JPH0665092U - 自動車用ルームランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形天井の取り付けに寄与するととも、ラン
プハウジングにレンズを確実に取り付けることができる
構造にした自動車用ルームランプを提供する。 【構成】 成形天井１０２に設けられたランプ取付孔９
に対応するルーフボウ１０１上に固定して取り付けられ
ているとともに、前記ランプ取付孔９に対向して設けた
レンズ取付孔７を有するランプハウジング５と、一端側
に前記ランプ取付孔９よりも大きな外径で形成したレン
ズ部６ａを有するとともに他端側に前記レンズ取付孔７
に螺合されるネジ溝１１を設けた取付部６ｂを有するレ
ンズ６とを備え、前記レンズ部６ａが成形天井１０２の
下面に当接して規制されるまで、取付部６ｂをランプ取
付孔９を通してレンズ取付孔７に螺合させて、ランプハ
ウジング５にレンズ６を固定するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車内のルーフに取り付けられる自動車用ルームランプに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

図２は一般的な自動車のルーフ部を車室内側より見て示す斜視図である。 図２において、この自動車では、ルーフパネルの内面側にチャンネル形状のル ーフボウ１０１が、その両端をルーフサイドレール１０４に溶接して複数設けら れ、このルーフパネルの内面側（下側）に成形天井１０２が配された構造になっ ている。また、このルーフ部の略中央にはルームランプ１００が取り付けられる 。

【０００３】 図３は、従来の自動車用ルームランプをルーフ部に取り付けた状態で示すもの で、図２のＡーＡ線に相当する部分の拡大断面図として示している。したがって 、図３において図２と同一符号を付したものは図２と同一のものを示している。

【０００４】 図３において、ルームランプ５０は、図２中のルームランプ１００に相当する もので、大きくはバルブ５１，バルブソケット５２，リフレクタ５３を取り付け たランプハウジング５４と、このランプハウジング５４の前面開口部分に取り付 けたレンズ５５とで構成されている。

【０００５】 さらに詳述すると、ランプハウジング５４は金属製で、前面が開口されており 、この前面開口部分５４ａの外周には取付用のフランジ５６が溶接により取り付 けられている。また、フランジ５６には複数の取付孔５７が点在して形成されて いる。

【０００６】 このランプハウジング５４は、ルーフボウ１０１に取り付けられるもので、ル ーフボウ１０１には、フランジ５６が当接するまでランプハウジング５４を受け 入れるための開口５８が形成されているとともに、フランジ５６が当接されたと きに取付孔５７と一致される取付孔５９が、取付孔５７と対応する位置に各々設 けられている。

【０００７】 そして、ランプハウジング５４を取り付ける場合は、ルーフボウ１０１の下側 より、フランジ５６がルーフボウ１０１に当接するまでランプハウジング５４を 挿入させ、次いでビス６０をフランジ５６の下側から取付孔５７を通して取付孔 ５９に螺合させて締め付けると、ルーフボウ１０１に固定して取り付けることが できる。

【０００８】 また、ルーフボウ１０１の下側に配される成形天井１０２には、上記開口５８ 及び取付孔５７，５９をそれぞれ逃げた大きさの開口６１が、このルームランプ ５０が取り付けられる部分に対応して設けられる。

【０００９】 一方、レンズ５５はプラスチック製で、成形天井１０２の開口６１を全て覆っ て隠すことが可能な大きで、円板状に形成されている。また、裏面側には、先端 に爪６２ａを有して成る係止片６２が、ランプハウジング５４の開口部分５４ａ に対応して複数設けられている。

【００１０】 そして、レンズ５５を取り付ける場合は、成形天井１０２の下側から開口６１ を通して係止片６２を挿入させると、この係止片６２の爪６２ａがランプハウジ ング５４の開口部分５４ａの内周縁に弾性係合されて取り付けられる。また、こ の取り付けられた状態では、成形天井１０２の下面にレンズ５５が密着されて、 このレンズ５５により成形天井１０２の開口６１が完全に塞がれる。

【００１１】 これとは逆に、バルブ５１の交換等で、レンズ５５を取り外す必要が生じた場 合は、このレンズ５５を下側に強く引くと、係止片６２が内側に撓んで爪６２ａ と開口部分５４ａとの係合が外れて取り外すことができ、交換後、再び取り付け ることができる。

