JPH06161082A - ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機

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JPH06161082A
JPH06161082A JP31378392A JP31378392A JPH06161082A JP H06161082 A JPH06161082 A JP H06161082A JP 31378392 A JP31378392 A JP 31378392A JP 31378392 A JP31378392 A JP 31378392A JP H06161082 A JPH06161082 A JP H06161082A
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JP
Japan
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processing
agent
tank
solid
water
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Application number
JP31378392A
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English (en)
Inventor
Wataru Satake
亘 佐竹
Shigeharu Koboshi
重治 小星
Yorikatsu Miyazawa
頼勝 宮沢
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 コンパクト化及び作業性の改善が図られ、し
かも低補充化が容易となり、安定した写真性能が得られ
る自動現像機を提供する。 【構成】 露光されたハロゲン化銀写真感光材料を処理
する処理液を収容する少なくとも一つの処理槽1とこの
処理における処理剤が投入される処理剤投入部11と、
該処理剤が予じめ一定量に分割秤量され、ピロー包装さ
れた固体処理剤13であって該処理剤を収納する収納手
段及び/または収納包材をセットする固体処理剤容器固
定部と、処理剤投入部に分割秤量された固体処理剤の包
装を開封することによってを投入する供給手段17と、
前記ハロゲン化銀写真感光材料の処理情報を検出する処
理量検知手段8と前記検知手段により検知された前記ハ
ロゲン化銀写真感光材料の処理量情報に応じ前記供給手
段を制御作動させ固体処理剤13を投入する制御手段9
をそれぞれ少なくとも一つ有するハロゲン化銀写真感光
材料用自動現像機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料用の自動現像機(以下、単に自現機ということもあ
る)に関し、更に詳しくは自動現像機のコンパクト化及
び溶解作業をなくし大巾に作業性の改善がはかられ、し
かもケミカルの安定性が飛躍的に向上する自動現像機に
関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以
下、感光材料ないし写真材料と称することもある)は、
露光後、現像、脱銀、洗浄、安定化等の工程により処理
される。又黒白ハロゲン化銀写真感光材料は露光後現
像、定着処理される。黒白現像液、カラー現像液、脱銀
処理には漂白液、漂白定着液、定着処理には定着液、洗
浄には水道水またはイオン交換水、無水洗洗浄には安定
化液、又色素安定化処理には安定液がそれぞれ使用され
る。
【0003】これら各処理工程を行うための処理機能を
有する液体のことを処理液という。各処理液は通常30〜
40℃に温度調節され、感光材料はこれらの処理液中に浸
漬され処理される。
【0004】この様な処理は通常自動現像機(以下、自
現機と称する)等で上記の処理液を収納した処理槽内を
順次搬送させることによって行われる。
【0005】ここで自動現像機と言う場合、現像部、定
着部、脱銀部、洗浄又は安定化部及び乾燥部を有し、各
処理現槽部を順次自動的に写真感光材料を搬送させる手
段を有する現像機のことを一般的にさす。
【0006】さて、この様な自動現像機で処理する場
合、処理槽内の処理液の活性度を一定に保つために処理
剤を補充する方式が一般に広く採られている。
【0007】この処理剤補充方式としては処理剤を溶解
した補充液を予め用意しておく方法が広く用いられてい
る。
【0008】具体的には、補充用タンクから、予め作製
した補充液を適時処理槽内に供給しつつ処理作業を行う
ようにしている。
【0009】この場合、補充用タンクに貯溜される補充
液自体は一般には別の場所で調整され作成されたもので
あるがミニラボ等では現像機内に近接して設置された補
充タンクにて一定量一度に調整されるのが普通である
が、その作製に当っては、手作業による溶解またはミキ
サーによる溶解混合が行なわれてきた。
【0010】すなわち、ハロゲン化銀写真感光材料用処
理剤(以下、写真処理剤と称することもある)は粉末状
あるいは液体状で市販されており、使用にあたっては、
粉末の場合は一定量の水に手作業で溶解することにより
調液され、又、液体状の場合も濃縮されているから一定
量の水を加え簡単に撹拌し希釈して用いられる。
【0011】補充タンクは自動機の横に設置される場合
があり、相当のスペースを確保する必要がある。又、最
近急増しているミニラボにおいても自現機本体に補充タ
ンクを内蔵するようにしているが、少なくとも5L〜10
Lそれぞれの液について必要でありこれだけの補充タン
クのスペースを確保する必要がある。
【0012】補充用処理剤は、写真処理に際して良好で
安定した性能を得るためにいくつかのパートに分かれて
いる。カラー用発色現像液は3〜4パートに分かれてお
り、又カラー用漂白定着液の補充液は酸化剤である有機
酸第2鉄塩のパートと還元剤であるチオ硫酸のパートに
分かれており、補充液作成時に前記有機酸第2鉄塩の濃
厚パートとチオ硫酸塩含有濃厚パートを混ぜ合わせ、一
定量の水を加えることで使用に供している。
【0013】上記濃厚化されたパートは例えばポリ容器
等の容器に入れられ、これらをまとめて外袋(例えば段
ボール箱)に入れて1単位として市販されている。
【0014】上記パート剤がキット化された補充処理剤
は、溶解、希釈、混合後、一定量に仕上げて使用される
が、該補充処理剤には次のような欠点がある。
【0015】第1に従来のキットのほとんどは、作業性
向上のため濃縮された濃厚水溶液となっておりほとんど
がpH2.0以下もしくは12.0以上の極めて危険な水溶液で
あり、皮膚への付着など人体に危険なものが多く又、強
力な酸化剤か還元剤である事が多く、船、航空機での輸
送には極めて危険な腐食性を有している。又、水溶液で
あるため溶解度に限度があり固体の場合より重量、容積
が多くなる。前記のように濃縮物は危険物であるが故に
容器は、一定の高さから落としても破壊せず液がこぼれ
ない事が必要となるため容器はより頑強であることのた
めポリ容器の廃棄が問題になっている。
【0016】第2に各パート剤は容器に各々入れられ、
補充処理剤によってはパート剤が数本に及び、1単位と
もなると容器の数がかなり多くなり、貯蔵や輸送の際に
多くのスペースを必要とする。例えばカラーペーパー用
処理液であるCPK−2−20QAの発色現像補充剤は10
lを1単位として保恒剤含有キットをパートAに、発色
現像主薬含有キットをパートBに、アルカリ剤はパート
Cに分けられ、各A,B及びCは500mlのポリ容器に入
っている。同様に漂白定着液は8lを1単位として3ボ
トルにパート剤が分かれており、安定液は10lを1単位
として2ボトルにパート剤が分かれている。これらの補
充剤は各々各種の大きさの外箱に入れられた貯蔵、輸送
されることになるが外箱が小さい安定液で約17cm×14cm
×16.5cmで比較的大きい漂白定着剤で約18.5cm×30.5cm
×22.5cmとなり、貯蔵、輸送上あるいはお店の中で同種
の補充剤でしか積み上げができず、結局多くのスペース
を必要とする。
【0017】第3の欠点としては空になった容器の廃棄
の問題である。近年ヨーロッパ、アメリカを中心にして
環境保全、省資源化が強く望まれており、写真関係では
特にポリ容器の廃棄が問題になっている。写真用のポリ
容器はコストが安く貯蔵や輸送にも便利で耐薬品性に優
れているものの、ポリ容器は生分解性がほとんどなく、
蓄積され、焼却した場合は炭酸ガスの大量の発生を伴
い、地球の温暖化や酸性雨等の一因になっており、又ユ
ーザーの問題としては作業スペースの狭いところにポリ
容器が大量と山積みされ、しかも強度がある為につぶす
こともできず、更にスペースも狭くしている等の問題が
指摘されている。
【0018】第4にケミカルが非常に不安定であること
である。
【0019】通常補充液の寿命(ライフタイム)は浮き
蓋有りでも2週間が一般的な使用期限である。しかるに
最近では各処理液の補充量は低補充化され1日平均30本
のカラーフィルムを受注処理するミニラボでは10Lの補
充液が1ヶ月以上も使用される事が多くなっている。
【0020】この様な場合処理槽の処理液より補充タン
クの中の補充液のほうがはるかに空気に触れる割合が多
くなり劣化していることになり補充しても全く意味がな
いことが頻繁に起こっている。従って補充タンクを5L
に小さくする工夫や補充キットの収容単位を5Lと小さ
くする工夫がされている。この場合にはさらに包材が必
要となってくる欠点を有している。
【0021】また別にはカラーペーパー用発色現像補充
液を例にすると、カラーペーパー用発色現像補充液を作
成する際、ある一定量の水を補充タンクに入れた後、保
恒剤含有濃縮キットAを入れて撹拌し、次に発色現像主
薬含有濃縮キットBを入れて撹拌し、ついでアルカリ剤
含有濃縮キットCを入れて撹拌し、最後に水を加えてあ
る一定量に仕上げる。その際、いくつかの問題が発生し
易くなる。例えば、撹拌が不十分であったり、はじめの
水を入れ忘れたりした場合に、発色現像主薬の結晶が析
出しやすくなり、それがベローズポンプにたまって補充
されずに、写真性能が不安定になったり、ベローズポン
プが破損したりする。又濃縮キットは製造後直ちに使用
される由ではなく製造後1年経過して使用されることも
あり、場合によっては発色現像主薬や保恒剤が酸化され
性能が不安定になったりする。
【0022】濃縮キットや粉剤から作成された発色現像
補充液は更に又補充タンク内においていくつかの問題が
あることが知られている。例えば長期にわたって補充液
が使用されないと補充タンク壁面に結晶が付着したり、
又補充液が酸化され易くなったり、タールの発生等が生
じたりする。又保存条件によっては補充液中の結晶しや
すい成分、例えば発色現像主薬等が低温で析出する等の
問題があり、その為にメーカーによっては補充液の保存
条件を指定してユーザーが管理する様指導しているのが
実状である。
【0023】この様に一般的に用いられている濃縮キッ
トを使用して補充液を作成する方法、あるいは粉剤を用
いて補充液を作成する方法はカラーペーパー用発色現像
液を例にとりあげても前記したような問題点があり、漂
白定着液、漂白液、定着液に付いても似たような問題が
ある。例えば、漂白定着液は、保存安定性は著しく悪い
特徴がある。何故なら漂白定着処理は、高いpHを持つ
発色現像液の直後の処理となり、通常は、このアルカリ
性の発色定着液が処理するペーパーにより持ち込まれる
ため中和する目的で酸性度が高くpHは著しく低いのが
通例である。低pHでは、チオ硫酸塩と酸化剤からなる
漂白定着液では保存性が著しく悪く補充液を作成して低
補充は不可能といわれている。この他に定着液、安定液
とも同様である。
【0024】また別の問題として低補充化や迅速化が進
められる中で補充液は濃厚化されるばかりであり通常は
溶解度の限界まで濃縮されているのが最近の補充液であ
る。
【0025】この事は、補充液の保存性は悪くなるばか
りであり結晶析出など実用上の多くの問題をかかえてい
る。
【0026】一方、上記の様な濃縮キット又は粉剤を用
いて補充液を作成する方法とは別に、濃縮キットを直接
補充する方法が知られている。
【0027】この方法は溶解作業の不効率性を改善する
為に濃縮キットをベローズポンプ等の供給手段を用いて
直接処理槽に補充し、併せてある一定量の補水を独立し
て行うものである。確かにこの方法は前記の濃縮キット
や粉剤から補充液を調整する方法に比べ、調液作業が不
要になる。あるいは補充液を作成しないので保存性の問
題はなくなる。
【0028】しかしながら上記の方法も多くの問題をか
かえている。すなわち濃縮キットを供給する為に濃縮キ
ット用のタンクそして供給手段としてのポンプが新たに
必要となり、自現機が大型化する問題である。例えばカ
ラーペーパー用処理液であるCPK−2−20を例に考え
てみると、発色現像補充液の濃縮キットは3パートあ
り、漂白定着補充液の濃縮キットは3パート、そして安
定補充液の濃縮キットは2パートあり、これを供給する
場合、濃縮キット用のタンクが8個、そしてポンプが8
台必要である。従来の補充方式の場合、各補充液毎のタ
ンク、ポンプががあれば良いから各々3個あれば事足り
る。この様に濃縮キットを供給する場合だけをみても従
来の方法に比べタンク、ポンプがたくさん必要となり、
更に調整水用のポンプも必要となる。また、ベローズポ
ンプの精度はそれ程高くなく複数の液を同時に精度良く
吐出する事は難しく成分のくるいを生じてしまう欠点が
ある。
【0029】更に濃縮キットは濃縮液の為に補充ノズル
の出口付近で結晶が析出しやすくメンテナンスが大変で
ある。又ベローズポンプにそれ程供給精度がなく、濃厚
液補充の場合更に補充精度が大幅にずれやすく、結果的
に写真性能の変動が大きくなるという問題がある。その
他の問題として廃ポリ容器は濃縮キットを供給する方法
にしたからといって従来の補充方式と廃ポリ容器量はか
わらない。
【0030】上記以外の方法で、ポリ容器をなくし、補
充液のケミカル安定性を向上させる為の提案がいくつか
為されている。
【0031】例えば特開昭58-11032号公報には現像成分
をマイクロカプセルで包む技術が開示され、又特開昭51
-61837号公報には崩壊剤を含有した写真用錠剤が開示さ
れている。更には特開平2-109042号、同2-109043号、同
