JPH06317924A - 電子写真用カプセルトナーおよびその製造方法 - Google Patents

電子写真用カプセルトナーおよびその製造方法

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JPH06317924A
JPH06317924A JP5130077A JP13007793A JPH06317924A JP H06317924 A JPH06317924 A JP H06317924A JP 5130077 A JP5130077 A JP 5130077A JP 13007793 A JP13007793 A JP 13007793A JP H06317924 A JPH06317924 A JP H06317924A
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JP
Japan
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toner
coupling agent
group
capsule toner
resin
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Application number
JP5130077A
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English (en)
Inventor
Takashi Imai
孝史 今井
Takeshi Agata
岳 阿形
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 湿式製造法で調製されるトナーへ良好な帯電
性を付与し、高品位な画像が得られる電子写真用カプセ
ルトナー、およびトナー外殻の形成とトナーへの帯電性
の付与を同時に行うカプセルトナーの製造方法を提供す
る。 【構成】 本発明の電子写真用カプセルトナーは、定着
性成分および着色剤を含有する芯物質と外殻とからな
り、外殻が、カップリング剤の存在下で形成されたポリ
ウレア樹脂および/またはポリウレタン樹脂よりなる。
このカプセルトナーは、定着性成分、着色剤および第一
の反応性成分の多価イソシアネート化合物を含有する油
状物質を、第二の反応性成分のポリアミンおよび/また
はポリオールを含有する水性分散媒中に分散させ、カッ
プリング剤の存在下に、上記反応性成分を界面重合させ
て外殻を形成することにより製造される。カップリング
剤としては、シラン系、チタネート系、アルミニウム系
カップリング剤が好ましく使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法等において、静電潜像を現像するために使用する電子
写真用カプセルトナーおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】湿式法により調製されるトナー粒子は、
その分散媒が水である場合、油性相表面、すなわちトナ
ー表面が水で覆われていることから、トナー表面は、親
水性基が水側に配向した親水性表面になっている。トナ
ー表面が親水性の状態になっていると、適当な摩擦帯電
量あるいはトナーとしての粉体流動性が得られない等の
理由により、従来から種々の表面処理方法が提案されて
いる。例えば、特開昭57−45558号公報には、重
合によって形成されるトナー核体粒子をラテックス水溶
液に分散させ、水溶性無機塩を加えてトナー核体粒子を
沈降させて被覆層を形成する方法が開示されている。ま
た、特開昭62−227161号公報および同62−2
27162号公報には、予め界面重合法を利用して調製
されたカプセルトナーの樹脂外殻上に、グラフト重合法
により帯電制御重合体を形成してトナーを調製する方法
が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法においては、芯材に微粒子が付着した被覆層を形成
しているため、芯材と微粒子の接着性が悪く、かつその
被覆性も不十分であった。しかも、トナー上に残存する
界面活性剤や無機塩の影響で帯電の環境安定性が悪く、
特に高温高湿下で帯電量が低下するという欠点があっ
た。また、後者の方法においては、グラフト重合法で帯
電制御機能を有する重合体を樹脂外殻に形成させる際
に、予め分子中に複数個のビニル基を有する単量体を触
媒の存在下に樹脂外殻に結合させ、次いで上記ビニル基
を開始点として帯電制御機能を有する単量体を重合させ
るという二段の処理を経なければならないという欠点が
あった。本発明は、上記のような実情に鑑みてなされた
ものであり、湿式製造法で調製されるトナーへ良好な帯
電性を付与し、高品位な画像が得られる電子写真用カプ
セルトナーを提供することにある。また、本発明の他の
目的は、トナー外殻の形成とトナーへの帯電性の付与を
同時に行い、しかも、安価で、効率のよい電子写真用カ
プセルトナーの製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、カプセル
トナー表面の物性改善について鋭意研究を重ねた結果、
カプセルトナーの製造に際して、カップリング剤の存在
下にトナーの外殻を形成させることにより、上記目的を
