JPH06346953A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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Publication number
JPH06346953A
JPH06346953A JP13732193A JP13732193A JPH06346953A JP H06346953 A JPH06346953 A JP H06346953A JP 13732193 A JP13732193 A JP 13732193A JP 13732193 A JP13732193 A JP 13732193A JP H06346953 A JPH06346953 A JP H06346953A
Authority
JP
Japan
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throttle opening
vehicle speed
speed
shift
pseudo
Prior art date
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Application number
JP13732193A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Yasuoka
正之 安岡
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速比を少なくともスロットル開度と車速に
よる変速マップに基づいて選択する自動変速機の変速制
御装置において、メモリ容量を小さく抑えながら、走行
負荷の変化に応じた最適な運転性が得られる変速制御を
確保すること。 【構成】 変速マップを検索する際のスロットル開度あ
るいはこれに相当する信号として疑似スロットル開度を
用い、この疑似スロットル開度をスロットル開度検出値
と走行負荷検出値から演算する疑似スロットル開度演算
手段gを設けた。変速マップを検索する際の車速あるい
はこれに相当する信号として疑似車速を用い、この疑似
車速を車速検出値と走行負荷検出値から演算する疑似車
速演算手段hを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変速比を少なくともス
ロットル開度と車速による変速マップ(シフトスケジュ
ール)に基づいて選択する自動変速機の変速制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機の変速制御装置として
は、スロットル開度センサと、車速センサと、スロット
ル開度と車速による変速マップを有するコントロールユ
ニットとを備え、変速マップからスロットル開度検出値
及び車速検出値を用いて変速段を検索し、検索により選
択された変速段を得る装置が一般的に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機の変速制御装置にあっては、変速マップ
が平坦路で運転性等が最適となるように設定されている
ため、勾配路を走行する時等の様に走行負荷が平坦路に
対し増加や減少するする場合には、選択される変速段が
必ずしも最適なものとならず、運転性が低下してしまう
場合があるという問題があった。
【0004】例えば、上りの勾配路でアクセルを一定に
保持したまま2速状態で走行している場合、車速の上昇
に伴って2速−3速の変速線を横切ると3速に変速さ
れ、さらに、車速の上昇に伴って3速−4速の変速線を
横切ると4速に変速されるというように、アップシフト
のタイミングが早くなり、結果的に車速の上昇が抑えら
れることになり、目標地点までの到達時間が遅れる。
【0005】また、上りの勾配路で車速一定のまま走行
する場合には、変速線近傍に運転点がある状態ではわず
かのアクセル操作で変速されるし、変速後に車速を一定
に保つためにアクセル操作を行なうと再び変速が行なわ
れるというように、変速が繰り返されるハンチングが生
じてしまう。
【0006】この問題に対し、複数の変速マップを持
ち、走行負荷が変化した場合に適宜マップを切り替える
装置が既に提案されている(例えば、特開昭63−16
7161号公報等)。
【0007】しかし、この装置の場合、切り替えるマッ
プの数が少ない場合には、あらゆる走行負荷に対応する
ことは困難である。また、これを改善するために、マッ
プの数を増やすとメモリ容量を多大にしなければならな
い。
【0008】一方、マップの増加によるメモリ容量の増
大を解決するものとして、特開昭62−246655号
公報に記載の装置が知られている。
【0009】しかし、この装置の場合、シフトレバー位
置(D3とD4)や大気圧あるいはアクセルペダルの踏
み込み速度に応じて補正車速(検出車速の1次関数演
算)を用いるものが開示されているに過ぎず、これらは
走行負荷をあらわすものではないので、走行負荷に応じ
て最適な変速マップを得ることができない。
【0010】本発明は、上記課題に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、変速比を少なくともス
ロットル開度と車速による変速マップに基づいて選択す
る自動変速機の変速制御装置において、メモリ容量を小
さく抑えながら、走行負荷の変化に応じた最適な運転性
が得られる変速制御を確保することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の自動変速機の変速制御装置では、変速マ
ップを検索する際のスロットル開度あるいはこれに相当
