JPH06202298A - ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機

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JPH06202298A
JPH06202298A JP33658992A JP33658992A JPH06202298A JP H06202298 A JPH06202298 A JP H06202298A JP 33658992 A JP33658992 A JP 33658992A JP 33658992 A JP33658992 A JP 33658992A JP H06202298 A JPH06202298 A JP H06202298A
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JP
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processing
agent
processing agent
tank
solid
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JP33658992A
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English (en)
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Ichiro Tsuchiya
一郎 土屋
Shigeharu Koboshi
重治 小星
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 コンパクト化及び作業性の改善が図られ、し
かも低補充化が容易となり、安定した写真性能が得られ
る自動現像機を提供する。 【構成】 露光されたハロゲン化銀写真感光材料を処理
する処理槽1と、これに処理剤13が投入される投人部
11と、予め一定量に分割秤量された固形処理剤13、
あるいは一定量単位で全成分が均一な一括固形処理剤1
3を収納する収納手段15及び/又はこの固形処理剤1
3の包材容器固定部と、前記投入部11に前記固形処理
剤13を供給する供給手段17と、写真感光材料の処理
情報を検出する処理量検知手段8と、検知された処理情
報に応じ前記固形処理剤13を投入する制御手段9と、
前記処理槽1が処理部2とこの処理部2と連通している
前記固形処理剤13を投入し溶解させる投入部11とか
らなり、かつ処理槽1に前記固形処理剤13の溶解促進
手段をそれぞれ少なくとも一つ有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハロゲン化銀写真感
光材料(以下、感光材料ないし写真材料と称することも
ある)を処理するハロゲン化銀写真感光材料用自動現像
機(以下、単に自動現像機または自現機ということもあ
る)に関し、更に詳しくは自動現像機のコンパクト化及
び溶解作業をなくし大幅に作業性の改善がはかられ、し
かもケミカルの安定性が飛躍的に向上する自動現像機に
関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料は、露
光後、現像、脱銀、洗浄、安定化等の工程により処理さ
れる。又黒白ハロゲン化銀写真感光材料は露光後現像、
定着処理される。黒白現像液、カラー現像液、脱銀処理
には漂白液、漂白定着液、定着処理には定着液、洗浄に
は水道水またはイオン交換水、無水洗洗浄には安定化
液、又色素安定化処理には安定液がそれぞれ使用され
る。これら各処理工程を行うための処理機能を有する液
体のことを処理液という。各処理液は通常30〜40℃に温
度調節され、感光材料はこれらの処理液中に浸漬され処
理される。
【0003】この様な処理は通常自動現像機(以下、自
現機と称する)等で上記の処理液を収納した処理槽内を
順次搬送させることによって行われる。ここで自動現像
機と言う場合、現像部、定着部、脱銀部、洗浄又は安定
化部及び乾燥部を有し、各処理現槽部を順次自動的に写
真感光材料を搬送させる手段を有する現像機のことを一
般的にさす。さて、この様な自動現像機で処理する場
合、処理槽内の処理液の活性度を一定に保つために処理
剤を補充する方式が一般に広く採られている。この処理
剤補充方式としては処理剤を溶解した補充液を予め用意
しておく方法が広く用いられている。具体的には、補充
用タンクから、予め作製した補充液を適時処理槽内に供
給しつつ処理作業を行うようにしている。
【0004】この場合、補充用タンクに貯溜される補充
液自体は一般には別の場所で調整され作成されたもので
あるがミニラボ等では現像機内に近接して設置された補
充タンクにて一定量一度に調整されるのが普通である
が、その作製に当っては、手作業による溶解またはミキ
サーによる溶解混合が行なわれてきた。すなわち、ハロ
ゲン化銀写真感光材料用処理剤(以下、写真処理剤と称
することもある)は粉末状あるいは液体状で市販されて
おり、使用にあたっては、粉末の場合は一定量の水に手
作業で溶解することにより調液され、又、液体状の場合
も濃縮されているから一定量の水を加え簡単に撹拌し希
釈して用いられる。
【0005】補充タンクは自動機の横に設置される場合
があり、相当のスペースを確保する必要がある。また、
最近急増しているミニラボにおいても自現機本体に補充
タンクを内蔵するようにしているが、少なくとも5l〜
10lそれぞれの液について必要でありこれだけの補充タ
ンクのスペースを確保する必要がある。
【0006】補充用処理剤は、写真処理に際して良好で
安定した性能を得るためにいくつかのパートに分かれて
いる。カラー用発色現像液は3〜4パートに分かれてお
り、又カラー用漂白定着液の補充液は酸化剤である有機
酸第2鉄塩のパートと還元剤であるチオ硫酸のパートに
分かれており、補充液作成時に前記有機酸第2鉄塩の濃
厚パートとチオ硫酸塩含有濃厚パートを混ぜ合わせ、一
定量の水を加えることで使用に供している。上記濃厚化
されたパートは例えばポリ容器等の容器に入れられ、こ
れらをまとめて外袋(例えば段ボール箱)に入れて1単
位として市販されている。上記パート剤がキット化され
た補充処理剤は、溶解、希釈、混合後、一定量に仕上げ
て使用されるが、該補充処理剤には次のような欠点があ
る。
【0007】第1に従来のキットのほとんどは、作業性
向上のため濃縮された濃厚水溶液となっておりほとんど
がpH2.0以下もしくは12.0以上の極めて危険な水溶液で
あり、皮膚への付着など人体に危険なものが多く又、強
力な酸化剤か還元剤である事が多く、船、航空機での輸
送には極めて危険な腐食性を有している。又、水溶液で
あるため溶解度に限度があり固体の場合より重量、容積
が多くなる。前記のように濃縮物は危険物であるが故に
容器は、一定の高さから落としても破壊せず液がこぼれ
ない事が必要となるため容器はより頑強であることのた
めポリ容器の廃棄が問題になっている。
【0008】第2に各パート剤は容器に各々入れられ、
補充処理剤によってはパート剤が数本に及び、1単位と
もなると容器の数がかなり多くなり、貯蔵や輸送の際に
多くのスペースを必要とする。例えばカラーペーパー用
処理液であるCPK−2−20QAの発色現像補充剤は10
lを1単位として保恒剤含有キットをパートAに、発色
現像主薬含有キットをパートBに、アルカリ剤はパート
Cに分けられ、各A,B及びCは500mlのポリ容器に入
っている。同様に漂白定着液は8lを1単位として3ボ
トルにパート剤が分かれており、安定液は10lを1単位
として2ボトルにパート剤が分かれている。これらの補
充剤は各々各種の大きさの外箱に入れられた貯蔵、輸送
されることになるが外箱が小さい安定液で約17cm×14cm
×16.5cmで比較的大きい漂白定着剤で約18.5cm×30.5cm
×22.5cmとなり、貯蔵、輸送上あるいはお店の中で同種
の補充剤でしか積み上げができず、結局多くのスペース
を必要とする。
【0009】第3の欠点としては空になった容器の廃棄
の問題である。近年ヨーロッパ、アメリカを中心にして
環境保全、省資源化が強く望まれており、写真関係では
特にポリ容器の廃棄が問題になっている。写真用のポリ
容器はコストが安く貯蔵や輸送にも便利で耐薬品性に優
れているものの、ポリ容器は生分解性がほとんどなく、
蓄積され、焼却した場合は炭酸ガスの大量の発生を伴
い、地球の温暖化や酸性雨等の一因になっており、又ユ
ーザーの問題としては作業スペースの狭いところにポリ
容器が大量と山積みされ、しかも強度がある為につぶす
こともできず、更にスペースも狭くしている等の問題が
指摘されている。
【0010】第4にケミカルが非常に不安定であること
である。
【0011】通常補充液の寿命(ライフタイム)は浮き
蓋有りでも2週間が一般的な使用期限である。しかるに
最近では各処理液の補充量は低補充化され1日平均30本
のカラーフィルムを受注処理するミニラボでは10lの補
充液が1ヶ月以上も使用される事が多くなっている。こ
の様な場合処理槽の処理液より補充タンクの中の補充液
のほうがはるかに空気に触れる割合が多くなり劣化して
いることになり補充しても全く意味がないことが頻繁に
起こっている。従って補充タンクを5lに小さくする工
夫や補充キットの収容単位を5lと小さくする工夫がさ
れている。この場合にはさらに包材が必要となってくる
欠点を有している。
【0012】また別にはカラーペーパー用発色現像補充
液を例にすると、カラーペーパー用発色現像補充液を作
成する際、ある一定量の水を補充タンクに入れた後、保
恒剤含有濃縮キットAを入れて撹拌し、次に発色現像主
薬含有濃縮キットBを入れて撹拌し、ついでアルカリ剤
含有濃縮キットCを入れて撹拌し、最後に水を加えてあ
る一定量に仕上げる。その際、いくつかの問題が発生し
易くなる。例えば、撹拌が不十分であったり、はじめの
水を入れ忘れたりした場合に、発色現像主薬の結晶が析
出しやすくなり、それがベローズポンプにたまって補充
されずに、写真性能が不安定になったり、ベローズポン
プが破損したりする。又濃縮キットは製造後直ちに使用
される由ではなく製造後1年経過して使用されることも
あり、場合によっては発色現像主薬や保恒剤が酸化され
性能が不安定になったりする。
【0013】濃縮キットや粉剤から作成された発色現像
補充液は更に又補充タンク内においていくつかの問題が
あることが知られている。例えば長期にわたって補充液
が使用されないと補充タンク壁面に結晶が付着したり、
又補充液が酸化され易くなったり、タールの発生等が生
じたりする。又保存条件によっては補充液中の結晶しや
すい成分、例えば発色現像主薬等が低温で析出する等の
問題があり、その為にメーカーによっては補充液の保存
条件を指定してユーザーが管理する様指導しているのが
実状である。
【0014】この様に一般的に用いられている濃縮キッ
トを使用して補充液を作成する方法、あるいは粉剤を用
いて補充液を作成する方法はカラーペーパー用発色現像
液を例にとりあげても前記したような問題点があり、漂
白定着液、漂白液、定着液に付いても似たような問題が
ある。例えば、漂白定着液は、保存安定性は著しく悪い
特徴がある。何故なら漂白定着処理は、高いpHを持つ
発色現像液の直後の処理となり、通常は、このアルカリ
性の発色定着液が処理するペーパーにより持ち込まれる
ため中和する目的で酸性度が高くpHは著しく低いのが
通例である。低pHでは、チオ硫酸塩と酸化剤からなる
漂白定着液では保存性が著しく悪く補充液を作成して低
補充は不可能といわれている。この他に定着液、安定液
とも同様である。また、別の問題として低補充化や迅速
化が進められる中で補充液は濃厚化されるばかりであり
通常は溶解度の限界まで濃縮されているのが最近の補充
液である。このことは、補充液の保存性は悪くなるばか
りであり結晶析出など実用上の多くの問題をかかえてい
る。
【0015】一方、上記の様な濃縮キット又は粉剤を用
いて補充液を作成する方法とは別に、濃縮キットを直接
補充する方法が知られている。この方法は溶解作業の不
効率性を改善する為に濃縮キットをベローズポンプ等の
供給手段を用いて直接処理槽に補充し、併せてある一定
量の補水を独立して行うものである。確かにこの方法は
前記の濃縮キットや粉剤から補充液を調整する方法に比
べ、調液作業が不要になる。あるいは補充液を作成しな
いので保存性の問題はなくなる。
【0016】しかしながら上記の方法も多くの問題をか
かえている。すなわち濃縮キットを供給する為に濃縮キ
ット用のタンクそして供給手段としてのポンプが新たに
必要となり、自現機が大型化する問題である。例えばカ
ラーペーパー用処理液であるCPK−2−20を例に考え
てみると、発色現像補充液の濃縮キットは3パートあ
り、漂白定着補充液の濃縮キットは3パート、そして安
定補充液の濃縮キットは2パートあり、これを供給する
場合、濃縮キット用のタンクが8個、そしてポンプが8
台必要である。従来の補充方式の場合、各補充液毎のタ
ンク、ポンプががあれば良いから各々3個あれば事足り
る。この様に濃縮キットを供給する場合だけをみても従
来の方法に比べタンク、ポンプがたくさん必要となり、
更に調整水用のポンプも必要となる。また、ベローズポ
ンプの精度はそれ程高くなく複数の液を同時に精度良く
吐出する事は難しく成分のくるいを生じてしまう欠点が
ある。
【0017】更に濃縮キットは濃縮液の為に補充ノズル
の出口付近で結晶が析出しやすくメンテナンスが大変で
ある。又ベローズポンプにそれ程供給精度がなく、濃厚
液補充の場合更に補充精度が大幅にずれやすく、結果的
に写真性能の変動が大きくなるという問題がある。その
他の問題として廃ポリ容器は濃縮キットを供給する方法
にしたからといって従来の補充方式と廃ポリ容器量はか
わらない。
【0018】上記以外の方法で、ポリ容器をなくし、補
充液のケミカル安定性を向上させる為の提案がいくつか
為されている。例えば特開昭58-11032号公報には現像成
分をマイクロカプセルで包む技術が開示され、又特開昭
51-61837号公報には崩壊剤を含有した写真用錠剤が開示
されている。更には特開平2-109042号、同2-109043号、
同3-39735号及び同3-39739号公報にはある平均粒径をも
った顆粒化された写真用処理剤を用いる方法が開示され
ている。特開昭51-61837号公報記載の崩壊剤を含有した
写真用錠剤は単に容易に水にとける錠剤を提起したもの
であり、この発明であるところの処理槽に直接固形処理
剤を溶解するという思想は何ら想起できるものではな
い。また、特開平2-109042号公報は、ある平均粒径をも
った顆粒化された写真用処理剤について記載されてい
る。しかしながら、前述した公報には自動現像機におい
て、補充液の溶解作業をなくし作業性を充分に簡便化し
安定した写真性能を得たり、補充タンクをなくしコンパ
クトな自現機を提案するものではない。
【0019】補充液の溶解作業が無く、作業性が簡便で
コンパクトな自現機が特開平4-213454号公報に記載され
ている。しかし、前記公報記載の方法では確かにユーザ
ーの溶解作業が無くなるという、長所はあるものの、固
形処理剤を溶解槽に投入する時に収納されている各パー
ト毎の粉状処理剤の粒度が異なると経時で収納容器内の
粉状処理剤の粒径の小さいものと大きいものは次第に分
離してくる。また、このことは各パート毎に粉状処理剤
の見かけ上の密度(蒿密度)が異なるため、収納容器内
に粉未処理剤を充填した直後の初期時と前記容器内の粉
末処理剤が無くなる最後の方では前記処理剤の分取され
る量及び自現機への添加バランスが大きく異なってしま
い、写真性能に影響を与えてしまうこととなる。とりわ
け、前記容器内の雰囲気が50%RH以上の場合はこの問題
が、益々顕著となり、無視し得ない状況となる。
【0020】そこで、この発明者らはこれらの問題点を
解決する方法としてlパートで構成された粉状あるいは
顆粒の一括固形処理剤や予め一定量に分割秤量された固
形処理剤を用いる方法を考えたが、これらの方法を適用
すべく検討する中で処埋液の蒸発による処理液中の薬品
濃度の変動が大きく処理安定性が劣化するという問題が
発生してくることが判った。特に近年の処理剤の低補充
量化や低処理量のミニラボ数の増加により、上記問題は
より大きな問題となってくる。
【0021】そこで、種々検討したところ適切な補充水
を供給することにより、これらの問題点が解決されるこ
とがわかり、この発明を構成するに至った。この発明
は、補充水を各処理槽の蒸発補正と固形処理剤の溶解水
に共用することにより、上記効果を得るものであり、特
開平4-213454号公報には、これらの思想は一切開示され
ておらず、また、これらの技術により自動現像機のコン
パクト化と処理安定性の向上を両立させるということの
記載もなく、この発明を想起させるものでもない。
【0022】一方、前もっての溶解作業を不要にする方
法としては特開昭3-11344号公報に各単位容器よりパー
ト剤の混合比率に応じた量のペースト状のパート剤を押
出し、この押出されたパート剤を所定の濃度に希釈する
ことにより精度よく調整、供給する技術が開示されてい
るが、確かにこの方法によれば溶解作業は少なくなるか
又はほとんど溶解作業はなくなるが、ペースト状のパー
ト剤は溶媒を含むために安定性に欠けたり長期間にわた
り一定量押し出すことが難しく又使用頻度が少ないとノ
ズルがつまり易く、写真性能を一定に保つことが困難で
ある。又ペーストを入れる容器が必要であり、この場合
柔軟で破損しにくい材質が求められ一般に再利用しにく
い複合材料が使用され、環境上好しくない。特にペース
ト状ケミカルは有機溶媒によりペースト化されている事
が多く保存性はかんばしくない事が知られている。
【0023】また、実開平1-85732号には、安定液に、
錠剤型防菌剤を投入する手段を有する自動現像機が開示
されているが、防菌剤自体は、多量に入っても特に問題
とならないから、投入の制御が不要であり、これも処理
剤補充制御手段については想起させるものでないし、ま
た、液自体の防腐が目的であるのでこれを必須とはして
いない。WO 91-07698号公報及びWO 91-07699号公報には
CD−3またはCD−4を固体添加し、他の成分はアク
チベーターとして液剤添加する方法が開示されている
が、本特許は再生に関するものであり、特にノーオーバ
ーフローに限りなく近い低補充に関する発明であり現像
液からイオン交換樹脂によりブロマイドイオンやクロラ
イドイオンを吸着除去したのち不足成分であるアルカリ
剤アクチベーターや固形または少量の濃厚発色現像主薬
を添加しボリュームを増加させずに成分を添加するため
の方法である。
【0024】この発明では、処理剤の補充を予め分割秤
量された固形処理剤の処理槽内への投入操作だけで行い
処理槽内で溶解する事により補充液を予め溶解する作業
をなくしメンテナンスフリーにて補充するためのもので
あり、上記発明とは目的を全く異にするものであり、こ
の発明を推測できるものではない。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、第
1に輸送上の危険や取扱い上の危険をもとなう液体ケミ
カルをなくしユーザーへの煩雑な操作なしで固体ケミカ
ルの使用を可能ならしめた自動現像機の実用化を達成す
ることである。第2にユーザー自身の手作業による濃縮
キットの溶解作業をなくし完全自動化補充システムを完
