JPH071334U - 軸受の密封装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受の転動体の外側において内輪と外輪との
間に内側シール部材と外側シール部材の２枚のシール部
材を、一度の組立作業で２枚とも装着できる構造の密封
装置を提供することである。 【構成】 内側シール部材２１の芯金２３に外向きの屈
曲部３６を設け、外側シール部材２２のリップ２９の根
元部に内側シール部材２１の上記屈曲部３６内径面に合
致する嵌合部３７を設け、軸受に組付ける前の状態で
は、その嵌合部３７が前記の屈曲部３６の内径面に嵌着
されて内側シール部材２１と外側シール部材２２とが一
体に組立てられている。上記両シール部材２１、２２を
圧入治具３８により内輪３３と外輪３１の間に圧入する
ことにより、内側シール部材２１と外側シール部材２２
とをそれぞれ所定のシール溝３２、３４に装着するよう
にした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は軸受の密封装置に関し、特に転動体の一側において内輪と外輪との 間に内側シール部材と外側シール部材の２枚のシール部材を装着した密封装置に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車のプロペラシャフト等の軸受においては、塵埃や雨水にさらされること から、その密封装置として、転動体の片側において内輪と外輪との間に内側シー ル部材と外側シール部材の２枚、転動体の両側において合計４枚のシール部材が 装着される。

【０００３】 図９は従来の密封装置の一例であり、内側シール部材１と外側シール部材２を それぞれ芯金３、４とそれと一体化されたシールゴム５、６とにより構成し、内 側シール部材１は、そのシールゴム５の外周縁に形成した装着部７を外輪８の内 径面のシール溝９に嵌入し、またそのシールゴム５の内周縁に形成したリップ１ ０を内輪１１の外径面に押圧し、その面をシールするようにしている。外側シー ル部材２は、そのシールゴム６の内周縁に形成した装着部１２を内輪１１の外径 面のシール溝１３に嵌入し、またそのシールゴム６の内周縁に形成したリップ１ ４を外輪８の内径面に押圧し、その面をシールするようにしている。

【０００４】 上記の内側シール部材１及び外側シール部材２は、これを組付ける際はそれぞ れ内側から順に１枚ずつ装着される。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、内側シール部材１と外側シール部材２を上述のように１枚ずつ 装着することは組立工数が多く、また組立設備が複雑となって製品のコスト高の 原因となる。

【０００６】 そこで、この考案は内外２枚のシール部材を予め一体に組合わせておき、２枚 のシール部材を１度に装着できるようにして、上述の問題点を解決することを目 的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための第１の手段は、転動体を介在した内輪と外輪との 間に内側シール部材と外側シール部材を装着し、上記各シール部材を芯金とこれ と一体のシールゴムとにより構成し、いずれか一方のシール部材を外輪内径面に 装着して内輪外径面をシールすると共に、他方のシール部材を内輪外径面に装着 して外輪内径面をシールするようにした軸受の密封装置において、上記内側シー ル部材の芯金に外向きの屈曲部を設け、上記外側シール部材のシールゴムのリッ プの根元部に上記内側シール部材の屈曲部に合致する嵌合部を設け、上記内側シ ール部材の屈曲部の屈曲高さを、上記嵌合部及びリップの根元部が嵌る高さに設 定した構成としたものである。

【０００８】 第２の手段は、転動体を介在した内輪と外輪との間に内側シール部材と外側シ ール部材を装着し、上記各シール部材を芯金とこれと一体のシールゴムとにより 構成し、いずれか一方のシール部材を外輪内径面に装着すると共に、他方のシー ル部材を内輪外径面に装着してなる軸受の密封装置において、上記内側シール部 材の芯金に外向きの屈曲部を設け、その屈曲部の外径面を外輪内径面又は内輪外 径面に嵌入して装着し、上記内側シール部材のリップを他方の軌道輪の対向面に 押圧し、上記外側シール部材のリップを上記屈曲部に押圧させた構成としたもの である。

