JPH0648826A - ビスマス層状化合物 - Google Patents

ビスマス層状化合物

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JPH0648826A
JPH0648826A JP4204791A JP20479192A JPH0648826A JP H0648826 A JPH0648826 A JP H0648826A JP 4204791 A JP4204791 A JP 4204791A JP 20479192 A JP20479192 A JP 20479192A JP H0648826 A JPH0648826 A JP H0648826A
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JP
Japan
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sensitivity
bismuth
temperature
compd
alkaline earth
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Application number
JP4204791A
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English (en)
Inventor
Kazuhide Kaneko
和秀 金子
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Priority to DE69310042T priority patent/DE69310042T2/de
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Priority to US08/098,103 priority patent/US5369068A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ビスマス層状化合物の、温度に対する圧電性の
感度のばらつきを低減する。 【構成】化学構造式が、(M11-2XM2X Bi4+X )T
4 15〔ここで、M1は少なくともSrを含むアルカ
リ土類金属、M2はアルカリ金属、xは0.06≦x≦
0.44〕で表されることを特徴とする。少なくともS
rを含むアルカリ土類金属とアルカリ金属とを所定比率
で含むため、理由は不明であるが温度に対する圧電性の
感度のばらつきが小さくなり、広い温度範囲において高
い感度で用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧力センサ、高周波フィ
ルタなどとして利用可能な、圧電性を有するビスマス層
状化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電性を有するセラミックスとしては、
チタン酸バリウム(BaTiO3 )、チタン酸鉛(Pb
TiO3 )、チタン酸ジルコン酸鉛固溶体(PZT)、
ビスマス層状化合物(SrBi4 Ti4 15)などが知
られている。例えばPZTは特に高い感度を有するた
め、圧電アクチュエータとして利用されている。またビ
スマス層状化合物は、感度はPZTほど高くないが、強
度が大きく、キュリー温度が約500〜800℃と高く
広い温度範囲で使用できるため、圧力センサとしての利
用が期待されている。
【0003】さらに特公昭55−16380号公報に
は、ビスマス層状化合物にマンガンを含有させた圧電性
磁器組成物が開示されている。この組成物は高い抵抗率
と低い誘電率を示し、電気機械結合係数(kt)及び機
械的品質係数(Qm)が大きく、さらに静電容量の温度
係数(CxTC)と共振周波数の温度係数(frTC)
が小さいので、高周波フィルタなどに好適である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来のビスマ
ス層状化合物では、30〜150℃の温度範囲で圧電性
の感度が大きくばらつくことが明らかとなった。また、
上記公報のようにビスマス層状化合物にマンガンを加え
ても、感度のばらつきはそのままであることも明らかと
なった。なお、圧電性の感度とは、図1に示すように、
試料に力Fを加えた場合に発生する電荷の量をEとした
ときに、単位力当たりの電荷(E/F,単位pC/N)
をいう。
【0005】したがって、ビスマス層状化合物を広い温
度範囲で圧力センサとして使用するためには、温度補償
回路が不可欠である。そして温度変化の激しい場所で使
用するためには、その温度補償回路が極めて複雑になる
という問題があり、ビスマス層状化合物の圧力センサと
しての利用の妨げとなっている。本発明はこのような事
情に鑑みてなされたものであり、ビスマス層状化合物の
温度に対する感度のばらつきを低減することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明の発明者は、上
記課題を解決するためにビスマス層状化合物の組成を鋭
意研究した結果、Srを含むアルカリ土類金属とアルカ
リ金属とを所定比率で共存させることにより、温度に対
する感度のばらつきが小さくなることを発見し、本発明
を完成したものである。
【0007】すなわち上記課題を解決する本発明のビス
マス層状化合物は、化学構造式が、(M11-2XM2X
4+X )Ti4 15〔ここで、M1は少なくともSrを
含むアルカリ土類金属、M2はアルカリ金属、xは0.
06≦x≦0.44〕で表されることを特徴とする。上
記化学構造式において、M1は少なくともSrを含むア
ルカリ土類金属を表し、Srのみで構成してもよいし、
SrにBe,Mg,Ca,Ba及びRaから選ばれる金
属が共存していてもよい。
【0008】またM2はアルカリ金属であり、Li,N
a,K,Rb,Cs及びFrから選ばれる。さらに、M
2の含有量を表すxは、0.06≦x≦0.44の範囲
とする必要がある。xの値がこの範囲を外れると、温度
に対する感度のばらつきがアルカリ金属をもたない従来
のビスマス層状化合物と同程度に大きくなり、好ましく
ない。
【0009】なお、本発明のビスマス層状化合物には、