3-39735号及び同3-39739号公報にはある平均粒径をもっ
た顆粒化された写真用処理剤を用いる方法が開示されて
いる。
【0032】特開昭51-61837号公報記載の崩壊剤を含有
した写真用錠剤は単に容易に水にとける錠剤を提起した
ものであり、本発明であるところの処理槽に直接固体処
理剤を溶解するという思想は何ら想起できるものではな
い。又特開平2-109042号は、ある平均粒径をもった顆粒
化された写真用処理剤について記載されている。
【0033】しかしながら、前述した公報には自動現像
機において、補充液の溶解作業をなくし作業性を充分に
簡便化し安定した写真性能を得たり、補充タンクをなく
しコンパクトな自現機を提案するものではない。
【0034】一方、前もっての溶解作業を不要にする方
法としては特開平3-11344号公報に各単位容器よりパー
ト剤の混合比率に応じた量のペースト状のパート剤を押
出し、この押出されたパート剤を所定の濃度に希釈する
ことにより精度よく調整、供給する技術が開示されてい
るが、確かにこの方法によれば溶解作業は少なくなるか
又はほとんど溶解作業はなくなるが、ペースト状のパー
ト剤は溶媒を含むために安定性に欠けたり長期間にわた
り一定量押し出すことが難しく又使用頻度が少ないとノ
ズルがつまり易く、写真性能を一定に保つことが困難で
ある。又ペーストを入れる容器が必要であり、この場合
柔軟で破損しにくい材質が求められ一般に再利用しにく
い複合材料が使用され、環境上好しくない。特にペース
ト状ケミカルは有機溶媒によりペースト化されている事
が多く保存性はかんばしくない事が知られている。
【0035】又、実開平1-85732号には、安定液に、錠
剤型防菌剤を投入する手段を有する自動現像機が開示さ
れているが、防菌剤自体は、多量に入っても特に問題と
ならないから、投入の制御が不要であり、これも処理剤
補充制御手段については想起させるものでないし、又、
液自体の防腐が目的であるのでこれを必須とはしていな
い。
【0036】又、WO-91-07032にはPTP包装で処理剤
成分を包装することが記載されているが、これはその方
式の性質上アルミシール材を必要としコストアップとな
るばかりか、一連にして重ねるにはかさが大きくなり過
ぎてスペースが必要であり、また、打ち抜く際の動作不
良が生じやすいということからメンテナンスが大変であ
るため、本発明で目的としているメンテナンスフリーと
は全く異なるものである。
【0037】WO 91-07698号公報及びWO 91-07699号公報
にはCD−3またはCD−4を固体添加し、他の成分は
アクチベーターとして液剤添加する方法が開示されてい
るが、本特許は再生に関するものであり、特にノーオー
バーフローに限りなく近い低補充に関する発明であり現
像液からイオン交換樹脂によりブロマイドイオンやクロ
ライドイオンを吸着除去したのち不足成分であるアルカ
リ剤アクチベーターや固形または少量の濃厚発色現像主
薬を添加しボリュームを増加させずに成分を添加するた
めの方法である。
【0038】本発明では、処理剤の補充を予め分割秤量
し、個包装した固体処理剤を直前に包装を開封して処理
槽内へ投入する操作だけで行い処理槽内で溶解する事に
より補充液を予め溶解する作業をなくしメンテナンスフ
リーにて補充するためのものであり、上記発明とは目的
を全く異にするものであり、本発明を推測できるもので
はない。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、第1
に輸送上の危険や取扱い上の危険をもとなう液体ケミカ
ルをなくしユーザーへの煩雑な操作なしで固体ケミカル
の使用を可能ならしめた自動現像機の実用化を達成する
事である。
【0040】第2にユーザー自身の手作業による濃縮キ
ットの溶解作業をなくし完全自動化補充システムを完成
した自動現像機の達成にある。
【0041】第3に多くの内蔵補充タンクをなくしコン
パクト化された自動現像機の達成にある。
【0042】第4に液体補充液の貯蔵の必要性を一切な
くした処理安定性が向上した自動現像システムの達成に
ある。
【0043】第5に液体用ポリボトルの使用をなくした
プラスチックの包材の使用を低減した低公害システムを
達成することにある。
【0044】第6に固体ケミカルを個別包装し、それを
自動現像機にセットし、その後包装を開封して投入する
ことにより、固体ケミカル自体の保存性が大幅に向上
し、その投入方法を含めた自動現像機システムの達成に
ある。
【0045】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明者等は以下の構成により上記問題が解決でき達
成されることを見いだした。
【0046】上記目的は、露光されたハロゲン化銀感光
材料を処理する処理液を収容し、該感光材料を処理する
処理部と該処理部との間を処理液が流通する処理剤投入
部を有する処理槽と予め一定量に分割秤量して、合成樹
脂フィルムにより個別にピロータイプ包装した固体処理
剤を収納する収納手段と、前記処理剤投入部に前記分割
秤量された固体処理剤を投入する供給手段と、前記ハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理情報を検出する処理量検知
手段と、前記検知手段により検知された前記ハロゲン化
銀写真感光材料の処理量情報に応じ前記供給手段を制御
作動させ固体処理剤を投入する制御手段とを有し、か
つ、前記固体処理剤供給手段が前記ピロータイプ包装材
料を開封した後固体処理剤を投入するものであるハロゲ
ン化銀写真感光材料用自動現像機によって達成される。
【0047】
【作用】本発明者らはタンクに直接固体化処理剤を投入
する事に関し、膨大な実験を重ね、各処理液について写
真性能を変動させないために一回に加えられる最適な処
理剤補充量を求めた。この最適補充量は自動現像機の処
理槽の大きさ即ち処理液の容量に依存したものと思われ
ていたが固体ケミカルの溶解し難い特性をうまく利用す
ることにより、一度に添加しても急激に濃度は上昇せ
ず、補充水を溶解に合せて注入することができ、極めて
安定な写真性能を創出できる利点があることを発見し
た。溶かしてから使用しなければというのは常識の壁で
あったことが分かった。
【0048】一回に投入される処理剤量は、0.1〜50gが
好ましく、カラー用発色現像液では1〜20gが、定着液
や、漂白定着液では5〜50gが、安定液では0.1〜10g
が、黒白現像液では0.5〜20gが特に好ましく、この範囲
の固体処理剤を一般的な小型現像機の処理槽に直接投入
し、ゆっくり溶解させながら処理した場合でも写真状態
には悪影響を与えない。何故なら前記したように固体処
理剤は急激には溶解せずゆっくり溶解するために一回に
添加する量が多くても処理しながら消費される量と見合
った組成にバランスされ安定した処理性能を示すからで
ある。補充水を溶解に合せて注入することでも写真性能
を一定とすることができることが分かった。この事は、
誰も気がつかなかった驚くべき発見であった。又本発明
では、固体処理剤は処理槽に直接投入されるが、処理液
は常に処理温度に温調されており、ほぼ一定の温度に維
持されている。即ち溶解スピードは年間を通じほぼ一定
であるため計算された固体処理剤の投入と成分のバラン
ス化が達成されるわけである。この事は冷水で溶解する
ときに見られる不溶解現象が現れないという大きな利点
をあわせて発揮する事が発見された。本発明者らが命名
した不溶解現象とは、固体処理剤を冷水に一度に投入
し、ゆっくりかほとんど撹拌をしないとき起こる固化現
象であり、一見ガラス化状態となることを指し、一旦ガ
ラス化すると強力に撹拌しても長時間溶解しないことが
判明した。これに対し自動現像機の処理温度での温水溶
解では固体処理剤をどんどん投入しても順次、溶解して
いくという現象が発見され、本発明の完成に至ったわけ
である。
【0049】本発明において補充水供給手段を設けるこ
とが望ましいが、固体処理剤の投入を制御するに必要な
写真感光材料の処理量検知段によって同じように制御す
ることが望ましい。但し補充水は固体処理剤を溶解する
ための水ではないことを強調しておく。即ち、固体処理
剤は本来処理によって不足した消費成分を補うためのも
のであり、補充水は処理によって溶出した反応抑制成分
を薄めて写真性能を一定にすることを目的にしたもので
あり、働きは全く逆のものである。従来はたまたま薬品
を溶解するために水を使用していたが、本来の目的は前
記した如く、写真材料によって持ち出された水分とタン
ク表面から蒸発した水分を補いながら、反応によって溶
出する蓄積成分を薄めるためのものである。従って固体
処理剤の投入とは別個に制御されることも出来るが、処
理量検知手段によって制御すればセンサーが省略でき好
ましい。
【0050】従って固体処理剤を直接処理槽に投入する
本発明においては従来補充液を調整するために必要だっ
ただけの水は不用となり結果的にはオーバーフローが減
少させられるという副次効果が大きいことがわかった。
従来、補充液を予め調整しなければという常識があった
ため、可能な限り濃厚化し補充液として成分補償を行っ
てきた。濃厚化すればするほど補充量を減少でき、環境
上問題となるオーバーフロー廃液を減少させうるという
事がわかっていても、処理薬品の溶解度が大きな壁とな
って達成出来なかったものである。本発明によって薬品
は実質的にタンク液濃度にしかならず、タンク液以上の
高濃度状態は存在せず、補給は必要な処理薬品のみであ
るから、全くオーバーフローなく補充を行う事も可能で
ある。
【0051】しかしながら、前記した如く反応抑制成分
の蓄積、特に現像液中のハロゲン化物イオンや定着液や
漂白定着液中の銀イオンの濃度を低下させるために補充
水を用いることが好ましい。又この補充水はこれらの反
応抑制成分を薄める目的と写真材料により持ち出された
りタンク表面から蒸発によって失われた各処理液の水分
を独立して補う事ができこの事が本発明の処理安定性を
著しく高め貢献をしている。
【0052】従って補充水を供給するために使用する制
御情報は、処理する写真材料の処理量(例えば面積)と
稼働時間、温調時間、停止時間、設置場所の環境温度と
湿度(相対湿度)、固体処理剤の溶解速度等があげら
れ、これらの情報によって補充水の添加量が制御されれ
ば、処理槽中の薬品成分は理想状態で管理する事ができ
ることになり、写真性能上は画期的な管理方法と言え
る。何故なら、従来低補充を進めれば進める程各タンク
からの蒸発の影響で処理剤成分が濃厚化してしまい大き
な問題となっていた。一般に蒸発を補正するためには補
充液を薄め多量に補充することが最も好ましい方法であ
るが、これはオーバーフロー廃液を増加させ環境上好ま
しくないという欠点があり、これゆえに低補充化が進め
られてきた。補充液を蒸発補正に使用すれば処理してい
ないのに補充液が入ってしまうことと同じでありやはり
成分濃度がくるってしまう。そこで朝液面が下った分、
水を補給し液面合せをするやり方が一般的であったが、
これは蒸発分を水で補給しているのではなく温度が変化
して体積が縮小したタンク内の処理液に水を加えている
だけであり何ら根本解決には至っていなかった。
【0053】正しい蒸発補正は成分が写真材料による消
費以外では変わらないようすることであり、処理しても
処理しなくてもタンク液温度とタンク表面の蒸気圧によ
って生じる蒸発した水分をその蒸発した量に応じ補給を
する事である。
【0054】即ち本発明では補充水の供給は以下の三つ
の目的のために行われる。に感光材料が処理される際
の反応によって溶出する蓄積有害抑制成分を希釈し濃度
を一定とすることを目的とし、に処理した写真材料に
よって持ち出される水分あるいは前液から持ち込まれた
不要薬品を希釈し薄めるための目的、にタンク表面か
ら蒸発した水分を補給する目的のために補給される、も
のであり上記の目的のために必要な情報検知がされこの
情報によってあらかじめ設定された水補給手段が制御作
動されて実行される。この方法は従来全くなかった新し
い方法であり、本発明によって可能となったものであ
る。本発明のこの水補給手段により処理安定性が飛躍的
に向上することが見い出された。本発明では、固体処理
剤はあらかじめ一定量に分割秤量個別に包装される。こ
のために本発明の自動現像機での処理は補充精度が高く
極めて安定な連続処理性能が発揮される。従来の補充液
供給補充システムではベローズポンプにより補充が行わ
れるがこのポンプの精度は一定ではなく精密な補充制御
には本来向いていない。一方、本発明の場合の固体処理
剤は例えば処理剤生産工場で一定量に秤量分割されて、
生産されており補充制御は固体処理剤を投入するかしな
いかのON/OFF制御であるため補充によるバラツキ
はない。従って処理剤供給の精度は飛躍的に高くこれに
よっても安定な処理性能が得られる。本発明の固体処理
剤は、粉末、顆粒、錠剤、丸薬などいずれでも良く、こ
れらの混合でも問題はない。又危険物とならない水のよ
うな安全なものでは液状のものを併用しても本発明の目
的は達成される。
【0055】本発明でいう固体処理剤とは、前記した如
き粉末処理剤や錠剤、丸薬、顆粒の如き固形処理剤など
であり、必要に応じ防湿加工を施したものである。ペー
ストやスラリー状は半液状で保存安定性に劣り、又輸送
状の危険をともない規制を受けるような形状のものを除
くものであり、これらは本発明の固体処理剤には含まれ
ない。
【0056】本発明でいう粉末とは、微粒結晶の集合体
のことをいう。本発明でいう顆粒とは、粉末に造粒工程
を加えたもので、粒径50〜5000μmの粒状物のことをい
う。本発明でいう錠剤とは、粉末又は顆粒を一定の形状
に圧縮成型したもののことを言う。
【0057】本発明でいうピロータイプ包装とは小袋包
装形式の一種で、縦の貼合せ目を背の中央におき上下端
を圧着したものであり、ラミネートなど片面接着の材料
では背貼りを合掌貼りにした方式を意味する。巻取包装
紙を縦に筒状に成型して背貼りし、上方から充填して底
と口をシールする製袋充填機で高能率に包装できる。
【0058】図20にピロータイプ包装の一例を示した。
996が正面図997が上方からみた図、998が横からみた図で
ある。
【0059】また一般に呼ばれるスティク包装(図12)
もピロータイプ包装の一例である。
【0060】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。
