JPH07172878A - 合わせガラス用中間膜 - Google Patents

合わせガラス用中間膜

Info

Publication number
JPH07172878A
JPH07172878A JP32468593A JP32468593A JPH07172878A JP H07172878 A JPH07172878 A JP H07172878A JP 32468593 A JP32468593 A JP 32468593A JP 32468593 A JP32468593 A JP 32468593A JP H07172878 A JPH07172878 A JP H07172878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated glass
resin film
resin
film
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32468593A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroe Nitsuta
裕枝 新田
Kiyobumi Toyama
清文 遠山
Hajime Shobi
初 松扉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP32468593A priority Critical patent/JPH07172878A/ja
Publication of JPH07172878A publication Critical patent/JPH07172878A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】透明性、耐湿性、衝撃エネルギー吸収性等の合
わせガラスに必要な基本特性を損なうことなく、吸湿し
てもガラスとの接着性の低下がない合わせガラス用中間
膜を提供する。 【構成】アセール化度が60〜75モル%のポリビニル
ブチラール樹脂(a)100重量部と可塑剤20〜60
重量部からなる少なくとも1枚の樹脂膜(A)と、アセ
タール化度が50〜65モル%のポリビニルブチラール
樹脂(b)100重量部と可塑剤10〜80重量部から
なる樹脂膜(B)とが、最外層に樹脂膜(B)を有する
ように交互に積層され、ポリビニルブチラール樹脂
(b)のアセタール化度がポリビニルブチラール樹脂
(a)のアセタール化度より2〜15モル%低い合わせ
ガラス用中間膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合わせガラス用中間膜
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス板間に中間膜が挟着されて
なる合わせガラスは、衝撃を受けて破損する際、ガラス
の破片が飛び散らず安全であるため、車輌、航空機、建
築物などの窓ガラス等に広く使用されている。このよう
な合わせガラスに用いられる中間膜のうち、可塑剤によ
り可塑化されたポリビニルブチラール樹脂中間膜は、ガ
ラスとの優れた接着性、強靭な引っ張り強度、高い透明
性を兼ね備えており、特に車輌の窓ガラスとして好適で
ある。
【0003】しかし、上記可塑化されたポリビニルブチ
ラール樹脂中間膜からなる合わせガラスでは、吸湿する
ことにより接着力が低下し、周辺からガラスと中間膜が
界面剥離していく現象が起こるという問題がある。
【0004】吸湿時の接着性が低下少ない合わせガラス
用中間膜として、特公昭47−16826号公報には、
エチレン/酢酸ビニル共重合体(以下「EVA」とい
う)の鹸化物を用いた中間膜、特開昭49−99614
号公報には、中間膜とガラスの間に珪素化合物の被膜を
形成する合わせガラスが開示されている。
【0005】しかし、上記EVAの鹸化物を用いる方法
では、合わせガラスの貫通強度が不充分であり、珪素化
合物を用いる方法では、被膜形成の工程を組み込む必要
があるため、簡便な方法ではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
に鑑みてなされたもので、その目的は、透明性、耐湿
性、衝撃エネルギー吸収性等の合わせガラスに必要な基
本特性を損なうことなく、吸湿してもガラスとの接着性
の低下がない合わせガラス用中間膜を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明で使用される樹脂
膜(A)は、ポリビニルブチラ−ル樹脂(a)と可塑剤
からなる。
【0008】上記ポリビニルブチラール樹脂(a)のア
セタール化度は、60モル%未満でも、75モル%を越
えても得られる合わせガラスの耐貫通性が低下するの
で、60〜75モル%に限定される。
【0009】上記ポリビニルブチラール樹脂(a)の製
造方法は、任意の方法が採用され得るが、例えば、ポリ
ビニルアルコールを熱水に溶解し、得られた水溶液を1
0〜20℃に保持しておいて、ブチルアルデヒドと触媒
を加えてアセタール化反応を進行させ、次いで70℃に
昇温して保持した後、中和、水洗及び乾燥を経てポリビ
ニルブチラール樹脂粉末を得る方法が挙げられる。
【0010】上記ポリビニルアルコールの平均重合度
