JPH0653566B2 - 結晶質リン酸ジルコニウムの製造方法 - Google Patents

結晶質リン酸ジルコニウムの製造方法

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JPH0653566B2
JPH0653566B2 JP59095275A JP9527584A JPH0653566B2 JP H0653566 B2 JPH0653566 B2 JP H0653566B2 JP 59095275 A JP59095275 A JP 59095275A JP 9527584 A JP9527584 A JP 9527584A JP H0653566 B2 JPH0653566 B2 JP H0653566B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な構造とそれに基づく特異な物性を有す
る結晶質リン酸ジルコニウムの製造方法に関する。
本発明による結晶質リン酸ジルコニウムは、多孔質吸着
体、イオン交換体、有害金属や高レベル放射性廃棄物の
固定化剤、触媒、超イオン伝導体及びその製造原料、ガ
ス分離剤、セラミックス材料等として有用である。
従来技術とその問題点 結晶質リン酸ジルコニウムは、公知の化合物であって、
その製造方法も種々提案されている。そして、その特異
な物理的性質に着目して、耐熱性、耐薬品性、耐酸化還
元性、耐放射線性等に優れた高交換能のイオン交換体と
して、更には層間化合物、触媒等としての応用も広く研
究されている。
しかしながら、公知の結晶質リン酸ジルコニウムは、実
用上の性質に関して種々の改善の余地があり、その製造
法も操業上の危険性等の理由により工業化に適したもの
とは言い難い。
問題点を解決するための手段 本発明者は、従来技術の上記の如き問題点に鑑み、種々
実験及び研究を重ねた結果、特定組成を有する混合液か
ら製造する場合には、比較的容易に結晶質リン酸ジルコ
ニウムが得られ、しかもその結晶質リン酸ジルコニウム
は、従来技術には見られない特性を有することを見出し
た。
即ち、本発明は、下記の結晶質リン酸ジルコニウムの製
造方法を提供するものである。
1(i) ジルコニウム化合物、ポリカルボン酸化合物及び
リン酸化合物とアンモニウム化合物及びアミン化合物の
少なくとも1種とを含む混合液であって、 (ii) ジルコニウム化合物(Zrとして)、ポリカルボ
ン酸化合物(Cとして)及びリン酸化合物として
(POとして)の割合が、第1図に示すモル比三角成
分図において、A(28,3,69)、B(63,6,
31)、C(44,43,13)、及びD(1,97,
2)の各点を結ぶ直線で囲まれた領域内にある混合物組
成を有し、且つZr1モル当り0.2〜100モルのア
ンモニウム化合物(アンモニウムイオンとして)及び/
又はアミン化合物(アミンカチオンとして)を含有する
混合液を、 (iii) pH10以下で反応させることを特徴とする、 (a) 式NHZr(PO・mHO [但し0≦m≦2]で表わされ、 (b) その結晶構造が、下表に示すd−間隔をもつX線回
折図形により特徴付けられ、 d(Å) 100×I/I 6.48−6.32 10−80 4.76−4.61 22−98 4.43−4.32 34−135 3.86−3.81 100 3.21−3.18 22−98 2.98−2.92 20−140 2.54−2.50 5−60 2.14−2.12 2−35 1.92−1.90 5−50 1.85−1.82 2−50 (c) 分析的計算による酸化物として式 4ZrO・3Pにより表わされる結晶質リン酸
ジルコニウムの製造方法。
(A) 式HZr(POで表わされ、 (B) その結晶構造が、下表に示すd−間隔をもつX線回
折図形により特徴付けられ、 (c) 分析的計算による酸化物として式 4ZrO・3Pにより表わされる結晶質リン酸
ジルコニウムを吸水させることを特徴とする、 (1) 式HZr(PO・mHO [但し、0<m≦2]で表わされ、 (2) その結晶構造が、下表に示すd−間隔をもつX線回
折図形により特徴付えられ、 d(Å) 100×I/I 6.49−6.33 7−58 4.73−4.60 45−90 4.44−4.35 50−110 3.86−3.80 100 3.23−3.17 30−85 2.95−2.90 25−128 2.55−2.52 5−45 1.92−1.90 5−45 1.83−1.81 3−44 1.66−1.65 3−40 (3) 分析的計算による酸化物として式 4ZrO・3Pにより表わされる結晶質リン酸
ジルコニウムの製造方法。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明により製造される新規な結晶質リン酸ジルコニウ
ム(a〜cの3種類)について説明する。
尚、以下に示すX線回折データにおいて、Iは強度であ
り、dは面間隔である。X線回折にはX線回折装置「ガ
イガーフレックス RAD−2A」(理学電機(株)
製)を使用し、測定時の照射源は45KV及び25mA
で操作される銅ターゲットX線管であり、圧縮粉末を2
゜(2θ)/分で走査し、CuKα照射及びグラファイ
トモノクロメーター[λ(CuKα)=1.54056
オングストローム]から記録した。dは2θ(ここでθ
はチャート上で観察される如きブラッグ角)として表わ
される回折ピークの位置から回折図形を得た。また、I
はバックグランドを減じた後の回折ピークの高さから測
定した。
(a)本発明の方法によりアンモニウムイオン含有反応
混合液から直接合成された本発明結晶質リン酸ジルコニ
ウムは含水率が極めて低く、酸化物として4ZrO
3Pなる化学組成を有し、骨格構造内の細孔にN
イオンを含有しており、一般式NHZr(PO
・mHO[mは前記に同じ]で表わされる。こ
の結晶質リン酸ジルコニウムは第1表に示すdを含む特
有の粉末回折図形を呈する。
第 1 表 d(Å) 100×I/I 6.48−6.32 10−80 4.76−4.61 22−98 4.43−4.32 34−135 3.86−3.81 100 3.21−3.18 22−98 2.98−2.92 20−140 2.88−2.81 0−35 2.59−2.56 3−40 2.54−2.50 5−60 2.14−2.12 2−35 2.04−2.02 1−30 1.99−1.97 1−30 1.92−1.90 5−50 1.85−1.82 2−50 1.79−1.78 0−25 1.67−1.65 0−30 1.65−1.64 2−45 1.59−1.57 2−40 1.53−1.52 0−30 1.49−1.48 0−30 1.33−1.32 0−25 本発明による一般式NHZr(PO・mH
O[mは前記に同じ]なる結晶質リン酸ジルコニウムの
