JPH07186803A - 車両のシ−ト制御装置 - Google Patents

車両のシ−ト制御装置

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JPH07186803A
JPH07186803A JP5348032A JP34803293A JPH07186803A JP H07186803 A JPH07186803 A JP H07186803A JP 5348032 A JP5348032 A JP 5348032A JP 34803293 A JP34803293 A JP 34803293A JP H07186803 A JPH07186803 A JP H07186803A
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control
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伸 竹原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シ−トの振動を良好に低減する。 【構成】車体1とシ−ト3との間に、低減用振動を出力
するためのアクチュエ−タ4、および弾性部材3が介在
される。センサS2で検出されるシ−ト3の振動が(例
えば上下方向加速度)が小さくなるように、制御ユニッ
トU1によってアクチュエ−タ4がフィ−ドバック制御
される。好ましくは、アクチュエ−タ4を、フィ−ドバ
ック制御に加えて、制御ユニットU2による適応制御に
よっても制御することができる。適応制御のため、ばね
下重量2の振動(例えば上下方向加速度)がリファレン
ス信号としてセンサS1により検出され、制御ユニット
U2は、リファレンス信号に基づいてアクチュエ−タ4
から出力させる低減用振動を生成する。センサS2から
のエラ−信号に基づいて、上記低減用振動が最適化され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両のシ−ト制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両においては、振動の干渉作用を利用
して振動低減を行なうものが種々提案され、車室内の騒
音振動の低減を行なうものについては既に実用化された
ものものある。この干渉を利用した振動低減の1つとし
て、乗心地向上のためにシ−トの振動を低減することが
考えられている。
【0003】特開平3−219139号公報の第22図
には、車体とシ−トとの間に低減用振動を出力するため
のアクチュエ−タを架設し、車体の振動とシ−トの振動
とを比較して、車体とシ−トとの共振を防止するものが
開示されている。また、この公報の第23図には、ばね
下重量とばね上重量との間にアクチュエ−タを架設し
て、ばね下重量の振動がばね上重量に伝達されるのを抑
制するものも開示されている。さらに、この公報には、
加振源の振動を示すリファレンス信号に基づいて低減用
振動を生成する一方、振動低減が要求される部材の振動
を示すエラ−信号が小さくなるように上記低減用振動を
最適化する適応制御が開示されている。
【0004】特開平4−129847号公報には、シ−
トに着座する人間の特性(内蔵ゲイン)に基づいて、シ
−トの振動制御を行なうものが開示されている。
【0005】上記シ−トの制御は、つまるところ乗心地
改善となるが、この乗心地改善のために、走行中におけ
る路面からの入力を加振源とする振動を低減するように
サスペンション制御することも提案されている。例え
ば、アクティブサスペンションにおいては、車体に作用
する上下方向加速度が小さくなるようにサスペンション
ダンパの減衰力を制御したり、車高調整用シリンダ装置
の内部液圧を制御することも行なわれている。このよう
なサスペンション制御による振動低減は、低周波域、特
に1〜3HZ付近の周波数域の振動を低減するのに好適
となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、振動の干渉
を利用して振動低減を行なう場合、低減用振動を出力す
るアクチュエ−タが設けられることになる。そして、シ
−トの振動を低減する場合は、シ−トを車体との間にア
クチュエ−タが架設されることになる。しかしながら、
前記特開平3−219139号公報に示すように、シ−
トの振動と車体の振動とを比較して(シ−トと車体との
共振をみて)、低減用振動を出力するためのアクチュエ
−タを制御したのでは、アクチュエ−タからの反力が振