は、小さくなると得られる合わせガラス用中間膜の耐貫
通性能が劣り、大きくなると強度が高くなりすぎ、衝撃
強度が高くなりすぎるため、平均重合度800〜300
0のものが好ましい。
【0011】上記ポリビニルアルコールはポリ酢酸ビニ
ルを鹸化して得られるものでその鹸化度は、得られる合
わせガラス用中間膜の透明度、耐熱性、耐光性を良好に
するために95モル%以上であることが好ましい。
【0012】上記可塑剤は、合わせガラス用中間膜に一
般に使用されている任意の可塑剤が使用でき、例えば一
塩基酸エステル、多塩基酸エステル、有機リン酸または
有機亜リン酸等が挙げられる。
【0013】上記一塩基酸エステルは、例えば、酪酸、
イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、
オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(ノ
ニル酸)、デシル酸等の有機酸とトリエチレングリコー
ルとの反応によって得られるエステルが好ましい。より
好ましくは、トリエチレングリコールジ2−エチルブチ
レート、トリエチレングリコール−ジ2−エチルヘキソ
エート、トリエチレングリコールジカプロネート、トリ
エチレングリコールジオクトエート等である。
【0014】また、テトラエチレングリコール、トリプ
ロピレングリコールと上記の有機酸とのエステルも用い
られる。
【0015】上記多塩基酸エステルとしては、例えば、
アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸と、
炭素数4〜8の直鎖状または分枝状アルコールとの反応
によって得られるエステルが好ましい。より好ましく
は、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブ
チルカルビトールアジペート等である。
【0016】上記有機リン酸としては、例えば、トリブ
トキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフ
ェート、トリイソプロピルホスフェート等が好ましい。
【0017】上記可塑剤の添加量は、少くなると得られ
る合わせガラスの耐貫通性能が低下し、多くなると可塑
剤がブリードアウトして得られる合わせガラスの透明性
や得られる合わせガラス用中間膜のガラスとの接着力が
低下するため、上記ポリビニルブチラ−ル樹脂100重
量部に対し、20〜60重量部が好ましく、より好まし
くは30〜55重量部である。
【0018】本発明で用いられる樹脂膜(B)はポリビ
ニルブチラ−ル樹脂(b)と可塑剤からなる。
【0019】上記ポリビニルブチラ−ル樹脂(b)のア
セタール化度は、少なくなると可塑剤との相溶性が悪く
得られる合わせガラス用中間膜の充分な透明性が得られ
ず、多くなると吸湿時にガラスとの充分な接着力が得ら
れないため、50〜65モル%であり、前記ポリビニル
ブチラ−ル樹脂(a)と上記ポリビニルブチラ−ル樹脂
(b)とのアセタール化度の差は、小さくなると吸湿時
の合わせガラス用中間膜とガラスとの接着性が低下し、
大きくなると可塑剤との相溶性の差が大きくなり、可塑
剤の移行や屈折率の差による透明性の低下が起こるた
め、2〜15モル%であり、より好ましくは3〜12モ
ル%である。
【0020】上記ポリビニルブチラール樹脂(b)の製
造方法は、例えば、ポリビニルアルコールを熱水に溶解
し、得られたポリビニルアルコール水溶液とブチルアル
デヒドを20〜60℃の温度範囲で混合し、この混合液
と触媒とを60〜95℃の温度範囲で混合することによ
り、アセタール化反応を進行させ、冷却後、常法で中
和、水洗及び乾燥を経て顆粒状のポリビニルブチラール
樹脂を得る方法が挙げられる。
【0021】上記ポリビニルアルコ−ルは、前記樹脂膜
(A)を構成するポリビニルブチラ−ル樹脂の製造に用
いられるのと同様のものが使用される。
【0022】上記可塑剤としては、樹脂膜(A)で用い
られるのと同様のものが使用できる。
【0023】上記可塑剤の添加量は、少なくなると得ら
れる合わせガラスの耐貫通性が低下し、多くなると可塑
剤がブリードアウトして合わせガラスの透明性や得られ
る合わせガラス用中間膜とガラスとの接着力が低下する
ため、上記ポリビニルブチラ−ル樹脂100重量部に対
して10〜80重量部が好ましく、より好ましくは20
〜60重量部である。
【0024】本発明の合わせガラス用中間膜の層構成
は、例えば、樹脂膜(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜
(B)、樹脂膜(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜(B)/
樹脂膜(A)/樹脂膜(B)のように、吸湿時の接着力
を維持するため、樹脂膜(B)を最外層に配置するもの
である。
【0025】本発明の合わせガラス用中間膜の厚さは、
薄くなると得られる合わせガラスの耐貫通強度が低下
し、厚くなると破壊衝撃強度が高くなりすぎ脳障害の様
な弊害を引き起こし、また、コストの面からも好ましく
ないので、0.2〜1.6mmが好ましく、より好まし
くは0.3〜1.2mmである。
【0026】また、樹脂膜(A)の厚さは、透明性、貫