する信号として疑似スロットル開度を用い、この疑似ス
ロットル開度をスロットル開度検出値と走行負荷検出値
から演算する疑似スロットル開度演算手段を設けた。
【0012】すなわち、図1(イ) のクレーム対応図に示
すように、複数あるいは無段階の変速比を持つ自動変速
機aと、前記自動変速機aの変速比を、外部からの制御
指令により変更する変速アクチュエータbと、前記変速
比を、少なくともスロットル開度と車速、あるいはこれ
らに相当する信号により選択する変速マップを有し、選
択された変速比が得られる制御指令を前記変速アクチュ
エータbに対し出力する変速制御手段cと、実際の車速
あるいはこれに相当する信号を検出する車速検出手段d
と、実際のスロットル開度あるいはこれに相当する信号
を検出するスロットル開度検出手段eと、車両の走行負
荷あるいはこれに係る状態量を検出する走行負荷検出手
段fと、前記変速マップを検索する際のスロットル開度
あるいはこれに相当する信号として用いる疑似スロット
ル開度をスロットル開度検出値と走行負荷検出値から演
算する疑似スロットル開度演算手段gと、を備えている
ことを特徴とする。
【0013】上記目的を達成するため請求項2記載の自
動変速機の変速制御装置では、変速マップを検索する際
の車速あるいはこれに相当する信号として疑似車速を用
い、この疑似車速を車速検出値と走行負荷検出値から演
算する疑似車速演算手段を設けた。
【0014】すなわち、図1(ロ) のクレーム対応図に示
すように、複数あるいは無段階の変速比を持つ自動変速
機aと、前記自動変速機aの変速比を、外部からの制御
指令により変更する変速アクチュエータbと、前記変速
比を、少なくともスロットル開度と車速、あるいはこれ
らに相当する信号により選択する変速マップを有し、選
択された変速比が得られる制御指令を前記変速アクチュ
エータbに対し出力する変速制御手段cと、実際の車速
あるいはこれに相当する信号を検出する車速検出手段d
と、車両の走行負荷あるいはこれに係る状態量を検出す
る走行負荷検出手段fと、実際のスロットル開度あるい
はこれに相当する信号を検出するスロットル開度検出手
段eと、前記変速マップを検索する際の車速あるいはこ
れに相当する信号として用いる疑似車速を車速検出値と
走行負荷検出値から演算する疑似車速演算手段hと、を
備えていることを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0016】車両走行時、車速検出手段dにおいて、実
際の車速あるいはこれに相当する信号が検出され、スロ
ットル開度検出手段eにおいて、実際のスロットル開度
あるいはこれに相当する信号が検出され、走行負荷検出
手段fにおいて、車両の走行負荷あるいはこれに係る状
態量が検出され、疑似スロットル開度演算手段gにおい
て、疑似スロットル開度がスロットル開度検出値と走行
負荷検出値から演算される。
【0017】そして、変速制御手段cにおいて、疑似ス
ロットル開度と車速により変速マップが検索され、疑似
スロットル開度と車速に対応する変速比が選択され、選
択された変速比が得られる制御指令が変速アクチュエー
タbに対し出力され、自動変速機aの変速比が変更され
る。
【0018】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0019】車両走行時、車速検出手段dにおいて、実
際の車速あるいはこれに相当する信号が検出され、スロ
ットル開度検出手段eにおいて、実際のスロットル開度
あるいはこれに相当する信号が検出され、走行負荷検出
手段fにおいて、車両の走行負荷あるいはこれに係る状
態量が検出され、疑似車速演算手段hにおいて、疑似車
速が車速出値と走行負荷検出値から演算される。
【0020】そして、変速制御手段cにおいて、スロッ
トル開度と疑似車速により変速マップが検索され、スロ
ットル開度と疑似車速に対応する変速比が選択され、選
択された変速比が得られる制御指令が変速アクチュエー
タbに対し出力され、自動変速機aの変速比が変更され
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0022】(第1実施例)まず、構成を説明する。
【0023】図2は請求項1記載の発明に対応する第1
実施例の自動変速機の変速制御装置を示す全体システム
図である。
【0024】図2において、1はエンジン、2はトルク
コンバータ、3は変速機構、4は油圧コントロールユニ
ット、5,6はシフトソレノイド(変速アクチュエータ
bに相当)、7はA/Tコントロールユニット、8はス
ロットル開度センサ(スロットル開度検出手段eに相
当)、9は車速センサ(車速検出手段dに相当)、10
は路面勾配センサ、11はタービン回転数センサ、12
はエンジン回転数センサ、13は他のセンサ・スイッチ
類である。
【0025】前記変速機構3は、プラネタリーギアセッ
トと変速要素を有し、変速要素の作動制御により前進4
速の変速段を達成する。
【0026】前記油圧コントロールユニット4は、変速
機構3の変速要素のうち油圧により作動する要素への制
御油圧を作り出す複数のバルブにより構成されている。
【0027】前記シフトソレノイド5,6は、A/Tコ
ントロールユニット7からのON,OFFの指令の組み
合わせにより1速〜4速までの変速段を得る。
【0028】また、本実施例の変速制御装置はシフトソ
レノイドを1個追加することにより1速〜5速までの変
速段を得ることができる。
【0029】前記A/Tコントロールユニット7は、様
々な入力情報に基づいて変速制御をはじめとしライン圧
制御やロックアップ制御などを行なう電子制御回路であ
る。このA/Tコントロールユニット7の記憶回路に
は、図3に示すように、スロットル開度と車速により変