【０００９】 第３の手段は、転動体を介在した内輪と外輪との間に内側シール部材と外側シ ール部材を装着し、上記内側シール部材を金属環により構成し、外側シール部材 を芯金とこれと一体のシールゴムとにより構成し、いずれか一方のシール部材を 外輪内径面に装着すると共に、他方のシール部材を内輪外径面に装着してなる軸 受の密封装置において、上記内側シール部材の金属環に外向きの屈曲部を設け、 その屈曲部の外径面を外輪内径面又は内輪外径面に嵌入して装着し、上記内側シ ール部材内径面とを他方の軌道輪との間に間隙を設け、上記外側シール部材の複 数のリップを上記内側シール部材に押圧させた構成としたものである。

【００１０】

【作用】

上記第１の手段に係る軸受の密封装置は、軸受に装着する前は、内側シール部 材の芯金の屈曲部の内側に外側シール部材の嵌合部及びリップの根元部が嵌合さ れ、両方のシール部材が一体に組合わされた状態にある。これを適当な圧入治具 を用いて軸受の内輪と外輪との間に圧入すると、内側シール部材は、外側シール 部材から分離され、内輪又は外輪のいずれか一方の軌道輪であって転動体に近い 方（即ち、内側）に装着部を有するものに装着され、そのシールゴムのリップは 他方の軌道輪のシール面に押圧され、シールを図る。外側シール部材は、転動体 から遠い方（即ち、外側）に装着部を有する軌道輪に装着され、そのシールゴム のリップは他方の軌道輪のシール面に押圧され、シールを図る。

【００１１】 また、前記の第２の手段に係る軸受の密封装置においても、軸受に装着する前 は、内側シール部材の芯金の屈曲部の内側に外側シール部材リップ部が縮径して 嵌合され、両方のシール部材が一体に組合わされる。これを適当な圧入治具を用 いて軸受の内輪と外輪との間に圧入すると、内側シール部材は、内輪又は外輪の いずれか一方の軌道輪であって転動体に近い方（即ち内側）に装着部を有するも のに装着され、その装着部と芯金外径面との間でシールを図り、またそのシール ゴムのリップは他方の軌道輪のシール面に押圧され、シールを図る。また、外側 シール部材は、転動体から遠い方（即ち、外側）に装着部を有する軌道輪に装着 され、そのシールゴムのリップは内側シール部材の芯金に押圧され、シールを図 る。

【００１２】 前記の第３の手段に係る軸受の密封装置においても、軸受に装着する前は、内 側シール部材を構成する金属環の屈曲部の内側に外側シール部材が嵌合され、一 体に組合わされる。これを圧入治具によって装着する作用は前述の場合と同様で ある。但し、この場合は内側シール部材の内径面と相手側軌道輪との間には間隙 が存在し、シール作用はないが、外側シール部材に複数のリップが設けられ、各 リップが内側シール部材に押圧されることによりシールが図られる。

【００１３】

【実施例】

図１から図５に示した第１実施例は、上述の第１の手段に係る軸受の密封装置 の実施例である。この密封装置は、内側シール部材２１と外側シール部材２２の 組合せからなる。これらのシール部材２１、２２はそれぞれ芯金２３、２４及び そのまわりに一体化されたシールゴム２５、２６とから成る。内側シール部材２ １はシールゴム２５の外周縁に装着部２７が形成され、その内周縁にリップ２８ が形成される。外側シール部材２２は、シールゴム２６の外周縁にリップ２９が 形成され、その内周縁に装着部３０が形成される。

【００１４】 上記の内側シール部材２１の装着部２７は、軸受の外輪３１の内径面に設けら れた内シール溝３２に嵌着され、またそのリップ２８は内輪３３の外径面に押圧 され、その面のシールを図る。

【００１５】 上記の外側シール部材２２の装着部３０は、内輪３３の外径面に設けられた外 シール溝３４（この外シール溝３４は前記の外輪３１の内シール溝３２よりも外 側、即ち転動体３５から遠い方に設けられる。）に嵌着される。またリップ２９ は外輪３１の内径面に押圧され、その面のシールを図る。

【００１６】 内側シール部材２１の芯金２３は、外周部分に外向きの屈曲部３６を有する。 また、外側シール部材２２のシールゴム２６の外周縁に、前記屈曲部３６の内径 面に合致する外径を有する嵌合部３７が形成され、その嵌合部３７の外側コーナ 部分に前記のリップ２９の根元部分が一体化される。

