JPH0634007A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JPH0634007A
JPH0634007A JP18412892A JP18412892A JPH0634007A JP H0634007 A JPH0634007 A JP H0634007A JP 18412892 A JP18412892 A JP 18412892A JP 18412892 A JP18412892 A JP 18412892A JP H0634007 A JPH0634007 A JP H0634007A
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JP
Japan
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connecting member
continuously variable
toroidal type
variable transmission
type continuously
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Pending
Application number
JP18412892A
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English (en)
Inventor
Seiji Ezaki
誠司 江崎
Koji Onishi
晃二 大西
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Publication of JPH0634007A publication Critical patent/JPH0634007A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローラ支持部材の正規の使用範囲外への回動
を確実に止めることができ、かつストッパ部材ないしは
連結部材の組付性を改善することができるトロイダル型
無段変速機を提供することを目的とする。 【構成】 各トラニオン59a〜59dの正規の使用範囲
外への回動を止めるストッパ部材100fが、下側連結
部材63の上面に、下側球面軸受73fをはさむような
位置で2箇所、締結ボルト101を用いて締結されてい
る。このため、各トラニオン59a,59bから強い力が
加えられても容易には変位せず、ストッパ部材100f
のストッパ機能が高められる。また、また、ストッパ部
材100fの組付時の位置決めが容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トロイダル型無段変速
機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用のトロイダル型無段変
速機においては、エンジン側からトルクが入力される入
力ディスクと、駆動輪側にトルクを出力する出力ディス
クとが同軸に配置される一方、両ディスクと接触して両
ディスク間でトルクを伝達する2つのローラが設けら
れ、該ローラの傾転角度に応じた変速比が得られるよう
になっている。そして、かかるトロイダル型無段変速機
においては、各ローラに対して夫々、これらを回転自在
に支持するローラ支持部材が設けられる。ここで、各ロ
ーラ支持部材は、球面ブッシュを介して変速機ケースに
固定(位置決め)された連結部材によって、軸線まわりに
回動可能に、かつ軸線方向に往復移動可能に支持される
ようになっている。そして、各ローラ支持部材をその軸
線方向に移動させると、各ローラが傾転するとともに、
該傾転角に対応する回動角でローラ支持部材がその軸線
まわりに回動するようになっている(例えば、実開平1
−116246号公報参照)。
【0003】ここで、各ローラ支持部材は油圧機構によ
って作動させられるようになっているが、該油圧機構ま
たは機械部分の故障、あるいは制御の乱れ等によって、
ローラ支持部材が正規の使用範囲を超えて回動する場合
があり、このような場合にはローラが入・出力ディスク
からはずれてしまうおそれがある。そこで、トロイダル
型無段変速機には、通常、ローラ支持部材が所定値以上
に回動するのを止めるストッパ部材が設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして、従来のトロイ
ダル型無段変速機においては、かかるストッパ部材は、
1本の締結ボルトを用いて、球面ブッシュとともに、バ
ルブボディ(仕切壁部)に締結されている。しかしなが
ら、ストッパ部材組付時にストッパ部材がボルトまわり
に回転しやすく、ストッパ部材の回転方向の位置決めが
むずかしいといった問題がある。また、ローラ支持部材
