JPH06159386A - クラッチディスク - Google Patents

クラッチディスク

Info

Publication number
JPH06159386A
JPH06159386A JP33505392A JP33505392A JPH06159386A JP H06159386 A JPH06159386 A JP H06159386A JP 33505392 A JP33505392 A JP 33505392A JP 33505392 A JP33505392 A JP 33505392A JP H06159386 A JPH06159386 A JP H06159386A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
facing
facings
hole
leaf spring
clutch disc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33505392A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunobu Mitsune
勝信 三根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP33505392A priority Critical patent/JPH06159386A/ja
Publication of JPH06159386A publication Critical patent/JPH06159386A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一対のフェーシングの相互の対向面にリベッ
トで固定された板バネを介してフェーシングが相互に密
着可能に連結させたクラッチディスクにおいて、フェー
シングの板厚を増大させることなくその有効摩耗代を一
層大きく確保し得るクラッチディスクを提供する。 【構成】 フェーシング34,36および板バネ32の
段付穴60の周囲に、収容穴62側へ突き出す突出部7
0,72から成る凸部を設けるとともに、フェーシング
34,36の対向面46,48の収容穴62の周囲に、
フェーシング34,36の密着時において上記凸部の一
部を構成する突出部72を収容する凹所74を設ける。
深さ寸法a,bが互いに略同一となるように突出部7
0,72の突出寸法および段付穴60の大径穴部56の
深さ寸法が決定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の摩擦クラッ
チの一構成要素であるクラッチディスクに関し、特に、
板バネを介して相互に密着可能に連結された一対のフェ
ーシング(摩擦材)を備えたクラッチディスクに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の摩擦クラッチは、一般に、駆
動側のフライホイールとプレッシャプレートとの間に被
動側のクラッチディスクが挟圧されることにより、双方
の摩擦接触に基づいて回転トルクを伝達し、その挟圧が
解除されることにより回転トルクの伝達を遮断する構造
を有している。
【0003】上記クラッチディスクの一種に、円環板状
をそれぞれ成して軸心方向に重ねられ、相互の対向面と
反対側の面がそれぞれ摩擦面とされる一対のフェーシン
グと、そのフェーシングに周方向の所定間隔毎にそれぞ
れ複数設けられ、そのフェーシングの摩擦面に開口する
大径穴部およびそのフェーシングの対向面に開口する小
径穴部を有して板厚方向に貫通する段付穴と、そのフェ
ーシング間に設けられ、それ等の間に所定の間隔を形成
する板バネと、その段付穴の小径穴部およびその板バネ
を挿通する軸部、その軸部の一端に設けられてその段付
穴の大径穴部内に位置する頭部、およびその軸部の他端
においてその板バネにかしめ付けられたかしめ部を有
し、その板バネを前記フェーシングの対向面にそれぞれ
固定することによりそのフェーシングをその板バネを介
して相互に連結する複数のリベットと、そのフェーシン
グの対向面に設けられ、そのフェーシングが前記板バネ
の弾性力に抗して相互に密着させられたときに前記リベ
ットのかしめ部を収容する収容穴とを備えた形式のもの
がある。たとえば、本出願人が先に出願して公開された
実開昭61−69527号公報に記載されたものがそれ
であり、かかるクラッチディスクによれば、フライホイ
ールとプレッシャプレートとの間に一対のフェーシング
が挟圧されたとき、そのフェーシング間に挟まれる板バ
ネがフライホイールとプレッシャプレートとの挟圧力に
応じて弾性変形させられるので、フェーシングの摩擦面
の全周に亘って均一な接触圧が得られるとともに、クラ