【００１７】 前記の屈曲部３６の屈曲高さは、上記の嵌合部３７を越えてリップ２９の根元 部分まで嵌る高さに形成される（図２参照）。

【００１８】 上記の内側シール部材２１と外側シール部材２２は、軸受に装着される前は、 図２に示すように内側シール２１の芯金２３の屈曲部３６の内側に外側シール部 材２２の嵌合部３７及びリップ２９の根元部を押込むことにより一体に組合わさ れる。このとき、リップ２９はその根元部が屈曲部３６で押さえられるため、図 示のように縮径方向に弾性変形して内側に屈曲される。

【００１９】 上記の両シール部材２１、２２の組立体を軸受の内輪３３と外輪３１との間に 装着するには、図２に示すような圧入治具３８を用いる。この圧入治具３８は、 内側シール部材２１の外端面を押圧する外周押圧部３９と、外側シール部材２２ の中央部分を押圧する内周押圧部４１を有する。この内周押圧部４１の突出高さ は外周押圧部３９の突出高さより低く設定され、外周押圧部３９が内側シール部 材２１の外端面に当った状態で、内周押圧部４１は外側シール部材２２に当たら ず、内側シール部材２１を一定以上押込んだ状態（図３の一定鎖線参照）ではじ めてその外側シール部材２２の外端面に当たる。

【００２０】 上述のごとき圧入治具３８を用いて、内側シール部材２１と外側シール部材２ ２の組立体を内輪３３と外輪３１との間に装着するには、まず図２のように圧入 治具３８の外周押圧部３９を内側シール部材２１の外端面に当て、これを押圧す る。

【００２１】 そうすると、図３に示すように、内側シール部材２１の装着部２７が弾性変形 して外輪３１の内径面に押込まれ、これと同時に外側シール部材２２も一体に移 動してその装着部３０が内輪３３の外径部外端面に当たる。

【００２２】 更に圧入治具３８が前進すると、内側シール部材２１が外側シール部材２２か ら離れて内方に移動し、内周押圧部４１が外側シール部材２２の中央部に当たる （図３の一点鎖線参照）。

【００２３】 圧入治具３８が更に進むと、図４に示すように、外側シール部材２２の装着部 ３０が弾性変形して、内輪３３の内径面に押込まれる。また、外側シール部材２ ２の装着部３０は内輪３３の外シール溝３４に嵌着され、同時に内側シール部材 ２１の装着部２７は外輪３１の内シール溝３２に嵌着される。このとき、内側シ ール部材２１のリップ２８は内輪３３の内径面に押圧され、シールを図る。

【００２４】 次に、圧入治具３８を後退させると、図１に示すように、外側シール部材２２ のリップ２９が外輪３１の内径面に押圧され、シールを図る。

【００２５】 なお、図５に示すように、内側シール部材２１の外端面と、外側シール部材２ ２の内端面に、それぞれのシールゴム２５、２６に相互に係合する爪４２、４３ を設け、両シール部材２１、２２の組合せが確実になるようにしてもよい。

【００２６】 次に、図６から図１１に示した第２実施例は、前述の第２の手段の実施例であ る。この場合の内側シール部材４５は、断面逆Ｌ形の芯金４６と内周縁にシール ゴム４７を一体化したものであり、芯金４６の屈曲部４８は外側シール部材４９ の外端面を越える幅を有する。上記シールゴム４７の内周縁にリップ５１が形成 される。

【００２７】 外側シール部材４９は芯金５２にシールゴム５３を一体化したものであり、シ ールゴム５３の外周縁にリップ５４が形成され、内周縁に装着部５５が形成され る。

【００２８】 軸受に装着する前の状態では図６に示すように、内側シール部材４５のリップ ５１が外側シール部材４９の屈曲部５６上に載り、また外側シール部材４９のリ ップ５１が内側シール部材４５の屈曲部４８の内径面に押圧される。