からストッパ部材に大きな力が加えられた場合は、スト
ッパ部材が締結ボルトまわりに回転してしまい、ストッ
パとしての機能を十分に果たせないことがあるといった
問題がある。さらに、バルブボディとストッパの間に連
結部材をはさみ込む構造となっているので、組付性が悪
くなるといった問題がある。
【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、ローラ支持部材の範囲外へ
の回動を確実に止めることができ、かつストッパ部材な
いしは連結部材の組付性を改善することができるトロイ
ダル型無段変速機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、第1の発明は、入力ディスクと、該入力ディスクに
対して湾曲面同士が対向するように配置される出力ディ
スクと、入力ディスクと出力ディスクとに接触して傾転
角度に応じた変速比で一方のディスクから他方のディス
クにトルクを伝達する複数のローラとが設けられたトロ
イダル型無段変速機において、各ローラに対して夫々、
これらのローラを回転自在に支持するとともにローラの
傾転と連動してその軸線まわりに回動するローラ支持部
材と、該ローラ支持部材を介してローラの傾転角度を変
化させるピストンを収容するバルブボディとが設けら
れ、これらのローラ支持部材を連結する第1,第2の2
つの連結部材が、両者間にローラをはさむような位置関
係で配設されていて、第1の連結部材はバルブボディが
配置された側に配置され、第2の連結部材はバルブボデ
ィが配置されていない側に配置され、第1の連結部材上
に、ローラ支持部材の回動限界を規制するストッパ部材
が設けられていることを特徴とするトロイダル型無段変
速機を提供する。
【0007】第2の発明は、第1の発明にかかるトロイ
ダル型無段変速機において、ストッパ部材が第1の連結
部材とは別体に形成され、かつ第1の連結部材と一方の
ローラ支持部材との係合部と、第1の連結部材と他方の
ローラ支持部材との係合部との間に、第1の連結部材を
位置決めする位置決め部材が設けられ、ストッパ部材
が、位置決め部材をはさむ位置関係にある複数箇所で第
1の連結部材に連結・固定されていることを特徴とする
トロイダル型無段変速機を提供する。
【0008】第3の発明は、第1の発明にかかるトロイ
ダル型無段変速機において、第1の連結部材と一方のロ
ーラ支持部材との係合部と、第1の連結部材と他方のロ
ーラ支持部材との係合部との間に、第1の連結部材を位
置決めする位置決め部材が設けられ、ストッパ部材が、
位置決め部材をはさむ位置関係にある複数箇所で第1の
連結部材と一体形成されていることを特徴とするトロイ
ダル型無段変速機を提供する。
【0009】第4の発明は、第1ないし第3の発明にか
かるトロイダル型変速機において、第1の連結部材近傍
で両ローラ支持部材に掛け渡される巻掛部材が設けら
れ、ローラ支持部材の軸線方向にみて、巻掛部材とオー
バーラップする位置にストッパ部材が配置されているこ
とを特徴とするトロイダル型無段変速機を提供する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図2に示すように、自動車の変速装置TMには、第1〜
第4気筒#1〜#4を備えたエンジン1の出力トルク
を、トルコン2(トルクコンバータ2)と、プラネタリギ
ヤシステムからなる歯車減速機構3及び前後進切替機構
4とを介して変速機出力軸5に出力する第1の変速部が
設けられている。さらに、エンジン1の出力トルクを、
切替クラッチ6と、第1トロイダル型変速機構7及び第
2トロイダル型変速機構8を備えたトロイダル型無段変
速機Cとを介して変速機出力軸5に出力する第2の変速
部が設けられている。そして、切替クラッチ6がオフ状
態にあるときには上記第1の変速部を介してトルクが伝
達され、オン状態にあるときには第2の変速部を介して
トルクが伝達されるようになっている。
【0011】第1の変速部は、トルコン2が強力なトル
ク増大機能を有するので、主として発進時、加速時等の
比較的大きな変速比(トルク比)を必要とする場合に用い
られ、第2の変速部は、主として高速走行時等の比較的
小さな変速比で運転が行なわれる場合に用いられる。
【0012】以下、変速装置TMの具体的な構造を説明
する。まず、第1の変速部について説明する。トルコン
2は、実質的に、ポンプインペラ12とタービンライナ
13とステータ14とで構成されている。ポンプインペ
ラ12は、ポンプカバー15を介してエンジン出力軸1
1と連結され、エンジン出力軸11と一体回転するよう
になっている。さらに、ポンプインペラ12には、第1
中空シャフト16が同軸に連結され、この第1中空シャ
フト16の後端部(図2では右端部)にオイルポンプ17
が連結されている。タービンライナ13はトルコン出力
軸18(タービンシャフト)に同軸に連結されている。ま