【0061】上記固体処理剤の中でも錠剤である方が、
補充精度が高くしかも取扱い性が簡単であることから好
ましく用いられる。
【0062】写真処理剤を固体化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成
型化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結着
剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の
手段が採用できる(特願平2-135887号、同2-203165号、
同2-203166号、同2-203167号、同2-203168号、同2-3004
09号参照)。
【0063】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
体処理剤を造粒した後打錠工程を行い形成する方法であ
る。単に固体処理剤成分を混合し打錠工程により形成さ
れた固体処理剤より溶解性や保存性が改良され結果とし
て写真性能も安定になるという利点がある。
【0064】錠剤形成のための造粒方法は転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造
粒、噴霧乾燥造粒等公知の方法を用いることが出来る。
錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は造粒
物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆ
る偏析が起こりにくいという点で、100〜800μmのもの
を用いることが好ましく、より好ましくは200〜750μm
である。さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上が±10
0〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。次に得られ
た造粒物を加圧圧縮する際には公知の圧縮機、例えば油
圧プレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機、プリ
ケッテングマシンを用いることが出来る。加圧圧縮され
て得られる固体処理剤は任意の形状を取ることが可能で
あるが、生産性、取扱い性の観点から又はユーザーサイ
ドで使用する場合の粉塵の問題からは円筒型、いわゆる
錠剤が好ましい。
【0065】さらに好ましくは造粒時、各成分毎例えば
アルカリ剤、還元剤、漂白剤、保恒剤等を分別造粒する
ことによって更に上記効果が顕著になる。
【0066】錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭
51-61837号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許1
213808号等の明細書に記載される一般的な方法で製造で
き、更に顆粒処理剤は、例えば、特開平2-109042号、同
2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号等の明細書に
記載される一般的な方法で製造できる。更にまた粉末処
理剤は、例えば、特開昭54-133332号、英国特許725892
号、同729862号及びドイツ特許3733861号等の明細書に
記載されるが如き一般的な方法で製造できる。
【0067】上記の固体処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、本発明の目的の効果の点から錠剤である場合
1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好ましく1.0g/cm3より大きいと得
られる固体物の強度の点で、2.5g/cm3より小さいと得ら
れる固体物の溶解性の点でより好ましい。固体処理剤が
顆粒又は粉末である場合嵩密度は0.40〜0.95g/cm3のも
のが好ましい。
【0068】本発明に用いられる固体処理剤は発色現像
剤、黒白現像剤、漂白剤、定着剤、漂白定着剤、安定剤
等写真用処理剤に用いられるが、本発明の効果とりわけ
写真性能を安定化させる効果が大きいのは発色現像剤で
ある。
【0069】又液体危険物の規制を除外できるのは黒白
現像剤、発色現像剤、漂白剤、漂白定着剤、安定剤であ
る。
【0070】本発明の実施態様からすれば全処理剤が固
体処理剤化されていることが最も好ましいが、少なくと
も発色現像剤を固体化することが好ましい。すなわち発
色現像剤成分には相互に化学的反応を起こす成分が多数
含まれ、又有害成分も含まれていることから本発明の効
果が最も顕著に表われる。更に好ましくは発色現像剤以
外に漂白定着剤、又は、漂白剤、及び定着剤が固体処理
剤化されていることである。これらは従来から液体分包
キットで輸送上の危険が問題視されているものである。
【0071】本発明に用いられる固体処理剤はある処理
剤の1部の成分のみ固体化することも本発明の範囲に入
るが、好ましくは該処理剤の全成分が固体化されている
ことである。各成分は別々の固体処理剤として成型さ
れ、同一個装されていることが望ましい。又別々の成分
が定期的に包装でくり返し投入される順番に包装されて
いることも望ましい。
【0072】処理量情報に応じて各処理槽に補充する処
理剤全てを固体処理剤として投入することが好ましい。
補充水が必要な場合には、処理量情報又は別の補充水制
御情報にもとづき補充水が補充される。この場合処理槽
に補充する液体は補充水のみとすることが出来る。つま
り、補充が必要な処理槽が2種類以上の複数であった場
合に、補充水を共有することによって補充用液体を貯留
するタンクは1つで済み、自動現像機のコンパクト化が
図れる。特に補充水タンクは外部に1個外置きで置くこ
とが自現機をコンパクトにするためには好ましい方法で
ある。
【0073】発色現像剤を固体化する場合、アルカリ
剤、発色剤及び還元剤全てを固体処理剤化し、かつ錠剤
の場合には少なくとも3剤以内最も好ましくは1剤にす
ることが、本発明に用いられる固体処理剤の好ましい実
施態様である。又2剤以上に分けて固体処理剤化した場
合は、これら複数の錠剤や顆粒が同一包装されているこ
とが好ましい。
【0074】本発明に係わる包装としては下記のような
素材を用いて実施できる。
【0075】合成樹脂材質としては、ポリエチレン(高
圧法、低圧法どちらでもよい)、ポリプロピレン(無延
伸、延伸どちらでもよい)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ナイロン(延伸、無延伸)、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ビニロン、エバ
ール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、その他
のポリエステル、塩酸ゴム、アクリロニトリルブタジエ
ン共重合体、エポキシ−リン酸系樹脂(特開昭63-63037
号に記載のポリマー、特開昭57-32952号記載のポリマ
ー)の何であってもよい。又はパルプでも良い。
【0076】これらは通常、そのフィルムを積層接着す
るが、塗布層としてもよい。
【0077】さらには、各種ガスバリアー膜を用いる
と、より好ましい。
【0078】また、これらの積層膜の合計の酸素透過率
は50ml/m224hr/atm以下(20℃65%RHで)、より好まし
くは30ml/m224hr/atm以下であることが好ましい。
【0079】これらの積層膜の膜厚の合計は、1〜2000
μm、より好ましくは10〜1000μm、さらに好ましくは
50〜1000μmであることが好ましい。
【0080】以上の合成樹脂フィルムは1層の(高分
子)樹脂膜であってもよいし、2以上の積層(高分子)
樹脂膜であってもよい。
【0081】本発明の条件に適う1層の高分子樹脂膜と
しては、例えば、(1) 厚さ0.1mm以上のポリエチレンテ
レフタレート(PET)、(2) 厚さ0.3mm以上のアクリ
ロニトリルブタジエン共重合体、(3) 厚さ0.1mm以上の
塩酸ゴム等が挙げられ、中でもポリエチレンテレフタレ
ートは耐アルカリ性、耐酸性の点でも優れているため、
本発明に好適に用い得る。
【0082】次に、本発明の条件に適う積層の高分子樹
脂膜としては、例えば、(4) PET/ポリビニルアルコ
ール・エチレン共重合体(エバール)/ポリエチレン
(PE)、(5) 延伸ポリプロピレン(OPP)/エバー
ル/PE、(6) 未延伸ポリプロピレン(CPP)/エバ
ール/PE、(7) ナイロン(N)/アルミ箔(Al)/
PE、(8) PET/Al/PE、(9) セロファン/PE
/Al/PE、(10)Al/紙/PE、(11)PET/PE
/Al/PE、(12)N/PE/Al/PE、(13)紙/P
E/Al/PE、(14)PET/Al/PET/ポリプロ
ピレン(PP)、(15)PET/Al/PET/高密度ポ
リエチレン(HDPE)、(16)PET/Al/PE/低
密度ポリエチレン(LDPE)、(17)エバール/PP、
(18)PET/Al/PP、(19)紙/Al/PE、(20)P
E/PVDCコートナイロン/PE/エチルビニルアセ
テート・ポリエチレン縮合物(EVA)、(21)PE/P
VDCコートN/PE、(22)EVA/PE/アルミ蒸着
ナイロン/PE/EVA (23)アルミ蒸着ナイロン/N/PE/EVA (24)OPP/PVDCコートN/PE、(25)PE/PV
DCコートN/PE、(26)OPP/エバール/LDP
E、(27)OPP/エバール/CPP、(28)PET/エバ
ール/LDPE、(29)ON(延伸ナイロン)/エバール
/LDPE、(30)CN(未延伸ナイロン)/エバール/
LDPE等があり、中でも上記(20)〜(30)が好ましく用
いられる。
【0083】さらに具体的な包装材料の構成としては処
理剤に接する側を内面とすれば、内面から順に、 PE/主体となる板紙/PE/Al/エポキシ−リン酸
系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/PE PE/K−ナイロン/PEまはた接着剤/Al/PE/
板紙/PE、 PE/ビニロン/PEまたは接着剤/Al/PE/板紙
/PE PE/塩化ビニリデン/PEまたは接着剤/Al/PE
/板紙/PE PE/ポリエステル/PEまたは接着剤/Al/PE/
板紙/PE ポリプロピレン/K−ナイロン/ポリプロピレン/Al
/ポリプロピレン/板紙/ポリプロピレンなどがある。
【0084】処理剤を水溶性フィルムないし結着剤で包
装または結着ないしは被覆する場合、水溶性フィルムな
いし結着剤は、ポリビニルアルコール系、メチルセルロ
ース系、ポリエチレンオキサイド系、デンプン系、ポリ
ビニルピロリドン系、ヒドロキシプロピルセルロース
系、プルラン系、デキストラン系及びアラビアガム系、
ポリ酢酸ビニル系、ヒドロキシエチルセルロース系、カ
ルボキシエチルセルロース系、カルボキシメチルヒドロ
キシエチルセルロースナトリウム塩系、ポリ(アルキ
ル)オキサゾリン系、ポリエチレングリコール系の基材
からなるフィルムないし結着剤が好ましく用いられ、こ
れらの中でも、特にポリビニルアルコール系及びプルラ
ン系のものが被覆ないしは結着の効果の点からより好ま
しく用いられる。
【0085】好ましいポリビニルアルコールは極めて良
好なフィルム形成材料であり、ほとんどの条件下で良好
な強度及び柔軟性を有する。フィルムとして注型する市
販のポリビニルアルコール組成物は分子量及び加水分解
の程度が様々であるが、分子量が約10000ないし約10000
0であることが好ましい。加水分解の程度とは、ポリビ
ニルアルコールの酢酸エステル基が水酸基に置換される
割合である。フィルムに適用するには、加水分解の範囲
は通常約70%から100%までである。このように、ポリ
ビニルアルコールという言葉は通常ポリ酢酸ビニル化合
物を含む。
【0086】これら、水溶性フィルムの製造法は、例え
ば、特開平2-124945号、特開昭61-97348号、同60-15824
5号、特開平2-86638号、特開昭57-117867号、特開平2-7
5650号、特開昭59-226018号、同63-218741号及び同54-1
3565号明細書等に記載されるが如き一般的な方法で製造
される。
【0087】更にこれら水溶性フィルムはソルブロン
(アイセロ化学社製)、ハイセロン(日合フィルム社
製)、或いはプルラン(林原社製)の名称で市販されて
いるものを用いることができる。また、クリス・クラフ
ト・インダストリーズ(Chris Craft Industries)In
c.のMONO-SOL部門から入手できる7-000シリーズのポ
リビニルアルコールフィルムは、約34度Fないし約200
度Fの水温において溶解し、無害で、高度の化学的抵抗
性を示すものであり、特に好ましく用いられる。
【0088】上記水溶性フィルムの膜厚は固体処理剤の
保存安定性、水溶性フィルムの溶解時間及び自動現像機
内での結晶析出の点で10〜120μのものが好ましく用い
られ、特に15〜80μのものが好ましく、とりわけ特に20
〜60μのものが好ましく用いられる。
【0089】また、水溶性フィルムは熱可塑性であるこ
とが好ましい。これは、ヒートシール加工や超音波溶着
加工が容易となるだけでなく、被覆効果もより良好に奏
するためである。
【0090】更に、水溶性フィルムの引張り強度は0.5
×106〜50×106kg/m2が好ましく、特に1×106〜25×10
6kg/m2が好ましく、とりわけ特に1.5×106〜10×106kg/
m2が好ましい。これら引張り強度はJIS Z-1521に記載
される方法で計測される。
【0091】又、本発明の実施においては、包装材が、
分解性プラスチック、特に生分解又は光分解性プラスチ
ックのものを用いることも好ましい。
【0092】前記生分解性プラスチックは、天然高分
子からなるもの、微生物産出ポリマー、生分解性の
よい合成ポリマー、プラスチックへの生分解性天然高
分子の配合等が挙げられ、光分解性プラスチックは、
紫外線で励起され、切断に結びつく基が主鎖に存在する
もの等が挙げられる。更に上記に掲げた高分子以外にも
光分解性と生分解性との二つの機能を同時に有したもの