X線粉末回折データは、第2表に示す数値で示される一
般的図形内に入る図形を有する。
第 2 表 d(Å) 100×I/I 6.48−6.32 10−80 4.76−4.61 22−98 4.43−4.32 34−135 3.86−3.81 100 3.21−3.18 22−98 2.98−2.92 20−140 2.54−2.50 5−60 2.14−2.12 2−35 1.92−1.90 5−50 1.85−1.82 2−50 (b)上記(a)の一般式NHZr(PO
mHOで示される結晶質リン酸ジルコニウムを約40
0〜1080℃で熱処理すると、骨格構造内のNH
オンをNH、N等のガスとして放出して一般式HZ
(POで示される結晶質リン酸ジルコニウム
に変化する。これは酸化物としてはやはり4ZrO
3Pなる化学組成により表わされ、且つ第3表に
示すdを含む特有の粉末回折図形を呈する。
本発明方法により反応混合液から晶出した一般式NH
Zr(PO・mHO[mは前記に同じ]を4
00〜1080℃で熱処理した結晶質リン酸ジルコニウ
ムHZr(POのX線粉末回折データは、第4
表に示す数値で示される一般的図形内に入る図形を有す
る。
第4表から明らかな如く、dは熱処理温度に関係なく一
定であるが、回折ピークは約650〜750℃を境とし
て2種のパターンに分かれる。第4表においては、65
0〜1080℃での図形を高温型、400〜750℃で
の図形を低温型と区別した(前記第3表についても同
様)。また、上記のNHZr(PO・mH
Oを熱処理して得た結晶質リン酸ジルコニウムの粉末X
線回折図形において400℃から1080℃まで温度上
昇させることによりd−間隔は必ず第4表に示す範囲に
入り、回折ピークのみが低温型から高温型に変化する。
それ故に低温型、高温型或いは両者の中間のもの等のH
Zr(PO粉末X線回折図形がいかなる場合に
おいても1つの回折図形の中で同時に存在することはあ
りえない。
400〜1080℃で熱処理して得た結晶質リン酸ジル
コニウムHZr(POは、吸湿性を備えている
が、その吸湿速度は比較的小さく、空気中において1週
間後にも吸湿能を有している。さらに上記結晶質リン酸
ジルコニウムを水分透過性のポリエチレン製袋内に収容
しておく場合には、1ヶ月後にもなお吸湿能を保持して
いる。逆に、該結晶質リン酸ジルコニウムを水中に投入
しても数分以内に完全に吸水を完了しない場合もある。
(c)上記のようにして吸収された水分は、酸化物とし
て表した場合に4ZrO・3Pなる化学組成を
有する必須骨格の細孔内に結晶水として入り込む。結晶
水の量は熱処理温度及び熱処理時間によって異なり、低
温型の方が高温型に比して吸水速度が大きい。
結晶水を得た結晶質リン酸ジルコニウムは、一般式HZ
(PO・mHO[mは前記に同じ]で表わ
され、第5表に示されるdを含む特有の粉末回折図形を
有する。
第 5 表 d(Å) 100×I/I 6.49−6.33 7−58 4.73−4.60 45−90 4.44−4.35 50−110 3.86−3.80 100 3.23−3.17 30−85 2.95−2.90 25−128 2.88−2.83 0−25 2.60−2.56 2−44 2.55−2.52 5−45 2.14−2.11 2−27 2.12−2.00 0−26 1.99−1.98 2−35 1.92−1.90 5−45 1.83−1.81 3−44 1.72−1.70 0−15 1.68−1.66 0−29 1.66−1.65 3−40 1.58−1.56 2−30 1.49−1.47 0−15 1.33−1.32 0−15 1.27−1.26 0−15 1.17−1.16 0−15 1.11−1.10 0−15 上記のHZr(PO・mHOなる含水結晶質
リン酸ジルコニウムを例えば150〜900℃で熱処理
すると、脱水反応により結晶水を含まないHZr(P
に可逆的に結晶変化する 本発明方法により反応混合液から晶出した一般式NH
Zr(PO・mHOなる結晶質リン酸ジルコ
ニウムを400〜1080℃程度で熱処理して結晶変化
させてHZr(POとした後、吸水させた一般
式HZr(PO・mHOなる含水結晶質リン
酸ジルコニウムのX線粉末回折データは、第6表に示す
数値で示される一般的図形内に入る図形を有する。尚、
上記HZr(PO・mHOを150〜250
℃の温度範囲で熱処理した場合には第4表で示す粉末X
線回折図形のHZr(POと後記第6表で示す
粉末X線回折図形のHZr(PO・mHOの
両者が生成し、これらが混ざった状態となる。
第 6 表 d(Å) 100×I/I 6.49−6.33 7−58 4.73−4.60 45−90 4.44−4.35 50−110 3.86−3.80 100 3.23−3.17 30−85 2.95−2.90 25−128 2.55−2.52 5−45 1.92−1.90 5−45 1.83−1.81 3−44 1.66−1.65 3−40 上記(a)のNHZr(PO・mHO、上
記(b)のHZr(PO及び上記(c)のH
Zr(PO・mHOで示される結晶質リン酸
ジルコニウムを1080℃以上で高温加熱処理すると、
いずれも結晶質ピロリン酸ジルコニウムZrP
なる。
本発明に係る新規な結晶質リン酸ジルコニウム結晶は、
酸化物のモル比で表わして4ZrO:3Pなる
化学組成の骨格構造を備え、結晶内にはミクロな細孔を
有してするものと推考される。即ち、ZrO:P
=1:1(モル比)なる酸化物としての化学組成を有
する公知のZr(HPO・nHOで示される結
晶質リン酸ジルコニウムは二次元的な層状構造を有して
いるのに対し、本発明による結晶質リン酸ジルコニウム
は三次元的な網目構造を有しており、アンモニウムイオ
ン、水素イオン及び分子径の小さいHO分子を部分的
に網目構造の細孔内に含むゼオライト状トンネル構造を
備えているものと推考される。本発明により製造される
各種の結晶質リン酸ジルコニウムのX線回折図形は類似
しており、その細孔内に存在するイオン類、分子類によ
って、特に4.6〜4.3オングストローム、2.9〜
2.8オングストローム及び2.6〜2.5オングスト
ロームにおいてdで示される図形変化が見られる。
また、式NHZr(PO・mHOの細孔内
のアンモニウムイオン、水素イオンは、網目構造の骨格
を形成しているZrに結合したリン酸基にP−ONH
、P−ONHとして結合している。また、X線
回折図形から、水浸等により網目構造の細孔内にとり込
んだHOは、リン酸基P−Oと水分子H−O−
Hが結合(P−O…H−O−H)したP−O−H
として存在していることがわかる。
次に本発明の結晶質リン酸ジルコニウムの製造法につい
て説明する。
まず、本発明方法において使用するジルコニウム化合物
としては、水溶性又は酸により水可溶性なる化合物が挙