動として車体に作用するため、制御が発散(発振)して
しまうおそれがあり、この点において何等かの対策が望
まれることになる。
【0007】したがって、本発明の目的は、アクチュエ
−タから低減用振動を出力してシ−トの振動を低減する
ようにしたものを前提として、シ−トの振動をより確実
に低減できるようにした車両のシ−ト制御装置を提供す
ることにある。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にあっては次のような構成としてある。すな
わち、それぞれシ−トと車体との間に介装された弾性部
材および低減用振動を出力するためのアクチュエ−タ
と、シ−トの振動を検出するシ−ト振動検出手段と、前
記シ−ト振動検出手段で検出されるシ−トの振動が小さ
くなるように前記アクチュエ−タをフィ−ドバック制御
するフィ−ドバック制御手段と、を備えた構成としてあ
る。
【0008】前記構成を前提とした本発明の好ましい態
様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載の通
りである。
【0009】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、シ
−トの振動のみをみてシ−トの振動を低減するようにフ
ィ−ドバック制御を行なうので、つまりアクチュエ−タ
からの反力が作用する車体の振動に影響を受けることな
く振動低減の制御を行なうので、シ−トの振動低減を常
に良好に行なうことができる。
【0010】請求項2に記載したような構成とした場合
は、シ−トに作用している加速度が小さくなるように、
つまり振動によって乗員が受ける外力の大きさが小さく
なるように制御が行なわれて、乗員に作用する外力を低
減する上で好ましいものとなる。
【0011】請求項3に記載したような構成とした場合
は、シ−トの変位速度が小さくなるように制御が行なわ
れが、この制御はばね下重量の路面に対する追従性が良
好になったような感覚を与えることになって、特に乗心
地向上という観点から好ましいものとなる。
【0012】請求項4に記載したような構成とすること
により、シ−トの車体に対する動き量というものは取付
剛性等の観点からどうしてもかなり小さいものとせざる
を得ないが、この制約を受けた小さな動き量とシ−トの
振動低減という要求を適切にバランスさせつつ、アクチ
ュエ−タからの出力エネルギを適切化する上で好ましい
ものとなる。
【0013】請求項5に記載したような構成とすること
により、シ−トの動き量を越えた無駄なエネルギをアク
チュエ−タから出力させてしまうことを防止する上で好
ましいものとなる。
【0014】請求項6に記載したような構成とすること
により、シ−トの動き量の限界を越えた大きな振動が生
じたようなとき、例えば凹凸の激しい悪路走行のような
ときは、アクチュエ−タを利用したシ−トの振動低減の
制御は事実上意味をなさないことになるが、このような
大きな振動に対応した無駄なエネルギをアクチュエ−タ
から出力させてしまう事態を防止する上で好ましいもの
となる。
【0015】請求項7に記載したような構成とすること
により、乗心地改善となるサスペンション制御の制御状
態に応じて、シ−トの振動低減制御をより適切化する上
で好ましいものとなる。
【0016】請求項8に記載したような構成とすること
により、低周波数域での乗心地改善を行なうことができ
る。請求項9に記載したような構成とすることにより、
乗員の感覚として不快に感じ易い周波数域での振動を低
減して、乗心地改善を行なうことができる。
【0017】請求項10に記載したような構成とするこ
とにより、フィ−ドフォワ−ド制御となる適応制御をも
合せて行なうことにより、応答性をも確保しつつ、ばね
下重量の振動に起因するシ−トの振動を低減することが
できる。
【0018】請求項11に記載したような構成とするこ
とにより、適応制御を、シ−トの振動を示すエラ−信号
に基づいてより最適化して、シ−トの振動低減をより効
果的に行なう上で好ましいものとなる。
【0019】請求項12に記載したような構成とするこ
とにより、振動によりシ−トつまり乗員に作用する所定
方向の外力を、所定方向の加速度を検出することにより
みて、乗員に与えられる外力を低減する上で好ましいも
のとなる。
【0020】請求項13に記載したような構成とするこ
とにより、適応制御を所定周波数域に限定して行なわせ
て、当該所定周波数域の振動を集中して低減する上で好
ましいものとなる。特に、フィ−ドフォワ−ド制御とな
