JPH0791477A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整式油圧緩衝器

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JPH0791477A
JPH0791477A JP25782693A JP25782693A JPH0791477A JP H0791477 A JPH0791477 A JP H0791477A JP 25782693 A JP25782693 A JP 25782693A JP 25782693 A JP25782693 A JP 25782693A JP H0791477 A JPH0791477 A JP H0791477A
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JP
Japan
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shutter
port
damping force
guide
guide port
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JP25782693A
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Inventor
Takao Nakatate
孝雄 中楯
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減衰調整式油圧緩衝器において、減衰力特性
の調整範囲を広げる。 【構成】 シリンダ7にピストン8を嵌装する。ピスト
ン8に伸び/縮み側主油液通路11,14 (減衰力大)を設
け、ピストンロッド9にバイパス通路B(減衰力小)を
設ける。シャッタ23を回転させ、伸び/縮み側ガイドポ
ート21,22 と伸び/縮み側シャッタポート24,25 との連
通路面積を変化させバイパス通路Bの通路面積を調整し
て減衰力を切換える。シャッタ23の軸方向に沿って並設
した第1、第2の伸び側ガイドポート21a,21b と第1、
第2の伸び側シャッタポート24a,24b とを順次連通さ
せ、第1、第2の縮み側ガイドポート22a,22b と第1、
第2の縮み側シャッタポート25a,25b とを順次連通させ
ることにより、連通路面積の小さい領域では、1つのポ
ートにより減衰力のばらつきを小さくし、大きい領域で
は2つのポートにより通路面積を大きくして減衰力の調
整範囲を広げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両の懸架
装置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の懸架装置に装着される
油圧緩衝器には、路面状況、走行状況等に応じて乗り心
地や操縦安定性をよくするために減衰力を適宜調整でき
るようにした減衰力調整式油圧緩衝器がある。
【0003】この種の油圧緩衝器は、一般に、油液を封
入したシリンダ内に、ピストンロッドが連結されたピス
トンを摺動可能に嵌装し、このピストンにより画成され
るシリンダ内の2室を主油液通路およびバイパス通路で
連通させ、主油液通路には大きな減衰力を発生する減衰
力発生機構(オリフィス、ディスクバルブ等)を設け、
バイパス通路には減衰力の小さい減衰力発生機構および
バイパス通路を開閉する減衰力調整弁を設けた構成とな
っている。
【0004】この構成により、減衰力調整弁を開いた場
合、ピストンロッドの伸縮にともなうピストンの摺動に
よってシリンダ内の油液が主にバイパス通路を流通して
小さな減衰力を発生し減衰力特性はソフト特性となる。
そして、減衰力調整弁によってバイパス通路の通路面積
を変化させることにより減衰力を調整することができ
る。また、減衰力調整弁を閉じた場合、ピストンロッド
の伸縮にともなうピストンの摺動によって、シリンダ内
の油液が主油液通路のみを流通して大きな減衰力を発生
し減衰力特性はハード特性となる。このように、減衰力
調整弁を開閉することにより減衰力特性を調整すること
ができる。
【0005】上記のような従来の減衰力調整式油圧緩衝
器の減衰力調整弁の一例について、図5および図6を用
いて次に説明する。
【0006】図5に示すように、減衰力調整弁1は、円