【００２９】 上記の内側シール部材４５と外側シール部材４９の組立体は、適当な圧入治具 ５７により内輪３３と外輪３１との間に圧入される（図７参照）。この場合内側 シール部材４５は外側シール部材４９に対して相対的に前進して、それぞれ所定 の内シール溝５８及び外シール溝５９に嵌着される。このとき内側シール部材４ ５の芯金４６が外輪３１の内径面に密着してシールが図られ、またリップ５１が 内輪３３の外径面に押圧されシールが図られる。

【００３０】 また、外側シール部材４９のリップ５４が内側シール部材４５の芯金４６の屈 曲部４８の内径面との間でシールが図られる。両シール部材４５、４９を装着し た状態で両シール部材４５、４９は、図７に示すように、外側シール部材４９の リップ５４が内側シール部材４５の屈曲部４８に押圧され、シールを図る。

【００３１】 なお、図８に示すように、内側シール部材４５のシールゴム４７の外端面に断 面台形の突起部６１を設け、その突起部６１と部分的に嵌り合う凹所６２を外側 シール部材４９に設けることにより、軸受に装着する前の段階での両シール部材 ４５、４９の一体化をより確実にすることができる。

【００３２】 また、一層シール効果を増すために、図９に示すように、外側シール部材４９ のシールゴム５３の内面にサイドリップ６３を設け、これを内側シール部材４５ の芯金４６に押圧させるようにしてもよい。

【００３３】 図１０に示したものは内側シール部材４５のシールゴム４７にサイドリップ６ ４を設け、これを外側シール部材の芯金５６に押圧させたものである。

【００３４】 図１１に示したものは、外側シール部材４９のシールゴム５３の内面にラジア ル方向に突き出したラジアルリップ６５を設け、これを内側シール部材４５の屈 曲部４８に押圧させたものである。

【００３５】 次に、図１２から図１４に示した第３実施例は、前述の第３の手段の実施例で ある。この場合は、内側シール部材４５を断面逆Ｌ形の屈曲部４８を有する金属 環のみにより構成し、その内径面と内輪３３外径面との間に間隙Ｇを設けている 。

【００３６】 外側シール部材４９は、前述の第２実施例と同様に、芯金５２とシールゴム５ ３とから成り、その構成に加えてそのシールゴム５３に３枚のサイドリップ６３ を設け、各サイドリップ６３を前記の内側シール部材４５に押圧したものである 。また、図１３に示したものは、屈曲の方向が異なる２枚のサイドリップ６３を 設けたものである。図１４に示したものは２枚のサイドリップ６３と１枚のラジ アルリップ６５とを設けたものである。

【００３７】 上記の図１２から図１４に示したものは、装着以前の状態では、前記の各実施 例と同様に、内側シール部材４５の内面に押し込まれて一体化されているが、装 着時は圧入治具を用いて内輪３３と外輪３１の間に押込んで装着する。

【００３８】 なお、以上述べたいずれの実施例についても、内側シール部材２１、４５を内 輪３３に装着し、外側シール部材２２、４９を外輪３１に装着するようにしても よい。

【００３９】

【考案の効果】

以上のように、この考案は内側シール部材と外側シール部材が軸受に装着する 前の段階では一体に組合わされており、圧入時に内外に分離するか、又は所定の 間隔だけ広がって、それぞれ内輪及び外輪に装着される。従って、この考案によ れば、一度の組立作業で一挙に２枚のシール部材を軸受に装着することができる ので、作業能率が向上し、製品コストの低減に資することができる。

【提出日】平成５年１０月７日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００３

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００３】 図１５は従来の密封装置の一例であり、内側シール部材１と外側シール部材２ をそれぞれ芯金３、４とそれと一体化されたシールゴム５、６とにより構成し、 内側シール部材１は、そのシールゴム５の外周縁に形成した装着部７を外輪８の 内径面のシール溝９に嵌入し、またそのシールゴム５の内周縁に形成したリップ １０を内輪１１の外径面に押圧し、その面をシールするようにしている。外側シ ール部材２は、そのシールゴム６の内周縁に形成した装着部１２を内輪１１の外 径面のシール溝１３に嵌入し、またそのシールゴム６の内周縁に形成したリップ １４を外輪８の内径面に押圧し、その面をシールするようにしている。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の一部を示す断面図