ッチの接続が滑らかとなる特徴がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のクラッチディスクにおいては、通常、リベット
の頭部のフェーシング摩擦面からの深さ位置と、フェー
シングの密着時において収容穴に収容されたリベットの
かしめ部のフェーシング摩擦面からの深さ位置とは互い
に比較的大きく異なっていて、前者の深さ位置が後者の
深さ位置より浅いのが普通である。このため、フェーシ
ングの有効摩耗代(許容限度摩耗量)はその小さい方の
前者の深さ位置で決まることから、フェーシングの板厚
を増大させることなくその有効摩耗代ひいては摩耗寿命
を充分に確保することは困難であった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであって、その目的とするところは、一対のフェー
シングの相互の対向面にリベットで固定された板バネを
介してフェーシングが相互に密着可能に連結されたクラ
ッチディスクにおいて、フェーシングの板厚を増大させ
ることなくその有効摩耗代を一層大きく確保し得るクラ
ッチディスクを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の要旨とするところは、前記のような形式のク
ラッチディスクにおいて、前記フェーシングおよび板バ
ネの前記段付穴の周囲に前記収容穴側へ突き出す凸部を
設けるとともに、そのフェーシングの対向面のその収容
穴の周囲にそのフェーシングの密着時においてその凸部
を収容する凹所を設けたことにある。
【0007】
【作用および発明の効果】このようにすれば、フェーシ
ングおよび板バネの前記段付穴の周囲に前記収容穴側へ
突き出す凸部が設けられるとともに、そのフェーシング
の対向面の収容穴の周囲にそのフェーシングの密着時に
おいてその凸部を収容する凹所が設けられるので、クラ
ッチディスクの挟圧時においては、リベットのかしめ部
が収容穴内に収容され且つ上記凸部が上記凹所内に収容
された状態で一対のフェーシングが板バネを介して相互
に密着させられることとなる。この場合において、上記
段付穴の大径穴部内に位置するリベットの頭部のフェー
シング摩擦面からの深さ位置と、上記収容穴に収容され
たリベットのかしめ部のフェーシング摩擦面からの深さ
位置とが互いに略同一となるように、上記凸部の突出方
向の寸法および段付穴の大径穴部の深さ寸法を決定すれ
ば、フェーシングの板厚を増大させることなくその有効
摩耗代を一層大きく確保できて摩耗寿命を向上させるこ
とができる。また、フェーシングおよび板バネの上記凸
部を構成する部分をフェーシング周方向の相対移動不能
に互いに嵌合するように構成すれば、回転トルクの伝達
時にフェーシングと板バネとによってリベットに軸方向
と直角な剪断力が作用するのを好適に防止することがで
きる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0009】図5は、本発明の一実施例であるクラッチ
ディスク10を備え、自動車の動力伝達径路に設けられ
た摩擦クラッチを示している。図において、エンジン
(図示せず)のクランクシャフト12の軸端に固定され
たフライホイール14にはクラッチカバー16が固定さ
れており、そのクラッチカバー16内には、プレッシャ
プレート18がフライホイール14に対して軸方向に移
動可能かつフライホイール14と共に回転可能な状態で
設けられているとともに図示しないトランスミッション
の入力軸20が挿入されている。クラッチカバー16と
プレッシャプレート18との間にはダイヤフラムスプリ
ング21が設けられている。
【0010】上記クラッチディスク10は、入力軸20
の軸端にスプライン嵌合されたハブ22と、そのハブ2
2を軸方向の両側から挟む状態で複数(図5においては
1個のみ図示)のリベット24により互いに一体的に設
けられたディスクプレート26およびサブプレート28
と、それらディスクプレート26およびサブプレート2
8とハブ22との間でトルクを伝達するためのトーショ
ンゴムスプリング30と、ディスクプレート26の外周
部にその外周縁から更に径方向外側へ延び出す状態で一
体的に取り付けられ、図3に示すように周方向に沿って
配列された複数の板バネ32と、円環板状をそれぞれ成
して互いに同一の板厚を有し、板バネ32を挟んだ状態
で軸心方向に重ねられ且つ板バネ32を介して相互に連
結された一対のフェーシング34,36とを備えてお
り、板バネ32を挟むフェーシング34,36がフライ
ホイール14とプレッシャプレート18との間に介挿さ
れている。なお、フェーシング34,36は、たとえば
アスベストやグラファイト等の耐熱・耐摩耗性物質を主
体として構成される。
【0011】かかる構成の摩擦クラッチにおいては、ク
ラッチペダル(図示せず)に操作力が加えられない状態