げられ、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロオキシ塩化ジ
ルコニウム、四塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム等
のハロゲン化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、塩基性
硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム等の鉱酸のジルコ
ニウム塩、酢酸ジルコニル、ギ酸ジルコニル等の有機酸
のジルコニウム塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、硫
酸ジルコニウムナトリウム、酢酸ジルコニウムアンモニ
ウム、シュウ酸ジルコニウムナトリウム、クエン酸ジル
コニウムアンモニウム等のジルコニウム錯塩が例示でき
る。これらの化合物の中でもオキシ塩化ジルコニウム、
硫酸ジルコニウム等がより好ましい。
ポリカルボン酸化合物は、本発明ではカルボキシル基を
2個以上有するカルボン酸又はその塩を意味し、そのう
ち水溶性又は酸により水可溶性となるものであればよ
い。ここで、上記ポリカルボン酸化合物においてカルボ
キシル基を2個以上を必要とするのは次の理由による。
即ち、本発明において結晶質リン酸ジルコニウムを製造
するためには、混合液中でジルコニウムとカルボン酸と
を反応させることにより、カルボン酸ジルコニウム化合
物の錯体を形成させ、次いでリン酸化合物と反応させる
ことが必要である。しかし、上記錯体がモノカルボン酸
ジルコニウム化合物の錯体の場合には、温度、pH、濃
度等の条件変化、或いはリン酸化合物等の薬品添加によ
る影響を受け易く、その安定性が極めて低い。そのた
め、上記錯体状態を維持するのが困難となり、結果的に
はリン酸化合物との反応を充分に行なうことができなく
なる。
これに対し、上記錯体がポリカルボン酸ジルコニウム化
合物の錯体の場合には、その安定性は優れており、混合
液中で分解することもなく錯体の状態を維持したままリ
ン酸化合物と容易に反応することができる。依って、か
かる安定した錯体を得るためにはカルボキシル基を2個
以上有することが必要不可欠である。
上記ポリカルボン酸化合物としては、シュウ酸、シュウ
酸ナトリウム、シュウ酸水素ナトリウム、シュウ酸アン
モニウム、シュウ酸水素アンモニウム、シュウ酸リチウ
ム、マレイン酸、マロン酸、コハク酸及びこれらの塩類
等の脂肪族二塩基酸とその塩類;クエン酸、クエン酸ア
ンモニウム、酒石酸、リンゴ酸等の脂肪族オキシ酸及び
これらの塩類等が例示できる。これらのうちでも、シュ
ウ酸並びにそのナトリウム塩及びアンモニウム塩がより
好ましい。尚、本発明方法において前記ジルコニウム化
合物のうち、シュウ酸ジルコニウムナトリウム、クエン
酸ジルコニウムアンモニウム等のカルボキシル基を2個
以上有するカルボン酸のジルコニウム化合物は、前記ポ
リカルボン酸化合物と同様に混合液中で安定性に優れた
錯体を形成するので、ジルコニウム化合物として用いる
場合であっても、そのカルボキシル基は混合液における
として算入される。
リン酸化合物としては、水溶性又は酸により水可溶性と
なる化合物が挙げられる。具体的には、リン酸、第一リ
ン酸ナトリウム、第二リン酸アンモニウム、第三リン酸
ナトリウム等のオルトリン酸のアルカリ金属塩及びアン
モニウム塩;メタリン酸、ピロリン酸等の少なくとも1
個のP−O−P結合を有する縮合リン酸のアルカリ金属
塩及びアンモニウム塩等が例示される。これらのうちで
も、リン酸及びオルトリン酸のアンモニウム塩がより好
ましい。
アンモニウム化合物及びアミン化合物としては、水溶性
又は酸より水可溶性となる化合物が挙げられる。アンモ
ニウム化合物としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモ
ニウム、硝酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等の
無機アンモニウム化合物;水酸化テトラプロピルアンモ
ニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等の有機アン
モニウム化合物等が例示できる。前述のジルコニウム化
合物、カルボン酸化合物及びリン酸化合物の少なくとも
1種がアンモニウム含有化合物である場合には、これら
をアンモニウムイオン源としても同時に使用することが
できる。また、アミン化合物としては、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
ジ(N−ブチル)アミン、トリエチルアミン、トリプロ
ピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルエタノールア
ミン等が例示される。これらのうちでも、リン酸アンモ
ニウム、アンモニア水、塩化アンモニウム及びシュウ酸
アンモニウムがより好ましい。
本発明方法は、上記の各化合物を用いて以下のようにし
て実施される。まず、ジルコニウム化合物水溶液にカル
ボン酸化合物水溶液を加えるか、或いはカルボン酸化合
物水溶液にジルコニウム化合物水溶液を加えた混合水溶
液に、リン酸化合物又はその水溶液を加える。ジルコニ
ウム化合物水溶液にリン酸化合物を加えた後、カルボン
酸化合物水溶液を加える場合には、非晶質リン酸ジルコ
ニウムが生成し易く、結晶化度の低い製品となる。アン
モニウム化合物及び/又はアミン化合物の添加時期は、
混合液調製中のいつでも良く、添加時期の相違による効
果上の差異は認められない。各原料の混合に際しては、
撹拌を行なうことが望ましく、特にリン酸化合物を添加
する際には、部分的にリン酸濃度が高くなる状態が持続
しないようにして撹拌を行なう。混合液中では、ジルコ
ニウム化合物(Zrとして)、ポリカルボン酸化合物
(Cとして)及びリン酸化合物(POとして)
の割合が、第1図に示すモル比三角成分図において、A
(28,3,69)、B(63,6,31),C(4
4,43,13)及びD(1,97,2)の各点を結ぶ
直線で囲まれた領域内におさまり、且つZr1モル当り
アンモニウム化合物及び/又はアミン化合物0.2〜1
00モル程度となるように各原料を混合する。反応混合
液中の各原料の組成比が上記領域外となる場合には、結
晶化度が遅い、収率が近い、非晶質生成物を混有する、
未反応原料が残存する、所望外の結晶形を含む結晶質と
なる等の一又は二以上の問題が生ずる。
各原料を均一に溶解又は分散させた混合液の形態は、透
明溶液又は未溶解の過剰原料を含むスラリー状であって
も良い。反応混合液の濃度は、Zrが0.01〜25
%、より好ましくは0.1〜10%にするのが良い。Z
