JPH0720717B2 - 印字装置の給紙機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は印字装置の給紙機構、詳しくは用紙を堆積し
たトレイを給紙ローラ等の給紙手段に向けて移動させて
用紙を給紙ローラに接触させることにより用紙を一枚毎
に供給する印字装置の給紙機構に関するものである。

〔従来の技術〕

第３図は、例えば実開昭62−59625号公報に示された従
来の印字装置の給紙機構を示す断面図であり、図におい
て（１）はトレイ、（２）はこのトレイ（１）に一端を
支点（３）として回動し得るステージ、（４）は用紙、
（５）はトレイ（１）を装着する装着部、（６）はモー
タ、（７）はモータ（６）に結合された羽根車、（８）
は給紙ローラ、（9a），（9b）は一対のフイードロー
ラ、（10a），（10b）は一対のペーパーガイド、（11）
はアクチユエータ、（12）はフオトカプラセンサで、ス
テージ（２）の用紙（４）高さを検知する検知手段であ
る。

次に動作について説明する。装置部（５）に装置された
トレイ（１）のステージ（２）の先端を、モータ（６）
に結合された羽根車（７）の先端（7a）が、矢印方向に
回転して押し上げる。次いで、ステージ（２）の最上部
の用紙（４）が給紙ローラ（８）に接触する高さに達す
ると、アクチユエータ（11）がフオトカプラセンサ（1
2）を動作させ検知手段が検知して羽根車（７）の回転
を停止させる。

次に給紙ローラ（８）が回転してステージ（２）の最上
部の用紙（４）を一枚供給し、一対のフイードローラ
（9a），（9b）によりペーパーガイド（10a），（10b）
に給紙される。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の印字装置の給紙機構は以上のように構成されてい
るので、検知手段の検知位置のバラツキにより給紙ロー
ラ（８）と用紙（４）の接触圧が大幅に変化するので、
用紙（４）を安定して供給できない。また、前記接触圧
は200g程度であるので羽根車（７）の回転トルクは比較
的大きなものとなるため、減速機付等の高価なモータが
必要であるなどの問題点があつた。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、専用の駆動源を必要とせず、安定した用紙の
供給ができる安価な印字装置の給紙機構を得ることを目
的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る印字装置の給紙機構は、端面にピンが設
けられたプラテンと、このプラテンの正転、逆転動作に
より前記ピンと係脱するレバーと、前記プラテンの逆転
時に前記ピンとレバーとの係合により変位して前記ステ
ージを押上げるリンク機構とを備えたものである。

〔作用〕

プラテンの逆転時にピンとレバーとの係合により変位す
るリンク機構を介してステージが押上げられる。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。第１
図において、（21）はステツプモータ（図示せず）によ
り駆動されるプラテン、（22）はこのプラテン（21）の
端面に固定されたピンＡ、（23）は支点Ａ（24）に回転
自在に軸支されたレバーで、一端にピンＢ（25）が固着
されている。（26）は支点Ｂ（27）に回転自在に軸支さ
れかつ一端に軸（28）が固着されているアングル、（2
9）は軸（28）を中心に回転自在な給紙レバー、（30）
はヒネリバネＡで、一端は給紙レバー（29）に掛けられ
かつ他端はアングル（26）に掛けられることにより給紙
レバー（29）を支点Ｂ（27）に押圧している。（31）は
ストツパ、（32）は引バネで、一端は軸（28）に掛けら
れかつ他端は固定端Ａ（33）に掛けられることによりア
ングル（26）をストッパ（31）に接触させて給紙レバー
（29）の位置を保持している。（34）は一端に長穴（34
a）を有しかつ他端に丸穴（34b）を有するリンクレバー
で、長穴（34a）はピンＢ（25）にはまり込みかつ丸穴
（34b）は軸（28）に枢支されており、前記アングル（2
6）と給紙レバー（29）とでリンク機構を構成してい
る。（35）はヒネリバネＢで、一端は固定端Ｂ（36）に
掛けられかつ他端はレバー（23）に掛けられることによ
り非常に弱い力でピンＡ（25）を長穴（34a）に接触さ
せた状態でレバー（23）を保持している。

なお、他の構成の部分については従来例と同一なので、
同一符号を付して説明を省略する。

次に動作について説明する。第１図は給紙動作前を示す
断面図、第２図は給紙動作時を示す断面図である。第１
図において、プラテン（21）が矢印方向すなわち逆方向
に回転すると、プラテン（21）に固定されたピンＡ（2
2）がレバー（23）を押上げ、リンクレバー（34）によ
り支点Ｂ（27）を回転中心としてアングル（26）が回転
し、給紙レバー（29）の先端がステージ（２）を押上
げ、支点（３）を回転中心としてステージ（２）上に積
載された用紙（４）の最上部が給紙ローラ（８）に接触
すると、給紙レバー（29）は支点Ｂ（27）から離れはじ
め、ヒネリバネＡ（30）により接触圧が給紙ローラ
（８）と用紙（４）に付加される。この際ヒネリバネＡ
（30）のバネ定数はトレイ（２）に積載される用紙
（４）の量に応じて前記接触圧が略一定となるように設
定されている。第２図に示すようにピンＡ（22）が水平
位置になつた時点で、プラテン（21）を駆動するステツ
プモータが停止すると、給紙ローラ（８）により用紙
（４）の最上部が一枚供給され、一対のフイードローラ
（9a），（9b）によりペーパーガイド（10a），（10b）
へ搬送され、用紙（４）がプラテン（21）に到達すると
同時にプラテン（21）は反時計方向すなわち正方向に回
転し、前述の給紙と逆動作により給紙を解除する。な
お、給紙動作以外は、プラテン（21）は常に反時計方向
に動作するためレバーリンク（34）の一端に長穴（34
a）を設け、レバー（23）がピン（22）に接触した際、
レバー（23）のみ退避動作可能としている。

〔発明の効果〕

以上のようにこの発明によればプラテンの逆転時にピン
とレバーとの係合により変位するリンク機構を介してス
テージを押上げるように構成したので、装置が安価とな
り、安定した用紙の供給が可能な給紙機構を得ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す断面側面図、第２図
は第１図の実施例の給紙状態を示す断面側面図、第３図
は従来の給紙機構を示す断面側面図である。 図において、（１）はトレイ、（２）はステージ、
（４）は用紙、（５）は装着部、（８）は給紙ローラ、
（21）はプラテン、（23）はレバー、（26）はアング
ル、（34）はリンクレバーである。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一端を支点として回動しうるステージを内
   部に有しかつこのステージ上に用紙を載置して収納する
   トレイと、このトレイを装着する装着部と、この装着部
   の上方に配置された給紙ローラとを備え、前記装着部に
   装着された前記トレイのステージ他端を押上げて前記ス
   テージ上の用紙を所定の高さに保持すると共に、その最
   上部の用紙を前記給紙ローラに圧接し回転させることに
   より前記トレイ内から用紙を繰出す印字装置の給紙機構
   において、端面にピンが設けられたプラテンと、このプ
   ラテンの正転、逆転動作により前記ピンと係脱するレバ
   ーと、前記プラテンの逆転時に前記ピンとレバーとの係
   合により変位して前記ステージを押上げるリンク機構と
   を備えたことを特徴とする印字装置の給紙機構。