【図２】同上の装着作業の手順を示す断面図

【図３】同上の装着作業の手順を示す断面図

【図４】同上の装着作業の手順を示す断面図

【図５】同上の変形例の一部を示す断面図

【図６】第２実施例の一部を示す断面図

【図７】同上の装着作業中の断面図

【図８】同上の変形例の一部を示す断面図

【図９】同上の変形例の一部を示す断面図

【図１０】同上の変形例の一部を示す断面図

【図１１】同上の変形例の一部を示す断面図

【図１２】第３実施例の一部を示す断面図

【図１３】同上の変形例の一部を示す断面図

【図１４】同上の変形例の一部を示す断面図

【図１５】従来例の一部を示す断面図

【符号の説明】

２１ 内側シール部材 ２２ 外側シール部材 ２３ 芯金 ２４ 芯金 ２５ シールゴム ２６ シールゴム ２７ 装着部 ２８ リップ ２９ リップ ３０ 装着部 ３１ 外輪 ３２ 内シール溝 ３３ 内輪 ３４ 外シール溝 ３５ 転動体 ３６ 屈曲部 ３７ 嵌合部 ３８ 圧入治具 ３９ 外周押圧部 ４１ 内周押圧部 ４２ 爪 ４３ 爪 ４５ 内側シール部材 ４６ 芯金 ４７ シールゴム ４８ 屈曲部 ４９ 外側シール部材 ５１ リップ ５２ 芯金 ５３ シールゴム ５４ リップ ５５ 装着部 ５６ 屈曲部 ５７ 圧入治具 ５８ 内シール溝 ５９ 外シール溝 ６１ 突起部 ６２ 凹所 ６３ サイドリップ ６４ サイドリップ ６５ ラジアルリップ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 転動体を介在した内輪と外輪との間に内
   側シール部材と外側シール部材を装着し、上記各シール
   部材を芯金とこれと一体のシールゴムとにより構成し、
   いずれか一方のシール部材を外輪内径面に装着して内輪
   外径面をシールすると共に、他方のシール部材を内輪外
   径面に装着して外輪内径面をシールするようにした軸受
   の密封装置において、上記内側シール部材の芯金に外向
   きの屈曲部を設け、上記外側シール部材のシールゴムの
   リップの根元部に上記内側シール部材の屈曲部に合致す
   る嵌合部を設け、上記内側シール部材の屈曲部の屈曲高
   さを、上記嵌合部及びリップの根元部が嵌る高さに設定
   したことを特徴とする軸受の密封装置。
2. 【請求項２】 転動体を介在した内輪と外輪との間に内
   側シール部材と外側シール部材を装着し、上記各シール
   部材を芯金とこれと一体のシールゴムとにより構成し、
   いずれか一方のシール部材を外輪内径面に装着すると共
   に、他方のシール部材を内輪外径面に装着してなる軸受
   の密封装置において、上記内側シール部材の芯金に外向
   きの屈曲部を設け、その屈曲部の外径面を外輪内径面又
   は内輪外径面に嵌入して装着し、上記内側シール部材の
   リップを他方の軌道輪の対向面に押圧し、上記外側シー
   ル部材のリップを上記屈曲部に押圧させたことを特徴と
   する軸受の密封装置。
3. 【請求項３】 転動体を介在した内輪と外輪との間に内
   側シール部材と外側シール部材を装着し、上記内側シー
   ル部材を金属環により構成し、外側シール部材を芯金と
   これと一体のシールゴムとにより構成し、いずれか一方
   のシール部材を外輪内径面に装着すると共に、他方のシ
   ール部材を内輪外径面に装着してなる軸受の密封装置に
   おいて、上記内側シール部材の金属環に外向きの屈曲部
   を設け、その屈曲部の外径面を外輪内径面又は内輪外径
   面に嵌入して装着し、上記内側シール部材内径面とを他
   方の軌道輪との間に間隙を設け、上記外側シール部材の
   複数のリップを上記内側シール部材に押圧させたことを
   特徴とする軸受の密封装置。