た、ステータ14はワンウェイクラッチ19を介して第
2中空シャフト21に連結されている。なお、第2中空
シャフト21は変速機ケース22に固定されている。
【0013】トルコン2は、ポンプインペラ12から吐
出されるオイルでタービンライナ13を回転駆動し、タ
ービンライナ13ではね返るオイルをステータ14で整
流し、この整流されたオイルでポンプインペラ12の回
転を高めるといったプロセスを繰り返し、トルコン出力
軸18に、エンジン出力軸11のトルクより大きなトル
クを出力するようになっている。
【0014】歯車減速機構3は、実質的に、サンギヤ2
5と第1ピニオン26と後進用リングギヤ27と第2ピ
ニオン28と前進用リングギヤ29とキャリア30とで
構成されている。ここで、サンギヤ25にはトルコン出
力軸18のトルクが入力されるようになっている。ま
た、第1,第2ピニオン26,28はキャリア30によっ
て回転自在に支持されている。なお、キャリア30は、
変速機ケース22に固定された第2中空シャフト21に
固定されている。
【0015】そして、サンギヤ25と第1ピニオン26
の前部とが噛み合い、さらに第1ピニオン26と後進用
リングギヤ27とが噛み合い、これらは逆転減速機能を
有するプラネタリギヤシステムをなしている。このプラ
ネタリギヤシステムでは、サンギヤ25に入力されるト
ルクより大きい逆回転方向のトルクが後進用リングギヤ
27から出力されるようになっている。
【0016】また、サンギヤ25と噛み合っている第1
ピニオン26の後部と第2ピニオン28とが噛み合い、
さらに第2ピニオン28と前進用リングギヤ29とが噛
み合い、これらは正転減速機能を有するプラネタリギヤ
システムをなしている。このプラネタリギヤシステムで
は、サンギヤ25に入力されるトルクより大きい順回転
方向のトルクが前進用リングギヤ29から出力されるよ
うになっている。
【0017】前後進切替機構4は、実質的に、リバース
クラッチ31とクラッチケース32とフォワードクラッ
チ33とワンウェイクラッチ34とで構成されている。
そして、クラッチケース32は、後で説明する第1トロ
イダル型変速機構7の出力ディスク44fを介して、変
速機出力軸5に連結されている。ここで、リバースクラ
ッチ31が締結されたときには、後進用リングギヤ27
とクラッチケース32とが接続され、後進用リングギヤ
27のトルクが変速機出力軸5に伝達される。他方、フ
ォワードクラッチ33が締結されたときには、前進用リ
ングギヤ29のトルクが変速機出力軸5に伝達される。
なお、ワンウェイクラッチ34は、変速機出力軸5の回
転数が前進用リングギヤ29の回転数より大きいときに
は空転して、前進用リングギヤ29が変速機出力軸5に
よって逆駆動されるのを防止するために設けられてい
る。
【0018】次に、第2の変速部について説明する。第
2の変速部は、実質的に、該第2の変速部へのトルクの
入力を継・断する切替クラッチ6と、第1,第2トロイ
ダル型変速機構7,8を備えたトロイダル型無段変速機
Cと、切替クラッチ6からトロイダル型無段変速機Cへ
トルク伝達する歯車機構35とで構成されている。ここ
で、歯車機構35は、切替クラッチ6が締結されている
ときには、第1中空シャフト16のトルクすなわちエン
ジン出力軸11のトルクを、順次噛み合っている、ドラ
イブギヤ37とアイドルギヤ38とドリブンギヤ39と
を介してバイパスシャフト40に伝達し、さらにバイパ
スシャフト40のトルクを、互いに噛み合っている駆動
ギヤ41と被駆動ギヤ42とを介してトロイダル型無段
変速機Cに伝達するようになっている。
【0019】トロイダル型無段変速機Cは、変速機出力
軸5を取り囲むようにして前側(図5では左側)に配置さ
れた第1トロイダル型変速機構7と、後側に配置された
第2トロイダル型変速機構8とで構成されている。ここ
で、第1,第2トロイダル型変速機構7,8は、前後に対
称となるように配置されているが、両者の構成と機能は
基本的には同一であるので、対応する部材には同一番号
を付し、原則として第1トロイダル型変速機構7の各部
材には添字fを付し、第2トロイダル型変速機構8の各
部材には添字rを付している。ただし、ローラ等、各ト
ロイダル型変速機構7,8に2つづつ配設されている部
材については、添字f,rのみでは区別できないので、第
1トロイダル型変速機構7の左右に配置された各部材に
夫々添字a,bを付し、第2トロイダル型変速機構8の左
右に配置された各部材に夫々添字c,dを付している。し
たがって、以下では、ある部材についてなされた説明
は、原則として、番号が同一で添字のみ異なる他の部材
にも当てはまることになる。
【0020】第1トロイダル型変速機構7には、変速機
出力軸5まわりに遊嵌された第1入力ディスク43f
と、変速機出力軸5に固定された第1出力ディスク44
