JPH06131648A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH06131648A JPH06131648A JP30467092A JP30467092A JPH06131648A JP H06131648 A JPH06131648 A JP H06131648A JP 30467092 A JP30467092 A JP 30467092A JP 30467092 A JP30467092 A JP 30467092A JP H06131648 A JPH06131648 A JP H06131648A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- recording medium
- magnetic recording
- layer
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Thin Magnetic Films (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】情報記録機器や、音響あるいは映像機器等に利
用することのできるフレキシブルディスク(以下FDと
略す)やテープとなる高密度の垂直磁気記録に適した二
層膜磁気記録媒体を得ることである。 【構成】非磁性体と、その上にもうけられたFeを主成
分とする第1磁性層と、その上のCo−Crを主成分と
する第2磁性層とを有する磁気記録媒体におけて、第1
磁性層が重量比で1.0重量%から3.0重量%までの
Si及び10重量%から20重量%のNiを同時に含む
ことを特徴とする磁気記録媒体。
用することのできるフレキシブルディスク(以下FDと
略す)やテープとなる高密度の垂直磁気記録に適した二
層膜磁気記録媒体を得ることである。 【構成】非磁性体と、その上にもうけられたFeを主成
分とする第1磁性層と、その上のCo−Crを主成分と
する第2磁性層とを有する磁気記録媒体におけて、第1
磁性層が重量比で1.0重量%から3.0重量%までの
Si及び10重量%から20重量%のNiを同時に含む
ことを特徴とする磁気記録媒体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体に関す
る。さらに詳しくは、情報記録機器や、音響あるいは映
像機器等に利用することのできるフレキシブルディスク
(以下FDと略す)やテープとなる高密度の垂直磁気記
録に適した二層膜磁気記録媒体に関する。
る。さらに詳しくは、情報記録機器や、音響あるいは映
像機器等に利用することのできるフレキシブルディスク
(以下FDと略す)やテープとなる高密度の垂直磁気記
録に適した二層膜磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来技術】垂直磁気記録方式は、短波長記録特性の優
れた磁気記録方式である。これは、磁気記録媒体の膜面
に対して垂直方向に媒体を磁化させるものである。従っ
て、本方式では、媒体面の垂直方向に残留磁化が残る垂
直磁化膜を用いる必要がある。垂直磁化膜としては、コ
バルト(以下Coと略す)とクロム(以下Crと略す)
を主成分とするCo−Cr合金膜が優れた特性を持って
いる。一方、主磁極励磁型ヘッドを用いて、高密度記録
を行うためには、Co−Cr合金膜内部で磁束の集中が
必要であり、そのため裏打ち層(以下B.L.と略す)
として軟磁性層を設ける。軟磁性B.L.としてはパー
マロイ(例えば重量比で80Ni+20Feの合金)を
用いる。各々の膜厚は、Co−Cr合金膜が、0.1μ
m、軟磁性B.L.0.5μmである。上記膜厚におい
て最も優れた高密度記録がなされる。従来の垂直磁気記
録媒体は、耐熱性高分子材料(例えばポリイミドフィル
ム)である基板上にB.L.として0.5μm程度のパ
ーマロイ層、その上に、垂直磁化膜としてのCo−Cr
層が0.1μm程度形成されている。
れた磁気記録方式である。これは、磁気記録媒体の膜面
に対して垂直方向に媒体を磁化させるものである。従っ
て、本方式では、媒体面の垂直方向に残留磁化が残る垂
直磁化膜を用いる必要がある。垂直磁化膜としては、コ
バルト(以下Coと略す)とクロム(以下Crと略す)
を主成分とするCo−Cr合金膜が優れた特性を持って
いる。一方、主磁極励磁型ヘッドを用いて、高密度記録
を行うためには、Co−Cr合金膜内部で磁束の集中が
必要であり、そのため裏打ち層(以下B.L.と略す)
として軟磁性層を設ける。軟磁性B.L.としてはパー
マロイ(例えば重量比で80Ni+20Feの合金)を
用いる。各々の膜厚は、Co−Cr合金膜が、0.1μ
m、軟磁性B.L.0.5μmである。上記膜厚におい
て最も優れた高密度記録がなされる。従来の垂直磁気記
録媒体は、耐熱性高分子材料(例えばポリイミドフィル
ム)である基板上にB.L.として0.5μm程度のパ
ーマロイ層、その上に、垂直磁化膜としてのCo−Cr