通強度及び力学特性に寄与するため薄くなると得られる
合わせガラスの耐貫通性が低下し、厚くなると破壊衝撃
強度が高くなりすぎ脳障害の様な弊害を引き起こし、ま
た、コストの面からも好ましくないので、0.05〜
1.2mmが好ましく、より好ましくは0.1〜1.0
mmである。
【0027】また、樹脂膜(B)は、吸湿時の接着性を
向上させるのに寄与するため、薄くなると得られる合わ
せガラスの吸湿時のガラスとの接着性が低下し、厚くな
ると、破壊衝撃強度が高くなりすぎ脳障害の様な弊害を
引き起こし、また、コストの面からも好ましくないので
0.01〜1.0mmが好ましく、より好ましくは0.
03〜0.8mmである。
【0028】樹脂膜(A)および樹脂膜(B)には、上
記以外に、ポリビニルブチラール樹脂の劣化を防止する
ための安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等が、ポリビ
ニルブチラール樹脂の製造過程またはポリビニルブチラ
ール樹脂と可塑剤等との混合時に、必要に応じて添加さ
れてもよい。
【0029】上記安定剤としては、例えば、ラウリル硫
酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸等の界面活
性剤が挙げられ、上記酸化防止剤としては、例えば、t
−ブチル−ヒドロキシトルエン(BHT)、テトラキス
−[メチレン−3−(3’−5’−ジt−ブチル−4’
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバ
ガイギー製、商品名;イノガノックス1010)等が挙
げられ、上記紫外線吸収剤としては、例えば、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール(チバガイギー製、商品名;チヌビンP)、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジt−ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー製、商品
名;チヌビン320)、2−(2’−ヒドロキシ−3’
−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール(チバガイギー製、商品名;チヌビン
326)、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5−ジt−
アミルフェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー
製、商品名:チヌビン328)等のベンゾトリアゾール
系及びアデカアーガス製、商品名;LA−57の様なヒ
ンダードアミン系のものが挙げられる。
【0030】本発明の合わせガラス用中間膜は、例え
ば、下記の様にして製造される。
【0031】ポリビニルブチラール樹脂と可塑剤をミキ
シングロールに供給し、混練して得られた混練物をプレ
ス成形機、カレンダ−ロ−ル、押出し機等でシ−ト状に
成形し樹脂膜(A)製造する。
【0032】次いで、上記と同様の方法で樹脂膜(B)
を製造し、得られた樹脂膜(A)および樹脂膜(B)
を、例えば、樹脂膜(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜
(B)のように重ね、プレス成形機、ラミネ−トロ−ル
などで加熱しながら積層し合わせガラス用中間膜を得る
【0033】他の製造法としては、樹脂膜(A)および
樹脂膜(B)の構成成分をそれぞれ別個に混合混練し、
一般的に用いられるストランド金型から押し出し、ペレ
タイザ−でペレットにし、2個以上のシリンダ−を有す
る押出機のシリンダ−にそれぞれ別個に供給し、シ−ト
金型を用いて多層成形する方法が挙げられる。
【0034】更に他の製造方法としては、上記樹脂膜
(A)の両面に樹脂膜(B)の構成成分を適当な溶剤に
溶解し、塗工液とし、塗料の塗工に一般に使用されるロ
−ルコ−ト法、バ−コ−ト法で塗工し、溶剤を乾燥除去
し合わせガラス用中間膜得る方法が挙げられる。
【0035】本発明の合わせガラス用中間膜を用いて合
わせガラスを製造する方法は、従来用いられている方法
が採用できるが、例えば、合わせガラス用中間膜をフロ
ートガラスにて挾着し、この挾着体を真空バッグに入れ
て、真空にしたままオーブン内で90℃で30分間保持
し、真空バッグから取り出した挾着体を、オートクレー
ブ内で圧力12kg/cm2 ,温度135℃にて熱圧プ
レスし、透明な合わせガラスを得る方法が挙げられる。
【0036】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。尚、以下
「部」とあるのは「重量部」を意味する。
【0037】(実施例1) (1)樹脂膜(A)を構成するポリビニルブチラール樹
脂の製造 イオン交換水2900部、平均重合度1700でケン化
度99.2モル%のポリビニルアルコール198部(ビ
ニルアルコール成分4.5モル%)を撹拌装置付き反応
器に供給し、撹拌しながら95℃に加熱して溶解した。
この溶液の温度を30℃に冷却し、35重量%塩酸19
6部(1.9モル)とブチルアルデヒド135部(1.