fと、第1入力ディスク43fのトルクを第1出力ディス
ク44fに伝達する第1,第2ローラ45a,45bとが設
けられている。そして、第1入力ディスク43fは、被
駆動ギヤ42が取り付けられたインプットカム48と、
第1カムローラ49fを介して係合し、第1入力ディス
ク43fへの入力トルクが大きいときほど、インプット
カム48が第1入力ディスク43fに強く押し付けられ
るようになっている。
【0021】第1,第2ローラ45a,45bは、夫々、軸
線Yまわりに回転できるようになっていて、その周面を
第1入力ディスク43fの湾曲面と第1出力ディスク4
4fの湾曲面とに当接させている。このため、第1入力
ディスク43fのトルク(回転)が、第1,第2ローラ45
a,45bを介して第1出力ディスク44fに伝達されるよ
うになっている。ここで、第1入力ディスク43fから
第1出力ディスク44fへのトルク伝達における変速比
(トルク比)は、第1,第2ローラ45a,45bと当接して
いる位置における、第1出力ディスク44fの半径R
2と、第1入力ディスク43fの半径R1の比R2/R1
よって決定される。
【0022】そして、第1,第2ローラ45a,45bと両
ディスク43f,44fとの当接位置は、後で説明するよ
うに、第1,第2ローラ45a,45bの傾転角度によって
決まるようになっており、後で説明する油圧機構によっ
て、この傾転角度を変えることによって、変速比を所定
の範囲内で任意に設定できるようになっている。なお、
第2トロイダル型変速機構8も、基本的には第1トロイ
ダル型変速機構7と同様であるのはもちろんである。
【0023】以下、トロイダル型無段変速機Cの具体的
な構造を説明する。図3に示すように、第1トロイダル
型変速機構7においては、第1出力ディスク44fが変
速機出力軸5にスプライン嵌合されている。さらに、第
1出力ディスク44fは、変速機出力軸5に嵌合された
リング状の位置決め部材46によって位置決めされた状
態で、第1ベアリング47fを介して変速機ケース22
によって回転自在に支持されている。なお、第2トロイ
ダル型変速機構8の第2出力ディスク44rは、変速機
出力軸5に一体的に形成された拡径部5gと変速機ケー
ス22との間に設けられ該変速機出力軸5を回転自在に
支持する第2ベアリング47rによって位置決めされて
いる。
【0024】第1出力ディスク44fと第2出力ディス
ク44rとの間には、第1,第2入力ディスク43f,43
rが互いに背面が対向するようにして近接配置されてお
り、両入力ディスク43f,43r間にはこれらに対して
相対回転可能とされたインプットカム48が配置されて
いる。そして、インプットカム48と第1,第2入力デ
ィスク43f,43rとの間に、夫々第1,第2カムローラ
49f,49rが介設されている。ここで、第1,第2カム
ローラ49f,49rは、インプットカム48と第1,第2
入力ディスク43f,43rとが相対回転したときに、第
1,第2入力ディスク43f,43rを、夫々第1,第2出
力ディスク44f,44r側に押し付ける押圧力を発生さ
せる機能を有していて、第1,第2入力ディスク43f,
43rへの入力トルクが大きいときほど、第1,第2カム
ローラ49f,49rによる第1,第2入力ディスク43f,
43rに対する押圧力が増加するようになっている。
【0025】第1,第2入力ディスク43f,43r間に
は、変速機出力軸5に遊嵌され、かつ両端を夫々第1,
第2入力ディスク43f,43rの背面に当接させた状態
で、第1,第2入力ディスク43f,43rとスプライン嵌
合された係合部材50が配置されている。そして、この
係合部材50と第2入力ディスク43rとの間に皿ばね
51が介設され、この皿ばね51によって第1入力ディ
スク43fと第2入力ディスク43rとが互いに離間する
方向に予圧されるようになっている。この皿ばね51
は、第2入力ディスク43rの背面に当接してこれを第
2出力ディスク44r側に付勢する一方、その付勢反力
によって、係合部材50を介して、第1入力ディスク4
3fを第1出力ディスク44f側に付勢し、第1入力ディ
スク43fと第1出力ディスク44fとの間、及び第2入
力ディスク43rと第2出力ディスク44rとの間に所定
の予圧を付与するようになっている。
【0026】次に、第1〜第4ローラ45a〜45dを夫
々傾転させるための油圧機構について説明する。図1に
示すように、第1トロイダル型変速機構7には、第1,
第2ローラ45a,45bを夫々回転自在に支持する第1,
第2トラニオン59a,59bが設けられている。なお、
これらのトラニオン59a,59b(59c,59d)は、特許
請求の範囲に記載された「ローラ支持部材」に相当する。
そして、第1,第2トラニオン59a,59bによって、夫
々、第1,第2偏心軸60a,60bを介して、第1,第2