筒状のガイド部材2と、ガイド部材2内に回転可能に嵌
合される円筒状のシャッタ3とからなり、ガイド部材2
の側壁には、ガイドポート4が設けられており、シャッ
タ2の側壁にはガイドポート4に対向させてシャッタポ
ート5が設けられている。そして、ガイドポート4およ
びシャッタポート5は、バイパス通路の一部を構成して
おり、シャッタ3を回転させてガイドポート4とシャッ
タポート5とで形成するオリフィスの面積を変化させる
ことにより、バイパス通路の通路面積を調整するように
なっている。なお、ガイドポート4およびシャッタポー
ト5は、ガイド部材2およびシャッタ3の側壁の180
°異なる位置に一対ずつ設けられており、シャッタ3に
作用する油液の圧力をバランスさせることによりシャッ
タ3が円滑に回転できるようになっている。
【0007】図6は、減衰力調整弁1のガイド部材2お
よびシャッタ3を展開することによってシャッタポート
5に対するシャッタポート4の相対的な位置を示してい
る。図6に示すように、ガイドポート4およびシャッタ
ポート5は、伸び行程時に油液の流通を許容する伸び側
バイパス通路を開閉する伸び側ガイドポート4aおよび伸
び側シャッタポート5aと、縮み行程時に油液の流通を許
容する縮み側バイパス通路を開閉する縮み側ガイドポー
ト4bおよび縮み側シャッタポート5bとからなり、これら
はガイド部材2およびシャッタ3の軸方向に沿って並設
されている。
【0008】そして、シャッタ3を回転させ、ガイドポ
ート4a,4bとシャッタポート5a,5bとの相対位置が
(a)で示す位置にあるときには、伸び側バイパス通路
が開き縮み側バイパス通路が閉じるので減衰力特性は伸
び側がソフトで縮み側がハードとなり、(b)で示す位
置にあるときには、伸び側バイパス通路および縮み側バ
イパス通路が共に開くので減衰力特性は伸び側縮み側と
もにソフトとなり、また、(c)で示す位置にあるとき
には、伸び側バイパス通路が閉じて縮み側バイパス通路
が開くので減衰力特性は伸び側がハードで縮み側がソフ
トとなる。また、シャッタポート5a,5bの一端側に設け
られた尖端部によって、ガイドポート4a,4bとの通路面
積が徐々に変化し、シャッタ5回転角に対して減衰力が
ほぼ1次的に変化するようになっている。このようにし
て、シャッタ3の回転位置により、伸び側と縮み側とで
異なる種類の減衰力特性を設定することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、車
両の懸架装置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器で
は、減衰力調整弁1はピストン部に設けられている。こ
のため、ガイド部材2およびシャッタ3にはスペース上
の制約があり、通常、ガイド部材2の内径およびシャッ
タ3の外径は12mm程度となってる。また、ガイドポート
4は対向した位置に設けられているので、シャッタの回
転範囲は、図6に示すように140°程度となり、ガイ
ドポートを全開と全閉との間で調整する回転範囲は70
°程度となっている。
【0010】ここで、ソフト特性の減衰力を小さい値に
する場合、ガイドポート4の直径を大きくする必要があ
る。しかし、ガイドポート4の直径を大きく(直径約8
mm以上)すると、ガイドポート4の全開および全閉状態
を得るために、シャッタの回転範囲を小さくしなければ
ならず、回転範囲を小さくするとガイドポート4の開口
面積を全開と全閉との間で細かく制御しにくくなるとい
う問題があった。
【0011】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、シャッタの回転範囲を広く設定したままで減衰
力調整弁のポート面積を大きくすることができる減衰力
調整式油圧緩衝器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、2つのシリンダ室を主油液通路および
バイパス通路で連通させ、シリンダ内のピストンの摺動
によって前記主油液通路およびバイパス通路内に生じる
油液の流動を制御して減衰力を発生させ、前記バイパス
通路の通路面積を減衰力調整弁によって調整することに
より減衰力を調整可能とした減衰力調整式油圧緩衝器に
おいて、前記減衰力調整弁は、側壁にガイドポートを有
する円筒状のガイド部材と、該ガイド部材に回転可能に