rが0.01%未満の稀薄溶液では経済的に極めて不利
であり、一方Zrが25%を上回る場合にはカルボン酸
塩、リン酸塩等が結晶として析出するので、生成物たる
結晶質リン酸ジルコニウムの濾過及び水洗が困難とな
る。上記の如き反応混合液は、pH10以下、好ましく
はpH0.5〜7で反応に供される。反応液のpHが7
〜10では含水率の高い結晶質リン酸ジルコニウムが生
成する傾向があり、pHが10を上回る場合には結晶化
度の低い結晶質リン酸ジルコニウムが生成する傾向が大
となる。反応混合液のpH調整剤としては、塩酸、硫
酸、硝酸等の鉱酸;水酸化アンモニウム、炭酸水素アン
モニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム等のアンモニウム及びアルカリ金属の水酸化物
及び炭酸塩等が例示される。反応温度(本発明におい
て、原料各成分の反応及び熟成による結晶質リン酸ジル
コニウムの晶出反応を一括して反応という)は、50℃
以上とすることが好ましい。反応温度が50℃未満では
目的生成物の晶出に長時間を要するので経済的に不利で
ある。一方、反応温度の上限は特に制限されないが、経
済性の観点からは200℃程度である。反応時間は原料
の種類(即ち原料の反応性)、原料の配合比、反応混合
液の濃度、温度及びpH、反応生成物の所望の結晶化度
等より大幅に変わり得るが、通常30分乃至20日程度
である。
生成した結晶質リン酸ジルコニウムNHZr(PO
・mHO[但し、mは前記に同じ]は、濾過、
デカンテーション、遠心分離等の公知の手段によって、
液相から分離され、洗浄された後、常法に従って脱水、
乾燥される。乾燥方法としては、加熱乾燥、風乾、或い
は五酸化リン、塩化カルシウム、シリカゲル等の乾燥剤
による吸着水の除去等がある。また上記結晶質リン酸ジ
ルコニウムを400℃以下の熱処理を行なうにより、結
晶水の脱水反応が起こり、NHZr(PO
なる。
次に、上記結晶質リン酸ジルコニウムを400〜600
℃の熱処理によって結合アンモニウムイオンが分解し、
式HZr(POなる結晶質リン酸ジルコニウム
が得られる。このとき通常600℃までにはNHイオ
ンが完全に分解するが、その熱処理時間や処理量によっ
ては570℃程度で分解が完結する場合もある。従っ
て、400〜600℃の熱処理により生成した結晶質リ
ン酸ジルコニウムはNHZr(POとHZr
(POの両者が生成し、これらの混ざった状態
となる。
さらに、加熱処理を1080℃を上回る温度で行なう場
合にはその結晶形が変化して公知のピロリン酸ジルコニ
ウム(ZrP)に結晶変化する。従って、900
℃付近〜1080℃の間で熱処理した生成物はHZr
(POとZrPとが混ざった状態となる。
このようにHZr(POは、400〜1080
℃の温度範囲内で得ることができる。
また、上記HZr(POを空気中に放置し、或
いは水中に投入して吸水させることにより、式HZr
(PO・mHO[mは前記に同じ]なる結晶質
リン酸ジルコニウムが得られる。尚、この結晶質リン酸
ジルコニウムは150〜900℃の加熱処理により、結
晶水が放出され、再びもとのHZr(POに戻
る。つまり、これは可逆的に変化する反応である。
以上の結晶質リン酸ジルコニウムの各温度による一連の
変化を下記に記す。
本発明方法における結晶質リン酸ジルコニウム形成の機
構は、明らかではないが次のように考えられる。即ち、
まず液中でジルコニウム化合物とカルボン酸化合物とが
反応してジルコニウム−カルボン酸の錯塩を形成する。
次いで、該液にリン酸化合物を添加することにより、該
錯塩が徐々に分解して、ジルコニウムイオンとリン酸イ
オンが反応し、同時にアンモニウムイオン又はアミンカ
チオンを交換するため、比較的低いpH領域で均質に結
晶質リン酸ジルコニウムが晶出及び成長する。従って、
得られる粉末粒子は、一次粒子の集合体が少なく単分散
が主体となる。つまり一般的によく用いられる乾式反応
や非晶質リン酸ジルコニウムの合成による一次粒子が集
合してなる二次粒子とは異なる。そして、上記粉末粒子
の形状は粒子径が0.1〜10μのキュービック状の単
結晶体であるが、この大きさは加熱時間、反応溶液中の
Zr含有濃度、処理温度等によって変化する。さらに結
晶の晶出及び成長する過程において撹拌が充分でない場
合には単結晶体の大きさ等が均一とならず、単結晶体同
士が一部重なり合った粒子となる。
このようにして得られる結晶質リン酸ジルコニウムはイ
オン交換能を有しているので、混合液中での反応時或い
は反応後に液中に溶存するカチオンを含有した形態をと
ることがある。反応混合液から結晶質リン酸ジルコニウ
ムが析出するに際して2種以上のアルカリイオン、特に
アンモニウムイオンとナトリウムイオンとが共存する場
合には、アンモニウムイオンの方が親和力が大きいの
で、ナトリウムの濃度が極めて高い場合を除き、選択的
にアンモニウムイオンを交換して、最終的にはナトリウ
ムを含まない結晶質リン酸ジルコニウムが生成する。生
成したアンモニウム交換リン酸ジルコニウムは、液中に
おいて非常に安定である。即ち、一般のアンモニウム型
カチオン交換体が高濃度の鉱酸と接触して、アンモニウ
ムイオンと水素イオンとの置換反応によりH型となるの
に対し、本発明によるアンモニウム型リン酸ジルコニウ
ムは、非可逆的で、濃鉱酸によっても変化しない。
発明の効果 (1)本発明の製造方法による結晶質リン酸ジルコニウ
ムは、陽イオン交換体として特異な優れた効果を奏す
る。即ち、公知の有機イオン交換体、及びリン酸ジルコ
ニウム(例えば、Zr(HPO・nHO)、ゼ
オライト等の無機イオン交換体は、乾燥状態及び高温状
態において、交換体自体が熱分解したり、交換体として
不適当な構造に変化したり(例えば、交換基の分解、結
晶変化等)、或いは交換量の著しい低下を生じたりする
ので、主に溶液中でのイオン交換体としての使用に限定
されている。これに対し、本発明による結晶質リン酸ジ
ルコニウムは、溶液中のみならず、乾燥状態及び高温状
態においても優れたイオン交換能を発揮する。
(2)本発明製造方法による結晶質リン酸ジルコニウム
のイオン交換作用は非可逆的であり、この点において公
知のイオン交換体とは著しく異なっている。即ち、本発
明製造方法による結晶質リン酸ジルコニウムの骨格構造
のミクロな細孔内にイオン交換により固定されたカチオ
ンは、種々の環境状況下において非常に安定である。例
えば、Naイオンは湿式又は乾式により当該結晶質リン
酸ジルコニウムに容易に固定され、NaZr(P
なる結晶質リン酸ジルコニウムを形成する。こ
れは、1000℃以上の高温加熱によっても、その結晶
及び組成は何等変化せず、また濃塩酸及び王水への長時
間浸漬或いはNaHSO(又はNaCl)との900
℃での加熱によっても何等変化を生じない。従って、こ