成した自動現像機の達成にある。第3に多くの内蔵補充
タンクをなくしコンパクト化された自動現像機の達成に
ある。第4に液体補充液の貯蔵の必要性を一切なくした
処理安定性が向上した自動現像システムの達成にある。
第5に液体用ポリボトルの使用をなくしたプラスチック
の包材の使用を低減した低公害システムを達成すること
にある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、この発明者らは以下の構成により上記問題を解決で
きることを見いだした。
【0027】請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、露光されたハロゲン化銀写真感光材料
を処理する処理液を収容する少なくとも一つの処理槽
と、この処理槽における処理剤が投入される投人部と、
予め一定量に分割秤量された固形処理剤、あるいは一定
量単位であって、全成分が均一な一括固形処理剤を収納
する収納手段及び/又はこの固形処理剤の収納された包
材を設置する固形処理剤容器固定部と、前記投入部に前
記固形処理剤を供給する供給手段と、前記ハロゲン化銀
写真感光材料の処理情報を検出する処理量検知手段と、
この処理量検知手段により検知された前記ハロゲン化銀
写真感光材料の処理情報に応じ前記供給手段を制御し、
前記固形処理剤を投入する制御手段と、前記固形処理剤
が供給される処理槽が前記ハロゲン化銀写真感光材料を
処理する処理部とこの処理部と連通している前記固形処
理剤を投入し溶解させる投入部とからなり、かつ前記固
形処理剤が供給される処理槽に前記固形処理剤の溶解促
進手段をそれぞれ少なくとも一つ有することを特徴とす
る。
【0028】請求項2記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、前記固形処理剤の溶解促進手段が循
環手段、エアバブリング手段、超音波発振法手段、
バイブレーション法、ブレード法手段、回転撹拌
手段の一群から選ばれる少なくとも一つであることを特
徴とする。
【0029】請求項3に記載のハロゲン化銀写真感光材
料用自動現像機は、前記溶解促進手段が循環手段である
ことを特徴とする。
【0030】請求項4記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、前記処理槽の開口係数が50cm2/l以下
であることを特徴とする。
【0031】
【作用】この発明者らはタンクに直接固形化処理剤を投
入する事に関し、膨大な実験を重ね、各処理液について
写真性能を変動させないために一回に加えられる最適な
処理剤補充量を求めた。この最適補充量は自動現像機の
処理槽の大きさ即ち処理液の容量に依存したものと思わ
れていたが固形ケミカルの溶解し難い特性をうまく利用
することにより、一度に添加しても急激に濃度は上昇せ
ず、補充水を溶解に合せて注入することができ、極めて
安定な写真性能を創出できる利点があることを発見し
た。溶かしてから使用しなければというのは常識の壁で
あったことが分かった。一回に投入される処理剤量は、
0.1〜50gが好ましく、カラー用発色現像液では1〜20g
が、定着液や、漂白定着液では5〜50gが、安定液では
0.1〜10gが、黒白現像液では0.5〜20gが特に好ましい。
【0032】また、この発明では、固形処理剤は処理槽
に直接投入されるが、処理液は常に処理温度に温調され
ており、ほぼ一定の温度に維持されている。即ち溶解ス
ピードは年間を通じほぼ一定であるため計算された固形
処理剤の投入と成分のバランス化が達成されるわけであ
る。この事は冷水で溶解するときに見られる不溶解現象
が現れないという大きな利点をあわせて発揮する事が発
見された。この発明者らが命名した不溶解現象とは、固
形処理剤を冷水に一度に投入し、ゆっくりかほとんど撹
拌をしないとき起こる固化現象であり、一見ガラス化状
態となることを指し、一旦ガラス化すると強力に撹拌し
ても長時間溶解しないことが判明した。これに対し自動
現像機の処理温度での温水溶解では固形処理剤をどんど
ん投入しても順次、溶解していくという現象が発見さ
れ、この発明の完成に至ったわけである。
【0033】この発明にかかわる溶解促進手段の具体例
としては、下記の一群のものが挙げられる。 (一群) 循環手段 エアバルブリング手段 超音波発振法手段 バイブレーション法手段 ブレード法手段 回転撹拌手段 循環手段としては、循環流を起こすものでよく、圧力源
としては例えば通常の送液ポンプや圧力ポンプが用いら
れる。圧力ポンプには、ブランジャーポンプ、ギヤーポ
ンプ、マグネットポンプ、カスケードポンプがあり、例
えば丸山製作所製の15−LPM型、10−BFM型、20−
BFM型、25−BFM型等がその一例として知られてい
る。また、送液ポンプとしては例えば、イワキ社製マグ
ネットポンプMD−10、MD−15R、MD−20R、MD
−30R、MD−40R、MD−70R等がある。これらのポ
ンプから吐出される循環流は、ノズルを配設し、固形処
理剤に直接または間接に液流が当たるようにすること
も、好ましい態様の1つである。循環流量は1分間に処
理槽容積の0.2〜.20倍が好ましく、より好ましくは0.3
〜1.0の範囲である。
【0034】次にエアバブリング手段とは、固形処理剤
が投入された部位の底部にスパージャーを設置し、スパ
ージャーに気泡によって固形処理剤を振動させ、溶解促
進を行う方法である。スパージャーの材質としては、硬
質塩化ビニル、ポリエチレンでコートしたステンレス、
焼結金属等の如き耐腐蝕性のものが適し、また穿孔直径
は吐出された気抱が2mmから30mmになるように穿孔し、
これを5mmから15mmになるようにすれば更によい結果が
得られる。空気又は不活性ガスを送る方法としてはエア
ーコンプレッサー、例えば日立製作所製のべビコン(0.
4KW、BU7TL)や、エアーポンブ、例えばイワキ社製エア
ーポンプ(Ap220型)等が挙げられる。ガス量として
は、1l/minから30l/min好ましく、5l/minから20l
/minでは更に好ましい結果が得られる。ガス量を調整し
なければならないが、気抱による固形処理剤の振動幅が
0.5mmから20mmになるようにガス(不活性ガス又は空
気)を送ることが好ましい。
【0035】次に超音波発振法とは、固形処理剤が投入
された部位の底部または側壁の空間に超音波発振機を設
置して固形処理剤に超音波を照射して撹拌の効果を高め
る方法である。超音波発振機としては、例えば超音波工
業社製の磁歪型ニッケル振動子(ホーン型)、磁歪型フ
ェライト振動子(振動板)及び磁歪型チタン酸バリウム
振動子(ホルダ型)等が用いられる。超音波発振機の振
動子周波数としては、5〜l000KHzのものが用いられる
が、特に10〜50KHzのものが、撹拌効率及び自動現像機
の機材の損傷防止の点でも好ましい。超音波の固形処理
剤への照射方法としては、固形処理剤に直接照射させて
も反射板を設けて間接的に照射させてもよいが、照射距
離に比例して超音波が減衰するので、直接照射させる方
が好ましい。
【0036】更に、バイブレーション法とは固形処理剤
に振動を与えて効果的に撹拌を行う方法である。振動源
のバイブレーターとしては、通常の市販されているもの
でよく、例えば神鋼電機社製のV−2B、V−4B型等が一般
に使用される。振動子の振動数は100〜10000回/minが好
ましい。最も好ましい範囲は500〜6000回/minである。
処理される感光材料の振幅は1mm〜30mmが好ましく、よ
り好ましくは5mm〜2mmである。これ以上低いと効果が
なく、また大き過ぎると自動現像機に傷がついたりす
る。
【0037】ブレード法手段とは、撹拌部材が上下方向
に往復運動して、固形処理剤を溶解促進する手段であ
る。撹拌部材の上下運動は少なくとも20秒に1回行うこ
とが好ましく、より好ましくは10秒に1回以上行うこと
であり、最も好ましくは、3秒に1回以上である。
【0038】また回転撹拌手段とは、撹拌羽根を回転さ
せることにより固形処理剤を溶解促進する手段である。
スクリュー状羽根や、マグネット回転子等を用いること
ができる。この回転撹拌手段と固形処理剤の離間距離と
しては50mm以内が好ましく、特に30mm以内が好ましい。
しかしながら、固形処理剤と回転体との接触は避けるよ
うに配設されることが好ましい。また、回転数としては
5〜300rpmが好ましく、特に好ましくは10〜100rpmであ
る。
【0039】この発明において補充水供給手段を設ける
ことが望ましいが、固形処理剤の投入を制御するに必要
な写真感光材料の処理量検知段によって同じように制御
することが望ましい。ただし、補充水は固形処理剤を溶
解するための水ではないことを強調しておく。即ち、固
形処理剤は本来処理によって不足した消費成分を補うた
めのものであり、補充水は処理によって溶出した反応抑
制成分を薄めて写真性能を一定にすることを目的にした
ものであり、働きは全く逆のものである。従来はたまた
ま薬品を溶解するために水を使用していたが、本来の目
的は前記した如く、写真材料によって持ち出された水分
とタンク表面から蒸発した水分を補いながら、反応によ
って溶出する蓄積成分を薄めるためのものである。従っ
て固形処理剤の投入とは別個に制御されることも出来る
が、処理量検知手段によって制御すればセンサーが省略
でき好ましい。
【0040】従って固形処理剤を直接処理槽に投入する
この発明においては従来補充液を調整するために必要だ
っただけの水は不用となり結果的にはオーバーフローが
減少させられるという副次効果が大きいことがわかっ
た。従来、補充液を予め調整しなければという常識があ
ったため、可能な限り濃厚化し補充液として成分補償を
行ってきた。濃厚化すればするほど補充量を減少でき、
環境上問題となるオーバーフロー廃液を減少させうると
いう事がわかっていても、処理薬品の溶解度が大きな壁
となって達成出来なかったものである。この発明によっ
て薬品は実質的にタンク液濃度にしかならず、タンク液
以上の高濃度状態は存在せず、補給は必要な処理薬品の
みであるから、全くオーバーフローなく補充を行う事も
可能である。
【0041】しかしながら、前記した如く反応抑制成分
の蓄積、特に現像液中のハロゲン化物イオンや定着液や
漂白定着液中の銀イオンの濃度を低下させるために補充
水を用いることが好ましい。又この補充水はこれらの反
応抑制成分を薄める目的と写真材料により持ち出された
りタンク表面から蒸発によって失われた各処理液の水分
を独立して補う事ができこの事がこの発明の処理安定性
を著しく高め貢献をしている。
【0042】従って補充水を供給するために使用する制
御情報は、処理する写真材料の処理量(例えば面積)と
稼働時間、温調時間、停止時間、設置場所の環境温度と
湿度(相対湿度)、固形処理剤の溶解速度等があげら
れ、これらの情報によって補充水の添加量が制御されれ
ば、処理槽中の薬品成分は理想状態で管理する事ができ
ることになり、写真性能上は画期的な管理方法と言え
る。何故なら、従来低補充を進めれば進める程各タンク
からの蒸発の影響で処理剤成分が濃厚化してしまい大き
な問題となっていた。一般に蒸発を補正するためには補
充液を薄め多量に補充することが最も好ましい方法であ
るが、これはオーバーフロー廃液を増加させ環境上好ま
しくないという欠点があり、これゆえに低補充化が進め
られてきた。補充液を蒸発補正に使用すれば処理してい
ないのに補充液が入ってしまうことと同じでありやはり
成分濃度がくるってしまう。そこで朝液面が下った分、
水を補給し液面合せをするやり方が一般的であったが、
これは蒸発分を水で補給しているのではなく温度が変化
して体積が縮小したタンク内の処理液に水を加えている
だけであり何ら根本解決には至っていなかった。
【0043】正しい蒸発補正は成分が写真材料による消
費以外では変わらないようすることであり、処理しても
処理しなくてもタンク液温度とタンク表面の蒸気圧によ
って生じる蒸発した水分をその蒸発した量に応じ補給を
する事である。
【0044】即ち、この発明では補充水の供給は以下の
三つの目的のために行われる。に感光材料が処理され
る際の反応によって溶出する蓄積有害抑制成分を希釈し
濃度を一定とすることを目的とし、に処理した写真材
料によって持ち出される水分あるいは前液から持ち込ま
れた不要薬品を希釈し薄めるための目的、にタンク表
面から蒸発した水分を補給する目的のために補給され
る、ものであり上記の目的のために必要な情報検知がさ
れこの情報によってあらかじめ設定された水補給手段が
制御作動されて実行される。この方法は従来全くなかっ
た新しい方法であり、この発明によって可能となったも
のである。この発明のこの水補給手段により処理安定性
が飛躍的に向上することが見い出された。
【0045】この発明では、固形処理剤はあらかじめ所
定量、好ましくは一定量に分割秤量される。このために
この発明の自動現像機での処理は補充精度が高く極めて
安定な連続処理性能が発揮される。予め分割秤量され
た、とは、本願自現機に処理剤を収納する以前または、
処理剤の収納された包装材料を固定手段にセットする以
前にすでに所定量に分割秤量されていることであり、例
えば所定の大きさの錠剤や丸薬に成形されているような
態様、顆粒や粉末が所定量ずつ小分けされ包装されてい
るような態様をさす。従来の補充液供給補充システムで
はベローズポンプにより補充が行われるがこのポンプの
精度は一定ではなく精密な補充制御には本来向いていな
い。一方、この発明の場合の固形処理剤は例えば処理剤
生産工場で一定量に秤量分割されて、生産されており補
充制御は固形処理剤を投入するかしないかのON/OF
F制御であるため補充によるバラツキはない。従って処
理剤供給の精度は飛躍的に高くこれによっても安定な処
理性能が得られる。この発明の固形処理剤は、粉末、顆
粒、錠剤、丸薬などいずれでも良く、これらの混合でも
問題はない。また、危険物とならない水のような安全な
ものでは液状のものを併用してもこの発明の目的は達成
される。分割秤量のため錠剤や丸薬は特に好ましく顆
粒、粉末の場合は分割秤量後アルカリ可溶性フィルムや
プラスティクフィルム、紙などで個別包装してあること
が望ましい。
【0046】即ち、錠剤や丸薬は、それ自体、分割秤量
されている精度の良いものが供給でき、粉末や顆粒状態
では、分割秤量し個別包装することでこの発明の固形処
理剤が完成する。錠剤や丸薬は水溶性の防湿ポリマーで
被覆したり、あるいは防湿性のある材料を使用すること
により防湿することができ、粉末や顆粒では個々の包装
材料に防湿性のある材料を選択することで達成されるこ
とを見い出した。
【0047】この発明でいう固形処理剤とは、前記した
如き粉末処理剤や錠剤、丸薬、顆粒の如き固形処理剤な
どであり、必要に応じ防湿加工を施したものである。ペ
ーストやスラリー状は半液状で保存安定性に劣り、又輸
送状の危険をともない規制を受けるような形状のものを
除くものであり、これらはこの発明の固形処理剤には含
まれない。この発明でいう粉末とは、微粒結晶の集合体
のことをいう。この発明でいう顆粒とは、粉末に造粒工
程を加えたもので、粒径50〜5000μmの粒状物のことを
いう。この発明でいう錠剤とは、粉末又は顆粒を一定の
形状に圧縮成型したもののことを言う。
【0048】この発明に於ける『一定量単位であって、
全成分が均一な一括固形処理剤』とは、例えば補充液や
タンク液を作成した際に5lとか10l、あるいは40l等
の比較的大容量で一定単位の固形処理剤であって、写真
性能を得るための必要な写真処理剤成分を含み、かつこ
の成分の分布が均一な固形処理剤を意味し、いくつかの
単位毎に造粒され均一に混合されたものもこの発明の一
括固形処理剤に包含されるが、特開平4-213454号明細書
に記載されてあるような1つの処理剤がパート毎に個別
に分けられた複数の固形処理剤からなるものは、この発
明の一括固形処理剤には包含されない。この一括固形処
理剤は前記の錠剤を製造する際に用いたものと同様な造
粒方により、造粒されたものが好ましく用いられる。と
りわけ粒径50〜1000μmで顆粒化されたものが特に好ま
しく用いられる。
【0049】以下、この発明について更に詳細に説明す
る。上記固形処理剤の中でも錠剤である方が、補充精度
が高くしかも取扱い性が簡単であることから好ましく用
いられる。写真処理剤を固形化するには、濃厚液または
微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成型
化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結着剤
を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の手
段が採用できる(特願平2-135887号、同2-203165号、同
2-203166号、同2-203167号、同2-203168号、同2-300409
号公報参照)。好ましい錠剤の製造法としては粉末状の
固形処理剤を造粒した後打錠工程を行い形成する方法で
ある。単に固形処理剤成分を混合し打錠工程により形成
された固形処理剤より溶解性や保存性が改良され結果と
して写真性能も安定になるという利点がある。
【0050】錠剤形成のための造粒方法は転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造
粒、噴霧乾燥造粒等公知の方法を用いることが出来る。
錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は造粒
物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆ
る偏析が起こりにくいという点で、100〜800μmのもの
を用いることが好ましく、より好ましくは200〜750μm
である。さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上が±10
0〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。次に得られ
た造粒物を加圧圧縮する際には公知の圧縮機、例えば油
圧プレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機、プリ
ケッテングマシンを用いることが出来る。加圧圧縮され
て得られる固形処理剤は任意の形状を取ることが可能で
あるが、生産性、取扱い性の観点から又はユーザーサイ
ドで使用する場合の粉塵の問題からは円筒型、いわゆる
錠剤が好ましい。さらに好ましくは造粒時、各成分毎例
えばアルカリ剤、還元剤、漂白剤、保恒剤等を分別造粒
することによって更に上記効果が顕著になる。または、
多層錠とすることで更に上記効果が顕著になる。
【0051】錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭
51-61837号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許1
213808号等の明細書に記載される一般的な方法で製造で
き、更に顆粒処理剤は、例えば、特開平2-109042号、同
2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号等の明細書に
記載される一般的な方法で製造できる。更にまた粉末処
理剤は、例えば、特開昭54-133332号、英国特許725892