達成することができることを見出し、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明の電子写真用カプセルトナ
ーは、定着性成分および着色剤を含有する芯物質と外殻
とからなり、外殻が、カップリング剤の存在下で形成さ
れたポリウレア樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア−
ポリウレタンブロック共重合体およびポリ(ウレア−ウ
レタン)樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂よりな
ることを特徴とする。また、本発明の上記カプセルトナ
ーの製造方法は、定着性成分、着色剤および第一の反応
性成分を含有する油状物質を第二の反応性成分を含有す
る水性分散媒中に分散させ、第一の反応性成分と第二の
反応性成分とをカップリング剤の存在下に界面重合させ
てポリウレア樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア−ポ
リウレタンブロック共重合体およびポリ(ウレア−ウレ
タン)樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂よりなる
外殻を形成することを特徴とする。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
電子写真用カプセルトナーにおいて、芯物質は定着性成
分および着色剤を含有する。定着性成分としては、公知
の結着樹脂が用いられるが、有機溶剤に可溶性のものが
好ましく使用できる。例えば、ポリエステル、ポリアミ
ド、エポキシ樹脂、ポリウレア、メラミン樹脂等のアミ
ノ樹脂、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステル、
ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸エステルまたは
メタクリル酸エステルとアクリル酸、メタクリル酸等と
の共重合体、スチレン系重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重
合体、クマロン−インデン共重合体、ゴム類などを挙げ
ることができる。これらの樹脂の中でも、定着性および
発色性の点で特にポリエステル樹脂が好ましい。
【0006】着色剤としては、染料または顔料が使用さ
れる。例えば、カーボンブラック、ベンガラ、紺青、酸
化チタン等の無機顔料、ファストイエロー、ジスアゾイ
エロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリア
ントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料、銅フタロシ
アニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔
料、フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレ
ンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサ
ジンバイオレット等の縮合多環系顔料が挙げられる。ま
た、分散染料、油溶性染料等を用いることもできる。さ
らに、磁性粉を着色剤として使用してもよい。磁性粉と
しては、マグネタイト、フェライト、鉄、コバルト、ニ
ッケル等の金属単体およびこれらの合金を用いることが
できる。
【0007】一方、カプセルトナーの外殻は、カップリ
ング剤の存在下で形成されたポリウレア樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリウレア−ポリウレタンブロック共重合体
およびポリ(ウレア−ウレタン)樹脂から選ばれる少な
くとも1種の樹脂より構成される。外殻にポリウレア樹
脂またはポリウレタン樹脂を形成するためには、多価イ
ソシアネート化合物を第一の反応性成分として使用し、
ポリウレア樹脂の場合にはポリアミンを、ポリウレタン
樹脂の場合には多価ヒドロキシ化合物をそれぞれ第二の
反応性成分として使用すればよい。
【0008】第一の反応性成分の多価イソシアネート化
合物としては、例えば、m−フェニレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニ
ルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジ
メトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、
3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネー
ト、ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネー
ト、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネー
ト、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキ
シレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン
−1,4−ジイソシアネート等のジイソシアネート類、
トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネ
ート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネート等の
トリイソシアネート類、4,4′−ジメチルジフェニル
メタン−2,2′,5,5′−テトライソシアネート等
のテトライソシアネート類などが挙げられる。
【0009】第二の反応性成分のうち、外殻にポリウレ
ア樹脂を形成するポリアミンとしては、エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、m
−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ピペ
ラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペ
ラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、N−アミノエチルプロ
ピレンジアミン等や水が挙げられる。
【0010】同じく第二の反応性成分のうち、外殻にポ
リウレタン樹脂を形成する多価ヒドロキシ化合物として
は、特開昭60−49991号公報に記載されているよ
うな各種の化合物を使用することができる。例えば、エ
チレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,
8−オクタンジオール、プロピレングリコール、ブチレ
ングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタ
ンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオ
ール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジ
オール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、グリ
セリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,1,1
−トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の
他に、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール等のポリオキシアルキレン
グリコール、グリセリン−エチレンオキサイド付加物、
ペンタエリスリトール−エチレンオキサイド付加物、ジ
ヒドロキシシクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール等の脂環式アルコール、2−フェニルプロピ
レングリコール、m−キシリレングリコール、p−キシ
リレングリコール、α,α′−ジヒドロキシ−p−ジイ
ソプロピルベンゼン等の芳香族アルコール、4,4′−
ジヒドロキシジフェニルメタン等の多価フェノール、2
−(4,4′−ジヒドロキシジフェニルメチル)ベンジ
ルアルコール等のフェノールアルコール、1,4−ジ
(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、レゾルシノール
ジヒドロキシエチルエーテル、ビスフェノールAのエチ
レンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレン
オキサイド付加物等の多価フェノールとアルキレンオキ
サイドとの付加物などが挙げられる。また、ヒドロキシ
ポリエステルも使用することができる。
【0011】また、第二の反応性成分として、上記ポリ
アミンと多価ヒドロキシ化合物とを併用すれば、ポリウ
レア−ポリウレタンブロック共重合体よりなる外殻を形
成することができる。さらに、例えば、エタノールアミ
ン、プロパノールアミン、アミノフェノール、エポキシ
化合物のアミン付加物等のアミノヒドロキシ化合物を第
二の反応性成分として使用して、1つの重合骨格にウレ
ア基およびウレタン基を有するポリ(ウレア−ウレタ
ン)樹脂を外殻に形成することもできる。この場合、ア
ミノヒドロキシ化合物は、分子中にアミノ基およびヒド
ロキシ基のいずれかまたは双方を2個以上置換していて
もよく、その代表的なものを例示すれば、2−ヒドロキ
シトリメチレンジアミン等を挙げることができる。第二
の反応性成分は、単独でもあるいは同一または異なるタ
イプのものを混合して用いてもよく、イソシアネート基
1個に対してアミノ基またはヒドロキシ基を0.02〜
2モルの割合で使用するのが好ましい。
【0012】本発明において、外殻がポリウレタン樹脂
より構成される場合、第一の反応性成分と第二の反応性
成分の多価ヒドロキシ化合物との付加物からなるイソシ
アネートプレポリマーを使用することができる。これら
のプレポリマーとしては、トリレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート等とトリメチロールプロパンとの付加物、トリ
レンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物
等などが挙げられる。さらに、トナーの外殻を形成する
