JPH0632222A - 車両のアンチスキッドブレーキ装置 - Google Patents

車両のアンチスキッドブレーキ装置

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JPH0632222A
JPH0632222A JP19101792A JP19101792A JPH0632222A JP H0632222 A JPH0632222 A JP H0632222A JP 19101792 A JP19101792 A JP 19101792A JP 19101792 A JP19101792 A JP 19101792A JP H0632222 A JPH0632222 A JP H0632222A
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JP
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vehicle
brake
control
hydraulic pressure
wheel
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JP19101792A
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English (en)
Inventor
Hirozumi Eki
啓純 益
Kensuke Hayabuchi
賢介 早渕
Tetsuya Tatehata
哲也 立畑
隆三 ▼つる▲原
Riyuuzou Tsuruhara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Naldec Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Naldec Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ABS制御中におけるインギヤ振動を効果的
に低減させる。 【構成】 各車輪の回転速度をそれぞれ検出する車輪速
検出手段51と、各車輪にそれぞれ設けられたブレーキ
手段52と、該各ブレーキ手段52におけるブレーキ油
圧を増減させることでブレーキ力を調整する油圧調整手
段53と、上記車輪速検出手段51によって検出された
各車輪速に基づいてブレーキ油圧が周期的に増減するよ
うに上記油圧調整手段53を作動させる制御手段54
と、上記車輪速検出手段51により所定時間内に所定大
きさの加速度及び減速度が交互に所定回数検出された場
合にインギヤ振動の発生と判定するインギヤ振動判定手
段55とが備えられた車両のアンチスキッドブレーキ装
置において、インギヤ振動の発生時、駆動輪1FR,1
FLのブレーキ油圧の増圧制御を停止し、減圧制御のみ
を行わしめる作動補正手段56を設けもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、車両のアンチスキッ
ドブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の急制動時に車輪がロッ
クして車輪の路面に対するスリップが過大となって車両
の減速性あるいは車両安定性が阻害される所謂スキッド
状態の発生を防止するための一手段として、車輪に対す
るブレーキ力を制御することでこれに対処するようにし
たアンチスキッドブレーキ装置が提案されている。この
アンチスキッドブレーキ装置の基本思想は、図5に示す
ように、車輪のロック状態が深くなり路面に対するスリ
ップ量が所定値以上となった場合(即ち、車体速と車輪
速との差が所定以上となった場合)に、該車輪に付設さ
れた液圧ブレーキのブレーキ油圧を減圧してそのブレー
キ力を低下させる操作を周期的に行って車両を減速させ
るものである(以下、この制御をABS制御という)。
【0003】一方、ABS制御時には、図5に示すよう
に駆動輪側においていわゆるインギヤ振動が発生するこ
とがある。このインギヤ振動とは、路面のμ値が低い場
合には駆動輪に対する路面抵抗が小さいことから変速機
の各ギヤのバックラッシュによる振動とかエンジン振動
等が直接的に車輪速の振動として現れるものがこれであ
り、しかもこのインギヤ振動はこれがABS制御時にお
けるブレーキ油圧の増減変化と同期した場合に共振によ
り増幅され、車両の走行フィーリングに及ぼす影響が看
過できない状態となるものである。
【0004】かかるインギヤ振動の低減対策の一つの手
段として、例えば、特開昭63ー184554号公報に
は、ABS制御中においてインギヤ振動が発生した場合
に駆動輪に対する制動力を通常のABS制御時の制御パ
ターンよりもゆっくりと徐々に上げてインギヤ振動の周
期とブレーキ油圧の増減周期とをずらせることでこの両
者の共振によるインギヤ振動の増幅を回避しもって体感
されるインギヤ振動の低減を図るようにした技術が示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
インギヤ振動の低減制御の場合には、インギヤ振動発生
時に駆動輪のブレーキ油圧を徐々に増圧させることでイ
ンギヤ振動の増幅を回避するようにしているので、イン
ギヤ振動が低減されるものの駆動輪のロック状態が深く
なり、車体の方向安定性が損なわれるということも考え
られる。
【0006】そこで本願発明では、車両の方向安定性を
良好に維持しつつ、インギヤ振動を効果的に低減し得る
ようにした車両のアンチスキッドブレーキ装置を提供せ
んとしてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として、請求項1記載の発
明では、図1に示すように、各車輪の回転速度をそれぞ
れ検出する車輪速検出手段51と、各車輪にそれぞれ設
けられたブレーキ手段52と、該各ブレーキ手段52に
おけるブレーキ油圧を増減させることでブレーキ力を調
整する油圧調整手段53と、上記車輪速検出手段51に
よって検出された各車輪速に基づいてブレーキ油圧が周
期的に増減するように上記油圧調整手段53を作動させ
る制御手段54と、上記車輪速検出手段51により所定
時間内に所定大きさの加速度及び減速度が交互に所定回
数検出された場合にインギヤ振動の発生と判定するイン
ギヤ振動判定手段55とを備えた車両のアンチスキッド
ブレーキ装置において、インギヤ振動の発生時、上記制
御手段54をして上記油圧調整手段53による駆動輪側
のブレーキ油圧の増圧制御を停止し、減圧制御のみを行
わしめる作動補正手段56を設けたことを特徴としてい
る。
【0008】請求項2記載の発明では、図1に示すよう
に、請求項1記載の車両のアンチスキッドブレーキ装置
において、路面のμ値を検出する路面μ値検出手段57
を備え、上記作動補正手段56を、路面のμ値が中程度
以下の場合においてのみ作動させることを特徴としてい
る。
【0009】請求項3記載の発明では、図1に示すよう
に、請求項1記載の車両のアンチスキッドブレーキ装置
において、車体速を検出する車体速検出手段58を備
え、上記作動補正手段56を、所定車体速以上の車体速
域においてのみ作動させることを特徴としている。
【0010】請求項4記載の発明では、図1に示すよう
に、請求項1記載の車両のアンチスキッドブレーキ装置
において、路面のμ値を検出する路面μ値検出手段57
と車体速を検出する車体速検出手段58とを備え、上記
作動補正手段56を、路面のμ値が中程度以下の場合で
あって、且つ所定車体速以上の領域においてのみ作動さ
せることを特徴としている。
【0011】
【作用】本願各発明ではかかる構成とすることによって
それぞれ次のような作用が得られる。
【0012】 請求項1記載の発明では、ABS制御
中においては駆動輪のブレーキ油圧は周期的に減圧と増
圧とが繰り返して実行されるわけであるが、該ABS制
御中におけるインギヤ振動の発生時には上記ブレーキ油
圧の増圧制御は行われず、減圧制御のみが連続的に実行
されるので、インギヤ振動がブレーキ油圧の増減変化と
共振してこれが増幅されるのが確実に回避されるもので
ある。また、インギヤ振動発生中は駆動輪側におけるブ
レーキ油圧の増圧制御が行なわれないため、該駆動輪の
ロック状態が比較的浅く維持されるものである。
【0013】 請求項2記載の発明では、上記記載
の作用に加えて、インギヤ振動発生時であっても、路面
のμ値が中程度以上であって元々車両の方向安定性が良
好に維持される条件下においては、駆動輪のブレーキ油
圧の減圧制御が行なわれず、適正なブレーキ力が確保さ
れるものである。
【0014】 請求項3記載の発明では、上記記載
の作用に加えて、インギヤ振動の発生時であっても、減
速停止直前等の車体速の低い領域においてはインギヤ振
動抑制のための駆動輪のブレーキ油圧の減圧制御は行な
われないことから、例えば停止直前に減圧制御がなされ
てブレーキ力が低下したために一旦止まりかけていた車
両がふわっと再前進するというようなことがなくなるも
のである。
【0015】 請求項4記載の発明では、上記記載
の作用に加えて、インギヤ振動発生時であっても、路面
のμ値が中程度以上であって元々車両の方向安定性が良
好に維持される条件下で、且つ減速停止直前等の車体速
の低い領域においては、駆動輪のブレーキ油圧の減圧制
御が行なわれないため、適正なブレーキ力が確保される
とともに、停止直前等における車両の不自然な挙動がな
くなるものである。
【0016】
【発明の効果】従って、本願各発明の車両のアンチスキ
ッドブレーキ装置によればそれぞれ次のような効果が得
られる。
【0017】(イ) 請求項1記載の車両のアンチスキッ
ドブレーキ装置によれば、駆動輪にインギヤ振動が発生
した場合、該駆動輪側のブレーキ油圧の減圧のみを行う
ことで該インギヤ振動の増幅を抑制するようにしている
ので、体感レベルでのインギヤ振動が確実に低減され、
車両の走行フィーリングが良好ならしめられるものであ
る。
【0018】また、この場合、ブレーキ油圧の増圧が行
なわれないため、駆動輪のロック状態が比較的浅く維持
され、車両の方向安定性が良好ならしめられるものであ
る。 (ロ) 請求項2記載の車両のアンチスキッドブレーキ装
置によれば、上記(イ)記載の効果に加えて、元々車両の
方向安定性が良好である高μ路面においては駆動輪のブ
レーキ油圧の減圧制御が禁止されるため、高いブレーキ
力の確保と車両の方向安定性とが両立されるという効果
が奏せられるものである。
【0019】(ハ) 請求項3記載の車両のアンチスキッ
ドブレーキ装置によれば、上記(イ)記載の効果に加え
て、インギヤ振動の発生時であっても所定車輪速以下の
領域においては駆動輪のブレーキ油圧の減速制御が禁止
されるため、例えば減速停止直前におけるブレーキ力の
変化によって車両の挙動が不自然になるというようなこ
とがなく、それだけ車両の運転フィーリングが良好なら
しめられるものである。 (ニ) 請求項4記載の車両のアンチスキッドブレーキ装
置によれば、上記(イ)記載の効果に加えて、元々車両の
方向安定性が良好である高μ路面においては駆動輪のブ
レーキ油圧の減圧制御が禁止されることで高いブレーキ
力の確保と車両の方向安定性とが両立され、また、例え
ば減速停止直前等の低車体速域における不用意なブレー
キ力の変化がなくなることから車両の挙動が安定しその
運転フィーリングが良好ならしめられる等の効果が奏せ
られるものである。
【0020】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいて本願
発明の車両のアンチスキッドブレーキ装置を具体的に説
明すると、図2には、本願発明の実施例に係る車両のア
ンチスキッドブレーキ装置を示しており、同図において
符号1FLは左前輪、1FRは右前輪、1RLは左後
輪、1RRは右後輪である。車体前部にはエンジン2が
横置きに搭載され、該エンジン2での発生トルクは、ク
ラッチ3、変速機4、差動ギヤ5に伝達された後、左ド
ライブシャフト6Lを介して左前輪1FLに、また右ド
ライブシャフト6Rを介して右前輪1FRに各々伝達さ
れる。このように、本実施例における車両は、前輪1F
L,1FRが駆動輪とされ、後輪1RL,1RRが従動輪
とされた前輪駆動車となっている。尚、図2において、
符号S1〜S4は、各車輪に付設された車輪速センサで
あって、該車輪速センサS1〜S4にり各車輪の車輪速
が検出される。
【0021】各車輪に装備されたブレーキ7FR〜7R
Rは、油圧式のディスクブレーキとされている。また、
ブレーキ油圧発生源としてのマスタシリンダ8は、2つ
の吐出口8a,8bを有するタンデム型とされている。こ
のマスタシリンダ8の一方の吐出口8aから伸びるブレ
ーキ配管13は、途中で2本に分岐されて、その一方の
分岐配管13Fが左前輪用ブレーキ7FL(のキャリバ
内に装備されたホイールシリンダ)に接続され、さらに
他の分岐配管13Rが右後輪用ブレーキ7RRに接続さ
れている。また、マスタシリンダ8の他方の吐出口8b
から延びるブレーキ配管14も同じく途中から2本に分
岐されて、その一方の分岐配管14Fが右前輪用ブレー
キ7FRに接続され、他方の分岐配管14Rが左後輪用
ブレーキ7RLに各々接続されている。
【0022】前輪用すなわち駆動輪用の分岐配管13
F,14Fには、電磁式の油圧調整弁15Lあるいは1
5Rが接続され、後輪用の分岐配管13R,14Rに
は、電磁式の開閉弁16Lあるいは16Rが接続されて
いる。この油圧調整弁15L,15Rは、ブレーキ7F
L,7FRへのマスタシリンダ8からのブレーキ油圧の
供給と、ブレーキ7FL,7FRのブレーキ油圧を配管
21L,21Rを介してリザーバタンク22L,22Rへ
開放する態様とを切換える。リザーバタンク22Lのブ
レーキ液は、ポンプ23Lによって、逆止弁24Lが接
続された配管25Lを介して配管13に戻され、同様
に、リザーバタンク22Rのブレーキ液は、ポンプ23
Rによって、逆止弁24Rが接続された配管25Rを介
して配管14に戻される。
【0023】ブレーキペダル12に対する踏込み力は、
倍力装置すなわちブレーキブースタ11を介してマスタ
シリンダ8に伝達される。このブースタ11は、車体お
よびマスタシリンダ8に固定されたケース31を有し、
該ケース31内が、ダイアフラム32とこれに固定され
たバルブボディ33とによって、第1室34と第2室3
5とに画成されている。第1室34には常に負圧(例え
ばエンジン2の吸気負圧)が供給されており、ブレーキ
ペダルが踏込み操作されていないときは第2室35が第
1室34と連通されて、ブースタ11の作動が停止され
た状態とされる。そして、ブレーキペダル12を踏込み
操作すると、第2室35に大気圧が供給され、これによ
りダイアフラム32がバルブボディ33と共に前方へ変
位して倍力作用が行われる。
【0024】このようなブレーキ装置を使用してアンチ
スキッドブレーキ制御(以下、ABS制御という)が行な
われる。このABS制御は、車両の制動時に車輪の路面
に対するスリップが過大となり該車輪がロック状態とな
って制動性能が低下するとともに車両の方向安定性が損
なわれるのを防止するための制御であって、基本的には
図4に一点鎖線で示す特性図(従動輪の場合)のように、
制動時において駆動輪・従動輪のスリップがそれぞれ所
定以上になると(即ち、車体速と各車輪の車輪速との差
が所定以上になると)、その車輪に対応するブレーキの
ブレーキ油圧を一旦減圧しブレーキ力を弱めて車輪のロ
ックを防ぐとともに、車輪速の回復とともに再びブレー
キ油圧を増圧してブレーキ力を高めるというような油圧
制御を周期的に繰り返して行うものであって、その制御
自身は公知であるためここでの説明は省略する。
【0025】従って、ここでは、本願発明の要旨であ
る、ABS制御時においてインギヤ振動が発生した場合
の制御について説明するが、このインギヤ振動は既に図
5を参照して説明した如く、変速機のギヤのバックラッ
シュとかエンジン等の振動が該駆動輪に直接的に伝達さ
れて発生するものであり、且つこれがABS制御時にお
けるブレーキ油圧の増減周期と共振して増幅され車輪が
振動し、乗員に不快感を与えるものである。従って、こ
のインギヤ振動の発生そのものは路面条件等によっては
避けられないものと考えられるが、これが共振により増
幅されるのを防止すれば乗員が体感するインギヤ振動は
低減できるものであり、かかる観点からこの実施例にお
いては本願各発明を適用してインギヤ振動を効果的に低
減させるようにしている。またこの場合、同時に、車両
の方向安定性と適正ブレーキ力の確保及び運転フィーリ
ングの向上をも達成するようにしたものである。以下、
このインギヤ振動の低減制御について図3のフロ−チャ
−ト及び図4のブレーキ制御特性図を参照して説明す
る。
【0026】図3のフロ−チャ−トにおいて、先ずステ
ップS1でABS制御を開始するための条件が成立した
か否かを判断し、ABS制御条件の成立時には、次にス
テップS2において駆動輪にインギヤ振動が発生してい
るかどうかを判定する。尚、このインギヤ振動の発生
は、駆動輪の車輪速から判断され、具体的には、例え
ば、所定時間内に、駆動輪の車輪速に所定大きさの加速
度と減速度とが所定回数以上検出された場合にインギヤ
振動の発生と判断するものである(図4の駆動輪の車輪
速において波打ち部分を参照)。
【0027】ステップS2でインギヤ振動発生と判断さ
れた場合には、次にステップS3において現在の路面の
μ値が中程度以下であるかどうかを判定し、さらにμ値
が中程度以下である場合にはステップS4において現在
の車体速が所定車体速(例えば、15km/h)以上である
かどうかを判定する。
【0028】そして、インギヤ振動が発生しており、且
つ路面のμ値が中程度以下でしかも現在の車体速が所定
車体速以上である場合には、インギヤ振動低減制御の実
行条件が成立したとして、ステップS5において駆動輪
のブレーキ油圧の減圧のみを行わせる。従って、駆動輪
のブレーキ力は弱められたまま保持されることから、駆
動輪の車輪速は図4に示すように、正規のサイクル(図
5参照)よりも車体速に近付いた状態で推移することに
なる。
【0029】このように、インギヤ振動が発生した場合
に駆動輪のブレーキ油圧を減圧保持して駆動輪の車輪速
のサイクルをずらせると、該インギヤ振動がブレーキ油
圧の制御振動と共振して増幅されるということが抑制さ
れるため、該インギヤ振動は次第に減衰し早期に収束せ
しめられるものである。尚、このインギヤ振動の収束
は、例えば、左右両駆動輪の車輪速が車体速近傍まで復
帰したこととか、車輪速に現れていた上記加速度及び減
速度の大きさがインギヤ振動判定基準値以下まで低下し
たこと等によって判断されるものである。
【0030】そして、ステップS5での駆動輪側ブレー
キ油圧の減圧制御の結果、インギヤ振動が収束したこと
がステップS6において検出された場合には、ブレーキ
制御を通常のABS制御に戻す。
【0031】一方、上記ステップS2〜S4においてイ
ンギヤ振動が発生していないと判断された場合、インギ
ヤ振動は発生しているが路面のμ値が中程度以上である
場合、及びインギヤ振動が発生し且つ路面μ値が中程度
以下であるが車体速が所定車体速以下である場合には、
ともに上記ブレーキ油圧の減圧制御は行われず、通常の
ABS制御が行なわれる。
【0032】以上のように、この実施例のものは、イン
ギヤ振動の発生時に駆動輪のブレーキ油圧の減圧制御の
みを行い増圧制御を停止することでインギヤ振動の増幅
作用を抑制してその早期収束を図るものであるが、その
場合、インギヤ振動発生中においては駆動輪のブレーキ
油圧の増圧制御が行なわれないことから、例えば上掲公
知例のようにブレーキ油圧の増圧タイミングをずらせる
ものの増圧自体は実行される制御の場合に比して、駆動
輪のロック状態が浅く、従って、車両の方向安定性が良
好に維持されるものである。
【0033】また、例えインギヤ振動が発生していたと
しても、路面のμ値が中程度以上の時には上記減圧制御
を行わないようにしているため、車両の方向安定性を良
好に維持しつつ適正なブレーキ力が確保されるものであ
る。即ち、このような高μ路面においては元々車両の方
向安定性は良好であるため、かかる路面においては上記
減圧制御を実行せず、高いブレーキ力を保持すること
で、車両の方向安定性と制動性能の確保とを両立させる
ことができるものである。
【0034】さらに、例えば、減速停車直前の如く車体
速が低い領域においては上記ブレーキ油圧の減圧制御を
行わないこととしたことにより、車両の運転フィーリン
グが向上するものである。即ち、例えば、停車直前にお
いて上記減圧制御が実行され駆動輪のブレーキ力が弱め
られると、一旦止まりかけた車両が再び前進するなど車
両の挙動が不安定となり、乗員に不快感を与えることが
考えられるが、このような状態での減圧制御を停止する
と減速停車する車両の挙動が安定し、それだけ運転フィ
ーリングが向上するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明のクレーム対応図である。
【図2】本願発明の実施例にかかる車両のアンチスキッ
ドブレーキ装置のシステム図である。
【図3】図2に示す車両のアンチスキッドブレーキ装置
における制御フロ−チャ−ト図である。
【図4】本願発明の実施例にかかる車両のアンチスキッ
ドブレーキ装置におけるブレーキ制御特性図である。
【図5】ABS制御中におけるインギヤ振動の発生状態
説明図である。
【符号の説明】
1FL及び1FRは前輪(駆動輪)、1RL及び1RRは
後輪(従動輪)、2はエンジン、7FR〜7RRはブレー
キ(ブレーキ手段52)、8はマスタシリンダ、15R及
び15Lは油圧調整弁(油圧調整手段53)、S1〜S4
は車輪速センサ(車輪速検出手段51)、54は制御手
段、55はインギヤ振動判定手段、56は作動補正手
段、57は路面μ値検出手段、58は車体速検出手段で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立畑 哲也 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 ▼つる▲原 隆三 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各車輪の回転速度をそれぞれ検出する車
    輪速検出手段と、各車輪にそれぞれ設けられたブレーキ
    手段と、該各ブレーキ手段におけるブレーキ油圧を増減
    させることでブレーキ力を調整する油圧調整手段と、上
    記車輪速検出手段によって検出された各車輪速に基づい
    てブレーキ油圧が周期的に増減するように上記油圧調整
    手段を作動させる制御手段と、上記車輪速検出手段によ
    り所定時間内に所定大きさの加速度及び減速度が交互に
    所定回数検出された場合にインギヤ振動の発生と判定す
    るインギヤ振動判定手段とが備えられた車両のアンチス
    キッドブレーキ装置であって、 インギヤ振動の発生時、上記制御手段をして上記油圧調
    整手段による駆動輪側のブレーキ油圧の増圧制御を停止
    し、減圧制御のみを行わしめる作動補正手段を設けたこ
    とを特徴とする車両のアンチスキッドブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、路面のμ値を検出す
    る路面μ値検出手段を備え、上記作動補正手段を、路面
    のμ値が中程度以下の場合においてのみ作動させること
    を特徴とする車両のアンチスキッドブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、車体速を検出する車
    体速検出手段を備え、上記作動補正手段を、所定車体速
    以上の領域においてのみ作動させることを特徴とする車
    両のアンチスキッドブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、路面のμ値を検出す
    る路面μ値検出手段と車体速を検出する車体速検出手段
    とを備え、上記作動補正手段を、路面のμ値が中程度以
    下の場合であって、且つ所定車体速以上の領域において
    のみ作動させることを特徴とする車両のアンチスキッド
    ブレーキ装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1996031373A1 (de) * 1995-04-05 1996-10-10 Itt Automotive Europe Gmbh Verfahren und schaltungsanordnung zur dämpfung von schwingungen im antriebssystem eines fahrzeugs
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