号、同729862号及びドイツ特許3733861号等の明細書に
記載されるが如き一般的な方法で製造できる。多層錠製
造方法は、例えば三層錠の場合「医薬品の開発第11巻」
P78〜79に記載の方法を参考に製造できる。
【0052】上記の固形処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、この発明の目的の効果の点から錠剤である場
合1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好ましく1.0g/cm3より大きいと
得られる固形物の強度の点で、2.5g/cm3より小さいと得
られる固形物の溶解性の点でより好ましい。固形処理剤
が顆粒又は粉末である場合嵩密度は0.40〜0.95g/cm3
ものが好ましい。
【0053】この発明に用いられる固形処理剤は発色現
像剤、黒白現像剤、漂白剤、定着剤、漂白定着剤、安定
剤等写真用処理剤に用いられるが、この発明の効果とり
わけ写真性能を安定化させる効果が大きいのは発色現像
剤である。また、液体危険物の規制を除外できるのは黒
白現像剤、発色現像剤、漂白剤、漂白定着剤、安定剤で
ある。この発明の実施態様からすれば全処理剤が固形処
理剤化されていることが最も好ましいが、少なくとも発
色現像剤を固体化することが好ましい。すなわち発色現
像剤成分には相互に化学的反応を起こす成分が多数含ま
れ、又有害成分も含まれていることからこの発明の効果
が最も顕著に表われる。更に好ましくは発色現像剤以外
に漂白定着剤、又は、漂白剤、及び定着剤が固形処理剤
化されていることである。これらは従来から液体分包キ
ットで輸送上の危険が問題視されているものである。こ
の発明に用いられる固形処理剤はある処理剤の1部の成
分のみ固体化することもこの発明の範囲に入るが、好ま
しくは該処理剤の全成分が固体化されていることであ
る。各成分は別々の固形処理剤として成型され、同一個
装されていることが望ましい。又別々の成分が定期的に
包装でくり返し投入される順番に包装されていることも
望ましい。
【0054】処理量情報に応じて各処理槽に補充する処
理剤全てを固形処理剤として投入することが好ましい。
補充水が必要な場合には、処理量情報又は別の補充水制
御情報にもとづき補充水が補充される。この場合処理槽
に補充する液体は補充水のみとすることが出来る。つま
り、補充が必要な処理槽が2種類以上の複数であった場
合に、補充水を共有することによって補充用液体を貯留
するタンクは1つで済み、自動現像機のコンパクト化が
図れる。特に補充水タンクは外部に1個外置きで置くこ
とが自現機をコンパクトにするためには好ましい方法で
ある。
【0055】発色現像剤を固形化する場合、アルカリ
剤、発色剤及び還元剤全てを固形処理剤化し、かつ錠剤
の場合には少なくとも3剤以内最も好ましくは1剤にす
ることが、この発明に用いられる固形処理剤の好ましい
実施態様である。又2剤以上に分けて固形処理剤化した
場合は、これら複数の錠剤や顆粒が同一包装されている
ことが好ましい。錠剤や丸薬の防湿包装としては下記の
ような素材を用いて実施できる。
【0056】合成樹脂材質としては、ポリエチレン(高
圧法、低圧法どちらでもよい)、ポリプロピレン(無延
伸、延伸どちらでもよい)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ナイロン(延伸、無延伸)、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ビニロン、エバ
ール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、その他
のポリエステル、塩酸ゴム、アクリロニトリルブタジエ
ン共重合体、エポキシ−リン酸系樹脂(特開昭63-63037
号に記載のポリマー、特開昭57-32952号記載のポリマ
ー)の何であってもよい。又はパルプでも良い。これら
は通常、そのフィルムを積層接着するが、塗布層として
もよい。さらには、例えば上記の合成樹脂フィルムの間
にアルミ箔またはアルミ蒸着合成樹脂を使用するなど、
各種ガスバリアー膜を用いると、より好ましい。また、
これらの積層膜の合計の酸素透過率は50ml/m224hr/atm
以下(20℃65%RHで)、より好ましくは30ml/m224hr/at
m以下であることが好ましい。これらの積層膜の膜厚の
合計は、1〜2000μm、より好ましくは10〜1000μm、
さらに好ましくは50〜1000μmであることが好ましい。
以上の合成樹脂フィルムは1層の(高分子)樹脂膜であ
ってもよいし、2以上の積層(高分子)樹脂膜であって
もよい。
【0057】この発明の条件に適う1層の高分子樹脂膜
としては、例えば、(1) 厚さ0.1mm以上のポリエチレン
テレフタレート(PET)、(2) 厚さ0.3mm以上のアク
リロニトリルブタジエン共重合体、(3) 厚さ0.1mm以上
の塩酸ゴム等が挙げられ、中でもポリエチレンテレフタ
レートは耐アルカリ性、耐酸性の点でも優れているた
め、この発明に好適に用い得る。
【0058】次に、この発明の条件に適う積層の高分子
樹脂膜としては、例えば、(4) PET/ポリビニルアル
コール・エチレン共重合体(エバール)/ポリエチレン
(PE)、(5) 延伸ポリプロピレン(OPP)/エバー
ル/PE、(6) 未延伸ポリプロピレン(CPP)/エバ
ール/PE、(7) ナイロン(N)/アルミ箔(Al)/
PE、(8) PET/Al/PE、(9) セロファン/PE
/Al/PE、(10)Al/紙/PE、(11)PET/PE
/Al/PE、(12)N/PE/Al/PE、(13)紙/P
E/Al/PE、(14)PET/Al/PET/ポリプロ
ピレン(PP)、(15)PET/Al/PET/高密度ポ
リエチレン(HDPE)、(16)PET/Al/PE/低
密度ポリエチレン(LDPE)、(17)エバール/PP、
(18)PET/Al/PP、(19)紙/Al/PE、(20)P
E/PVDCコートナイロン/PE/エチルビニルアセ
テート・ポリエチレン縮合物(EVA)、(21)PE/P
VDCコートN/PE、(22)EVA/PE/アルミ蒸着
ナイロン/PE/EVA(23)アルミ蒸着ナイロン/N/
PE/EVA(24)OPP/PVDCコートN/PE、(2
5)PE/PVDCコートN/PE、(26)OPP/エバー
ル/LDPE、(27)OPP/エバール/CPP、(28)P
ET/エバール/LDPE、(29)ON(延伸ナイロン)
/エバール/LDPE、(30)CN(未延伸ナイロン)/
エバール/LDPE等があり、中でも上記(20)〜(30)が
好ましく用いられる。
【0059】さらに具体的な包装材料の構成としては処
理剤に接する側を内面とすれば、内面から順に、 PE/主体となる板紙/PE/Al/エポキシ−リン酸
系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/PE PE/K−ナイロン/PEまはた接着剤/Al/PE/
板紙/PE、 PE/ビニロン/PEまたは接着剤/Al/PE/板紙
/PE PE/塩化ビニリデン/PEまたは接着剤/Al/PE
/板紙/PE PE/ポリエステル/PEまたは接着剤/Al/PE/
板紙/PE ポリプロピレン/K−ナイロン/ポリプロピレン/Al
/ポリプロピレン/板紙/ポリプロピレンなどがある。
【0060】錠剤や顆粒を防湿包装する方法としては、 4方シール 3方シール スティック(ピロー包装、ガゼット包装) PTP カートリッジ がある。
【0061】4方シール、3方シール、スティック(ピ
ロー、ガゼット)包装は形態の違いであり前記材料が用
いられる、ただしピールオープン方式に利用するときは
シーラント剤をラミネートしピールオープン適性を持た
せる。このピールオープンの方式には、通常、凝集破壊
方式、界面剥離方式、層間剥離方式がある。凝集破壊方
式はホットメルトと言われる接着剤で、ヒートシールラ
ッカーでシール剤として用いる方式であり、開封時にシ
ーラント層の内部凝集破壊により剥離するものである。
界面活性剥離方式はフィルム間の界面で剥離する方式で
あり、シール用フィルム(シーラント)と被着体が完全
に融着しておらず適度の強度で剥がせるものである。シ
ーラントとしては粘着性の樹脂を混合したフィルムであ
り、被着体の材質によりポリエチレン、ポリプロピレン
又はその共重合体、ポリエステル系等を選択することが
できる。さらに、シーラントをラミネートフィルムのよ
うな多層共押出しフィルムを使い、ラミネートフィルム
の層間で剥離するのが層間剥離方式である。
【0062】この発明のフィルムを用いたピールオープ
ン方式では層間剥離方式又は界面剥離方式が好ましい。
また、このようなシーラントは薄いため、通常他のフィ
ルムたとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ポリエステル(ポリエチレン
テレフタレート)、ポリ塩化ビニル、ナイロン、エバー
ル、アルミニウムなどをラミネートして使用するが、防
湿性、環境対応及び内容物とのマッチングを考えるポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エバール等
が好ましい。また印刷性を考慮すると最外面は無延伸ポ
リプロピレンポリエステル、紙などが好ましい。
【0063】シーラントフィルムとしは、たとえばトー
セロ製、CMPSフィルム、大日本インキ製ディフラン
PP-100、PS-300又は凸版印刷製のLTSフィルム、
サンエー化学製サンシールFR、サンシールMS等があ
り、すでにポリエステルとラミネートされているタイプ
としてはディクランC−1600T、C−1602Tなどがあ
る。PTPはブリスター包装の一種で成形されたPV
C、CPPなどのシートに固形処理剤を入れアルミシー
ル材でヒートシールした包装形態である。形成材として
環境上PVCは使用しない方向にあり最近はA−PET
や高防湿PP(例えばTAS-1130,TAS-2230,TA
S-3230:大成化工(株))が好ましく用いられる。
【0064】処理剤を水溶性フィルムないし結着剤で包
装または結着ないしは被覆する場合、水溶性フィルムな
いし結着剤は、ポリビニルアルコール系、メチルセルロ
ース系、ポリエチレンオキサイド系、デンプン系、ポリ
ビニルピロリドン系、ヒドロキシプロピルセルロース
系、プルラン系、デキストラン系及びアラビアガム系、
ポリ酢酸ビニル系、ヒドロキシエチルセルロース系、カ
ルボキシエチルセルロース系、カルボキシメチルヒドロ
キシエチルセルロースナトリウム塩系、ポリ(アルキ
ル)オキサゾリン系、ポリエチレングリコール系の基材
からなるフィルムないし結着剤が好ましく用いられ、こ
れらの中でも、特にポリビニルアルコール系及びプルラ
ン系のものが被覆ないしは結着の効果の点からより好ま
しく用いられる。
【0065】好ましいポリビニルアルコールは極めて良
好なフィルム形成材料であり、ほとんどの条件下で良好
な強度及び柔軟性を有する。フィルムとして注型する市
販のポリビニルアルコール組成物は分子量及び加水分解
の程度が様々であるが、分子量が約10000ないし約10000
0であることが好ましい。加水分解の程度とは、ポリビ
ニルアルコールの酢酸エステル基が水酸基に置換される
割合である。フィルムに適用するには、加水分解の範囲
は通常約70%から100%までである。このように、ポリ
ビニルアルコールという言葉は通常ポリ酢酸ビニル化合
物を含む。これら、水溶性フィルムの製造法は、例え
ば、特開平2-124945号、特開昭61-97348号、同60-15824
5号、特開平2-86638号、特開昭57-117867号、特開平2-7
5650号、特開昭59-226018号、同63-218741号及び同54-1
3565号明細書等に記載されるが如き一般的な方法で製造
される。
【0066】更にこれら水溶性フィルムはソルブロン
(アイセロ化学社製)、ハイセロン(日合フィルム社
製)、或いはプルラン(林原社製)の名称で市販されて
いるものを用いることができる。また、クリス・クラフ
ト・インダストリーズ(Chris Craft In
dustries)Inc.のMONO−SOL部門か
ら入手できる7-000シリーズのポリビニルアルコールフ
ィルムは、約34度Fないし約200度Fの水温において溶
解し、無害で、高度の化学的抵抗性を示すものであり、
特に好ましく用いられる。上記水溶性フィルムの膜厚は
固形処理剤の保存安定性、水溶性フィルムの溶解時間及
び自動現像機内での結晶析出の点で10〜120μのものが
好ましく用いられ、特に15〜80μのものが好ましく、と
りわけ特に20〜60μのものが好ましく用いられる。ま
た、水溶性フィルムは熱可塑性であることが好ましい。
これは、ヒートシール加工や超音波溶着加工が容易とな
るだけでなく、被覆効果もより良好に奏するためであ
る。更に、水溶性フィルムの引張り強度は0.5×106〜50
×106kg/m2が好ましく、特に1×106〜25×106kg/m2
好ましく、とりわけ特に1.5×106〜10×106kg/m2が好ま
しい。これら引張り強度はJIS Z-1521に記載され
る方法で計測される。
【0067】また、水溶性フィルムないし結着剤で包装
又は結着ないし被覆した写真処理剤は、貯蔵、輸送、及
び取扱中において、高湿度、雨、及び霧のような大気中
の湿気、及び水はね又は濡れた手による水との突発的な
接触の損害から防ぐため防湿包装材で包装されているこ
とが好ましく、該防湿包装材としては、膜厚が10〜150
μのフィルムが好ましく、防湿包装材がポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンのような
ポリオレフィンフィルム、ポリエチレンで耐湿効果を持
ち得るクラフト紙、ロウ紙、耐湿性セロファン、グラシ
ン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリカーボネート、ア
クリロニトリル系及びアルミニウムの如き金属箔、金属
化ポリマーフィルムから選ばれる少なくとも一つである
ことが好ましく、また、これらを用いた複合材料であっ
てもよい。
【0068】また、この発明の実施においては、防湿包
装材が、分解性プラスチック、特に生分解又は光分解性
プラスチックのものを用いることも好しい。前記生分解
性プラスチックは、天然高分子からなるもの、微生
物産出ポリマー、生分解性のよい合成ポリマー、プ
ラスチックへの生分解性天然高分子の配合等が挙げら
れ、光分解性プラスチックは、紫外線で励起され、切
断に結びつく基が主鎖に存在するもの等が挙げられる。
更に上記に掲げた高分子以外にも光分解性と生分解性と
の二つの機能を同時に有したものも良好に使用できる。
これらの具体的代表例をそれぞれ挙げると、以下のよう
になる。
【0069】生分解性プラスチックとしては、 天然高分子 多糖類、セルロース、ポリ乳酸、キチン、キトサン、ポ
リアミノ酸、或いはその修飾体等 微生物産出ポリマー PHB−PHV(3-ヒドロキシブチレートと3-ヒドロキ
シバレレートとの共重合物)を成分とする「Biopo
l」、微生物産出セルロース等 生分解性のよい合成ポリマー ポリビニルアルコール、ポリカプロラクトン等、或いは
それらの共重合物ないし混合物 プラスチックへの生分解性天然高分子の配合 生分解性のよい天然高分子としては、デンプンやセルロ
ースがあり、プラスチックに加え形状崩壊性を付与した
ものである。また、の光分解性の例としては、光崩壊
性のためのカルボニル基の導入等があり、更に崩壊促進
のために紫外線吸収剤が添加されることもある。
【0070】この様な分解性プラスチックについては、
「科学と工業」第64巻第10号第478〜484頁(1990年)、
「機能材料」1990年7月号第23〜34頁等に一般的に記載
されるものが使用できる。また、Biopol(バイオ
ポール)(ICI社製)、Eco(エコ)(Union
Carbide社製)、Ecolite(エコライ
ト)(Eco Plastic社製)、Ecostar
(エコスター)(St.Lawrence Starc
h社製)、ナックルP(日本ユニカー社製)等の市販さ
れている分解姓プラスチックを使用することができる。
上記防湿包装材は、好ましくは水分透過係数が10g・mm
/m2 24hr以下のものであり、より好ましくは5g・mm/m2
24hr以下のものである。
【0071】この発明において固形処理剤を処理槽に供
給する供給手段としては、例えば、固形処理剤が錠剤で
ある場合、実開昭63-137783号、同63-97522号、実開平1
-85732号公報等公知の方法があるが要は錠剤を処理槽に
供給せしめる機能が最低限付与されていればいかなる方
法でも良い。又固形処理剤が顆粒又は粉末である場合に
は実開昭62-81964号、同63-84151号、特開平1-292375号
公報記載の重力落下方式や実開昭63-105159号、同63-19
5345号公報等記載のスクリュー又はネジによる方式が公
知の方法としてあるがこれらに限定されるものではな
い。
【0072】しかしながら好ましい方法は、固形処理剤
を処理槽に供給する供給手段としては、例えば予め秤量
し分割包装された所定量の固形処理剤を感光材料の処理
量に応じて包装体を開封、取出す方法が考えられる。具
体的には、固形処理剤が所定量ずつ好ましくは一回分の
補充量ずつ、少なくとも二つの包装材料から構成される
包装体に挟持収納されており、包装体を2方向に分離も
しくは包装体の一部を開封することにより取出し可能状
態にする。取出し可能状態の固形処理剤は自然落下によ
り容易に濾過手段を有する処理槽に供給することができ
る。所定量の固形処理剤は外気及び隣の固形処理剤との
通気性が遮断されるよう各々が分割密封された包装体に
収納されているため開封しなければ防湿が保証されてい
る。
【0073】実施態様として、固形処理剤を挟むように
少なくとも二つの包装材料から成る包装体が固形処理剤
の周囲を分離可能なようにお互いの接面で密着もしくは
接着されている構成が考えられる。固形処理剤を挟んだ
各々の包装材料を異った方向に引っ張ることにより密着
もしくは接着された接面が分離し、固形処理剤が取出し
可能状態となる。
【0074】別の実施様態として、固形処理剤を挟むよ
うに少なくとも二つの包装材料から成る包装体の少なく
とも一方が外力により開封可能となる構成が考えられ
る。ここでいう開封とは包装材料の一部を残した切り込
みもしくは破断である。開封方法としては、開封しない
側の包装体から固形処理剤を介して開封可能な包装体の
方向へ圧縮力を加えることにより強制的に固形処理剤を
押し出す、又は開封可能な側の包装体に鋭利な部材で切
り込みを入れることにより固形処理剤を取出し可能状態
にすることが考えられる。
【0075】供給開始信号は処理量の情報を検出するこ
とにより得る。更に得た供給開始信号に基づき分離又は
開封するための駆動手段が動作する。又供給停止信号は
所定量の供給が完了した情報を検出することにより得
る。更に得た供給停止信号に基づき分離又は開封するた
めの駆動手段が停止するよう制御する。
【0076】上記固形処理剤の供給手段は感光材料の処
理量情報に応じて一定量の固形処理剤を投入する制御手
段を有しており、この発明においては重要な要件であ
る。すなわち、この発明の自動現像機においては各処理
槽の成分濃度を一定に保ち、写真性能を安定化させる為