では、ダイヤフラムスプリング38の付勢力に従ってプ
レッシャプレート18がフライホイール14側へ押圧さ
れてそれらプレッシャプレート18とフライホイール1
4との間でクラッチディスク10が挟圧されることによ
り、回転トルクを伝達する接続状態(図5の状態)とさ
れる一方、クラッチペダルに操作力が加えられると、図
示しないマスタシリンダで発生させられた液圧に基づい
て駆動されるクラッチレリーズベアリング(図示せず)
にてダイヤフラムスプリング38の内周部がフライホイ
ール14側へ押動されることにより、プレッシャプレー
ト18がフライホイール14から離隔させられてトルク
を伝達しない遮断状態とされるようになっている。
【0012】上記板バネ32は、図1乃至図3に示すよ
うに、フェーシング34,36間で挟圧される波板状の
挟圧部40と、その挟圧部40の内周縁に一体に設けら
れた固定部42とを備えており、挟圧部40のクラッチ
ディスク10周方向の一端部側においてリベット44に
よりフェーシング34のフェーシング36と対向する対
向面46に固定され、かつ挟圧部40の上記周方向の他
端部側において同様のリベット44によりフェーシング
36のフェーシング34と対向する対向面48に固定さ
れているとともに、固定部42において一対のリベット
50によりディスクプレート26の外周部に固定されて
いる。その板バネ32によりフェーシング34,36間
に所定の間隔が形成されるようになっており、クラッチ
ディスク10の挟圧時においては、フェーシング34,
36は板バネ32の弾性力に抗して相互に密着させられ
るようになっている。なお、フェーシング34の対向面
46と反対側の面がフライホイール14との摩擦面52
とされており、フェーシング36の対向面48と反対側
の面がプレッシャプレート18との摩擦面54とされて
いる。
【0013】フェーシング34,36には、図1、図
2、および図4に示すように、摩擦面52,54に開口
する大径穴部56および対向面46,48に開口する小
径穴部58を有して板厚方向に貫通する段付穴60と、
その段付穴60とクラッチディスク10周方向において
所定間隔隔てた位置に設けられて板厚方向に貫通する収
容穴62とが、上記周方向において所定間隔毎にそれぞ
れ複数組(図1および図2において1組づつ図示)設け
られており、フェーシング34の段付穴60とフェーシ
ング36の収容穴62とが相対向させられ且つフェーシ
ング34の収容穴62とフェーシング36の段付穴60
とが相対向させられている。
【0014】板バネ32は、上記段付穴60において上
記リベット44によりフェーシング34,36にそれぞ
れ固定されている。このリベット44は、段付穴60の
小径穴部58および板バネ32を挿通する軸部64、そ
の軸部64の一端に設けられて段付穴60の大径穴部5
6内に位置する頭部66、および軸部64の他端におい
て板バネ32にかしめ付けられたかしめ部68を有して
おり、フェーシング34,36の密着時においては、図
2に示すように、かしめ部68が上記収容穴62内に収
容されるようになっている。
【0015】本実施例においては、さらに、フェーシン
グ34,36の段付穴60の周囲には、図1、図2、お
よび図4に示すように、その段付穴60と対向する収容
穴62側へ所定寸法突き出して突出方向の断面が台形状
を成し且つ平面形状が略矩形状を成す突出部70がそれ
ぞれ設けられているとともに、板バネ32のフェーシン
グ34,36の対向面46,48に固定された部分(段
付穴60の周囲に位置する部分)にも、図1乃至図3に
示すように、上記収容穴62側へ上記突出部70と同一
寸法だけ突き出す突出部72がそれぞれ設けられてお
り、フェーシング34,36の突出部70が、板バネ3
2の突出部72の内側の凹部内に突出部70の先端面が
その凹部の底面に接触する状態でクラッチディスク10
の周方向および径方向の相対移動不能に嵌合されてい
る。本実施例においては、上記突出部70および突出部
72が凸部を構成する。また、フェーシング32,34
の対向面46,48の収容穴62の周囲には、突出部7
0,72の突出寸法と同一の深さ寸法を有し、フェーシ
ング34,36の密着時において上記凸部の一部を構成
する突出部72を収容する凹所74がそれぞれ設けられ
ており、その突出部72は凹所74内にクラッチディス
ク10の周方向の相対移動不能に嵌合されるようになっ
ている。
【0016】上記段付穴60の大径穴部56内に位置す
るリベット44の頭部66のフェーシング34,36の
摩擦面52,54からの深さ寸法aと、フェーシング3
4,36の密着時において収容穴62に収容されたリベ
ット44のかしめ部68のフェーシング34,36の摩
擦面52,54からの深さ寸法bとは、図2に示すよう
に、互いに略同一とされている。
【0017】ここで、図6および図7は従来のクラッチ