層が0.1μm程度形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、B.L.としてのパーマロイ層を0.5μm形成す
る場合、次の問題が発生した。第1に、DCマグネトロ
ン式高速スパッタ法により、垂直磁気記録媒体を製造す
る場合、その膜堆積速度が、およそ、20Å/secで
ある。一方、パーマロイを0.5μm形成させるために
は、およそ、250秒間、基板をプラズマにさらす必要
があり、製膜に長い時間を要するという問題があり、高
速で媒体の作製を行うことが困難である。長時間プラズ
マにさらされた基板は温度が高くなり、製膜されたパー
マロイ層の抗磁力は高く、透磁率は小さくなり軟磁気特
性の性質は失ってしまう。
に、B.L.としてのパーマロイ層を0.5μm形成す
る場合、次の問題が発生した。第1に、DCマグネトロ
ン式高速スパッタ法により、垂直磁気記録媒体を製造す
る場合、その膜堆積速度が、およそ、20Å/secで
ある。一方、パーマロイを0.5μm形成させるために
は、およそ、250秒間、基板をプラズマにさらす必要
があり、製膜に長い時間を要するという問題があり、高
速で媒体の作製を行うことが困難である。長時間プラズ
マにさらされた基板は温度が高くなり、製膜されたパー
マロイ層の抗磁力は高く、透磁率は小さくなり軟磁気特
性の性質は失ってしまう。
【0004】第2に、Co−Cr層とパーマロイ層の合
わせた金属の膜厚が0.6μm以上あり、たとえばテー
プ媒体などにした場合、フレキシブル性が落ちる。第3
に、ハイビジョン対応型テープにした場合、記録量が多
いいためテープ量が長くなり、膜厚が厚い媒体ではカセ
ットテープの小型化が難しい。第4に、単にパーマロイ
層の製膜速度を短くするために高電力を投入し堆積速度
を速くした場合、パーマロイ層の抗磁力が大きくなる。
第5に、優れた軟磁気特性を示す第1磁性層としてFe
−Siなどを用いるとその上に製膜されたCo−Cr膜
の結晶が良好なものが得られず、高記録密度媒体として
は適さない。本発明は、上記問題点、すなわち、B.
L.としてのパーマロイやFe−Si層によって発生す
る多くの問題を解決することを目的とするものである。
わせた金属の膜厚が0.6μm以上あり、たとえばテー
プ媒体などにした場合、フレキシブル性が落ちる。第3
に、ハイビジョン対応型テープにした場合、記録量が多
いいためテープ量が長くなり、膜厚が厚い媒体ではカセ
ットテープの小型化が難しい。第4に、単にパーマロイ
層の製膜速度を短くするために高電力を投入し堆積速度
を速くした場合、パーマロイ層の抗磁力が大きくなる。
第5に、優れた軟磁気特性を示す第1磁性層としてFe
−Siなどを用いるとその上に製膜されたCo−Cr膜
の結晶が良好なものが得られず、高記録密度媒体として
は適さない。本発明は、上記問題点、すなわち、B.
L.としてのパーマロイやFe−Si層によって発生す
る多くの問題を解決することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の特徴は、非磁性基板体とその上にもうけら
れるFeを主成分とする第1磁性層とその上のCo−C
rを主成分とする第2磁性層とを有する磁気記録媒体に
おいて、前記第1磁性層が重量比で1.0重量%から
3.0重量%までのSiと10重量%から20重量%の
Niを含む磁気記録媒体にある。
めの本発明の特徴は、非磁性基板体とその上にもうけら
れるFeを主成分とする第1磁性層とその上のCo−C
rを主成分とする第2磁性層とを有する磁気記録媒体に
おいて、前記第1磁性層が重量比で1.0重量%から
3.0重量%までのSiと10重量%から20重量%の
Niを含む磁気記録媒体にある。
【0006】磁気記録媒体の基板としては、プラスッチ
クフィルム、ガラス板等をあげることができる。プラス
ッチクフィルムとして具体的には、ポリイミドフィル
ム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミ
ドフィルムをあげることができる。第1層としてFe以
外を主成分にした場合、飽和磁化密度が小さくなってし
まうためにB.L.の膜厚を厚くする必要があり、薄く
すると記録再生した際に再生出力は小さい。
クフィルム、ガラス板等をあげることができる。プラス
ッチクフィルムとして具体的には、ポリイミドフィル
ム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミ
ドフィルムをあげることができる。第1層としてFe以
外を主成分にした場合、飽和磁化密度が小さくなってし
まうためにB.L.の膜厚を厚くする必要があり、薄く
すると記録再生した際に再生出力は小さい。
【0007】第1磁性層でNiの重量比が1.0重量%
未満3.0重量%よりも大きい場合軟磁性の性質が失わ
れる欠点がある。Niの含有量が10重量%未満20重
量%よりも多いとその上の第2磁性層のCo−Crの結
晶が乱れ、再生出力が小さくなる欠点を生じる。第1磁
性層の厚みは0.1μm〜0.4μmが望ましく、0.
