JPH07160038A - 静電荷現像用トナーおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な帯電性を付与し、高品位な画像を得る
ことのできるトナーおよびその製造方法を提供する。 【構成】 静電荷現像用トナーは、定着用結着樹脂およ
び着色剤を含有する芯材と、該芯材を被膜する外殻とか
らなり、外殻が油性媒体中の第１の反応成分と水性媒体
中の第２の反応成分との界面重合により形成されたもの
であり、該芯材中の着色剤がアミノ基含有カップリング
剤またはポリアミン化合物により表面処理された金属レ
ーキ顔料であることを特徴とする。この静電荷現像用ト
ナーは、金属レーキ顔料を含む油性媒体中で該顔料をア
ミノ基含有カップリング剤またはポリアミン化合物によ
り表面処理する工程、該油性媒体中に定着用結着樹脂お
よび界面重合を行うために必要な第１の反応成分を添加
する工程、および得られた油性混合液を界面重合を行う
ために必要な第２の反応成分を含む水性媒体中に分散さ
せ、界面重合を行う工程によって製造される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法等において、静電潜像を現像するために使用する静電
荷現像用トナーおよびその製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】湿式法により調製されるトナー粒子は、
通常、油性相に顔料および結着樹脂を分散あるいは溶解
した後に、水性相に添加、混合し、微粒子を得る方法に
より得られるものである。しかしながら、この方法にお
いては、顔料の油性相への分散が悪かったり、また顔料
と有機溶媒あるいは結着樹脂との親和性が劣ったりする
ため、顔料分散性の劣った着色トナー粒子が形成された
り、あるいは顔料が着色トナーの微粒子外に出てしまう
等の問題が生じていた。これらの問題を解決するための
方法として、顔料粒子の表面を処理することにより分散
性を改善する方法が知られている。例えば、特開昭５３
−１７７３７号および同５８−７６４８号公報には、顔
料を有機溶媒中でシランカップリング剤、あるいはチタ
ネートカップリング剤で処理し、その後、乾燥加熱する
ことにより、シランカップリング剤あるいはチタネート
カップリング剤を顔料表面に化学結合させることが開示
されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来知ら
れている顔料の表面処理法は、有機溶媒中で処理された
顔料を一旦有機溶媒から取り出して処理を行う必要があ
るため、顔料粒子の２次凝集が強くなり、分散不良箇所
が発生する場合があった。さらに、この方法を用いても
金属レーキ顔料の場合には、顔料粒子の着色トナー微粒
子外への飛び出しを抑制することは困難であり、得られ
た着色トナー微粒子は顔料が均一に分散されていないた
め、帯電性、保存性等の粉体特性が悪化したものになっ
た。本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、金属レーキ顔料を用いて湿式製造
法によって調製される静電荷現像用トナーについて、顔
料粒子の着色トナー微粒子外への飛び出しを抑制するこ
とにより、良好な帯電性を付与し、高品位な画像を得る
ことのできるトナーを提供することにあり、他の目的
は、その製造方法を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
を重ねた結果、金属レーキ顔料を用いてトナーを湿式製
造法によって製造するに際して、アミノ基含有カップリ
ング剤またはポリアミン化合物の存在下に、油性媒体中
で金属レーキ顔料の表面処理を行った後、界面重合によ
り外殻を形成させることにより、上記目的が達成できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。

【０００５】すなわち、本発明の静電荷現像用トナー
は、定着用結着樹脂および着色剤を含有する芯材と、該
芯材を被膜する外殻とからなり、外殻が油性媒体中の第
１の反応成分と水性媒体中の第２の反応成分との界面重
合により形成されたものであり、該芯材中の着色剤がア
ミノ基含有カップリング剤またはポリアミン化合物によ
り表面処理された金属レーキ顔料であることを特徴とす
る。また、本発明の静電荷現像用トナーの製造方法は、
金属レーキ顔料を含む油性媒体中で該顔料をアミノ基含
有カップリング剤またはポリアミン化合物により表面処
理する工程、この油性媒体中に定着用結着樹脂および界
面重合を行うために必要な第１の反応成分を添加する工
程、および得られた油性混合液を界面重合を行うために
必要な第２の反応成分を含む水性媒体中に分散させ、界
面重合を行う工程を有することを特徴とする。