に必要である。ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情報
とは、処理液で処理されるハロゲン化銀写真感光材料の
処理量あるいは、処理されたハロゲン化銀写真感光材料
の処理量あるいは処理中のハロゲン化銀写真感光材料の
処理量に比例した値であり、処理液中の処理剤の減少量
を間接的あるいは直接的に示す。感光材料が処理液中に
搬入される前、後、あるいは処理液に浸漬中いずれのタ
イミングで検出されても良い。またプリンターによって
焼き付けられた感光材料量でもよい。さらに、処理槽に
収容された処理液の濃度あるいは濃度変化であってもよ
い。又処理液の乾燥後外部に出た量でも良い。
【0077】この発明の固形処理剤を投入する場所は処
理槽中であればよいが、好ましいのは、感光材料を処理
する処理部と連通し、該処理部との間を処理液が流通し
ている場所であり、更に処理部との間に一定の処理液循
環量があり溶解した成分が処理部に移動する構造が好ま
しい。固形処理剤は温調されている処理液中に投入され
ることが好ましい。
【0078】一般に自動現像機は温調のため、電気ヒー
ターにより処理液を温調しており、処理部としての処理
タンクと連結した補助タンクに熱交換部を設け、ヒータ
ーを設置しこの補充タンクには処理タンクから液を一定
循環量で送り込み、温度を一定ならしめるようポンプが
配置されている。そして通常は処理液中に混入したり、
結晶化で生じる結晶異物を取り除く目的でフィルターが
配置され、異物を除去する役割を担っている。この補助
タンクの如き、処理部と連通した場所であって、温調が
施された場所に固形処理剤が投入されるのが最も好まし
い方法である。何故なら投入された処理剤のうちの不溶
成分はフィルター部によって処理部とは遮断され、固形
分が処理部に流れ込み感光材料などに付着することは防
止できるからである。
【0079】また、処理タンク内に処理部と共に処理剤
投入部を設ける場合には、不溶成部分がフィルムなどに
直接接触しないよう遮蔽物等の工夫をすることが好まし
い。フィルターや濾過装置などの材質は一般的な自動現
像機に使用されるものは全てこの発明では使用でき、特
殊な構造や材料がこの発明の効果を左右するもではな
い。この発明は固形処理剤を処理槽に投入することで補
充液をたくわえるためのタンク等が不要になり自現機が
コンパクトになる又循環手段を有する場合には、固形処
理剤の溶解性も非常に良好となる。
【0080】
【実施例】
(実施例1)この発明を適用できる自動現像機(以下、
単に自現機という)の一例を図面に基づいて説明する。
図1は、自現機Aと写真焼付機Bとを一体的に構成した
プリンタープロセッサーの概略図である。
【0081】図1において写真焼付装置Bの左下部に
は、未露光のハロゲン化銀写真感光材料である印画紙を
ロール状に収納したマガジンMがセットされる。マガジ
ンから引き出された印画紙は、送りローラR及びカッタ
ー部Cを介して所定のサイズに切断され、シート状印画
紙となる。このシート状印画紙は、ベルト搬送手段Bに
よって搬送され、露光部Eにおいて原画Oの画像を露光
される。露光されたシート状印画紙はさらに複数対の送
りローラRにより搬送され、自現機A内に導入される。
自現機Aでは、シート状印画紙は、処理槽である夫々発
色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1
E内(実質的に3槽構成の)をローラ搬送手段(参照記
号ナシ)により順次搬送され、それぞれ、発色現像処
理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。前記各処理
がなされたシート状印画紙は、乾燥部35において乾燥さ
れて機外に排出される。
【0082】なお、図中の一点鎖線は、ハロゲン化銀写
真感光材料の搬送経路を示す。また、実施例において
は、感光材料はカットされた状態で自現機A内に導かれ
るものであるが、帯状で自現機内に導かれるものであっ
てもよい。その場合、自現機Aと写真焼付機Bとの間
に、感光材料を一時的に滞留させるアキュムレータを設
けると処理効率が上がる。また、本願発明に係る自現機
は、写真焼付機Bと一体的に構成しても、自現機単体だ
けでもよいことは言うまでもない。また、この発明に係
る自現機によって処理されるハロゲン化銀写真感光材料
は、露光済の印画紙に限られるものでははなく、露光済
のネガフィルム等でもよいことは言うもでもない。ま
た、この発明の説明として、発色現像槽、漂白定着槽、
安定槽を有する実質的に3槽構成の自現機について行う
が、これに限られるものではなく、発色現像槽、漂白
槽、定着槽、安定槽を有する実質的に4槽構成の自現機
であってもこの発明は適用できるものである。
【0083】図2は、図1の自現機AのI−I断面にお
ける処理槽である発色現像槽1Aの概略図である。な
お、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおいて
は、発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下、処理
槽1として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定着
槽1B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すこことと
する。なお、図には、構成をわかりやすくするために、
感光材料を搬送する搬送手段等は省略してある。また、
本例においては、固形処理剤として錠剤13を用いた場合
について説明する。
【0084】処理槽1は、感光材料を処理する処理部2
と、該処理部を形成する仕切壁の外側に一体的に設けた
錠剤13を供給する固形処理剤投入部11とを有する。これ
ら処理部2と固形処理剤投入部11とは連通窓が形成され
た仕切壁12により仕切られており、処理液は流通できる
ようになっている。そして投入部11には処理剤を受容す
る区分14を設けたので、固形のまま処理部12に移動する
ことがない。筒状のフィルター3は、固形処理剤投入部
11の下方に交換可能に設けられ、処理液中の不溶物、例
えば紙くず等を除去する機能を果たす。このフィルター
3の中は、固形処理剤投入部11の下方壁を貫通して設け
られた循環パイプ4を介して循環ポンプ5(循環手段)
の吸引側に連通している。
【0085】循環系は、液の循環通路を形成する循環パ
イプ4、循環ポンプ5、および、処理槽1等で構成され
ていることになる。前記循環ポンプ5の吐出側に連通し
た循環パイプ4の他端は処理部2の下方壁を貫通し、該
処理部2に連通している。このような構成により、循環
ポンプ5が作動すると処理液は固形処理剤投入部11から
吸い込まれ、処理部2に吐出されて処理液は処理部2内
の処理液と混じり合い、再び固形処理剤投入部11へと入
る循環を繰り返すことになる。この循環流の流量は、1
分間当たりタンク容量に対して0.1(回転=循環量/タ
ンク容量)以上の流量であることが好ましく、より好ま
しくは、0.5〜2.0回転である。また、処理液の循環方向
は、図2に示した方向に限られる必要はなく、逆方向で
あってもよい。
【0086】廃液管6は、処理部2内の処理液をオーバ
ーフローさせるためのものであり、液面レベルを一定に
保つとともに、他の処理槽から感光材料に付着して持ち
込まれる成分や、感光材料から浸み出す成分が貯留し、
増加することを防ぐのに役立つ。棒状のヒータ7は、固
形処理剤投入部11の上方壁を貫通して固形処理剤投入部
11内の処理液中に浸漬するよう配設されている。このヒ
ータ7は、処理槽1内の処理液を加温するものであり、
換言すると処理槽1内の処理液を処理に適した温度範囲
(例えば20〜55℃)に保持する温度調整手段である。
【0087】処理量情報検知手段8は、自現機の入口に
設けられ、処理される感光材料の処理量を検出するため
に用いられる。この処理量情報検知手段8は、左右方向
に複数の検出部材を配してなり、感光材料の幅を検出す
るとともに、検出されている時間をカウントするための
要素として機能する。感光材料の搬送速度は機械的に予
め設定されているので、幅情報と時間情報とから感光材
料の処理面積が算出できる。なお、この処理量情報検出
手段は、赤外線センサー、マイクロスイッチ、超音波セ
ンサー等の感光材料の幅および搬送時間を検出できるも
のであればよい。また、間接的に感光材料の処理面積が
検出できるもの、例えば図1のようなプリンタープロセ
ッサーの場合、焼付を行った感光材料の量、あるいは、
予め決まっている面積を有する感光材料の処理数を検出
するものでもよい。さらに、検出するタイミングは、本
例では処理される前であるが、処理した後、あるいは処
理液中に浸漬されている間でも良い(このような場合
は、処理量情報検知手段8を設ける位置を処理後に検出
できる位置や処理中に検出できる位置に適宜変更するこ
とによりできる)。さらに、検出される情報として、上
述の説明では、感光材料の処理面積について述べたが、
これに限られるものではなく、処理される、処理され
た、あるいは、処理中の感光材料の処理量に比例した値
であればよく、処理槽に収容された処理液の濃度あるい
は濃度変化等であってもよい。また、処理量情報検知手
段8は、各処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎に設
ける必要はなく、1台の自現機に対して1つ設けること
が好ましい。
【0088】収納手段であるカートリッジ15に収納され
た固形処理剤を処理槽に投入する処理剤供給手段17は、
濾過部(区分)14の上方に配設され、固形処理剤である
錠剤13を封入してあるカートリッジ15と錠剤13を一個又
は複数個押し出す構成の押出部材10とを有している。こ
の処理剤供給手段17は、後述する処理剤供給制御手段9
によって制御され、処理剤供給制御手段9から発せられ
る供給信号と連動して、待機中であった錠剤13を押出部
材10で押し出し、錠剤13を固形処理剤投入部11内の濾過
部(区分)14に供給する。なお、本願発明では、固形処
理剤13を固形処理剤受容部11内の濾過部(区分)14に供
給したが、供給される場所は処理槽1内であればどこに
供給されてもよく、即ち、本願発明では処理液を用いて
固形処理剤を溶解できればよく、感光材料の処理量情報
に応じた成分が確実に投入され、処理槽1内の処理液の
処理特性を一定に保つことが必要なのであるが、より好
ましくは、処理液の循環経路内に固形処理剤が供給され
ることがよい。また、この処理剤供給手段17は、自現機
の処理槽内や外気の湿気、処理液の飛散したものが、処
理槽に供給される前の固形処理剤と接触しないようにさ
れていることが好ましい。
【0089】濾過手段(区分)14は、固形処理剤投入部
11内の処理液に浸漬され、処理剤供給手段17によって供
給された錠剤13による不溶成分、例えば錠剤13中に混入
していた溶解しない成分、錠剤13が崩壊してできる錠剤
13の塊など、錠剤13のみならず固形処理剤由来のものが
感光材料に付着すると出来上がった画像12傷をつけてし
まったり、付着した箇所の処理不足等の原因となるもの
を、除去するものである。この濾過手段(区分)14は樹
脂で加工されている。なお、濾過手段(区分)14は固形
処理剤投入部11内に設けることは必須ではなく、処理剤
供給手段17によって供給される錠剤13が図1に示す感光
材料の搬送経路、あるいは、処理部2内の処理液に投入
されるようにすればよいものである。
【0090】処理剤供給制御手段9は、処理剤供給手段
17を制御するものであり、処理量情報検知手段8によっ
て検出された感光材料の処理量情報(本実施例では処理
面積)が所定の一定値に達すると処理剤供給手段17に処
理剤供給信号を発するものである。なお、処理剤供給制
御手段9は、処理量情報に応じて必要な処理剤量を固形
処理剤投入部11に供給するよう処理剤供給手段17を制御
すればよい。
【0091】次に、図2に基づいて、この発明の動作を
説明する。露光済の感光材料は、自現機Aの入口におい
て処理量情報検知手段8により処理量情報が検出され
る。処理剤供給制御手段9は、処理量情報検知手段8に
より検出された処理量情報に応じて、処理される感光材
料の面積の累積が所定の面積に達すると、処理剤供給手
段17に供給信号を発する。供給信号を受けた処理剤供給
手段17は、押出部材10で錠剤13を押し出し、錠剤13を固
形処理剤投入部11内の濾過手段(区分)14に供給する。
供給された錠剤13は、固形処理剤投入部11内の処理液に
よって溶解するが、循環手段によって固形処理剤投入部
11→循環ポンプ5→処理部2→連通窓→固形処理剤投入
部11と循環している処理液により溶解が促進される。一
方、検出された感光材料は、発色現像槽1A、漂白定着
槽1B、安定槽1C,1D,1E内をローラ搬送手段に
より順次搬送される(図1の自現機A参照)。なお、夫
々処理槽である発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定
槽1C,1D,1Eそれぞれに、処理剤供給手段17を備
え、それぞれ同時に供給してもよい。また、それぞれの
供給手段により供給されるタイミングは各々別々であっ
てもよく、さらに、処理剤供給制御手段9により処理剤
供給手段が制御されるための所定の面積は、各処理槽1
A,1B,1C,1D,1E同じであってもよいが、そ
れぞれ異なっていてもよいことはいうまでもない。
【0092】この実施例に限らず以下に説明する例にお
いて、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおい
ては、発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下で処
理槽1として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定
着槽1B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すここと
とし、図中の図番で、前述した図2と同じ機能をもつも
のは同じ番号とするので、ここではその説明を省略し、
さらに、構成をわかりやすくするために、感光材料を搬
送する搬送手段等は省略してある。なお本例において濾
過手段を好しい例として記載したが、この発明において
は濾過手段がなくてもこの発明の効果を十分奏すること
ができる。
【0093】以上説明したように、この発明によると従
来必要であった補充タンクが不要となりそのためのスペ
ースを確保する必要がないため自現機がコンパクトにな
り、また、固形処理剤を処理槽に供給するので調液作業
が不要となり、調液時の液飛散や人体・衣服・周辺機器
への付着・汚染がなく、取扱いが簡単であり、さらに、
処理液への補充精度が高まり補充される処理成分の劣化
がなく安定した処理特性を持つ、という優れた効果を奏
する。
【0094】次に、この発明の他の例として、図3は、
図1の自現機AのI−I断面における発色現像槽1Aの
概略図で、補充水供給手段を追加した処理剤投入部を処
理剤供給手段との断面図である。図4は、図1の自現機
Aを上面から示した概略上面図である(但し、説明上補
水手段についてその経路を記載してある)。図5は、本
例に係る制御に関するブロック図である。図6は制御手
段に予めプログラムされた蒸発補水設定手段23を加えた
ブロック図である。なお、図3および図4中には、補充
水を貯留する補水タンク43を図示している。また、本例
においては、固形処理剤13として錠剤を用いた場合につ
いて説明する。まず、図3および図4において、図2と
異なる部分について説明する。
【0095】補充水供給手段42は、補充水を貯える補水
タンク43から処理剤被投入部11に補充水(補水)を補給
する手段であって、ポンプ、温調機等からなる温水補給
装置32、電磁弁33、補水管36を有する。この補充水供給
手段42は、写真材料によって持ち出された水分とタンク
表面から蒸発した水分を補いながら、反応によって溶出
する累積抑制成分を薄めるためのものである。また、各
処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎に補水タンクや
補水ポンプを設けてもよいが、補給される補充水はいず
れの槽においても同じ補充水を用いて、1つの補水タン
クにすると自現機がコンパクトになり、さらに好ましく
は、補水タンクと補水ポンプを自現機に1つだけ設け、
補水する経路(パイプ等)に電磁弁を設けて各処理槽に
必要なときに必要量が補給されるようにする、あるい
は、補水用のパイプの径の太さを調整して補給量を加減
する、ことにより、補水タンク43と補水ポンプを自現機
に1つだけ設けることができ、さらにコンパクトにな
る。なお、夫々処理槽である安定槽1C,1Dに関して
は、それぞれ安定槽1D,1Eからオーバーフローした
安定液を供給することにより、補充水供給手段を省くこ
とも可能となる。また、補水タンクの補充水は、温調さ
れていることが好ましい。
【0096】補給される水は、井戸水、水道水等の一般
的な水ばかりでなく、イソチアゾリン系、塩素放出化合
物等の防黴剤や若干の亜硫酸塩キレート剤等を含有する
ものアンモニアや無機塩等を含有するもの等、写真性能
に影響がないものであれば公知の化合物、方法を用いる
ことができる。。
【0097】この補充水制御手段は、設置場所の環境温
度・湿度(相対湿度)により予じめプログラムされた蒸
発補水設定手段23により補充水供給手段42を制御するお
よび/または処理量情報検知手段8により検出された処
理量情報等に応じて補充水供給手段42を制御する制御手
段である。なお、この補充水供給制御手段は、処理量情
報検知手段8により検出された処理量情報に応じること
に限られず、処理剤供給手段17により処理剤が供給され
たという情報に応じて制御してもよい。なお、図3と図
2とで上記以外で異なる部分に関しては、その機能等は
図2の場合と同じであり、それについて説明する。
【0098】ヒータ7は、処理部2の底部に配置されて
おり、処理部2内の処理液を加温するものであり、換言
すると処理部2および固形処理剤投入部11内の処理液を
処理に適した温度範囲(例えば20〜55℃)に保持する温
度制御機能を行うものである。循環手段として、循環パ
イプ4および循環ポンプ5が図2と同様に設けられてい
るが、図2と異なることは、処理液が循環する方向が逆
である、即ち、処理液は処理部2→循環ポンプ5→固形
処理剤投入部11→連通窓→処理部2と循環する。
【0099】処理剤供給手段17は、カートリッジ15内に
封入された固形化処理剤である錠剤13を押し爪18によっ
て固形処理剤投入部11内の濾過部(区分)14に供給する
ものである。図2と異なる部分は、カム19を軸1回転停
止機構により作動し、押し爪18を作動させ、待機中であ
った錠剤13は処理槽1に供給され、次の錠剤13は、錠剤
押しバネ21によって上方から下方へとバネ付勢されてい
るので、速やかに待機状態となる。この際、処理剤供給
手段17は、横置きまたは下方からの押し上げ方式でもよ
く、要は処理槽1に固形処理剤を投入できる手段であれ
ばよい。
【0100】次に、図1、図3、図4および図5に基づ
いて、本願発明の動作を説明する。露光済の感光材料
は、自現機Aの入口において処理量情報検知手段8によ
り処理量情報が検出される。処理剤供給制御手段9は、
処理量情報検知手段8により検出された処理量情報に応