も良好に使用できる。
【0093】これらの具体的代表例をそれぞれ挙げる
と、以下のようになる。
【0094】生分解性プラスチックとしては、 天然高分子 多糖類、セルロース、ポリ乳酸、キチン、キトサン、ポ
リアミノ酸、或いはその修飾体等 微生物産出ポリマー PHB−PHV(3-ヒドロキシブチレートと3-ヒドロキ
シバレレートとの共重合物)を成分とする「Biopol」、
微生物産出セルロース等 生分解性のよい合成ポリマー ポリビニルアルコール、ポリカプロラクトン等、或いは
それらの共重合物ないし混合物 プラスチックへの生分解性天然高分子の配合 生分解性のよい天然高分子としては、デンプンやセルロ
ースがあり、プラスチックに加え形状崩壊性を付与した
ものである。
【0095】また、の光分解性の例としては、光崩壊
性のためのカルボニル基の導入等があり、更に崩壊促進
のために紫外線吸収剤が添加されることもある。
【0096】この様な分解性プラスチックについては、
「科学と工業」第64巻第10号第478〜484頁(1990年)、
「機能材料」1990年7月号第23〜34頁等に一般的に記載
されるものが使用できる。また、Biopol(バイオポー
ル)(ICI社製)、Eco(エコ)(Union Carbide社
製)、Ecolite(エコライト)(Eco Plastic社製)、Ec
ostar(エコスター)(St.Lawrence Starch社製)、ナ
ックルP(日本ユニカー社製)等の市販されている分解
姓プラスチックを使用することができる。
【0097】上記防湿包装材は、好ましくは水分透過係
数が10g・mm/m2 24hr以下のものであり、より好ましくは
5g・mm/m2 24hr以下のものである。
【0098】固体処理剤を処理槽に供給する供給手段と
しては、予め秤量し分割されピロータイプ包装された所
定量の固体処理剤を感光材料の処理量に応じて包装体を
開封、取出す方法が必要である。所定量の固体処理剤は
外気及び隣の固体処理剤との通気性が遮断されるよう各
々が分割密封された包装体に収納されているため開封し
なければ防湿が保証されている。
【0099】実施様態として、固体処理剤を包むピロー
タイプ包装体の少なくとも一部が外力により開封可能と
なることが必須である。より好ましくは装置の簡易性メ
ンテナンス性を考慮して開封方法が、包装材料の一部を
残した切り込みもしくは破断である。又、開封後投入方
法は外部から圧縮力を加えることにより、強制的に固体
処理剤を押し出すことも可能だが、より好ましくは装置
の簡易性から重力による投入方法である。
【0100】供給開始信号は処理量の情報を検出するこ
とにより得る。更に得た供給開始信号に基づき開封する
ための駆動手段が動作する。又供給停止信号は所定量の
供給が完了した情報を検出することにより得る。更に得
た供給停止信号に基づき分離又は開封するための駆動手
段が停止するよう制御する。
【0101】上記固体処理剤の供給手段は感光材料の処
理量情報に応じて一定量の固体処理剤を投入する制御手
段を有しており、本発明においては重要な要件である。
すなわち、本発明の自動現像機においては各処理槽の成
分濃度を一定に保ち、写真性能を安定化させる為に必要
である。ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情報とは、
処理液で処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理量
あるいは、処理されたハロゲン化銀写真感光材料の処理
量あるいは処理中のハロゲン化銀写真感光材料の処理量
に比例した値であり、処理液中の処理剤の減少量を間接
的あるいは直接的に示す。感光材料が処理液中に搬入さ
れる前、後、あるいは処理液に浸漬中いずれのタイミン
グで検出されても良い。またプリンターによって焼き付
けられた感光材料量でもよい。さらに、処理槽に収容さ
れた処理液の濃度あるいは濃度変化であってもよい。又
処理液の乾燥後外部に出た量でも良い。 本発明の固体
処理剤を投入する場所は処理槽中であればよいが、好ま
しいのは、感光材料を処理する処理部と連通し、該処理
部との間を処理液が流通している場所であり、更に処理
部との間に一定の処理液循環量があり溶解した成分が処
理部に移動する構造が好ましい。固体処理剤は温調され
ている処理液中に投入されることが好ましい。
【0102】一般に自動現像機は温調のため、電気ヒー
ターにより処理液を温調しており、処理部としての処理
タンクと連結した補助タンクに熱交換部を設け、ヒータ
ーを設置しこの補充タンクには処理タンクから液を一定
循環量で送り込み、温度を一定ならしめるようポンプが
配置されている。
【0103】そして通常は処理液中に混入したり、結晶
化で生じる結晶異物を取り除く目的でフィルターが配置
され、異物を除去する役割を担っている。
【0104】この補助タンクの如き、処理部と連通した
場所であって、温調が施された場所に固体処理剤が投入
されるのが最も好ましい方法である。何故なら投入され
た処理剤のうちの不溶成分はフィルター部によって処理
部とは遮断され、固体分が処理部に流れ込み感光材料な
どに付着することは防止できるからである。
【0105】又、処理タンク内に処理部と共に処理剤投
入部を設ける場合には、不溶成部分がフィルムなどに直
接接触しないよう遮蔽物等の工夫をすることが好まし
い。
【0106】フィルターや濾過装置などの材質は一般的
な自動現像機に使用されるものは全て本発明では使用で
き、特殊な構造や材料が本発明の効果を左右するもでは
ない。
【0107】本発明は固体処理剤を処理槽に投入するこ
とで補充液をたくわえる為のタンク等が不要になり自現
機がコンパクトになる又循環手段を有する場合には、固
体処理剤の溶解性も非常に良好となる。
【0108】る。
【0109】
【実施例】
(実施例1)本発明を適用できる自動現像機(以下、単
に自現機という)の一例を図面に基づいて説明する。図
1は、自現機Aと写真焼付機Bとを一体的に構成したプ
リンタープロセッサーの概略図である。
【0110】図1において写真焼付装置Bの左下部に
は、未露光のハロゲン化銀写真感光材料である印画紙を
ロール状に収納したマガジンMがセットされる。マガジ
ンから引き出された印画紙は、送りローラR及びカッタ
ー部Cを介して所定のサイズに切断され、シート状印画
紙となる。このシート状印画紙は、ベルト搬送手段Bに
よって搬送され、露光部Eにおいて原画Oの画像を露光
される。露光されたシート状印画紙はさらに複数対の送
りローラRにより搬送され、自現機A内に導入される。
自現機Aでは、シート状印画紙は、処理槽である夫々発
色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1
E内(実質的に3槽構成の)をローラ搬送手段(参照記
号ナシ)により順次搬送され、それぞれ、発色現像処
理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。前記各処理
がなされたシート状印画紙は、乾燥部35において乾燥さ
れて機外に排出される。
【0111】なお、図中の一点鎖線は、ハロゲン化銀写
真感光材料の搬送経路を示す。また、実施例において
は、感光材料はカットされた状態で自現機A内に導かれ
るものであるが、帯状で自現機内に導かれるものであっ
てもよい。その場合、自現機Aと写真焼付機Bとの間
に、感光材料を一時的に滞留させるアキュムレータを設
けると処理効率が上がる。また、本願発明に係る自現機
は、写真焼付機Bと一体的に構成しても、自現機単体だ
けでもよいことは言うまでもない。また、本発明に係る
自現機によって処理されるハロゲン化銀写真感光材料
は、露光済の印画紙に限られるものでははなく、露光済
のネガフィルム等でもよいことは言うもでもない。ま
た、本発明の説明として、発色現像槽、漂白定着槽、安
定槽を有する実質的に3槽構成の自現機について行う
が、これに限られるものではなく、発色現像槽、漂白
槽、定着槽、安定槽を有する実質的に4槽構成の自現機
であっても本発明は適用できるものである。
【0112】図2は、図1の自現機AのI−I断面にお
ける処理槽である発色現像槽1Aの概略図である。な
お、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおいて
は、発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下、処理
槽1として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定着
槽1B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すこことと
する。なお、図には、構成をわかりやすくするために、
感光材料を搬送する搬送手段等は省略してある。また、
本例においては、固体処理剤として錠剤13を用いた場合
について説明する。
【0113】処理槽1は、感光材料を処理する処理部2
と、該処理部を形成する仕切壁の外側に一体的に設けた
錠剤13を供給する固体処理剤投入部11とを有する。これ
ら処理部2と固体処理剤投入部11とは連通窓が形成され
た仕切壁12により仕切られており、処理液は流通できる
ようになっている。そして投入部11には処理剤を受容す
る区分14を設けたので、固体のまま処理部12に移動する
ことがない。
【0114】筒状のフィルター3は、固体処理剤投入部
11の下方に交換可能に設けられ、処理液中の不溶物、例
えば紙くず等を除去する機能を果たす。このフィルター
3の中は、固体処理剤投入部11の下方壁を貫通して設け
られた循環パイプ4を介して循環ポンプ5(循環手段)
の吸引側に連通している。
【0115】循環系は、液の循環通路を形成する循環パ
イプ4、循環ポンプ5、および、処理槽1等で構成され
ていることになる。前記循環ポンプ5の吐出側に連通し
た循環パイプ4の他端は処理部2の下方壁を貫通し、該
処理部2に連通している。このような構成により、循環
ポンプ5が作動すると処理液は固体処理剤投入部11から
吸い込まれ、処理部2に吐出されて処理液は処理部2内
の処理液と混じり合い、再び固体処理剤投入部11へと入
る循環を繰り返すことになる。この循環流の流量は、1
分間当たりタンク容量に対して0.1(回転=循環量/タ
ンク容量)以上の流量であることが好ましく、より好ま
しくは、0.5〜2.0回転である。また、処理液の循環方向
は、図2に示した方向に限られる必要はなく、逆方向で
あってもよい。
【0116】廃液管6は、処理部2内の処理液をオーバ
ーフローさせるためのものであり、液面レベルを一定に
保つとともに、他の処理槽から感光材料に付着して持ち
込まれる成分や、感光材料から浸み出す成分が貯留し、
増加することを防ぐのに役立つ。
【0117】棒状のヒータ7は、固体処理剤投入部11の
上方壁を貫通して固体処理剤投入部11内の処理液中に浸
漬するよう配設されている。このヒータ7は、処理槽1
内の処理液を加温するものであり、換言すると処理槽1
内の処理液を処理に適した温度範囲(例えば20〜55℃)
に保持する温度調整手段である。
【0118】処理量情報検知手段8は、自現機の入口に
設けられ、処理される感光材料の処理量を検出するため
に用いられる。この処理量情報検知手段8は、左右方向
に複数の検出部材を配してなり、感光材料の幅を検出す
るとともに、検出されている時間をカウントするための
要素として機能する。感光材料の搬送速度は機械的に予
め設定されているので、幅情報と時間情報とから感光材
料の処理面積が算出できる。なお、この処理量情報検出
手段は、赤外線センサー、マイクロスイッチ、超音波セ
ンサー等の感光材料の幅および搬送時間を検出できるも
のであればよい。また、間接的に感光材料の処理面積が
検出できるもの、例えば図1のようなプリンタープロセ
ッサーの場合、焼付を行った感光材料の量、あるいは、
予め決まっている面積を有する感光材料の処理数を検出
するものでもよい。さらに、検出するタイミングは、本
例では処理される前であるが、処理した後、あるいは処
理液中に浸漬されている間でも良い(このような場合
は、処理量情報検知手段8を設ける位置を処理後に検出
できる位置や処理中に検出できる位置に適宜変更するこ
とによりできる)。さらに、検出される情報として、上
述の説明では、感光材料の処理面積について述べたが、
これに限られるものではなく、処理される、処理され
た、あるいは、処理中の感光材料の処理量に比例した値
であればよく、処理槽に収容された処理液の濃度あるい
は濃度変化等であってもよい。また、処理量情報検知手
段8は、各処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎に設
ける必要はなく、1台の自現機に対して1つ設けること
が好ましい。
【0119】収納手段であるカートリッジ15に収納され
た固体処理剤を処理槽に投入する処理剤供給手段17は、
濾過部(区分)14の上方に配設され、感光材料が処理さ
れると処理量情報検知手段8によって検知し、ある一定
量に達したときに、処理剤供給制御手段9により信号が
送られ搬送ローラ20が回転し、固体処理剤13の入った包
装体23を固体処理剤13が処理槽フィルター部702の上部
の位置にくるまで移動させ停止する。このとき包装体23
の先端はしごきローラ21に入っている。
【0120】包装体を移動させる方法は包装体23に予め
設けられたノッチを検出する方法、印刷柄の検出、包装
体の処理検出等どんな方法でも良いか要は必要数の固体
処理剤13を精度良く検出すれば良い。次にセラミック製
カッター24が包装体23を切断する。切断が終了するとし
ごきローラ21及び搬送ローラ22が回転し固体処理剤13は
しごきローラ21によりしごかれ排出口を通過し自動現像
機の処理槽フィルター部3に投入される。カットされた
廃棄包装体25は搬送ローラ22より排出され廃棄箱26に入
る。この廃棄箱602は使用済みの包装体収納箱を再使用
するのが好ましい。
【0121】なお、本願発明では、固体処理剤13を固体
処理剤受容部11内の濾過部(区分)14に供給したが、供
給される場所は処理槽1内であればどこに供給されても
よく、即ち、本願発明では処理液を用いて固体処理剤を
溶解できればよく、感光材料の処理量情報に応じた成分
が確実に投入され、処理槽1内の処理液の処理特性を一
