JPH07109951A - 多気筒2サイクルエンジンの冷却構造 - Google Patents

多気筒2サイクルエンジンの冷却構造

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JPH07109951A
JPH07109951A JP5280229A JP28022993A JPH07109951A JP H07109951 A JPH07109951 A JP H07109951A JP 5280229 A JP5280229 A JP 5280229A JP 28022993 A JP28022993 A JP 28022993A JP H07109951 A JPH07109951 A JP H07109951A
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JP
Japan
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cylinder
cooling water
chamber
air
water passage
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JP5280229A
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English (en)
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Akihiko Okubo
明彦 大久保
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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    • F01P3/00Liquid cooling
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンが、アルミニウムを母材として互い
に並設される複数のシリンダを一体的に備えた場合にお
いて、このシリンダに熱変形が生じることを抑制して、
潤滑油の供給量を少なくさせる。 【構成】 アルミニウムを母材として互いに並設される
複数のシリンダ95を一体的に設ける。上記シリンダ9
5の軸方向中途部で、互いに隣り合うシリンダ95,9
5間に冷却水通路147を延設する。上記シリンダ孔9
6の内周面から上記冷却水通路147に至る内周壁95
aの肉厚Wを同上シリンダ孔96の周方向各部で互いに
ほぼ等しくする。同上シリンダ95の軸方向中途部にお
ける冷却水通路147の断面積よりも、上記シリンダ9
5の頂面に開口する冷却水出口147aの開口面積を小
さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリンダがアルミニ
ウムを母材とし、シリンダ孔の内周面に表面硬化用のメ
ッキを施し、上記シリンダの壁内に冷却水通路を形成し
た多気筒2サイクルエンジンの冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上記多気筒2サイクルエンジンの冷却構
造には、従来、次のように構成されたものがある。
【0003】即ち、アルミニウムを母材として互いに並
設される複数のシリンダが一体的に設けられ、これら各
シリンダのシリンダ孔の内周面に表面硬化用のメッキが
施されて、これら各シリンダ孔にピストンが摺動自在に
嵌入されている。
【0004】同上各シリンダ孔の周りでシリンダの壁内
に冷却水通路が形成され、この冷却水通路を上記各シリ
ンダの頂面に開口させる冷却水出口が同上シリンダに形
成されている。また、上記冷却水出口は上記ピストンの
頂面に取り付けられたシリンダヘッドの冷却水通路に連
通している。
【0005】そして、上記冷却水は、まず、シリンダの
冷却水通路に送り込まれた後、上記冷却水出口を通って
上記シリンダヘッドの冷却水通路に流入し、これによ
り、上記シリンダやシリンダヘッドが冷却させられるよ
うになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
成のシリンダはアルミニウムを母材としているために、
シリンダが熱変形し易いものとなっている。
【0007】その上、各シリンダを一体とした多気筒エ
ンジンでは、隣り合うシリンダ間に冷却水通路が設けら
れておらず、また、シリンダ孔の内周面から冷却水通路
に至る内周壁の肉厚がシリンダ孔の周方向各部で不均一
となっている。よって、上記シリンダ孔の周方向におけ
るシリンダの各部の温度が互いに不均一となり、これに
より、上記シリンダの熱変形が助長されている。
【0008】更に、上記冷却水出口は、シリンダの軸方
向中途部における冷却水通路の断面積の大きさのまま
で、この冷却水通路をシリンダヘッド側に向って開口さ
せている(いわゆるオープンエンド式)。よって、上記
冷却水出口の開口面積が大きいため、その分、シリンダ
に所望の剛性を保ちにくく、この点でも、シリンダが熱
変形し易いものとなっている。
【0009】これらのことから、仮に、シリンダが大き
く熱変形したとしても、そのシリンダ孔の内周面に対す
るピストンの摺動抵抗が大きくならないよう、これら両
者間に対し潤滑油が十分に供給されるようになっている
が、このために、上記潤滑油の供給量が過多になるとい
う問題がある。
【0010】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、エンジンが、アルミニウムを母材と