じて、処理される感光材料の面積の累積が所定の面積に
達すると、処理剤供給手段17に供給信号を発する。供給
信号を受けた処理剤供給手段17は、押出部材10で錠剤13
を押し出し、錠剤13を固形処理剤投入部11内の濾過部14
に供給する。供給された錠剤13は、固形処理剤投入部11
内の処理液によって溶解するが、循環手段によって処理
部2→循環ポンプ5→固形処理剤投入部11→連通窓→
処理部2と循環している処理液により溶解が促進され
る。一方、補充水供給制御手段は、処理量情報検知手段
8により検出された処理量情報に応じて、処理される感
光材料の面積の累積が所定の面積に達すると、補充水供
給手段42(温水補給装置32および電磁弁33)に補水信号
を発する。補水信号を受けた補充水供給手段42は、温水
補給装置32および電磁弁33を制御して、補水タンク43に
貯えられた補充水を各処理槽、あるいは、必要になった
処理槽に所定量又は必要量の補水を行う。この場合の所
定の面積は、処理剤供給制御手段9におけるそれと同じ
量であるが、これに限られず、それぞれ異なる所定の面
積であってもよい。一方、検出された感光材料は、夫々
処理槽である発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽
1C,1D,1E内をローラ搬送手段により順次搬送さ
れる。
【0101】以上、各種の処理槽を含む自現機について
示したが処理槽として、現像液を収容するための現像
槽、定着液を収容するための漂白槽、漂白定着液を収容
するための漂白定着槽、定着液を収容するための定着槽
及び安定液を収納するための安定槽を含み、且つ、少な
くとも、前記収納手段及び/又は固定手段、前記供給手
段、及び前記制御手段は前記それぞれの処理槽毎に設け
られているカラーネガフィルム用の自動現像機及び処理
槽として現像液を収容するための現像槽、定着液を収容
するための定着槽を含み且つ、少なくとも前記収納手段
及び/又は固定手段、前記供給手段及び前記制御手段は
前記それぞれの処理槽毎に設けられている黒白ハロゲン
化銀写真感光材料用自動現像機についてもこの発明の効
果が認められた。 (実施例2)従来の処理剤のキット形態を表1、表2、
表3に示す。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】 表中EDTA・Fe塩はエチレンジアミン4酢酸第2鉄アンモ
ニウムを表し、EDTA−4Hは、エチレンジアミン4酢酸
を表す。
【0104】
【表3】 この発明の処理剤の形態を表4、表5、表6に示す。
【0105】
【表4】
【0106】
【表5】 表中、EDTA-Fe塩はエチレンジアミン四酢酸第2鉄アン
モニウム塩を表わす。
【0107】
【表6】 次にこの発明による処理剤を表7及び表8により説明す
る。
【0108】
【表7】
【0109】
【表8】 ここではカラーペーパー用の処理剤を例にして説明す
る。従来の処理剤は、液体パートにしてミニラボ設置店
の店頭で溶解操作を簡単にする目的で各添加素材を濃厚
化してある。この様な場合、長期に安定である素材を組
み合わせて数種類のパートにしてある。これらのキット
はいくら濃厚化しても薬品本来の溶解度に制約され、本
来必須である薬品素材の他に水を添加することになる。
特に不必要な水を、混合する事は、極端な事を言うと水
を運んでいることになり、運送費への負荷も大きくな
る。
【0110】それにひきかえこの発明の処理剤は固体化
されており、水の混合が全く不要であるので本来必須の
薬品素材のみの処理剤形態をとり得る。したがって表1
〜3と表4〜6を比較すると同じ処理量の感材に対する
補充剤の重量を、発色現像補充剤で46%に、漂白定着補
充剤で23%にスーパースタビライザーで23%に減少でき
る。
【0111】次に表7はこの発明の処理剤の特徴につい
て表したものであるミニラボ処理剤、ミニラボクイック
処理剤、大ラボ処理剤で表7の様なパート構成を取る事
が一般的である。従来の処理剤は、一端処理剤を補充液
として溶解し感材処理量に合せ補充するミニラボクイッ
ク処理剤、大ラボタイプは、徐々に低補充化がされ、タ
ンク液と補充液の濃度差が徐々に大きくなっている。補
充液の濃度を高くする事は限界がある。発色現像液では
タンク液の約1.7倍、漂白定着液(ここには示していな
いがネガ処理の漂白能を有する液も同様である)はタン
ク液の約2.2倍が溶解度の関係から限界である。
【0112】前記以上の濃度にすると補充液が保存され
た場合、発色現像補充液では発色現像主薬の析出、漂白
定着剤では、エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄塩の析
出が起る。特に温度の影響を受け易く補充タンクの周辺
の温度が10℃以下になる冬季にトラブルを起こしてしま
う。また、液体キットの保存性を考慮してキットのパー
トを構成する為、物によってはpHが極端に低い場合や
極端に高い値を取る事になる。従って、作業者はキット
液の取り扱い性に注意を払う必要があった。キット液を
漏らしたり、衣服につけたり、皮膚につけた場合、思わ
ぬ事故が起こる事になる。即ち、pHの低いキット液や
高いキット液を漏らし、金属部位に接触させると錆びた
り、衣服につくと、その部分が破損し、皮膚につくとそ
の部分がカブしたり、湿疹を起こしたりする。
【0113】また、処理剤を運送する場合に於いて、法
律上の規制を受ける。即ち、UN(国際連合)規則等で
定められており、船舶安全衛生法、航空法を守らなくて
はならい。又航空機輸送の場合は、IATA規則も守ら
なくてはならないパートが存在する。表中腐食性、輸送
上の安全性にX印を示したものは、該当キットの容器検
査等をクリアーした容器に充填しなくては輸送できない
こととなる。
【0114】また、この発明の処理剤は、固体化されて
おり補充液として溶解する必要がなく、直接感材の処理
量に合せてタンク液に補給する態様がとれるので低補充
化する場合においても消費成分の比率を高くするのみ
で、溶解度に限定されない有利な構成をとれるので素材
の析出トラブル等の心配はない。また、キット形態が液
体でないので重量も軽量化でき、輸送費の負荷も小さく
なる。更に腐触性、輸送上の安全性に対する配慮が不必
要となる。 (実施例3)コニカQAペーパータイプA5(コニカ
(株)社製)を像様露光した後、コニカビッグミニラボB
M−101(コニカ(株)社製)を図17に示されているピー
ルオープン方式に改造しさらに表9の処理工程となるよ
うに改造を加え連続処理を行った。
【0115】
【表9】 安定は3から1への向流方式であり、安定−1のオーバ
ーフロー液は全量漂白定着槽に流入された。また、感光
材料1m2当りのキャリーオーバーは、全ての槽で50ml/m
2であった。また、蒸発補正は温調時は、発色現像、漂
白定着、安定に各々9.0ml/時、7.2ml/時、14.1ml/時ず
つ1時間毎に行い、温調をしていない時には、各々3.8m
l/時、3.1ml/時、6.1ml/時ずつを積算し、温調開始時に
まとめて行った。
【0116】スタート時のタンク液は、コニカカラーQ
Aペーパー発色現像スタート剤82P-1B,(コニカ(株)社
製コニカカラーQAペーパー漂白定着スタート剤82P-2B
(同上),コニカカラーQAペーパー安定スタート剤82
P-3B(同上)を用いて作成した。以下の操作(A〜G)
に従ってカラーペーパー用処理錠剤を作成した。 1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 現像主薬のCD-3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-〔β-
(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸塩]1200
gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉
砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約
7分間、50mlの水を添加することにより造粒した後、造
粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の
水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した
造粒物にポリエチレングリコール6000を150gを25℃、40
%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次にN-ラウロイルアラニンナトリウム4g
を添加し、3分間混合した後、得られた混合物を菊水製
作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造し
た打錠機により1錠当たりの充填量を3.2gにして圧縮打
錠を行い、400個のカラーペーパー用発色現像補充用錠
剤A剤を作成した。 操作(B) ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩120g
を操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量は6.
0mlとし、造粒後、50℃で30分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4を添加し、25
℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分
間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タ
フプレストコレクト1527HUを改造した打錠機によ
り1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、10
0個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤B剤を作成
した。 操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸
ナトリウム3.7g、臭化カリウム0.3g、ジエチレントリア
ミン5酢酸25g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム280
g、水酸化カリウム20g、マンニトール10.6gを(A)と
同様粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に
(A)と同様にして、水の添加量を20mlにして造粒を行
う。造粒後、造粒物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水
分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造
粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、
100個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤C剤を作
成した。 操作(D) 炭酸カリウム350gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。水の添加量は20mlとし、造粒後、700℃で30分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このように
して、調整した造粒物にポリエチレングリコール6000を
15gを25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用
いて10分間均一に混合する。次にN-ラウロイルアラニン
ナトリウム4gを添加し、3分間混合した後、得られた
混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト152
7HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を3.
0gにして圧縮打錠を行い、110個のカラーペーパー用発
色現像補充用錠剤D剤を作成した。 2)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤 操作(E) ジエチレントリアミン5酢酸第2鉄アンモニウム1水塩
1250g、エチレンジアミン4酢酸25g、マレイン酸250g、
パインフロー(松谷化学)46gを操作(C)と同様、粉
砕、混合し造粒する。水の添加量は80mlとし、造粒後、
60℃で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去す
る。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルサ
ルコシンナトリウム15gを添加し、25℃、40%RH以下に
調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に
得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充
填量を8.6gにして圧縮打錠を行い、170個のカラーペー
パー用漂白定着補充用錠剤A剤を作成した。 操作(F) チオ硫酸アンモニウム1640g、亜硫酸ナトリウム750g、
臭化カリウム40g、p-トルエンスルフィン酸50gを操作
(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の噴霧量は10
0mlとし、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム20gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より1錠当たりの充填量を13.4gにして圧縮打錠を行
い、180個のカラーペーパー用漂白定着補充用錠剤B剤
を作成した。 3)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(G) 炭酸ナトリウム・1水塩10g、1-ヒドロキシエタン-1,1-
ジホスホン酸ジナトリウム200g、チノパールSFP150
g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜鉛7水塩20g、エチレ
ンジアミン4酢酸2ナトリウム150g、硫酸アンモニウム
200g、o-フェニルフェノール10g、パインフロー25gを操
作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の添加量は
60mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム10gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より1錠当たりの充填量を3.1gにして圧縮打錠を行い、
360個のカラーペーパー用安定補充用錠剤を作成した。
【0117】次に、上記錠剤を発色現像補充用錠剤につ
いては、A,B,C,D剤を各々1錠ずつ、計4錠を1
分包とし、連続20分包分をピールオープン包材を使用
し、四方シール方式で分包した。また漂白定着補充用錠
剤については、A剤を1錠、B剤を2錠分ずつ計3錠を
1分包とし、連続20分包分を上記発色現像補充用錠剤と
同様に分包した。
【0118】さらに、安定補充用錠剤については、各1
錠ずつを1分包とし、前記と同様に分包した。ピールオ
ープン包材としては、シーラントフィルムとしてトーセ
ロCMPSO11Cを使用し、無延伸ポリプロピレンフ
ィルム/延伸ポリプロピレンフィルムの無延伸ポリプロ
ピレンフィルム面でラミネートし、作成した。作成した
ピールオープンフィルムと、無延伸ポリプロピレン/延
伸ポリプロピレンフィルムをヒートシールし、上記錠剤
を分包した。
【0119】また、比較例として、補充タンクに本錠剤
及びそれに相当する補充水を入れ、10l分の補充液を作
成して使用した。ただし、比較の処理の蒸発補正は補充
液にて行った。処理は1日当りカラーペーパーを5m2
し、オーバーフロー量がタンク液の2倍となるまで行
い、その後漂白定着タンク槽の硫化までの日数を観察
し、ウェッジ露光をほどこした試料を現像し、ブルーの
反射最高濃度を測定した。ただし、発色現像剤中の発色
現像主薬は、補充量50ml/m2では、1.2倍25ml/m2は、1.4
5倍、150ml/m2では0.9倍と変化させ、消費の分の補正を
行った。また、漂白定着液中のマレイン酸の量は、低補
充化の際は、発色現像液の混入による高pH化の分だけ増
量して作成した。各方式の比較例を表10に示す。
【0120】
【表10】 さらに補充液の補充量と更新率を変化させ、連続処理を
行い、この発明の固形処理剤投入方式と従来の補充液作
成方式を比較し、漂白定着液の濃縮を測定した。濃縮率
は原子吸光にてタンク液中の鉄イオンの濃度を測定し、
求めた。さらに発色現像剤に溶解し、補充液を作成した
際の溶解状態を観察した。
【0121】
【表11】 上記表11で明らかなように、従来の補充液作成方法で
は、低補充化すると補充液を濃厚化しなければならず補
充液作成の際完全に溶解せず不溶解物が残存してしま
う。また低補充では、補充液も酸化劣化してしまうため
写真濃度を測定すると充分な濃度が得られないことがわ
かる。
【0122】これに対し、この発明の直接投入方式で
は、補充液を作成しないため溶解不良も劣化も起こらな
い。さらに漂白定着液の場合、低補充の際の補充液はpH
が低いため保存性が悪く、数週間で硫化してしまうこと
がわかった。ところがこの発明の方式では補充液を作成
する必要がないので、漂白定着液の硫化も全く発生しな
い。また、漂白定着液の濃縮を測定すると現行補充液方
式では低補充領域では大幅な濃縮が起こり、特に蒸発量
よりも補充量の少ない領域では補充液にて蒸発補正を行
うとさらに濃縮率が大きくなる。
【0123】ところが、この発明の場合には、蒸発補正
を別途行えるため全く濃縮せず、実に良好なことがわか
る。図9は補充量と濃縮率の関係を、従来技術とこの発
明とで比較した特性図である。 (実施例4)コニカQAペーパータイプ−5(コニカ
(株)製)を像様露光した後、図1に示される構成をして
いるNPS−808の改造機(コニカ(株)製)を下記の
処理工程に従って処理した。ただし、補充タンク内の補
充水は脱イオン処理したものを使用した。
【0124】 処理工程 処理時間 処理温度 タンク容量 発色現像 22秒 38.0℃ 12l 漂白定着 22秒 37.5℃ 12l 安定−1 22秒 35℃ 12l 安定−2 22秒 35℃ 12l 安定−3 22秒 35℃ 12l 乾 燥 50秒 55℃ 安定は3から1への向流方式であり、安定−1のオーバ
ーフロー液は全量漂白定着槽に流入させた。又感光材料
1m2当りの感光材料のキャリーオーバーは発色現像槽か
ら漂白定着槽へは45ml、漂白定着槽から安定槽へは50m
l、安定−1→2,2→3及び3→乾燥へは40mlであっ
た。発色現像槽、漂白定着槽、安定槽の各開口面積は処
理液1l当り4.5cm2であった。
【0125】自現機の外気は27℃,60%RHであり、補充
水は蒸発量が100mlになったときに補充する様にした。
なお補充水の算出方法は特開平3-280042号公報の式
(1)を用いた。また、処理した感光材料は1日当り2.
