JPH06301206A - 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性フィルム - Google Patents

感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性フィルム

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JPH06301206A
JPH06301206A JP8700193A JP8700193A JPH06301206A JP H06301206 A JPH06301206 A JP H06301206A JP 8700193 A JP8700193 A JP 8700193A JP 8700193 A JP8700193 A JP 8700193A JP H06301206 A JPH06301206 A JP H06301206A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 銅との接着力及び細線の残存性の良好な感光
性樹脂組成物及びこれを用いた感光性フィルムを提供す
ること。 【構成】 (A)エチレン性不飽和化合物、(B)重量
平均分子量が20,000〜300,000のカルボキ
シル基含有高分子化合物及び(C)活性線により遊離ラ
ジカルを生成する光開始剤を含有してなるアルカリ性水
溶液で現像可能な感光性樹脂組成物において、(A)成
分がビスフェノールA又はHをポリエチレングリコール
又はポリプロピレングリコールで鎖伸長したアルコール
にイソシアン酸エチル(メタ)アクリレートを付加させ
た化合物を5〜100重量%含有することを特徴とする
感光性樹脂組成物及びこの組成物を支持体上に塗布、乾
燥してなる感光性フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性樹脂組成物、さ
らに詳しくは印刷回路板の作成に用いられるアルカリ性
水溶液で現像、剥離が可能な感光性樹脂組成物及びこれ
を用いた感光性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】印刷回路板の製造に用いられるレジスト
として、感光性樹脂組成物が広く用いられている。さら
に、この感光性樹脂組成物を支持体上に積層した感光性
フィルムが広く用いられている。これらの感光性フィル
ムでは、未硬化部をアルカリ性水溶液で除去するアルカ
リ現像型が主流となっている。この感光性フィルムは、
研磨や薬品処理した印刷回路板用基板に感光層を積層
し、次いで、所望のネガマスクを通して露光した後、支
持体を除去し、0.5〜3重量%の炭酸ナトリウム水溶
液等のアルカリ性水溶液を用いて現像し、基板上にレジ
スト画像を形成するという方法で使用される。印刷回路
板を製造する場合には、表面に銅層を有する基板を用
い、この基板上に上記のようにしてレジスト画像を形成
し、塩化第二銅水溶液をスプレーしてレジスト画像で保
護されていない銅層を溶解することにより所望の銅回路
を形成する。そして、近年の印刷回路板の高密度化に伴
い、銅回路が狭小化し、これに伴ってレジストと銅の接
着力の強化及びアルカリ水溶液で現像する際のレジスト
細線の残存性の向上が求められている。この種の感光性
樹脂組成物又は積層体は、特開昭58−1142号公
報、同58−88741号公報などに開示されている。
しかしながら、これらは近年のレジスト材料への接着力
に対する高い要求を充分には満足していない。すなわ
ち、細線を塩化第二銅水溶液でエッチングした際に、基
材と搬送ロールとの接触などにより、レジストの浮き、
エッチング液のもぐり込みなどの問題が発生しやすくな
ってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の問題点を解消し、銅との接着力及び細線の残存性
の良好な感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性フィ
ルムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エチレン
性不飽和化合物をカルボキシル基含有高分子化合物及び
光開始剤と組み合わせることによって上記の目的を達成
しうることを見出した。本発明をこのような知見に基づ
いて完成したものである。すなわち、本発明は、(A)
エチレン性不飽和化合物、(B)重量平均分子量が2
0,000〜300,000のカルボキシル基を有する
高分子化合物及び(C)活性線により遊離ラジカルを生
成する光開始剤を含有してなる、アルカリ性水溶液に対
して可溶又は膨潤可能な感光性樹脂組成物において、
(A)成分であるエチレン性不飽和化合物が一般式
(I)
【化2】 〔式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に水素又
はメチル基を表し、n及びmはそれぞれ正の整数を表
し、n+mが2〜20の数値となるように選択される〕
で示される化合物を5〜100重量%含有することを特
