5段階に調整することができ
る。
【0031】次に減衰力調整式油圧緩衝器1の減衰力特
性について図7を参照して説明する。シャッタ24および
シャッタプレート17の回転位置が図4ないし図6に示す
位置にあるとき、オリフィス特性調整弁22の最小径のポ
ート26a およびポート27a が開き、また、ピストン部に
設けられた伸び側連通路13,15のポート13a ,15a 間お
よび縮み側連通路14,16のポート14a ,16a 間のみが連
通されて連通路面積は最小となり、減衰力特性(オリフ
ィス特性およびバルブ特性)は図7ので示すように最
大となる。この位置から、シャッタ24およびシャッタプ
レート17を一側に回転させると、オリフィス特性調整弁
22では、順次、大径のポート26b 〜26eおよびポート27b
〜27e の各1組が選択的に連通され、また、これに連
動して伸び側連通路13,15のポート13b 〜13e ,15b 〜
13a 間および縮み側連通路14,16のポート14b 〜14e ,
16b 〜16e 間の連通路数が順次増加して連通路面積が大
きくなり、減衰力特性(オリフィス特性およびバルブ特
性)は図7に示す〜へと順次小さくなる。なお、バ
ルブ特性は、伸び側連通路13,15および縮み側連通路1
4,16の通路面積、すなわちディスクバルブ7,8の開
弁時の通路面積よって調整しているので、ディスクバル
ブ7,8の開弁圧力はほとんど変化しない。
【0032】このようにして、操作ロッド33を操作して
シャッタ24およびシャッタプレート17を回転させること
により、ピストンロッド4のオリフィス特性調整弁22
(バイパス通路)の通路面積、並びに、ピストン3の伸
び側連通路13,15および縮み側連通路14,16の通路面積
を同時に調整してオリフィス特性およびバルブ特性の双
方を同時に図7に示す〜の5段階に調整することが
できる。その結果、減衰力特性の調整範囲が広がり、車
両の乗り心地および操縦安定性の向上に適した減衰力特
性を得ることができる。
【0033】また、ピストン3に設けられた連通路の通
路面積をシャッタプレート17によって調整し、ピストン
ロッド4に設けられたバイパス通路の通路面積をオリフ
ィス特性調整弁22によって調整するようにしているの
で、構造が簡単で、かつ、ピストンロッド4のストロー
クの制約が生じることがない。
【0034】なお、本実施例では、伸び側および縮み側
の減衰力を同様の傾向(伸縮側共にハードまたはソフ
ト)に調整するようにしているが、伸び側連通路13,15
と縮み側連通路14,16のポート配置およびオリフィス特
性調整弁22の伸縮側ポート26と縮み側ポート27のポート
配置を変えることにより、伸び側と縮み側とで大小異な
る種類の減衰力特性の組合せ(伸び側ハード、縮み側ソ
フトまたは伸び側ソフト、縮み側ハードの組合せ等)を
設定することができる。
【0035】また、本実施例では、伸び側連通路13,1
5、縮み側連通路14,16およびオリフィス特性調整弁22
のポートの連通および開閉を順次切り換えることによ
り、減衰力特性を段階的に調整するようにしているが、
シャッタ24およびシャッタプレート17によりこれらのポ
ート面積を徐々に変化させるようにすることにより、減
衰力特性を連続的に変化させることができる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の減衰力調
整式油圧緩衝器は、ピストンに設けられた連通路の通路
面積調整するバルブ特性調整弁と、ピストンロッドに沿
って設けられたバイパス通路の通路面積を調整するオリ
フィス特性調整弁とを設け、これらに、ピストンロッド
内に挿通されて外部まで延ばされた操作ロッドを連結す
るように構成したことにより、外部から操作ロッドを介
してバルブ特性調整弁およびオリフィス特性調整弁を操
作すると、バルブ特性調整弁によって連通路の通路面積
が変化してバルブ特性が調整され、同時に、オリフィス
特性調整弁によってバイパス通路の通路面積が変化して
オリフィス特性が調整される。その結果、オリフィス特
性およびバルブ特性の双方を同時に調整することができ
るので、減衰力特性の調整範囲が広がり、車両の乗り心
地および操縦安定性の向上に適した減衰力特性を得るこ
とができるという優れた効果を奏する。また、構造が簡
単で、かつ、ピストンロッドのストロークの制約が生じ
ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の側面の縦断面図である。
【図2】図1の装置のピストンボルト、シャッタプレー
ト、シャッタホルダ、連結ロッドおよびスペーサの分解
斜視図である。
【図3】図1の装置のピストンボルトの側面図である。
【図4】図1のA−A線によるピストン部材の矢視図で
ある。
【図5】図1のB−B線によるガイド部材およびシャッ
タの横断面図である。
【図6】図1のC−C線によるガイド部材およびシャッ
タの横断面図である。
【図7】図1の装置の減衰力特性を示す図である。
【符号の説明】
1 減衰力調整式油圧緩衝器 2 シリンダ 2a シリンダ上室 2b シリンダ下室 3 ピストン 4 ピストンロッド 7,8 ディスクバルブ 13,15 伸び側連通路(連通路) 14,16 縮み側連通路(連通路) 17 シャッタプレート(バルブ特性調整弁) 20,21 通路(バイパス通路) 22 オリフィス特性調整弁 33 操作ロッド 35 連結ロッド(操作ロッド)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に摺動可能に嵌装され前記シリンダ内を2室に画成
    するピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が
    前記シリンダの外部まで延ばされたピストンロッドと、
    前記ピストンに設けられ前記シリンダ内の2室を連通さ
    せる連通路と、該連通路の油液の流動を制御して減衰力
    を発生させるディスクバルブと、前記連通路の通路面積
    を調整するバルブ特性調整弁と、前記ピストンロッドに
    沿って設けられ前記シリンダ内の2室を連通させるバイ
    パス通路と、該バイパス通路の通路面積を調整するオリ
    フィス特性調整弁と、前記バルブ特性調整弁およびオリ
    フィス特性調整弁に連結され前記ピストンロッド内に挿
    通されて外部まで延ばされた操作ロッドとを備えてなる
    ことを特徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。
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