れまで困難とされていたNaイオン伝導体並びにNa以
外の金属イオン(Kイオン、Liイオン、Cuイオン
等)及び非金属イオン(Hイオン、NHイオン)の伝
導体の製造が容易となった。
(3)上述の如くイオン交換された金属が極めて安定で
あることから、本発明製造方法によるリン酸ジルコニウ
ムは種々の環境条件下で溶出のない有害金属の固定化
材、例えば高いレベルの放射性元素Csの固定化材とし
ても有用である。
(4)本発明製造方法による結晶質リン酸ジルコニウム
は、ゼオライト状トンネル構造を有しているので、触
媒、ガス分離剤、セラミックス材料等のミクロ多孔質材
料としても極めて優れた効果を発揮する。
(5)本発明の製造方法は、従来技術と異なり、厳しい
条件は要求されず、水熱合成により容易に且つ確実に結
晶質リン酸ジルコニウムが得られるので、安全性に優
れ、工業的規模での製造に最適である。
実施例 以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
尚、本発明は、これら実施例に記載した以外の方法によ
っても実施可能であり、実施例にのみ限定されるもので
はない。
以下の実施例における各種の測定は、次のようにして行
なった。
(1)ZrOについては、反応生成物を炭酸ナトリウ
ムを使用して溶融分解し、水で抽出し、不溶分を濾別し
た後、分解を完全に行なうため、不溶分を炭酸ナトリウ
ムにより繰返し分解し、水で抽出した。最後に残った不
溶分をピロ硫酸カリウムにより溶融分解し、水で抽出し
た後、マンデル酸塩とし、さらに灰化強熱してZrO
とした。
(2)Pについては、上記(1)と同様にして炭
酸ナトリウムによる溶融分解及び水抽出を行なった後、
抽出液からモリブドリン酸塩として沈殿させ、これに水
酸化ナトリウム規定液を過剰量添加し、硝酸規定液で滴
定し、定量した。
(3)NH 及びアミンカチオンは、示差熱天秤分析
及びIR分析を使用して測定し、前記X線回折分析及び
化学分析と併せて求めた。熱天秤示差熱分析については
熱分析装置として「示差熱熱天秤装置TAS100 T
G8110」(理学電機(株)製)を使用し、空気雰囲
気中、昇温速度10℃/分で測定した。
(4)HOは、試料を1000℃で加熱したときの重
量減から、アンモニウム及びアミンの重量をさらに減じ
て求めた。
(5)粉末粒子の形状については、走査型電子顕微鏡
「JSM−T300」(日本電子(株)製)を使用し、
加速電圧25KV、倍率3500〜10000倍で測定
した。
(6)赤外線吸収スペクトルについてはKBr錠剤法で
作成したペレットを赤外分光光度計「IR−460」
(島津製作所(株)製)を使用し、4000cm-1から
400cm-1で測定で行なった。
実施例1 オキシ塩化ジルコニウム結晶(ZrOCl・8H
試薬)32.7gを水に溶解させ、液量200gとした
後、これにシュウ酸結晶(H・2HO試
薬)17.9gを含む水溶液300gを撹拌しつつ加え
た。次いで、該混合液にリン酸水素アンモニウム(NH
PO98.0%)12.5gを含む水溶液10
0gを撹拌しつつ添加混合させた。かくして得られた混
合物の組成は、 1.0Zr:1.1PO:1.4C の原料配合割合(モル比)であった。この混合物に撹拌
下に3規定アンモニア水を加えて、混合液のpHを4.
5に調整した。かくして得られた反応混合物を内蓋に小
穴をあけて過度の水分蒸発を防止するようにした耐熱性
プラスチック容器に入れ、96℃恒温室中に自然圧下5
日間保持した後、容器内の固体反応生成物を吸引濾過
し、シュウ酸イオンが検出されなくなるまで繰り返し水
洗し、次いで固液分離した。ケーキ状の固体反応生成物
を乾燥器中で250℃、16時間処理して得られた乾燥
物16.7gは白色粉末であった。乾燥物の組成分析の
結果、生成物はZrO51.2%、P44.0
%、HO1.2%及びNH3.6%を含有してお
り、酸化物のモル比で表わして1.9NH・4.0Z
rO・3.0P・0.6HOの生成物組成を
示した。
かくして得られた乾燥生成物をX線回折法により解析し
た結果は、第7表及び第2図(a)に示す通りである。
このX線回折図形は第2表における主相と本質上同じX
線回折図形を有し、そして結晶質不純物を含有していな
かった。この生成物は、結晶質リン酸ジルコニウムNH
Zr(POと判定した。また、得られた白色
粉末生成物の熱分析、赤外分光分析及び粒子形状の観察
を行なった。その結果を第6図(a)と第7図(a)、
第8図(a)及び第9図(a)にそれぞれ示す。
実施例2 硫酸ジルコニウム溶液(ZrO28.0%を含むZr
OSO溶液)44.6gにシュウ酸アンモニウム結晶
[(NH・HO99.5%]30.5
%を水420gに溶解したシュウ酸溶液を撹拌しつつ加
えた。次いで、これにリン酸−ナトリウム(NaH
・2HO98.0%)20.1g及び塩化アンモ
ニウム20.0gを含む水溶液150gを撹拌下に混合
した。該混合物の組成は、 1.0Zr:1.4PO:0.7Cの原料配合
割合(モル比)であった。かくして得られた混合物を実
施例1で使用したものと同様のプラスチック容器に入
れ、96℃恒温室中に自然圧下2日間保持した後、生成
物を濾紙を使用して吸引濾過により分離した後、繰り返
し洗浄し、得られたケーキを室内中で風乾により1日乾
燥して白色粉末21.7gを得た。乾燥物の組成分析の
結果、生成物はZrO50.2%、P43.6
%、HO2.7%及びNH3.5%を含有してお
り、酸化物のモル比で表わして1.9NH・4.0Z
rO・3.0P・1.5HOの生成物組成を
示した。尚、生成物中のNa分析の結果、Naは含有し
ていなかった。Naの分析は、反応生成物粉末を必要最
小限のフッ化水素を用いて溶解し、原子吸光光度計を使
用して標準添加法にて測定した。生成物をX線回折法に
より解析した結果は、第8表及び第2図(b)に示す通
りである。このX線回折図形は第2表における主相と同
じX線回折図形を有し、実施例1と同種のNHZr
(POであった。さらに風乾生成物についてのT
G−DTA分析測定の結果は、400℃までわずかに且
つ徐々に脱水変化した。また400℃で3時間熱処理し
たものについてのX線回折分析測定の結果は、不純物を
含有せず、第8表における本質上同じX線回折図形であ
った。さらに400〜600℃ではアンモニア臭を発し
ながら重量減少を示し、結晶変化を起こした。
実施例3 硝酸ジルコニル[ZrO(NO・2HO結晶9
9.0%]16.4gに水を加えて溶解し、液量を75
gとした。これにクエン酸二アンモニウム[(NH
HC99.0%]15.3gを含む水溶液
300gを加え、次いでリン酸(HPO85.0%
溶液)12.9gと硝酸アンモニウム(NHNO
薬)10.0gとを混合調合して得た水溶液60gを撹
拌下混合した。この混合物の組成は、1.0Zr:1.