して互いに並設される複数のシリンダを一体的に備えた
場合において、このシリンダに熱変形が生じることを抑
制して、シリンダ孔の内周面と、ピストンとの摺接部に
対する潤滑油の供給量を少なくさせるようにすることを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の多気筒2サイクルエンジンの冷却構造は、
アルミニウムを母材として互いに並設される複数のシリ
ンダを一体的に設けたエンジンにおいて、上記シリンダ
の軸方向中途部で、互いに隣り合うシリンダ間に冷却水
通路を延設すると共に、シリンダ孔の内周面から上記冷
却水通路に至る内周壁の肉厚を同上シリンダ孔の周方向
各部で互いにほぼ等しくし、同上シリンダの軸方向中途
部における冷却水通路の断面積よりも、上記各シリンダ
の頂面に開口する冷却水出口の開口面積を小さくしたも
のである。
【0012】上記エンジンにおいて、クランクケース内
に外部空気を吸入して予圧縮させ、この予圧縮された空
気を燃焼室に送り込み、この空気に燃料を噴射して燃焼
させる筒内噴射式としてもよい。
【0013】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。
【0014】図1と図21とにおいて、アルミニウムを
母材として互いに並設される複数のシリンダ95を一体
的に設けたエンジン7において、上記シリンダ95の軸
方向中途部で、互いに隣り合うシリンダ95,95間に
冷却水通路147を延設すると共に、上記シリンダ孔9
6の内周面から上記冷却水通路147に至る内周壁95
aの肉厚Wを、同上シリンダ孔96の周方向各部で互い
にほぼ等しくしてある。
【0015】このため、上記シリンダ孔96の周方向に
おけるシリンダ95の内周壁95aの各部が、冷却水6
3によって冷却される条件が互いにほぼ同じとなる。
【0016】よって、シリンダ孔96の周方向における
シリンダ95の内周壁95aの各部温度が互いにほぼ均
一となり、シリンダ95の熱変形が防止される。
【0017】しかも、同上シリンダ95の軸方向中途部
における冷却水通路147の断面積よりも、上記各シリ
ンダ95の頂面に開口する冷却水出口147aの開口面
積を小さくしてある。
【0018】このため、上記シリンダ95の冷却水通路
147内の冷却水63が冷却水出口147aを通り、短
絡的にシリンダヘッド104側に排水されることが防止
されて、シリンダ95の冷却が効果的に行われる。
【0019】また、冷却水出口147aの開口面積が小
さい分、従来のオープンエンド式のものに比べて、上記
シリンダ95の剛性が向上し、この点でも、シリンダ9
5の熱変形が防止される。
【0020】なお、上記エンジン7において、クランク
ケース80内に外部空気60を吸入して予圧縮させ、こ
の予圧縮された空気60を燃焼室105に送り込み、こ
の空気60に燃料31を噴射して燃焼させる筒内噴射式
としてもよい。
【0021】この場合、クランクケース80内には燃料
31が供給されず、上記クランクケース80が冷却され
難いことから、このクランクケース80が高温となり易
く、かつ、これに伴い、このクランクケース80に突設
される各シリンダ95も高温になって、上記シリンダ9
5が、より大きく熱変形しがちとなる。
【0022】しかし、この場合にも、前記したように、
シリンダ95の軸方向中途部で、互いに隣り合うシリン
ダ間に冷却水通路147を延設すると共に、シリンダ孔
96の内周面から上記冷却水通路147に至る内周壁9
5aの肉厚Wを同上シリンダ孔96の周方向各部で互い
にほぼ等しくし、同上シリンダ95の軸方向中途部にお
ける冷却水通路147の断面積よりも、各冷却水出口1
47aの開口面積を小さくしてあり、このため、前記し
たと同じように、上記シリンダ95の熱変形が防止され
る。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0024】図2から図9において、図中符号1は自動
車で、この自動車1は車体2、車体フレーム3、左右前
輪4,4および左右後輪5,5を有している。なお、図
中矢印Frは自動車1の前方を示し、下記する左右と
は、上記前方に向っての方向をいうものとする。
【0025】上記車体2の前部にはエンジン7が配設さ
れ、このエンジン7は前後ブラケット8,9や、その他
のブラケットにより上記車体フレーム3に支持されてい
る。上記エンジン7は第1〜第3気筒10〜12を備え
た並列3気筒の予圧縮式2サイクルエンジンである。上
記エンジン7の左端には動力伝達装置13が連設され、
上記エンジン7の動力は上記動力伝達装置13を介し上
記前輪4と後輪5の少なくとも一方に伝達されて、自動
車1が走行可能とされている。
【0026】上記エンジン7の後面に吸気マニホールド
15が突設され、この吸気マニホールド15の突出端に
スロットル弁16が取り付けられている。一方、上記エ
ンジン7の左側上方にエアクリーナ17が配設され、こ
のエアクリーナ17から前方に向って第1吸気管18が
延出し、上記スロットル弁16とエアクリーナ17とが
第2吸気管19で連結されている。
【0027】上記第2吸気管19にはエアフローセンサ
ー20が介設されている。
【0028】上記エンジン7の前面に排気マニホールド
21が突設されている。この排気マニホールド21の突
出端に第1排気管22の前端が連結され、この第1排気
管22の後端側は上記エンジン7の下方を通って後方に
延びている。この第1排気管22の後端に触媒管23、
第1マフラ24、および第2マフラ25,25が順次連