ローラ45a,45bが回転自在に支持されている。ま
た、第1,第2トラニオン59a,59bには、夫々、これ
らを下方(変速機出力軸5と直交する方向)に延長するよ
うにして伸長する第1,第2軸部材61a,61bが取り付
けられている。
【0027】第1,第2ローラ45a,45bよりはやや上
方において、変速機ケース22には上側連結部材62が
取り付けられている。他方、第1,第2ローラ45a,4
5bより下方において、変速機ケース22に固定された
バルブボディ53(仕切壁部)には下側連結部材63が取
り付けられている。なお、下側連結部材63と上側連結
部材62とは、夫々、特許請求の範囲に記載された「第
1の連結部材」と「第2の連結部材」とに相当する。
【0028】そして、上側連結部材62に形成された第
1,第2軸穴65a,65bによって、夫々、第1,第2ト
ラニオン59a,59bの上端部が、第1,第2上側球面ブ
ッシュ64a,64bを介して回動自在に支持されてい
る。他方、下側連結部材63に形成された第1,第2軸
穴67a,67bによって、夫々、第1,第2トラニオン5
9a,59bの下端部が、第1,第2下側球面ブッシュ66
a,66bを介して回動自在に支持されている。また、第
1,第2軸部材61a,61bの下部は、バルブボディ53
の下面に取り付けられたアッパハウジング55の開口部
を貫通して、該アッパハウジング55の下面に取り付け
られたロアハウジング56の凹部によって、ベアリング
を介して回転自在に支持されている。
【0029】ここで、上側連結部材62と下側連結部材
63とは、複数のコイルスプリング97によって、互い
に引き合う方向に付勢(連結)され、これによって両連結
部材62,63にがたつきが生じるのを防止するように
している。
【0030】バルブボディ53内には、夫々第1,第2
トラニオン59a,59bを作動させるために、第1,第2
油圧シリンダ76a,76bが設けられ、これらの第1,第
2油圧シリンダ76a,76bは、夫々、バルブボディ5
3の一部をなす隔壁部53gによって上下に仕切られて
いる。そして、第1,第2油圧シリンダ76a,76bの上
半部には夫々第1,第2上側ピストン77a,77bが嵌入
され、下半部には第1,第2下側ピストン78a,78bが
嵌入されている。このため、第1,第2上側ピストン7
7a,77bと隔壁部53gとによって夫々第1,第2上側
油圧室79a,79bが画成され、他方第1,第2下側ピス
トン78a,78bと隔壁部53gとによって夫々第1,第
2下側油圧室80a,80bが画成されている。
【0031】ここで、第1,第2上側油圧室79a,79b
に油圧がかけられたときには、第1,第2上側ピストン
77a,77bによって、第1,第2トラニオン59a,59
bが上向きに変位させられ、他方第1,第2下側油圧室8
0a,80bに油圧がかけられたときには、第1,第2下側
ピストン78a,78bによって、第1,第2トラニオン5
9a,59bが下向きに変位させられる。そして、このよ
うに第1,第2トラニオン59a,59bが上下方向に変位
すると、これに伴って変位量に応じて第1,第2ローラ
45a,45bが傾転し、第1トロイダル型変速機構7の
変速比が変わるようになっている。また、これに伴って
第1,第2トラニオン59a,59bがその軸線まわりに回
動(傾動)するようになっている。
【0032】そして、油圧機構故障時等に第1,第2ト
ラニオン59a,59bの回動の同期くずれが発生するの
を防止するために、下側連結部材63の上端面よりやや
上側となる位置において、両トラニオン59a,59bに
は、第1ワイヤ57が掛け渡されている。さらに第1〜
第4トラニオン59a〜59dの外周には、第2ワイヤ5
8が掛け渡されている。図示していないが、第2トロイ
ダル型変速機構8側でも、第3トラニオン59cと第4
トラニオン59dとの間にワイヤが掛け渡されている。
なお、第1,第2ワイヤ57,58は特許請求の範囲に記
載された「巻掛部材」に相当する。
【0033】第1,第2上側油圧室79a,79bと、第
1,第2下側油圧室80a,80bとへは、運転状態に応じ
て油圧バルブVから油圧が供給されるようになってい
る。この油圧バルブVは、本発明の特徴部分ではないの
で詳しい説明は省略するが、バルブハウジング82内
に、スリーブ83、スプール84、リターンスプリング
85、ロッド86等が配置された普通の油圧バルブであ
って、コントロールユニット(図示せず)からの信号に従
って動作するステッピングモータ88によって制御さ
れ、P1ポートにライン圧が導入される一方、P2ポート
とP3ポートとから、所定の油圧室79a,79b,80a,
80bに油圧を供給できるようになっている。なお、油
圧バルブVにはフィードバック機構90が設けられてい
る。
【0034】上側連結部材62には、第1軸穴65aと