速段を選択するただ1つの変速マップMが設定されてい
て、この変速マップは平坦路走行時に最適な運転性等が
得られるようにシフトアップ線(実線)及びシフトダウ
ン線(点線)が規定されている。
【0030】前記スロットル開度センサ8は、実際のス
ロットル開度Tvoを検出する。
【0031】前記車速センサ9は、トランスミッション
出力軸14に設けられた回転センサにより車速Vspを検
出する。
【0032】前記路面勾配センサ10は、車体傾斜角を
測定することで走行路面の勾配θを検出する。
【0033】前記タービン回転数センサ11は、トラン
スミッション入力軸15に設けられた回転センサにより
タービン回転速度Nt を検出する。
【0034】前記エンジン回転数センサ12は、クラン
クシャフト16に設けられた回転センサによりエンジン
回転速度Ne を検出する。
【0035】次に、作用を説明する。
【0036】[変速制御作動]図4(イ) はA/Tコント
ロールユニット7で行なわれる変速制御作動の流れを示
すフローチャートで、以下、各ステップについて説明す
る。
【0037】ステップ40では、スロットル開度Tvo及
び車速Vspが計測される。
【0038】ステップ41では、勾配θの正弦値sin
θが検出される(走行負荷検出手段fに相当)。なお、
勾配θは演算により算出することができる。
【0039】ステップ42では、疑似スロットル開度T
vo’が算出される(疑似スロットル開度演算手段gに相
当)。
【0040】この疑似スロットル開度Tvo’の算出は、
図4(ロ) に示すルーチンのステップ42aにより、スロ
ットル開度Tvoと勾配正弦値sinθと係数kにより下
記の式で算出される。
【0041】 Tvo’=Tvo+k・sinθ …(1) ここで、係数kは、変速機に組み合わされるエンジン1
の特性等により定められる値で、例えば、スロットル開
度Tvoの値が全開で80とするならば150である。但
し、符号は限定されるものではない。
【0042】ステップ43では、疑似スロットル開度T
vo’及び車速Vspと、図3に示す変速マップMとから変
速段が検索される(変速制御手段cに相当)。
【0043】[平坦路走行時の変速制御]平坦路走行時
の変速制御は、上記(1) 式で勾配正弦値sinθが0
(ゼロ)であることからTvo’=Tvoとなり、疑似スロ
ットル開度Tvo’は実際のスロットル開度Tvoと一致
し、スロットル開度Tvo及び車速Vspと、図3に示す変
速マップMとから変速段が検索される変速制御が行なわ
れることになる。
【0044】したがって、変速マップMが平坦路走行時
を基準として設定されていることで、平坦路走行時に最
適の運転性等が得られる変速制御が確保される。
【0045】[勾配路登坂時の変速制御]勾配路登坂時
の変速制御は、上記(1) 式で勾配正弦値sinθが勾配
θが大きいほど0〜1までの値で増加し、疑似スロット
ル開度Tvo’は実際のスロットル開度Tvoに対し勾配正
弦値sinθが大きければ大きいほど、つまり、走行負
荷が大きいほど大きな値となり、この疑似スロットル開
度Tvo’及び車速Vspと、図3に示す変速マップMとか
ら変速段が検索される変速制御が行なわれることにな
る。
【0046】したがって、平坦路走行時を基準として設
定されている変速マップMが、疑似スロットル開度Tv
o’を用いることで、シフトアップ線とシフトダウン線
によるマップ特性が縦軸のスロットル開度軸に対しては
あたかも低開度方向にスライドしたマップ特性となるよ
うにみなすことができ、横軸の車速に対してはあたかも
高車速方向にスライドしたマップ特性とみなすことがで
きる。つまり、アップシフト時には車速の高まりに対し
て高速段側に移行しにくく、また、ダウンシフト時には
車速の低下に対して早期に低速段側に移行するいわゆる
パワーパターンの変速マップが無数に設定されているの
と同様となる。
【0047】これによって、勾配路登坂時に勾配の度合
い(走行負荷)に応じて最適の運転性等が得られる変速
制御が確保される。
【0048】次に、効果を説明する。
【0049】(1)変速マップMを検索する際のスロッ
トル開度として疑似スロットル開度Tvo’を用い、この
疑似スロットル開度Tvo’をスロットル開度Tvoと勾配
正弦値sinθから演算する装置としたため、ただ1つ
の変速マップMを記憶させるだけでメモリ容量を小さく
抑えながら、走行負荷となる勾配正弦値sinθの変化
に応じた最適な運転性が得られる変速制御を確保するこ
とができる。
【0050】(2)疑似スロットル開度Tvo’の算出
を、スロットル開度Tvoと勾配正弦値sinθと固定の
係数kとで行なうようにしたため、簡単な制御により走
行負荷に対応する変速制御を行なうことができる。
【0051】(第2実施例)請求項1記載の発明に対応
する第2実施例の自動変速機の変速制御装置について説
明する。
【0052】尚、装置のシステム構成については第1実
施例と同様であるので図示並びに説明を省略する。
【0053】次に、作用を説明する。
【0054】[変速制御作動]図5(イ) はA/Tコント
ロールユニット7で行なわれる変速制御作動の流れを示
すフローチャートで、以下、各ステップについて説明す
る。
【0055】ステップ50では、スロットル開度Tvo,
車速Vsp及びギア位置Gr が計測される。ここで、ギア
位置Gr は、制御指令信号により判断される。
【0056】ステップ51では、勾配θの正弦値sin
θが検出される(走行負荷検出手段fに相当)。
【0057】ステップ52では、疑似スロットル開度T
vo’が算出される(疑似スロットル開度演算手段gに相
当)。
【0058】この疑似スロットル開度Tvo’の算出は、
