JPH0635561Y2 - コードレス電話装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本考案はコードレス電話装置に関する。

（ロ） 従来の技術 一般にコードレス電話装置に於いては、電話回線に接続
された親機と、携帯可能な子機で構成され、親子間を無
線で接続することにより、子機が親機を介して通話可能
となっている。又子機は携帯される為に充電可能な電池
で駆動されており、使用しない待機状態に於いては、通
常親機上に設置され子機の電池を充電するよう構成され
ている。

而して従来充電している子機によりダイヤル発信する場
合、子機を取り上げモードスイッチをスタンバイモード
から通話モードへ切換えた後ダイヤル発信し、通話を終
了すると再びモードスイッチをスタンバイモードに切換
えた後親機に載置し充電を行なっている。したがってダ
イヤル発信の度にモードスイッチを操作する必要が有
り、操作が煩わしかった（例えば実開昭61-83350号公報
参照）。

（ハ） 考案が解決しようとする課題 本考案は上述の問題点を解消すべくなされたもので、充
電状態にある子機を親機から持ち上げるだけで、通話モ
ードとなるコードレス電話装置を提供するものである。

（ニ） 課題を解決する為の手段 本考案は、子機に充電電圧の供給の有無を検出する手段
と、充電電圧の供給の停止の検出で通話モードに設定す
る手段と、その充電電圧の供給の停止から所定時間内に
キー入力が有るか否かを検出する手段と、該手段により
キー入力を検出した時通話モードを継続しキー入力を検
出しない時通話モードを解除しスタンバイモードに復帰
させるよう制御する制御手段を具備したものである。

（ホ） 作用 本考案は上述の如く構成したことにより、ダイヤル発信
する際は、充電中の子機を親機から取り上げるのみで通
話モードとなり、何れかのキー操作により通話モードが
継続され、通話を終了すると子機を親機に載置するのみ
で通話モードが解除されスタンバイモードに復帰される
ので、モードスイッチの操作が一切不要となる。

（ヘ） 実施例 以下本考案の実施例を図面に基づき説明する。第１図は
親機の構成を示す図で、（１）は子機よりの信号を受信
する受信回路で、受信信号が増幅回路（２）を介してハ
イブリッドトランス回路（３）に供給されている。ハイ
ブリッドトランス回路（３）は電話回線（L1）（L2）と
接続されている。（４）は電話回線（L1）（L2）よりの
音声信号がハイブリッドトランス回路（３）を介して供
給された送信回路で、子機に向けて送信するよう構成さ
れている。（５）は着信時のベル信号を検出するベル信
号検出回路で、検出出力が送信回路（４）に供給されて
いる。（６）は親機全体の制御を行なう制御回路で、受
信回路（１）よりの受信信号で含まれている子機よりの
通話要求信号及びダイヤル信号の検出で、ハイブリッド
トランス回路（３）内の図示されていないスイッチ接点
の閉成で電話回線を接続し、又ダイヤル発信するよう制
御すると共に、ベル信号検出回路（５）による着信検出
で送信回路（４）等を動作状態に設定するよう制御す
る。（７）は親機に駆動電圧を供給する電源回路で、各
部に駆動電圧を供給していると共に、子機が接続される
充電端子（8a）（8b）に充電電圧を供給している。

第２図は子機の構成を示す図で、（９）は親機よりの信
号を受信する受信回路で、受信された信号は増幅回路
（10）により増幅されスピーカ（11）で拡声される。
（12）は子機よりの信号を親機に向けて送信する送信回
路で、マイクロホン（13）の出力信号と、ダイヤル信号
発生回路（14）の出力信号と、制御回路（15）よりの出
力信号が供給されている。制御回路（15）はキーボード
（16）よりのダイヤル番号入力に基づきダイヤル信号発
生回路（14）を制御すると共に、通話要求信号等の制御
信号を発生している。（17）は子機を駆動する電源電池
で充電可能な二次電池で構成され、親機の充電端子（8
a）（8b）に接続される充電端子（18a）（18b）とダイ
オード（19）を介して接続さている。（20）はモードス
イッチでOFF接点と、スタンバイ接点と、通話接点に切
換えられ、スタンバイモードでは電池電圧を受信回路
（９）と増幅回路（10）に供給し、通話モードでは駆動
電圧を受信回路（９）にはダイオード（21）を介して供
給し、送信回路（12）には直接供給している。