9モル)を加え、次いで、液温を2℃に下げてこの温度
を保持し、ポリビニルブチラール樹脂が析出した後、液
温30℃に昇温して5時間保持した。保持した後、炭酸
水素ナトリウム147部(1.7モル)を加えて中和
し、水洗及び乾燥を行いアセタール化度65モル%のポ
リビニルブチラール樹脂を得た。
【0038】(2)樹脂膜(A)の製造 得られたポリビニルブチラール樹脂100部、トリエチ
レングリコール−ジ2−エチルブチレート40部、t−
ブチル−ヒドロキシトルエン0.16部及び紫外線吸収
剤(チバガイギー製、商品名:チヌビンP)0.16部
をミキシングロールに供給し、混練して得られた混練物
をプレス成形機にて150℃、120kg/cm2 の条
件で30分間プレス成形し、厚さ0.5mmの樹脂膜
(A)を得た。
【0039】(3)樹脂膜(B)を構成するポリビニル
ブチラール樹脂の製造 平均重合度1500及び鹸化化度99.8モル%のポリ
ビニルアルコール331部(ビニルアルコール成分7.
5モル%相当量)をイオン交換水2885部に分散し、
94℃で撹拌溶解させ、濃度9.7重量%のポリビニル
アルコール溶液を調製した。次いで、ポリビニルアルコ
ール水溶液を30℃まで冷却し、この水溶液にブチルア
ルデヒド183部を加えて10分間撹拌し、混合液を得
た。
【0040】上記混合液と濃度3.6重量%の塩酸25
0部を、濃度0.2重量%の塩酸545部の入った90
℃に保たれた反応槽にそれぞれ同時滴下した。滴下は9
0分で終わるようにし、滴下終了後から90分間90℃
に保った。その後、冷却水洗し、次いで、炭酸水素ナト
リウムで液のpHが7〜8となるように、70℃、3時
間で中和した。その後、水洗、脱水、乾燥を行ってポリ
ビニルブチラール樹脂を得た。得られたポリビニルブチ
アール樹脂のアセタール化度は64モル%であった。
【0041】(4)樹脂膜(B)の製造 上記で得られたポリビニルブチラール樹脂100部,ト
リエチレングリコール−ジ2−エチルブチレート40
部、t−ブチル−ヒドロキシトルエン0.16部及び紫
外線吸収剤(チバガイギー製、商品名;チヌビンP)
0.16部をミキシングロールに供給して混練し、得ら
れた混練物をプレス成形機にて150℃、120kg/
cm2 で30分間プレス成形し、厚さ0.1mmの樹脂
膜(B)を得た。
【0042】(5)合わせガラスの製造 樹脂膜(A)及び(B)を、樹脂膜(B)/ 樹脂膜
(A)/樹脂膜(B)の層構成で積層し、プレス成形機
にて150℃、120kg/cm2 で30分間プレス成
形し、合わせガラス用中間膜を製造した。得られた合わ
せガラス用中間膜を1辺10cmで厚さ3mmの2枚の
フロートガラスにて挾着し、この挾着体を真空バッグに
入れて真空度20torrで20分間保持し、真空にし
たままオーブン内で90℃で30分間保持した。真空バ
ッグから取り出した挾着体を、オートクレーブ内で圧力
12kg/cm2 、温度135℃にて熱圧プレスし、合
わせガラスを得た。
【0043】上記で得られた合わせガラス用中間膜を用
いて2枚のフロートガラスのうち1枚をポリエチレンテ
レフタレ−トフィルムに換え上記と同様の方法でピ−ル
強度測定用の合わせガラスを製造した。
【0044】(実施例2)ブチルアルデヒドの添加量を
174部としてポリビニルブチラ−ル樹脂(b)のアセ
タ−ル化度を61モル%とし、樹脂膜(B)のトリエチ
レングリコール−ジ2−エチルブチレートの添加量を4
5部とした以外は実施例1と同様にして合わせガラスお
よびピ−ル強度測定用の合わせガラスを製造した。
【0045】(実施例3)ブチルアルデヒドの添加量を
154部としてポリビニルブチラ−ル樹脂(b)のアセ
タ−ル化度を54モル%とし、樹脂膜(B)のトリエチ
レングリコール−ジ2−エチルブチレートの添加量を5
0部とした以外は実施例1と同様にして合わせガラスお
よびピ−ル強度測定用の合わせガラスを製造した。
【0046】(実施例4)ブチルアルデヒドの添加量を
174部としてポリビニルブチラ−ル樹脂(b)のアセ
タ−ル化度を61モル%とし、樹脂膜(B)のトリエチ
レングリコール−ジ2−エチルブチレートの添加量を4
5部とし、樹脂膜(A)の厚さを0.2mm、樹脂膜
(B)の厚さを0.1mmとし、合わせガラス用中間膜
の層構成を樹脂膜(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜(B)
/樹脂膜(A)/樹脂膜(B)の5層とした以外は実施
例1と同様にして合わせガラスおよびピ−ル強度測定用
の合わせガラスを製造した。
【0047】(実施例5)ブチルアルデヒドの添加量を
174部としてポリビニルブチラ−ル樹脂(b)のアセ
タ−ル化度を61モル%とし、樹脂膜(B)のトリエチ
レングリコール−ジ2−エチルブチレートの添加量を4
5部とし、樹脂膜(A)の厚さを1.0mm、樹脂膜
(B)の厚さを0.02mmとし、合わせガラス用中間
膜の層構成を樹脂膜(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜
(B)の3層とした以外は実施例1と同様にして合わせ
ガラスおよびピ−ル強度測定用の合わせガラスを製造し
た。