【０００６】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
静電荷現像用トナーにおいて、芯材は、定着成分として
定着用結着樹脂、および着色剤としてアミノ基含有カッ
プリング剤またはポリアミン化合物により表面処理され
た金属レーキ顔料を含有する。定着成分としては公知の
定着用結着樹脂が用いられるが、有機溶媒に可溶性のも
のが好ましく使用できる。例えば、ポリエステル、ポリ
アミド、エポキシ樹脂、ポリウレア、メラミン樹脂等の
アミノ樹脂、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化
ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルとアクリル酸またはメタクリ
ル酸等との共重合体、スチレン系重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイ
ン酸共重合体、クマロン−インデン共重合体、ゴム類等
をあげることができる。これらの樹脂の中でも、定着性
および発色性の点で特にポリエステル樹脂が好ましい。

【０００７】また、着色剤として使用される金属レーキ
顔料は、油性媒体中でアミノ基含有カップリング剤また
はポリアミン化合物により表面処理することができるも
のであって、例えば以下のものを用いることができる。
ピグメントイエロー６１／６１：１、ピグメントイエロ
ー１００、ピグメントイエロー１６９、ピグメントオレ
ンジ１７、ピグメントオレンジ４６、ピグメントレッド
４８．１、ピグメントレッド５７．１、ピグメントレッ
ド６０、ピグメントレッド５８：１、ピグメントレッド
４８．２、ピグメントブルー２、ピグメントバイオレッ
ト１等の公知のレーキ顔料等が使用できる。これらのレ
ーキ顔料の使用量は、定着成分に対して０．１〜２０重
量％、より好ましくは０．５〜１０重量％の範囲であ
る。

【０００８】上記金属レーキ顔料を油性媒体中で表面処
理するためのアミノ基含有カップリング剤としては、ア
ミノシラン系カップリング剤、アミノチタネート系カッ
プリング剤、アミノアルミニウム系カップリング剤が好
ましく使用できる。アミノシランカップリング剤の具体
例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、Ｎ−（β−ア
ミノエチル）−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−（ジエチレントリアミノ）プロピルトリメトキ
シシラン、アミノ−ビス−（トリメチルシラン）等があ
げられる。 また、アミノチタネート系カップリング剤
の具体例としては、イソプロピルトリ（Ｎ−アミノエチ
ルアミノエチル）チタネート、イソプロピルトリ（ｐ−
アミノフェニル）チタネート、ジアミノステアロイルエ
チレンチタネート等があげられる。さらにアミノアルミ
ニウム系カップリング剤としては、代表的なものとして
次の構造式で示されるものをあげることができる。

【０００９】

【化１】 （式中、Ｒは炭素数１〜４のアルキレン基を表す。）

【００１０】また、ポリアミン化合物としては、例え
ば、エチレンジアミン、ｐ−キシリレンジアミン、ｐ−
フェニレンジアミン、トリエチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、１，１２−ジアミノドデカン、スペルミ
ン、ピラジン、ピペラジン等をあげることができ、これ
ら以外にも公知の化合物であればいかなるものでも使用
することができる。

【００１１】これらのアミノ基含有カップリング剤また
はポリアミン化合物の使用量は、金属レーキ顔料に対し
て０．０１〜１０重量部が望ましく、より好ましくは
０．１〜５重量部の範囲である。

【００１２】一方、静電荷現像用トナーの外殻は、油性
媒体中の第１の反応成分と水性媒体中の第２の反応成分
との界面重合により形成されるものであって、ポリウレ
ア、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド等から選
ばれる少なくとも１種の樹脂から構成されるのが好まし
い。具体的には、外殻を界面重合により形成させるため
には、第１の反応成分として、多価イソシアネート、多
価酸クロリド化合物を使用し、第２の反応成分として、
ヒドロキシ化合物およびその金属塩、ポリアミンを使用
すればよい。