第2軸穴65bの中間部に上側位置決め穴68fが形成さ
れている。そして、上側位置決め穴68fに、変速機ケ
ース22と一体形成された支持部69fが挿通されてい
る。なお、支持部69fにはローラ潤滑部材70fが、取
付部材71fを用いて取り付けられている。また、下側
連結部材63には、第1軸穴67aと第2軸穴67bの中
間部に下側位置決め穴72fが形成されている。そし
て、下側位置決め穴72fには、バルブボディ53の上
面に取付ボルト74fを用いて固定された下側球面軸受
73fが挿通されている。このように、下側連結部材6
3は、下側球面軸受73fによって、バルブボディ53
(変速機ケース側)に対して固定ないしは位置決めされて
いる。なお、下側球面軸受73fは、特許請求の範囲に
記載された「位置決め部材」に相当する。
【0035】前記したとおり、油圧バルブVから所定の
油圧室79a,79b,80a,80bに油圧が供給され、第
1,第2トラニオン59a,59bが上下方向に変位する
と、第1,第2ローラ45a,45bが傾転するとともに、
第1,第2トラニオン59a,59bがその軸線まわりに回
動するが、かかる第1,第2トラニオン59a,59bが正
規の使用範囲外まで回動するのを防止するため、下側連
結部材63の上面にはストッパ部材100fが2本の締
結ボルト101を用いて締結されている。ここで、スト
ッパ部材100fは、上下方向については、第1ワイヤ
57及び第2ワイヤ58とほぼ同じ高さの位置に配置さ
れている。すなわち、第1,第2ワイヤ57,58を配置
したために生じた空間部(デッドスペース)を有効に利用
して、ストッパ部材100fを配置しているので、トロ
イダル型変速機Cのスペース性が良好となる。なお、第
2トロイダル型変速機構8側にも、同様のストッパ部材
100r(図4参照)が設けられている。
【0036】図4に示すように、ストッパ部材100f
は、下側球面軸受73fを支持するための下側位置決め
穴72fを左右からはさむようにして、2箇所で締結ボ
ルト101を用いて下側連結部材63の上面に締結され
ている。したがって、ストッパ部材101fの組付時の
位置決め、とくに回転方向の位置決めが容易となり、位
置決め精度が高められる。なお、図4中で、第1,第2
トラニオン59a,59bは中立位置にあり、第3,第4ト
ラニオン59c,59dは最大回動(傾転)位置にある。す
なわち、第3,第4トラニオン59c,59dは、ストッパ
部材72rによって回動が止められている状態にある。
【0037】また、バルブボディ53(図1参照)と下側
連結部材63とを分離することができるので、組付時に
はまず下側連結部材63を組み込み、第1,第2トラニ
オン59a,59bの位置が決まってからバルブボディ5
3(図1参照)を組み込むことができるので、組付性が非
常に良好となる。
【0038】さらに、ストッパ部材100aが2本の締
結ボルト101で締結されているので、第1,第2トラ
ニオン59a,59bから強い力が加えられてもストッパ
部材100fは容易には変位しない。このため、第1,第
2トラニオン59a,59bに対するストッパ機能が大幅
に高められる。なお、第2トロイダル型変速機構8側の
ストッパ部材100rでも同様である。
【0039】ストッパ部材101fを、ボルト締結では
なく熔接等の他の手段で下側連結部材63に固定しても
よい。あるいは、図5に示すように、下側位置決め穴7
2f(72r)をはさむ2箇所で、下側連結部材63'上に
一体成形でストッパ部63a,63b(63c,63d)を形成
してもよい。
【0040】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、ストッパ部
材が第1の連結部材上に設けられるので、ストッパ部材
の組付時の位置決めが容易となる。また、バルブボディ
と第1の連結部材とを分離することができるので、第1
の連結部材、バルブボディあるいはストッパ部材の組み
付けが容易となる。
【0041】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、ストッパ部
材が2箇所で固定されるので、ローラ支持部材から強い
力が加えられてもストッパ部材は容易には変位しない。
このため、ローラ支持部材に対するストッパ機能が大幅
に高められる。
【0042】第3の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、ストッパ部
材が第1の連結部材と一体形成されるので、部品点数が
削減される。
【0043】第4の発明によれば、基本的には第2また
は第3の発明と同様の作用・効果が得られる。さらに、
ストッパ部材が、巻掛部材とほぼ同じ高さの位置に配置
されるので、巻掛部材を配置したために生じたデッドス
ペースを有効に利用してストッパ部材が配置され、トロ
