JPH061290Y2 - スロ−アウェイエンドミル - Google Patents

スロ−アウェイエンドミル

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JPH061290Y2
JPH061290Y2 JP1985175442U JP17544285U JPH061290Y2 JP H061290 Y2 JPH061290 Y2 JP H061290Y2 JP 1985175442 U JP1985175442 U JP 1985175442U JP 17544285 U JP17544285 U JP 17544285U JP H061290 Y2 JPH061290 Y2 JP H061290Y2
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JP
Japan
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tip
angle
throw
cutting edge
rake angle
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JP1985175442U
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JPS6285316U (ja
Inventor
悦臣 菅野
実男 木村
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日立ツ−ル株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案、フライス盤作業で使用される比較的小径のスロ
ーアウェイエンドミルの改良に関するものである。
〔従来技術〕
これまで、外径寸法が20mm前後の比較的小径のスロ
ーアウェイエンドミルとしては、第5図に示す如きもの
が使用されている。第5図(a)は側面図、第5図
(b)は図(a)においてY方向から視たスローアウェ
イチップ(以下単にチップという)の取付け部を示す。
図中、Aは三角形チップでBは円筒形の工具本体であ
り、チップAを本体Bの先端付近に設けたチップ座にク
ランプ駒で着脱可能に固定したものである。
この種のエンドミルは、工具直径が小さいためチップを
取付ける構造に種々の制約を受けるので切削性能上要求
される半径方向すくい角(Rr)および軸方向すくい角
(Ar)を広範囲に選択出来ず、Rr−3〜+3度、A
r0〜5度位の値をとって使用されているが、切削性能
上からは充分満足されず改善が期待されている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
即ち、この種の外径の小さいスローアウェイエンドミル
では、チップ取付け部にチップ座を設けると、その下部
の工具本体肉厚が薄くなり、強度が低下する傾向があ
る。
一方、切削性能を向上させるためには、切れ刃にRrお
よびArを正の方向に大きくする必要が生じる。この場
合、従来のチップをそのまま使用してこの要求を満足さ
せるためには、チップ座の面を更に深くして要求のすく
い角を満足させる如きチップ座を形成させる必要があ
り、外径20mm前後の小径エンドミルにおいてはこの
結果、チップ座下部肉厚が著しく小さくなり、強度、剛
性の低下より使用時の振動発生、切削性能の低下等の問
題が生じ、引いては破損の原因となる。又、従来品の外
径20mm前後の小径のエンドミルに、外周切れ刃長さ
を確保するため比較的大きいチップ(例えば、TPGN32タ
イプ)を2枚取付けることは容量的に不可能で、1枚刃
で使用するため2枚刃タイプのエンドミルに比べて性能
が劣る。そこで本考案は、小径のスローアウェイエンド
ミルの切れ刃に必要なすくい角を付与し、かつそれによ
る工具本体の強度低下を防止すること、更には、従来1
枚刃で使用した外径20mm前後の小径のエンドミルに
おいても比較的長い切れ刃を有するチップを2枚取付け
可能なる如き解決策を提示することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成させるための本考案の要旨とするところ
は、実用新案登録請求の範囲に存する。第3図(a)〜
(c)は、工具本体とチップの位置関係を示す底面視概
略図で、図(a)はチップの外周切れ刃の半径方向すく
い角および軸方向すくい角をゼロにした場合を示す。
P′は工具直径Dによる切れ刃の回転軸跡円で、その中
心はOである。2はスローアウェイチップで、そのすく
い面は3、底面は4、切り刃稜はP、逃げ面はP−R
で、Rはチップ底面の端稜を示す。底面4の延長線と円
P′の交点をQとし、切れ刃稜Pにおける円P′の接線
PTとPQのなす角をθ1とし、切削時に被加工面と工
具が摩擦を生じないための間隙角をθ2とすればチップ
の逃げ角θは、θ=θ1+θ2となり、工具本体もPR
線をこえない様にになっている。よって、同一チップ厚
さにおいては外径が小さく、即ち円P′が小さくなる程
θ1は大となり、従って逃げ角θも大きくする必要が生
じ、必然的にチップを保持する工具本体もその分小さく
なり、チップ座下部の肉厚が薄くなり、強度や剛性が低
下する。
次に半径方向すくい角δをゼロから正又は負に変化させ
た場合を第3図(b)および(c)に示す。半径方向す
くい角δを正にした場合のチップ2のすくい面位置は第
3図(b)の3′で表され、この場合、チップを保持す
る工具本体のチップ座下部肉厚が減少して強度が著しく
低下する。これに反し、第3図(c)に示すように、半
径方向すくい角δを負にした場合、チップ2のすくい面