るために応答性の優れた適応制御によって高周波域の振
動に対応するので、この高周波域の振動を確実に低減す
ることができる。
【0021】請求項14に記載したような構成とするこ
とにより、サスペンション制御によっては解消すること
が不可能なばね下第1共振振動を低減することができ
る。また、請求項15に記載したような構成とすること
により、上記ばね下第1共振振動のみならず、ばね下第
2共振振動をも低減することができる。
【0022】請求項16に記載したような構成とするこ
とにより、フィ−ドバック制御手段による制御によっ
て、振動レベルを広い周波数域に渡って全体的に低下さ
せつつ、適応制御手段による制御によって特に問題とな
る周波数域の振動を集中して大幅に低減することがで
き、全体としてシ−トの振動低減を極めて効果的に行な
うことができる。
【0023】請求項17に記載したような構成とするこ
とにより、車両において通常生じる11〜13HZ付近
のばね下第1共振振動と17〜20HZ付近のばね下第
2共振振動を適応制御によって大幅に低減しつつ、乗員
の感覚として特に不快に感じ易いばね下共振振動よりも
低周波域の振動をフィ−ドバック制御によって低減する
ことができる。特に、対応すべき周波数域を、適応制御
とフィ−ドバック制御とで分担して行なうので、両方の
制御の間での整合性という点でも何等問題のないものと
なる。
【0024】請求項18に記載したような構成とするこ
とにより、乗員が感じる不快な周波数域での振動を全体
的にフィ−ドバック制御によって低減しつつ、特に振動
レべレが高くなる特定周波数域の振動を適応制御によっ
て集中して低減させて、全体としてシ−トの振動低減を
大幅に行なうことができる。
【0025】請求項19に記載したような構成とするこ
とにより、フィ−ドバック制御手段による制御割合と、
適応制御手段による制御割合とを最適化する上で好まし
いものとなる。
【0026】
【実施例】以下本発明の実施例を添付した図面に基づい
て説明する。図1〜図3の説明 図1において、1は車体、2はばね下重量、3はシ−ト
であり、シ−ト3はシ−トクッション3aとシ−トバッ
ク3bとから構成されている。車体1とシ−ト3との間
には、低減用振動を出力するアクチュエ−タ4およびゴ
ム等の弾性部材5が架設されている。ばね下重量2と車
体1とは、サスペンション装置6により連結されている
が、そのサスペンションばねが符号6aで示され、サス
ペンションダンパが符号6bで示される。
【0027】シ−ト3は、弾性部材5の弾性変形の範囲
内において、車体1に対して所定分動き得るように弾性
保持されることになるが、この動き量は数十μ〜数mm
というように小さいものとされ、実施例では50μ程度
の動き量とされている。
【0028】アクチュエ−タ4は、低減用振動を出力し
得るものであれば適宜のものを採択し得るが、実施例で
は、圧電素子を積層してなる積層型圧電アクチュエ−タ
(商品名ピエゾスタック−NTK社製)を用いてある。
そして、アクチュエ−タ4は、圧電素子を上下方向に積
層した配設位置関係となるようにして、シ−トクッショ
ン3aと車体1との間に架設されている。なお、図1
は、運転席用を示してあるが、この他、助手席、後席も
同じように構成することができる。
【0029】図1中Uは、制御ユニットであり、第1制
御ユニットU1と第2制御ユニットU2とを含んでい
る。第1制御ユニットU1は、フィ−ドバック制御用で
あり、第2制御ユニットU2は適応制御用である。第1
制御ユニットU1には、シ−ト3に取付けたシ−ト振動
を検出するセンサS2からの信号が入力され、実施例で
は、センサS2はシ−トクッション3aに内蔵されて、
上下方向加速度を検出するものとされている。制御ユニ
ットU1は、後述するように、センサS2で検出される
振動が小さくなるように、アクチュエ−タ4をフィ−ド
バック制御する。
【0030】制御ユニットU2には、ばね下重量2の振
動を検出するセンサS1からの信号が、リファレンス信
号として入力され、実施例ではセンサS1は、上下方向
加速度を検出するものとされている。また、制御ユニッ
トU2には、前記シ−ト振動を検出するセンサS2から
の信号がエラ−信号として入力される。制御ユニットU
2は、センサS1からのリファレンス信号に基づいて、
低減用振動(に対応した制御信号)を生成して、この生
成した低減用振動をアクチュエ−タ4から出力させる。
そして、上記低減用振動が、センサS2からのエラ−信
号に基づいて最適化される(制御ユニットU2にある適
応型デジタルフィルタのフィルタ係数更新)。
【0031】図2は、舗装路面を所定速度で走行したと
