JPH062568B2 - 高純度炭化けい素粉末の製造方法 - Google Patents

高純度炭化けい素粉末の製造方法

Info

Publication number
JPH062568B2
JPH062568B2 JP62000601A JP60187A JPH062568B2 JP H062568 B2 JPH062568 B2 JP H062568B2 JP 62000601 A JP62000601 A JP 62000601A JP 60187 A JP60187 A JP 60187A JP H062568 B2 JPH062568 B2 JP H062568B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon carbide
carbon
silica
producing
purity silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62000601A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63170207A (ja
Inventor
浩司 加古
充樹 赤澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOKAI KONETSU KOGYO KK
Original Assignee
TOKAI KONETSU KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOKAI KONETSU KOGYO KK filed Critical TOKAI KONETSU KOGYO KK
Priority to JP62000601A priority Critical patent/JPH062568B2/ja
Publication of JPS63170207A publication Critical patent/JPS63170207A/ja
Publication of JPH062568B2 publication Critical patent/JPH062568B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高純度炭化けい素粉末の製造方法に関する。
本発明に係る炭化けい素粉末は、半導体製造用治具等金
属不純物が少ないことが要求される材料の原料として有
用である。
〔従来の技術〕
炭化けい素の主な製造方法としては、 (1)金属シリコンと炭素を高温で直接反応させる方法。
すなわち、Si+C→SiCなる反応により、炭化けい素を
製造する方法。
(2)RnSiX4-n(ここにRは水素原子またはアルキル
基、Xはハロゲン原子、n=1〜4)で示されるシラン
またはシランと炭化水素化合物の混合物を高温で熱分解
させる方法。
(3)シリカ還元法。すなわち、 SiO2+3CSiC+2COなる反応により、炭化けい素を製造す
る方法。処理温度によってα型炭化けい素、β型炭化け
い素が出来る。特に、高温型のα型の炭化けい素の製造
方法は、一般にアチソン法と呼ばれ、研削材用からいわ
ゆるファインセラミックス用の原料まで広く本方法で製
造されている。
低温型のβ型炭化けい素は、いわゆるファインセラミッ
クス用の原料として、より微細で粒度範囲の狭い形状の
そろった炭化けい素粒子を得るため種々の方法が考案さ
れている。例えば、SiF4の加水分解によって得られる微
粒子状のシリカを原料とする特開昭58−204813
号、シリカ・炭素、炭化けい素の混合粉末を原料とす特
公昭58−50929号がある。また、上述の方法はバ
ッチ式であるが、特開昭54−33899号、特開昭5
5−40527号、特開昭58−20708号、特開昭
58−194731号、特開昭59−39709号等で
連続的にβ型炭化けい素を製造する方法が開示されてい
る。
また、特公昭60−44280号は、得られるβ型炭化
けい素がウィスカー状であるが、シリカゲルとカーボン
ブラックを原料としている。等が知られている。
炭化けい素粉末の高純度化方法としては、HC1,HF,HF
+HNO3等の無機酸による洗浄が一般に行なわれている。
また、半導体製造用治具等の炭化けい素焼結体の洗浄
は、上記の無機酸による洗浄に加え、塩素または塩化水
素によるガス洗浄が行われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
半導体製造用治具等として使用される炭化けい素焼結体
は、半導体に悪影響を与える鉄、銅等の金属不純物の含
有量が少ないことが要求される。
上記用途の炭化けい素焼結体を製造するための原料は、
鉄、銅等の金属不純物の含有量が少なく、工業的に安定
して必要量を速やかに、しかも安価に供給可能であるこ
とが要求される。上述の観点から各製造方法を比較する
と、 金属シリコンを原料とする製造方法(1)は、高純度金属
シリコンが高価で、しかも金属シリコンの炭化が発熱反
応であるため反応を制御することが難しく、さらに、合
成される炭化けい素の粒子が比較的大きい。微細な粉体
を得るためには、粉砕を行なう必要があり、金属不純物
の汚染を受ける。金属不純物を除去するためには、前述
の無機酸による洗浄が必要となり更に高価なものになっ
てしまう。
シランを原料とする製造方法(2)は、高純度の炭化けい
素微粒子が得られる。しかし、使用する原料ガスが極め
て高価であり、反応の収率も低い。本製造方法は、純度
の点では優れているが、工業的に必要量を安定してしか
も安価に供給することは困難である。
シリカを原料とする製造方法(3)は、原料面では他の2
方法に比べ安価にできるという点で有利である。
アチソン法によつて製造されるα型炭化けい素は、塊状
であり、製造方法(1)と同様に粉砕を行なう必要があ
る。金属不純物の汚染量は、製造方法(1)とは比べもの
にならない程大きく、前述の無機酸による洗浄を数回行
なう等多大な労力を費やしても不純物を完全に除去する
ことは極めて困難である。
低温型のβ型炭化けい素の製造に関して、特開昭58−
204813号では、原料として使用するシリカの不純
物濃度は極めて低いが、合成時に汚染を受けて原料のシ
リカの純度を維持することは出来ていない。
特公昭58−50929号においては、合成された炭化
けい素の純度に関しては論述されておらず、発明の目的
が本発明の目的とは異なることは明らかである。
特開昭54−33899号、特開昭55−40527
号、特開昭58−20708号、特開昭58−1947
31号、特開昭59−39709号は、β型炭化けい素
の連続的な製造方法に関するもので、やはり合成された
炭化けい素の純度に関しては論述されていない。また、
合成された炭化けい素中には、未反応のシリカ分が%単
位で含まれ、該シリカを除去するためにHF処理が必要で
ある。
特公昭60−44280号においては、β型炭化けい素
ウィスカを得るという目的のために半導体に悪影響を与
える鉄、ニッケル、コバルトおよび塩化ナトリウムを加
えており、半導体製造用治具等として使用される炭化け
い素焼結体の原料としては不適である。
本発明の目的は、上述の問題点を解決するため、シリカ
還元法を改良することによって鉄、銅等の金属不純物の
含有量を少なく、工業的に安定して必要量を速やかに、
しかも安価に供給可能な高純度炭化けい素粉末の製造方