ディスク80の一例を示す図であって、図6は本実施例
の図1に図7は本実施例の図2にそれぞれ相当するもの
である。このクラッチディスク80は、以下の点におい
て本例のクラッチディスク10と異なっている。すなわ
ち、前記突出部70,72および凹所74が設けられて
いない点、段付穴60の大径穴部56の深さが比較的浅
い点、およびリベット44の頭部66の摩擦面52,5
4からの深さ寸法aが比較的小さく且つフェーシング3
4,36の密着時におけるリベット44のかしめ部68
の摩擦面52,54からの深さ寸法bが比較的大きくて
深さ寸法a,b間に比較的大きな差cがある点において
クラッチディスク10と異なっている。このような従来
のクラッチディスク80においては、フェーシング3
4,36の有効摩耗代(許容限度摩耗量)は深さ寸法
a,bのうちの小さい方、すなわち深さ寸法aによって
決まるため、フェーシング34,36の板厚を増大させ
ることなくその有効摩耗代を充分に確保することは困難
であった。なお、図6および図7においては、クラッチ
ディスク10の場合と同様の符号を用いた。
【0018】これに対し、本実施例のクラッチディスク
10においては、フェーシング34,36の突出部70
の突出寸法および板バネ32の突出部72の突出寸法が
従来のクラッチディスク80における上記差cの半分に
略相当する寸法にそれぞれ設定されているとともに、段
付穴60の大径穴部56がその差cの半分に略相当する
寸法だけ従来のクラッチディスク80の場合よりも深く
されており、上記板バネ32の突出部72がフェーシン
グ34,36の密着時において前記凹所74内に収容さ
れることにより、前述のように、リベット44の頭部6
6の摩擦面52,54からの深さ寸法aとフェーシング
34,36の密着時におけるリベット44のかしめ部6
8の摩擦面52,54からの深さ寸法bとが互いに略同
一とされている。この結果、フェーシング34,36の
板厚を増大させることなくその有効摩耗代を一層大きく
確保することができ、摩耗寿命が一層向上することとな
る。
【0019】因みに、従来のクラッチディスク80にお
いてリベット44の頭部66の深さ寸法aが1.5mmで
あり且つリベット44のかしめ部68の深さ寸法bが
2.5mmである場合には、クラッチディスク80の有効
摩耗代は深さ寸法a,bのうちの小さい方の1.5mmと
なるとともに、深さ寸法a,bの差cは1.0mmとなる
ため、本例のクラッチディスク10においては、たとえ
ば、突出部70,72の突出寸法および凹所74の深さ
寸法が上記差cの半分である0.5mmにそれぞれ設定さ
れるとともに、段付穴60の大径穴部56の深さがその
0.5mmだけクラッチディスク80の場合よりも深くさ
れるのである。これにより、本例のクラッチディスク1
0においては、上記深さ寸法a,bが共に2.0mmとな
って有効摩耗代が2.0mmとなるため、従来のクラッチ
ディスク80に比べて有効摩耗代が0.5mm増加するこ
ととなる。図8は、フェーシング34,36の板厚が各
々3.5mmである本実施例のクラッチディスク10につ
いて、試験機による所謂台上摩耗試験を行った結果の一
例を示すグラフであって、縦軸はクラッチ接続回数を示
し、横軸はフェーシング34,36の摩耗量(板厚方向
の摩耗寸法)を示している。このグラフから判るよう
に、本例のクラッチディスク10においては18.1×
104 回程度の接続回数で有効摩耗代に相当する摩耗量
2.0mmに達した。このグラフにおいて、摩耗量1.5
mm(従来のクラッチディスク80の有効摩耗代に相当)
に達するのは13.6×104 回程度の接続回数である
ことから、本例のクラッチディスク10によれば、従来
のクラッチディスク80に比べてクラッチ接続回数で見
ると33%程度摩耗寿命が向上すると言える。
【0020】また、本実施例によれば、フェーシング3
4,36の突出部70および板バネ32の突出部72は
クラッチディスク10の周方向の相対移動不能に嵌合さ
れているとともに、板バネ32の突出部72およびフェ
ーシング34,36の凹所74は上記周方向の相対移動
不能に嵌合されるので、トルク伝達時においてフェーシ
ング34,36と板バネ32とが上記周方向においてず
れるのを確実に防止できることから、リベット44に軸
方向と直角な剪断力が作用するのを防止することができ
る。
【0021】また、本実施例によれば、フェーシング3
4,36の突出部70と板バネ32の突出部72とはク
ラッチディスク10の周方向および径方向の相対移動不
能に嵌合されているので、板バネ32とフェーシング3
4,36とを固定する際においてそれら板バネ32とフ
ェーシング34,36との位置決めが容易となる利点が
ある。
【0022】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0023】たとえば、前記実施例において、フェーシ