8PO:1.7Cの原料配合割合(モル比)で
あった。さらにこの混合物を3規定アンモニア水でpH
3.5に調整して反応混合物とした。かくして得られた
反応混合物を撹拌器及び還流装置をセットしたガラス製
フラスコ容器内に入れ、マントルヒーターを用いて撹拌
しながら3日間リフラックスした。固体生成物を濾紙で
吸引濾過し、熱水で洗浄を繰り返し、次いで固液分離し
た。得られたケーキを32℃、40%の恒温恒湿器中で
40時間乾燥物することにより白色粉末15.2gを得
た。乾燥物の組成分析の結果、生成物はZrO44.
1%、P41.2%、HO及びNHは14.
7%の値を示した。生成物をX線回折法により測定した
結果は、第9表に示す通りである。この回折図形におい
て乾燥生成物は結晶質不純物を含有しており、実施例1
のNHZr(PO生成物と同じX線粉末回折
図形を有し、第2表における主相と本質上同じX線回折
図形を有していた。尚、結晶質不純物はアンモニウムを
含有したガンマー型リン酸ジルコニウム、即ちZr1モ
ルに対し2モルのPOからなるアンモニウム交換リン
酸ジルコニウム[一般式γ−HNH 2-n Zr(PO
・mHO(0≦n≦2)]の一部である。第9
表において(γ)印はその結晶質不純物の回折ピーク、
(M)印は結晶質不純物とNHZr(PO
重なった回折ピークをそれぞれ示す。
実施例4 オキシ塩化ジルコニウム結晶(ZrOCl・8H
試薬)22.6gを水に溶解させ、液量150gとした
後、これにシュウ酸結晶(H・2HO試
薬)8.1gを含む水溶液200gを撹拌しつつ加え、
この混合物にリン酸(HPO85.4%)7.4g
及びNHC125.0gを含むリン酸溶液150gを
加えて混合液とした。この混合液の原料配合割合(モル
比)は、1.0Zr:0.9PO:0.9C
あった。このものを20%NaOH溶液を使用してpH
を2.0に調整した。この反応混合液を実施例1と同様
のプラスチック容器に入れ、96℃恒温室中に自然圧下
で2日間保持した後、固体反応生成物の濾過及び水洗を
繰り返し、固液分離した。脱水上りの収得物は含水率の
高い生成物で、その量は62.1gであった。さらにこ
のケーキを105℃で24時間乾燥器中で熱処理すると
乾燥白色塊状物140gを得た。生成物をX線回折法に
より解析した結果は、第10表に示す通りである。この
回折図形から、乾燥生成物は結晶性の悪い不純物は含水
率の高いもので、d=3.20オングストロームに特徴
的な非常に高い回折ピークを有するジルコニウム化合物
であった。第10表において(Z)印はその不純物の回
折ピークを、(M)印はその不純物とNHZr(P
の重なった回折ピークをそれぞれ示す。
実施例5 水375g、塩化アンモニウム10.0g及びシュウ酸
・2水和物(H・2HO)26.1gから
なる溶液にオキシ塩化ジルコニウムを水に溶解して得た
ZrO濃度20.4%の溶液61.3gを撹拌混合し
た後、リン酸−ナトリウム(NaHPO・2H
O)13.0gを含む溶液200gを混合した。この
混合物は、1.0ZrO:0.9PO:2.0C
の原料配合割合(モル比)であった。この混合物を
3規定アンモニア水でpH3.8に調整し、実施例1と
同様のプラスチック容器に入れ、90℃恒温室中に3日
間保持した。得られた生成物を濾過及び水洗した後、得
られた脱水ケーキを580℃で1時間電気炉中で熱処理
し、放冷後、水中に投入し、30分間マグネチック・ス
ターラーを用いて水中に分散させ、2日間(その間に1
回30分間スターラーにてビーカ低の沈降物を分散させ
た)水中放置した。かくして得られた固体反応物を吸引
濾過し、室内で2日間風乾し、白色粉末14.2gを得
た。生成物は、分析の結果ZrO49.7%、P
43.0%及びHO7.3%を含有しており、酸化
物のモル比で表わして4.0ZrO・3.0P
・4.0HO生成物組成を示した。また、X線回折法
により解析した結果は、第11表及び第3図に示す通り
である。この回折図形は、第6表における主相と本質上
同じX線回折図形を有し、そして結晶質不純物を含有し
ていなかった。この生成物は、結晶質リン酸ジルコニウ
ムHZr(PO・mHO(m=1.5)と判
断した。また、得られた白色粉末生成物の熱分析、赤外
分光分析及び粒子形状の観察を行なった。その結果を第
6図(c)と第7図(c)、第8図(c)及び第9図
(b)にそれぞれに示す。
この生成物についてTG−DTA分析測定の結果は、約
150℃までわずかに且つ徐々に脱水反応を起こした。
また150〜250℃の間で急激な脱水反応を伴う結晶
変化が起こった。
実施例6 実施例5と同じ操作により、ジルコニウム、シュウ酸及
びリン酸の各原料化合物を含む反応混合物から析出して
得た脱水ケーキを750℃で3時間電気炉中で熱処理し
た。このものを通気性の紙袋に入れ、室内に1ヶ月間放
置した。放置後のものの分析結果は、ZrO51.1
%、P44.1%及びHO4.8%で、酸化物
のモル比で表わして4.0ZrO・3.0P
2.6HOの生成物の組成であった。またX線回折図
形は、第12表に示す通りであった。この図形は第6表
における主相と本質上同じX線回折図形を有し、そし
て、結晶質不純物を含有していなかった。この生成物は
実施例5と同様に非晶質リン酸ジルコニウムHZr
(PO・mHO(m=0.8)であった。
実施例7 シュウ酸・2水和物結晶(H・2HO)1
5.6g及び塩化アンモニウム30gを含む溶液300
gに、硫酸ジルコニウム溶液(ZrO28.0%濃
度)35.7gと水114.3gからなる溶液を撹拌下
に混合し、次にリン酸(85%)7.1gを含む溶液1
50gを混合した。この混合物は、1.0Zr:0.8
PO:1.5Cの原料配合(モル比)割合であ
った。かくして得られた混合物を実施例1で使用したも
のと同様のプラスチック容器に入れ、96℃で恒温室に
2日間保持した後、固体反応生成物を濾過及び水洗し、
固液分離した。得られた脱水ケーキを580℃で20時
間電気炉中で熱処理して白色粉末9.1gを得た。この
ものについて分析した結果、生成物はZrO52.6
%、P45.5%及びHO1.9%の組成を示
し、酸化物のモル比で表わして4.0ZrO・3.0
・1.0HOの生成物組成を示した。また、
熱処理後すぐにX線回折法により解析した結果、第13
表及び第4図(a)に示す通りである。この回折図形
は、第5表低温型における主相と本質上同じX線回折図