結されている。更に、上記第2マフラ25の後端に第2
排気管26と第3マフラ27とが順次連結されている。
また、上記第2排気管26の前後中途部から左側方に向
って分岐管28が突設されている。
【0029】上記の場合、第1排気管22の内面には触
媒が担持されている。また、上記触媒管23には温度セ
ンサー29が取り付けられている。
【0030】上記エンジン7に燃料31を供給する燃料
供給装置32が設けられている。この燃料供給装置32
は車体2の後部に設けられる燃料タンク33を備え、こ
の燃料タンク33内に電動式の燃料ポンプ34が設置さ
れている。一方、上記第1〜第3気筒10〜12に第1
〜第3燃料噴射弁36が取り付けられている。上記燃料
ポンプ34から吐出される燃料31を上記燃料噴射弁3
6に順次供給する燃料供給管39が設けられ、この燃料
供給管39の中途部に燃料フィルタ40が介設されてい
る。上記燃料噴射弁36に供給した後の残りの燃料31
を上記燃料タンク33に戻す燃料戻し管41が設けら
れ、この燃料戻し管41の中途部に差圧レギレータ42
が介設されている。
【0031】上記エンジン7の右側にエアーポンプ45
が設けられている。このエアーポンプ45の吸入口に上
記エアクリーナ17が空気吸入管46によって連結さ
れ、この空気吸入管46の中途部にサイレンサ47が介
設されている。上記エアーポンプ45から吐出される圧
縮空気48を上記燃料噴射弁36に順次供給する空気吐
出管49が設けられている。また、上記燃料噴射弁36
に供給した後の残りの圧縮空気48を、前記第1排気管
22の後端内に戻す空気戻し管50が設けられ、この空
気戻し管50の中途部に上記差圧レギレータ42が介設
されている。
【0032】上記第1〜第3気筒10〜12にはそれぞ
れ点火プラグ53が設けられている。
【0033】上記エンジン7に潤滑油55を供給する潤
滑装置56が設けられている。この潤滑装置56は、潤
滑油55を所定部位に供給する油ポンプ装置57と、潤
滑油55を貯留してこの潤滑油55を上記油ポンプ装置
57に供給する油タンク58とを有している。
【0034】図8と図9において、上記エンジン7の後
面側に水ポンプ62が取り付けられ、この水ポンプ62
は上記エンジン7によって駆動させられる。上記水ポン
プ62の吐出口から吐出される冷却水63はエンジン7
内を通ってこのエンジン7を冷却する。この後、同上冷
却水63はサーモスタット64と水送り管65を介しラ
ジエータ66に送り込まれ、ここで空冷された後、水戻
し管67を通り、上記水ポンプ62の吸入口に戻され、
上記したように再び吐出される。
【0035】特に、図3と図5において、上記エンジン
7が駆動すれば、空気60が前記第1吸気管18、エア
クリーナ17、第2吸気管19、スロットル弁16、お
よび吸気マニホールド15を順次通ってエンジン7に吸
入される。一方、各燃料噴射弁36により、燃料31が
圧縮空気48と共にエンジン7内に噴射され、これが点
火プラグ53により点火されて、燃焼に供される。この
燃焼により生じた排気68は上記排気マニホールド2
1、第1排気管22、触媒管23、第1マフラ24、第
2マフラ25、第2排気管26、および第3マフラ27
を順次通って排出される。
【0036】上記の場合、エアーポンプ45による圧縮
空気48の生成には、上記エアクリーナ17により濾過
された後の空気60の一部が用いられる。また、各燃料
噴射弁36により噴射される燃料31と、圧縮空気48
の各圧力とは前記差圧レギレータ42により適正に調整
される。
【0037】図6から図8において、上記エンジン7の
右側にはパワーステアリング用の油ポンプ70、ブレー
キ用の真空ポンプ71、および空調用のコンプレッサ7
2が設けられ、これら、および前記エアーポンプ45は
ベルト動伝機構73を介し上記エンジン7により駆動さ
れ、その各回転方向は図6中一点鎖線矢印の方向であ
る。74はアイドラーである。
【0038】図8において、上記エンジン7の後面側に
上記真空ポンプ71に連動するオルタネータ76が設け
られている。また、77はスタータモータである。
【0039】図10から図19において、前記エンジン
7はクランクケース80を有し、このクランクケース8
0は上ケース81と下ケース82とに上下二分割され
て、互いに着脱自在に締結されている。上記クランクケ
ース80内のクランク室83には左右ほぼ水平に延びる
クランク軸85が収容されている。このクランク軸85
の右端は前記ベルト動伝機構73を介し油ポンプ70や
真空ポンプ71等に連結されている。
【0040】上記クランク軸85はクランク主軸86、
三対のクランクアーム87、各一対のクランクアーム8
7にそれぞれ架設されるクランクピン88とで構成さ
れ、上記クランク主軸86が第1〜第4軸受90〜93
により上記上ケース81と下ケース82の互いの接合面
間に支承されている。
【0041】前記第1〜第3気筒10〜12に対応し
て、上記上ケース81から上方に向って左右三つのシリ
ンダ95が互いに一体的に突設されている。これらシリ
ンダ95は左右に並設され、各シリンダ95はそれぞれ
シリンダ孔96を有している。上記シリンダ95はアル
ミニウムを母材としており、各シリンダ孔96の内周面
には表面硬化用のクロムメッキが施されている。上記各
シリンダ孔96にそれぞれピストン97が上下摺動自在
に嵌入され、これら各ピストン97と、これに対応する
クランクピン88との間にそれぞれ連接棒98が介設さ
れている。この連接棒98の大端部99は上記クランク
ピン88に連結され、同上連接棒98の小端部101は
ピストンピン102を介して上記ピストン97に連結さ