【0048】(比較例1)実施例1で得られた樹脂膜
(A)のみを合わせガラス用中間膜とした以外は実施例
1と同様にして合わせガラスおよびピ−ル強度測定用の
合わせガラスを製造した。
【0049】(比較例2)ブチルアルデヒドの添加量を
192部としてポリビニルブチラ−ル樹脂(b)のアセ
タ−ル化度を67モル%とし、樹脂膜(B)のトリエチ
レングリコール−ジ2−エチルブチレートの添加量を3
5部とし、樹脂膜(A)の厚さを0.5mm、樹脂膜
(B)の厚さを0.1mmとし、合わせガラス用中間膜
の層構成を樹脂膜(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜(B)
の3層とした以外は実施例1と同様にして合わせガラス
およびピ−ル強度測定用の合わせガラスを製造した。
【0050】(比較例3)ブチルアルデヒドの添加量を
144部としてポリビニルブチラ−ル樹脂(b)のアセ
タ−ル化度を40モル%とし、樹脂膜(B)のトリエチ
レングリコール−ジ2−エチルブチレートの添加量を5
5部とし、樹脂膜(A)の厚さを0.5mm、樹脂膜
(B)の厚さを0.1mmとし、合わせガラス用中間膜
の層構成を樹脂膜(B)/樹脂膜(A)/樹脂膜(B)
の3層とした以外は実施例1と同様にして合わせガラス
およびピ−ル強度測定用の合わせガラスを製造した。
【0051】実施例1〜5、比較例1〜3で得られた合
わせガラス、ピ−ル強度測定用合わせガラスを用いて耐
湿性試験、ピール強度試験、透明性試験及び耐貫通性試
験を行い、各試験結果を表1に示した。
【0052】
【表1】
【0053】上記試験方法は下記の通りである。 (1)耐湿性試験 温度50±3℃で95±3%の相対湿度に保った恒温恒
湿層内で、2週間静置し、周辺の接着力を評価するため
に、合わせガラスを−18℃で2時間以上冷却した後、
支持鉄板上45度の角度に保持し、重量0.5ポンドの
鉄製ハンマーで合わせガラスを打ち砕き、ガラス破砕の
付着状態を調べた。ガラス破砕非付着部分がある場合、
端部からの非付着部分の距離が最大のものを「接着力ゼ
ロの距離」として測定した。
【0054】(2)ピール強度試験 ピール強度測定用合わせガラスを幅2cm長さ10cm
にカットし、オリエンテック製の商品名「テンシロンU
CE500」を用いて、引っ張りスピード500mm/
minで乾燥状態及び耐湿試験後の90度ピール強度を
測定した。
【0055】(3)透明度試験 東京電色社製の商品名「積分式濁度計」を用い、実施例
1〜5、比較例1〜3で得られた合わせガラスの全光線
透過率とヘイズを測定した。
【0056】(4)耐貫通性試験 耐貫通性試験は、JIS−R3212「自動車用安全ガ
ラスの試験方法」に準拠して実施した。すなわち、合わ
せガラスの縁を支持枠に固定してこれを水平に保持し、
重さ2.26kgの鋼球を4mの高さから、合わせガラ
スの中央に自由落下させた。6枚の合わせガラスについ
て、6枚とも衝撃後5秒以内に鋼球が貫通しない場合は
合格、1枚でも貫通した場合は不合格とした。さらに、
鋼球を落下させる高さを0.5m単位で変化させ、同じ
高さで繰り返し試験を行った。合わせガラスの数の50
%において鋼球の貫通が妨げられる高さを求め、この時
の鋼球とガラス板面との距離をもって「平均貫通高さ」
とした。従って、平均貫通高さの数値が大であるほど、
耐貫通性能が大であることを示している。なお、この試
験は合わせガラスの温度を23℃に保持して実施した。
【0057】
【発明の効果】本発明の合わせガラス用中間膜は、以上
の通り特定のポリビニルブチラ−ル樹脂と特定量の可塑
剤からなる樹脂膜の多層構造を有する構成であるから、
吸湿後も接着性の低下がなく優れた貫通強度が保持さ
れ、かつ、膜の合わせ加工工程において作業性がよい合
わせガラス用中間膜を製造することができるので、建物
用、車輌用の合わせガラス用中間膜として使用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アセタール化度60〜75モル%のポリビ
    ニルブチラール樹脂(a)100重量部および可塑剤2
    0〜60重量部からなる樹脂膜(A)と、アセタール化
    度50〜65モル%のポリビニルブチラール樹脂(b)
    100重量部および可塑剤10〜80重量部からなる樹
    脂膜(B)とが、最外層に樹脂膜(B)を有するように
    交互に積層された合わせガラス用中間膜であって、上記
    ポリビニルブチラール樹脂(b)のアセタール化度が上
    記ポリビニルブチラール樹脂(a)のアセタール化度よ
    り2〜15モル%低いことを特徴とする合わせガラス用
    中間膜。
JP32468593A 1993-12-22 1993-12-22 合わせガラス用中間膜 Pending JPH07172878A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32468593A JPH07172878A (ja) 1993-12-22 1993-12-22 合わせガラス用中間膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32468593A JPH07172878A (ja) 1993-12-22 1993-12-22 合わせガラス用中間膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07172878A true JPH07172878A (ja) 1995-07-11