きの振動レベルと周波数との関係を示すものである。こ
の図2において、符号Aで示す周波数域は、ばね上共振
周波数域であり、通常は1HZ〜3HZの範囲にあっ
て、特にサスペンション制御(減衰力やばね定数等のサ
スペンション特性変更)により低減することが望ましい
とされる領域となる。
【0032】符号Bで示す領域は、ばね下第1共振周波
数域(サスペンション制御では低減不可能ないわゆる不
動点となる周波数域)であり、通常は11HZ〜13H
Zの範囲にある。符号Cで示す領域は、ばね下第2共振
周波数域であり、サスペンション(特にサスペンション
シリンダ)のフリクションに起因するもので、通常は1
7HZ〜20HZの範囲にある。符号Dで示す領域は、
ばね上共振周波数域とばね下第1共振周波数域の間にあ
る周波数域であって、振動レベルとしてさほど高くはな
いが、乗員が特に不快に感じ易い周波数域(通常は5〜
8HZ付近)となる。
【0033】本実施例では、適応制御を行なう制御ユニ
ットU2は、領域Bのばね下第1共振周波数域と、領域
Cのばね下第2共振周波数域の振動を低減するように設
定されている。また、フィ−ドバック制御を行なう制御
ユニットU1は、例えば0〜20HZ好ましくは5〜2
0HZというように、少なくとも領域B、C、Dを含む
連続した広い周波数域の振動を低減するように設定され
ている。
【0034】図3は、制御ユニットU1とU2とを含む
制御ユニットUの制御系をブロック図的に示したもので
ある。この図3において、先ず、リファレンス信号とな
るセンサS1からの上下方向加速度信号のうち、バンド
パスフィルタ11によって、ばね下第1共振周波数域の
振動成分が第1適応制御手段12に入力される。そし
て、第1適応制御手段12によって、ばね下第1共振振
動低減用の第1制御量ω1が演算される(低減用振動の
生成)。また、リファレンス信号となるセンサS1から
の上下方向加速度信号のうち、バンドパスフィルタ13
によって、ばね下第2共振周波数域の振動成分が第2適
応制御手段14に入力される。そして、第2適応制御手
段14によって、ばね下第2共振振動低減用の第2制御
量ω2が演算される(低減用振動の生成)。なお、上記
各低減用振動は、センサS2からのエラ−信号に基づい
て最適化される。
【0035】シ−ト振動を検出するセンサS2からの信
号は、制御ユニットU1に入力されて、フィ−ドバック
制御量となる第3制御量ω3が演算される。この制御量
ω3の演算は、例えば、センサS2で検出される振動に
所定の制御ゲインを乗算することにより行なうことがで
きる。各制御量ω1〜ω3は、加算器15により加算さ
れて、最終制御量ωFとされ、この最終制御量ωFがア
クチュエ−タ4に出力される。
【0036】上述したフィ−ドバック制御によって、図
2に示す振動が全体的に低減され、かつ適応制御によっ
て領域BとCとの各周波数域での振動が大幅に低減され
ることになる。
【0037】図4〜図6の説明 図4は本発明の他の実施例を示すものであり、図3に対
応したものとなる。この図4において、図3に示すもの
と同一構成要素には同一符号を付してその説明は省略
し、また図4ではエラ−信号の入出力関係を省略してあ
る。この図4に示す実施例では、各制御量ω1〜ω3の
重み付け、つまり各制御手段12と14とU1との制御
割合を変更するようにしてある。また、アクチュエ−タ
4に対する制御量が過大になるのを防止するための上限
値処理を行なうようになっている。
【0038】各制御量ω1〜ω3の割合変更は、基準値
と実際値との偏差に応じて行なうようにしてある。この
ため、各制御手段12、14、U1に対応して、3つの
基準値設定回路21、24、28が設けられる。第1基
準値設定回路21からの基準値とバンドパスフィルタ1
1を通過した直後の実際値との偏差が、減算器22によ
り偏差δ1として算出される。第2基準値設定回路24
からの基準値とバンドパスフィルタ13を通過した直後
の実際値との偏差が、減算器25により偏差δ2として
算出される。第3基準値設定回路28からの基準値とセ
ンサS2での検出値との偏差が、減算器27により偏差
δ3として算出される。
【0039】前記偏差δ1〜δ3に基づいて、各制御量
ω1〜ω3に対する補正量△ω1〜△ω3が、後述する
補正量演算回路30により演算される。演算された第1
補正量△ω1と第1制御量ω1とが加算器23により加
算された後、加算器15に出力される。演算された第2
補正量△ω2と第2制御量ω2とが加算器26により加
算された後、加算器15に出力される。演算された第3