れている。
【0042】上記シリンダ95の頂面たる上端には、締
結ボルト103によりシリンダヘッド104が着脱自在
に取り付けられている。このシリンダヘッド104、上
記シリンダ95、およびピストン97で囲まれた空間が
燃焼室105となっている。前記燃料噴射弁36と点火
プラグ53とは上記シリンダヘッド104に着脱自在に
取り付けられ、特に、図11で示すように上記燃料噴射
弁36のノズル106と、点火プラグ53の放電部10
7とが上記燃焼室105に臨んでいる。
【0043】図10、図11、図15から図17におい
て、上記下ケース82の下面側を覆うバランサケース1
10が設けられ、このバランサケース110は上記下ケ
ース82に着脱自在に締結されている。
【0044】上記下ケース82とバランサケース110
との間の空間がバランサ室111であり、このバランサ
室111には左右にほぼ水平に延びるバランサ軸112
が収容され、このバランサ軸112は前記クランク軸8
5の下方で、このクランク軸85と平行に延びている。
このバランサ軸112は左軸受113と右軸受114に
よって上記下ケース82とバランサケース110の互い
の接合面間に支承されている。上記クランクケース8
0、シリンダ95、およびバランサケース110の各右
側壁を外方から覆うサイドカバー116が設けられ、こ
のサイドカバー116内がギヤ室117とされている。
【0045】上記クランク軸85の右端に駆動歯車11
8が取り付けられている。一方、上記バランサ軸112
の右端に従動歯車119が取り付けられ、これら駆動歯
車118と従動歯車119は上記ギヤ室117に収容さ
れて互いに噛合している。そして、上記バランサ軸11
2は上記駆動歯車118と従動歯車119を介し、上記
クランク軸85に連動する。
【0046】上記の場合、従動歯車119は上記バラン
サ軸112の右端に固定される基部120と、上記駆動
歯車118に噛合する歯車本体121と、これら基部1
20と歯車本体121との間に介在するゴム製の円環状
緩衝体122と、この緩衝体122を基部120に支持
させるピン123とで構成されている。
【0047】上記ギヤ室117側とクランク室83側と
の間で潤滑油55が流動することを阻止するクランク軸
シール124と、同上ギヤ室117側とバランサ室11
1側とを仕切るバランサ軸シール125とが設けられて
いる。
【0048】図7、図8、および図10において、上記
クランク軸85の左端にはフライホイール126が締結
され、上記クランク軸85の動力は上記フライホイール
126を介し前記動力伝達装置13の入力側に伝えられ
るようになっている。
【0049】上記動力伝達装置13のミッションケース
128と、上記サイドカバー116とは、それぞれ上記
クランクケース80の上ケース81と下ケース82、シ
リンダ95、およびバランサケース110に跨って締結
されている。このため、これらの剛性が互いに高めら
れ、これにより、振動と騒音が低減させられている。
【0050】図11と図12において、上記クランクケ
ース80の後壁には第1〜第3気筒10〜12にそれぞ
れ対応させて吸気ポート129が形成され、こられ各吸
気ポート129の開口縁に前記吸気マニホールド15の
前端がボルト130により着脱自在に締結されている。
上記各吸気ポート129にそれぞれリード弁131が設
けられている。
【0051】上記リード弁131は上記クランクケース
80の後壁と、吸気マニホールド15の前端との間に挟
まれて上記クランクケース80に締結されるフランジ1
32と、このフランジ132からクランク室83に向っ
て一体的に突出する弁本体133とを備えている。この
弁本体133は平面断面が三角形をなし、上下に長く延
びている。この弁本体133の左右側壁にそれぞれ上下
三つの弁孔134が形成されている。また、これら弁孔
134を開閉させる薄板の弾性リード135が設けら
れ、このリード135は上記弁本体133に片持支持さ
れ、このリード135は自由状態で上記各弁孔134を
弾性的に閉じている。
【0052】図12から図14、および図21におい
て、上記各シリンダ孔96の周りで、クランク室83か
ら燃焼室105に向って延びる三つの掃気通路138が
シリンダ95に形成されている。
【0053】図21において、上記各掃気通路138の
うち、この符号138に(A)を付記したものが主掃気
通路で、他は副掃気通路である。左右で隣り合うシリン
ダ95,95の主掃気通路138(A),138(A)
のうち、同上両シリンダ95,95間に位置するもの
は、互いに干渉し合わないよう前後に配置されている。
【0054】上記各燃焼室105からシリンダ95の前
方に向って貫通する排気通路140が形成されている。
一方、前記排気マニホールド21は第1〜第3気筒10
〜12に対応して設けられる第1〜第3短管141〜1
43を有し、これら第1〜第3短管141〜143の各
後端はこれらに対応する各排気通路140の開口縁に締
結されている。また、同上第1〜第3短管141〜14
3の各前端は前下方に向って側面視円弧状に折り曲げら
れ、かつ、集合管144に連結されて互いに集合させら
れている。そして、この集合管144に前記第1排気管
22の前端が連結されている。
【0055】エンジン7の駆動時において、図18と図
19とで示す下死点の状態から、ピストン97がシリン
ダ孔96を上昇するときが吸入、圧縮過程であり、この
過程では、クランク室83が負圧になって、リード13
5が撓むことによりリード弁131が開弁する。する
と、上記第2吸気管19、スロットル弁16、吸気マニ
ホールド15、およびリード弁131を順次通して空気