図5(ロ) に示すルーチンのステップ52aにより、スロ
ットル開度Tvoと勾配正弦値sinθと可変係数k(Gr)
により下記の式で算出される。
【0059】 Tvo’=Tvo+k(Gr)・sinθ …(2) ここで、可変係数k(Gr)は、変速機に組み合わされるエ
ンジン1の特性等により定められる値で、例えば、5段
変速機でスロットル開度Tvoの値が全開で80とするな
らばk(1) =100,k(2) =150,k(3) =25
0,k(4) =400,k(5) =600である。但し、符
号は限定されるものではない。
【0060】ステップ43では、疑似スロットル開度T
vo’及び車速Vspと、図3に示す変速マップMとから変
速段が検索される(変速制御手段cに相当)。
【0061】[勾配路登坂時の変速制御]勾配路登坂時
の変速制御は、上記(2) 式で勾配正弦値sinθが勾配
θが大きいほど0〜1までの値で増加し、かつ、ギア位
置Gr が高速段であるほど可変係数k(Gr)の値が大きく
なり、疑似スロットル開度Tvo’は実際のスロットル開
度Tvoに対し勾配正弦値sinθが大きければ大きいほ
ど、つまり、走行負荷が大きいほど大きな値となると共
に、同じ勾配正弦値sinθの場合、ギア位置Grが高
速段であるほど大きな値となり、この疑似スロットル開
度Tvo’及び車速Vspと、図3に示す変速マップMとか
ら変速段が検索される変速制御が行なわれることにな
る。
【0062】効果としては、第1実施例の(1)の効果
に加え、下記の効果が得られる。
【0063】(3)勾配正弦値sinθに掛ける係数を
ギア位置Gr に応じた可変係数k(Gr)により与える装置
としたため、低速段側での応答を低くし、高速段側で応
答を高くすることで、各ギア位置での最適な変速応答を
得ることができる。
【0064】(第3実施例)請求項1記載の発明に対応
する第3実施例の自動変速機の変速制御装置について説
明する。
【0065】尚、装置のシステム構成については第1実
施例と同様であるので図示並びに説明を省略する。
【0066】次に、作用を説明する。
【0067】[変速制御作動]図6(イ) はA/Tコント
ロールユニット7で行なわれる変速制御作動の流れを示
すフローチャートで、以下、各ステップについて説明す
る。
【0068】ステップ60では、スロットル開度Tvo及
び車速Vspが計測される。
【0069】ステップ61では、勾配θの正弦値sin
θが検出される(走行負荷検出手段fに相当)。
【0070】ステップ62では、疑似スロットル開度T
vo’が算出される(疑似スロットル開度演算手段gに相
当)。
【0071】この疑似スロットル開度Tvo’の算出は、
図6(ロ) に示すルーチンのステップ62aにより、スロ
ットル開度Tvoと勾配正弦値sinθと可変係数k(Vs
p) により下記の式で算出される。
【0072】 Tvo’=Tvo+k(Vsp) ・sinθ …(3) ここで、可変係数k(Vsp) は、変速機に組み合わされる
エンジン1の特性等と車速Vspにより定められる値で、
例えば、k(Vsp) =2×Vsp×sinθで与えられる。
【0073】ステップ63では、疑似スロットル開度T
vo’及び車速Vspと、図3に示す変速マップMとから変
速段が検索される(変速制御手段cに相当)。
【0074】[勾配路登坂時の変速制御]勾配路登坂時
の変速制御は、上記(3) 式で勾配正弦値sinθが勾配
θが大きいほど0〜1までの値で増加し、かつ、車速V
spが高車速であるほど可変係数k(Vsp) の値が大きくな
り、疑似スロットル開度Tvo’は実際のスロットル開度
Tvoに対し勾配正弦値sinθが大きければ大きいほ
ど、つまり、走行負荷が大きいほど大きな値となると共
に、同じ勾配正弦値sinθの場合、車速Vspが高車速
であるほど大きな値となり、この疑似スロットル開度T
vo’及び車速Vspと、図3に示す変速マップMとから変
速段が検索される変速制御が行なわれることになる。
【0075】効果としては、第1実施例の(1)の効果
に加え、下記の効果が得られる。
【0076】(4)勾配正弦値sinθに掛ける係数を
車速Vspに応じた可変係数k(Vsp) により与える装置と
したため、低速側での応答を低くし、高速側で応答を高
くすることで、車速にかかわらず最適な変速応答を得る
ことができる。
【0077】(第4実施例)請求項1記載の発明に対応
する第4実施例の自動変速機の変速制御装置について説
明する。
【0078】尚、装置のシステム構成については第1実
施例と同様であるので図示並びに説明を省略する。
【0079】次に、作用を説明する。
【0080】[変速制御作動]図7(イ) はA/Tコント
ロールユニット7で行なわれる変速制御作動の流れを示
すフローチャートで、以下、各ステップについて説明す
る。
【0081】ステップ70では、スロットル開度Tvo,
車速Vsp及びギア位置Gr が計測される。
【0082】ステップ71では、勾配θの正弦値sin
θが検出される(走行負荷検出手段fに相当)。
【0083】ステップ72では、疑似スロットル開度T
vo’が算出される(疑似スロットル開度演算手段gに相
当)。
【0084】この疑似スロットル開度Tvo’の算出は、
図7(ロ) に示すルーチンのステップ72aにより、スロ
ットル開度Tvoと勾配正弦値sinθと可変係数k(Vs
p,Gr)により下記の式で算出される。
【0085】 Tvo’=Tvo+k(Vsp,Gr)・sinθ …(4) ここで、可変係数k(Vsp,Gr)は、変速機に組み合わされ
るエンジン1の特性等と車速Vspとギア位置Gr により