Family

ID=18168585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32468593A Pending JPH07172878A (ja) 1993-12-22 1993-12-22 合わせガラス用中間膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07172878A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0931124A (ja) * 1994-11-24 1997-02-04 Sekisui Chem Co Ltd ポリビニルアセタールの製造方法、ポリビニルアセタール、合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JPH101335A (ja) * 1996-04-16 1998-01-06 Sekisui Chem Co Ltd 合わせガラス
US6559212B1 (en) 1995-12-29 2003-05-06 Monsanto Company Plasticized polyvinyl butyral and sheet
US7462664B2 (en) 2002-07-31 2008-12-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyvinylbutyral interlayer sheet with improved adhesion to glass and a process for preparing same
JP2009513804A (ja) * 2005-11-01 2009-04-02 ソリユテイア・インコーポレイテツド ポリ(ビニルブチラール)ペレット
JP2010525967A (ja) * 2007-04-30 2010-07-29 ソリユテイア・インコーポレイテツド 耐衝撃性ポリマー中間層
WO2015152243A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 積水化学工業株式会社 熱可塑性樹脂膜及び合わせガラス
WO2016052674A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 積水化学工業株式会社 熱可塑性樹脂膜及び合わせガラス
WO2019168173A1 (ja) * 2018-03-01 2019-09-06 株式会社クラレ 可塑剤含有シートが重なってなる多層構造体
JP2021054702A (ja) * 2019-09-26 2021-04-08 長春石油化學股▲分▼有限公司 高分子フィルム及びそれを含む合わせガラス

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0931124A (ja) * 1994-11-24 1997-02-04 Sekisui Chem Co Ltd ポリビニルアセタールの製造方法、ポリビニルアセタール、合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
US6559212B1 (en) 1995-12-29 2003-05-06 Monsanto Company Plasticized polyvinyl butyral and sheet
JPH101335A (ja) * 1996-04-16 1998-01-06 Sekisui Chem Co Ltd 合わせガラス
US7462664B2 (en) 2002-07-31 2008-12-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyvinylbutyral interlayer sheet with improved adhesion to glass and a process for preparing same
JP2009513804A (ja) * 2005-11-01 2009-04-02 ソリユテイア・インコーポレイテツド ポリ(ビニルブチラール)ペレット
JP2010525967A (ja) * 2007-04-30 2010-07-29 ソリユテイア・インコーポレイテツド 耐衝撃性ポリマー中間層
CN106163801A (zh) * 2014-03-31 2016-11-23 积水化学工业株式会社 热塑性树脂膜及夹层玻璃
WO2015152243A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 積水化学工業株式会社 熱可塑性樹脂膜及び合わせガラス