性能を損なわない範囲でMn,Ni,Crなどの金属を
共存させることもできる。
【0010】
【作用】本発明のビスマス層状化合物では、少なくとも
Srを含むアルカリ土類金属とアルカリ金属とを所定比
率で含むため、理由は不明であるが温度に対する感度の
ばらつきが小さくなる。
【0011】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1) (1)ビスマス層状化合物の製造 出発原料として、炭酸ストロンチウム(SrCO3 ),
炭酸ナトリウム(Na 2 CO3 ),酸化ビスマス(Bi
2 3 )及び酸化チタン(TiO2 )を用い、それぞれ
の原料粉末を、モル比が(Sr0.8 Na0.1 Bi4.1
Ti4 15となるように秤量して、エタノールとともに
ポットミル中で48時間湿式混合した。
【0012】混合粉末を脱エタノール乾燥し、700〜
950℃で2時間仮焼した。この仮焼粉末を再びポット
ミル中で48時間湿式混合し、脱エタノール乾燥して粉
末原料とした。この粉末原料にポリビニルアルコール
(PVA)を約3重量%加えて造粒し、それを金型中に
供給して成形圧力1t/cm2 でプレス成形し、直径2
0mm、厚さ1mmのペレット状成形体を作製した。
【0013】この成形体をジルコニア粉末からなるパッ
ド材の上に置き、それをアルミナ製るつぼ内に収納しア
ルミナ製の蓋をして焼成した。焼成条件は、昇温速度2
00℃/時で大気下にて加熱し、1100〜1300℃
で2時間焼成して行った。これにより、(Sr0.8 Na
0.1 Bi4.1 )Ti4 15の組成(x=0.1)のビス
マス層状化合物からなるペレット状の素子が得られた。 (2)圧電素子の製造 次に、得られた素子の両面に銀ペーストをスクリーン印
刷で塗布し、焼き付けて銀電極を形成した。そしてシリ
コンオイル中に浸漬した状態で、素子に6〜10kVの
電圧を印加して200℃にて10分間保持し、分極処理
を行った。これにより圧電素子とした。 (3)試験 この圧電素子の圧電性の感度を、30〜150℃の範囲
で温度を種々変化させながら、図1に従って測定した。
そして30℃における感度(8pC/N)を1としたと
きの各温度における感度の相対値を求め、その結果の概
略図を図2に示す。
【0014】図2に示すように、相対感度は最大値をも
つ上に凸の曲線を描いた。そこで温度変化に対する感度
のばらつきを表す指標として、このグラフから上記温度
範囲内における相対感度dの最大値と最小値を求め、そ
の差Δdを感度の温度変化率と定義し、結果を表1に示
す。 (他の実施例及び比較例)化学構造式(Sr1-2xNax
Bi4+x )Ti4 15において、Naのモル比xの値が
表1に示す0〜0.5の範囲となるように、実施例1と
同様の原料粉末をそれぞれ秤量し、実施例1と同様にし
て実施例2〜4、比較例1〜4の7種類の圧電素子を作
製した。そして実施例1と同様に感度の温度変化率を算
出し、結果を表1に示す。
【0015】
【表1】 (評価)表1より明らかに、xの値を所定範囲とするこ
とにより感度の温度変化率を5%以下とすることがで
き、比較例1の従来のビスマス層状化合物に比べて著し
く低減することができる。すなわち、実施例のビスマス
層状化合物によれば、温度変化に対して感度のばらつき
が小さく、圧力センサとして有用であることが明らかで
ある。
【0016】なお、本発明の組成範囲において、Srの
一部を他のアルカリ土類金属で置換した組成で同様に圧
電素子を作製し、同様に試験したところ、少なくともS
rを含むことにより上記と同様の結果が得られたことを
付記しておく。
【0017】
【発明の効果】したがって本発明のビスマス層状化合物
によれば、感度の温度依存性が小さいので、温度変化の
激しい場所においても温度補償回路を不要として、広い
温度範囲で圧力センサとして利用することができ、コス
トの低減を図ることができる。また比誘電率も130〜
160と低いので、高周波フィルタなどとしても適して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】力と電荷出力の関係を示し、圧電性の感度の定
義を示す説明図である。
【図2】ビスマス層状化合物の温度と相対感度の関係を
示し、感度の温度変化率の算出方法を示す説明図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学構造式が、(M11-2XM2X Bi
    4+X )Ti4 15〔ここで、M1は少なくともSrを含
    むアルカリ土類金属、M2はアルカリ金属、xは0.0
    6≦x≦0.44〕で表されることを特徴とするビスマ
    ス層状化合物。
JP4204791A 1992-07-31 1992-07-31 ビスマス層状化合物 Pending JPH0648826A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4204791A JPH0648826A (ja) 1992-07-31 1992-07-31 ビスマス層状化合物
DE69310042T DE69310042T2 (de) 1992-07-31 1993-07-13 Lamellare Wismut enthaltende Verbindung
EP93305478A EP0581481B1 (en) 1992-07-31 1993-07-13 Bismuth layer compound
US08/098,103 US5369068A (en) 1992-07-31 1993-07-28 Bismuth lamellar compound

Applications Claiming Priority (1)

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JP4204791A JPH0648826A (ja) 1992-07-31 1992-07-31 ビスマス層状化合物

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JPH0648826A true JPH0648826A (ja) 1994-02-22

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