【００１２】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来のルームランプでは、ランプハウジング５４の開口部分５４ａの 内周縁に係止片６２の爪６２ａを弾性係合させて、レンズ５５が成形天井１０２ の下面に密着された状態でランプハウジング５４に取り付けている。しかし、こ の場合、レンズ５５を取り外す必要が生じたときのために、レンズ５５を下側に 強く引くと、係止片６２が内側に撓んで爪６２ａと開口部分５４ａとの係合を外 すことができる状態になっている。

【００１３】 したがって、このレンズ５５の取り付けでは、成形天井１０２に下側からレン ズ５５が密着されているとは言え、この成形天井１０２を支えるまでの機能を持 たせることはできない。 このため、レンズ５５の取り付けは成形天井１０２がほぼ完全に固定された後 から組み付ける必要があり、成形天井１０２をルーフパネル１０３側に固定する ための部材を多く必要とする。また、成形天井１０２の取り付けが不完全である と、成形天井１０２の振動等によってレンズ５５に過負荷が加わり、爪６２ａと 開口部分５４ａとの係合が外れてレンズ５５が脱落する虞もあった。

【００１４】 本考案は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は成形天井の取 り付けに寄与するととも、ランプハウジングにレンズを確実に取り付けることが できる構造にした自動車用ルームランプを提供することにある。

【００１５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、チャンネル形状のルーフボウが内面側に取 り付けられたルーフパネルと、このルーフパネルの内面側に配した成形天井とよ りなるルーフに取り付けられる自動車用ルームランプにおいて、前記成形天井に 設けられたランプ取付孔に対応して前記ルーフボウ上に固定して取り付けられて いるとともに、前記ランプ取付孔と対向して設けられるレンズ取付孔を有するラ ンプハウジングと、一端側に前記ランプ取付孔よりも大きな外径で形成したレン ズ部を有するとともに他端側に前記レンズ取付孔に螺合されるネジ溝を設けた取 付部を有するレンズとを備え、前記レンズ部が前記成形天井の下面に当接して規 制されるまで、前記取付部を前記ランプ取付孔を通して前記レンズ取付孔に螺合 させて、前記ランプハウジングに前記レンズを固定してなる構成としたものであ る。

【００１６】

【作用】

この構成によれば、ルーフボウ上に固定して取り付けられているランプハウジ ングのレンズ取付孔に、成形天井のランプ取付孔を通してレンズの取付部を螺合 固定すると、ランプ取付孔よりも大きく形成されているレンズ部の一部が成形天 井の下面側を押さえた状態に締結されてレンズがランプハウジングに対して確実 に取り付けられる。また、この締結で成形天井のルーフボウに対する固定も同時 に行われる。したがって、この部分でのルーフボウと成形天井の固定を省略する ことができるとともに、この固定をルーフ部に対する成形天井の仮固定として使 用することもできる。

【００１７】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面を用いて詳細に説明する。 図１は本考案の一実施例に係る自動車用ルームランプをルーフ部に取り付けた 状態で示す断面図であり、図３と同様に図２のＡ−Ａ線に相当する部分の拡大断 面図として示している。したがって、図１において図２と同一符号を付したもの は図２と同一のものを示している。

【００１８】 図３において、ルームランプ１は、図２中のルームランプ１００に相当するも ので、大きくはバルブ２，バルブソケット３，リフレクタ４を取り付けたランプ ハウジング５と、このランプハウジング５の前面側に取り付けたレンズ６とで構 成されている。

【００１９】 さらに詳述すると、ランプハウジング５は金属製で箱状に形成されており、前 壁５ａにはレンズ取付孔７が設けられている。また、このランプハウジング５は 、ルーフボウ１０１に取り付けられるもので、ルーフボウ１０１側にはレンズ取 付孔７に対応する開口窓８が形成されている。

【００２０】 そして、このランプハウジング５をルーフボウ１０１に取り付ける場合は、開 口窓８にレンズ取付孔７を一致させて、前壁５ａをルーフボウ１０１上に当接さ せた状態にしてランプハウジング５をルーフボウ１０１上に配置し、この状態で ルーフボウ１０１にランプハウジング５を溶接して固定される。

【００２１】 また、ルーフボウ１０１の下側に配される成形天井１０２には、上記開口窓８ を逃げた大きさのランプ取付孔９が、このルームランプ１が取り付けられる部分 に対応して設けられている。さらに、ランプ取付孔９の周囲全体が上方に突き出 されていて、この部分にレンズ６を埋め込むための凹部１０が形成されている。