補正量△ω3と第3制御量ω3とが加算器29により加
算された後、加算器15に出力される。
【0040】前記補正量演算回路30による補正量△ω
1〜△ω3の演算は、次のようにして行なわれる。先
ず、各制御量ω1+ω2+ω3の合計値は一定値となる
ように条件付けする。このような条件付けの下に、△ω
1〜△ω3は、次式(1)〜(3)により演算されるが、各
式中のδAはδ1〜δ3の相加平均値であり、aは定数
である。
【0041】
【数1】
【0042】
【数2】
【0043】
【数3】
【0044】加算器15からの最終制御量ωFは、上限
値処理回路31により、所定の上限値範囲内に設定され
た後、アクチュエ−タ4へ出力される。この上限値処理
の内容を図式的に図5に示してある。この図5におい
て、破線は補正前(上限値処理前)で、あり、実線が補
正後を示す。この図5において、一点鎖線は振幅の上限
しきい値を示すもので、このしきい値を越えない範囲に
アクチュエ−タ4から出力される低減用振動の振幅が制
限される。この上限値処理に際しては、加算器15から
出力される信号のうち上限しきい値を越えるピ−ク値の
みが、丁度上限しきい値とするような補正のみを行なう
ようにすることができる。
【0045】また、これとは異なって、次のような上限
値処理を行なうこともできる。すなわち、上限しきい値
を越えるピ−ク値が入力される毎に、このピ−ク値を丁
度上限しきい値とするような補正係数を演算して、次に
上限しきい値を越えるピ−ク値がくるまでは、上記補正
係数でもって上限しきい値を越えない部分についても全
て補正を行なうようにする。このようにすることによっ
て、アクチュエ−タ4から出力される低減用振動を全体
的に滑らかなものとすることができる。なお、上限しき
い値は、シ−ト3が車体に対して動き得る範囲(弾性部
材5の弾性変形の範囲)内の値として設定される。
【0046】前述した図4の制御の流れを図6のフロ−
チャ−トに示してある。この図6において、R(ステッ
プ−以下同じ)1〜R3において、各制御量ω1〜ω3
が演算される(制御手段12、14、U1での演算に相
当)。次いで、R4において偏差δ1〜δ3が演算され
た後、R5において補正量△ω1〜△ω3が演算される
(補正量演算回路30での演算に相当)。R6において
は、R1〜R3で求められた制御量ω1〜ω3に補正量
△ω1〜ω3を加算して、補正後の制御量ω1〜ω3が
演算される(加算器23、26、29の加算処理に相
当)。この後、R7において、各制御量ω1〜ω3が加
算されて最終制御量ωFが決定される(加算器15での
加算処理に相当)。そして最後に、R8において、上限
値処理がなされる(上限値処理回路31の処理に相
当)。
【0047】補足説明(図7等) 前述した上限値処理は、つまるところ、シ−ト3の振動
低減の限界内での制御を行なうようにして、アクチュエ
−タ4から無駄なエネルギを出力させないことになる。
このような観点から、シ−ト3の振動低減の限界を越え
るような状況を車両の運動状態(走行状態あるいは運転
状態)から判定して、限界を越えるような状況のとき
は、シ−ト3の振動低減の制御を禁止することもでき
る。図7は、その一例を示すものである。すなわち、R
21において、凹凸の激しい悪路であると判定されたと
きは、R22においてシ−ト3の振動低減の制御を禁止
し、悪路でないことを条件として、R23においてシ−
ト3の振動低減の制御を実行するようにしてある。この
他、車両が大きく振動されるような状況のとき、例えば
急ブレ−キ時や急発振時あるいは急旋回時等において
も、シ−ト3の振動低減制御を禁止することもできる。
【0048】なお、悪路であるか否かは、例えば、サス
ペンションの変位を検出するセンサを設けて、所定時間
内に所定以上の変位が所定回数以上生じたときに悪路で
あると判定することができる。この他、センサS1ある
いはS2での検出される上下方向加速度成分のうち低周
波成分の大きさをみることにより、悪路であるか否かを
判定することもできる。
【0049】車両の運動状態等に応じて、シ−ト3の振
動低減制御を行なうか否かに限らず、その制御量を変更
することもできる。すなわち、アクチュエ−タ4に対す
る制御量を、シ−ト振動(あるいは振動の実際値と基準
値との偏差)に所定の制御ゲインを乗算することにより
得るようにしたときに、この制御ゲインを車両の運動状
態等に応じて変更することができる。この変更の際、シ
−ト3の振動低減の効果が薄れるような状況のとき、つ
まり前述した振動低減制御を禁止するような状況のとき