嵌合され側壁に前記ガイドポートに対向するシャッタポ
ートを有する円筒状のシャッタとからなり、前記ガイド
ポートは、円形で軸方向の異なる位置に設けられた第1
のガイドポートと第2のガイドポートとからなり、前記
シャッタポートは、前記第1のガイドポートを閉塞する
位置から全開する位置へ徐々に開口面積が増加するよう
にくさび形の形状をした第1のシャッタポートと、前記
第1のガイドポートが開弁開始した後に開弁開始する第
2のシャッタポートとからなることを特徴とする。
【0013】また、2つのシリンダ室を主油液通路およ
びバイパス通路で連通させ、シリンダ内のピストンの摺
動によって前記主油液通路およびバイパス通路内に生じ
る油液の流動を制御して減衰力を発生させ、前記バイパ
ス通路の通路面積を減衰力調整弁によって調整すること
により減衰力を調整可能とした減衰力調整式油圧緩衝器
において、前記減衰力調整弁は、側壁にガイドポートを
有する円筒状のガイド部材と、該ガイド部材に回転可能
に嵌合され側壁に前記ガイドポートに対向するシャッタ
ポートを有する円筒状のシャッタとからなり、前記シャ
ッタポートは、円形で軸方向の異なる位置に設けられた
第1のシャッタポートと第2のシャッタポートとからな
り、前記ガイドポートは、前記第1のシャッタポートに
よって閉塞される位置から全開される位置へ徐々に開口
面積が増加するようにくさび形の形状をした第1のガイ
ドポートと、前記第1のガイドポートが開弁開始された
後に開弁開始される第2のガイドポートとからなること
を特徴とする。
【0014】
【作用】このように構成したことにより、減衰力調整弁
のポートの連通路面積の小さい領域では、第1のガイド
ポートと第1のシャッタポートとの連通によって通路面
積を調整し、また、連通路面積の大きな領域では、第2
のガイドポートと第2のシャッタポートとを順次連通さ
せることによって大きな連通路面積を得ることができる
ので減衰力の調整範囲を広くすることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0016】図1に示すように、本実施例の減衰力調整
式油圧緩衝器6は、油液が封入されたシリンダ7内にピ
ストン8が摺動可能に嵌装されており、このピストン8
によってシリンダ7内がシリンダ上室7aとシリンダ下室
7bの2室に画成されている。ピストン8には、ピストン
ロッド9の一端側が貫通されており、ピストンロッド9
は、その先端部に円筒状の通路部材10が螺着されてピス
トン8に固定されている。ピストンロッド9の他端側
は、シリンダ7の端部に設けられたロッドガイド(図示
せず)およびシール部材(図示せず)に挿通されてシリ
ンダ7の外部まで延ばされている。また、シリンダ7に
は、ピストンロッド9の侵入、退出ともなうシリンダ7
内の容積変化をガスの圧縮、膨張によって補償するリザ
ーバ室(図示せず)が設けられている。
【0017】ピストン8には、シリンダ上室7aとシリン
ダ下室7bとを連通させる伸び側主油液通路11および縮み
側主油液通路12が設けられている。そして、ピストン8
のシリンダ下室7b側の端面には、伸び側主油液通路11の
油液の流動を制御して減衰力を発生するオリフィスおよ
びディスクバルブからなる減衰力発生機構13が設けられ
ており、ピストン8のシリンダ上室7a側の端面には、縮
み側主油液通路12の油液の流動を制御して減衰力を発生
するディスクバルブからなる減衰力発生機構14が設けら
れている。
【0018】ピストンロッド9には、一端側がシリンダ
上室7aに連通し、他端側がシリンダ下室7b側の通路部材
10内に連通する油液通路15が設けられており、油液通路
15と通路部材10とでシリンダ上室7aとシリンダ下室7bと
を連通させるバイパス通路Bが構成されている。
【0019】通路部材10内には、略円筒状のガイド部材
16が嵌合されている。そして、ガイド部材16の一端部に
は、ガイド部材16内からシリンダ上室7a側への油液の流
通を許容し、その反対方向の流通を阻止する逆止弁17が
設けられ、他端部には、ガイド部材16内からシリンダ下
室7b側への油液の流通を許容し、その反対方向の流通を
阻止する逆止弁18が設けられている。
【0020】通路部材10とガイド部材16との間には、バ
イパス通路B内において、シリンダ上室7a側に連通する
油液通路19と、シリンダ下室7b側に連通する油液通路20