（22）は電池（17）への充電電圧の供給の有無を検出す
る回路で、充電端子（18a）にベース電極が接続された
トランジスタ（23）で構成され、コレクタ電極より検出
出力を制御回路（15）に供給するもので、充電中か否か
も検出していることになる。したがって充電端子（18
a）に充電電圧が供給されていると、トランジスタ（2
3）の導通で制御回路（15）にはＬレベルの信号が供給
され、充電が行なわれていない時は、トランジスタ（2
3）の不導通で制御回路（15）にＨレベルの信号が供給
されている。（24）はコレクタ電極が電池（17）の＋端
子に接続され、エミッタ電極がモードスイッチ（20）の
通話接点に接続された通話モードに設定するトランジス
タで、制御回路（15）により導通制御されている。（2
5）は制御回路（15）の制御により起動され、所定時間
の経過を計時すると検出出力を制御回路（15）に出力す
るタイマー回路で、今７秒の計時で出力を発生するよう
構成させている。即ち、子機は充電電圧の供給の有無を
検出する手段と、充電電圧の供給の停止の検出で通話モ
ードに設定する手段と、その充電電圧の供給の停止から
所定時間の経過を計時するタイマー回路（25）と該タイ
マー回路（25）とキーボード（16）に基づきスタンバイ
モードと通話モードを切り替えるモードスイッチ（20）
を制御する制御回路（15）を有しているものである。

次に斯る構成よりなる本考案の動作につき、第３図のフ
ローチャートに基づき説明する。

先ずスタンバイモード状態に於いて、子機が親機上に載
置されると、充電端子（8a）（8b）と（18a）（18b）の
接続により、親機の電源回路（７）より充電電圧が供給
され子機の電池（17）に充電が行なわれる。この時子機
はモードスイッチ（20）がスタンバイ接点に切換ってい
ることにより、受信回路（９）と増幅回路（10）に通電
され受信待機状態に設定されている。又充電端子（18
a）への充電電圧の供給で、トランジスタ（23）が導通
し、制御回路（15）にはＬレベルの信号が供給されてい
るが、この時制御回路（15）はステップ（S1）でトラン
ジスタ（23）からの信号がＨレベルなったか否か常時監
視している。

そこでダイヤル発信し通話を行なうべく子機を親機より
取り上げると、充電端子（18a）に充電電圧が供給され
なくなり、トランジスタ（23）の不導通でＨレベル信号
が制御回路（15）に供給されることにより、ステップ
（S1）でＨレベル信号に反転した事を検出した制御回路
（15）は、ステップ（S2）に進みトランジスタ（24）を
導通させ子機全体に駆動電圧を供給し通話モードに設定
すると共に、タイマー回路（25）を起動させる。又制御
回路（15）は通話要求信号を発生し、送信回路（12）を
介して親機へ送信を行なう。

通話要求信号が送信されると、これを検出した親機の制
御回路（６）は、通話回線（L1）（L2）を接続すると共
に、電源回路（７）を制御して送信回路（４）に駆動電
圧を供給し動作状態に設定する。

一方ステップ（S2）で通話モードに設定した子機の制御
回路（15）は、続いてステップ（S3）に進みキーボード
（16）よりキー入力が有るか否か判定する。キー入力が
検出されないとステップ（S7）に進みタイマー回路（2
5）よりの出力が発生しているか否か即ち７秒経過した
か否か検出する。

そこで子機を取り上げてから７秒以内に、キーボード
（16）よりダイヤル番号入力等のキー操作が行なわれる
と、キー入力を検出した制御回路（15）は、ステップ
（S4）に進みキー入力信号に応じた処理を行なう。即ち
ダイヤル信号発生回路（14）の制御でダイヤル信号を発
生し、送信回路（12）を介して親機へ送信を行なう。こ
れによりダイヤル信号を受信した親機の制御回路（６）
は、電話回線（L1）（L2）にダイヤル発信を行なうよう
制御する。ダイヤル発信に相手が応答すれば、子機の人
はスピーカ（11）とマイクロホン（13）により通話を行
なうことが出来る。通話中子機の制御回路（15）は、ス
テップ（S5）でトランジスタ（23）よりの入力がＬレベ
ルに反転したか否か常時監視している。

そこで通話を終了し子機が親機上に載置されると、充電
端子（18a）に再び充電電圧が供給されることにより、
トランジスタ（23）の導通で制御回路（15）にＬレベル
信号が供給されるので、ステップ（S5）でＬレベル信号
に反転したことを検出した制御回路（15）は、ステップ
（S6）に進みトランジスタ（24）を不導通にしてスタン
バイモードに復帰させる。