は制御ゲインを小さくし、逆に振動低減制御の効果が高
いとき、例えば舗装路を一定速度で走行している定常走
行時などは、制御ゲインを大きくすればよい。
【0050】また、サスペンション特性を変更する制
御、つまりサクティブサスペンションのように減衰力や
ばね定数を変更するものにあっては、このサスペンショ
ンの制御量に応じてシ−トの振動低減制御用の制御ゲイ
ンを変更することができる。この場合、サスペンション
制御量が大きくなったときに、上記制御ゲインを大きく
する場合と小さくする場合との両方が考えられる。例え
ば、サスペンション制御によって減衰力が小さくされた
ときは、車体側に特有の振動が生じる場合があるので、
この場合は上記制御ゲインを大きくするのが好ましい。
逆に、サスペンション制御によって車高が大きく調整さ
れるような状況下では、低周波の大きな振動が生じてい
るときであってシ−トの振動低減制御を実行してもあま
り意味がない状況となるので、このようなときは上記制
御ゲインを小さくすればよい(零にすれば制御禁止とな
る)。
【0051】以上実施例について説明したが、本発明は
これに限らず例えば次のような場合をも含むものであ
る。 (1)適応制御をなくして、フィ−ドバック制御のみを行
なうようにしてもよい。 (2)シ−ト3の振動を検出するセンサS2は、上下方向
加速度でなく、左右方向の加速度あるいは前後方向の加
速度であってもよい。また、センサS2で、シ−ト3の
変位速度を検出するようにしてもよい(この場合は、サ
スペンション制御による乗心地向上で得られる感覚に似
たシ−ト振動低減制御が得られる)。 (3)適応制御を行なう場合、エラ−信号を利用しないよ
うにすることもできる(適応フィルタが固定式)。 (4)フィ−ドバック制御と適応制御とを合せて行なう場
合、フィ−ドバック制御では、図2の符号Dで示す領域
のみを振動低減の対象とする周波数域とすることもでき
る(適応制御は、領域BとCのいずれか一方あるいは両
方の周波数域を制御対象とする)。この場合は、図3の
S2とU1との間に、上記領域Dに相当する周波数域の
振動のみを通過させるフィルタを介在させればよい。 (5)適応制御を行なう場合のリファレンス信号は、加速
度の他、例えば、ばね下重量2の変位、変位速度(例え
ば変位を微分して得る)、ばね下重量2に加わる外部入
力(例えばサスペンションの車体取付部への入力や、サ
スペンションダンパ等のピストンロッドに作用する応力
等)、あるいはサスペンションダンパ6bの内部圧力の
少くとも1つとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体系統図。
【図2】舗装路を一定速度で走行したときの振動レベル
と周波数との関係を示す図。
【図3】本発明による制御例をブロック図的に示す図。
【図4】本発明の他の制御例をブロック図的に示すもの
で、図3に対応した図。
【図5】アクチュエ−タへの制御信号に上限値処理する
場合を図式的に示す図。
【図6】図4に示す制御内容を示すフロ−チャ−ト。
【図7】振動低減制御の実行と禁止とを切換える場合の
一例を示すフロ−チャ−ト。
【符号の説明】
1:車体 2:ばね下重量 3:シ−ト 4:アクチュエ−タ 5:弾性部材 6:サスペンション装置 12:第1適応制御手段 14:第2適応制御手段 22、25、27:減算器(偏差演算用) 30:制御量の補正量演算回路 31:上限値処理回路 U:制御ユニット U1:制御ユニット(フィ−ドバック制御用) U2:制御ユニット(適応制御用) S1:センサ(リファレンス信号用) S2:センサ(シ−ト振動検出用)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60N 2/50 F16F 15/02 A 9138−3J G01H 17/00 Z G10K 11/16 11/178

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれシ−トと車体との間に介装された
    弾性部材および低減用振動を出力するためのアクチュエ
    −タと、 シ−トの振動を検出するシ−ト振動検出手段と、 前記シ−ト振動検出手段で検出されるシ−トの振動が小
    さくなるように前記アクチュエ−タをフィ−ドバック制
    御するフィ−ドバック制御手段と、 を備えていることを特徴とする車両のシ−ト制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記シ−ト振動検出手段が、シ−トの加速度を検出する