とが形成されており、ガイド部材16の側壁には、油液通
路19に連通する第1、第2の伸び側ガイドポート21a ,
21b (後述する)からなる180°異なる位置に配置さ
れた一対の伸び側ガイドポート21および油液通路20に連
通する第1、第2の縮み側ガイドポート22a ,22b (後
述する)からなる180°異なる位置に配置された一対
の縮み側ガイドポート22が設けられている。そして、油
液通路19と伸び側ガイドポート21とで逆止弁17をバイパ
スし、油液通路20と縮み側ガイドポート22とで逆止弁18
をバイパスしている。
【0021】ガイド部材16内には、円筒状のシャッタ23
が回転可能に嵌合されている。シャッタ23の側壁には、
ガイド部材16の伸び側ガイドポート21に対向させて第
1、第2の伸び側シャッタポート24a ,24b (後述す
る)からなる一対の伸び側シャッタポート24が設けら
れ、また、縮み側ガイドポート22に対向させて第1、第
2の縮み側シャッタポート25a ,25b (後述する)から
なる一対の縮み側シャッタポート25が設けられている。
伸び側、縮み側シャッタポート24,25は、それぞれ、シ
ャッタ23の周方向に沿って延ばされて、伸び側シャッタ
ポート24は一側にいくにつれて大きく開口するように形
成されており、縮み側シャッタポート25は、これと反対
側にいくにつれて大きく開口するように形成されてい
る。そして、シャッタ23を回転させることにより、伸び
側ガイドポート21と伸び側シャッタポート24との整合に
よって形成されるオリフィスの面積が変化して逆止弁17
をバイパスする油液通路の通路面積が調整され、また、
縮み側ガイドポート22と縮み側シャッタポート25との整
合によって形成されるオリフィスの面積が変化して逆止
弁18をバイパスする油液通路の通路面積が調整されるよ
うになっている。
【0022】この場合、伸び側ガイドポート21と伸び側
シャッタポート24とのオリフィスが全開のとき縮み側ガ
イドポート22と縮み側シャッタポート25とのオリフィス
が全閉となり、この状態からシャッタ23を一側に回転さ
せるにつれて伸び側ガイドポート21と伸び側シャッタポ
ート24とのオリフィスの面積が小さくなると同時に、縮
み側ガイドポート22と縮みシャッタポート25とのオリフ
ィスの面積が大きくなり、伸び側ガイドポート21と伸び
側シャッタポート24とのオリフィスが全閉のとき縮み側
ガイドポート22と縮み側シャッタポート25とのオリフィ
スが全開となるようになっている。
【0023】シャッタ23には、操作ロッド26が連結さ
れ、操作ロッド26は逆止弁17を貫通してピストンロッド
9に沿ってその外部まで延ばされており、減衰力調整式
油圧緩衝器6の外部からアクチュエータ(図示せず)等
により操作ロッド26を介してシャッタ23を回転させられ
るようになっている。また、シャッタ23は、3つの部材
23a ,23b ,23c を操作ロッド26により接合して構成さ
れている。なお、図中、27はシャッタ23を小さいトルク
で回転可能に支持する軸受であり、その内周部には油液
通路が形成されている。
【0024】通路部材10のシリンダ下室7b側の開口部に
は、バルブ本体28が嵌合されており、ねじ部材29によっ
て固定されている。バルブ本体28には、通路部材10の内
側とシリンダ下室7bとを連通させる油液通路30および油
液通路31が設けられている。そして、バルブ本体28の両
端部には、油液通路30内の油液の流動を制御して減衰力
を発生させるオリフィスおよびディスクバルブからなる
減衰力発生機構32および油液通路31のシリンダ下室7b側
から通路部材10の内側への油液の流通を許容する逆止弁
33が設けられている。
【0025】次に、本実施例の要部である減衰力調整弁
を構成するガイド部材16およびシャッタ23について図2
および図3を参照してに詳しく説明する。
【0026】伸び側ガイドポート21は、ガイド部材16の
軸方向に沿って並設された第1の伸び側ガイドポート21
a と第2の伸び側ガイドポート21b とで構成されてい
る。第1、第2の伸び側ガイドポート21a ,21b には、
閉弁位置付近でのポート付近の油液の流れを制御してシ
ャッタ23に作用する流体力を軽減するための流体力補償
ポート34a ,34b が設けられている。
【0027】伸び側シャッタポート24は、シャッタ23の