定められる値で、例えば、5段変速機の場合は、 k(Vsp,1) =2×Vsp k(Vsp,2) =2.8 ×Vsp k(Vsp,3) =4.8 ×Vsp k(Vsp,4) =7.6 ×Vsp k(Vsp,5) =11.6×Vsp で与える。
【0086】ステップ73では、疑似スロットル開度T
vo’及び車速Vspと、図3に示す変速マップMとから変
速段が検索される(変速制御手段cに相当)。
【0087】[勾配路登坂時の変速制御]勾配路登坂時
の変速制御は、上記(4) 式で勾配正弦値sinθが勾配
θが大きいほど0〜1までの値で増加し、かつ、ギア位
置Gr が高速段で車速Vspが高車速あるほど可変係数k
(Vsp,Gr)の値が大きくなり、疑似スロットル開度Tvo’
は実際のスロットル開度Tvoに対し勾配正弦値sinθ
が大きければ大きいほど、つまり、走行負荷が大きいほ
ど大きな値となると共に、同じ勾配正弦値sinθの場
合、ギア位置Gr が高速段で車速Vspが高車速であるほ
ど大きな値となり、この疑似スロットル開度Tvo’及び
車速Vspと、図3に示す変速マップMとから変速段が検
索される変速制御が行なわれることになる。
【0088】効果としては、第1実施例の(1)の効果
に加え、下記の効果が得られる。
【0089】(5)勾配正弦値sinθに掛ける係数を
ギア位置Gr と車速Vspに応じた可変係数k(Vsp,Gr)に
より与える装置としたため、各ギア位置及び車速の高低
にかかわらず最適な変速応答を得ることができる。
【0090】(第5実施例)請求項1記載の発明に対応
する第5実施例の自動変速機の変速制御装置について説
明する。
【0091】尚、装置のシステム構成については第1実
施例と同様であるので図示並びに説明を省略する。
【0092】次に、作用を説明する。
【0093】[変速制御作動]図8(イ) はA/Tコント
ロールユニット7で行なわれる変速制御作動の流れを示
すフローチャートで、以下、各ステップについて説明す
る。
【0094】ステップ80では、スロットル開度Tvo及
び車速Vspが計測される。
【0095】ステップ81では、勾配θの正弦値sin
θが検出される(走行負荷検出手段fに相当)。
【0096】ステップ82では、アップシフト検索用の
疑似スロットル開度Tvo(0) とダウンシフト検索用の疑
似スロットル開度Tvo(1) とが算出される(疑似スロッ
トル開度演算手段gに相当)。
【0097】アップシフト検索用の疑似スロットル開度
Tvo(0) の算出は、図8(ロ) に示すルーチンのステップ
82aにより、スロットル開度Tvoと勾配正弦値sin
θと係数k(0) により下記の式で算出される。
【0098】 Tvo(0) =Tvo+k(0) ・sinθ …(5) ダウンシフト検索用の疑似スロットル開度Tvo(1) の算
出は、図8(ロ) に示すルーチンのステップ82bによ
り、スロットル開度Tvoと勾配正弦値sinθと係数k
(1) により下記の式で算出される。
【0099】 Tvo(1) =Tvo+k(1) ・sinθ …(6) ここで、係数k(0),k(1) は、変速機に組み合わされる
エンジン1の特性等により定められる値で、例えば、k
(0) =150、k(1) =−100で与えられる。但し、
k(0),k(1) の値はこれに限定されるものではなく、ま
た符号も限定されるものではない。
【0100】ステップ83では、アップシフト時、疑似
スロットル開度Tvo(0) 及び車速Vspと、図3に示す変
速マップMとからアップシフト変速段が検索される(変
速制御手段cに相当)。
【0101】ステップ84では、ダウンシフト時、疑似
スロットル開度Tvo(1) 及び車速Vspと、図3に示す変
速マップMとからダウンシフト変速段が検索される(変
速制御手段cに相当)。
【0102】[勾配路登坂時の変速制御]勾配路登坂時
の変速制御は、上記(5),(6) 式で勾配正弦値sinθが
勾配θが大きいほど0〜1までの値で増加し、かつ、ア
ップシフト時とダウンシフト時とで異なる係数k(0),k
(1) を与えることで同じ走行負荷状態においてその値に
差が生じ、アップシフト時には、疑似スロットル開度T
vo(0) 及び車速Vspと図3に示す変速マップMとから変
速段が検索される変速制御が行なわれ、ダウンシフト時
には、疑似スロットル開度Tvo(1) 及び車速Vspと図3
に示す変速マップMとから変速段が検索される変速制御
が行なわれることになる。
【0103】効果としては、第1実施例の(1)の効果
に加え、下記の効果が得られる。
【0104】(6)勾配正弦値sinθに掛ける係数を
アップシフトとダウンシフトとで異ならせて与える装置
としたため、変速がアップシフト,ダウンシフトにかか
わらず最適な変速応答を得ることができる。
【0105】尚、この第5実施例の場合、第1実施例に
対する第2〜第4実施例と同様に、係数kを車速Vsp又
がギア位置Gr の少なくとも1つをパラメータとする関
数あるいはマップとして持つこともできる。
【0106】(第6実施例)請求項1記載の発明に対応
する第6実施例の自動変速機の変速制御装置について説
明する。
【0107】尚、装置のシステム構成については第1実
施例と同様であるので図示並びに説明を省略する。
【0108】次に、作用を説明する。
【0109】[変速制御作動]図9(イ) はA/Tコント
ロールユニット7で行なわれる変速制御作動の流れを示
すフローチャートで、以下、各ステップについて説明す
る。
【0110】ステップ90では、スロットル開度Tvo及
び車速Vspが計測される。
【0111】ステップ91では、勾配θの正弦値sin
θが検出される。
【0112】ステップ92では、後述する図9(ロ) に示
すルーチンにしたがって疑似スロットル開度Tvo’が算
出される(疑似スロットル開度演算手段gに相当)。