定に保つことが必要なのであるが、より好ましくは、処
理液の循環経路内に固体処理剤が供給されることがよ
い。また、この処理剤供給手段17は、自現機の処理槽内
や外気の湿気、処理液の飛散したものが、処理槽に供給
される前の固体処理剤と接触しないようにされているこ
とが好ましい。
【0122】濾過手段(区分)14は、固体処理剤投入部
11内の処理液に浸漬され、処理剤供給手段17によって供
給された錠剤13による不溶成分、例えば錠剤13中に混入
していた溶解しない成分、錠剤13が崩壊してできる錠剤
13の塊など、錠剤13のみならず固体処理剤由来のものが
感光材料に付着すると出来上がった画像に傷をつけてし
まったり、付着した箇所の処理不足等の原因となるもの
を、除去するものである。この濾過手段(区分)14は樹
脂で加工されている。なお、濾過手段(区分)14は固体
処理剤投入部11内に設けることは必須ではなく、処理剤
供給手段17によって供給される錠剤13が図1に示す感光
材料の搬送経路、あるいは、処理部2内の処理液に投入
されるようにすればよいものである。
【0123】処理剤供給制御手段9は、処理剤供給手段
17を制御するものであり、処理量情報検知手段8によっ
て検出された感光材料の処理量情報(本実施例では処理
面積)が所定の一定値に達すると処理剤供給手段17に処
理剤供給信号を発するものである。なお、処理剤供給制
御手段9は、処理量情報に応じて必要な処理剤量を固体
処理剤投入部11に供給するよう処理剤供給手段17を制御
すればよい。
【0124】補充水供給手段42は、補充水を貯える補水
タンク43から処理剤被投入部11に補充水(補水)を補給
する手段であって、ポンプ、温調機等からなる温水補給
装置32、電磁弁33、補水管36を有する。この補充水供給
手段42は、写真材料によって持ち出された水分とタンク
表面から蒸発した水分を補いながら、反応によって溶出
する累積抑制成分を薄めるためのものである。また、各
処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎に補水タンクや
補水ポンプを設けてもよいが、補給される補充水はいず
れの槽においても同じ補充水を用いて、1つの補水タン
クにすると自現機がコンパクトになり、さらに好ましく
は、補水タンクと補水ポンプを自現機に1つだけ設け、
補水する経路(パイプ等)に電磁弁を設けて各処理槽に
必要なときに必要量が補給されるようにする、あるい
は、補水用のパイプの径の太さを調整して補給量を加減
する、ことにより、補水タンク43と補水ポンプを自現機
に1つだけ設けることができ、さらにコンパクトにな
る。なお、夫々処理槽である安定槽1C,1Dに関して
は、それぞれ安定槽1D,1Eからオーバーフローした
安定液を供給することにより、補充水供給手段を省くこ
とも可能となる。また、補水タンクの補充水は、温調さ
れていることが好ましい。
【0125】補給される水は、井戸水、水道水等の一般
的な水ばかりでなく、イソチアゾリン系、塩素放出化合
物等の防黴剤や若干の亜硫酸塩キレート剤等を含有する
ものアンモニアや無機塩等を含有するもの等、写真性能
に影響がないものであれば公知の化合物、方法を用いる
ことができる。
【0126】この補充水制御手段は、設置場所の環境温
度・湿度(相対湿度)により予じめプログラムされた蒸
発補水設定手段23により補充水供給手段42を制御するお
よび/または処理量情報検知手段8により検出された処
理量情報等に応じて補充水供給手段42を制御する制御手
段である。なお、この補充水供給制御手段は、処理量情
報検知手段8により検出された処理量情報に応じること
に限られず、処理剤供給手段17により処理剤が供給され
たという情報に応じて制御してもよい。
【0127】次に、図2に基づいて、本願発明の動作を
説明する。露光済の感光材料は、自現機Aの入口におい
て処理量情報検知手段8により処理量情報が検出され
る。処理剤供給制御手段9は、処理量情報検知手段8に
より検出された処理量情報に応じて、処理される感光材
料の面積の累積が所定の面積に達すると、処理剤供給手
段17に供給信号を発する。供給信号を受けた処理剤供給
手段17は、カッター24により包装体23を切断して、錠剤
13を固体処理剤投入部11内の濾過手段(区分)14に供給
する。供給された錠剤13は、固体処理剤投入部11内の処
理液によって溶解するが、循環手段によって固体処理剤
投入部11→循環ポンプ5→処理部2→連通窓→固体処理
剤投入部11と循環している処理液により溶解が促進され
る。一方、検出された感光材料は、発色現像槽1A、漂
白定着槽1B、安定槽1C,1D,1E内をローラ搬送
手段により順次搬送される(図1の自現機A参照)。な
お、夫々処理槽である発色現像槽1A、漂白定着槽1
B、安定槽1C,1D,1Eそれぞれに、処理剤供給手
段17を備え、それぞれ同時に供給してもよい。また、そ
れぞれの供給手段により供給されるタイミングは各々別
々であってもよく、さらに、処理剤供給制御手段9によ
り処理剤供給手段が制御されるための所定の面積は、各
処理槽1A,1B,1C,1D,1E同じであってもよ
いが、それぞれ異なっていてもよいことはいうまでもな
い。
【0128】本例に限らず以下に説明する例において、
漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおいては、
発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下で処理槽1
として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定着槽1
B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すここととし、
図中の図番で、前述した図2と同じ機能をもつものは同
じ番号とするので、ここではその説明を省略し、さら
に、構成をわかりやすくするために、感光材料を搬送す
る搬送手段等は省略してある。なお本例において濾過手
段を好しい例として記載したが、本発明においては濾過
手段がなくても本発明の効果を十分奏することができ
る。
【0129】以上、各種の処理槽を含む自現機について
示したが処理槽として、現像液を収容するための現像
槽、定着液を収容するための漂白槽、漂白定着液を収容
するための漂白定着槽、定着液を収容するための定着槽
及び安定液を収納するための安定槽を含み、且つ、少な
くとも、前記収納手段及び/又は固定手段、前記供給手
段、及び前記制御手段は前記それぞれの処理槽毎に設け
られているカラーネガフィルム用の自動現像機及び処理
槽として現像液を収容するための現像槽、定着液を収容
するための定着槽を含み且つ、少なくとも前記収納手段
及び/又は固定手段、前記供給手段及び前記制御手段は
前記それぞれの処理槽毎に設けられている黒白ハロゲン
化銀写真感光材料用自動現像機についても本発明の効果
が認められた。
【0130】(実施例2)従来の処理剤のキット形態を
表1、表2、表3に示す。
【0131】
【表1】
【0132】
【表2】
【0133】表中EDTA・Fe塩はエチレンジアミン4酢酸
第2鉄アンモニウムを表し、EDTA−4Hは、エチレンジ
アミン4酢酸を表す。
【0134】
【表3】
【0135】本発明の処理剤の形態を表4、表5、表6
に示す。
【0136】
【表4】
【0137】
【表5】
【0138】表中、EDTA-Fe塩はエチレンジアミン四酢
酸第2鉄アンモニウム塩を表わす。
【0139】
【表6】
【0140】次に本発明による処理剤を表7及び表8に
より説明する。
【0141】
【表7】
【0142】
【表8】
【0143】ここではカラーペーパー用の処理剤を例に
して説明する。従来の処理剤は、液体パートにしてミニ
ラボ設置店の店頭で溶解操作を簡単にする目的で各添加
素材を濃厚化してある。この様な場合、長期に安定であ
る素材を組み合わせて数種類のパートにしてある。
【0144】これらのキットはいくら濃厚化しても薬品
本来の溶解度に限定され、本来必須である薬品素材の他
に水を添加する事になる。
【0145】特に不必要な水を、混合する事は、極端な
事を言うと水を運んでいる事になり、運送費への負荷も
大きくなる。
【0146】それにひきかえ本発明の処理剤は固体化さ
れており、水の混合が全く不要であるので本来必須の薬
品素材のみの処理剤形態をとり得る。したがって表1〜
3と表4〜6を比較すると同じ処理量の感材に対する補
充剤の重量を、発色現像補充剤で46%に、漂白定着補充
剤で23%にスーパースタビライザーで23%に減少でき
る。
【0147】次に表7は本発明の処理剤の特徴について
表したものであるミニラボ処理剤、ミニラボクイック処
理剤、大ラボ処理剤で表7の様なパート構成を取る事が
一般的である。
【0148】従来の処理剤は、一端処理剤を補充液とし
て溶解し感材処理量に合せ補充するミニラボクイック処
理剤、大ラボタイプは、徐々に低補充化がされ、タンク
液と補充液の濃度差が徐々に大きくなっている。
【0149】補充液の濃度を高くする事は限界がある。
発色現像液ではタンク液の約1.7倍、漂白定着液(ここ
には示していないがネガ処理の漂白能を有する液も同様
である)はタンク液の約2.2倍が溶解度の関係から限界
である。
【0150】前記以上の濃度にすると補充液が保存され
た場合、発色現像補充液では発色現像主薬の析出、漂白
定着剤では、エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄塩の析
出が起る。特に温度の影響を受け易く補充タンクの周辺
の温度が10℃以下になる冬季にトラブルを起こしてしま
う。
【0151】又、液体キットの保存性を考慮してキット
のパートを構成する為、物によってはpHが極端に低い
場合や極端に高い値を取る事になる。従って、作業者は
キット液の取り扱い性に注意を払う必要があった。
【0152】キット液を漏らしたり、衣服につけたり、
皮膚につけた場合、思わぬ事故が起こる事になる。即
ち、pHの低いキット液や高いキット液を漏らし、金属
部位に接触させると錆びたり、衣服につくと、その部分
が破損し、皮膚につくとその部分がカブしたり、湿疹を
起こしたりする。
【0153】又、処理剤を運送する場合に於いて、法律
上の規制を受ける。
【0154】即ち、UN(国際連合)規則等で定められ
ており、船舶安全衛生法、航空法を守らなくてはなら
い。又航空機輸送の場合は、IATA規則も守らなくて
はならないパートが存在する。表中腐食性、輸送上の安
全性にX印を示したものは、該当キットの容器検査等を
クリアーした容器に充填しなくては輸送できない事とな
る。
【0155】また本発明の処理剤は、固体化されており
補充液として溶解する必要がなく、直接感材の処理量に
合せてタンク液に補給する態様がとれるので低補充化す
る場合においても消費成分の比率を高くするのみで、溶
解度に限定されない有利な構成をとれるので素材の析出
トラブル等の心配はない。
【0156】又キット形態が液体でないので重量も軽量
化でき、輸送費の負荷も小さくなる。更に腐触性、輸送
上の安全性に対する配慮が不必要となる。
【0157】(実施例3)コニカQAペーパータイプA
5(コニカ(株)社製)を像様露光した後、コニカビッグ
ミニラボBM−101(コニカ(株)社製)を図16に示され
ている切り落とし方式の投入装置用に改造しさらに表9
の処理工程となるように改造を加え連続処理を行った。
【0158】
【表9】
【0159】安定は3から1への向流方式であり、安定
−1のオーバーフロー液は全量漂白定着槽に流入され
た。また、感光材料1m2当りのキャリーオーバーは、全
ての槽で50ml/m2であった。
【0160】また、蒸発補正は温調時は、発色現像、漂
白定着、安定に各々9.0ml/時、7.2ml/時、14.1ml/時ず
つ1時間毎に行い、温調をしていない時には、各々3.8m
l/時、3.1ml/時、6.1ml/時ずつを積算し、温調開始時に
まとめて行った。
【0161】スタート時のタンク液は、コニカカラーQ
Aペーパー発色現像スタート剤82P-1B,(コニカ(株)社
製コニカカラーQAペーパー漂白定着スタート剤82P-2B
(同上),コニカカラーQAペーパー安定スタート剤82
P-3B(同上)を用いて作成した。
【0162】以下の操作(A〜G)に従ってカラーペー
パー用処理錠剤を作成した。
【0163】1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 現像主薬のCD-3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-〔β-
(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸塩]1200
gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉
砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約
7分間、50mlの水を添加することにより造粒した後、造
粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の
水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した
造粒物にポリエチレングリコール6000を150gを25℃、40
%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次にN-ラウロイルアラニンナトリウム4g
を添加し、3分間混合した後、得られた混合物を菊水製
作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打
錠機により1錠当たりの充填量を3.2gにして圧縮打錠を
行い、400個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤A
剤を作成した。
【0164】操作(B) ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩120g
を操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量は6.