軸方向に沿って並設されて第1、第2の伸び側ポート21
a ,21b のそれぞれに対向する第1、第2のシャッタポ
ート24a ,24b で構成されている。第1、第2の伸び側
シャッタポート24a ,24b は、シャッタ23の周方向に沿
って延ばされ、一端側に略くさび状の尖端部35a ,35b
が設けられている。そして、伸び側シャッタポート24
は、尖端部35a ,35b から一側にいくにつれて大きく開
口するように形成されている。また、尖端部35aは、尖
端部35b に対してシャッタ23の周方向の開口範囲が広く
なっており、第1、第2の伸び側ガイドポート21a ,21
b と第1、第2の伸び側シャッタポート24a ,24b との
連通がともに遮断される位置(c)からシャッタ23を一
側に回転させることにより、先ず、第1の伸び側ガイド
ポート21a と第1の伸び側シャッタポート24a の尖端部
35a とが連通して徐々に連通路面積が大きくなり、さら
に回転させると、これに加えて第2の伸び側ガイドポー
ト21b と第2の伸び側シャッタポート24b の尖端部35b
とが順次連通して連通路面積が大きくなるようになって
いおり、減衰力を1次的に変化させるようにしている。
【0028】以下、伸び側と同様に、縮み側ガイドポー
ト22は、ガイド部材16の軸方向に沿って並設された第1
の縮み側ガイドポート22a と第2の縮み側ガイドポート
22bとで構成されている。第1、第2の縮み側ガイドポ
ート22a ,22b には、閉弁位置付近でのポート付近の油
液の流れを制御してシャッタ23に作用する流体力を軽減
するための流体力補償ポート36a ,36b が設けられてい
る。
【0029】縮み側シャッタポート25は、シャッタ23の
軸方向に沿って並設されて第1、第2の縮み側ポート22
a ,22b のそれぞれに対向する第1,第2の縮み側シャ
ッタポート25a ,25b で構成されている。第1,第2の
縮み側シャッタポート25a ,25b は、シャッタ23の周方
向に沿って延ばされ、一端側に略くさび状の尖端部37a
,37b が設けられている。そして、縮み側シャッタポ
ート25は、尖端部37a ,37b から一側にいくにつれて大
きく開口するように形成されている。また、尖端部37a
は、尖端部37b に対してシャッタ23の周方向の開口範囲
が広くなっており、第1、第2の縮み側ガイドポート22
a ,22b と第1、第2の縮み側シャッタポート25a ,25
b との連通がともに遮断される位置(a)からシャッタ
23を一側に回転させることにより、先ず、第1の縮み側
ガイドポート22a と第1の縮み側シャッタポート25a の
尖端部37a とが連通して徐々に連通路面積が大きくな
り、さらに回転させると、これに加えて第2の縮み側ガ
イドポート22b と第2の縮み側シャッタポート25b の尖
端部37b とが順次連通して連通路面積が大きくなるよう
になっており、減衰力を1次的に変化させるようにして
いる。
【0030】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて次に説明する。
【0031】操作ロッド26を外部から操作してシャッタ
23を回転させることにより減衰力特性を切換えることが
できる。
【0032】シャッタ23を回転させて伸び側ガイドポー
ト21と伸び側シャッタポート24とのオリフィスを全開、
縮み側ガイドポート22と縮み側シャッタポート25とのオ
リフィスを全閉とした場合(図3の位置(a)参照)、
ピストンロッド9の伸び行程時は、バイパス通路B内に
おいて、シリンダ上室7a側の油液は、逆止弁17を閉じて
油液通路19、伸び側ガイドポート21およびシャッタポー
ト24を流通し、さらに、逆止弁18を開いてバルブ本体28
の油液通路30を通ってシリンダ下室7b側へ流れる。よっ
て、伸び側ガイドポート21と伸び側シャッタポート24と
のオリフィスの面積および減衰力発生機構32によって小
さな減衰力が発生する。一方、ピストンロッド9の縮み
行程時は、逆止弁18が閉じ、縮み側ガイドポート22とシ
ャッタポート25とのオリフィスが閉じているのでバイパ
ス通路Bが閉鎖される。よって、油液がピストン8の縮
み側主油液通路12のみを流通して減衰力発生機構14によ
って大きな減衰力が発生する。したがって、減衰力特性