は3″の位置を占め、よって同様にチップ座の底面も負
の角度に形成されるので工具本体のチップ保持強度は向
上する。
軸方向すくい角においても同様の現象が生じる。即ち、
すくい角を正にすればチップ保持部における工具強度は
低下するが、その影響力は半径方向すくい角の場合より
軽度であり、実験の結果、工具外径20mm前後におい
ては、チップ寸法がおおよそ軸方向12〜16mm、半
径方向8〜10mm、厚さ2.5〜3mmで半径方向す
くい角を負にした場合は、軸方向すくい角15°以下で
実用上支障ないことを知った。尚、半径方向すくい角に
ついては、正角に大きくとるに従い切削抵抗が比例して
低減でき、切削性能が向上することは周知の通りであ
る。
ところで、上記チップ保持部の強度、剛性の確保のため
には、第3図(c)に示した様に、半径方向すくい角が
負の位置にチップ2を保持するようチップ座の底面を形
成することが必要条件と考えられる。即ち、チップすく
い面を3″の位置になるようチップ座底面を形成すれば
軸方向すくい角を正にすることによる強度低下をも緩和
でき、更にその効果は高まる。
上述の様に、チップ保持部の強度向上改善のためには、
チップ2の上面であるすくと面を半径方向に対し負角に
なるよう、チップ座の底面を形成する必要があるが、こ
れによる切削性能の低下を防止し、更に性能向上を計る
ため解決策を提示したのが本考案である。即ち、チップ
すくい面に外周切れ刃に沿って切れ刃稜に平行に近接し
た位置にあたかもチップブレーカの如き溝を設け、溝の
切れ刃側の斜面角度を適当に選定することにより、実質
的な半径方向すくい角を正値に保持することが可能であ
ることに着目した。つまり、チップの上面であるすくい
面は半径方向に負角になるようチップ座底面を形成して
工具本体のチップ保持強度を向上させ、かつ外周切れ刃
に沿って設けたチップブレーカ状の溝の斜面角により、
実質的な半径方向すくい角を正の適値となる様にして、
切削性能を改善するとともに、平行四辺形平板状のボジ
チップを使用することにより、小径のスロアウェイエン
ドミルにおいても比較的長い切れ刃を有する2枚刃タイ
プのものとすることができた。
尚、平行四辺形平板状のスローアウェイチップは外周切
り刃をより長くし、かつ第2図(a)の角度rがホルダ
ーにセットされた時、すかしを充分取れる構成としてホ
ルダーの剛性、すなわち肉厚に与える影響を少なめ、か
つ長辺側を外周切れ刃としたものである。
〔実施例〕 以下、本考案の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
第1図は本考案に係る2枚刃エンドミルの一実施例で、
第1図(a)は側面図、(b)はそのX矢視図で、図中
符号1はエンドミル本体、2はスローアウェイチップ、
3はそのすくい面、6はチップ取付けねじ、5は外周切
れ刃に沿ったチップブレーカ状溝、Oはエンドミルの回
転中心、Pはチップの切れ刃稜である。第2図は上記エ
ンドミルに取付けたスローアウェイチップ2を示し、第
2図(a)は平面図、(b)はその側面図で、図中1は
チップ2の長手寸法、wは巾寸法、tは厚さ、αは溝5
の斜面角を示す。
第1図(b)において、半径方向すくい角δはすくい面
3とOPのなす角で示され、溝5の斜面角αと実質的な
半径方向すくい角βとの間には次の関係がある。
β=α−δ チップ座下部の肉厚を大にして強度を保持するためδを
負角になるようチップ座の底面を形成してもブレーカ状
溝5の斜面角αを、|α|>|δ|の範囲で適当に選定
することにより、実質的な半径方向すくい角βを正の適
値にして切削性能を改善し得るものである。
次にすくい角の数値限定理由を説明する。
第1図に示す如き外径寸法20mmのエンドミルを使用
して切削試験を行った。切削を行った結果の評価は、振
動の発生、切削の安定性、切り刃の破損、仕上面の状
況、切れ味等の全般的評価の良好なるものから不良なる
ものへ順次◎(優)、○(良)、△(劣)、×(不良)
の記号で以下の表中に表示した。外径寸法20mmの切
削試験条件を表1に、この結果の評価を表2に示した。
従って、半径方向すくい角δの適値は−5°〜−15°
と考えられ、軸方向すくい角は5°〜10°が適値で、
又、実質的な半径方向すくい角βは0°〜10°が良好
な範囲である。
その他の切削条件においてもほぼ同様の結果が得られた
ので、本考案のエンドミルにおける形状を以上の如く決
定した。
更に加えて本考案では、チップ幅が小さくても切れ刃長
さの大きくとれる平行四辺形チップを採用し、外径20
mm前後のものでも2枚刃タイプとしたので、切削バラ
ンスが良く従来の1枚刃のものと比べて安定切削および
能率の点でも優れ、前述の最適刃形の組合せと相まっ
て、高性能化を計ることができた。
この状況を説明するため、次に実験例を示す。即ち、外
径20mmでの従来品と本考案によるものとのステンレ
ス切削における安定切削領域の比較を行った。第3表に
切削条件、第4表に両者の諸元を示し、第4図に切削性
能を示す。
第4図に示す如く本考案のものは、チップのノーズ角γ
が85度と従来品の三角形チップ(γ=60°)と比べ
て大きいので刃先先端強度もあり、切れ味の良さと相ま
って、第4図に示す如く安定領域が著しく広くなってい
る。又、刃数が2枚なので1枚刃の従来品に比べ2倍の
テーブル送り量が取れ、非常に高性能なスローアウェイ
エンドミルであることが分かる。
尚、実質的な半径方向すくい角δを正角にするための外
周切れ刃に沿って設けるブレーカ状の溝は、旋削作業で
用いられるいわゆる切りくず処理のためのチップブレー
カ溝と異なり、前述したように溝の切れ刃側の斜面角度
を適当に選定することによって、実質的な半径方向すく