法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、シリカと炭素を出発原料として炭
化けい素を製造する方法において、該出発原料を塩化水
素を含む非酸化性雰囲気中1500゜C以上で合成し、炭
化けい素を得ることを特徴とする。さらに、本発明に使
用するシリカとしては、シリカゲルが、炭素としてはカ
ーボンブラックおよび/または加熱により炭素に変化す
る炭素質物質が好ましく、該シリカゲルの表面及び微細
な空孔中にカーボンブラックおよび/または加熱により
炭素に変化する炭素質物質を含浸させることが好まし
い。
ところで本発明において、塩化水素の濃度は3vol%〜10
vol%であることが好ましい。
〔作用〕
一般的なシリカ還元法は、シリカと炭素を混合した原料
を非酸化性雰囲気で加熱することにより炭化けい素を合
成する。
本発明は、上記の炭化けい素合成時に塩化水素を添加す
ることによって、原料であるシリカと炭素中に含まれる
鉄、銅等の金属不純物を塩化物として揮散させることに
より高純度の炭化けい素を得ることができるという知見
に基づいてなされたものである。
炭化けい素合成温度は、1500゜C以上であれば良く1
500゜C〜2050゜Cの温度範囲では、β型炭化けい素
が、2050゜C以上の温度範囲では、α型炭化けい素が
合成される。
また、1500゜C以下の温度では炭化けい素の収率が極
端に悪くなるので好ましくない。
シリカゲルの表面及び微細な空孔中にカーボンブラック
および/または加熱により炭素に変化する炭素質物質を
含浸したものを原料とした場合、シリカ還元反応が極め
て効率良く行なわれるため炭化けい素合成反応後には、
未反応シリカはほとんど残らない。
また、シリカと炭素の混合割合は、反応式SiO2+3C→Si
C+2COによってシリカ還元反応を完結させるための理論
炭素量の1.1〜2.0倍が良い。理論炭素量の1.1倍以下で
は、未反応シリカが残留し、理論炭素量の2.0倍以上加
えても、単に反応後に反応に携わらなかった炭素が大量
に残るばかりで好ましくない。
反応生成物には、余剰の炭素が幾分含まれているが、酸
化雰囲気中、500゜C〜700゜Cで炭素を酸化して除去
することができる。
高純度の炭化けい素を得るために加える塩化水素の濃度
は、3vol%〜10vol%であることが好ましい。3vol
%以下では高純度化が十分でなく、10vol%以上では
合成された炭化けい素が塩化水素によって分解してしま
い炭化けい素の収率が悪くなってしまう。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により説明する。
実施例1 シリカ微粉末500gにカーボンブラック210gおよび
フェノール樹脂430g(炭素換算で150g)を加え
よく混合した。加えた炭素の量は理論炭素量の1.2倍に
相当する。尚、第1表中の倍率とは、(加えた炭素量/
理論炭素量)の値を表わす。
次に、該原料を200゜Cで10時間乾燥後、Ar95vol
%、HC15vol%の雰囲気中1650゜Cで4時間合成
反応を行なった。冷却後228.5gの反応生成物を得
た。該反応生成物を大気中650゜Cで5時間保持し、余
剰の炭素を酸化して除去したところ194gの炭化けい
素を得た。
得られた炭化けい素のX線回折図形からβ型炭化けい素
と同定された。化学分析により未反応の遊離シリカ、
鉄、銅を定量したところ、遊離シリカは3.4wt%、鉄は
10ppm、銅は1ppmであった。
比較例 雰囲気をAr100vol%とした他は、実施例1と全く
同一の方法で炭化けい素を合成した。得られた炭化けい
素はX線回折図形からβ型炭化けい素と同定されたが、
化学分析の結果遊離シリカは3.3wt%、鉄は540ppm、
銅は10ppmであった。
実施例2,3 シリカゲル微粉550gにフェノール樹脂1300g(炭素
換算で455g)を加えよく混合した。加えた炭素の量
は理論炭素量の1.38倍に相当する。
該原料から第1表の条件で炭化けい素を合成した。得ら
れた炭化けい素はX線回折図形からβ型炭化けい素と同
定された。化学分析の結果は第1表の通りである。
比較例2,3 実施例2,3と同一の原料を使用し、第1表の条件で炭
化けい素を合成した。化学分析の結果未反応の遊離シリ
カが多く、炭化けい素の収率が極端に悪くなった。
実施例4 実施例2,3と同一の原料を使用し、3vol%のHC1を含
むAr雰囲気中2200゜Cで2時間合成反応を行なった。
得られた炭化けい素はX線回折図形からα型炭化けい素
と同定された。化学分析の結果は第1表の通りである。
比較例4 雰囲気をAr100vol%とした他は、実施例4と全く同
一の方法で炭化けい素を合成した。得られた炭化けい素
はX線回折図形からα型炭化けい素と同定された。化学
分析の結果は第1表の通りである。
〔発明の効果〕 上述したように本発明によれば、シリカ還元法による炭
化けい素の合成において合成時に塩化水素を添加するこ
とにより、半導体製造用治具等として使用される炭化け
い素焼結体用の原料として好適な鉄、銅等の金属不純物
の含有量が少ない高純度炭化けい素粉末を工業的に安定
して必要量を速やかに、しかも安価に供給出来た。今
後、炭化けい素の用途が広まる中で本発明の産業上の役
割は大といえる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカと炭素を出発原料として炭化けい素
    を製造する方法において、該出発原料を塩化水素を含む
    非酸化性雰囲気中1500゜C以上で合成し、炭化けい素
    を得ることを特徴とする高純度炭化けい素粉末の製造方
    法。
  2. 【請求項2】シリカとしてシリカゲルを用い、炭素とし
    てカーボンブラックおよび/または加熱により炭素に変
    化する炭素質物質を用いて、該シリカゲルの表面及び微
    細な空孔中にカーボンブラックおよび/または加熱によ
    り炭素に変化する炭素質物質を含浸する特許請求の範囲
    第1項記載の高純度炭化けい素粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】塩化水素の濃度が3vol%〜10vol%である特
    許請求の範囲第1項または第2項記載の高純度炭化けい
    素粉末の製造方法。
JP62000601A 1987-01-07 1987-01-07 高純度炭化けい素粉末の製造方法 Expired - Lifetime JPH062568B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62000601A JPH062568B2 (ja) 1987-01-07 1987-01-07 高純度炭化けい素粉末の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62000601A JPH062568B2 (ja) 1987-01-07 1987-01-07 高純度炭化けい素粉末の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63170207A JPS63170207A (ja) 1988-07-14
JPH062568B2 true JPH062568B2 (ja) 1994-01-12