は、伸び側はソフト特性となり、縮み側はハード特性と
なる。
【0033】シャッタ23を上記の位置から一側へ回転さ
せ、伸び側ガイドポート21と伸び側シャッタポート24と
のオリフィスの面積を小さくし、縮み側ガイドポート22
と縮み側シャッタポート25とのオリフィスを開いた場
合、ピストンロッドの伸び行程時は、上記と同様にし
て、バイパス通路B内において、シリンダ上室7a側の油
液がシリンダ下室7b側へ流れ、伸び側ガイドポート21と
伸び側シャッタポート24とのオリフィスの面積が小さく
なった分だけ減衰力が大きくなる。一方、ピストンロッ
ド9の縮み行程時は、バイパス通路B内において、シリ
ンダ下室7b側の油液は、バルブ本体28の逆止弁33を開
き、ガイド部材16の逆止弁18を閉じて油液通路20、縮み
側ガイドポート22および縮み側シャッタポート25を流通
し、さらに、逆止弁17を開いてシリンダ上室7a側へ流れ
る。よって、縮み側ガイドポート22と縮み側シャッタポ
ート25により開口された部分がオリフィスとなり、その
オリフィス面積に応じた小さな減衰力(オリフィス特
性)が発生する。
【0034】シャッタ23を上記の位置からさらに一側へ
回転させ、伸び側ガイドポート21と伸び側シャッタポー
ト24とのオリフィスを全閉、縮み側ガイドポート22と縮
み側シャッタポート25とのオリフィスを全開とした場合
(図3の位置(c)参照)、ピストンロッド9の伸び行
程時は、逆止弁17が閉じ、伸び側ガイドポート21と伸び
側シャッタポート24とのオリフィスが閉じているのでバ
イパス通路Bが閉鎖される。よって、油液がピストン8
の伸び側主油液通路11のみを流通して減衰力発生機構13
によって大きな減衰力が発生する。一方、ピストンロッ
ド9の縮み行程時は、上記と同様にして、バイパス通路
B内において、シリンダ下室7b側の油液がシリンダ上室
7a側へ流れ、縮み側ガイドポート22と縮み側シャッタポ
ート25とのオリフィスの面積が大きくなった分だけ減衰
力(オリフィス特性)が小さくなる。したがって、減衰
力特性は、伸び側はハード特性となり、縮み側はソフト
特性となる。
【0035】このように、伸び側と縮み側とで異なる減
衰力特性を設定することができ、さらに、シャッタ23の
回転角に応じて伸び側ガイドポート21と伸び側シャッタ
ポート24、縮み側ガイドポート22と縮み側シャッタポー
ト25で形成されるオリフィスの面積を連続的に変化させ
ることができるので、伸び側および縮み側のバイパス通
路Bの通路面積を変化させて減衰力特性を連続的に調整
することができる。なお、シャッタ23により伸び側ガイ
ドポート21および縮み側ガイドポート22を閉じてバイパ
ス通路Bを閉鎖することにより、伸び縮み両側でハード
特性とすることもできる。
【0036】上記の場合において、伸び側ガイドポート
21と伸び側シャッタポート24と連通路面積が小さい領域
(伸び行程時における図3のc−b間)、または、縮み
側ガイドポート22と縮み側シャッタポート25との連通路
面積が小さい領域(縮み行程時における図3のa−b
間)では、それぞれ、第1の伸び側ガイドポート21a と
第1の伸び側シャッタポート21b の尖端部35a との連
通、または、第1の縮み側ガイドポート22a と第1の縮
み側シャッタポート25a の尖端部37a との連通によって
通路面積を調整するので、通路面積の変化に対する減衰
力変化が大きい通路面積の小さい領域について1つのポ
ートの連通によって通路面積を調整することにより、ポ
ートの開口位置や開口面積の誤差による減衰力特性のば
らつきが小さくなる。
【0037】また、伸び側ガイドポート21と伸び側シャ
ッタポート24と連通路面積が大きい領域(伸び行程時に
おける図3のa−b間)、または、縮み側ガイドポート
22と縮み側シャッタポート25との連通路面積が大きい領
域(縮み行程時における図3のc−b間)では、それぞ
れ、第1および第2の伸び側ガイドポート21a ,21bと
第1および第2の伸び側シャッタポート24a ,24b との
連通、または、第1および第2の縮み側ガイドポート22
a ,22b と第1および第2の縮み側シャッタポート25a
,25b との連通によって通路面積を調整するので、2
つのポートの連通により通路面積を調整することによ
り、ポートの開口面積を充分大きくすることができ減衰
力特性の調整範囲を広くすることができる。