0mlとし、造粒後、50℃で30分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4を添加し、25
℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分
間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タ
フプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1
錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、100個
のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤B剤を作成し
た。
【0165】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸
ナトリウム3.7g、臭化カリウム0.3g、ジエチレントリア
ミン5酢酸25g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム280
g、水酸化カリウム20g、マンニトール10.6gを(A)と
同様粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に
(A)と同様にして、水の添加量を20mlにして造粒を行
う。造粒後、造粒物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水
分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造
粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により
1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、100
個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤C剤を作成し
た。
【0166】操作(D) 炭酸カリウム350gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。水の添加量は20mlとし、造粒後、700℃で30分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このように
して、調整した造粒物にポリエチレングリコール6000を
15gを25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用
いて10分間均一に混合する。次にN-ラウロイルアラニン
ナトリウム4gを添加し、3分間混合した後、得られた
混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527H
Uを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を3.0gに
して圧縮打錠を行い、110個のカラーペーパー用発色現
像補充用錠剤D剤を作成した。
【0167】2)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤 操作(E) ジエチレントリアミン5酢酸第2鉄アンモニウム1水塩
1250g、エチレンジアミン4酢酸25g、マレイン酸250g、
パインフロー(松谷化学)46gを操作(C)と同様、粉
砕、混合し造粒する。水の添加量は80mlとし、造粒後、
60℃で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去す
る。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルサ
ルコシンナトリウム15gを添加し、25℃、40%RH以下に
調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に
得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量
を8.6gにして圧縮打錠を行い、170個のカラーペーパー
用漂白定着補充用錠剤A剤を作成した。
【0168】操作(F) チオ硫酸アンモニウム1640g、亜硫酸ナトリウム750g、
臭化カリウム40g、p-トルエンスルフィン酸50gを操作
(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の噴霧量は10
0mlとし、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム20gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により
1錠当たりの充填量を13.4gにして圧縮打錠を行い、180
個のカラーペーパー用漂白定着補充用錠剤B剤を作成し
た。
【0169】3)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(G) 炭酸ナトリウム・1水塩10g、1-ヒドロキシエタン-1,1-
ジホスホン酸ジナトリウム200g、チノパールSFP150
g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜鉛7水塩20g、エチレ
ンジアミン4酢酸2ナトリウム150g、硫酸アンモニウム
200g、o-フェニルフェノール10g、パインフロー25gを操
作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の添加量は
60mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム10gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により
1錠当たりの充填量を3.1gにして圧縮打錠を行い、360
個のカラーペーパー用安定補充用錠剤を作成した。
【0170】次に、上記錠剤を発色現像補充用錠剤につ
いては、A,B,C,D剤を各々1錠ずつ、計4錠を1
分包とし、連続20分包分をピールオープン包材を使用
し、四方シール方式で分包した。また漂白定着補充用錠
剤については、A剤を1錠、B剤を2錠分ずつ計3錠を
1分包とし、連続20分包分を上記発色現像補充用錠剤と
同様に分包した。
【0171】さらに、安定補充用錠剤については、各1
錠ずつを1分包とし、前記と同様に分包した。
【0172】防湿包材としては、無延伸ポリプロピレン
/延伸ポリプロピレンフィルムをヒートシールし、上記
錠剤をピロータイプに分包した。
【0173】また、比較例として、補充タンクに本錠剤
及びそれに相当する補充水を入れ、10l分の補充液を作
成して使用した。
【0174】ただし、比較の処理の蒸発補正は補充液に
て行った。
【0175】処理は1日当りカラーペーパーを5m2
し、オーバーフロー量がタンク液の2倍となるまで行
い、その後漂白定着タンク槽の硫化までの日数を観察
し、ウェッジ露光をほどこした試料を現像し、ブルーの
反射最高濃度を測定した。
【0176】ただし、発色現像剤中の発色現像主薬は、
補充量50ml/m2では、1.2倍25ml/m2は、1.45倍、150ml/m
2では0.9倍と変化させ、消費の分の補正を行った。
【0177】また、漂白定着液中のマレイン酸の量は、
低補充化の際は、発色現像液の混入による高pH化の分だ
け増量して作成した。各方式の比較例を表10に示す。
【0178】
【表10】
【0179】さらに補充液の補充量と更新率を変化さ
せ、連続処理を行い、本発明の固体処理剤投入方式と従
来の補充液作成方式を比較し、漂白定着液の濃縮を測定
した。濃縮率は原子吸光にてタンク液中の鉄イオンの濃
度を測定し、求めた。
【0180】さらに発色現像剤に溶解し、補充液を作成
した際の溶解状態を観察した。
【0181】
【表11】
【0182】上記表11で明らかなように、従来の補充液
作成方法では、低補充化すると補充液を濃厚化しなけれ
ばならず補充液作成の際完全に溶解せず不溶解物が残存
してしまう。また低補充では、補充液も酸化劣化してし
まうため写真濃度を測定すると充分な濃度が得られない
ことがわかる。
【0183】これに対し、本発明の直接投入方式では、
補充液を作成しないため溶解不良も劣化も起こらない。
【0184】さらに漂白定着液の場合、低補充の際の補
充液はpHが低いため保存性が悪く、数週間で硫化してし
まうことがわかった。ところが本発明の方式では補充液
を作成する必要がないので、漂白定着液の硫化も全く発
生しない。
【0185】また、漂白定着液の濃縮を測定すると現行
補充液方式では低補充領域では大巾な濃縮が起こり、特
に蒸発量よりも補充量の少ない領域では補充液にて蒸発
補正を行うとさらに濃縮率が大きくなる。
【0186】ところが本発明の場合には、蒸発補正を別
途行えるため全く濃縮せず、実に良好なことがわかる。
図9は補充量と濃縮率の関係を、従来技術と本発明とで
比較した特性図である。
【0187】(実施例4)コニカQAペーパータイプ−
5(コニカ(株)製)を像様露光した後、図1に示される
構成をしているNPS−808の改造機(コニカ(株)
製)を下記の処理工程に従って処理した。ただし、補充
タンク内の補充水は脱イオン処理したものを使用した。
【0188】 処理工程 処理時間 処理温度 タンク容量 発色現像 22秒 38.0℃ 12l 漂白定着 22秒 37.5℃ 12l 安定−1 22秒 35℃ 12l 安定−2 22秒 35℃ 12l 安定−3 22秒 35℃ 12l 乾 燥 50秒 55℃ 安定は3から1への向流方式であり、安定−1のオーバ
ーフロー液は全量漂白定着槽に流入させた。又感光材料
1m2当りの感光材料のキャリーオーバーは発色現像槽か
ら漂白定着槽へは45ml、漂白定着槽から安定槽へは50m
l、安定−1→2,2→3及び3→乾燥へは40mlであっ
た。 発色現像槽、漂白定着槽、安定槽の各開口面積は
処理液1l当り4.5cm2であった。
【0189】自現機の外気は27℃,60%RHであり、補充
水は蒸発量が100mlになったときに補充する様にした。
【0190】なお補充水の算出方法は特開平3-280042号
公報の式(1)を用いた。又処理した感光材料は1日当
り2.0m2処理し、2ケ月間連続処理した。
【0191】以下に処理液の組成を示す。
【0192】 (発色現像液) 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 3.2g 炭酸カリウム 30g 亜硫酸カリウム 0.2g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2g ニトリロトリメチレンホスホン酸ナトリウム 2g チノパールSFP 2g ジナトリウム-N,N-ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 5g 4-アミノ-3-メチル-N-エチルN-〔β-(メタンスルホンアミド) エチル〕アニリン硫酸塩 7g (CD−3) 水を入れて1lとしpHを10.10に調整した。
【0193】 (漂白定着液) ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム 100g ジエチレントリアミン五酢酸 2g チオ硫酸アンモニウム 120g 亜硫酸アンモニウム 40g スルフィン酸 5g 臭化アンモニウム 10g 水を加えて1lとしpHを7.0に調整した。
【0194】 (安定液) 水 800g 1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.1g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 5.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g チノパールSFP(チバガイギー製) 2.0g 硫酸アンモニウム 2.5g 塩化亜鉛 1.0g 塩化マグネシウム 0.5g o-フェニルフェノール 1.0g 亜硫酸ナトリウム 2.0g 水を加えて1lとし、50%硫酸又は25%アンモニア水を用いてpH8.0に調整し た。
【0195】処理用錠剤は実施例2で作成したものを用
いた。
【0196】次に、上記錠剤を1錠ずつPET/ポリビ
ニルアルコール・エチレン共重合体/ポリエチレン製の
積層の高分子樹脂フィルムを用いてシールし、図18に示
す供給装置を用いて投入した。上記錠剤はカラーペーパ
ーが1m2処理されると1個ずつ投入され、同時に補充水
タンクから補充水が発色現像槽に76ml、漂白定着槽には
42ml,安定槽には247ml供給されるようにセットした。
【0197】又比較として毎朝毎夕1回オーバーフロー
口まで水を発色現像槽、漂白定着槽、安定槽に補水した
ものについても同様にランニングテストを行った。
【0198】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸
ナトリウム3.7g、臭化カリウム0.3g、ジエチレントリア
ミン5酢酸25g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム280
g、水酸化カリウム20g、マンニトール10.6gを(A)と
同様粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に
(A)と同様にして、水の添加量を20mlにして造粒を行
う。造粒後、造粒物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水
分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造
粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、
100個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤C剤を作
成した。
【0199】操作(D) 炭酸カリウム350gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。水の添加量は20mlとし、造粒後、700℃で30分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このように
して、調整した造粒物にポリエチレングリコール6000を
15gを25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用
いて10分間均一に混合する。次にN-ラウロイルアラニン
ナトリウム4gを添加し、3分間混合した後、得られた
混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト152
7HUを改造した打錠機により表1に示す充填量になる
様に圧縮打錠を行い、110個のカラーペーパー用発色現
像補充用錠剤D剤を作成した。
【0200】2)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤 操作(E) エチレンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩1250
g、エチレンジアミン4酢酸25g、マレイン酸250g、パイ
ンフロー(松谷化学)46gを操作(C)と同様、粉砕、
混合し造粒する。水の添加量は80mlとし、造粒後、60℃
で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルサルコ
シンナトリウム15gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿
された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得ら
れた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1
527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量
を8.6gにして圧縮打錠を行い、170個のカラーペーパー
用漂白定着補充用錠剤A剤を作成した。
【0201】操作(F) チオ硫酸アンモニウム1640g、亜硫酸ナトリウム750g、
臭化カリウム40g、p-トルエンスルフィン酸50gを操作
(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の噴霧量は10
0mlとし、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム20gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より表1に示す充填量になる様に圧縮打錠を行い、カラ
ーペーパー用漂白定着補充用錠剤B剤を作成した。
【0202】3)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(G) 炭酸ナトリウム・1水塩10g、1-ヒドロキシエタン-1,1-
ジホスホン酸ジナトリウム200g、チノパールSFP150
g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜鉛7水塩20g、エチレ
ンジアミン4酢酸2ナトリウム150g、硫酸アンモニウム
200g、o-フェニルフェノール10g、パインフロー25gを操
作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の添加量は
60mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム10gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より表1に示す充填量になる様に圧縮打錠を行い、カラ
ーペーパー用安定補充用錠剤を作成した。