形を有し、そして結晶質不純物を含有していなかった。
この生成物を結晶質リン酸ジルコニウムHZr(PO
と判断した。また、得られた白色粉末生成物の熱
分析及び赤外分光分析を行なった。その結果を第6図
(b)と第7図(b)及び第8図(b)にそれぞれに示
す。
次に、580℃で熱処理して得られた結晶質リン酸ジル
コニウムHZr(POに一部を分取し、100
0℃の電気炉で2時間熱処理した。これをX線回折法に
より解析した結果は第4図(c)に示す。これによると
ピロリン酸ジルコニウムZrPのX線回折図形と
一致し、非常に弱い回折ピークの不純物が混在してい
た。
実施例8 ヒドロオキシ塩化ジルコニウム溶液(ZrO35.0
%、ZrOOHCl溶液)15.7gに水50gを加え
た。これに酒石酸ナトリウム(Na・2
O、99.0%)26.3gを含む水溶液400g
を、次に85.0%リン酸溶液3.3gを含む水溶液1
00gを順次撹拌下に添加して、反応混合物を調製し
た。この混合物の原料配合割合(モル)は1.0Zr:
0.6PO:2.5Cであった。この配合液に
水酸化テトラエチルアンモニウム[(CNO
H]の10%水溶液18.0gを加えた後、20%苛性
ソーダを使用してpHを5.0に調整した。このスラリ
ー状混合液を実施例3と同様の装置を使用してフラスコ
中で7日間リフラックスした。次いで、フラスコ中の固
体反応生成物を吸引濾過し、繰り返し水洗した後、固液
分離した。得られた脱水ケーキを室内で2日間風乾し、
白色粉末5.5gを得た。この風乾物の一部を分取して
775℃で60分間電気炉中で熱処理した。仮焼物の分
析の結果はZrO、52.9%、P45.6%
及びHO1.5%を含有しており、酸化物のモル比で
表わして、4.0ZrO・3.0P・0.8H
Oの生成物組成を示した。仮焼生成物のX線回折図形
は第14表及び第4図(c)に示す通りである。この回
折図形は第4表高温型における主相と本質上同じX線回
折図形であり、結晶質不純物は含有いなかった。
尚、この図形は実施例7とは面間隔において本質的に同
一であり、回折ピークの強度はd=4.6とd=4.4
において異なり、高温で仮焼したものにおいてはd=
4.4の方がピーク強度が大きい。仮焼生成物は結晶質
リン酸ジルコニウムHZr(POであると判断
した。
実施例9 硫酸ジルコニウム溶液(ZrO28.0%を含むZr
OSO溶液)44.6gにシュウ酸・2水和物(H
・2HO)9.4gを熱水200gに溶解し
たシュウ酸溶液を撹拌しつつ加えた。次にリン酸(8
5.0%HPO)16.5gを含む水溶液200g
を加えた後、モノエタノールアミン(NHCHCH
OH試薬)8.0gを順次加えて混合物を調製した。
該混合物の組成は、1.0Zr・1.4PO・0.7
の原料配合割合(モル比)であった。かくして
得られた混合物を20%NaOHにてpHを5.0に調
整し、反応混合液とした。該反応混合物を実施例1で使
用したのと同様のプラスチック容器に入れ、96℃の恒
温室に自然圧下7日間保持した後、吸引濾過により濾過
し、水洗した。得られた脱水ケーキを750℃で16時
間電気炉中で保持仮焼し、ポリエチレン袋に1日保管
後、各測定を行なった。仮焼生成物の分析結果は、Zr
52.7%、P45.6%及びHO1.7
%で、酸化物のモル比で表わして、4.0ZrO
3.0P・0.9HOの生成物組成を示した。
X線回折図形は第15表及び第4図(b)に示す通りで
ある。この回折図形は第4表における主相と本質上同じ
X線図形を有していた。尚、この図形は実施例7の低温
型及び実施例8の高温型のそれぞれHZr(PO
の中間型の図形の結晶質リン酸ジルコニウムHZr
(POであった。
実施例10 実施例6と同じ操作で得られたHZr(PO
0.8HOなる粉末生成物を250℃の高温乾燥器中
で3時間加熱処理した。得られた加熱処理物はZrO
51.7%、P44.7%及びHO3.6%を
含有しており、酸化物のモル比で表わして、4.0Zr
・3.0P・1.9HOの生成物組成を示
した。また、X線回折図形は第16表に示す通りであ
る。これは第4表に本質上同じX線回折図形を有し、結
晶質リン酸ジルコニウム低温型HZr(PO
あった。
このことは、HZr(PO・mHOとHZr
(POとは吸水・脱水により可逆変化し、25
0℃で第4表に示すX線回折図形のHZr(PO
に変化することを意味する。
実施例11 実施例1の原料配合、反応時間及び生成物の乾燥条件を
下記の如く変更する以外は実施例1と同様の操作を繰返
した。ジルコニウム、シュウ酸及びリン酸の各化合物を
調製した混合物液にトリエタノールアミン溶液((CH
CHOH)N:試薬)15.0gを加え、調製
後、96℃の恒温室中に自然圧下10日間保持した後、
実施例1と同じ操作を実施し、濾過、水洗して得られた
ケーキを室内で3日間風乾乾燥した結果、22.6gの
風乾物を得た。この風乾物の一部を分取して950℃で
2時間電気炉中で仮焼処理した。仮焼物についてのX線
回折測定の結果は、第18表に示す通りである。この図
形において高温仮焼生成物は結晶質不純物を含有してお
り、実施例8の結晶質リン酸ジルコニウム、高温型HZ
(POの生成物と同じX線粉末回折図形を有
していた。尚、結晶質不純物は本発明の結晶質リン酸ジ
ルコニウムが1080℃以上で高温仮焼によって結晶変
化したもの(主にピロリン酸塩の生成)の一部である。
第18表において、(P)印はその不純物、(M)印は
不純物とNHZr(POの重なった回折ピー
クをそれぞれ示す。
実施例12 実施例5と同様の操作により、結晶質リン酸ジルコニウ
ムHZr(PO・1.5HOを得た。かくし
て得られた生成物を恒温乾燥器を使用して164℃で2
時間処理した。この熱処理により得た乾燥物はZrO
50.7%、P43.8%及びHO5.5%の
分析結果を示した。また乾燥物をX線回折測定し、主な
回折ピークについての結果を第19表及び第5図(b)
に示した。この回折図形はHZr(PO・mH
OからHZr(POに変化する過程であり、
本発明の結晶質が2種混合した図形であった。第19表
において(H)印、(O)印及び(OH)印は、HZr
(PO、HZr(PO・mHO及び
HZr(POとHZr(PO・mH
Oの重なりの回折ピークをそれぞれ示す。さらに、この
乾燥物は、数日間の室内放置により吸湿してHZr
(POの回折ピークが確認できない程低下し、
反対にHZr(PO・mHOの回折ピークが