イダル型無段変速機のスペース性が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるトロイダル型無段変速機の正
面立面断面説明図である。
【図2】 本発明にかかるトロイダル型無段変速機を備
えた変速装置のシステム構成図である。
【図3】 図1に示すトロイダル型無段変速機の平面断
面説明図である。
【図4】 ストッパ部材を装着した下側連結部材の平面
説明図である。
【図5】 上面にストッパ部材を一体形成した下側連結
部材の平面説明図である。
【符号の説明】
C…トロイダル型無段変速機 5…変速機出力軸 7…第1トロイダル型変速機構 8…第2トロイダル型変速機構 43f,43r…第1,第2入力ディスク 44f,44r…第1,第2出力ディスク 45a〜45d…第1〜第4ローラ 53…バルブボディ 57,58…第1,第2ワイヤ 59a〜59d…第1〜第4トラニオン 62…上側連結部材 63,63'…下側連結部材 63a〜63d…ストッパ部 68f…上側位置決め穴 72f…下側位置決め穴 73f…下側球面軸受 79a,79b…上側ピストン 80a,80b…下側ピストン 100f,100r…ストッパ部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ディスクと、該入力ディスクに対し
    て湾曲面同士が対向するように配置される出力ディスク
    と、入力ディスクと出力ディスクとに接触して傾転角度
    に応じた変速比で一方のディスクから他方のディスクに
    トルクを伝達する複数のローラとが設けられたトロイダ
    ル型無段変速機において、 各ローラに対して夫々、これらのローラを回転自在に支
    持するとともにローラの傾転と連動してその軸線まわり
    に回動するローラ支持部材と、該ローラ支持部材を介し
    てローラの傾転角度を変化させるピストンを収容するバ
    ルブボディとが設けられ、 これらのローラ支持部材を連結する第1,第2の2つの
    連結部材が、両者間にローラをはさむような位置関係で
    配設されていて、第1の連結部材はバルブボディが配置
    された側に配置され、第2の連結部材はバルブボディが
    配置されていない側に配置され、 第1の連結部材上に、ローラ支持部材の回動限界を規制
    するストッパ部材が設けられていることを特徴とするト
    ロイダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたトロイダル型無段
    変速機において、 ストッパ部材が第1の連結部材とは別体に形成され、か
    つ第1の連結部材と一方のローラ支持部材との係合部
    と、第1の連結部材と他方のローラ支持部材との係合部
    との間に、第1の連結部材を位置決めする位置決め部材
    が設けられ、 ストッパ部材が、位置決め部材をはさむ位置関係にある
    複数箇所で第1の連結部材に連結・固定されていること
    を特徴とするトロイダル型無段変速機。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されたトロイダル型無段
    変速機において、 第1の連結部材と一方のローラ支持部材との係合部と、
    第1の連結部材と他方のローラ支持部材との係合部との
    間に、第1の連結部材を位置決めする位置決め部材が設
    けられ、 ストッパ部材が、位置決め部材をはさむ位置関係にある
    複数箇所で第1の連結部材と一体形成されていることを
    特徴とするトロイダル型無段変速機。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3に記載されたト
    ロイダル型変速機において、 第1の連結部材近傍で両ローラ支持部材に掛け渡される
    巻掛部材が設けられ、ローラ支持部材の軸線方向にみ
    て、巻掛部材とオーバーラップする位置にストッパ部材
    が配置されていることを特徴とするトロイダル型無段変
    速機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1275881A2 (en) * 2001-07-05 2003-01-15 Nissan Motor Company, Limited Toroidal continuously-variable transmission
JP2006308036A (ja) * 2005-05-02 2006-11-09 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機

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