【0203】上記のカラーペーパー用補充用錠剤を表7
及び表8に示す量になる様1錠ずつPET/無延伸ポリ
プロピレンフィルム/延伸ポリプロピレンフィルムを用
いてピロータイプで包装したもの、更には各補充剤のパ
ーツ毎に打錠し、成分比が1錠と同じになる様Totalの
量として表2に示す量にし、上記と同様な方法でピロー
タイプ包装を行なった。なお1カートリヂ当たり20分包
とした。
【0204】次にコニカカラーQAペーパータイプ5
(コニカ(株)製)を像様露光した後、図1に示されるN
PS−808の改造機にて下記の処理工程に従って処理
した。ただし補充タンク内の補充水にはベンツイソチア
ゾリンが補充水1l当たり0.1g添加されているものを使
用した。
【0205】 処理工程 処理時間 処理温度 タンク容量 発色現像 22秒 38.0℃ 12l 漂白定着 22秒 37.5℃ 12l 安定−1 22秒 35℃ 12l 安定−2 22秒 35℃ 12l 安定−3 22秒 35℃ 12l 乾 燥 50秒 55℃ 安定は3から1への向流方式であり、安定−1のオーバ
ーフロー液は全量漂白定着槽に流入させた。又感光材料
1m2当りの感光材料のキャリーオーバーは発色現像槽か
ら漂白定着槽へは45ml、漂白定着槽から安定槽へは50m
l、安定−1→2,2→3及び3→乾燥へは40mlであっ
た。
【0206】発色現像槽、漂白定着槽、安定槽の各開口
面積は処理液1l当り4.5cm2であった。
【0207】以下に処理液の組成を示す。
【0208】 (発色現像液) 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 3.2g 炭酸カリウム 30g 亜硫酸カリウム 0.2g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2g ニトリロトリメチレンホスホン酸ナトリウム 2g チノパールSFP 2g ジナトリウム-N,N-ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 5g 4-アミノ-3-メチル-N-エチルN-〔β-(メタンスルホンアミド) エチル〕アニリン硫酸塩 7g (CD−3) 水を入れて1lとしpHを10.10に調整した。
【0209】 (漂白定着液) ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム 100g ジエチレントリアミン五酢酸 2g チオ硫酸アンモニウム 120g 亜硫酸アンモニウム 40g スルフィン酸 5g 臭化アンモニウム 10g 水を加えて1lとしpHを7.0に調整した。
【0210】 (安定液) 水 800g 1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.1g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 5.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g チノパールSFP(チバガイギー製) 2.0g 硫酸アンモニウム 2.5g 塩化亜鉛 1.0g 塩化マグネシウム 0.5g o-フェニルフェノール 1.0g 亜硫酸ナトリウム 2.0g 水を加えて1lとし、50%硫酸又は25%アンモニア水を用いてpH8.0に調整し た。
【0211】ランニング実験は毎時24EXPカラーフィル
ム50本を3時間連続処理した時のプリント枚数(E版3
750枚)分を処理し、その時の錠剤の溶解性、写真性
能、取扱い性等について評価した。
【0212】なお、錠剤量と補充水量は表12に示す。
【0213】
【表12】
【0214】錠剤及び補充水が入るタイミングはカラー
ペーパーが1m2処理された時に発色現像補充用錠剤7.85
gに対し、補充水80ml、漂白定着補充剤用錠剤39.7gに対
し、補充水200ml、安定補充用錠剤2.6gに対し、補充水2
50mlを補充される。この量を基準に錠剤量により、添加
時間(表12)をかえ、補水量は前記錠剤量に達した時各
々80ml、200ml、250mlを供給した。
【0215】
【表13】
【0216】その結果、錠剤カートリッジ交換の作業
性、錠剤の包材への付着性、投入のしやすさ、錠剤の溶
解性、及び処理安定性の点で、全補充剤を固形にし、補
充水と分離して補充する場合には0.5g〜30gが特に良好
であることも判った。
【0217】
【表14】
【0218】(実施例6)コニカカラースーパーDD−
100フィルムを像様露光した後、カラーネガフィルム
プロセッサーCL−KP−50QAをピロー包装包材が
使用できる様に切り落とし方式は投入を接続し、改造し
連続処理を行った。
【0219】
【表15】
【0220】定着は2から1への、安定は3から2,2
から1への向流方式であり、漂白槽はエアーポンプでエ
アレーションを行った。
【0221】また、蒸発補正は温調時は発色現像,漂
白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−2,安定−
3槽に各々1時間に10ml,6.5ml,7ml,7ml,8.6ml,
8.6ml,9.3mlの蒸発補水を行うプログラムにて蒸発補正
を行った。また非稼働時は非稼働時間を積算し、発色現
像,漂白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−2,
安定−3に蒸発補正水を各々1時間当たり7.5ml,5m
l,6ml,6ml,5ml,5ml,5mlの量をまとめて稼働
開始時に補水した。スタート時のタンク液はコニカカラ
ーネガティブフィルム用処理剤CNK−4−52の補充
液及びスターターを用いて作成した。
【0222】以下の操作に従ってカラーネガフィルム用
処理錠剤を作成した。
【0223】1)カラーネガ用発色現像補充用錠剤 操作(1) 現像主薬のCD-4〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-(ヒ
ドロキシ)エチルアニリン硫酸塩〕150gを、市販バンダ
ムミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。この微
粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、10mlの
水を添加することより造粒した後、造粒物を流動層乾燥
機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に
除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロ
イルアラニンナトリウム0.3gと、ポリエチレングリコー
ル6000を1.9gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された
部屋で混合機を用いて10分間均一に混合する。次に混合
物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを
改造した打錠機により1錠当たりの充填量を1.1gにして
圧縮打錠を行い、126個のカラーネガ用発色現像補充用
錠剤A剤を作成した。
【0224】操作(2) 硫酸ヒドロキシルアミン69.4gとパインフロー(松谷化
学製)4gを操作(1)と同様に粉砕した後、混合、造
粒する。水の添加量は3.5mlとし、造粒後、60℃で30分
間乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このよ
うにして、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナト
リウム0.3gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部
屋で混合機を用いて3分間混合する。さらに、操作
(1)と同様な方法で打錠機を用い1錠当たりの充填量
を0.56gにして圧縮打錠を行い、120個のカラーネガ用発
色現像補充用錠剤B剤を作成した。
【0225】操作(3) 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム15
g、亜硫酸カリウム72.8g、炭酸カリウム375g、炭酸水素
ナトリウム3g、臭化ナトリウム3.7gとマンニット22gを
操作(1)と同様に粉砕、混合し、水の添加量を40mlに
して造粒を行う。造粒後、造粒物を70℃で60分間乾燥し
て造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにし
て、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム
2gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混
合機を用いて3分間混合する。さらに、操作(1)と同
様な方法で打錠機を用い1錠当たりの充填量を3.9gにし
て圧縮打錠を行い、120個のカラーネガ用発色現像補充
用錠剤C剤を作成した。
【0226】2)カラーネガ用漂白補充用錠剤 操作(4) 1,3-プロパンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩
175g、1,3-プロパンジアミン4酢酸2g、パインフロー
(松谷化学製)17gを操作(1)と同様に粉砕、混合
し、水の添加量を8mlにして造粒を行う。造粒後、造粒
物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除
去する。
【0227】操作(5) コハク酸133g、臭化アンモニウム200gとパインフロー1
0.2gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の
添加量は17mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。
【0228】操作(6) 硫酸カリウム66.7g、炭酸水素カリウム60gとマンニット
8gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の
添加量は13mlとし、造粒後、60℃で60分間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。
【0229】操作(7) 上記操作(4)−(6)で調整した造粒物を25℃、40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に
混合する。次にこの混合造粒物にN-ラウロイルサルコシ
ンナトリウム6gを添加し、3分間混合する。次に混合
物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを
改造した打錠機により1錠当たりの充填量を6.5gにして
圧縮打錠を行い、80個のカラーネガ用漂白補充用錠剤を
作成した。
【0230】3)カラーネガ用定着補充用錠剤 操作(8) チオ硫酸アンモニウム2500g、亜硫酸ナトリウム150g、
炭酸カリウム150g、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウ
ム塩20gとパインフロー(松谷化学製)65gを操作(1)
と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は50mlと
し、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。
【0231】操作(9) 上記操作(8)で調整した造粒物とN-ラウロイルサルコ
シンナトリウム13gを25℃、40%RH以下に調湿された部
屋で混合機を用いて3分間混合する。次に混合物を菊水
製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した
打錠機により1錠当たりの充填量を9.3gにして圧縮打錠
を行い、280個のカラーネガ用定着補充用錠剤を作成し
た。
【0232】4)カラーネガ用安定補充用錠剤 操作(10) m-ヒドロキシベンズアルデヒド150g、ラウリル硫酸ナト
リウム20g、エチレンジアミン4酢酸ジナトリウム60g、
水酸化リチウム1水塩65gとパインフロー10gを操作
(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は10
mlとし、造粒後、造粒物を50℃にて2時間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。
【0233】操作(11) 上記操作(10)で調整した造粒物を25℃、40%RH以下に
調湿された部屋で菊水製作所(株)製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量
を0.48gにして圧縮打錠を行い、280個のカラーネガ用安
定補充用錠剤を作成した。
【0234】次に上記錠剤を発色現像補充用錠剤につい
てはA,B,C剤を各々2錠,1錠,1錠,漂白補充用
錠剤については2錠,定着補充用錠剤については3錠,
安定補充用錠剤については1錠ずつを1分包とし、各々
連続20分包分をピロータイプ包装した。ピロータイプ包
材については実施例3で用いたものと同じもので用い
た。
【0235】また錠剤及び補給水の補充のタイミングは
前記表15の様に行った。
【0236】処理は1日当たり、発色現像タンク槽から
のオーバーフローがタンク液の5%となる様行った。
【0237】
【表16】
【0238】また比較例として、前記錠剤及び補給水を
10l分補充タンクで溶解し、補充タンクより補充した。
この際、補充は前記錠剤の場合と同一量になるように行
った。
【0239】また、蒸発補正は毎朝、オーバーフロー口
まで行った。処理開始から2ケ月後の最高濃度部の写真
濃度を比較した。
【0240】結果を表17に示す。
【0241】
【表17】
【0242】上記、表17で明らかな如く、このような処
理時までは比較の従来方式では、発色現像液の劣化が起
こり、写真濃度が低下しているのに比較し、本発明の方
式では全く変化しないことがわかる。
【0243】また、本発明の方式において前記安定補充
用錠剤のかわりに1分包について下記の液を使用した
が、同様の結果が得られた。
【0244】 ジエチレングリコール 2.9g m-ヒドロキシベンズアルデヒド 0.65g エマルゲン810(花王(株)) 0.2g (実施例7)次に処理の連続状態と、固形処理剤の溶解
状況との関係について、補充水の供給制御の実施例を説
明する。
【0245】処理量情報は、前述の如く処理液中の処理
剤成分が、処理量に応じて減少していく状況を、間接的
に検出した情報である。従って処理が連続して行なわ
れ、処理槽中の処理液の中の処理剤成分が急激に減少す
るときに、補充する処理剤の溶解による該処理剤成分の
補足が間に合わないことがある場合には、単に処理量情
報のみで、補充水を供給すると、補充水が上記処理剤成
分の補足より先行してしまうため、一時的に補充水過剰
となり、オーバーフロー方式で処理槽の液面レベルを維
持する方式の場合には、処理剤成分を該補充水で薄めて
オーバーフローして捨ててしまう現象が生じ、処理剤成
分の更なる減少を誘発するので好ましくない。このよう
な状況を考慮し、この実施例では、投入した処理剤の溶
解時間を考慮し、又は前記投入した処理剤の溶解及び分
散時間を考慮して作動制御する制御手段により補充水の
供給を制御することにより、該処理剤が溶解又は溶解及
び分散しない間に次々に補充水が供給されることがない
ようにしている。
【0246】次に比較例5件及び本発明の他の実施例に
ついて説明する。図6〜図10は比較例の供給装置を示
す。
【0247】図6は比較例1を示し、図6(A)は粉状
処理剤供給装置の断面図を示し、図10(B)はパッケー
ジの斜視図である。供給装置50は粉状処理剤を収納する
ホッパーまたはパッケージ51と粉状処理剤を計量する計
量孔53と定量投入するための回転式ドラム52よりなる。
この回転式ドラム52は計量孔53と排出部56の位置をズラ
すことで防湿機能をもたせている。パッケージ51の封を
切り供給装置の上部に装填した、。その際微粉末が舞い
作業性が悪かった。粉末ケミカルは計量孔53に一定量計
量され感光材料の処理量検出手段の指令でドラム52が回
転し排出部56と連通状態となったとき停止し排出部56を
通過し、定量の粉状ケミカルが自動現像機恒温部(フィ
ルター槽)に供給される。供給終了後、ドラム52が回転
し計量孔53と供給部57が連通したときドラム52は停止し
粉状ケミカルの計量が開始される。
【0248】この供給装置を前記自現機に付け同様にラ
ンニングテストを実施したが防湿が不十分で粉状ケミカ
ルがパッケージ51中で吸湿した部分とそうでない部分の
粒度分布が変わり一回毎の定量精度のくるいが生じたり
ホッパー51中の粉状ケミカルの残存量によりケミカル自
重により計量孔53に入る量が変化し、定量精度がズレる
ため安定した写真性能を得ることができなかった。又粉
状ケミカルが固まってしまい計量孔53に入らないときも
あった。さらには粉状ケミカルの各々の大きさにより微
細な粉は下に動き、割合大きな粉は上にのこり、成分の
バランスがくるう欠点もある。又微粉がドラムのすき間
に入りうまく回転しなくなる欠点もありメンテナンスフ
リーとはならない。
【0249】図7は比較例2を示す粉状処理剤の他の供
給装置の斜視図である。
【0250】供給装置60は粉状ケミカル収納部63が複数
に分離されており従来の濃縮キットと同様にパート毎に
分け収納するように工夫されている。又収納部における
粉状ケミカルの保存性向上のために除湿装置65がある。
【0251】感光材料の処理情報により回転体67は、テ
ーブル66に受けた粉状処理剤を排出部68へ成分毎に定量
移送し供給する。
【0252】この供給装置を用いてランニング実験した
ところ比較例1と全く同様な問題があった。
【0253】即ち粉状処理剤をホッパー64へ入れるとき
の微粉による作業性の悪さや、定量精度の問題がある、
又たしかに除湿装置及びパート毎に分かれているので保