徴とする感光性樹脂組成物及び該組成物を支持体上に塗
布、乾燥してなる感光性フィルムに関する。
【0005】本発明の感光性樹脂組成物は、上記のよう
に(A)〜(C)成分を含有するものであるが、(A)
成分はエチレン性不飽和化合物であり、常圧で沸点が1
00℃以上であることが好ましい。(A)成分のうち5
〜100重量%は、上記一般式(I)で示される化合物
であることを必要とする。一般式(I)で示される化合
物は、ビスフェノールAやビスフェノールHをポリエチ
レングリコール又はポリプロピレングリコールで鎖伸長
したアルコールにイソシアン酸エチルアクリレート又は
メタクリレートを付加させた化合物である。一般式
(I)で示される化合物がエチレン性不飽和化合物のう
ちの5%未満であると、本発明の目的とする効果が充分
に得られない。
【0006】本発明における(A)成分は、前記一般式
(I)で示される化合物と共に、他のエチレン性不飽和
化合物を含有することができる。他のエチレン性不飽和
化合物としては、特に制限はない。このような化合物の
具体例としては、多価アルコールにα,β−不飽和カル
ボン酸を付加して得られる化合物、例えば、テトラエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート〔(メタ)アク
リレートは、メタクリレート及びアクリレートを意味す
る。以下同様〕、ポリエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
ジペンタエリトリットペンタ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリトリットヘキサ(メタ)アクリレート等;グ
リシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付
加して得られる化合物、例えば、トリメチロールプロパ
ントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、
ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート等;多価カルボン酸、例えば無水フタル酸等と
水酸基及びエチレン性不飽和基を有する物質、例えば、
β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等とのエス
テル化物;(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、例
えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)ア
クリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエ
ステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステ
ル等が挙げられる。さらに、トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート、2価アルコール及び2価アルコール
の(メタ)アクリル酸のモノエステルを反応させて得ら
れるウレタンジ(メタ)アクリレート化合物、ビスフェ
ノールA、アルキレングリコール及び(メタ)アクリル
酸の付加物、β−フェノキシエトキシエチルアクリレー
トなどを用いることもできる。これらのエチレン性不飽
和化合物は、単独で又は2種以上を組合せて使用しても
よい。
【0007】また、(A)成分の配合量は、(A)+
(B)+(C)を100重量部としたとき、20〜60
重量部とすることが好ましい。(A)成分が20重量部
未満であると、充分な硬化性が得られず、また、60重
量部より多いとエッジフュージョンなどが発生する恐れ
がある。そして、このうち前記一般式(I)で示される
化合物の配合量〔対(A)+(B)+(C)〕は3〜6
0重量部とすることが好ましい。3重量部より少ないと
密着力などの特性が不充分となる傾向があり、60重量
部より多いと剥離時間が長くなるなどの傾向がある。
【0008】本発明の感光性樹脂組成物は、(B)成分
として重量平均分子量が20,000〜300,000
のカルボキシル基を有する高分子化合物を含む。重量平
均分子量が20,000未満であると、機械強度が劣る
傾向があり、また、300,000を超えると、アルカ
リ現像性に劣る傾向がある。なお、本明細書において、
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィーによって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用
いて換算した値である。このような高分子化合物は、カ
ルボキシル基含有率が15〜50モル%のものが好まし
く、これらの1種又は2種以上を使用することができ
る。カルボキシル基含有率が15モル%未満であると、
アルカリ現像性が劣る傾向があり、50モル%を超える
と、アルカリ水溶液への耐性が劣る傾向がある。また、