【0038】このとき、第2の伸び側シャッタポート24
b および第2の縮み側シャッタポート25b の一端側に
は、尖端部35b ,37b が形成されているので、シャッタ
23の回転にともない第2の伸び側シャッタポート24b お
よび第2の縮み側シャッタポート25b が連通される際、
連通路面積を漸増させることができ、減衰力特性を滑ら
かに変化させることができる。
【0039】上記実施例では、第1の伸び側ガイドポー
ト21a と第2の伸び側ガイドポート21b の径をほぼ同じ
大きさとし、また、第1の縮み側ガイドポート22a と第
2の縮み側ガイドポート22a の径をほぼ同じ大きさとし
ているが、図4に示すように、第1の伸び側ガイドポー
ト21a の径を第2の伸び側ガイドポート21b の径よりも
小さくし、また、第1の縮み側ガイドポート22a の径を
第2の縮み側ガイドポート22a の径よりも小さくするこ
とにより、連通路面積が小さい領域における減衰力特性
の調整精度を高めることができる。なお、図4に示すも
のでは、第2の伸び側シャッタポート24b および第2の
縮み側シャッタポート25b の一端側の尖端部は省略して
ある。
【0040】上記実施例では、ガイドポートを円形と
し、シャッタポートをくさび形としているが、ガイドポ
ートをくさび形とし、シャッタポートを円形としてシャ
ッタの回転により円形のシャッタポートを移動させて通
路面積を調整するようにすることもできる。
【0041】また、、上記実施例では、伸び側と縮み側
とでガイドポートおよびシャッタポートを2つずつ設け
た場合について説明しているが、本発明はこれに限ら
ず、ガイドポートおよびシャッタポートをガイド部材お
よびシャッタの軸方向に沿って複数並設して、これらを
シャッタの回転により順次連通させることにより連通路
面積を調整するようにすることもできる。
【0042】なお、上記実施例では、伸び側と縮み側と
で異なる減衰力特性を得るようにした構成について示し
たが、本発明はこれに限らず、伸び側縮み側共に同様の
減衰力特性となるものに適用することもできる。この場
合、伸び側と縮み側とでガイドポートやシャッタポート
を共用させるようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の減衰力調
整式油圧緩衝器は、減衰力調整弁のガイドポートを円形
で軸方向の異なる位置に設けられた第1のガイドポート
と第2のガイドポートとし、シャッタポートを第1のガ
イドポートを閉塞する位置から全開する位置へ徐々に開
口面積が増加するようにくさび形の形状をした第1のシ
ャッタポートと、第1のガイドポートが開弁開始した後
に開弁開始する第2のシャッタポートとし、シャッタの
回転により第1、第2のガイドポートと第1、第2のシ
ャッタポートとを順次連通させることにより減衰力調整
弁のポートの連通路面積を調整するようにしたので、連
通路面積の小さい領域では、第1のガイドポートと第1
のシャッタポートとの連通によって通路面積を調整し、
また、連通路面積の大きな領域では、第2のガイドポー
トと第2のシャッタポートとを順次連通させることによ
って大きな連通路面積を得ることができる。その結果、
連通路面積の小さい領域では、1つのポートの連通によ
って通路面積を調整することにより、ポートの開口位置
や開口面積の誤差による減衰力特性のばらつきが小さく
することができ、また、通路面積の大きい領域では、複
数のポートの連通によりポートの開口面積を充分大きく
して減衰力特性の調整範囲を広くすることができるとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の縦断面図である。
【図2】図1のA−A線による拡大横断面図である。
【図3】図1の装置の減衰力調整弁のシャッタポートに
対するガイドポートの相対的な位置を示すガイドおよび
シャッタの展開図である。
【図4】本発明の他の実施例の減衰力調整弁のシャッタ
ポートに対するガイドポートの相対的な位置を示すガイ
ドおよびシャッタの展開図である。
【図5】従来の減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力調整弁
の横断面図である。
【図6】図6の減衰力調整弁のシャッタポートに対する
ガイドポートの相対的な位置を示すガイドおよびシャッ
タの展開図である。