JPWO2015152243A1 (ja) * 2014-03-31 2017-04-13 積水化学工業株式会社 熱可塑性樹脂膜及び合わせガラス
US10173397B2 (en) 2014-03-31 2019-01-08 Sekisui Chemical Co., Ltd. Thermoplastic resin film and laminated glass
JP2019151548A (ja) * 2014-03-31 2019-09-12 積水化学工業株式会社 熱可塑性樹脂膜及び合わせガラス
WO2016052674A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 積水化学工業株式会社 熱可塑性樹脂膜及び合わせガラス
JPWO2016052674A1 (ja) * 2014-09-30 2017-07-13 積水化学工業株式会社 熱可塑性樹脂膜及び合わせガラス
WO2019168173A1 (ja) * 2018-03-01 2019-09-06 株式会社クラレ 可塑剤含有シートが重なってなる多層構造体
JPWO2019168173A1 (ja) * 2018-03-01 2021-03-11 株式会社クラレ 可塑剤含有シートが重なってなる多層構造体
JP2021054702A (ja) * 2019-09-26 2021-04-08 長春石油化學股▲分▼有限公司 高分子フィルム及びそれを含む合わせガラス

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10525676B2 (en) Intermediate film for laminated glass, multilayer intermediate film for laminated glass, and laminated glass
EP2520551B1 (en) Interlayer for laminated glass, and laminated glass
JP3635635B2 (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
CN103029394A (zh) 具有含增塑剂的聚乙烯醇缩(正)醛层和含增塑剂聚乙烯醇缩(异)醛层的高强度膜层压体
EP3587373A1 (en) Heat insulating sheet, intermediate film for laminated glass and laminated glass
JP2001316140A (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
AU2002357978B2 (en) Film for composite security disks with self-adhesiveness
JPH07172878A (ja) 合わせガラス用中間膜
JPH1036146A (ja) 遮音性合わせガラス
JP4339485B2 (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JPH06115981A (ja) 合わせガラス用中間膜
JP2000302490A (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JP4052769B2 (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JPH10139496A (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JPH11310440A (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JP2000319044A (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JP4183318B2 (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JP4125835B2 (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
TW461858B (en) Laminar product and process for preparing the same
JPH06127982A (ja) 合わせガラス用中間膜
JP2000103653A (ja) 中間膜用組成物、合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JPH10245246A (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JPH07237943A (ja) 合わせガラス用中間膜
JP2001106555A (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JPH10139500A (ja) 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス