JPH06305337A - 車両の動力伝達装置 - Google Patents

車両の動力伝達装置

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JPH06305337A
JPH06305337A JP9741793A JP9741793A JPH06305337A JP H06305337 A JPH06305337 A JP H06305337A JP 9741793 A JP9741793 A JP 9741793A JP 9741793 A JP9741793 A JP 9741793A JP H06305337 A JPH06305337 A JP H06305337A
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JP
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differential
differential limiting
limiting force
vehicle
holding
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Application number
JP9741793A
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English (en)
Inventor
Masahito Watanabe
仁人 渡辺
Mitsuhiro Yamoto
光弘 矢本
Tamahiro Watanabe
玲宏 渡邊
Hiroaki Azuma
裕章 東
Kazuaki Nada
一昭 名田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輪間もしくは車軸間に設けられた差動装置
に対する差動制限力を所定のパラメータに基づいて制御
するための差動制限手段を備えた車両の動力伝達装置に
おいて、操縦安定性および制動安定性の悪化を防止した
車両の動力伝達装置を提供する。 【構成】 車両の制動状態を検出する制動状態検出手段
と、該検出手段による制動状態の検出に基づいて、現在
の差動制限力を保持する差動制限力保持手段とを設け
る。さらに、車両制動時における車輪のロック状態の発
生を防止するためのABS装置を備え、該ABS装置の
作動開始信号が入力された場合には、上記差動制限力保
持手段による差動制限力の保持を解除して差動制限力を
低下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪間もしくは車軸間
に設けられた差動装置に対する差動制限力を所定のパラ
メータに基づいて制御するための差動制限手段を備えた
車両の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば自動車等の車両で
は、エンジンの出力を車輪側に伝達するに際して、例え
ば車両旋回等など、車輪軌跡差に起因して各車輪に回転
速度差が生じる場合においても、タイヤスリップの発生
防止を図り、車両の操縦性を十分に確保することができ
るように、エンジンから各車輪側に至る動力伝達系の途
中に、差動作用によって回転速度差を機構的に吸収し得
る差動装置(ディファレンシャル装置、あるいはデフと
略称する)が設けられている。
【0003】すなわち、前輪駆動車にあっては左右の前
輪間の、また、後輪駆動車にあっては左右の後輪間の回
転速度差をそれぞれ吸収するために、前輪用または後輪
用の差動装置(所謂、フロントデフまたはリヤデフ)が
設けられ、さらに、4輪駆動車にあっては、上記左右の
車輪間の差動装置に加えて、前輪側と後輪側との間にも
差動装置(所謂、センタデフ)が設けられる。
【0004】また、車輪間もしくは車軸間に上記差動装
置を設ける一方、各車輪へのトルク伝達を適正に行うた
めに上記差動装置による差動を制限する差動制限力を所
定のパラメータに基づいて制御するための締結力可変ク
ラッチよりなる差動制限手段を設けるようにしたものが
知られている。
【0005】一方、車両制動時において車輪がロック傾
向となることを防止し、そのスリップ状態を制御するこ
とにより、車両制動時における安全性の向上を図るもの
として、車輪が急激な制動力を受けた場合などにおい
て、車輪がロックしそうになるとブレーキ圧を減圧させ
て制動力が解除される方向に制御し、車輪ロックの危険
性がなくなるとブレーキ圧を増大させて制動力が高めら
れる方向に制御し、このような一連の車輪制動力の制御
を、例えば車両が停止するまで継続して行わせるように
した、所謂、アンチロックブレーキ装置(以下、ABS
装置と略称する)は一般に良く知られている。
【0006】このようなABS装置を装備することによ
り、特に、路面状態が滑り易い場合などにおいても、急
制動時に車輪がロックないしスキッド状態になることを
防止し、当該車両について、操縦安定性を確保し、か
つ、できるだけ短い制動距離で停止させることが可能に
なる。
【0007】ところで、センタデフおよびその差動を制
御するクラッチを備えた4輪駆動車両においては、旋回
時に上記差動制御クラッチを解放乃至はその締結力を低
下させることにより、タイトコーナブレーキング現象の
発生を防止し、また、上記クラッチの締結力を高めて4
輪直結状態にすることにより、悪路走行時の走行性を高
めるようにしている。さらに、上記差動制御クラッチの
締結力を車両の走行状態に応じて可変している。
【0008】ところが、タイトコーナブレーキング現象
の発生を防止するために、スロットル開度が一定開度以
下に減少したときに、上記差動制御クラッチを解放乃至
はその締結力を低下させるようにすると、制動時にも上
記差動制御クラッチが解放乃至はその締結力が低下する
ことになり、もっとも制動性能の良い4輪直結状態での
エンジンブレーキのメリットが得られなくなるという問
題があった。
【0009】また、ABS装置の作動時にセンタデフの
差動作用を完全に制限していると、4輪が同一挙動をな
すために、ABS装置の作動に必要な基準速度が得られ
なくなること、さらに、前後輪の駆動系のねじり振動で
車速信号が乱れること等の理由で、一般にはABS装置
作動時には上記差動制御クラッチを解放している。
【0010】しかしながら、差動制御クラッチを油圧に
よって制御する構成とした場合、例えば山間地を走行中
の急カーブ、特に低μ路等においてABS装置が作動し
た後に、コーナ出口等で急加速を行う場合に、差動制御
クラッチが解放されてセンタデフがフリー状態になって
いるから、急加速に際してセンタデフの差動制限を行お
うとしても、差動制御クラッチの油圧サーボ系から油圧
が抜けていることにより、差動制御クラッチが動作する
までにタイムラグを生じ、その結果、加速性能が悪化す
るという問題があった。
【0011】そこで、例えば特開昭63−57334号
公報に開示された4輪駆動装置の制御方法では、後輪駆
動輪と前輪駆動輪とに対してセンタデフを介して駆動力
を伝達するとともに、そのセンタデフの差動作用を、伝
達トルク容量可変式差動制御クラッチによって制限する
4輪駆動装置を制御するに際し、車体減速度が大きいと
きには上記差動制御クラッチの伝達トルク容量を低下さ
せ、車体減速度が小さいときには上記差動制御クラッチ
の伝達トルク容量を高めるようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両制
動時における車体減速のパターンは一定ではなく、減速
度は時々刻々変化するから、車体減速度に応じて差動制
御クラッチの伝達トルクを変化させるようにすると、例
えば、ブレーキペダルを踏みながら旋回するような場
合、差動制御クラッチの伝達トルクの変化によってステ
ア特性(アンダーステア、オーバーステアなどの変向特
性)が変化して、操縦安定性および制動安定性が悪化す
るという新たな問題が生じた。
【0013】上述の事情に鑑み、本発明は、差動装置に
対する差動制限力を所定のパラメータに基づいて制御す
るための差動制限手段を備えた車両において、操縦安定
性および制動安定性の悪化を防止した車両の動力伝達装
置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された車
両の動力伝達装置は、車両の制動状態を検出する制動状
態検出手段と、該検出手段による制動状態の検出に基づ
いて、現在の差動制限力を保持する差動制限力保持手段
とを備えてなることを特徴とするものである。
【0015】また、請求項2に記載された車両の動力伝
達装置は、請求項1に記載された構成に加えて、車両制
動時における車輪のロック状態の発生を防止するための
ABS装置を備え、該ABS装置の作動開始信号が入力
された場合には、上記差動制限力保持手段による差動制
限力の保持を解除して差動制限力を低下させることを特
徴とするものである。
【0016】さらに、請求項3に記載された車両の動力
伝達装置は、請求項2に記載された構成において、AB
S装置に故障が生じた場合(フェイル)においては、上
記差動制限力保持手段による差動制限力の保持を禁止し
て差動制限力を低下させることを特徴とするものであ
る。
【0017】またさらに、請求項4に記載された車両の
動力伝達装置は、請求項1に記載された構成において、
アクセル開度が所定値以上の時、上記差動制限力保持手
段による差動制限力の保持を解除することを特徴とする
ものである。
【0018】またさらに、請求項5に記載された車両の
動力伝達装置は、請求項1に記載された構成において、
旋回時の操舵速度が所定値以上の時、上記差動制限力保
持手段による差動制限力の保持を解除することを特徴と
するものである。
【0019】
【作用および発明の効果】請求項1に記載された発明に
よれば、車両制動時において、現在の差動制限力を保持
する差動制限力保持手段を備えていることにより、減速
度の大小による差動装置の伝達トルク変化が防止され、
操縦安定性および制動安定性が向上し、かつエンジンブ
レーキによる制動力も有効に利用することができる。
【0020】請求項2に記載された発明によれば、AB
S装置の作動開始信号が入力された場合には、上記差動
制限力保持手段による差動制限力の保持を解除して差動
制限力を低下させるように構成されているから、差動制
限力保持手段の存在によりABS装置の性能が悪化する
おそれはなくなる。
【0021】請求項3に記載された発明によれば、AB
S装置のフェイル時には、上記差動制限力保持手段によ
る差動制限力の保持を解除して差動制限力を低下させる
ように構成されているから、万一ABS装置がフェイル
した場合の制動安定性を向上させることができる。
【0022】請求項4または5に記載された発明によれ
ば、アクセル開度が所定値以上の時、または旋回時の操
舵速度が所定値以上の時、上記差動制限力保持手段によ
る差動制限力の保持を解除するようにしているから、加
速時または急旋回時に差動制限力保持手段により操縦安
定性が悪化するおそれはなくなる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を、4輪駆動車に適用
した場合について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0024】図1は、本発明の実施例に係わる車両の駆
動力伝達系の全体構成を概略的に示す図である。図1に
おいて、エンジン10の出力側に連結されたトランスミ
ッション11にトランスファ12が接続され、該トラン
スファ12には、フロントおよびリヤのプロペラシャフ
ト13,14の一端がそれぞれ接続されている。
【0025】上記フロントプロペラシャフト13の前端
側は、フロントディファレンシャル21(以下、フロン
トデフと略称する)を介してフロントアクスル15に接
続されており、エンジン10の出力は、トランスミッシ
ョン11およびトランスファ12から、フロントプロペ
ラシャフト13,フロントデフ21およびフロントアク
スル15を順次介して左右の前輪16L,16Rに伝達
されるようになっている。
【0026】上記リヤプロペラシャフト14の後端側
は、リヤディファレンシャル22(以下、リヤデフと略
称する)を介してリヤアクスル17に接続されており、
エンジン10の出力は、トランスミッション11および
トランスファ12から、リヤプロペラシャフト14,リ
ヤデフ22およびリヤアクスル17を順次介して左右の
後輪18L,18Rに伝達されるようになっている。
【0027】上記フロントデフ21およびリヤデフ22
は、左右の前輪16L,16R間および後輪18L,1
8R間に回転速度差が生じた場合にはこれを機構的に吸
収するとともに、プロペラシャフト13,14をそれぞ
れ介して伝達されるエンジン10の出力を前輪16L,
16Rおよび後輪18L,18Rにそれぞれ伝達する際
には、左右の各前輪16L,16Rおよび後輪18L,
18Rへのトルク配分をそれぞれ制御するものである。
【0028】さらに、トランスファ12には、前輪16
L,16R側と後輪18L,18R側との間でのトルク
配分を制御するために、センタディファレンシャル20
(以下、センタデフと略称する)が設けられている。こ
れらフロント、リヤおよびセンタの各デフ21,22お
よび20は、それぞれ電磁式の締結力可変多板クラッチ
を備え、このクラッチに供給される制御電流に応じてそ
れぞれ差動制限力が制御されるように構成されている。
【0029】上記各車輪16L,16R,18L,18
Rの近傍には、各車輪の回転速度を検出する車輪速セン
サ30がそれぞれ配設され、各車輪速センサ30の検出
出力(車輪速信号)は、アンチロックブレーキ装置用コ
ントロールユニット41(以下、ABS用コントロール
ユニットと言う)に入力されている。
【0030】また、エンジン10には、該エンジン10
のスロットル開度を検出するスロットルセンサ32が取
り付けられ、該スロットルセンサ32の検出出力(スロ
ットル開度信号)は、エンジン用コントロールユニット
40に入力されている。
【0031】さらに、車両フロント側には、ブレーキの
ON/OFFを検出するブレーキスイッチ31と、ステ
アリングハンドル33の操舵角度を検出する舵角センサ
34が設けられ、該ブレーキスイッチ31の検出出力
(ブレーキ信号)および舵角センサ34の検出出力(舵
角信号)は、ディファレンシャル用コントロールユニッ
ト43に入力されている。このディファレンシャル用コ
ントロールユニット43には、デフロックモードの選択
を行うマニュアルスイッチ44およびバッテリ45が接
続されている。
【0032】上記ディファレンシャル用コントロールユ
ニット43には、ブレーキスイッチ31からのブレーキ
信号の他、スロットルセンサ32からのスロットル開度
信号および舵角センサ34からの舵角信号が入力される
とともに、ABS用コントロールユニット41から、A
BS装置が作動しているか否か、あるいはABS装置側
に故障が発生したこと、またはその故障内容等を知らせ
るABSデータ信号、および各車輪16L,16R,1
8L,18Rの回転速度を表す車輪速信号が入力され
る。さらに、上記マニュアルスイッチ44からモード信
号が入力されるようになっている。
【0033】上記ディファレンシャル用コントロールユ
ニット43は、これらの入力信号に基づいて、ブレーキ
スイッチ31がONになったか否か、ABS装置が作動
しているか否か、ABS装置に故障(フェイル)が発生
したか否か、アクセル開度が所定値以上になったか否
か、操舵速度が所定値以上になったか否かを判定し、そ
の判定結果に基づいて、通常制御を実行するか、あるい
は保持制御を実行するかを決定し、フロント,リヤおよ
びセンタの各デフ21,22および20に対して供給す
べき制御電流値をそれぞれ演算し供給する。そして、こ
の供給された各制御電流(フロントデフ電流If,リヤ
デフ電流Irおよびセンタデフ電流Ic)に応じて、各
デフ21,22および20の差動制限力(ロック力)が
制御される。
【0034】上記通常制御においてマニュアルスイッチ
44によって選択されるデフロックモードには、A,
C,R,Fの4モードがあり、ABS信号およびブレー
キ信号がいずれもOFFのときには、Aモードでは、I
f=0(アンロック)とされてIc,Irが制御され、
Cモードでは、If=0、Ic=最大値(完全ロック)
とされてIrのみが制御される。また、Rモードでは、
If=0、Ic=Ir=最大値とされ、Fモードでは、
If,Ic,Irがすべて最大値とされる。
【0035】次に、本実施例に係る車両のブレーキ制御
システムについて説明する。
【0036】図2は、上記車両のブレーキ制御システム
の全体構成を概略的に表すシステム構成図であるが、こ
の図に示すように、各車輪16L,16R,18L,1
8Rには、これらの車輪と一体的に回転するディスク
と、制動圧の供給を受けて該ディスクの回転を制動する
キャリパなどで構成されるブレーキ装置61L,61
R,62L,62Rがそれぞれ設けられており、これら
のブレーキ装置61L,61R,62L,62Rを制動
操作するために、運転者によるブレーキペダル66の踏
込力を増大させる倍力装置67と、この倍力装置67に
よって増大された踏込力に応じた制動圧を発生させるマ
スターシリンダ68とを有するブレーキ制御機構65が
設けられている。
【0037】そして、このマスターシリンダ68から導
かれた前輪用制動圧供給ライン69が2経路に分岐さ
れ、これらの前輪用分岐制動圧ライン69L,69Rが
左右の前輪16L,16Rにおけるブレーキ装置61
L,61Rのキャリパにそれぞれ接続されると共に、左
前輪16Lのブレーキ装置61Lに通じる一方の前輪用
分岐制動圧ライン69Lには、電磁式の開閉弁と同じく
電磁式のリリーフ弁とからなる第1バルブユニット70
が設けられている。
【0038】また右前輪16Rのブレーキ装置61Rに
通じる他方の前輪用分岐制動圧ライン69Rにも、上記
第1バルブユニット70と同様に、電磁式の開閉弁とリ
リーフ弁とからなる第2バルブユニット71が設置され
ている。
【0039】一方、上記マスターシリンダ68から導か
れた後輪用制動圧供給ライン72には、上記第1,第2
バルブユニット70,71と同様の第3バルブユニット
73が設置されると共に、この後輪用制動圧供給ライン
72は、上記第3バルブユニット73の下流側で2経路
に分岐されて、これらの後輪用分岐制動圧ライン72
L,72Rが左右の後輪18L,18Rにおけるブレー
キ62L,62Rのキャリパにそれぞれ接続されてい
る。
【0040】すなわち、本実施例におけるブレーキ制御
システムは、第1バルブユニット70の作動によって左
前輪16Lにおけるブレーキ装置61Lの制動圧を可変
制御する第1チャンネルと、第2バルブユニット71の
作動によって右前輪16Rにおけるブレーキ装置61R
の制動圧を可変制御する第2チャンネルと、第3バルブ
ユニット73の作動によって左右の後輪18L,18R
における両ブレーキ装置62L,62Rの制動圧を可変
制御する第3チャンネルとが設けられて、これら第1〜
第3チャンネルが互いに独立して制御されるようになっ
ている。
【0041】そして、上記ブレーキ制御システムには上
記第1〜第3チャンネルを制御する制御装置としてのA
BS用コントロールユニット41が設けられ、このコン
トロールユニット41は、ブレーキペダル66のON/
OFFを検出するブレーキスイッチ31からのブレーキ
信号と、各車輪の回転速度をそれぞれ検出する各車輪速
センサ30からの車輪速信号とを入力し、これらの信号
に応じた制動圧制御信号を第1〜第3バルブユニット7
0,71,73にそれぞれ出力することにより、左右の
前輪16L,16Rおよび後輪18L,18Rのスリッ
プに対する制動制御、すなわちABS制御を第1〜第3
チャンネルごとに並行に行うようになっている。
【0042】すなわち、ABS用コントロールユニット
41は、上記各車輪速センサ30からの車輪速信号が示
す車輪速に基づいて上記第1〜第3バルブユニット7
0,71,73における開閉弁とリリーフ弁とをそれぞ
れデューティ制御によって開閉制御することにより、各
車輪毎のスリップの状態に応じた制動圧で前輪16L,
16Rおよび後輪18L,18Rに制動力を付与するよ
うになっている。
【0043】なお、第1〜第3バルブユニット70,7
1,73における各リリーフ弁から排出されたブレーキ
オイルは、図示しないドレインラインを介して上記マス
ターシリンダ68のリザーバタンク68aに戻されるよ
うになっている。
【0044】そして、ABS非制御状態においては、上
記ABS用コントロールユニット41からは制動圧制御
信号が出力されず、したがって、図示のように第1〜第
3バルブユニット70,71,73におけるリリーフ弁
がそれぞれ閉保持され、かつ各ユニット70,71,7
3の開閉弁がそれぞれ開保持されることになって、ブレ
ーキペダル66の踏込力に応じてマスターシリンダ68
で発生した制動圧が、前輪用制動圧供給ライン69およ
び後輪用制動圧供給ライン72を介して左右の前輪16
L,16Rおよび後輪18L,18Rにおけるブレーキ
装置61L,61R,62L,62Rに対して供給さ
れ、これらの制動圧に応じた制動力が前輪16L,16
Rおよび後輪18L,18Rに対してダイレクトに付与
されることになる。
【0045】次に、ディファレンシャル用コントロール
ユニット43が実行するセンタデフ20の制御ルーチン
を図3および図4に示すフローチャートに基づいて説明
する。
【0046】先ず、図3のS1で上記各種入力信号を読
み込み、ブレーキがONになったか否かを判定し(S
2)、ブレーキがONであれば(S2,YES)、ブレ
ーキフラグF=1とし(S3)、ブレーキがONでなけ
れば(S2,NO)、ブレーキフラグF=0とする(S
4)。
【0047】次に、ABS装置がフェイルしているか否
かを判定し(S5)、ABS装置がフェイルしていなけ
れば(S5,NO)、ABS装置がONになったか否か
を判定し(S6)、ABS装置がONでなければ(S
6,NO)、ブレーキフラグF=1であるか否かを判定
し(S7)、F=1であれば(S7,YES)、後述す
る図4に示すトルク保持制御を実行する。
【0048】一方、ABS装置がフェイルしていれば
(S5,YES)、ブレーキフラグF=1であるか否か
を判定し(S9)、F=1であれば(S9,YES),
Ic=0として(S10)、センタデフ20をアンロッ
ク状態にする。また、F=0であれば(S9,NO)、
前述した通常制御を実行する(S11)。
【0049】次に、ABS装置がONであれば(S6,
YES)、ブレーキフラグF=1であるか否かを判定し
(S12)、F=1であれば(S12,YES),Ic
=0として(S10)、センタデフ20をアンロック状
態にする。また、F=0であれば(S12,NO)、前
述した通常制御を実行する(S13)。
【0050】トルク保持制御ルーチンは、図4に示すよ
うに、制動時(ブレーキフラグF=1)においてアクセ
ル開度が所定値未満であり(S21,NO)、かつステ
アリングハンドル33の操舵速度が所定値未満である状
態で(S22,NO)実行され、図5に示すように、セ
ンタデフ20における現在の差動制限力、すなわち伝達
トルク値が保持される(S24)。そして、アクセル開
度が所定値以上となった場合(S21,YES)、ある
いはステアリングハンドル33の操舵速度が所定値以上
となったとき(S21,YES)、さらにはブレーキス
イッチ31がOFFになったとき(S23,NO)、ト
ルク保持制御が終了されて、保持されていたトルク値が
解除される(S25)。
【0051】このように、ディファレンシャル用コント
ロールユニット43がセンタデフ20に対して上述のよ
うな制御を実行することにより、操縦安定性および制動
安定性が向上し、かつエンジンブレーキによる制動力も
有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる車両の駆動力伝達系の
全体構成を概略的に示す図
【図2】本発明の実施例に係わる車両のブレーキ制御シ
ステム構成図
【図3】制御ルーチンを示すフローチャート
【図4】トルク保持制御ルーチンを示すフローチャート
【図5】トルク保持制御の説明に供するタイミングチャ
ート
【符号の説明】
15 フロントアクスル 16L,16R 前輪 17 リヤアクスル 18L,18R 後輪 20 センタデフ 21 フロントデフ 22 リヤデフ 41 ABS用コントロールユニット 43 ディファレンシャル用コントロールユニット
フロントページの続き (72)発明者 東 裕章 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 名田 一昭 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪間もしくは車軸間に設けられた差動
    装置に対する差動制限力を所定のパラメータに基づいて
    制御するための差動制限手段を備えた車両の動力伝達装
    置において、 車両の制動状態を検出する制動状態検出手段と、 該検出手段による制動状態の検出に基づいて、現在の差
    動制限力を保持する差動制限力保持手段と、を備えてな
    ることを特徴とする車両の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 車両制動時における車輪のロック状態の
    発生を防止するためのアンチロックブレーキ装置を備
    え、該アンチロックブレーキ装置の作動開始信号が入力
    された場合には、上記差動制限力保持手段による差動制
    限力の保持を解除して差動制限力を低下させることを特
    徴とする請求項1記載の車両の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 上記アンチロックブレーキ装置に故障が
    生じた場合においては、上記差動制限力保持手段による
    差動制限力の保持を禁止して差動制限力を低下させるこ
    とを特徴とする請求項2記載の車両の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 アクセル開度が所定値以上の時、上記差
    動制限力保持手段による差動制限力の保持を解除するこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両の動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 旋回時の操舵速度が所定値以上の時、上
    記差動制限力保持手段による差動制限力の保持を解除す
    ることを特徴とする請求項1記載の車両の動力伝達装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2858951A1 (fr) * 2003-08-22 2005-02-25 Bosch Gmbh Robert Procede et dispositif de coordination d'un systeme de regulation de la dynamique de roulage et d'un systeme differentiel
DE112008002381B4 (de) * 2007-09-05 2016-03-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Brems/Antriebskraft-Steuervorrichtung für ein Fahrzeug

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US9789875B2 (en) 2007-09-05 2017-10-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Brake/drive force controlling apparatus for vehicle

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