JPH0611627B2 - レジストレーション装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レジストレーション装置に関するもので、詳
しくは、間欠的に給紙トレイから用紙を送り出し、該用
紙をスリップロールによって加速してレジスタロールに
送り、該レジスタロールによって上記用紙を次の用紙処
理工程へ搬出させるようにしたレジストレーション装置
に関する。

〔従来の技術〕

従来より、給紙トレイから間欠的に送り出された用紙
を、所定タイミングで次の用紙処理工程へ送るようにし
たレジストレーション装置がある。

この従来のレジストレーション装置には、レジスタロー
ルを採用したタイプと、レジスタゲートを採用したタイ
プとがある。

第１図に、レジスタロールを採用した従来のレジストレ
ーション装置を備えた複写機を示す。

この複写機では、ベルト状感光体１の回転に従い、まず
帯電コロトロン２によってベルト状感光体１面上に均一
に電荷を付与し、続いてフラッシュ露光３によってベル
ト状感光体１面上にプラテン４上にセットされた原稿５
の画情報に対応する静電潜像６を形成し、次にこの静電
潜像６を現像装置７により可視像化し、しかる後、この
可視像を転写コロトロン８により給紙部９から供給され
る用紙１０に転写する。

さらに、この複写機では、この転写の後に除電コロトロ
ン１１によってベルト状感光体１と該ベルト状感光体１
面上の残留トナーとを電気的に中和させ、しかる後、ベ
ルト状感光体１面上の残留トナーをクリーニング装置１
２により除去してベルト状感光体１面上をクリーニング
し、さらに除電ランプ１３によりベルト状感光体１面上
を照射して完全に除電し、次いで帯電コロトロン２によ
り再度ベルト状感光体１面上を帯電させ、以下、上記動
作を繰り返す。

ところで、この従来の複写機におけるレジストレーショ
ン装置１４は、用紙１０の用紙搬送路１５における転写
コロトロン８の設置位置よりも上流側に、レジスタロー
ル１６およびスリップロール１７を設置して成る。

このレジストレーション装置１４によれば、図示しない
複写開始ボタンが操作された後に給紙トレイ１８から用
紙送り出しロール１９によって送り出された用紙１０
は、搬送ロール２０等によって用紙搬送路１５に沿って
スリップロール１７に送られる。

このスリップローラ１７に送られてきた用紙１０は、該
スリップローラ１７によって加速されてレジスタロール
１６に送られる。

このレジスタロール１６に送られてきた用紙１０は、所
定のタイミングで図示しないレジスタロール駆動用電磁
クラッチが作動されることにより、次の用紙処理工程た
る転写工程へ送られる。

なお、上記の所定のタイミングとは、レジスタロール１
６から送り出される用紙１０の搬送方向側端と、ベルト
状感光体１面上の静電潜像６の進行方向側端とが転写工
程において合致されるタイミングである。

また、第１図において、２１は転写工程において転写さ
れた用紙に定着を施こす定着装置、２２は定着が施こさ
れた用紙を排紙トレイ２３に排出する排紙ロールであ
る。

ところで、上述した構成の複写機において、連続して複
写を行なう場合には、搬送される用紙の間に所定の間隔
を設けるべく、給紙トレイ１８から所定のタイミングで
用紙を次々と送り出しており、連続複写を高速で処理す
る場合には、用紙相互の間隔を更に狭く設定して、用紙
を次々と給紙トレイ１８から送り出している。

一方、上述した如き構成の複写機において、用紙送り出
しロール１９によって給紙トレイ１８から用紙を送り出
す際、２枚以上の用紙が互いに重なった状態で、上記給
紙トレイ１８から取り出されてしまう場合がある。

このような場合、重なっている用紙のうち上側の用紙
は、用紙送り出しロール１９と接しているために、給紙
トレイ１８から用紙搬送路１５へと支承なく送り出され
て行くものの、下側の用紙は給紙トレイ１８に収容され
ている用紙との摩擦によって進行を抑えられるため、縁
部が給紙トレイ１８から送り出し方向へ飛び出した状態
に占位することとなる。

なお、第１図に示すように、給紙トレイ１８の近傍にお
いて用紙搬送路１５が小さな曲率で湾曲形成されている
場合、重なっている用紙のうち下側の用紙は、上述した
如き下方の用紙との摩擦と併せて、その先端が用紙搬送
路１５の湾曲部における通路壁面と当接することによ
り、給紙トレイ１８から飛び出した状態で停止すること
となる。