大半となった。
実施例13 実施例1と同様の操作により、結晶質リン酸ジルコニウ
ムNHZr(POを得た。かくして得られた
生成物を電気炉を使用して550℃で90分間熱処理し
た。このようにして得た仮焼物をX線回折法により測定
した結果は第20表及び第5図(a)に示す通りであ
る。この回折図形はNHZr(POからHZ
(POに変化する過程で本発明の結晶質が2
種混合した図形であった。第20表において(a)印、
(b)印及び(ab)印は、NHZr(P
、HZr(PO及びNHZr(P
とHZr(POの重なりの回折ピーク
をそれぞれ示す。HZr(POの回折ピークは
数時間後には結晶水を含んだ結晶質リン酸ジルコニウム
HZr(PO・mHOへと変化した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明におけるジルコニウム化合物(Zrと
して)、ポリカルボン酸化合物(Cとして)及び
リン酸化合物(POとして)の配合範囲を示すモル比
三角成分図である。 第2図(a)は、実施例1で得られた結晶質リン酸ジル
コニウムNHZr(PO・0.3HOのX
線回折図形である。第2図(b)は、実施例2で得られ
た結晶質リン酸ジルコニウムNHZr(PO
のX線回折図形である。 第3図は、実施例5で得られた結晶質リン酸ジルコニウ
ムHZr(PO・1.5HOのX線回折図形
である。 第4図(a)は、実施例7で得られた結晶質リン酸ジル
コニウムHZr(PO(低温型)のX線回折図
形である。第4図(b)は、実施例9で得られた結晶質
リン酸ジルコニウムHZr(PO(中間型)の
X線回折図形である。第4図(c)は、実施例8で得ら
れた結晶質リン酸ジルコニウムHZr(PO
(高温型)のX線回折図形である。 第5図(a)は、実施例13で得られた結晶質リン酸ジ
ルコニウムNHZr(POとHZr(PO
の混合型のX線回折図形である。第5図(b)
は、実施例12で得られた結晶質リン酸ジルコニウムH
Zr(POとHZr(PO・mH
の混合型のX線回折図形である。第5図(c)は、実施
例7で得られたピロリン酸ジルコニウムZr
のX線回折図形である。 第6図(a)は、実施例1で得られた結晶質リン酸ジル
コニウムNHZr(PO・0.3HOのD
TA曲線である。第6図(b)は、実施例7で得られた
結晶質リン酸ジルコニウムHZr(POのDT
A曲線である。第6図(c)は、実施例5で得られた結
晶質リン酸ジルコニウムHZr(PO・1.5
OのDTA曲線である。 第7図(a)は、実施例1で得られた結晶質リン酸ジル
コニウムNHZr(PO・0.3HOのT
G曲線である。第7図(b)は、実施例7で得られた結
晶質リン酸ジルコニウムHZr(POのTG曲
線である。第7図(c)は、実施例5で得られた結晶質
リン酸ジルコニウムHZr(PO・1.5H
OのTG曲線である。 第8図(a)は、実施例1で得られた結晶質リン酸ジル
コニウムNHZr(PO・0.3HOの赤
外吸収スペクトル曲線である。第8図(b)は、実施例
7で得られた結晶質リン酸ジルコニウムHZr(PO
の赤外吸収スペクトル曲線である。第8図(c)
は、実施例5で得られた結晶質リン酸ジルコニウムHZ
(PO・1.5HOの赤外吸収スペクトル
曲線である。 第9図(a)は、実施例1で得られた結晶質リン酸ジル
コニウムNHZr(PO・0.3HOの結
晶構造を示す電子顕微鏡写真である。第9図(b)は、
実施例5で得られた結晶質リン酸ジルコニウムHZr
(PO・1.5HOの結晶構造を示す電子顕微
鏡写真である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i) ジルコニウム化合物、ポリカルボン酸
    化合物及びリン酸化合物とアンモニウム化合物及びアミ
    ン化合物の少なくとも1種とを含む混合液であって、 (ii) ジルコニウム化合物(Zrとして)、ポリカルボ
    ン酸化合物(Cとして)及びリン酸化合物として
    (POとして)の割合が、第1図に示すモル比三角成
    分図において、A(28,3,69)、B(63,6,
    31)、C(44,43,13)、及びD(1,97,
    2)の各点を結ぶ直線で囲まれた領域内にある混合物組
    成を有し、且つZr1モル当り0.2〜100モルのア
    ンモニウム化合物(アンモニウムイオンとして)及び/
    又はアミン化合物(アミンカチオンとして)を含有する
    混合液を、 (iii) pH10以下で反応させることを特徴とする、 (a) 式NHZr(PO・mHO [但し、0≦m≦2]で表わされ、 (b) その結晶構造が、下表に示すd−間隔をもつX線回
    折図形により特徴付けられ、 d(Å) 100×I/I 6.48−6.32 10−80 4.76−4.61 22−98 4.43−4.32 34−135 3.86−3.81 100 3.21−3.18 22−98 2.98−2.92 20−140 2.54−2.50 5−60 2.14−2.12 2−35 1.92−1.90 5−50 1.85−1.82 2−50 (c) 分析的計算による酸化物として式 4ZrO・3Pにより表わされる結晶質リン酸
    ジルコニウムの製造方法。
  2. 【請求項2】(A) 式HZr(POで表わされ、 (B) その結晶構造が、下表に示すd−間隔をもつX線回
    折図形により特徴付けられ、 (c) 分析的計算による酸化物として式 4ZrO・3Pにより表わされる結晶質リン酸
    ジルコニウムを吸水させることを特徴とする、 (1) 式HZr(PO・mHO [但し、0<m≦2]で表わされ、 (2) その結晶構造が、下表に示すd−間隔をもつX線回
    折図形により特徴付えられ、 d(Å) 100×I/I 6.49−6.33 7−58 4.73−4.60 45−90 4.44−4.35 50−110 3.86−3.80 100 3.23−3.17 30−85 2.95−2.90 25−128 2.55−2.52 5−45 1.92−1.90 5−45 1.83−1.81 3−44 1.66−1.65 3−40 (3) 分析的計算による酸化物として式 4ZrO・3Pにより表わされる結晶質リン酸
    ジルコニウムの製造方法。
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