    もの。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記シ−ト振動検出手段が、シ−トの変位速度を検出す
    るもの。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記フィ−ドバック制御手段による目標制御量を、所定
    条件に応じて変更する目標制御量変更手段を備えている
    もの。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記目標制御量変更手段が、アクチュエ−タから出力さ
    れる低減用振動の振幅が所定のしきい値の範囲内となる
    ように目標制御量を変更するもの。
  6. 【請求項6】請求項4において、 前記目標制御量変更手段が、車両の運動状態に応じて前
    記目標制御量を変更するもの。
  7. 【請求項7】請求項4において、 車体の振動が低減されるようにサスペンション特性を変
    更制御するサスペンション制御手段を備え、 前記目標制御量変更手段が、前記サスペンション制御手
    段の制御状態に応じて前記目標制御量を変更するもの。
  8. 【請求項8】請求項1において、 前記フィ−ドバック制御手段が、前記シ−ト振動検出手
    段で検出されるシ−ト振動のうち低周波域の振動を低減
    するように設定されているもの。
  9. 【請求項9】請求項8において、 前記フィ−ドバック制御手段が、ばね上共振周波数とば
    ね下共振周波数との間の周波数域の振動を低減するよう
    に設定されているもの。
  10. 【請求項10】請求項1において、 ばね下重量の振動を検出するばね下振動検出手段と、 前記ばね下振動検出手段で検出されるばね下重量の振動
    をリファレンス信号として低減用振動を生成して、該低
    減用振動を前記アクチュエ−タから出力させる適応制御
    手段と、をさらに備えているもの。
  11. 【請求項11】請求項10において、 前記適応制御手段が、前記シ−ト振動検出手段で検出さ
    れるシ−ト振動をエラ−信号として前記低減用振動を最
    適化するもの。
  12. 【請求項12】請求項10において、 前記シ−ト振動検出手段が、上下方向加速度、左右方向
    加速度または前後方向加速度のいずれか1つを検出する
    ものとして設定されているもの。
  13. 【請求項13】請求項10において、 前記適応制御手段が、所定周波数以上の高周波域の振動
    を低減するように設定されているもの。
  14. 【請求項14】請求項13において、 前記適応制御手段が、ばね下第1共振周波数域の振動を
    低減するように設定されているもの。
  15. 【請求項15】請求項13において、 前記適応制御手段が、ばね下第1共振周波数とばね下第
    2共振周波数との各周波数域の振動を低減するように設
    定されているもの。
  16. 【請求項16】請求項13において、 前記フィ−ドバック制御手段が、前記適応制御手段によ
    る振動低減の対象となる高周波数域を含むと共に該高周
    波域よりも低周波の周波数域をも含むように設定されて
    なる全体として連続した広い範囲の周波数域の振動を低
    減するように設定されているもの。
  17. 【請求項17】請求項13において、 前記適応制御手段が、11〜13HZ付近の周波数域と
    17〜20HZ付近の周波数域の振動を低減するように
    設定され、 前記フィ−ドバック制御手段が、3HZ以上でかつ11
    HZ以下の範囲で選択された所定周波数域の振動を低減
    するように設定されているもの。
  18. 【請求項18】請求項13において、 前記適応制御手段が、11〜13HZ付近の周波数域と
    17〜20HZ付近の周波数域の振動を低減するように
    設定され、 前記フィ−ドバック制御手段が、5HZ〜20HZの間
    の周波数域の振動を低減するように設定されているも
    の。
  19. 【請求項19】請求項10において、 前記フィ−ドバック制御手段によるフィ−ドバック制御
    量と前記適応制御手段による適応制御量との合計制御量
    が、前記アクチュエ−タに対する制御量として設定さ
    れ、 前記フィ−ドバック制御量と適応制御量との重み付け割
    合を所定条件に応じて変更する制御割合変更手段をさら
    に備えているもの。
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