上記複写機において複写を連続して行なっている際、上
述した如き用紙の重送に起因して、給紙トレイ１８上に
おける用紙の縁部が、送り出し方向へ飛び出した場合に
は、この用紙を所定のタイミングで給紙トレイ１８から
送り出しても、この用紙は正規の位置より前進した状態
で、紙搬送路１５中を搬送されて行くこととなる。

これにより、上記用紙と先に送り出された用紙との前後
間隔がバラつき、言い換えれば先行している用紙の後方
縁部と、後続する用紙の前方縁部との前後間隔が、予設
定されるべき所定の寸法よりも狭いものとなってしま
う。

この結果、本来であれば先行する用紙がレジスタロール
１６から完全に送り出されたのち、該レジスタロール１
６に送り込まれるべき後続する用紙が、レジスタロール
１６による送り出し途中の用紙に対して、スリップロー
ラ１７によって加速された状態で衝突することとなり、
もって上記両用紙の縁部が互いに折れてしまう等の、用
紙のダメージが発生する不都合があった。

一方、前述した如く従来のレジストレーション装置に
は、レジスタゲートを用いたものがある。

このレジストレーション装置（図示せず）は、前記した
レジストレーション装置１４におけるレジスタロール１
６に替えて、図示しないレジスタゲートを設置したもの
で、該レジスタゲートをレジスタロール１６の場合と同
様の所定のタイミングで作動させて、上記所定のタイミ
ングで用紙搬送路１５を開閉するようにしたものであ
る。

すなわち、このレジストレーション装置では、上記レジ
ストレーション装置１４の場合と同様に、スリップロー
ルによって加速されて送られてきた用紙を一旦上記レジ
スタゲートで受け止め、当該レジスタゲートによって上
記用紙搬送路が開かれた際に、上記レジスタゲートによ
って受け止められていた用紙を次の用紙処理工程へ送り
出す。

しかし、このようなレジスタゲートを用いたレジストレ
ーション装置においても、レジスタロール１６を用いた
レジストレーション装置１４と同様、複写機において複
写を連続して行なっている際に、給紙トレイから２枚以
上の用紙が重なって取り出された場合には、先に説明し
た如く先行する用紙と後続する用紙との前後間隔が所定
の寸法よりも狭くなることによって、レジスタゲートに
受け止められている用紙に後続の用紙が衝突することと
なり、もって用紙が互いにダメージを受ける不都合を免
れなかった。

〔発明の目的〕

本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、用紙にダ
メージを与えないレジストレーション装置を提供するこ
とを目的とする。

〔発明の構成〕

本発明では、上記目的を達成するために、スリップロー
ラによって加速されて送られてくる用紙を、ベルトに突
設したゲートによって受け止めさせてレジスタロールま
で搬送している。

〔実施例〕

以下、本発明に係るレジストレーション装置の構成を、
添付図面を参照しつつ詳細に説明する。

第２図は、本発明に係るレジストレーション装置の一実
施例を示すものである。

本実施例のレジストレーション装置３０は、用紙搬送路
３１に所定間隔をおいてレジスタロール３２およびスリ
ップロール３３を設置するとともに、レジスタロール３
２とスリップロール３３との間にベルト３４を設置して
いる。

ベルト３４は、その外周面に複数のゲート３５が突設さ
れ、プーリ３６，３７に巻回されている。

ここで、プーリ３６は、レジスタ駆動ロール３２ａを支
持する図示しない軸に遊嵌されて設置されており、プー
リ３７には、プーリ３７ａが一体に形成されている。

また、このレジストレーション装置３０は、ベルト３４
を後に説明する如く駆動制御する制御手段３８を備えて
おり、この制御手段３８はステッピングモータ３８ａ
と、図示しない制御回路等から構成されている。

ステッピングモータ３８ａには、プーリ３８ｂが設置さ
れ、プーリ３８ｂとプーリ３７ａとにはベルト３９が巻
回されている。

すなわち、上記ステップモータ３８ａの動力は、プーリ
３８ｂ、ベルト３９およびプーリ３７ａ，３７を介して
ベルト３４に伝達され、それによってベルト３４のゲー
ト３５は、用紙搬送路３１に沿って移動される。

このレジストレーション装置３０では、レジスタ駆動ロ
ール３２ａの周速度をＶ０とし、ゲート３５の移動速度
をＶＧとし、スリップピンチロール３３ａの周速度をＶ
Ｓとした場合、Ｖ０≦ＶＧ＜ＶＳとなるようにそれぞれ
が設定されている。