0m2処理し、2ケ月間連続処理した。以下に処理液の組
成を示す。 (発色現像液) 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 3.2g 炭酸カリウム 30g 亜硫酸カリウム 0.2g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2g ニトリロトリメチレンホスホン酸ナトリウム 2g チノパールSFP 2g ジナトリウム-N,N-ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 5g 4-アミノ-3-メチル-N-エチルN-〔β-(メタンスルホンアミド) エチル〕アニリン硫酸塩 7g (CD−3) 水を入れて1lとしpHを10.10に調整した。 (漂白定着液) ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム 100g ジエチレントリアミン五酢酸 2g チオ硫酸アンモニウム 120g 亜硫酸アンモニウム 40g スルフィン酸 5g 臭化アンモニウム 10g 水を加えて1lとしpHを7.0に調整した。 (安定液) 水 800g 1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.1g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 5.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g チノパールSFP(チバガイギー製) 2.0g 硫酸アンモニウム 2.5g 塩化亜鉛 1.0g 塩化マグネシウム 0.5g o-フェニルフェノール 1.0g 亜硫酸ナトリウム 2.0g 水を加えて1lとし、50%硫酸又は25%アンモニア水を
用いてpH8.0に調整した。処理用錠剤は実施例2で作成
したものを用いた。
【0126】次に、上記錠剤を1錠ずつPET/ポリビ
ニルアルコール・エチレン共重合体/ポリエチレン製の
積層の高分子樹脂フィルムを用いてシールし、図18に示
す供給装置を用いて投入した。上記錠剤はカラーペーパ
ーが1m2処理されると1個ずつ投入され、同時に補充水
タンクから補充水が発色現像槽に76ml、漂白定着槽には
42ml,安定槽には247ml供給されるようにセットした。
【0127】また、比較として毎朝毎夕1回オーバーフ
ロー口まで水を発色現像槽、漂白定着槽、安定槽に補水
したものについても同様にランニングテストを行った。
その結果、この発明の場合の感度変動が±1%以内であ
ったのに対し毎朝毎夕オーバーフロー口まで水を補充し
た場合は±4%であり、この発明の蒸発補水方法をとっ
た場合に写真性能が安定であることが判った。 (実施例5)以下の操作に従ってカラーペーパー用処理
錠剤を作成した。 1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 現像主薬のCD-3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-〔β-
(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸塩]1200
gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉
砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約
7分間、50mlの水を添加することにより造粒した後、造
粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の
水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した
造粒物にポリエチレングリコール6000を150gを25℃、40
%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次にN-ラウロイルアラニンナトリウム4g
を添加し、3分間混合した後、得られた混合物を菊水製
作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造し
た打錠機により1錠当たりの充填量を3.2gにして圧縮打
錠を行い、400個のカラーペーパー用発色現像補充用錠
剤A剤を作成した。 操作(B) ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩120g
を操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量は6.
0mlとし、造粒後、50℃で30分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、25
℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分
間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タ
フプレストコレクト1527HUを改造した打錠機によ
り1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、10
0個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤B剤を作成
した。 操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸
ナトリウム3.7g、臭化カリウム0.3g、ジエチレントリア
ミン5酢酸25g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム280
g、水酸化カリウム20g、マンニトール10.6gを(A)と
同様粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に
(A)と同様にして、水の添加量を20mlにして造粒を行
う。造粒後、造粒物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水
分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造
粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、
100個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤C剤を作
成した。 操作(D) 炭酸カリウム350gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。水の添加量は20mlとし、造粒後、700℃で30分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このように
して、調整した造粒物にポリエチレングリコール6000を
15gを25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用
いて10分間均一に混合する。次にN-ラウロイルアラニン
ナトリウム4gを添加し、3分間混合した後、得られた
混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト152
7HUを改造した打錠機により表1に示す充填量になる
様に圧縮打錠を行い、110個のカラーペーパー用発色現
像補充用錠剤D剤を作成した。 2)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤 操作(E) エチレンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩1250
g、エチレンジアミン4酢酸25g、マレイン酸250g、パイ
ンフロー(松谷化学)46gを操作(C)と同様、粉砕、
混合し造粒する。水の添加量は80mlとし、造粒後、60℃
で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルサルコ
シンナトリウム15gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿
された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得ら
れた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1
527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量
を8.6gにして圧縮打錠を行い、170個のカラーペーパー
用漂白定着補充用錠剤A剤を作成した。 操作(F) チオ硫酸アンモニウム1640g、亜硫酸ナトリウム750g、
臭化カリウム40g、p-トルエンスルフィン酸50gを操作
(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の噴霧量は10
0mlとし、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム20gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より表1に示す充填量になる様に圧縮打錠を行い、カラ
ーペーパー用漂白定着補充用錠剤B剤を作成した。 3)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(G) 炭酸ナトリウム・1水塩10g、1-ヒドロキシエタン-1,1-
ジホスホン酸ジナトリウム200g、チノパールSFP150
g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜鉛7水塩20g、エチレ
ンジアミン4酢酸2ナトリウム150g、硫酸アンモニウム
200g、o-フェニルフェノール10g、パインフロー25gを操
作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の添加量は
60mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム10gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より表1に示す充填量になる様に圧縮打錠を行い、カラ
ーペーパー用安定補充用錠剤を作成した。
【0128】上記のカラーペーパー用補充用錠剤を表7
及び表8に示す量になる様1錠ずつPET/ポリビニル
アルコール・エチレン共重合体/ポリエチレン製の積層
の高分子樹脂フィルムを用いて四方シールしたもの、更
には各補充剤のパーツ毎に打錠し、成分比が1錠と同じ
になる様Totalの量として表2に示す量にし、上記と同
様な方法で四方シールを行なった。なお1カートリヂ当
たり20分包とした。
【0129】次にコニカカラーQAペーパータイプ5
(コニカ(株)製)を像様露光した後、図1に示されるN
PS−808の改造機にて下記の処理工程に従って処理
した。ただし補充タンク内の補充水にはベンツイソチア
ゾリンが補充水1l当たり0.1g添加されているものを使
用した。
【0130】 処理工程 処理時間 処理温度 タンク容量 発色現像 22秒 38.0℃ 12l 漂白定着 22秒 37.5℃ 12l 安定−1 22秒 35℃ 12l 安定−2 22秒 35℃ 12l 安定−3 22秒 35℃ 12l 乾 燥 50秒 55℃ 安定は3から1への向流方式であり、安定−1のオーバ
ーフロー液は全量漂白定着槽に流入させた。又感光材料
1m2当りの感光材料のキャリーオーバーは発色現像槽か
ら漂白定着槽へは45ml、漂白定着槽から安定槽へは50m
l、安定−1→2,2→3及び3→乾燥へは40mlであっ
た。発色現像槽、漂白定着槽、安定槽の各開口面積は処
理液1l当り4.5cm2であった。以下に処理液の組成を示
す。 (発色現像液) 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 3.2g 炭酸カリウム 30g 亜硫酸カリウム 0.2g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2g ニトリロトリメチレンホスホン酸ナトリウム 2g チノパールSFP 2g ジナトリウム-N,N-ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 5g 4-アミノ-3-メチル-N-エチルN-〔β-(メタンスルホンアミド) エチル〕アニリン硫酸塩 7g (CD−3) 水を入れて1lとしpHを10.10に調整した。 (漂白定着液) ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム 100g ジエチレントリアミン五酢酸 2g チオ硫酸アンモニウム 120g 亜硫酸アンモニウム 40g スルフィン酸 5g 臭化アンモニウム 10g 水を加えて1lとしpHを7.0に調整した。 (安定液) 水 800g 1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.1g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 5.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g チノパールSFP(チバガイギー製) 2.0g 硫酸アンモニウム 2.5g 塩化亜鉛 1.0g 塩化マグネシウム 0.5g o-フェニルフェノール 1.0g 亜硫酸ナトリウム 2.0g 水を加えて1lとし、50%硫酸又は25%アンモニア水を
用いてpH8.0に調整した。ランニング実験は毎時24EXPカ
ラーフィルム50本を3時間連続処理した時のプリント枚
数(E版3750枚)分を処理し、その時の錠剤の溶解
性、写真性能、取扱い性等について評価した。なお、錠
剤量と補充水量は表12に示す。
【0131】
【表12】 錠剤及び補充水が入るタイミングはカラーペーパーが1
m2処理された時に発色現像補充用錠剤7.85gに対し、補
充水80ml、漂白定着補充剤用錠剤39.7gに対し、補充水2
00ml、安定補充用錠剤2.6gに対し、補充水250mlを補充
される。この量を基準に錠剤量により、添加時間(表1
3)をかえ、補水量は前記錠剤量に達した時各々80ml、2
00ml、250mlを供給した。
【0132】
【表13】 その結果、錠剤カートリッジ交換の作業性、錠剤の包材
への付着性、錠剤の溶解性、及び処理安定性の点で、全
補充剤を固形にし、補充水と分離して補充する場合には
0.5g〜30gが特に良好であることも判った。 (実施例6)下記操作に従って定着用錠剤を作成した。
チオ硫酸アンモニウム2500g、亜硫酸ナトリウム150g、
炭酸カリウム150g、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウ
ム塩20gを、粉砕、造粒する。水の噴霧量は30mlとし、
造粒後、60℃で60分間乾燥する。次に造粒物を真空中で
40℃にて8時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去
する。
【0133】上記操作で長生した造粒物を25℃、40%RH
以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混
合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充
填量を9.0gにして圧縮打錠を行い、200個のカラーネガ
用定着補充用錠剤を作成した。次に下記処方の定着液を
10l分作成した。
【0134】 〔定着液組成〕 (1l処方) チオ硫酸アンモニウム 250g 亜硫酸ナトリウム 15g 炭酸カリウム 15g EDTA−2Na 2g 上記定着液を下記図7に示す溶解テストユニット(A)
中の処理タンクに満たしイワキ製でマグネットポンプM
D−5を用い循環させながら前記錠剤を1分間に1個の
割合で、補助タンクに投入した。また、同時に水道水を
20mlずつ処理タンクに添加した。温調ユニットにて処理
タンク及び補助タンク中の処理液の温度を下記表の如く
に変化させ連続100個投入した時の補助タンク内の錠剤
の残存状態を観察した。
【0135】また、比較として図8に示す溶解テストユ
ニット(B)を用い補充液作成ユニットに1分毎に同じ
錠剤1個と溶解水20mlを同時に添加し、撹拌ユニットに
て30秒間撹拌した後補助タンクに添加した。溶解水(水
道水)の液温は25℃であった。
【0136】
【表14】 本実験は、自動現像機にて1時間当たり60本相当の補充
を想定した高速溶解実験であり、しかも最も溶解頻度が
高い定着剤にて評価を行った。表14にて明らかなように
この発明の溶解方法である処理液に直接処理剤を投入す
る方式では処理タンクの温度を25℃以上で不溶物を残さ
ず溶解することができ、温度により、溶解スピードをコ
ントロールすることができる。また、20℃では不溶物が
微量残存したが、実用上、ほとんど問題はなかった。
【0137】さらに図8に示すユニット(B)のよう
に、一旦補充液作成フィルターにて溶解する方式では規
定時間以内に溶解しないため、全てフィルター内につま
ってしまい作動不能であった。また、ヒーターにて温調
が完了する前に錠剤が投入されることを想定し、温調完
了10分前より投入を開始したが、ユニット(A)では溶
解には問題はなかった。 (実施例7)コニカカラースーパーDD−100フィルム
を像様露光した後、カラーネガフィルムプロセッサーC
L−KP−50QAをピールオープン包材が使用できる方
式に改造し、連続処理を行った。この処理工程を表15に
示す。
【0138】
【表15】 定着は2から1への、安定は3から2,2から1への向
流方式であり、漂白槽はエアーポンプでエアレーション
を行った。
【0139】また、蒸発補正は温調時は発色現像,漂
白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−2,安定−
3槽に各々1時間に10ml,6.5ml,7ml,7ml,8.6ml,
8.6ml,9.3mlの蒸発補水を行うプログラムにて蒸発補正
を行った。また、非稼働時は非稼働時間を積算し、発色
現像,漂白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−
2,安定−3に蒸発補正水を各々1時間当たり7.5ml,
5ml,6ml,6ml,5ml,5ml,5mlの量をまとめて稼
働開始時に補水した。スタート時のタンク液はコニカカ
ラーネガティブフィルム用処理剤CNK−4−52の補充
液及びスターターを用いて作成した。以下の操作に従っ
てカラーネガフィルム用処理錠剤を作成した。 1)カラーネガ用発色現像補充用錠剤 操作(1) 現像主薬のCD-4〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-(ヒ
ドロキシ)エチルアニリン硫酸塩〕150gを、市販バンダ
ムミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。この微
粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、10mlの
水を添加することより造粒した後、造粒物を流動層乾燥
機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に
除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロ
イルアラニンナトリウム0.3gと、ポリエチレングリコー
ル6000を1.9gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された
部屋で混合機を用いて10分間均一に混合する。次に混合
物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527H
Uを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を1.1gに
して圧縮打錠を行い、126個のカラーネガ用発色現像補
充用錠剤A剤を作成した。 操作(2) 硫酸ヒドロキシルアミン69.4gとパインフロー(松谷化
学製)4gを操作(1)と同様に粉砕した後、混合、造
粒する。水の添加量は3.5mlとし、造粒後、60℃で30分
間乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このよ
うにして、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナト
リウム0.3gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部
屋で混合機を用いて3分間混合する。さらに、操作
(1)と同様な方法で打錠機を用い1錠当たりの充填量
を0.56gにして圧縮打錠を行い、120個のカラーネガ用発
色現像補充用錠剤B剤を作成した。 操作(3) 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム15
g、亜硫酸カリウム72.8g、炭酸カリウム375g、炭酸水素
ナトリウム3g、臭化ナトリウム3.7gとマンニット22gを
操作(1)と同様に粉砕、混合し、水の添加量を40mlに
して造粒を行う。造粒後、造粒物を70℃で60分間乾燥し
て造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにし
て、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム
2gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混
合機を用いて3分間混合する。さらに、操作(1)と同
様な方法で打錠機を用い1錠当たりの充填量を3.9gにし
て圧縮打錠を行い、120個のカラーネガ用発色現像補充
用錠剤C剤を作成した。 2)カラーネガ用漂白補充用錠剤 操作(4) 1,3-プロパンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩
175g、1,3-プロパンジアミン4酢酸2g、パインフロー
(松谷化学製)17gを操作(1)と同様に粉砕、混合
し、水の添加量を8mlにして造粒を行う。造粒後、造粒
物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除
去する。 操作(5) コハク酸133g、臭化アンモニウム200gとパインフロー1
0.2gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の
添加量は17mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。 操作(6) 硫酸カリウム66.7g、炭酸水素カリウム60gとマンニット
8gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の
添加量は13mlとし、造粒後、60℃で60分間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。 操作(7) 上記操作(4)−(6)で調整した造粒物を25℃、40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に
混合する。次にこの混合造粒物にN-ラウロイルサルコシ
ンナトリウム6gを添加し、3分間混合する。次に混合
物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527H
Uを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を6.5gに
して圧縮打錠を行い、80個のカラーネガ用漂白補充用錠
剤を作成した。 3)カラーネガ用定着補充用錠剤 操作(8) チオ硫酸アンモニウム2500g、亜硫酸ナトリウム150g、
炭酸カリウム150g、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウ
ム塩20gとパインフロー(松谷化学製)65gを操作(1)
と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は50mlと
し、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。 操作(9) 上記操作(8)で調整した造粒物とN-ラウロイルサルコ
シンナトリウム13gを25℃、40%RH以下に調湿された部
屋で混合機を用いて3分間混合する。次に混合物を菊水
製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造
した打錠機により1錠当たりの充填量を9.3gにして圧縮
打錠を行い、280個のカラーネガ用定着補充用錠剤を作
成した。 4)カラーネガ用安定補充用錠剤 操作(10) m-ヒドロキシベンズアルデヒド150g、ラウリル硫酸ナト
リウム20g、エチレンジアミン4酢酸ジナトリウム60g、
水酸化リチウム1水塩65gとパインフロー10gを操作
(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は10
mlとし、造粒後、造粒物を50℃にて2時間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。 操作(11) 上記操作(10)で調整した造粒物を25℃、40%RH以下に
調湿された部屋で菊水製作所(株)製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充
填量を0.48gにして圧縮打錠を行い、280個のカラーネガ
用安定補充用錠剤を作成した。
【0140】次に上記錠剤を発色現像補充用錠剤につい
てはA,B,C剤を各々2錠,1錠,1錠,漂白補充用
錠剤については2錠,定着補充用錠剤については3錠,
安定補充用錠剤については1錠ずつを1分包とし、各々
連続20分包分をピールオープン包材を使用し、四方シー
ル方式で分包した。ピールオープン包材については実施
例3で用いたものと同じもので用いた。また、錠剤及び
補給水の補充のタイミングは下記表16の様に行った。処
理は1日当たり、発色現像タンク槽からのオーバーフロ
ーがタンク液の5%となる様行った。
【0141】
【表16】 また比較例として、前記錠剤及び補給水を10l分補充タ
ンクで溶解し、補充タンクより補充した。この際、補充
は前記錠剤の場合と同一量になるように行った。また、
蒸発補正は毎朝、オーバーフロー口まで行った。処理開
始から2ケ月後の最高濃度部の写真濃度を比較した。結
果を表17に示す。
【0142】
【表17】 上記表17で明らかな如く、このような処理時までは比較
の従来方式では、発色現像液の劣化が起こり、写真濃度
が低下しているのに比較し、この発明の方式では全く変
化しないことがわかる。また、この発明の方式において
前記安定補充用錠剤のかわりに1分包について下記の液
を使用したが、同様の結果が得られた。
【0143】 ジエチレングリコール 2.9g m-ヒドロキシベンズアルデヒド 0.65g エマルゲン810(花王(株)) 0.2g (実施例8)実施例7で用いたカラーネガフィルムプロ
セッサーCL−KP−50QAを図20の如くに改造して実
験に用いた。図20の循環ポンプとして、イワキ(株)製
マグネットポンプ(送液ポンプ)を調整し、下記表18に
示すように変化させ、その際の曝射露光部のブルー最高
透過濃度を光源濃度計(コニカ(株)製PDA−65型)
を用いて測定した。ランニングテストは発色現像タンク
液が、0.1R(1日当たり、補充される発色現像補充液
の総量がタンク槽溶液の10%に相当する)になるように
カラーネガフィルムを処理し、これを2カ月間継続して
行った。
【0144】固形処理剤を用いたランイングテストの場
合は、実施例6の表14に記載の穂水(水補充)を行いな
がら、他は実施例7と同様にして実験を行った。2か月
後の最高濃度部のブルー透過濃度を測定した。また、同
時に錠剤の残存状態を観察した。結果をまとめて表18に
示す。
【0145】
【表18】 表中の錠剤の溶解状態の評価は、表16と同義である。上
記表18より、特定量の循環手段をつけることで、この発
明の効果が得られることがわかる。 (実施例9)実施例8で用いたプロセッサーのマグネッ
トポンプ流量を0.1回転/分にセットしておき、図20の
固形処理剤挿入部185に、以下の溶解促進手段を配設し
て、他は実施例8と同様にして実験を行った。 (実験1)径10μmの焼結金属を用い、窒素を2l/min
の速度で通した。焼結金属は投入部185の最下部に配設
した。 (実験2)20KHzの超音波工業(株)製、超音波発振機
を投入部185のうち、側面部に配設した。 (実験3)神鋼電気(株)製のV−2B型バイブレータ
ーを投入部185のうち側面部に配設した。 (実験4)ブレート撹拌(特開平3-15060号明細書)装
置を投入部185の内部に配設し、2秒に1回上下するよ
うにした。 (実験5)スリーワンモーターを用い、羽根長20mmのプ
ロペラを30rpmの回転速度で行った。
【0146】この結果、いずれも錠剤の溶解状態は△か
ら◎の状態により、2カ月後の最高濃度(ブルー)も2.