【００１３】第１の反応成分である多価イソシアネート
化合物としては、例えば、ｐ−フェニレンジイソシアネ
ート、２，４−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、メチルシリルトリイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート等のトリメチロールプ
ロパン付加物等があげられる。また、多価酸クロリド化
合物としては、アジピン酸ジクロリド、フタル酸ジクロ
リド、トリメット酸クロリド等をあげることができる
が、公知の多価酸クロリド化合物であれば、如何なるも
のでも使用することができる。第１の反応成分の使用量
は、定着成分に対して０．０１〜１０重量％、好ましく
は０．０５〜５重量％である。

【００１４】さらに、第２の反応成分として使用される
多価ヒドロキシ化合物およびその金属塩としては、例え
ば、エチレングリコール、１，３−プロパンジオール、
ハイドロキノン、ビスフェノールＡおよびこれらのナト
リウム、カルシウム、リチウム塩等をあげることができ
る。同じく第２の反応成分として使用されるポリアミン
としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、
ｍ−フェニレンジアミン、ピペラジン等があげられ、ま
た水を使用することもできる。第２の反応成分は、上記
例示した以外にも、公知の化合物であれば如何なるもの
でも使用でき、単一もしくは混合して用いてもよい。こ
れら第２の反応成分の使用量は、第１の反応成分に対し
て等モル〜３倍モルの割合で使用することが好ましい。

【００１５】また、油性媒体としては、アミノ基含有カ
ップリング剤またはポリアミン化合物を溶解するもので
あれば如何なるものでも使用できるが、例えば、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、メチレンクロリド等が使用できる。

【００１６】次に、本発明の静電荷現像用トナーの製造
方法について記述する。本発明の静電荷現像用トナーを
製造するためには、まず、第１の工程として、金属レー
キ顔料およびアミノ基含有カップリング剤またはポリア
ミン化合物を有機溶媒中に添加し、金属レーキ顔料の表
面処理を行う。有機溶媒としては、定着成分である定着
用結着樹脂を溶解するものが好ましく使用され、例え
ば、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチレンクロリド等があ
げられる。金属レーキ顔料の表面処理は、上記成分より
なる混合物を室温で撹拌すればよい。この場合、少量の
定着用結着樹脂を含有させるのが好ましい。次いで、第
２工程として、上記のようにして得られた顔料分散油性
媒体中に、定着成分である定着用結着樹脂および外殻形
成用の第１の反応成分を添加し、油性混合液を調製す
る。さらに、第３工程として、得られた油性混合液を、
外殻形成用の第２の反応成分を含有する水性媒体中に添
加し、撹拌等の機械的手段により乳化分散させ、水性媒
体中に油性混合液が乳化分散した水中油型エマルジョン
を形成する。上記油性混合液を乳化させる際には、予め
保護コロイドを水性媒体に含有させてもよい。保護コロ
イドとしては、水溶性高分子が使用でき、アニオン性高
分子、カチオン性高分子、両性高分子の中から適宜選択
することもできるが、ポリビニルアルコール、ゼラチ
ン、セルロース誘導体等が好ましい。

【００１７】また、水性媒体中には界面活性剤を含有さ
せてもよい。界面活性剤としては、アニオン性またはノ
ニオン性の界面活性剤の中から、上記保護コロイドと作
用して沈殿や凝集を生じないものを適宜選択して使用す
ることができる。好ましい界面活性剤としては、アルキ
ル硫酸ナトリウム（例えば、ラウリル硫酸ナトリウ
ム）、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム（例え
ば、ノニルベンゼンスルホン酸ナトリウム）、スルホコ
ハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリオキシアルキレン
グリコールモノエーテル（例えば、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル）等をあげることができる。