この高分子化合物は、アルカリ水溶液に可溶又は膨潤可
能であることが好ましいが、感光性樹脂組成物としてア
ルカリ水溶液により可溶又は膨潤可能であればよい。
【0009】通常、用いられる高分子化合物としては、
ビニル共重合体が好ましく、ビニル共重合体に用いられ
る共重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、N−ビニ
ルピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニト
リル、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリル酸などが用いられる。また、スチレン
/マレイン酸共重合体のハーフエステルなども用いられ
る。本発明の感光性樹脂組成物における(B)成分の配
合量は、(A)+(B)+(C)を100重量部とした
とき、40〜80重量部とすることが好ましい。この量
が40重量部より少ないと、現像性の悪化や、感光性樹
脂組成物層の柔軟性が増加し、積層体とする際、端面か
らのしみ出し、つまり、エッジフュージョン等が発生す
る恐れがあり、また、80重量部を超えると、感光性が
低下する恐れがある。
【0010】本発明の感光性樹脂組成物は、(C)成分
として活性線により遊離ラジカルを生成する光開始剤を
含む。使用しうる光開始剤としては、例えば、ベンゾフ
ェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェ
ノン(ミヒラーケトン)、4,4’−ビス(ジエチルア
ミノ)ベンゾフェノン、ジメチルアミノ安息香酸エチル
エステル、ジエチルアミノ安息香酸エチルエステル、ジ
メチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、2−クロル
チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2
−プロピルチオキサントンなどが挙げられる。本発明の
感光性樹脂組成物における(C)成分の配合量は、感光
度の点から、(A)+(B)+(C)を100重量部と
したとき、0.01〜30重量部が好ましい。
【0011】本発明の感光性樹脂組成物は、さらに他の
副次的成分を含有してもよい。そのような副次的成分と
しては、例えば、熱重合防止剤、染料、顔料、塗工性向
上剤などが挙げられ、これらの選択は、通常の感光性樹
脂組成物と同様の考慮の下に行われる。副次的成分とし
て、本発明の目的を損なわない範囲で少量のエポキシ樹
脂を含有することもできる。
【0012】本発明の感光性樹脂組成物は、これを支持
体上に塗布、乾燥し、感光性フィルムとして使用するこ
ともできる。支持体としては、重合体フィルム、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポ
リエチレン等からなるフィルムが用いられ、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムが好ましい。これらの重合体
フィルムは、後に感光層から除去可能でなくてはならな
いため、除去が不可能となるような材質であったり、表
面処理が施されたものであってはならない。これらの重
合体フィルムの厚さは、通常、5〜100μm、このま
くしは10〜30μmである。これらの重合体フィルム
の一つ、感光層の支持フィルムとして、他の一つは感光
層の保護フィルムとして感光層の両面に積層してもよ
い。
【0013】このような感光性フィルムを製造するに際
しては、まず、一般式(I)の化合物を含む(A)成
分、(B)成分及び(C)成分を含む感光性樹脂組成物
を溶剤に均一に溶解する。溶剤は、感光性樹脂組成物を
溶解する溶剤であればよく、例えば、アトセン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のエーテル
系溶剤、ジクロルメタン、クロロホルム等の塩素化炭化
水素系溶剤、メチルアルコール、エチルアルコール等の
アルコール系溶剤などが用いられる。これらの溶剤は、
単独で又は2種以上混合して用いられる。次いで、溶液
状となった感光性樹脂組成物を支持体としての重合体フ
ィルム上に均一に塗布した後、加熱及び/又は熱風吹き
付けにより溶剤を除去し、乾燥被膜とする。この乾燥被
膜の厚さには特に制限はなく、通常、10〜100μ
m、好ましくは20〜60μmとされる。このようにし
て得られる感光層と重合体フィルムとの2層からなる本
発明の感光性フィルム(積層体)は、そのまま又は感光
層の他の面に保護フィルムをさらに積層してロール状に
巻き取って貯蔵される。
【0014】本発明の感光性フィルムを用いてフォトレ
ジスト画像を製造するに際しては、前記保護フィルムが
存在している場合には、保護フィルムを除去した後、感
光層を加熱しながら基板に圧着させることにより積層す
る。積層される表面は、通常、金属面であるが、特に制
限はない。感光層の加熱、圧着は、通常、90〜130
℃、圧着圧力3kg/cm2 で行われるが、これらの条件に
限定されるものではない。本発明の感光性フィルムを用