ング34,36の突出部70および板バネ32の突出部
72がクラッチディスク10の周方向の相対移動可能に
嵌合されている場合においても、リベット44の頭部6
6の摩擦面52,54からの深さ寸法aとフェーシング
34,36の密着時におけるリベット44のかしめ部6
8の摩擦面52,54からの深さ寸法bとが略同一とさ
れることにより、フェーシング34,36の有効摩耗代
を大きく確保できて摩耗寿命が向上するという効果が得
られる。
【0024】また、前記実施例において、上記深さ寸法
aと深さ寸法bとが比較的異なっている場合において
も、上記突出部70,72がクラッチディスク10の周
方向の相対移動不能に互いに嵌合されること等により、
リベット44に剪断力が作用するのを防止できるという
効果が得られる。
【0025】また、前記実施例では、凹所74の深さ寸
法は突出部70,72の突出寸法と同一とされている
が、突出部70,72の突出寸法より大きくてもよい
し、さらには、凹所は底部を有するものでなくフェーシ
ングの板厚方向に貫通して形成することも可能である。
後者の場合等においては、凹所が収容穴を兼ねることと
なる。
【0026】また、前記実施例では、板バネ32のフェ
ーシング34,36に対する固定位置はフェーシング3
4,36の周方向に所定間隔隔てた位置とされている
が、板バネはフェーシングにその径方向に所定間隔隔て
た位置において固定されるものであってもよい。
【0027】また、本発明は、図5に示したような摩擦
クラッチに限らず、他の各種の摩擦クラッチのクラッチ
ディスクにも適用することができる。要するに、一対の
フェーシングの相互の対向面にリベットで固定された板
バネを介してフェーシングが相互に密着可能に連結され
た形式のクラッチディスクであれば、本発明を適用する
ことによりその効果を得ることができるのである。
【0028】その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範
囲において種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3のI−I視断面の要部拡大図に相当する図
であって、板バネにより一対のフェーシングが離間させ
られた状態を示す図である。
【図2】図1の一対のフェーシングが板バネの弾性力に
抗して相互に密着させられた状態を示す図である。
【図3】図5のクラッチディスクをプレッシャプレート
側から見た図の一部を示す図であって、一部を切り欠い
て示す図である。
【図4】図1の一方のフェーシングを他方のフェーシン
グ側から見た図であって、要部を示す図である。
【図5】本発明の一例であるクラッチディスクを備えた
摩擦クラッチの要部を示す断面図である。
【図6】従来のクラッチディスクの一例を示す図であっ
て、図1に相当する図である。
【図7】図6のフェーシングの密着状態を示す図であっ
て、図2に相当する図である。
【図8】本発明のクラッチディスクの摩耗試験の結果の
一例を示すグラフである。
【符号の説明】
10:クラッチディスク 32:板バネ 34,36:フェーシング 44:リベット 46,48:対向面 52,54:摩擦面 56:大径穴部 58:小径穴部 60:段付穴 62:収容穴 64:軸部 66:頭部 68:かしめ部 {70,72:突出部}凸部 74:凹所

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環板状をそれぞれ成して軸心方向に重
    ねられ、相互の対向面と反対側の面がそれぞれ摩擦面と
    される一対のフェーシングと、該フェーシングに周方向
    の所定間隔毎にそれぞれ複数設けられ、該フェーシング
    の摩擦面に開口する大径穴部および該フェーシングの対
    向面に開口する小径穴部を有して板厚方向に貫通する段
    付穴と、該フェーシング間に設けられ、それ等の間に所
    定の間隔を形成する板バネと、該段付穴の小径穴部およ
    び該板バネを挿通する軸部、該軸部の一端に設けられて
    該段付穴の大径穴部内に位置する頭部、および該軸部の
    他端において該板バネにかしめ付けられたかしめ部を有
    し、該板バネを前記フェーシングの対向面にそれぞれ固
    定することにより該フェーシングを該板バネを介して相
    互に連結する複数のリベットと、該フェーシングの対向
    面に設けられ、該フェーシングが前記板バネの弾性力に
    抗して相互に密着させられたときに前記リベットのかし
    め部を収容する収容穴とを備えた形式のクラッチディス
    クにおいて、 前記フェーシングおよび板バネの前記段付穴の周囲に前
    記収容穴側へ突き出す凸部を設けるとともに、該フェー