【符号の説明】
6 減衰力調整式油圧緩衝器 7 シリンダ 7a シリンダ上室(シリンダ室) 7b シリンダ下室(シリンダ室) 8 ピストン 11 伸び側主油液通路(主油液通路) 12 縮み側主油液通路(主油液通路) 16 ガイド部材 21 伸び側ガイドポート 21a 第1の伸び側ガイドポート 21b 第2の伸び側ガイドポート 22 縮み側ガイドポート 22a 第1の縮み側ガイドポート 22b 第2の縮み側ガイドポート 23 シャッタ 24 伸び側シャッタポート 24a 第1の伸び側シャッタポート 24b 第2の伸び側シャッタポート 25 縮み側シャッタポート 25a 第1の縮み側シャッタポート 25b 第2の縮み側シャッタポート B バイパス通路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのシリンダ室を主油液通路およびバ
    イパス通路で連通させ、シリンダ内のピストンの摺動に
    よって前記主油液通路およびバイパス通路内に生じる油
    液の流動を制御して減衰力を発生させ、前記バイパス通
    路の通路面積を減衰力調整弁によって調整することによ
    り減衰力を調整可能とした減衰力調整式油圧緩衝器にお
    いて、前記減衰力調整弁は、側壁にガイドポートを有す
    る円筒状のガイド部材と、該ガイド部材に回転可能に嵌
    合され側壁に前記ガイドポートに対向するシャッタポー
    トを有する円筒状のシャッタとからなり、前記ガイドポ
    ートは、円形で軸方向の異なる位置に設けられた第1の
    ガイドポートと第2のガイドポートとからなり、前記シ
    ャッタポートは、前記第1のガイドポートを閉塞する位
    置から全開する位置へ徐々に開口面積が増加するように
    くさび形の形状をした第1のシャッタポートと、前記第
    1のガイドポートが開弁開始した後に開弁開始する第2
    のシャッタポートとからなることを特徴とする減衰力調
    整式油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 2つのシリンダ室を主油液通路およびバ
    イパス通路で連通させ、シリンダ内のピストンの摺動に
    よって前記主油液通路およびバイパス通路内に生じる油
    液の流動を制御して減衰力を発生させ、前記バイパス通
    路の通路面積を減衰力調整弁によって調整することによ
    り減衰力を調整可能とした減衰力調整式油圧緩衝器にお
    いて、前記減衰力調整弁は、側壁にガイドポートを有す
    る円筒状のガイド部材と、該ガイド部材に回転可能に嵌
    合され側壁に前記ガイドポートに対向するシャッタポー
    トを有する円筒状のシャッタとからなり、前記シャッタ
    ポートは、円形で軸方向の異なる位置に設けられた第1
    のシャッタポートと第2のシャッタポートとからなり、
    前記ガイドポートは、前記第1のシャッタポートによっ
    て閉塞される位置から全開される位置へ徐々に開口面積
    が増加するようにくさび形の形状をした第1のガイドポ
    ートと、前記第1のガイドポートが開弁開始された後に
    開弁開始される第2のガイドポートとからなることを特
    徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。
JP25782693A 1993-09-20 1993-09-20 減衰力調整式油圧緩衝器 Pending JPH0791477A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114246351A (zh) * 2020-09-25 2022-03-29 财团法人食品工业发展研究所 烘焙及检测***与方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114246351A (zh) * 2020-09-25 2022-03-29 财团法人食品工业发展研究所 烘焙及检测***与方法
CN114246351B (zh) * 2020-09-25 2023-09-19 财团法人食品工业发展研究所 烘焙检测***与方法

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