いる場合には、感光層を前記のように加熱すれば、予め
基板を予熱処理することは必要ではない。積層性をさら
に向上させるために、基板の予熱処理を行うこともでき
るのはもちろんである。このようにして積層が完了した
感光層は、次いで、ネガフィルム又はポジフィルムを用
いて活性光に画像的に露光される。この際感光層上に存
在する重合体フィルムが透明の場合には、そのまま露光
してもよいが、不透明の場合には、当然除去する必要が
ある。感光層の保護という点からは、重合体フィルムは
透明で、この重合体フィルムを残存させたまま、それを
通して露光することが好ましい。活性光としては、公知
の活性光源、例えば、カーボンアーク、水銀上記アー
ク、キセノンアーク、その他から発生する光が用いられ
る。感光層に含まれる光開始剤の感受性は、通常、紫外
線領域において最大であるので、その場合は活性光源は
紫外線を有効に放射するものにすべきである。もちろ
ん、光開始剤が可視光線に感受するもの、例えば、9,
10−フェナンスレンキノン等である場合には、活性光
として可視光が用いられ、その光源としては前記のもの
以外に写真用フラッド電球、太陽ランプなども用いられ
る。
【0015】露光後、感光層上に重合体フィルムが存在
している場合には、これを除去した後、アルカリ水溶液
を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシン
グ、スクラッビング等の公知方法により未露光部を除去
して現像する。アルカリ水溶液の塩基としては、リチウ
ム、ナトリウムあるいはカリウムの水酸化物等の水酸化
アルカリ、リチウム、ナトリウムあるいはカリウムの炭
酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、
リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン
酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピ
ロリン酸塩などが用いられ、特に、炭酸ナトリウムの水
溶液が好ましい。現像に用いるアルカリ水溶液のpH
は、好ましくは9〜11の範囲であり、また、その温度
は感光層の現像性に合わせて調節される。このアルカリ
水溶液中に界面活性剤、消泡剤、現像を促進させるため
の少量の有機溶剤などを混入させてもよい。さらに、印
刷配線板を製造するに際しては、現像されたフォトレジ
スト画像をマスクとして露出している基板の表面をエッ
チング、めっき等の公知方法で処理する。次いで、フォ
トレジスト画像は、通常、現像に用いたアルカリ水溶液
よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離される。この強
アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜5重量%の
水酸化ナトリウム水溶液などが用いられる。
【0016】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらによって制限されるものでは
ない。なお、下記例中の「%」は、特に断らない限り
「重量%」を意味するものとする。
【0017】合成例1 500mlのフラスコにトルエン50g及びビスフェノー
ルAポリエチレングリコール付加物(商品名BA−10
グリコール、日本乳化剤(株)製)635g(1モル)
を入れ、次に、ジブチル錫ラウレート0.01gを入
れ、65℃に加温する。そこにイソシアン酸エチルメタ
クリレート(商品名カレントMOI、昭和電工(株)
製)310g(2モル)を、酸素を吹き込みながら徐々
に添加する。3時間保温後に、メタノール5gを添加
し、2時間保温し、冷却した。得られた生成物(以下、
化合物A−1と称する)の固形分量は95%であった。
また、このものの赤外線吸収スペクトルのピークにはイ
ソシアン酸の吸収は見られなかった。
【0018】実施例1 表1の組成の感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
【表1】
【0019】図1に示す装置を用いて上記配合の感光性
樹脂組成物の溶液6を25μmの厚さのポリエチレンテ
レフタレートフィルム12上に均一に塗布し、100℃
の熱風対流式乾燥機7で約3分間乾燥して溶剤を除去し
た。感光性樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、約50μ
mであった。感光性樹脂組成物の層の上には、さらに図
1に示したようにして厚さ約25μmのポリエチレンフ
ィルム13を保護フィルムとして貼り合わせ、本発明の
感光性積層体を得た。図1において、1はポリエチレン
テレフタレートフィルム繰り出しロール、2、3及び4
はロール、5はナイフ、8はポリエチレンフィルム繰り
出しロール、9及び10はロール、11は感光性エレメ
ント巻き取りロールである。
【0020】別に、銅板を両面に積層したガラスエポキ
シ材である印刷配線板用基板(日立化成工業株式会社