【0113】ステップ93では、疑似スロットル開度T
vo’及び車速Vspと、図3に示す変速マップMとから変
速段が検索される(変速制御手段cに相当)。
【0114】図9(ロ) に示す疑似スロットル開度演算処
理について説明する。
【0115】ステップ92aでは、勾配正弦値sinθ
に車両総重量勾配Wを乗じて勾配抵抗Wgを求める(走
行負荷検出手段fに相当)。
【0116】ステップ92bでは、タービン回転速度N
t を計測する。
【0117】ステップ92cでは、スロットル開度Tvo
とタービン回転速度Nt とから図10に示すトルクコン
バータ出力特性マップの検索によりタービントルクTt
を求める。
【0118】ステップ92dでは、現在選択されている
変速段iに相当するギア比Gi と伝達効率ηi を検索す
る。
【0119】ステップ92eでは、タービントルクTt
,ギア比Gi ,伝達効率ηi ,終減速比Gf ,タイア
半径Rt から駆動力Fを下記の式により求める。
【0120】F=(ηi ・Tt ・Gi ・Gf )/Rt ステップ92fでは、駆動力Fに勾配抵抗Wgを加算し
てF’とする。
【0121】ステップ92gでは、F’に相当するター
ビントルクTt'を、 Tt'=(F’・Rt )/(ηi ・Gi ・Gf ) の式により求める。
【0122】ステップ92hでは、タービン回転速度N
t とタービントルクTt'とから図10に示すトルクコン
バータ出力特性マップの検索により疑似スロットル開度
Tvo’を求める。
【0123】[勾配路登坂時の変速制御]勾配路登坂時
の変速制御は、勾配正弦値sinθに車両総重量勾配W
を乗じて求められた勾配抵抗Wgに駆動力Fを加えた走
行負荷対応駆動力F’により疑似スロットル開度Tvo’
が求められ、この疑似スロットル開度Tvo’及び車速V
spと、図3に示す変速マップMとから変速段が検索され
る変速制御が行なわれることになる。
【0124】効果としては、第1実施例の(1)の効果
に加え、下記の効果が得られる。
【0125】(7)勾配正弦値sinθに車両総重量勾
配Wを乗じて求められた勾配抵抗Wgに駆動力Fを加え
た走行負荷対応駆動力F’により疑似スロットル開度T
vo’を求める装置としたため、走行負荷が路面勾配だけ
ではなく車両総重量勾配Wや駆動力Fを考慮することで
精度高く推定され、高精度で推定された走行負荷に応じ
て最適な変速応答を得ることができる。
【0126】(第7実施例)この第7実施例は請求項2
記載の発明に対応するもので、図示を省略するが、第1
実施例において疑似スロットル開度Tvo’を求める代わ
りに疑似車速Vsp’を求める例である。
【0127】つまり、Vsp’=Vsp+k×sinθとし
て求める。ここで、係数kは、例えば、k=−100を
与える。但し、符号はこれに限定されるものではない。
【0128】そして、スロットル開度Tvoと疑似車速V
sp’とにより変速段を検索して終了する。
【0129】(第8実施例)この第8実施例は請求項2
記載の発明に対応するもので、図示を省略するが、第2
実施例において疑似スロットル開度Tvo’を求める代わ
りに疑似車速Vsp’を求める例である。
【0130】つまり、Vsp’=Vsp+k(Gr)×sinθ
として求める。ここで、係数k(Gr)は、例えば、5段変
速機では、k(1) =−100,k(2) =−150,k
(3) =−250,k(4) =−400,k(5) =−600
を与える。
【0131】そして、スロットル開度Tvoと疑似車速V
sp’とにより変速段を検索して終了する。
【0132】(第9実施例)この第9実施例は請求項2
記載の発明に対応するもので、図示を省略するが、第3
実施例において疑似スロットル開度Tvo’を求める代わ
りに疑似車速Vsp’を求める例である。
【0133】つまり、Vsp’=Vsp+k(Tvo) ×sin
θとして求める。ここで、係数k(Tvo) は、変速機に組
み合わされるエンジンの特性等とスロットル開度Tvoに
より定められる値で、例えば、k(Tvo) =−5×Tvo×
sinθを与える。但し、この関数に限定されるもので
はなく、スロットル開度Tvoをパラメータとするマップ
で与えても良い。
【0134】そして、スロットル開度Tvoと疑似車速V
sp’とにより変速段を検索して終了する。
【0135】(第10実施例)この第10実施例は請求
項2記載の発明に対応するもので、図示を省略するが、
第4実施例において疑似スロットル開度Tvo’を求める
代わりに疑似車速Vsp’を求める例である。
【0136】つまり、Vsp’=Vsp+k(Tvo,Gr) ×s
inθとして求める。ここで、係数k(Tvo,Gr) は、変
速機に組み合わされるエンジンの特性等とスロットル開
度Tvoとギア位置Gr により定められる値で、例えば、
5段変速機の場合、 k(Tvo,1) =−Tvo×sinθ k(Tvo,2) =-1.7×Tvo×sinθ k(Tvo,3) =-2.3×Tvo×sinθ k(Tvo,4) =-3.7×Tvo×sinθ k(Tvo,5) =-6.1×Tvo×sinθ で与える。但し、この関数に限定されるものではなく、
Tvo,Gr ,sinθをパラメータとするマップで与え
ても良い。
【0137】そして、スロットル開度Tvoと疑似車速V
sp’とにより変速段を検索して終了する。
【0138】(第11実施例)この第11実施例は請求
項2記載の発明に対応するもので、図示を省略するが、
第5実施例において疑似スロットル開度Tvo(0),Tvo
(1) を求める代わりにアップシフト検索用の疑似車速V
sp(0) とダウンシフト検索用の疑似車速Vsp(1)を求め
る例である。
【0139】ここで、係数k(0),k(1) は、変速機に組