Family

ID=11478250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62000601A Expired - Lifetime JPH062568B2 (ja) 1987-01-07 1987-01-07 高純度炭化けい素粉末の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH062568B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018070408A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 太平洋セメント株式会社 炭化珪素粉末及びその製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4683195B2 (ja) * 2005-03-18 2011-05-11 戸田工業株式会社 炭化ケイ素粉末の製造法
DE102020102512A1 (de) * 2020-01-31 2021-08-05 ESK - SIC GmbH Verfahren zum Abtrennen von Verunreinigungen von Siliciumcarbid und gereinigtes Siliciumcarbid-Pulver

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018070408A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 太平洋セメント株式会社 炭化珪素粉末及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63170207A (ja) 1988-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0082343B1 (en) Process for preparing silicon nitride powder
JPS6112844B2 (ja)
US4619905A (en) Process for the synthesis of silicon nitride
JPH062568B2 (ja) 高純度炭化けい素粉末の製造方法
US5178847A (en) Process for producing ceramic raw materials
JPS5839764B2 (ja) 窒化アルミニウム質粉末の製造方法
JPS5930645B2 (ja) 高純度α型窒化珪素の製造法
US4795622A (en) Method for producing silicon-imide
US4914063A (en) Process for producing organic products containing silicon, hydrogen, nitrogen, and carbon by the direct reaction between elemental silicon and organic amines
JPS61201608A (ja) 高純度窒化アルミニウム粉末の製造方法
JP3397503B2 (ja) 低圧相窒化ほう素粉末の製造方法
JPS6227003B2 (ja)
JPH0151443B2 (ja)
JPH0454610B2 (ja)
JPH0121090B2 (ja)
KR950001659B1 (ko) 디실라알칸화합물의 열분해에 의한 베타형 탄화규소 미세분말의 제조방법
JPH0454609B2 (ja)
JPS58176109A (ja) α型窒化けい素の製造方法
JPH03193617A (ja) 炭化けい素粉末の製造方法
JP3539777B2 (ja) 窒化アルミニウムの製造方法
JPS60166212A (ja) 炭化けい素の製造方法
Pugar et al. Process for producing organic products containing silicon, hydrogen, nitrogen, and carbon by the direct reaction between elemental silicon and organic amines and products formed thereby
JPH0429603B2 (ja)
JPS6313931B2 (ja)
Cattamanchi et al. Synthesis of Submicron β‐SiC Powders