製、商標MCL−E−61)の銅表面をクレンザーで研
磨し、水洗し、空気流で乾燥した。この基板(23℃)
に日立化成工業株式会社製ラミネーター(型式HLM−
1500)を用いて、積層温度110℃及び積層圧力3
kg/cm2で前記感光性フィルムを製造した。その製造直
後に感光層を手で引っ張ったが、感光層は基板によく密
着しており、剥がれることはなかった。次いで、得られ
た試料にストーファーの21段ステップタブレットと1
00μmの直線状のラインのネガを使用して3kWの高圧
水銀灯に90cmの距離から20秒間露光を行った。現像
は、ポリエチレンテレフタレートフィルムを除去した
後、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液をスプレーする
ことにより約60秒間で行った。現像槽内の約1/2で
現像は完了しており、残存ステップタブレット段数は8
段を示した。100μmの直線状ラインは密着してお
り、このレジスト像を電子顕微鏡で400倍に拡大して
観察した結果、レジストにギザつきや空洞がなく、良好
な形状であった。
【0021】次に、塩化第二銅エッチング液(塩化第二
銅200g/l及び塩酸200g/lを含む水溶液)を
50℃に加温し、スプレー式エッチングマシンにより
2.5kgf/cm2のスプレー圧力でエッチングを行っ
た。このエッチングした100μmのラインをカッター
で傷をつけ、さらに20秒間エッチングしたところ、カ
ッターで傷をつけた所のみにエッチング液がしみ込んで
おり、良好な密着を示していた。
【0022】実施例2〜3及び比較例1〜3 実施例1に示した配合中のエチレン性不飽和化合物であ
るBPE500と一般式(I)の化合物の代わりに表1
に示す化合物を用い、その他は実施例1と同様の化合物
を配合し(表2中、配合量の数値は重量部)、感光性樹
脂組成物の溶液を作成した。次に、実施例1と同様の工
程によりそれぞれの樹脂組成物を評価し、残存ステップ
段数、レジスト形状及びカッター部のエッチング液のし
み込み状態(密着性)の試験を行い、結果を表2に示し
た。
【0023】
【表2】
【0024】表2から明らかなとおり、本発明の感光性
樹脂組成物を用いた場合には、銅に対する優れた密着性
を示す。
【0025】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物及びこれを用
いた感光性フィルムは、銅との密着性に優れ、細線の残
存性が良好である。したがって、本発明の感光性フィル
ムを用いれば高精度の印刷回路板を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で用いた感光性フィルムの製
造装置の略示系統図である。
【符号の説明】
1 ポリエチレンテレフタレートフィルム繰り出しロー
ル 2、3、4 ロール 5 ナイフ 6 感光性樹脂組成物の溶液 7 乾燥機 8 ポリエチレンフィルム繰り出しロール 9、10 ロール 11 感光性フィルム巻き取りロール 12 ポリエチレンテレフタレートフィルム 13 ポリエチレンフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/038 H05K 3/06 J 6921−4E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エチレン性不飽和化合物、(B)
    重量平均分子量が20,000〜300,000のカル
    ボキシル基を有する高分子化合物及び(C)活性線によ
    り遊離ラジカルを生成する光開始剤を含有してなる、ア
    ルカリ性水溶液に対して可溶又は膨潤可能な感光性樹脂
    組成物において、(A)成分であるエチレン性不飽和化
    合物が一般式(I) 【化1】 〔式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に水素又
    はメチル基を表し、n及びmはそれぞれ正の整数を表
    し、n+mが2〜20の数値となるように選択される〕
    で示される化合物を5〜100重量%含有することを特
    徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分を20〜60重量部、このう
    ち一般式(I)化合物を3〜60重量部、(B)成分を
    40〜80重量部及び(C)成分を0.01〜30重量
    部含有し、(A)、(B)及び(C)成分の総和が10
    0重量部である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)高分子化合物のカルボキシル基含
    有率が15〜50モル%である請求項1又は2記載の感
    光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の感光性樹脂組
    成物を支持体上に塗布、乾燥してなる感光性フィルム。
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