【００１８】上記のように油性混合液を水性媒体中に分
散させることによって得られた水中油型エマルジョン
は、昇温させることによって油性混合液の液滴表面で容
易に界面重合反応が生起し、外殻が形成される。本発明
の静電荷現像用トナーには、所望により帯電制御剤、定
着助剤等の添加剤を含有させてもよい。またシリカ、チ
タニア、アルミナ等の流動化剤、ポリスチレン微粒子、
ポリフッ化ビニリデン微粒子等のクリーニング助剤また
は、転写助剤を外部添加してもよい。さらに、本発明の
静電荷現像用トナーは、１成分系現像剤あるいは２成分
系現像剤として用いることができる。

【００１９】

【作用】本発明においては、アミノ基含有カップリング
剤またはポリアミン化合物を用い油性媒体中で表面処理
を行った金属レーキ顔料、定着用結着樹脂および第１の
反応成分を含有する油性混合液を、第２の反応成分を含
む水性媒体中で界面重合させることにより外殻が形成さ
れ、トナーが得られる。この場合、金属レーキ顔料が、
油性媒体中でアミノ基含有カップリング剤またはポリア
ミン化合物により、金属レーキ顔料が表面処理されてい
るため、金属レーキ顔料の分散性が良好となり、さらに
は、界面重合により形成される外殻とアミノ基との相互
作用により金属レーキ顔料の水中への移行が抑制され
る。その結果、得られる着色トナーに長期にわたって良
好な帯電性を付与することが可能になる。

【００２０】

【実施例】以下、実施例を掲げて、本発明をより具体的
に説明するが本発明は、これに限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例における「部」は、重量
部を意味する。 実施例１ 線状ポリエステル樹脂（Ｔｇ：４６℃、Ｔｍ：８０℃、
酸価：２７、水酸価：３４．２）２部、ピグメントレッ
ド５７．１（ブリリアントカーミン６Ｂ）２部、ソルス
パース２４，０００（ＩＣＩジャパン）０．５部および
酢酸エチル２０部をサンドミルによって分散処理し、顔
料分散液を得た。得られた顔料分散液にＮ−（β−アミ
ノエチル）−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
０．５部を添加し、１時間室温で撹拌して、顔料の表面
処理を行った。次いで、上記ポリエステル樹脂と同一の
ポリエステル樹脂３０部を添加し、溶解した後、キシリ
レンジイソシアネート３モルとトリメチロールプロパン
１モルの付加物（タケネートＤ−１１０Ｎ、武田薬品工
業社製）３部およびメチルシリルトリイソシアネート
（オルガチックス３１０、松本交商社製）０．９部を添
加し、溶解して油性混合物を調製した。次いで、カルボ
キシメチルセルロース（セロゲンＳＢＨ、第一薬品工業
社製）の２重量％水溶液１２０部に上記油性混合液を添
加し、２分間混合処理して、平均粒径５．０μｍの水中
油型エマルジョンを作製した。得られたエマルジョンに
水３００部を添加し、５０℃の恒温槽で３時間撹拌しな
がら、界面重合反応と同時に酢酸エチルの脱溶媒を行っ
た。得られた粒子から遠心分離器により水性相を除去し
た後、３回洗浄水を加えて分散洗浄処理を行い、その
後、凍結乾燥して、平均粒径５〜４μｍのトナー粒子を
得た。得られたトナー粒子１００部に対して疎水性酸化
チタン（Ｔ８０５、日本アエロジル社製）１部を添加
し、現像剤を調製した。この現像剤を複写機（Ａ−Ｃｏ
ｌｏｒ、富士ゼロックス社製）にセットした後、夏およ
び冬環境で複写を行い、得られた複写画像の画像濃度を
測定した。その結果、画像濃度には濃度変化は認められ
ず、さらに、夏環境での複写操作において、トナーのク
ラウドの発生も認められなかった。

【００２１】実施例２ 実施例１におけるアミノシラン系カップリングの代わり
に、アミノチタネート系カップリング剤としてイソプロ
ピルトリ（Ｎ−アミノエチルアミノエチル）チタネ−ト
０．５部を使用した以外は、実施例１と同様に操作を行
い、平均粒径５〜４μｍのトナー粒子を得た。得られた
トナー粒子を用い、複写機（Ａ−Ｃｏｌｏｒ、富士ゼロ
ックス社製）によって実施例１と同様に複写操作を行っ
た。その結果、実施例１におけると同様に、環境差もな
く良好な画像を得ることができた。