い角を正値に保持するためのものであり、よって第2図
のような本来の溝形状でもよいし、すくい面全体を切れ
刃部に続く傾斜面より低く位置させるなども本考案の技
術的思想の範囲内である。
〔考案の効果〕
前述した通り本考案は、外径20mm前後のスローアウ
ェイエンドミルにおいて、スローアウェイチップの上面
であるすくい面の半径方向すくい角が−5〜−15度と
なるようチップ座の底面を形成して、該チップ座下部の
肉厚を大とし工具本体強度を高めたことにより、外径サ
イズの割に5〜10度と比較的大きな軸方向すくい角を
付与することができ、かつ切削時に有効なすくい角とし
て働く実質的な半径方向すくい角が0〜10度となるよ
うに斜面角を有するチップブレーカ状の溝を外周切れ刃
稜に沿って設けたので、これらの相乗効果により切削性
に優れたエンドミルとすることができた。
更に加えて、平行四辺形のポジチップの採用により上記
小径サイズのものも比較的長い切れ刃を有する2枚刃タ
イプとすることができたので、安定切削および能率の点
でも優れ、前述の最適すくい角との組合せと相まって、
高性能な小径サイズのスローアウェイエンドミルとする
ことができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る2枚刃スローアウェイエンドミル
の一実施例を示すもので、第1図(a)は側面図、第1
図(b)はそのX矢視図、第2図は本考案に用いられる
スローアウェイチップで第2図(a)は平面図、(b)
はその側面図、第3図(a)は半径方向すくい角ゼロに
てスローアウェイチップを取付けた時の底面視概略図、
第3図(b)は半径方向すくい角を正に変化させた時の
底面視概略図で第3図(c)は負に変化させた時を示す
図、第4図は本考案と従来品との切削性能比較を表す
図、第5図は従来の三角形スローアウェイチップを用い
たスローアウェイエンドミルの一例で第5図(a)は側
面図、第5図(b)はそのY矢視図を示す。 1:エンドミル本体 2:スローアウェイチップ 3:すくい面 5:チップブレーカ状溝 6:止メネジ δ:スローアウェイエンドミルの半径方向すくい角 α:スローアウェイチップのブレーカ状溝による斜面角 β:スローアウェイエンドミル使用時の実質的な半径方
向すくい角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭56−38717(JP,U) 実開 昭58−128814(JP,U) 実開 昭58−173405(JP,U) 特公 昭54−2709(JP,B2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】円柱状をなす工具本体先端外周部の一対の
    チップ座内に、スローアウェイチップを着脱可能に固定
    した直径が20mm前後の2枚刃スローアウェイエンド
    ミルにおいて、平行四辺形平板状で逃げ角を有する前記
    スローアウェイチップの上面であるすくい面の半径方向
    すくい角が−5〜−15度、軸方向すくい角が5〜10
    度となるようチップ座の底面を形成すると共に、前記ス
    ローアウェイチップのすくい面上の外周切れ刃に沿って
    チップブレーカ状の溝を設け、これによって該チップ座
    に固定したときに実質的な半径方向すくい角が0〜10
    度になるようにし、更に該スローアウェイチップは、長
    辺側を外周切れ刃とし、該切れ刃稜が工具本体の回転軸
    にほぼ平行であることを特徴とするスローアウェイエン
    ドミル。
JP1985175442U 1985-11-14 1985-11-14 スロ−アウェイエンドミル Expired - Lifetime JPH061290Y2 (ja)

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JP1985175442U JPH061290Y2 (ja) 1985-11-14 1985-11-14 スロ−アウェイエンドミル

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JPS6285316U JPS6285316U (ja) 1987-05-30
JPH061290Y2 true JPH061290Y2 (ja) 1994-01-12

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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2506567Y2 (ja) * 1988-04-18 1996-08-14 三菱マテリアル株式会社 スロ―アウエイ式カツタ―
JP2520539Y2 (ja) * 1989-06-06 1996-12-18 三菱マテリアル株式会社 スローアウエイ式カッター

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS4930980U (ja) * 1972-06-20 1974-03-16
JPS542709A (en) * 1977-06-08 1979-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd Thin film magnetic head

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JPS6285316U (ja) 1987-05-30

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