【００２２】 一方、レンズ６はプラスチック製で、成形天井１０２の開口窓８の内径よりも 大きい外径で円板状に形成されたレンズ部６ａと、このレンズ部６ａの裏面側に レンズ取付孔７の内径に対応する外径で形成された取付部６ｂとを一体に設けて いる。また、取付部６ｂの外周面にはレンズ取付孔７に螺合可能なネジ溝１１が 形成されている。

【００２３】 そして、レンズ６を取り付ける場合は、成形天井１０２の下側からランプ取付 孔９及び開口窓８を通して取付部６ｂを挿入させ、さらにレンズ取付孔７にネジ 溝１１を螺合させてレンズ６を回転させ、レンズ取付孔７にをねじ込んで行く。 また、取付部６ｂが所定量ねじ込まれると、ランプ取付孔９よりも大きく形成さ れているレンズ部６ａの外周部分が成形天井１０２の下面側に突き当って、レン ズ部６ａで成形天井１０２の下面を押さえた状態になり、さらにねじ込むと締結 される。これにより、レンズ６がランプハウジング５に対して確実に取り付けら れるとともに、この締結で成形天井１０２のルーフボウ１０１に対する固定も同 時に行われる。なお、このようにして取り付けられたレンズ部６ａは、図１に示 すように凹部１０内に埋め込まれた状態になる。

【００２４】 したがって、このように構成された自動車用ルームランプ１を使用した場合で は、この部分でのルーフボウ１０１と成形天井１０２の固定を省略することがで きる。また、この固定をルーフ部に対する成形天井１０２の仮固定手段として使 用することもでき、成形天井の組み込み作業性が向上する。

【００２５】 一方、バルブ２の交換等で、レンズ６を取り外す必要が生じた場合は、レンズ ６を前とは反対の方向に回転させるとねじ込みが解かれて取り外すことができ、 また交換後は前と同じようにして再び取り付けることができる。

【００２６】

【考案の効果】

以上説明したとおり、本考案に係る自動車用ランプによれば、ルーフボウ上に 固定して取り付けられているランプハウジングのレンズ取付孔に、成形天井のラ ンプ取付孔を通してレンズの取付部を螺合させると、ランプ取付孔よりも大きく 形成されているレンズ部の一部が成形天井の下面側を押さえた状態に締結されて レンズがランプハウジングに対して確実に取り付けられるとともに、この締結で 成形天井のルーフボウに対する固定も同時に行われることになるので、この部分 でのルーフボウと成形天井の固定を省略することができる。また、この固定をル ーフ部に対する成形天井の仮固定としても使用することができる等の効果が期待 できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る自動車用ルームランプ
をルーフ部に取り付けた状態で示す断面図である。

【図２】一般的な自動車のルーフ部を車室内側より見て
示す斜視図である。

【図３】従来の自動車用ルームランプをルーフ部に取り
付けた状態で示す断面図である。

【符号の説明】

１ ルームランプ ５ ランプハウジング ６ レンズ ６ａ レンズ部 ６ｂ 取付部 ７ レンズ取付孔 ９ ランプ取付孔 １１ ネジ溝 １０１ ルーフボウ １０２ 成形天井 １０３ ルーフパネル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 チャンネル形状のルーフボウが内面側に
   取り付けられたルーフパネルと、このルーフパネルの内
   面側に配した成形天井とよりなるルーフに取り付けられ
   る自動車用ルームランプにおいて、 前記成形天井に設けられたランプ取付孔に対応して前記
   ルーフボウ上に固定して取り付けられているとともに、
   前記ランプ取付孔と対向して設けられるレンズ取付孔を
   有するランプハウジングと、 一端側に前記ランプ取付孔よりも大きな外径で形成した
   レンズ部を有するとともに他端側に前記レンズ取付孔に
   螺合されるネジ溝を設けた取付部を有するレンズとを備
   え、 前記レンズ部が前記成形天井の下面に当接して規制され
   るまで、前記取付部を前記ランプ取付孔を通して前記レ
   ンズ取付孔に螺合させて、前記ランプハウジングに前記
   レンズを固定してなることを特徴とする自動車用ルーム
   ランプ。