60がクランク室83に吸入され、一方、これと同時
に、燃焼室105内に予め吸入されていた空気60が、
上昇するピストン97によって圧縮される。
【0056】図11で示すピストン97の上死点の手前
で、上記燃焼室105内で圧縮された空気60に対し、
燃料噴射弁36により燃料31と圧縮空気48とが噴射
され、燃焼室105内に混合気が生成される。次に、ピ
ストン97の上死点の直前で、点火プラグ53の放電に
より上記混合気の燃焼が開始されて気体が膨張し、上記
ピストン97が下降させられる。
【0057】上記ピストン97の下降で、前記したよう
にクランク室83に吸入されていた空気60が圧縮さ
れ、リード弁131が閉動作する。そして、上記ピスト
ン97が更に下降することで、上記クランク室83の空
気60が更に圧縮され、つまり、予圧縮される。
【0058】上記ピストン97が下降する途中で、ま
ず、排気通路140が開き、これを通って、上記燃焼に
よる燃焼ガスが排気68として排出される。即ち、これ
が排気過程である。ここから更にピストン97が下降す
ると、各掃気通路138が開く。すると、上記したよう
にクランク室83で予圧縮された空気60が掃気通路1
38を通って燃焼室105に流入する。即ち、これが掃
気過程である。そして、この空気60が上記燃焼室10
5に残留している上記燃焼ガスの一部を排気通路140
へ押し出す。また、これと共に、上記空気60が上記燃
焼室105に充満し、前記図18と図19とで示した下
死点の状態に戻る。
【0059】ここから、上記ピストン97が再び上昇
し、以下、前記した各過程が繰り返されて、クランク軸
85が各図中矢印で示す方向に回転し、このクランク軸
85を通してエンジン7が動力を出力する。
【0060】図18と図19とで示すように、ピストン
97が下死点に達したとき、クランクアーム87にピス
トン97のスカート下縁が接触しないよう、これらの互
いの対向面にそれぞれ面取り87a,97aが形成さ
れ、これにより、連接棒98を短くさせて、エンジン7
の全高を低くさせている。
【0061】図1、図10から図12、および図21に
おいて、上記各シリンダ孔96の周りでシリンダ95の
壁内に冷却水通路147が形成されている。前記第1気
筒10におけるシリンダ95の後壁に上記冷却水通路1
47に連通する水入口148が形成され、この水入口1
48に前記水ポンプ62の吐出口が連結されている。ま
た、上記冷却水通路147を上記シリンダ95の上端に
開口させる多数の冷却水出口147aが同上シリンダ9
5に形成され、これら冷却水出口147aはシリンダ孔
96の周方向にほぼ等間隔に配置されている。
【0062】一方、前記第3気筒12におけるシリンダ
ヘッド104の前後ほぼ中央で左側壁に、前記水送り管
65に連通する水出口が形成され、この水出口は上記冷
却水通路147の最上部に対応して設けられている。
【0063】そして、前記したようにエンジン7が駆動
するとき、これに連動する水ポンプ62により、まず、
上記水入口148を通り冷却水63がシリンダ95の冷
却水通路147に送り込まれて、このシリンダ95を冷
却する。この後、上記冷却水63は上記冷却水出口14
7aを通りシリンダヘッド104の冷却水通路147に
流入して、このシリンダヘッド104を冷却して上記水
送り管65側に排水される。また、上記冷却水63の一
部は分岐されて、エアーポンプ45の冷却も行う。
【0064】図1、図10、および図12で示すよう
に、上記シリンダ95の軸方向中途部(上下中途部)
で、左右隣り合うシリンダ95,95間に上記冷却水通
路147が延設されている。
【0065】また、図1、図12、および図21で示す
ように、同上シリンダ95の軸方向中途部で、各シリン
ダ孔96の内周面から上記冷却水通路147に至る内周
壁95aの肉厚Wが同上各シリンダ孔96の周方向の各
部で互いにほぼ等しくされている。
【0066】このようにして、上記シリンダ孔96の周
方向におけるシリンダ95の内周壁95aの各部が冷却
水63によって冷却される条件を互いにほぼ同じとし、
これにより、シリンダ孔96の周方向におけるシリンダ
95の内周壁95aの各部温度を互いにほぼ均一とし
て、シリンダ95の熱変形を防止している。
【0067】更に、図1、図10から図12、および図
21で示すように、同上シリンダ95の軸方向中途部に
おける冷却水通路147の合計断面積よりも、上記各冷
却水出口147aの合計開口面積が小さくされている。
【0068】このようにして、上記シリンダ95の冷却
水通路147内の冷却水63が冷却水出口147aを通
り、短絡的にシリンダヘッド104側に排水されること
を防止して、シリンダ95を効果的に冷却させている。
【0069】また、冷却水出口147aの開口面積を小
さくした分、従来のオープンエンド式のものに比べて、
上記シリンダ95の剛性を向上させてあり、これによっ
ても、シリンダ95の熱変形を防止している。
【0070】図12において、上記水入口148に対面
する冷却水通路147の内壁面には肉盛部146が一体
成形され、この肉盛部146により上記冷却水通路14
7の内壁面が他に比べて偏って過冷却されることが防止
されている。
【0071】ところで、上記エンジン7は、前記したよ
うに、クランクケース80内に外部空気60を吸入して
予圧縮させ、この予圧縮された空気60を燃焼室105
に送り込み、この空気60に燃料31を噴射して燃焼さ
せる筒内噴射式であるため、クランクケース80内に燃
料31が供給されず、上記クランクケース80が冷却さ
れ難いことから、このクランクケース80が高温とな