かくしてダイヤル発信し通話する際は、単に子機を親機
から取り上げるだけで良くモードスイッチ（20）の操作
は一切不要となる。

尚子機を親機から取り上げた際に、７秒以内にキー入力
が行なわれない場合には、通話する意志がないと判断
し、制御回路（15）がステップ（S7）からステップ（S
6）に進み、トランジスタ（24）を不導通にしスタンバ
イ状態に設定する。

次に電話回線（L1）（L2）に着信が有った場合には、ベ
ル信号検出回路（５）による着信検出で子機に着信信号
を送信され、子機のスピーカ（11）で拡声され子機の人
に着信号を報知する。そこで着信号に気付いた子機の人
が、モードスイッチ（20）をスタンバイモードから通話
モードに切り替えると、前述と同様にして子機の人が発
信者と通話する事が出来る。通話を終了するとモードス
イッチ（20）をスタンバイモードに切換えた後親機に載
置する。この着信の際制御回路（15）は前述と同様にし
てステップ（S1）（S2）（S3）（S7）の処理を行なう
が、着信時には特にキーボード（16）でキー操作が行な
われないので、ステップ（S7）からステップ（S6）に進
みスタンバイ状態としトランジスタ（24）を不導通とす
るが、モードスイッチ（20）が通話モードに設定されて
いる為、継続して動作状態に維持される。

第４図は子機の他の実施例を示す図で、音声信号検出回
路（26）が設けられ、マイクロホン（13）よりの音声信
号を検出すると即ち通路状態を検出すると、検出出力を
制御回路（15）に出力している。又モードスイッチ（2
0）は通話モード接点が省略されている。

そして着信応答時に音声信号検出回路（26）よりの出力
信号を第５図のステップ（S17）で検出した制御回路（1
5）は、トランジスタ（24）を継続して導通するよう制
御することにより、着信応答時にもモードスイッチ（2
0）の操作を一切必要とせず通話を行なうことが出来
る。

（ト） 考案の効果 上述の如く本考案のコードレス電話装置は、充電中でス
タンバイモードの子機を親機から取り上げるだけで自動
的に通話モードになり、又通話を終了し子機を親機に載
置するのみで自動的にスタンバイモードに設定するよう
構成したことにより、通話時の操作を簡単化したもので
あり、モードスイッチの操作をその都度行なう必要がな
くなり操作性が向上する効果がある。

又、地震等何らかの原因で子機の充電電圧の供給が断た
れ、使用者の意思に関係なく通話モードになった場合、
所定時間後に自動的にスタンバイモードに復帰させるの
で上記原因により通話モードのまま放置されることを防
止できる。さらに、充電電圧供給停止から所定時間内に
キー入力がないときにスタンバイモードに戻るためのタ
イマーを子機側に有しているために、本考案の動作にお
いて親機とのやりとりは不要となり、親機との通信エラ
ーによるトラブル、例えば、コンピュータやワープロな
どのノイズを発生する機器に接近したり、他のコードレ
ス電話機の電波妨害を受けることにより子機の制御が不
能になるトラブルを生じることがなく、動作の確実性が
高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のコードレス電話装置の親機の構成を示
すブロック図、第２図は同じく子機の構成を示すブロッ
ク図、第３図は第２図の動作状態を示すフローチャー
ト、第４図は子機の他の実施例を示すブロック図、第５
図は第４図の動作状態を示すフローチャートである。 （１）（９）……受信回路、（３）……ハイブリッドト
ランス回路、（４）（12）……送信回路、（６）（15）
……制御回路、（16）……キーボード、（20）……モー
ドスイッチ、（25）……タイマー回路。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−248033（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−123144（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−141244（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電話回線に接続された親機と、親機と無線
   で結ばれた子機よりなるコードレス電話装置に於いて、
   子機に充電電圧の供給の有無を検出する手段と、充電電
   圧の供給の停止の検出で通話モードに設定する手段と、
   その充電電圧の供給の停止から所定時間内にキー入力が
   有るか否かを検出する手段と、該手段によりキー入力を
   検出した時通話モードを継続し、キー入力を検出しない
   時通話モードを解除しスタンバイモードに復帰させるよ
   う制御する制御手段を具備した事を特徴とするコードレ
   ス電話装置。