存性は良いが、収納部中でのケーキングは依然ある。
【0254】又粉状処理剤の微粉末の回転体への付着に
よる装置の安定性の問題も大きく、メンテナンス性が著
しく悪いという欠点がある。
【0255】図8は比較例3を示す粉状処理剤の更に他
の供給装置を示す断面図である。
【0256】供給装置70は粉状処理剤をホッパー71に入
れ感光材料の処理量に応じピストン75が水平方向(右
へ)に移動し計量孔72に定量の粉状剤が入りピストン75
が水平反対方向(左へ)に移動し排出部74により定量粉
状剤を恒温槽(フィルター槽)へ供給する。
【0257】この供給装置を用いてランニング実験した
ところ比較例1と全く同様な問題があった。
【0258】図9は比較例4を示す粉状処理剤の更に他
の供給装置を示す断面図である。
【0259】供給装置80は粉状処理剤88に入りパッケー
ジ81を装着(装填)しローラ83により自動的に開封する
機能を有しスクリュー82の回転数を制御することで粉状
ケミカルを排出部84により供給する装置である。
【0260】図10は、比較例5を示すPTP(Pressure
Through Package)包装された固体処理剤の投入装置に
関し、aからdに従って一連の動作をする様になってい
る。固定ケミカル80をPTP包装した連包体81をつめ86
でひっかけて前へ送る。つめ86は回転体87に固定されて
いてモーターで回転させる。シャフト83は回転体87と固
定棒85上を上下にスライドできるプランジャー82に固定
されている。回転体87が回転することでプランジャー82
が降りてきて、PTP包装体84から固体ケミカル80′を
押し出す(11a)。固体ケミカル80′は回転体87上に保
持され、さらに回転し、やがて自現機に投入される(11
d)。又、つめ86が連包む体81をひっかけて前方へ送
り、次のPTP包装体88を準備状態にする(11b,11
c)。
【0261】この方式ではPTPを押しつぶすプランジ
ャーの動作不良が生じやすく、うまく固体ケミカルを投
入できないことがあった。又、連包体81はアルミシート
により包材自体に強度があり、つぶれにくく取り扱い性
が悪く、又廃材の嵩(かさ)や廃材が複合素材であるた
め回収し再利用することが難しい欠点を有している。
【0262】自動的にパッケージを開封する機能を有し
ているため開封及び装着時に微粉末が舞うことなく良好
であるが、感材処理量に応じて粉状ケミカルを分割秤量
するため比較1同様の問題があることが判った。特にこ
の方式ではスクリューのピッチ(山/谷)の大きさによ
り定量精度が左右され微量な精度までない微粉の方が優
先的に排出されてしまう欠点がある。又スクリューに付
いた粉状が湿度でやられ、スクリューの回転が鈍くな
り、定量精度がさらにおちる欠点もある。
【0263】又メンテ性が悪い。
【0264】図11は固形処理剤161をピロータイプ包装
した場合の供給装置160の1例を示したものであり、
(A)は側断面図、(B)は正面断面図である。
【0265】スティック包装した固形処理剤161を収納
手段である収容容器162に入れる。収容容器162に入った
スティック包装固形処理剤161はブリッジ防止ローラ163
及びターレットへの供給を兼ねたローラによりターレッ
ト164に送られる。ターレット164に送られたスティック
包装固形処理剤161はクランパ165により両端を固定さ
れ、その後回転運動によりカッター部に送られ、スティ
ック包装の中心部をカッター166により切りこみを入れ
(又は切断)、更に回転により二ツ折り板167に送られ
て、スティック包装固形処理剤161を折り曲げ、回転カ
ッター166によって切り込みを入れた部分からスティッ
ク包装内に充填された固形処理剤161をシュート168に投
入する。投入後更に回転によりスクラップ落下バー169
まで送られ、クランプ開閉用カム170によりクランパ165
が解除され。スクラップ包装のスクラップ171が回収シ
ュート172に廃棄される。
【0266】包装材料が安価で取り扱い性が良く、精度
良く投入できる。また、ポリ容器の減少で環境適性に好
ましい。さらに微粉末がでないことより供給装置内部が
汚れずメンテフリーである。
【0267】次にピロータイプ包装の具体例を図12に示
す。ただし本発明はこれらに限定されない。図12(A)
で示すシール包装では、1つの包装単位の中で、数種の
錠剤が入っている。図12(B)には種類サイズの異なる
錠剤が個装されている。図12(C)は顆粒又は粉末を包
装したものである。図12(D)は同一の大きさのものが
1つづつ入っている。図12(E)では、同一の大きさ
の、同一ケミカルが、小錠剤として複数個入っている。
【0268】(F),(G)及び(H)は粉末又は顆粒
を包装したもので一度に投入される構成単位を変えた例
である。(I),(J)及び(K)は同一包装内に種類
の異なる錠剤を入れた例で、それぞれ構成単位を変えた
ものである。
【0269】(L),(M),(N),(O)は同一包
装内に入れる個数を変化させたものである。
【0270】(P)は粉末又は顆粒を入れた連包分離さ
せたものである。
【0271】以下、(Q)〜(X)までは錠剤を入れた
連包を分離させた例である。
【0272】図13(A),(B)はピロータイプ包装の
一例であるスティック包装の具体例を示す、ただしこれ
らに限定されない。
【0273】図14は錠剤、顆粒又は粉末をピロータイプ
包装してヒートシールしたのち、つづら折りにして容器
内に収容した状態を示す断面図である。
【0274】更に図15(a)(b)、図16(a)(b)
及び図17,18、図19の他の実施例について説明する。
【0275】図15(a)(b)は「コの字」形半抜きパ
ンチ方式を表わす。
【0276】感光材料が処理されると処理量情報検知手
段によって検知し、ある一定量に達したときに、処理剤
供給制御手段により信号が送られ搬送ローラ100が回転
し、固体処理剤10の入った32(a)に示す包装体801を
図15(a)の様な位置まで移動させ停止する。包装体80
1を移動させる方法は包装体801に予め設けられたノッチ
を検出する方法、印刷柄又はアイマークの検出、包装体
801の処理剤10の検出等どんな方法でも良いが要は必要
数の固形処理剤10を精度良く検出すれば良い。次に図15
(b)の様にパンチ雄型300が下方に動き包装体801を切
断し固体処理剤10は重力により図16(a)の投入口901
を経て、自動現像機の処理槽に投入される。パンチ雄型
300で切断された切り口は図32(b)に示すようにパン
チ形状601の様にコの字となる。
【0277】この様な方式の場合、固体処理剤10は粉
剤、顆粒、錠剤どれでも良いが好ましくはパンチ雄型
に、薬品が付着しにくい錠剤が良い。又錠剤10は包装体
に余り付着せず従って汚れも発生しにくく、ユーザーが
取扱う際にも安全である。使用済み包装体801は廃棄箱1
02に入りまとめて廃棄することができる。この廃棄箱10
2は、使用済みの包装体収納箱701を再使用することが好
ましい。
【0278】図17,18は包装体11の切り落とし方法を表
わす。
【0279】感光材料が処理されると処理量情報検知手
段によって検知し、ある一定量に達したときに、処理剤
供給制御手段により信号が送られ搬送ローラ201が回転
し、固体処理剤10の入った包装体11を固体処理剤10が処
理槽フィルター部702の上部の位置まで移動させ停止す
る。このとき包装体11の先端はしごきローラ401に入っ
ている。
【0280】包装体を移動させる方法は包装体11に予め
設けられたノッチを検出する方法、印刷柄の検出、包装
体の処理検出等どんな方法でも良いか要は必要数の固体
処理剤10を精度良く検出すれば良い。次にセラミック製
カッター201が包装体11を切断する。切断が終了すると
しごきローラ401及び搬送ローラ501が回転し固体処理剤
10はしごきローラ401によりしごかれ排出口を通過し自
動現像機の処理槽フィルター部702に投入される。カッ
トされた廃棄包装体802は搬送ローラ501より排出され廃
棄箱602に入る。この廃棄箱602は使用済みの包装体収納
箱を再使用するのが好ましい。
【0281】この様な方式の場合、固体処理剤10は粉
剤、顆粒、錠剤どれでも良いが、好ましくはセラミック
製カッター201に薬品が付着しない錠剤が良い。又錠剤
は包装体11に余り付着せず従って汚れも発生しにくいと
いう利点がある。
【0282】使用済み包装体11は廃棄箱602に入りまと
めて廃棄することができる。
【0283】図19(a)19(b)は連続包装体603の二
分割カット方式を表す。
【0284】感光材料が処理されると処理量情報検出手
段によって検知し、ある一定量に達したときに処理剤供
給手段により信号が送られ搬送ローラ502が回転すると
同時にセラミック製又はステンレス製の丸刃301が回転
し、連続包装体603の下部を二分割カットし固体処理剤1
0を投入する。この二分割する再包装体603はサクション
ガイド202にサクションにて両サイドに広げられ内部の
固体処理剤10が落下し易くなっている。固体処理10がな
い空の包装体603は次の固体処理剤10の投入の時搬送ロ
ーラ401で移動し包装体収納箱101へ廃棄される。
【0285】この二分割は上記方法の他連続包装体にノ
ッチ等と付けておき、ローラーで巻き取りながら引き裂
いても良い。
【0286】この様な方式の場合、固体処理剤10は粉
剤、顆粒、錠剤どれでも良いが好ましくはパンチ雄型に
薬品が付着しない錠剤が良い。又錠剤は包装体のシール
に余り付着せず従って、汚れも発生しにくいという利点
がある。
【0287】使用済み包装体603は包装体収納箱101に入
りまとめて廃棄することができる。
【0288】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のハロゲ
ン化銀写真感光材料用自動現像機は予じめ分割秤量され
ピロータイプで包装した固体処理剤を包装開封後処理槽
に直接添加し溶解せしめ写真材料によって不足したり溶
出したり成分を補い、必要に応じ補充水を別途必要量補
給する事により写真性能を一定にならしめる。
【0289】従来行われたユーザーによる一定期間ごと
の補充液作成作業が不要となり固体処理剤を予じめセッ
トにしておくだけで写真材料の処理量に応じて自動的に
投入することで処理液の性能は一定に維持される。
【0290】又、固体ケミカル自体はピロータイプに個
包装されているため、その保存性も飛躍的に向上し、そ
のことにより、さらに処理液の安定性が維持される。
【0291】又、補充タンク容積はカラーネガでは4〜
5種類の液が必要なため40〜50l分不要となり、コンパ
クト化できる。又従来補充タンク中の補充液は浮きブタ
付きで2週間ぐらいした保存安定性は保証されなかった
のに低補充化時代では10lの補充液は1ヶ月以上も使わ
れるようになりその保存性が低く重大問題となっていた
ことが一挙に解決してしまうことにもなる。
【0292】また、低補充化時代の補充液はいずれも濃
厚化が薬品の溶解度限界迄の性能を使って達成されてお
りいずれの補充液も使用液の1.4〜2倍の濃度となって
おり、過飽和状態にあった、このため冬期の保存におい
ては結晶が析出したりタールが発生し処理する写真材料
に故障を与えることなどの問題を抱えていた。本発明に
よりこのような問題は一切解決されてしまうことがわか
る。
【0293】即ち本発明では使用液である処理液のよう
な薄い濃度の液しか存在しない。固体処理剤は不足分を
補うためのものであるから、使用液である処理液を越え
て高い濃度となる事は基本的にないからである。
【0294】上記理由から従来の補充方法では溶解度の
限界から補充液をこれ以上濃厚化できないために低補充
化ができなかった。特にカラーペーパー用の発色現像補
充液や安定性が低すぎるため低補充化ができなかった漂
白定着液の低補充化は本発明の固体処理剤補充方法によ
り低補充化を進めることができるようになる。更に、い
ずれも補充液が存在しないという本発明の補充方法によ
り達成、実現されるものである。
【0295】固体処理剤は輸送上の危険が少なく容器を
頑強にする必要がない。液体危険物のような輸送上の安
全規制がなく、包装が簡素化できる。輸送上やお店での
取り扱い上の安全性も高く、人体や衣服を損傷したり汚
すこともない利点がある。
【0296】しかしながら固体処理剤は溶解し難いとい
う欠点があって固型キットは昔は一般的であったが、最
近では溶解作業に時間がかかるためほとんどがリキッド
タイプ化され液体で供給されるようになっていた。本発
明者らはこの点を鋭意研究した結果少量に分割秤量した
固体処理剤を一定温度に温調された処理液タンクに直接
に投入することにより時間をかけて溶解しても何ら問題
なく安定した写真性能維持のための補充作業が行えるこ
とを発見したものである即ち従来より常識的に一旦完全
に溶解した補充液を補充槽に貯え必要に応じ処理槽に注
入し成分維持を行わなければならないと考えられ続けて
来た補充液キットが本発明によりハロゲン化銀写真感光
材料の処理量情報に応じてあらかじめ分割秤量された固
体処理剤を一定温度に温調された処理槽の少なくとも1
部に定期的に投入し、必要に応じ補充水を同様の処理槽
の一部に定期的に定量供給することにより煩雑なユーザ
ーによるケミカル補充液の溶解作業を無くし、自動現像
液の補充タンクを無くしかつ危険な濃厚液体ケミカルキ
ットやこれを収容した従来からのケミカルボトルをも無
くすことが達成され、更には補充タンクが無いために補
充液が存在せず液のライフタイムが著しく向上し処理安
定性を飛躍的に高めることが可能となる。
【0297】又必ず事前に補充液を溶解してから使用す
る方式がとられてきたAR補充と呼ばれる濃厚液体キッ
トのABC3分包と補充水を直接ベローズ定量ポンプで
分取しながら補充する方法も実施されているが処理槽に
直接別々に投入するのではなく事前に4成分を混合しな
がら添加しているなどの配慮がなされて来たし、固体処
理剤でこれをやる事は行われていなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動現像機と写真焼付機とを一体に構成したプ
リンタープロセッサーの概略構成図。
【図2】自動現像機の補充水供給手段を追加した処理剤
投入部と処理剤供給手段との断面図。
【図3】溶解テストユニットの構成図。
【図4】溶解テストユニットの構成図。
【図5】補充量と濃縮率の特性図。
【図6】比較例の粉状処理剤供給装置の断面図とパッケ
ージの斜視図。
【図7】粉状処理剤供給装置の斜視図。
【図8】他の粉状処理剤供給装置の断面図。
【図9】粉状処理剤供給装置の他の実施例を示す断面
図。
【図10】PTP包装処理剤供給装置の断面図。
【図11】供給装置の側断面図及び正面断面図。
【図12】シール包装の平面図。
【図13】スティック包装の具体例を示す平面図。
【図14】スティック包装の他の具体例を示す断面図。
【図15】包装体をコの字に半抜きしてカットする装
置。
【図16】図15の包装体のコの字に半抜きする装置の斜
視図。
【図17】包装体を切り落す方式を示す装置。
【図18】図17の切り落す方式を示す装置の斜視図。
【図19】連続包装体の二分割カット方式を示す装置。
【図20】ピロータイプ包装の一例。
【符号の説明】
1 処理槽 2 処理部 8 処理量情報検知手段 9 処理剤供給制御手段 11 固定処理剤投入部 23 包装体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光されたハロゲン化銀感光材料を処理
    する処理液を収容する少なくとも1つの処理槽と、該処
    理槽と処理液が流通する処理剤投入部と、予め一定量に
    分割秤量して、ピロータイプ包装した固体処理剤を収納
    する収納手段と、前記固体処理剤を投入する供給手段
    と、前記ハロゲン化銀写真感光材料の処理情報を検出す
    る処理量検出手段と、前記検知手段により検知された前
    記ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情報に応じ前記供
    給手段を制御作動させ固体処理剤を投入する制御手段と
    を有し、かつ前記固体処理剤供給手段が、前記ピロータ
    イプ包装材料を開封した後に固体処理剤を投入すること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  2. 【請求項2】 前記処理剤供給手段が、前記ピロータイ
    プ包装材料を開封した後に固体処理剤を重力により投入
    することを特徴とする請求項(1)記載のハロゲン化銀
    写真感光材料用自動現像機。
  3. 【請求項3】 前記処理剤供給手段が、前記ピロータイ
    プ包装材料の一部に切り込みをいれるか、もしくは切断
    することにより開封し、固体処理剤を前記処理剤投入部
    に投入することを特徴とする請求項(1)〜(2)記載
    のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  4. 【請求項4】 一回に投入される固体処理剤の量が0.1
    g〜50gであることを特徴とする請求項(1)〜(3)
    記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  5. 【請求項5】 前記写真感光材料の処理量情報に応じて
    作動制御される補充水を前記処理槽もしくは固体処理剤
    投入部に補給する補充水供給手段を有していることを特
    徴とする請求項(1)〜(4)記載のハロゲン化銀写真
    感光材料用自動現像機。
  6. 【請求項6】 前記固体処理剤が造粒工程により成形さ
    れた顆粒状もしくは打錠成形されたものであることを特
    徴とする請求項(1)〜(5)記載のハロゲン化銀写真
    感光材料用自動現像機。
JP31378392A 1992-11-24 1992-11-24 ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機 Pending JPH06161082A (ja)

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