り、これに伴い、このクランクケース80に突設される
各シリンダ95も高温になって、上記シリンダ95が熱
変形しがちとなる。
【0072】しかし、前記したように、上記シリンダ9
5の軸方向中途部で、互いに隣り合うシリンダ間に上記
冷却水通路147を延設すると共に、上記シリンダ孔の
内周面から上記冷却水通路147に至る内周壁の肉厚を
同上シリンダ孔の周方向各部で互いにほぼ等しくし、同
上シリンダ95の軸方向中途部における冷却水通路14
7の断面積よりも、上記各冷却水出口147aの開口面
積を小さくしたことから、上記のような筒内噴射式のエ
ンジン7であっても、各シリンダ95の熱変形が防止さ
れる。
【0073】図7、図12、図13、および図20にお
いて、シリンダ孔96に開口する前記各排気通路140
の排気ポート149の上縁位置を上下可変として、排気
時期を調整する排気バルブ150が設けられている。
【0074】この排気バルブ150につき説明すると、
上記シリンダ95の外部から上記排気ポート149の上
部に向って貫通する弁孔151がシリンダ95に形成さ
れている。上記弁孔151に弁体152がその軸心回り
に回転自在に支承されている。この弁体152において
上記排気ポート149に臨む部分は断面が半円形とされ
ている。
【0075】上記弁体152にはプーリー153が取り
付けられ、このプーリー153はワイヤー154により
サーボモータに連結されている。
【0076】そして、エンジン7の低、中速回転時に
は、これを検出したセンサーの信号に基づき、制御装置
を介して上記サーボモータが駆動させられ、これによ
り、図13と図20中仮想線で示すようにワイヤー15
4とプーリー153を介し弁体152が回転させられ
る。すると、上記排気ポート149の上縁位置が下方に
変位させられて、その分、排気時期が遅延させられる。
【0077】一方、エンジン7の高速回転時には、同上
サーボモータ等により、図13中実線と、図20中破線
とで示すように弁体152が回転させられる。すると、
上記とは逆の作用により、排気ポート149の上縁位置
が上方に変位させられて、その分、排気時期が早められ
る。
【0078】このようにして、エンジン7の回転速度に
見合うよう排気時期が調整され、これにより、エンジン
性能が高められている。なお、上記排気バルブ150の
制御には、エンジン7の負荷の大きさを条件として加え
てもよい。
【0079】図5、図10、図11、図14から図16
において、前記潤滑装置56についてより詳しく説明す
る。
【0080】上記潤滑装置56の前記油ポンプ装置57
の吐出口は第1油路160により前記シリンダ95とピ
ストン97との摺接部に連通し、この摺接部に油タンク
58の潤滑油55がそれぞれ供給される。
【0081】また、同上油ポンプ装置57の吐出口は第
2油路163により前記第2〜第4軸受91〜93に連
通し、これら軸受に油タンク58の潤滑油55がそれぞ
れ供給される。
【0082】図10と図15とで示すように、上記各第
2油路163は、上記第2〜第4軸受91〜93と、ク
ランク軸85に形成された第3油路164とを通し、ク
ランクピン88と連接棒98の大端部99との連結部に
連通し、この連結部にも潤滑油55が供給される。
【0083】図11、および図16において、前記潤滑
装置56は、次の構成をも有している。
【0084】即ち、上記潤滑装置56は、下ケース82
に形成される第5油路172を有し、この第5油路17
2の一端はクランク室83の底部に開口し、他端は後下
方に延びて、同上下ケース82の後面に開口している。
また、この開口に一端が連結され他端が吸気マニホール
ド15の前端を貫通して上方に延出する油管173が設
けられている。この油管173の延出端はリード弁13
1よりも空気60の上流側で、同上リード弁131の上
部に対応するよう配設されている。
【0085】そして、上記クランク室83の底部に溜っ
た潤滑油55が、このクランク室83と吸気マニホール
ド15内との差圧により、第5油路172と油管173
とを介し上記リード弁131の上部に吸引されて供給さ
れる。また、上記潤滑油55は、リード弁131を通り
クランク室83に吸入されたとき、飛散してピストン9
7と連接棒98の連結部をも潤滑する。
【0086】図6、図8、図10、図11、および図1
5から図17において、前記バランサ室111の後側に
油室176が形成され、この油室176の右端は前記ギ
ヤ室117に隣接して互いに連通している。上記油室1
76とギヤ室117の各底部には互いに流入可能にギヤ
油175が溜められ、このギヤ油175に従動歯車11
9の下部が油浴させられている。そして、上記従動歯車
119が回転するとき、この従動歯車119にギヤ油1
75が掻き上げられて、上記駆動歯車118と従動歯車
119の噛合部が潤滑させられる。
【0087】また、上記従動歯車119と駆動歯車11
8により、順次掻き上げられたギヤ油175の一部が前
記第1軸受90と、右軸受114とに供給されて、これ
が潤滑させられる。
【0088】上記従動歯車119の後面に沿って延びる
バッフル板177がバランサケース110とサイドカバ
ー116に一体成形され、上記バッフル板177は上記
ギヤ室117と油室176とを仕切っている。そして、
上記従動歯車119の特に左右側面で掻き上げられたギ
ヤ油175がその慣性力で飛散して上記バッフル板17
7を乗り越えることにより、上記油室176に流入する
こととされている。また、上記バッフル板177の下部
に小孔の連通孔178が形成され、この連通孔178は
上記油室176の底部をギヤ室117に連通させてい