材料として、第一および第二の反応性成分と共にシリル
イソシアネート化合物を併用することができる。その具
体例としては、メチルシリルトリイソシアネート、ジメ
チルシリルジイソシアネート、トリメチルシリルイソシ
アネート、フェニルシリルトリイソシアネート、シリル
テトライソシアネート等がある。その他、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂等の高分子物質を外殻の構成成分として併
用してもよい。
【0013】次に、本発明の電子写真用カプセルトナー
を製造する方法について詳述する。カプセルトナーを製
造するためには、まず、定着性成分および着色剤を含有
する芯物質と外殻形成用の第一の反応性成分である多価
イソシアネート化合物とを適当な有機溶剤に溶解あるい
は分散させ、油状物質を形成する。有機溶剤としては、
定着性成分を溶解するものが好ましく使用でき、例え
ば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチ
レンクロリド等が挙げられる。得られた油状物質は、次
いで、外殻形成用の第二の反応性成分であるポリアミ
ン、多価ヒドロキシ化合物および/またはアミノヒドロ
キシ化合物を含有する水性分散媒中に添加され、攪拌等
の機械的手段により乳化分散させ、水性分散媒中に油状
物質が乳化分散した水中油型エマルジョンを形成する。
【0014】この油状物質を乳化させる際には、予め保
護コロイドを水性分散媒に含有させてもよい。保護コロ
イドとしては、水溶性高分子が使用でき、アニオン性高
分子、カチオン性高分子、両性高分子の中から適宜選択
することもできるが、ポリビニルアルコール、ゼラチ
ン、セルロース誘導体等が特に好ましい。また、水性分
散媒には界面活性剤を含有させてもよい。界面活性剤と
しては、アニオン性またはノニオン性の界面活性剤の中
から、上記保護コロイドと作用して沈澱や凝集を生じな
いものを適宜選択して使用することができる。好ましい
界面活性剤としては、アルキル硫酸ナトリウム(例え
ば、ラウリル硫酸ナトリウム)、アルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム(例えば、ノニルベンゼンスルホン酸
ナトリウム)、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム
塩、ポリオキシアルキレングリコールモノエーテル(例
えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)等
を挙げることができる。このようにして、油状物質を水
性分散媒中に分散させることによって得られたエマルジ
ョンは、昇温させることによって油性液滴表面で容易に
界面重合反応が生起し、外殻が形成される。
【0015】本発明においては、この外殻形成時に、油
状物質または水性分散媒中にカップリング剤を予め存在
させておく。カップリング剤としては、シラン系カップ
リング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム
系カップリング剤、ジルコアルミニウム系カップリング
剤等が好ましく使用できる。これらのカップリング剤の
うち、シラン系カップリング剤は、下記の一般式で示さ
れる加水分解可能なシラン化合物が好ましい。 Xn SiY4-n (式中、Xは有機基、Yは加水分解可能な基であり、n
は0〜3の整数である)
【0016】有機基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、オクチル基等のアルキル基、ビニ
ル基、アリル基等のアルケニル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、
ナフチル基等のアリール基、トリル基、キシリル基等の
アルカリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のア
リールアルキル基、スチリル基等のアリールアルケニル
基、フリル基、チエニル基、ピロリジニル基、ピリジル
基、イミダゾリル基等の複素環残基などが挙げられる
が、有機化合物残基であれば特に制限されるものではな
い。また、これらの有機基は、さらにビニル基、エポキ
シ基、メタクリル基、アミノ基、メルカプト基等の置換
基を有していてもよい。また、加水分解可能な基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、シクロヘキシルオキシ基、フェノキシ基、ベンジロ
キシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニル
オキシ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、ベンゾ
イルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、ベンゼンス
ルホニルオキシ基、ベンジロキシカルボニル基等のエス
テル基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ウレイ
ド基などが挙げられるが、加水分解されて反応性に富む
シラノール基を生成するものであれば特に制限されるも
のではない。代表的なものには、メトキシ基、エトキシ