50〜2.60となった。 (実施例10)実施例8で用いた自動現像機で樹脂の浮き
ブタを調整し、下記表19のように発色現像槽の開口係数
を変化させた。このとき循環流量は0.2回転/分とし
た。評価は実施例9と同様に実施した。結果をまとめて
表19に示す。なお、定着液の硫化及び補充液の溶解状態
には有意差がなかった。
【0147】
【表19】 開口面積50cm2/l以下で写真性能が安定することがわか
る。また、未露光部のBlue濃度より白地性が良くな
ることもわかる。さらに、20cm2/l以下が良好で15cm2/
lが最も効果を奏する。ところが、2cm2/l以下となる
と感光材料が搬送される隙間がなく、壁と処理液開の微
量の結晶で感光材料に傷がつき、商品として問題であ
る。 (実施例11)次に処理の連続状態と、固形処理剤の溶解
状況との関係について、補充水の供給制御の実施例を説
明する。処理量情報は、前述の如く処理液中の処理剤成
分が、処理量に応じて減少していく状況を、間接的に検
出した情報である。従って処理が連続して行なわれ、処
理槽中の処理液の中の処理剤成分が急激に減少するとき
に、補充する処理剤の溶解による該処理剤成分の補足が
間に合わないことがある場合には、単に処理量情報のみ
で、補充水を供給すると、補充水が上記処理剤成分の補
足より先行してしまうため、一時的に補充水過剰とな
り、オーバーフロー方式で処理槽の液面レベルを維持す
る方式の場合には、処理剤成分を該補充水で薄めてオー
バーフローして捨ててしまう現象が生じ、処理剤成分の
更なる減少を誘発するので好ましくない。このような状
況を考慮し、この実施例では、投入した処理剤の溶解時
間を考慮し、又は前記投入した処理剤の溶解及び分散時
間を考慮して作動制御する制御手段により補充水の供給
を制御することにより、該処理剤が溶解又は溶解及び分
散しない間に次々に補充水が供給されることがないよう
にしている。図6は上記実施例のブロック図である。
【0148】処理量情報は、検出手段8により得られ、
処理剤供給制御手段9と、補充水供給制御手段9−bと
に入り、処理剤供給制御手段9と、補充水供給制御手段
9−bに関し、処理剤溶解時間又は処理剤溶解及び分散
時間に関するテーブル9−cのデータが参照されて、補
充水供給手段42の制御が行なわれる。上記の如く、連続
処理により、処理槽の処理液の処理剤成分が急激に減少
する場合の補充水の供給は、該処理剤の溶解又は溶解及
び分散を待って行なわれる。
【0149】次に比較例1件及びこの発明の他の実施例
について説明する。図11は比較例の供給装置を示す。図
10はこの発明の2成分以上の一括包装したパート剤の例
を示し、図10(A)は粉状処理剤供給装置の断面図を示
し、図14(B)はパッケージの斜視図である。供給装置
50は粉状処理剤を収納するホッパーまたはパッケージ51
と粉状処理剤を計量する計量孔53と定量投入するための
回転式ドラム52よりなる。この回転式ドラム52は計量孔
53と排出部56の位置をズラすことで防湿機能をもたせて
いる。パッケージ51の封を切り供給装置の上部に装填し
た。粉末ケミカルは計量孔53に一定量計量され感光材料
の処理量検出手段の指令でドラム52が回転し排出部56と
連通状態となったとき停止し排出部56を通過し、定量の
粉状ケミカルが自動現像機恒温部(フィルター槽)に供
給される。供給終了後、ドラム52が回転し計量孔53と供
給部57が連通したときドラム52は停止し粉状ケミカルの
計量が開始される。ここで用いた固形処理剤は2成分以
上を造粒操作により1パート剤としたものを使用した。
【0150】この供給装置を前記自現機に付け同様にラ
ンニングテストを実施した。予め分割秤量した固定処理
剤と比べると定量精度は多少劣るが、パート毎にきり出
し添加する場合に比べ各パート剤の成分比が変化せず写
真性能も安定であった。
【0151】図11は比較例1を示すパート別粉状処理剤
の供給装置の斜視図である。供給装置60は粉状ケミカル
収納部63が複数に分離されており従来の濃縮キットと同
様にパート毎に分け収納するように工夫されている。又
収納部における粉状ケミカルの保存性向上のために除湿
装置65がある。感光材料の処理情報により回転体67は、
テーブル66に受けた粉状処理剤を排出部68へ成分毎に定
量移送し供給する。この供給装置を用いてランニング実
験したところ比較例1と全く同様な問題があった。即
ち、粉状処理剤をホッパー64へ入れるときの微粉による
作業性の悪さや、定量精度の問題がある、又たしかに除
湿装置及びパート毎に分かれているので保存性は良い
が、収納部中でのケーキングは依然ある。また、粉状処
理剤の微粉末の回転体への付着による装置の安定性の問
題も大きく、メンテナンス性が著しく悪いという欠点が
ある。
【0152】図12はこの発明の2成分以上の一括包装し
たパート剤の例を示す粉状処理剤の更に他の供給装置を
示す断面図である。供給装置70は粉状処理剤をホッパー
71に入れ感光材料の処理量に応じピストン75が水平方向
(右へ)に移動し計量孔72に定量の粉状剤が入りピスト
ン75が水平反対方向(左へ)に移動し排出部74により定
量粉状剤を恒温槽(フィルター槽)へ供給する。ここで
用いた固形処理剤は2成分以上を造粒し1パート剤とし
たものを用いた。この供給装置を用いてランニング実験
したところ、予め分割秤量した固形処理剤と比べると定
量精度は多少劣るが、パート毎にきり出し添加する場合
に比べ各パート剤の成分比が変化せず写真性能も安定で
あった。
【0153】図13はこの発明の2成分以上の一括包装し
たパート剤の例を示す粉状処理剤の更に他の供給装置を
示す断面図である。供給装置80は粉状処理剤88に入りパ
ッケージ81を装着(装填)しローラ83により自動的に開
封する機能を有しスクリュー82の回転数を制御すること
で粉状ケミカルを排出部84により供給する装置である。
自動的にパッケージを開封する機能を有しているため開
封及び装着時に微粉末が舞うことなく良好である。予め
分割秤量した固形処理剤と比べると定量精度は多少劣る
がパート毎にきり出し添加する場合に比べ、各パート剤
の成分比が変化せず写真性能も安定であった。
【0154】図14はこの発明の予め分割秤量した固定処
理剤に係るPTP(Pressure Through Package)包装された
固形処理剤の投入装置に関し、(A)は処理剤供給装置
の断面図、(B)は包装破断手段の斜視図、(C)は包
装破断手段の斜視図、(D)はPTP包装された固形処理
剤の積載状態を示す断面図である。
【0155】処理剤収納容器にはPTP包装された固形処
理剤が収納されており、個々に収納容器に収納しても良
いし、あらかじめ固形処理剤が収納されたカートリッジ
タイプであっても良い。PTP包装は公知の材質を用いる
ことができ、固形処理剤は錠剤の形で包装されているこ
とが好ましい。PTP包装された固形処理剤は収納容器の
下方から供給され、感光材料が一定量処理されると処理
量検知手段の情報が処理剤供給制御手段に送られモータ
によりPTP包装された固形処理剤をくさび形の固定板に
押し出しておしつぶすことによってPTP包装の下部(主
にアルミ使用)をはがし、投入口より固形処理剤が処理
槽に投入される。投入後の空になったPTP包装は更に押
し出されることによって廃棄口より廃棄される。押しつ
ぶす手段としてはくさびを用いる以外にローラーを用い
る方法もあり、任意に迸択できる。
【0156】図15はこの発明に係る一括包装した錠剤
(予め分割秤量)用パーツフィーダ方式供給装置の1例
を示したものである。一括包装した錠剤ケミカルの包材
A又はBを開封しホッパー101に入れた。その際微粉末
など発生しないし、ケーキングもなく取り扱い性良好で
あった。残量検出手段109の信号で撹拌機106が回転し、
錠剤105が錠剤整列部110に整列する。感光材料の処理量
に応じて、処理剤供給制御手段103が働き、回転テーブ
ル107が錠剤を搬送し排出部108より投入部へ供給する。
回転テーブル107は一回転し、回転テーブル107は一回転
し、回転テーブル制御手段の指示で停止する(一回の指
示で数回錠剤を供給も可能)。錠剤が回転テーブル107
の穴に入る。
【0157】包装材料費用が安価で取り扱い性が良く、
精度よく投入でき、特に錠剤整列部110があることによ
り回転テーブルによる空供給がなく非常に効率が良いと
いう利点がある。ポリ容器の減少で環境適性に好まし
い。又微粉末がでないことより供給装置内部が汚れずメ
ンテナンスフリーである。
【0158】図16はこの発明に係る一括包装した錠剤
(予め分割秤量)用パーツフィーダ方式供給装置120の
1例を示したものである。一括包装した錠剤ケミカルの
包材(A)または(B)を開封しホッパー133に入れ
た。その際微粉末など発生しないし、ケーキングもなく
取り扱い性良好であった。残量検出手段125の信号で可
動部材124が回転し、錠剤ケミカルが錠剤整列部129に整
列する。一定量整列すると可動部材124は停止する。こ
の際スィーパ123が錠剤が可動部124のポケット122に入
り整列部125に整列するのに非常に効果がある。
【0159】感光材料の処理量に応じて処理剤供給手段
126が働き第1のシャッター131が回転し錠剤ケミカルが
下に落ちる。次に第1のシャッター131が逆回転し錠剤
1ケをシャッター131と132の間に挾む。シャッター132
が回転し錠剤ケミカルは排出部128を通過し投入部へ供
給する。次にシャッター132が逆回転しシャッター131が
しまる。包装材料が安価で取り扱い性が良く、精度良く
投入でき特に錠剤整列部129があることにより空供給が
なく良い。ポリ容器の減少で環境適性に好ましい。又微
粉末がでないことより供給装置内部が汚れずメンテフリ
ーである。
【0160】図17はこの発明の固形処理剤供給装置140
の1例を示す斜視図であり、包装体に入った固形処理剤
の包装体をはがすことによって固形処理剤を処理槽に投
入するものである。固形処理剤を四方シールで包装した
収納包材の先端部をローラ141を介して固定手段である
巻き取り軸142にセットし、感光材料が処理されると処
理量情報検出手段によって検知し、ある一定量に達した
時に処理剤供給制御手段により信号が送られ処理剤供給
手段でもある巻き取り軸142のモーターを動かすこと
で、固形処理剤の入った包装体をある一定の長さだけ移
動させ、必要数の固形処理剤を投入する。包装体を移動
させる方法は包装体に予め設けられたノッチを検出する
方法、印刷柄の検出、包装体の処理剤検出等どんな方法
でも良いが要は必要数の固形処理剤を精度よく検出し、
ローラ141や巻き取り軸142によって移動させるものであ
る。ローラ141は包装体を固定する、位置決めするなど
の目的で設置しており、2つの巻き取り軸により剥離さ
れ、固形処理剤が投入される。この様な方式の場合、固
形処理剤は顆粒、丸薬、錠剤、粉剤でも良いが好ましく
は錠剤の方がシールに余り付着せず従って精度よく投入
でき、汚れも発生しにくいという利点がある。巻き取り
終了後は巻き取り軸から直接取ってもよく、又巻き戻し
て包装体がカートリッジごと廃棄することもできる。
【0161】図18はこの発明の好ましい実施態様の供給
装置の1例を示し、(A)は平面図、(B)は斜視図、
(C)は各種包装体の平面図である。処理剤151は四方
シールされた包装体152に図18(C)の様な形で包装さ
れている。図19及び図20は図18の供給装置に用いる予め
分割秤量した固形処理剤例を示す図である。図18(C)
の包装形態はこの発明の1例である包装に用いられる素
材は一般に使用されている高分子樹脂製の包装、アル
ミ、又は複合材料を用いて良いが、要は防湿性が良く、
酸素透過性が低い素材であれば良い。
【0162】四方シールされた処理剤151は筒153を介し
てはがされ、処理剤151は投入口154を介して投入部155
に投入される。ここでは筒153及び巻き取り軸156が処理
剤供給手段として作用する。包装体152は巻き取り軸156
で巻き取られる構造になっており、巻き取りの制御は感
光材料処理量検知手段より信号を受けた処理剤供給手段
により制御される様になっている。巻き取る際はつまみ
を開放状態にし、包装体151の先端部を筒を介して処理
剤収納包材の固定手段である巻き取り軸156にセット
し、つまみ157をひねることでクランパ158により固定さ
れ、巻き取られる。
【0163】図21は固形処理剤161をスティック包装し
た場合の供給装置160の1例を示したものであり、
(A)は側断面図、(B)は正面断面図である。スティ
ック包装した固形処理剤161を収納手段である収容容器1
62に入れる。収容容器162に入ったスティック包装固形
処理剤161はブリッジ防止ローラ163及びターレットへの
供給を兼ねたローラによりターレット164に送られる。
ターレット164に送られたスティック包装固形処理剤161
はクランパ165により両端を固定され、その後回転運動
によりカッター部に送られ、スティック包装の中心部を
カッター166により切りこみを入れ(又は切断)、更に
回転により二ツ折り板167に送られて、スティック包装
固形処理剤161を折り曲げ、回転カッター166によって切
り込みを入れた部分からスティック包装内に充填された
固形処理剤161をシュート168に投入する。投入後更に回
転によりスクラップ落下バー169まで送られ、クランプ
開閉用カム170によりクランパ165が解除され。スクラッ
プ包装のスクラップ171が回収シュート172に廃棄され
る。
【0164】図22はこの発明の1実施態様を示す断面図
である。処理部181と処理槽の一部を構成する恒温槽182
内の投入部185は連通しており、処理槽下部から循環ポ
ンプ183により強制的に液循環させ、フィルター部182に
吐出され、錠剤投入部185を通って処理部181に入るよう
になっている。感光材料が処理されると処理量検出手段
192により処理量が検出され、ある一定の処理量に達す
ると処理量供給制御を介してモータM2を駆動させあら
かじめ秤量された錠剤が恒温槽182内の投入部185に供給
される様になっている。
【0165】錠剤は収容容器187に直接投入され、投入
後、整列量制御手段186の信号によりモータM1により
整列手段188が駆動し、錠剤を整列させ、整列部189に供
給される。整列部189に供給された錠剤は処理量供給制
御手段190からの信号を受けてモータM2が駆動すると
供給手段の回転運動により錠剤が投入部の上部まで運ば
れ、投入部185に投入される。その際処理剤供給手段191
は恒温槽182と実質的に遮断されていることが錠剤の防
湿性の上から好ましい実施態様である。また、収容容器
187に投入する際の錠剤は図22(A),(B)に示す様
な容器に入ったものを破いて投入容器187に入れる。図2
2(A),(B)に示す容器は紙、高分子性樹脂アルミ
等公知の素材を使用することができるが好ましくは防湿
性が良く、しかも酸素透過性が低い素材を用いることで
ある。
【0166】図23はブリスター個包装された固形処理剤
の供給装置200の1例を示した断面図である。固形処理
剤の入った個包装202を収納部203に装填する。感光材料
の処理量に応じて円盤201が180°回転し、その後針205
が個包装202を貫通し個包装202内の排出部204を通過し
投入部へ供給する。空の個包装202は廃棄口より廃棄さ
れる。固形処理剤は粉体でも顆粒でも良いが粉体は容器
に付着するため顆粒の方が好ましい。取り扱い性が良
く、供給装置200の微粉末汚れがなくメンテナンスフリ
ーである。
【0167】図24は、この発明の1例を示す断面図であ
る。感光材料の処理量に応じて錠剤ケミカル収納部211
より直接処理槽内部にある。投入部215に供給する。投
入部215は未溶解の処理剤が直接感光材料に付着しない
よう固形処理剤用フィルター216がある。このフィルタ
ー216の材質は特に限定されない。メッシュについても
特に限定しないが液の流通及びフィルター効果より10〜
100μmが好ましい。
【0168】処理槽の一部を構成する恒温槽212に固形
処理剤を供給した時と効果はほぼ同等である。唯一処理
槽内に投入部215が別にあることでコンパクト性が劣
る。
【0169】次は4方シール、3方シールの包装の具体
例を図25,図26に示す。ただしこの発明はこれらに限定
されない。図25(A)で示すシール包装では、1つの包
装単位の中で、数種の錠剤が入っている。図25(B)に
は種類サイズの異なる錠剤が個装されている。図25
(C)は顆粒又は粉末を包装したものである。図25
(D)は同一の大きさのものが1つづつ入っている。図
25(E)では、同一の大きさの、同一ケミカルが、小錠
剤として複数個入っている。図25(F)、(G)及び図
26(H)〜(O)は錠剤をシールして連続ユニットにし
たものである。図26(P)〜(X)は錠剤を分割ユニッ
トにしたものである。
【0170】図27(A),(B),(C)は四方シール
の例を示す平面図である。図27(D)は三方シールの例