る。
【0089】上記バッフル板177は従動歯車119や
駆動歯車118が無用に多量のギヤ油175を掻き上げ
ることを防止し、連通孔178が上記従動歯車119側
に適量のギヤ油175を供給する。
【0090】特に、図6で示すように、エンジン7の後
側にギヤ式の電動油ポンプ180が設けられている。こ
の電動油ポンプ180の吸入口に吸入油管181を介し
て上記油室176の底部が連結されている。同上電動油
ポンプ180の吐出口は吐出油管182を介して前記真
空ポンプ71に連結され、この真空ポンプ71に油室1
76のギヤ油175が供給されて同上真空ポンプ71が
潤滑される。
【0091】特に図17において、上記真空ポンプ71
の排出空気184を、この排出空気184に含まれるギ
ヤ油175から分離して排出するブリーザ室185が設
けられている。
【0092】上記クランクケース80の後部には上第1
室〜上第4室186〜189が形成され、これらは左右
に並設されている。これら上第1室〜上第4室186〜
189のうち上第2室187と上第4室189はそれぞ
れ前記リード弁131を収容する部分であり、これら上
第2室187と上第4室189から外れた部分の空間が
上記上第1室186や上第3室188とされて、これら
186,188は上記ブリーザ室185の一部を構成し
ている。また、上記上第1室〜上第3室186〜188
の下方で下第1室〜第4室190〜193が同上クラン
クケース80の後部に形成され、これら下第1室〜第4
室190〜193も左右に並設されている。
【0093】上記上第1室186の天井壁には入口管1
95が取り付けられ、この入口管195に上記真空ポン
プ71の排出口が排出空気管196により連結されてい
る。上記した上第1室186を下第1室190に連通さ
せる第1空気路198が設けられている。
【0094】上記下第1室190と下第2室191は下
部同士が連通し、下第2室191と下第3室192は上
部同士が連通し、下第3室192と下第4室193とは
下部同士が連通している。また、上記下第4室193は
上第3室188に第2空気路199により連通し、上第
3室188の天井壁に第3空気路200が形成されて、
この第3空気路200はエンジン7の外部に開口してい
る。
【0095】上記上第1室186を油室176の底部に
連通させる第1油流下路201が設けられ、下第1室1
90と下第3室192を同上油室176に連通させる第
2油流下路202と第3油流下路203が設けられる。
更に、上第3室188を油室176の底部に連通させる
第4油流下路204が設けられている。
【0096】上記真空ポンプ71が駆動し、ギヤ油17
5を含んだ排出空気184が上記排出空気管196と入
口管195を通し上記ブリーザ室185に送り込まれる
とき、上記排出空気184は図17中仮想線で示すよう
に各室を上下動を繰り返しながら、流動して第3空気路
200を通り前記エアクリーナ17におけるエレメント
の下流側に戻される。
【0097】そして、上記排出空気184の上下動の繰
り返しで、これに含まれたギヤ油175が上記排出空気
184から慣性分離され、このギヤ油175は第1〜第
4油流下路201〜204を通り流下して、油室176
に溜められる。
【0098】図10と図22において、第2軸受91
は、クランクケース80の軸受孔80aに嵌入されたア
ウタレース91aと、このアウタレース91aとクラン
ク軸85のクランク主軸86の外周面との間に介設され
た多数のローラ91bと、これら各ローラ91bを上記
クランク主軸86の軸心周りに等間隔に位置させるため
のリテーナ91cとで構成されている。
【0099】上記アウタレース91aには、上記第2油
路163をローラ91b側に連通させる油路207が形
成され、この油路207を通して上記第2油路163側
から潤滑油55がローラ91b側に供給されて、これを
潤滑させるようになっている。
【0100】上記クランク軸85のクランクアーム87
の第2軸受91側の側面に環状溝208が形成され、こ
の環状溝208はクランク主軸86と同軸上に位置する
と共に、第3油路164の入口部に対応している。
【0101】上記アウタレース91aの軸方向一端91
a′がローラ91bよりも外側方に延出させられ、この
一端91a′が上記環状溝208内に嵌入されている。
また、上記一端91a′の外周面と、上記環状溝208
の開口縁208aとの間にはわずかの隙間209が形成
されている。
【0102】一方、上記第2軸受91を挟んで、環状溝
208とは反対側の軸受孔80aの内周面とクランク主
軸86の外周面との間にはラビリンスシール211が形
成されている。
【0103】そして、上記したように油路207を通り
ローラ91b側に供給された潤滑油55は、上記ローラ
91b周りを潤滑すると共に、同上潤滑油55の一部は
上記環状溝208を通って、第3油路164側に送り込
まれる。
【0104】この場合、ローラ91b側に供給された潤
滑油55の一部はクランク室83内に漏出しようとす
る。しかし、上記両隙間209,210は共に幅狭とさ
れている。また、上記軸受孔80aの内周面とクランク
主軸86の外周面との間には、上記したようにラビリン
スシール211が設けられている。このため、上記漏出
は極めてわずかに抑制される。
【0105】よって、エンジン7の始動時、ローラ91
b側に送り込まれた潤滑油55は無駄にクランク室83
側に漏出することが防止されて、直ちに、環状溝208
と第3油路164とを順次通って大端部99側に供給さ
れる。
【0106】
【発明の効果】この発明によれば、アルミニウムを母材