み合わされるエンジンの特性等により定められる値で、
例えば、k(0) =−100,k(1) =100で与える。
但し、符号はこれに限定されるものではない。
【0140】そして、スロットル開度Tvoと疑似車速V
sp(0) ,Vsp(1) とにより変速段を検索して終了する。
【0141】また、第1実施例に対する第2〜第4実施
例の関係と同様に、この第11実施例において係数を定
めるのにギア位置Gr とスロットル開度Tvoの少なくと
も1つをパラメータとする関数やマップで与えるように
しても良い。
【0142】(第12実施例)請求項2記載の発明に対
応する第12実施例の自動変速機の変速制御装置につい
て説明する。
【0143】尚、装置のシステム構成については第1実
施例と同様であるので図示並びに説明を省略する。
【0144】次に、作用を説明する。
【0145】[変速制御作動]図11(イ) はA/Tコン
トロールユニット7で行なわれる変速制御作動の流れを
示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明
する。
【0146】ステップ110では、スロットル開度Tvo
及び車速Vspが計測される。
【0147】ステップ111では、駆動力Fd が図12
に示すルーチンによる演算処理にて検出される。
【0148】ステップ112では、勾配θの正弦値si
nθが検出される。
【0149】ステップ113では、後述する図11(ロ)
に示すルーチンにしたがって疑似車速Vsp’が算出され
る(疑似車速演算手段hに相当)。
【0150】ステップ114では、スロットル開度Tvo
及び疑似車速Vsp’と、図3に示す変速マップMとから
変速段が検索される(変速制御手段cに相当)。
【0151】図11(ロ) に示す疑似車速演算処理につい
て説明する。
【0152】ステップ113aでは、勾配正弦値sin
θに車両総重量勾配Wと車速Vspを乗じて走行負荷(勾
配抵抗)の増減により生じる負荷馬力変化量ΔPを求め
る(走行負荷検出手段fに相当)。以降の処理は、この
負荷馬力変化量ΔPを車速で補うことを目的としてなさ
れる。
【0153】ステップ113bでは、負荷馬力変化量Δ
Pと駆動力Fd により下記の式により負荷車速変化量Δ
Vspが演算される。
【0154】ΔVsp=ΔP/Fd ステップ113cでは、実際の車速Vspと負荷車速変化
量ΔVspとの和により疑似車速Vsp’が演算される。
【0155】図12に示す駆動力演算処理について説明
する。
【0156】ステップ111aでは、エンジン回転速度
Ne とタービン回転速度Nt とギア位置iとが計測され
る。
【0157】ステップ111bでは、エンジン回転速度
Ne とタービン回転速度Nt とから速度比eが、e=N
t /Ne の式により演算される。
【0158】ステップ111cでは、速度比eをパラメ
ータとしてトルク比t,容量係数τが検索される。
【0159】ステップ111dでは、トルク比t,容量
係数τ,エンジン回転速度Ne によりタービントルクT
t が、Tt =t・τ・Ne2の式により演算される。
【0160】ステップ111eでは、パワートレインの
伝達効率η,タービントルクTt ,変速比G(i) ,終減
速比Gf ,タイア半径Rにより駆動力Fd が下記の式で
演算される。
【0161】Fd =(η・Tt ・G(i) ・Gf )/R この図12において、タービントルクTt は、いわゆる
トルクセンサにて直接検出するようにしても良い。ま
た、車軸トルクTd をトルクセンサで検出し、 Fd =Td /R の式により駆動力Fd を求めるようにしても良い。
【0162】以上述べてきた第7実施例〜第12実施例
においては、アップシフト検索時には、エンジン過回転
防止の観点から実車速が基準となるアップシフト変速線
の上限値以上になった場合には実車速でマップ検索を行
なう等の必要がある。
【0163】図13にアップシフト時における疑似車速
設定処理のフローチャートを示す。
【0164】ステップ130では、ギア位置iを検出す
る。
【0165】ステップ131では、各ギア位置iでの許
容最高車速Vspmax(i)を検索する。この許容最高車速V
spmax(i)は、4段変速機の場合、例えば、 Vspmax(1)= 52km/h Vspmax(2)=100km/h Vspmax(3)=124km/h Vspmax(4)=200km/h で与える。
【0166】ステップ132では、実車速Vspと許容最
高車速Vspmax(i)の大きさを比較する。
【0167】ステップ133では、Vspmax(i)≦Vspと
判断された時には、疑似車速Vsp’を、Vsp’=Vspと
する。
【0168】ステップ134では、Vspmax(i)>Vspと
判断された時には、疑似車速Vsp’を第7〜第12の各
実施例にしたがって演算する。
【0169】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0170】例えば、以上述べてきた各実施例におい
て、疑似信号の計算は、sinθの符号が正,負のどち
らか一方に限り、他方は実際の信号を用いて変速段の検
索を行なうこともできる。
【0171】実施例では、自動変速機として多段階変速
比を待つ多段変速機への適用例を示したが、無段階変速
比を持つ無段変速機にも適用することができる。
【0172】
【発明の効果】請求項1記載の本発明にあっては、変速
比を少なくともスロットル開度と車速による変速マップ
に基づいて選択する自動変速機の変速制御装置におい
て、変速マップを検索する際のスロットル開度あるいは
これに相当する信号として疑似スロットル開度を用い、
この疑似スロットル開度をスロットル開度検出値と走行