【００２２】実施例３ 実施例１において、アミノシラン系カップリング剤の代
わりに、アミノアルミニウム系カップリング剤としてア
セトアミノプロポキシアルミニウムジイソプロピレート
０．５部を使用した以外は、実施例１と同様に操作を行
い、平均粒径４〜５μｍのトナー粒子を得た。得られた
トナー粒子を用い、複写機（Ａ−Ｃｏｌｏｒ、富士ゼロ
ックス社製）によって実施例１と同様に複写操作を行っ
た。その結果、実施例１におけると同様に、環境差もな
く良好な画像を得ることができた。

【００２３】実施例４ 実施例１において、Ｎ−（β−アミノエチル）γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン０．５部の代わりに、ｐ
−キシリレンジアミン０．５部を用いた以外は、実施例
１と同様に操作して、平均粒径５〜４μｍのトナー粒子
を得た。得られたトナー粒子１００部に対して疎水性酸
化チタン（Ｔ８０５、日本アエロジル社製）１部を添加
し、現像剤を調製した。この現像剤を複写機（Ａ−Ｃｏ
ｌｏｒ、富士ゼロックス社製）にセットした後、夏およ
び冬環境で複写を行い、得られた複写画像の画像濃度を
測定した。その結果、画像濃度には濃度変化は認められ
ず、さらに、夏環境での複写操作において、トナーのク
ラウドの発生も認められなかった。

【００２４】実施例５ 実施例１において、Ｎ−（β−アミノエチル）γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシランの代わりに、ジエチレン
トリアミンを用い、また、金属レーキ化合物としてピグ
メントイエロー１６９を使用した以外は、実施例１と同
様に操作を行い平均粒径５〜４μｍのトナー粒子を得
た。得られたトナー粒子を用い、複写機（Ａ−Ｃｏｌｏ
ｒ、富士ゼロックス社製）によって実施例１と同様に複
写操作を行った。その結果、実施例１におけると同様
に、環境差もなく良好な画像を得ることができた。

【００２５】比較例 実施例１において、アミノシラン系カップリング剤を用
いずに同様の方法で操作を行った。しかしながら、粒子
がまったく形成できないため、粒子として取り出すこと
ができなかった。

【００２６】

【発明の効果】本発明は、上記の構成を有するから、得
られた静電荷現像用トナーにおいて、金属レーキ顔料が
トナー粒子外に飛び出すことが抑制され、その結果、金
属レーキ顔料がトナー粒子中で均一に分散されたものに
なる。したがって、本発明の静電荷現像用トナーは、均
一な帯電性を有し、良好な画質の画像を得ることができ
る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０３Ｇ 9/09 9/087 Ｇ０３Ｇ 9/08 ３６１ ３８１ ３８４

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 定着用結着樹脂および着色剤を含有する
   芯材と、該芯材を被膜する外殻とからなり、外殻が油性
   媒体中の第１の反応成分と水性媒体中の第２の反応成分
   との界面重合により形成されたものであり、該芯材中の
   着色剤がアミノ基含有カップリング剤またはポリアミン
   化合物により表面処理された金属レーキ顔料であること
   を特徴とする静電荷現像用トナー。
2. 【請求項２】 アミノ基含有カップリング剤がアミノシ
   ラン系カップリング剤、アミノチタネート系カップリン
   グ剤およびアミノアルミニウム系カップリング剤から選
   ばれる請求項１に記載の静電荷現像用トナー。
3. 【請求項３】 金属レーキ顔料を含む油性媒体中で該顔
   料をアミノ基含有カップリング剤またはポリアミン化合
   物により表面処理する工程、該油性媒体中に定着用結着
   樹脂および界面重合を行うために必要な第１の反応成分
   を添加する工程、および得られた油性混合液を界面重合
   を行うために必要な第２の反応成分を含む水性媒体中に
   分散させ、界面重合を行う工程を有することを特徴とす
   る請求項１に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。