として互いに並設される複数のシリンダを一体的に設け
たエンジンにおいて、上記シリンダの軸方向中途部で、
互いに隣り合うシリンダ間に冷却水通路を延設すると共
に、上記シリンダ孔の内周面から上記冷却水通路に至る
内周壁の肉厚を同上シリンダ孔の周方向各部で互いにほ
ぼ等しくしてある。
【0107】このため、上記シリンダ孔の周方向におけ
るシリンダの内周壁の各部が、冷却水によって冷却され
る条件が互いにほぼ同じとなる。
【0108】よって、シリンダ孔の周方向におけるシリ
ンダの内周壁の各部温度が互いにほぼ均一となり、シリ
ンダの熱変形が防止される。
【0109】しかも、同上シリンダの軸方向中途部にお
ける冷却水通路の断面積よりも、上記各シリンダの頂面
に開口する冷却水出口の開口面積を小さくしてある。
【0110】このため、上記シリンダの冷却水通路内の
冷却水が冷却水出口を通り、短絡的に排水されることが
防止されて、シリンダの冷却が効果的に行われる。
【0111】また、冷却水出口の開口面積が小さい分、
従来のオープンエンド式のものに比べて、上記シリンダ
の剛性が向上し、この点でも、シリンダの熱変形が防止
される。
【0112】以上の結果、シリンダ孔の内周面とピスト
ンとの間のクリアランスは小さくでき、よって、その
分、シリンダ孔の内周面と、ピストンとの摺接部に対す
る潤滑油の供給量を少なくできるという効果がある。
【0113】なお、上記エンジンにおいて、クランクケ
ース内に外部空気を吸入して予圧縮させ、この予圧縮さ
れた空気を燃焼室に送り込み、この空気に燃料を噴射し
て燃焼させる筒内噴射式としてもよい。
【0114】この場合、クランクケース内には燃料が供
給されず、このため、上記クランクケースが冷却され難
いことから、このクランクケースが高温となり易く、か
つ、これに伴い、このクランクケースに突設される各シ
リンダも高温になって、上記シリンダが、より大きく熱
変形しがちとなる。
【0115】しかし、この場合にも、前記したように、
シリンダの軸方向中途部で、互いに隣り合うシリンダ間
に冷却水通路を延設すると共に、シリンダ孔の内周面か
ら上記冷却水通路に至る内周壁の肉厚を同上シリンダ孔
の周方向各部で互いにほぼ等しくし、同上シリンダの軸
方向中途部における冷却水通路の断面積よりも、上記各
冷却水出口の開口面積を小さくしてあり、このため、前
記したと同じように上記シリンダの熱変形が防止され
る。
【0116】即ち、上記のように筒内噴射式のエンジン
であっても、シリンダの熱変形が防止されて、潤滑油の
供給量が少なくされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図10の1‐1線矢視図である。
【図2】自動車の全体右側面図である。
【図3】自動車の全体平面図である。
【図4】自動車の全体正面図である。
【図5】図3の部分拡大図である。
【図6】図2の部分拡大図である。
【図7】図4の部分拡大図である。
【図8】エンジンの背面図である。
【図9】エンジンの左側面部分破断図である。
【図10】図7の縦断面図である。
【図11】図10の11‐11線矢視断面図である。
【図12】図11の12‐12線矢視断面図である。
【図13】図12の13‐13線矢視断面図である。
【図14】図12の14‐14線矢視断面図である。
【図15】図10の部分拡大図である。
【図16】図15の16‐16線矢視断面図である。
【図17】図16の17‐17線矢視断面図である。
【図18】図11の一部に相当する作用説明図である。
【図19】図18で示したものの部分正面図である。
【図20】図12の20‐20線矢視断面図である。
【図21】図10の21‐21線矢視断面図である。
【図22】図10の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 自動車 7 エンジン 31 燃料 36 燃料噴射弁 60 空気 63 冷却水 80 クランクケース 95 シリンダ 95a 内周壁 96 シリンダ孔 97 ピストン 104 シリンダヘッド 105 燃焼室 147 冷却水通路 147a 冷却水出口 W 肉厚

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムを母材として互いに並設さ
    れる複数のシリンダを一体的に設け、これら各シリンダ
    のシリンダ孔の内周面に表面硬化用のメッキを施してこ
    れら各シリンダ孔にピストンを摺動自在に嵌入し、同上
    各シリンダ孔の周りでシリンダの壁内に冷却水通路を形
    成し、この冷却水通路を上記各シリンダの頂面に開口さ
    せる冷却水出口を同上各シリンダに形成した多気筒2サ
    イクルエンジンの冷却構造において、 上記シリンダの軸方向中途部で、互いに隣り合うシリン
    ダ間に上記冷却水通路を延設すると共に、上記シリンダ
    孔の内周面から上記冷却水通路に至る内周壁の肉厚を同
    上シリンダ孔の周方向各部で互いにほぼ等しくし、同上
    シリンダの軸方向中途部における冷却水通路の断面積よ
    りも、上記冷却水出口の開口面積を小さくした多気筒2
    サイクルエンジンの冷却構造。
  2. 【請求項2】 クランクケース内に外部空気を吸入して
    予圧縮させ、この予圧縮された空気を燃焼室に送り込
    み、この空気に燃料を噴射して燃焼させる筒内噴射式と
    した請求項1に記載の多気筒2サイクルエンジンの冷却
    構造。
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