を示す。図28(A),(B)はスティック包装の具体例
を示す、ただしこれらに限定されない。
【0171】図29は錠剤、顆粒又は粉末をシール包装し
てヒートシールしたのち、つづら折りにして容器内に収
容した状態を示す断面図である。
【0172】図30はPTP包装の具体例を示す。ただしこ
れらに限定されるものではない。図30(A)は丸薬状の
固形処理剤をPTP包装したものであり、図30(B)は処
理剤の錠剤が複数個入って包装されている状態を示す。
図30(C)は錠剤、顆粒又は粉末が入っているものを縦
列配置した状態を示す。図30(D)はこれら包装体を横
1列につながったものを示す。あるいは図30(E)に示
すブリスター的なものでもよい。
【0173】図31は一括包装の具体例を示す。ただしこ
れらに限定されない。図31(A)は筒形容器内に固形処
理剤を収容したもの、図31(B)は柔軟な二方シール又
は三方シールされた袋内に固形処理剤を収容したもの、
図31(C)は固形処理剤を収容した袋を一方シールした
ものを示す。
【0174】図32,図33はカートリッジの具体例を示す
斜視図である。これらのカートリッジは固形処理剤の入
った包装材料のままこの発明自現機の供給装置に装着で
きる。材質は前記記載の化合物はどれも使用できる。固
形処理剤が減少したとき、供給の障害にならない様に潰
れないものが良い。
【0175】図32(A)は錠剤を円筒型カートリッジに
収容したもの、図32(B)は顆粒または粉体をカートリ
ッジに収容したものである。図32(C),(D)は開閉
蓋を有する箱型カートリッジに固形処理剤を収容した形
態を示す斜視図および断面図を示す。
【0176】図33は錠剤または顆粒または粉体を仕切り
壁を有する回転可能な容器内容に収容し、さらに外筒
(本体)内に収容して、開口部から所定量を落下させる
ものである。図33(A)は回転軸を水平支持した形式、
図33(B)は回転軸を垂直支持した形式のものである。
なお、この発明はこれら具体例に限定されるものではな
い。更に図34(a)(b)、図35(a)(b)及び図3
6,図37、図38の他の実施例について説明する。
【0177】図34(a)(b)は「コの字」形半抜きパ
ンチ方式を表わす。感光材料が処理されると処理量情報
検知手段によって検知し、ある一定量に達したときに、
処理剤供給制御手段により信号が送られ搬送ローラ100
が回転し、固形処理剤10の入った図35(a)に示す包装
体801を図34(a)の様な位置まで移動させ停止する。
包装体801を移動させる方法は包装体801に予め設けられ
たノッチを検出する方法、印刷柄又はアイマークの検
出、包装体801の処理剤10の検出等どんな方法でも良い
が要は必要数の固形処理剤10を精度良く検出すれば良
い。次に図34(b)の様にパンチ雄型300が下方に動き
包装体801を切断し固形処理剤10は図35(a)の投入口9
01を経て、自動現像機の処理槽に投入される。パンチ雄
型300で切断された切り口は図35(b)に示すようにパ
ンチ形状601の様にコの字となる。
【0178】この様な方式の場合、固形処理剤10は粉
剤、顆粒、錠剤どれでも良いが好ましくはパンチ雄型
に、薬品が付着しにくい錠剤が良い。又錠剤10は包装体
に余り付着せず従って汚れも発生しにくく、ユーザーが
取扱う際にも安全である。使用済み包装体801は廃棄箱1
02に入りまとめて廃棄することができる。この廃棄箱10
2は、使用済みの包装体収納箱701を再使用することが好
ましい。
【0179】図36,37は包装体11の切り落とし方法を表
わす。感光材料が処理されると処理量情報検知手段によ
って検知し、ある一定量に達したときに、処理剤供給制
御手段により信号が送られ搬送ローラ201が回転し、固
形処理剤10の入った包装体11を固形処理剤10が処理槽フ
ィルター部702の上部の位置まで移動させ停止する。こ
のとき包装体11の先端はしごきローラ401に入ってい
る。
【0180】包装体を移動させる方法は包装体11に予め
設けられたノッチを検出する方法、印刷柄の検出、包装
体の処理検出等どんな方法でも良いか要は必要数の固形
処理剤10を精度良く検出すれば良い。次にセラミック製
カッター201が包装体11を切断する。切断が終了すると
しごきローラ401及び搬送ローラ501が回転し固形処理剤
10はしごきローラ401によりしごかれ排出口を通過し自
動現像機の処理槽フィルター部702に投入される。カッ
トされた廃棄包装体802は搬送ローラ501より排出され廃
棄箱602に入る。この廃棄箱602は使用済みの包装体収納
箱を再使用するのが好ましい。この様な方式の場合、固
形処理剤10は粉剤、顆粒、錠剤どれでも良いが、好まし
くはセラミック製カッター201に薬品が付着しない錠剤
が良い。又錠剤は包装体11に余り付着せず従って汚れも
発生しにくいという利点がある。使用済み包装体11は廃
棄箱602に入りまとめて廃棄することができる。
【0181】図38(a)、(b)は連続包装体603の二
分割カット方式を表わす。感光材料が処理されると処理
量情報検出手段によって検知し、ある一定量に達したと
きに処理剤供給手段により信号が送られ搬送ローラ502
が回転すると同時にセラミック製又はステンレス製の丸
刃301が回転し、連続包装体603の下部を二分割カットし
固形処理剤10を投入する。この二分割する再包装体603
はサクションガイド202にサクションにて両サイドに広
げられ内部の固形処理剤10が落下し易くなっている。固
体処理10がない空の包装体603は次の固形処理剤10の投
入の時搬送ローラ401で移動し包装体収納箱101へ廃棄さ
れる。
【0182】この二分割は上記方法の他連続包装体にノ
ッチ等と付けておき、ローラーで巻き取りながら引き裂
いても良い。この様な方式の場合、固形処理剤10は粉
剤、顆粒、錠剤どれでも良いが好ましくはパンチ雄型に
薬品が付着しない錠剤が良い。又錠剤は包装体のシール
に余り付着せず従って、汚れも発生しにくいという利点
がある。使用済み包装体603は包装体収納箱101に入りま
とめて廃棄することができる。
【0183】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のハロゲ
ン化銀写真感光材料用自動現像機は予じめ分割秤量され
た固形処理剤を処理槽に直接添加し溶解せしめ写真材料
によって不足したり溶出したり成分を補い、必要に応じ
補充水を別途必要量補給する事により写真性能を一定に
ならしめる。従来行われたユーザーによる一定期間ごと
の補充液作成作業が不要となり固形処理剤を予じめセッ
トにしておくだけで写真材料の処理量に応じて自動的に
投入することで処理液の性能は一定に維持される。
【0184】また、補充タンク容積はカラーネガでは4
〜5種類の液が必要なため40〜50l分不要となり、コン
パクト化できる。又従来補充タンク中の補充液は浮きブ
タ付きで2週間ぐらいした保存安定性は保証されなかっ
たのに低補充化時代では10lの補充液は1ヶ月以上も使
われるようになりその保存性が低く重大問題となってい
たことが一挙に解決してしまうことにもなる。
【0185】また、低補充化時代の補充液はいずれも濃
厚化が薬品の溶解度限界迄の性能を使って達成されてお
りいずれの補充液も使用液の1.4〜2倍の濃度となって
おり、過飽和状態にあった、このため冬期の保存におい
ては結晶が析出したりタールが発生し処理する写真材料
に故障を与えることなどの問題を抱えていた。この発明
によりこのような問題は一切解決されてしまうことがわ
かる。
【0186】即ちこの発明では使用液である処理液のよ
うな薄い濃度の液しか存在しない。固形処理剤は不足分
を補うためのものであるから、使用液である処理液を越
えて高い濃度となる事は基本的にないからである。
【0187】上記理由から従来の補充方法では溶解度の
限界から補充液をこれ以上濃厚化できないために低補充
化ができなかった。特にカラーペーパー用の発色現像補
充液や安定性が低すぎるため低補充化ができなかった漂
白定着液の低補充化はこの発明の固形処理剤補充方法に
より低補充化を進めることができるようになる。更に、
いずれも補充液が存在しないというこの発明の補充方法
により達成、実現されるものである。
【0188】固形処理剤は輸送上の危険が少なく容器を
頑強にする必要がない。液体危険物のような輸送上の安
全規制がなく、包装が簡素化できる。輸送上やお店での
取り扱い上の安全性も高く、人体や衣服を損傷したり汚
すこともない利点がある。
【0189】しかしながら固形処理剤は溶解し難いとい
う欠点があって固形キットは昔は一般的であったが、最
近では溶解作業に時間がかかるためほとんどがリキッド
タイプ化され液体で供給されるようになっていた。この
発明者らはこの点を鋭意研究した結果少量に分割秤量し
た固形処理剤を一定温度に温調された処理液タンクに直
接に投入することにより時間をかけて溶解しても何ら問
題なく安定した写真性能維持のための補充作業が行える
ことを発見したものである即ち従来より常識的に一旦完
全に溶解した補充液を補充槽に貯え必要に応じ処理槽に
注入し成分維持を行わなければならないと考えられ続け
て来た補充液キットがこの発明によりハロゲン化銀写真
感光材料の処理量情報に応じてあらかじめ分割秤量され
た固形処理剤を一定温度に温調された処理槽の少なくと
も1部に定期的に投入し、必要に応じ補充水を同様の処
理槽の一部に定期的に定量供給することにより煩雑なユ
ーザーによるケミカル補充液の溶解作業を無くし、自動
現像液の補充タンクを無くしかつ危険な濃厚液体ケミカ
ルキットやこれを収容した従来からのケミカルボトルを
も無くすことが達成され、更には補充タンクが無いため
に補充液が存在せず液のライフタイムが著しく向上し処
理安定性を飛躍的に高めることが可能となる。
【0190】また、必ず事前に補充液を溶解してから使
用する方式がとられてきたAR補充と呼ばれる濃厚液体
キットのABC3分包と補充水を直接ベローズ定量ポン
プで分取しながら補充する方法も実施されているが処理
槽に直接別々に投入するのではなく事前に4成分を混合
しながら添加しているなどの配慮がなされて来たし、固
形処理剤でこれをやる事は行われていなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動現像機と写真焼付機とを一体に構成したプ
リンタープロセッサーの概略構成図である。
【図2】自動現像機の処理剤投入部と処理剤供給手段と
の断面図である。
【図3】自動現像機の補充水供給手段を追加した処理剤
投入部と処理剤供給手段との断面図である。
【図4】上記自動現像機の平面図である。
【図5】自動現像機の制御手段を含むブロック図であ
る。
【図6】制御手段の溶解のテーブルを加えたブロック図
である。
【図7】溶解テストユニットの構成図である。
【図8】溶解テストユニットの構成図である。
【図9】補充量と濃縮率の特性図である。
【図10】比較例の粉状処理剤供給装置の断面図とパッ
ケージの斜視図である。
【図11】粉状処理剤供給装置の斜視図である。
【図12】他の粉状処理剤供給装置の断面図である。
【図13】粉状処理剤供給装置の他の実施例を示す断面
図である。
【図14】この発明に係るPTP包装処理剤供給装置の
断面図及び斜視図である。
【図15】供給装置の他の実施例を示す断面図である。
【図16】供給装置のさらに他の実施例を示す断面図で
ある。
【図17】供給装置のさらに他の実施例を示す斜視図で
ある。
【図18】供給装置の平面図と斜視図及び包装体の平面
図である。
【図19】図18の供給装置に用いる予め分割秤量した固
形処理剤例を示す図である。
【図20】図18の供給装置に用いる予め分割秤量した固
形処理剤例を示す図である。
【図21】供給装置の側断面図及び正面断面図である。
【図22】供給装置の断面図及び包装体の斜視図であ
る。
【図23】ブリスター個包装された固形処理剤の供給装
置の断面図である。
【図24】固形処理剤を直接処理槽に添加する1例を示
す断面図である。
【図25】シール包装の平面図である。
【図26】シール包装の平面図である。
【図27】三方シール、四方シールのシール包装の具体
例を示す平面図である。
【図28】スティック包装の具体例を示す平面図であ
る。
【図29】スティック包装の他の具体例を示す断面図で
ある。
【図30】PTP包装の具体例を示す図である。
【図31】一括包装の具体例を示す図である。
【図32】カートリッジの具体例を示す図である。
【図33】カートリッジの他の具体例を示す斜視図であ
る。
【図34】包装体をコの字に半抜きしてカットする装置
である。
【図35】図31の包装体のコの字に半抜きする装置の斜
視図である。
【図36】包装体を切り落す方式を示す装置である。
【図37】図33の切り落す方式を示す装置の斜視図であ
る。
【図38】連続包装体の二分割カット方式を示す装置で
ある。
【符号の説明】
1 処理槽 1A〜1E 処理槽 1R ラック 2 処理部 3 フィルター 4 循環パイプ 5 循環ポンプ 6 排液管 7 ヒータ 8 処理量情報検出手段 9 処理剤供給制御手段 10 押出部材 11 固形処理剤投入部 12 仕切壁 13 錠剤 13′ 固形写真処理剤 14 濾過部(区分) 14A 撹拌羽根 14B 撹拌羽根 14C 剪断歯車 14D 振動子 14E 磁性回転羽根 14F 回転磁石体 14L 伝達機構 14M モータ 14N 仕切り部材 14P 噴射ポンプ 15 カートリッジ 16 リード線 17 処理剤供給手段 17′ 処理剤供給部 18 押し爪 19 カム 19′ ピニオン歯車 21 錠剤押しばね 23 予じめプログラムされた蒸発補水設定手段 24 錠剤ストッパー 25 スクリュー 27 スクリュー 28 容器 29 処理剤案内部 32 温水補給装置 33 電磁弁 35 乾燥部 36 補水管 41 パイプ(補水用) 42 補充水供給手段 43 補水タンク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図12】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図13】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図19】
【図29】
【図18】
【図20】
【図22】
【図31】
【図21】
【図23】
【図24】
【図25】
【図33】
【図26】
【図27】
【図28】
【図30】
【図32】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光されたハロゲン化銀写真感光材料を
    処理する処理液を収容する少なくとも一つの処理槽と、
    この処理槽における処理剤が投入される投人部と、予め
    一定量に分割秤量された固形処理剤、あるいは一定量単
    位であって、全成分が均一な一括固形処理剤を収納する
    収納手段及び/又はこの固形処理剤の収納された包材を
    設置する固形処理剤容器固定部と、前記投入部に前記固
    形処理剤を供給する供給手段と、前記ハロゲン化銀写真
    感光材料の処理情報を検出する処理量検知手段と、この
    処理量検知手段により検知された前記ハロゲン化銀写真
    感光材料の処理情報に応じ前記供給手段を制御し、前記
    固形処理剤を投入する制御手段と、前記固形処理剤が供
    給される処理槽が前記ハロゲン化銀写真感光材料を処理
    する処理部とこの処理部と連通している前記固形処理剤
    を投入し溶解させる投入部とからなり、かつ前記固形処
    理剤が供給される処理槽に前記固形処理剤の溶解促進手
    段をそれぞれ少なくとも一つ有することを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  2. 【請求項2】 前記固形処理剤の溶解促進手段が下記一
    群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする
    請求項lに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像
    機。 循環手段 エアバブリング手段 超音波発振法手段 バイブレーション法 ブレード法手段 回転撹拌手段
  3. 【請求項3】 前記溶解促進手段が循環手段であること
    を特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料
    用自動現像機。
  4. 【請求項4】 前記処理槽の開口係数が50cm2/l以下で
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    に記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
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