1μm以下では再生電圧低過ぎ、0.4μm以上におい
ては、特に磁気記録媒体の基板にプラスッチクフィルム
を用いた場合にフレキシビリを損なう。また、第1磁性
層の抗磁力が100Oe以下である場合、再生出力が小
さくなる欠点を生じる。
未満3.0重量%よりも大きい場合軟磁性の性質が失わ
れる欠点がある。Niの含有量が10重量%未満20重
量%よりも多いとその上の第2磁性層のCo−Crの結
晶が乱れ、再生出力が小さくなる欠点を生じる。第1磁
性層の厚みは0.1μm〜0.4μmが望ましく、0.
1μm以下では再生電圧低過ぎ、0.4μm以上におい
ては、特に磁気記録媒体の基板にプラスッチクフィルム
を用いた場合にフレキシビリを損なう。また、第1磁性
層の抗磁力が100Oe以下である場合、再生出力が小
さくなる欠点を生じる。
【0008】
実施例1〜3 バッチ式スパッタリング装置でマグネトロン式直流スパ
ッタ装置を用い、真空槽内を真空に排気し、基板を20
0℃に加熱、脱ガス処理した後、スパッタリング前に、
3×10-7Torr以下に排気し基板温度を150℃に
加熱し、高純度アルゴンガスを導入して、磁気記録媒体
の基板には厚さ40μmのポリイミドフィルムを用いて
表1に示す組成のFe−Ni−Si膜を作成しさらに基
板温度を150℃でCo−Cr層(80:20で0.1
μm)を製膜し、磁気記録媒体を得た。媒体の電磁変換
特性は3.5インチのフロッピーディスクに切り出し、
ディスク評価装置(主磁極励磁極ヘッドであり、主磁
極:CoZrNb(Bs=125000Gauss)、
主磁極膜厚0.3μm、トラック幅100μm、捲線数
50Turns、相対速度2m/Sec)にて測定し
た。
ッタ装置を用い、真空槽内を真空に排気し、基板を20
0℃に加熱、脱ガス処理した後、スパッタリング前に、
3×10-7Torr以下に排気し基板温度を150℃に
加熱し、高純度アルゴンガスを導入して、磁気記録媒体
の基板には厚さ40μmのポリイミドフィルムを用いて
表1に示す組成のFe−Ni−Si膜を作成しさらに基
板温度を150℃でCo−Cr層(80:20で0.1
μm)を製膜し、磁気記録媒体を得た。媒体の電磁変換
特性は3.5インチのフロッピーディスクに切り出し、
ディスク評価装置(主磁極励磁極ヘッドであり、主磁
極:CoZrNb(Bs=125000Gauss)、
主磁極膜厚0.3μm、トラック幅100μm、捲線数
50Turns、相対速度2m/Sec)にて測定し
た。
【0009】比較例1〜4 実施例1と同様にして表1に示す磁気記録媒体を得た。
また、同様にして、媒体の電磁変換特性を測定した。
また、同様にして、媒体の電磁変換特性を測定した。
【0010】
【表1】
【0011】
【発明の効果】本発明により、次のような効果が確認さ
れた。(1)B.L.の効果を損なうことなく、B.
L.の膜厚を薄くすることができる。(2)B.L.の
上に製膜したCo−Cr層の結晶性は従来のパーマロイ
層の上に作製するよりも良好な膜になることが判った。
よって、記録再生したときに高い記録密度で高い再生電
圧が得られる。
れた。(1)B.L.の効果を損なうことなく、B.
L.の膜厚を薄くすることができる。(2)B.L.の
上に製膜したCo−Cr層の結晶性は従来のパーマロイ
層の上に作製するよりも良好な膜になることが判った。
よって、記録再生したときに高い記録密度で高い再生電
圧が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】非磁性体と、その上にもうけられたFeを
主成分とする第1磁性層と、その上のCo−Crを主成
分とする第2磁性層とを有する磁気記録媒体におけて、
第1磁性層が重量比で1.0重量%から3.0重量%ま
でのSi及び10重量%から20重量%のNiを同時に
含むことを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】第1磁性層の抗磁力が100Oe以下であ
る請求項1記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】第1磁性層が0.1から0.4μmである
請求項1ないし2いずれか記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30467092A JPH06131648A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30467092A JPH06131648A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06131648A true JPH06131648A (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=17935815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30467092A Pending JPH06131648A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06131648A (ja) |
-
1992
- 1992-10-16 JP JP30467092A patent/JPH06131648A/ja active Pending
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