    シングの対向面の該収容穴の周囲に該フェーシングの密
    着時において該凸部を収容する凹所を設けたことを特徴
    とするクラッチディスク。
JP33505392A 1992-11-20 1992-11-20 クラッチディスク Pending JPH06159386A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33505392A JPH06159386A (ja) 1992-11-20 1992-11-20 クラッチディスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33505392A JPH06159386A (ja) 1992-11-20 1992-11-20 クラッチディスク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06159386A true JPH06159386A (ja) 1994-06-07

Family

ID=18284224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33505392A Pending JPH06159386A (ja) 1992-11-20 1992-11-20 クラッチディスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06159386A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100461821B1 (ko) * 2002-10-10 2004-12-16 현대자동차주식회사 수동 변속기용 클러치
WO2016000705A1 (de) * 2014-07-03 2016-01-07 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Kupplungsscheibe

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100461821B1 (ko) * 2002-10-10 2004-12-16 현대자동차주식회사 수동 변속기용 클러치
WO2016000705A1 (de) * 2014-07-03 2016-01-07 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Kupplungsscheibe
KR20170026596A (ko) * 2014-07-03 2017-03-08 섀플러 테크놀로지스 아게 운트 코. 카게 클러치 디스크
CN106536958A (zh) * 2014-07-03 2017-03-22 舍弗勒技术股份两合公司 离合器盘
CN106536958B (zh) * 2014-07-03 2019-04-23 舍弗勒技术股份两合公司 离合器盘

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3518959B2 (ja) ツインクラッチ
US5137131A (en) Wet multiple disk clutch apparatus which is used in vehicles
JPS607124B2 (ja) クラツチ組立体
JPH0545874Y2 (ja)
US3785466A (en) Device for holding wire rings in diaphragm clutch
JPH06159386A (ja) クラッチディスク
US4717001A (en) Friction clutch
JPS604379B2 (ja) 1部材スタンプ成形クラツチボス
US4782926A (en) Clutch brake
JP3751666B2 (ja) ダンパ機構付フライホイール装置
JP2000018222A (ja) リベットによる板部材の連結構造
JPH04258527A (ja) 湿式多板クラッチ
JP3361391B2 (ja) クラッチディスク組立体
JP4034882B2 (ja) クラッチディスク
JP2000120791A (ja) 電磁クラッチ用ダンパ装置
JPS58156726A (ja) クラツチデイスク
JPH01164821A (ja) 車両用クラッチの緩衝機構
JP4073502B2 (ja) 連結ピン
JPS596268Y2 (ja) 乾式摩擦クラッチ
JPH0232891Y2 (ja)
JPH0727158A (ja) 湿式摩擦板
JPH07293581A (ja) クラッチディスク
JPS6135781Y2 (ja)
JPH0247298Y2 (ja)
JP3940859B2 (ja) クラッチレリーズ軸受装置