負荷検出値から演算する疑似スロットル開度演算手段を
設けたため、メモリ容量を小さく抑えながら、走行負荷
の変化に応じた最適な運転性が得られる変速制御を確保
することができるという効果が得られる。
【0173】請求項2記載の本発明にあっては、変速比
を少なくともスロットル開度と車速による変速マップに
基づいて選択する自動変速機の変速制御装置において、
変速マップを検索する際の車速あるいはこれに相当する
信号として疑似車速を用い、この疑似車速を車速検出値
と走行負荷検出値から演算する疑似車速演算手段を設け
たため、メモリ容量を小さく抑えながら、走行負荷の変
化に応じた最適な運転性が得られる変速制御を確保する
ことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機の変速制御装置を示すクレ
ーム対応図である。
【図2】実施例の自動変速機の変速制御装置を示す図で
ある。
【図3】実施例の自動変速機の変速制御装置を示す図で
ある。
【図4】第1実施例装置のA/Tコントロールユニット
で行なわれる変速制御作動の流れを示すフローチャート
である。
【図5】第2実施例装置のA/Tコントロールユニット
で行なわれる変速制御作動の流れを示すフローチャート
である。
【図6】第3実施例装置のA/Tコントロールユニット
で行なわれる変速制御作動の流れを示すフローチャート
である。
【図7】第4実施例装置のA/Tコントロールユニット
で行なわれる変速制御作動の流れを示すフローチャート
である。
【図8】第5実施例装置のA/Tコントロールユニット
で行なわれる変速制御作動の流れを示すフローチャート
である。
【図9】第6実施例装置のA/Tコントロールユニット
で行なわれる変速制御作動の流れを示すフローチャート
である。
【図10】スロットル開度をパラメータとするタービン
回転速度−タービントルクのトルクコンバータ出力特性
マップである。
【図11】第12実施例装置のA/Tコントロールユニ
ットで行なわれる変速制御作動の流れを示すフローチャ
ートである。
【図12】第12実施例装置での変速制御に用いる駆動
力の演算処理作動の流れを示すフローチャートである。
【図13】第7〜第12実施例でのアップシフト変速制
御に用いる疑似車速の設定処理作動の流れを示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
a 自動変速機 b 変速アクチュエータ c 変速制御手段 d 車速検出手段 e スロットル開度検出手段 f 走行負荷検出手段 g 疑似スロットル開度演算手段 h 疑似車速演算手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数あるいは無段階の変速比を持つ自動
    変速機と、 前記自動変速機の変速比を、外部からの制御指令により
    変更する変速アクチュエータと、 前記変速比を、少なくともスロットル開度と車速、ある
    いはこれらに相当する信号により選択する変速マップを
    有し、選択された変速比が得られる制御指令を前記変速
    アクチュエータに対し出力する変速制御手段と、 実際の車速あるいはこれに相当する信号を検出する車速
    検出手段と、 実際のスロットル開度あるいはこれに相当する信号を検
    出するスロットル開度検出手段と、 車両の走行負荷あるいはこれに係る状態量を検出する走
    行負荷検出手段と、 前記変速マップを検索する際のスロットル開度あるいは
    これに相当する信号として用いる疑似スロットル開度を
    スロットル開度検出値と走行負荷検出値から演算する疑
    似スロットル開度演算手段と、 を備えていることを特徴とする自動変速機の変速制御装
    置。
  2. 【請求項2】 複数あるいは無段階の変速比を持つ自動
    変速機と、 前記自動変速機の変速比を、外部からの制御指令により
    変更する変速アクチュエータと、 前記変速比を、少なくともスロットル開度と車速、ある
    いはこれらに相当する信号により選択する変速マップを
    有し、選択された変速比が得られる制御指令を前記変速
    アクチュエータに対し出力する変速制御手段と、 実際の車速あるいはこれに相当する信号を検出する車速
    検出手段と、 車両の走行負荷あるいはこれに係る状態量を検出する走
    行負荷検出手段と、 実際のスロットル開度あるいはこれに相当する信号を検
    出するスロットル開度検出手段と、 前記変速マップを検索する際の車速あるいはこれに相当
    する信号として用いる疑似車速を車速検出値と走行負荷
    検出値から演算する疑似車速演算手段と、 を備えていることを特徴とする自動変速機の変速制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記走行負荷検出手段は、勾配抵抗によ
    り走行負荷を検出する手段であることを特徴とする請求
    項1あるいは請求項2記載の自動変速機の変速制御装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012116464A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Hyundai Motor Co Ltd ハイブリッド車両の高電圧バッテリ保護方法
JP2013133866A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Jatco Ltd 無段変速機の変速制御装置

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