基がある。
【0017】シラン系カップリング剤の具体的な例とし
ては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、トリス−(β−メトキシエトキシ)ビニルシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、β−メルカプトエチルト
リメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビニル
トリクロロシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−(ジエチレントリア
ミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロ
ピルトリエトキシシラン、イミダゾリントリエトキシシ
ラン、γ−[N−(β−メタクリロキシエチル)−N,
N−ジメチルアンモニウム]プロピルトリメトキシシラ
ン・クロライド、スチリルジアミノシラン、アミノ−ビ
ス−(トリメチルシラン)、γ−(ジアミノメチルチオ
プロピル)トリヒドロキシシラン、ビス−(γ−トリエ
トキシシリルプロピル)テトラスルファン等が挙げられ
る。
【0018】また、シラン系カップリング剤は、前記一
般式で示されるシラン化合物の加水分解生成物も使用す
ることができる。すなわち、シラン化合物のケイ素原子
に結合する加水分解可能な基(Y)や有機基(X)に置
換する加水分解可能な基が加水分解した化合物を使用す
ることができる。シラン化合物中に加水分解可能な基を
複数含有する場合は、必ずしも全ての基を加水分解する
必要はなく、部分的に加水分解された生成物であっても
よい。シラン系カップリング剤は、シラン化合物に含ま
れる官能基の相違により、正帯電および負帯電性のいず
れのトナーをも調製することができる。特に、分子中に
アルキル基を含有する場合には、負帯電性トナーとして
良好に用いることができる。
【0019】チタネート系カップリング剤の具体例とし
ては、下記の表1〜3に示されるようなものが挙げられ
る。
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】 チタネート系カップリング剤は、正帯電性が高いため、
特に正帯電性トナーに好ましく用いられる。
【0022】アルミニウム系カップリング剤としては、
代表的には次のようなものがある。
【表4】 アルミニウム系カップリング剤は、正帯電性が高いた
め、正帯電性トナーに好ましく用いられる。
【0023】カップリング剤は、pHを調整した水性分
散媒中へ添加する場合には、水溶性のものが好ましい
が、水に分散するものであってもよい。また、水に難溶
性のカップリング剤を用いる場合は、油状物質中に溶解
あるいは分散して用いることができる。これらのカップ
リング剤は、定着性成分に対して0.1〜20重量%程
度が望ましく使用され、2種以上のカップリング剤を併
用してもよい。以上のようにして得られるカプセルトナ
ーは、水性分散媒から分離し、水洗した後、乾燥する。
この分離、乾燥操作は、例えば、マイクロカプセル状の
トナーを含有するスラリーを乾燥する方法等、常法によ
り行うことができる。
【0024】本発明の電子写真用カプセルトナーには、
所望により帯電制御剤、定着助剤等の添加剤を含有させ
てもよい。また、シリカ、チタニア、アルミナ等の流動
化剤や、ポリスチレン微粒子、ポリメチルメタクリレー
ト微粒子、ポリフッ化ビニリデン微粒子等のクリーニン
グ助剤または転写助剤等の外添剤を添加してもよい。中
でも、一次粒径が5〜30nmの疎水性シリカが、特に
好ましく用いられる。本発明の電子写真用カプセルトナ
ーは、キャリアを用いない一成分系現像剤あるいはキャ
リアを用いる二成分系現像剤として用いてもよいが、二
成分系現像剤として用いるのが好ましい。キャリアを使
用する場合には、公知のキャリアであれば特に制限され
るものではなく、鉄粉系キャリア、フェライト系キャリ
ア、表面コートフェライトキャリア、磁性粉末分散型キ
ャリア等が使用できる。
【0025】
【作用】本発明においては、定着性成分、着色剤および
外殻形成用の第一の反応性成分を予め適当な溶媒に溶解
あるいは分散させ、この油状物質を第二の反応性成分を
含有する水性分散媒中に機械的に乳化分散させるもので
あり、それにより、油性液滴表面において界面重合反応
が生起して、トナーの外殻が形成される。この界面重合
反応の際に、本発明においては、油状物質または水性分
散媒中にカップリング剤を存在させるので、外殻形成時
にカップリング剤の有機基が容易に導入され、均一な外
殻を得ることができる。その結果、調製されるカプセル
トナーの環境依存性は、良好な帯電制御機能を有し、し
かも、長期にわたって良好な帯電性が得られる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例における「部」は重量部を意
味する。 実施例1 線状ポリエステル樹脂(Tg:46℃、Tm:80.0
℃、酸価:2.7、水酸価:34.4)2部および銅フ
タロシアニン顔料2部を酢酸エチル20部に添加し、サ
ンドミルで混合して分散液を調製した。この顔料分散液
6部に酢酸エチル24部を添加し、上記ポリエステル樹
脂30部を溶解した後、キシリレンジイソシアネート3
モルとトリメチロールプロパン1モルとの付加物3部お
よびメチルシリルトリイソシアネート0.5部を溶解
し、さらにシラン系カップリング剤C1633Si(OC
3 3 0.5部を溶解して油状物質を調製した。次い
で、カルボキシメチルセルロース(重合度900)の2
重量%水溶液120部に上記油状物質60部を添加し、
2分間混合処理して平均粒子サイズ5μmの水中油型エ
マルジョンを形成した。このエマルジョンに水300部
を添加し、50℃の恒温槽で3時間撹拌しながら界面重
合反応を行うと同時に、酢酸エチルを脱溶媒した。得ら
れた界面重合粒子から遠心分離機により水性相を除去
し、その後、洗浄水を加え、撹拌しながらカプセル粒子
を再分散させた。この洗浄操作を6回行った後、凍結乾
燥して粉体状のカプセル粒子を得た。得られたカプセル
粒子100部に対して疎水性酸化チタン(T805、日
本アエロジル社製)1部を添加し、混合してカプセルト
ナーを調製した。このカプセルトナーを複写機(A−C
olor、富士ゼロックス社製)にセットし、夏環境お
よび冬環境での画像濃度を測定したところ、濃度変化が
認められず良好な画像を得ることができた。また、夏環
境においても現像機からのトナーの飛散(クラウド)が
殆ど発生しなかった。
【0027】実施例2 シラン系カップリング剤に代えて、下記式で示されるチ
タネート系カップリング剤を用いた以外は、実施例1と
同様にしてカプセルトナーを調製した。得られたトナー
の帯電性は正極性を示した。 このカプセルトナーを複写機(前記A−Colorの改
造機)にセットし、夏環境および冬環境での画像濃度を
測定したところ、濃度変化が認められず良好な画像を得
ることができた。さらに、1万枚のコピーテストにおい
て良好な画像が得られた。
【0028】比較例 カップリング剤を添加しない以外は、実施例1と同様に
してカプセルトナーを調製し、同様の試験を行った。画
像濃度は冬環境に対して夏環境が約1/2の低濃度にな
り、また夏環境において現像機から大量のトナー飛散が
あり、実用上使用不可であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の電子写真用カプセルトナーは、
トナーの外殻がカップリング剤の存在下で形成されてい
るから、外殻表面が帯電制御され、カプセルトナーに帯
電付与を行うことができる。したがって、湿式製造法に
よるカプセルトナーの欠点である吸湿による帯電量低下
を防止できる。また、本発明の製造方法によれば、外殻
形成と同時にトナーの表面処理が行えるので、安価で、
効率よく表面改質カプセルトナーを調製することができ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着性成分および着色剤を含有する芯物
    質と外殻とからなる電子写真用カプセルトナーにおい
    て、外殻が、カップリング剤の存在下で形成されたポリ
    ウレア樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア−ポリウレ
    タンブロック共重合体およびポリ(ウレア−ウレタン)
    樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂よりなることを
    特徴とする電子写真用カプセルトナー。
  2. 【請求項2】 カップリング剤が、シラン系カップリン
    グ剤、チタネート系カップリング剤およびアルミニウム
    系カップリング剤から選ばれる請求項1記載の電子写真
    用カプセルトナー。
  3. 【請求項3】 定着性成分、着色剤および第一の反応性
    成分を含有する油状物質を第二の反応性成分を含有する
    水性分散媒中に分散させ、第一の反応性成分と第二の反
    応性成分とをカップリング剤の存在下に界面重合させて
    ポリウレア樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア−ポリ
    ウレタンブロック共重合体およびポリ(ウレア−ウレタ
    ン)樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂よりなる外
    殻を形成することを特徴とする電子写真用カプセルトナ
    ーの製造方法。
JP5130077A 1993-05-07 1993-05-07 電子写真用カプセルトナーおよびその製造方法 Pending JPH06317924A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005024780A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー、その製造方法、画像形成方法、画像形成装置およびプロセスカートリッジ

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JP2005024780A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー、その製造方法、画像形成方法、画像形成装置およびプロセスカートリッジ

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