なお、第２図において、３２ｂはレジスタピンチロー
ル、３３ｂはスリップ駆動ロール、４０はベルト３４の
ゲート３５を検出するセンサである。

次に、本実施例の作用について説明し、併せて本実施例
の構成をより明らかにする。

いま、このようなレジストレーション装置３０を備える
複写機において、電源が入れられると、ベルト３４が駆
動され、センサ４０がゲート３５の通過を検出し、その
検出信号に基づいて、制御手段３８の制御回路により所
定位置に停止される。

その後、当該複写機の図示しない複写開始ボタンが操作
されると、図示しない給紙トレイから用紙が間欠的にス
リップロール３３に送られる。

さらに、これらの用紙は、スリップロール３３によって
加速されて用紙搬送路３１のベルト３４設置域に送られ
る。

このとき、上記制御回路は、スリップロール３３によっ
て加速されて送り出される用紙を図示しないセンサによ
り検出し、該用紙が用紙搬送路３１のＡ地点に到達する
よりも前に、ベルト３４のゲート３５が上記Ａ地点に到
達して、ゲート３５が上記用紙に先行するように、スタ
ート信号を出力し、ステップモータ３８ａを駆動制御す
る。

それによって、ゲート３５は、上記用紙を受け止めなが
らレジスタロール３２へ搬送する。

上記用紙がレジスタロール３２へ到達されると、ゲート
３５は用紙搬送路３１から脱出される。

その際、レジスタ駆動ロール３２ａに動力を伝達させる
ための図示しない電磁クラッチが作動され、それによっ
てレジスタロール３２は上記用紙をニップして次の用紙
処理工程へ送り出す。

ここで、上記電磁クラッチは、第１図に示した複写機の
場合とほぼ同様に、レジスタロール３２から送り出され
る用紙の搬送方向側端とベルト状感光体面上の静電潜像
の進行方向側端とが、転写工程において合致されるタイ
ミングで、上記制御回路によって作動される。

この用紙搬送路３１から脱出されたゲート３５は、また
センサー４０によって検出され、制御回路によって所定
位置に停止され、該制御回路からの次のスタート信号を
待つ。

上述した如きレジストレーション装置３０の動作態様に
よれば、用紙をゲート３５に受け止めさせた状態でレジ
スタロール３２へ搬送しているので、複写を連続して行
なっている際、給紙トレイから２枚以上の用紙が重なっ
て取り出されたことにより、先行する用紙と後続する用
紙との前後間隔が所定の寸法よりも狭くなった場合で
も、先行する用紙に対して後続する用紙が衝突すること
を未然に防止でき、もって用紙に不用意なダメージを与
えることなく次の用紙処理工程へ送り出すことが可能と
なる。

なお、上記実施例では、制御手段３８をステップモータ
３８ａ等を用いて構成しているが、本発明はこれに限ら
ず、ベルト３４の制御手段をサーボモータ等を用いて構
成するようにしても良い。

このようにすれば、サーボモータによりベルト３４のゲ
ート３５の移動速度を自由に変化させることが可能とな
る。

それにより、例えば、ゲート３５に受け止められて搬送
されてきた用紙がレジスタロール３２にニップされる
と、次のゲート３５の移動速度を大きくして、素早く、
その用紙の後方（搬送方向とは反対側方向）にわずかに
間隔をおいて上記次のゲート３５を位置させることも可
能となる。

そうすれば、後から追従してくる用紙がその前方の用紙
に衝突することは完全に無くなる。

また、上記サーボモータの採用により、ゲート３５がレ
ジスタロール３２に到達するタイミングを、レジスタ駆
動ロール３２の電磁クラッチの作動タイミングとすれ
ば、該電磁クラッチが不要となり、レジスタロール３２
を連続的に回転駆動させておくことが可能となる。

このようにすれば、レジスタロール３２からの用紙の送
り出しが断続的でなく連続的に行なうことができ、高速
に用紙を搬出したい場合にも十分対応できる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明に係るレジストレーション
装置は、用紙をゲートに受け止めさせて搬送するように
しているため、先行する用紙にそれぞれに追尾する用紙
が衝突することは無くなり、したがって、用紙をダメー
ジを与えずに次の用紙処理工程へ送り出すことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のレジストレーション装置を備えた複写
機、第２図は本発明に係るレジストレーション装置の一
実施例を示す概念図である。 ３０……レジストレーション装置、 ３１……用紙搬送路、 ３２……レジスタロール、 ３３……スリップロール、 ３４……ベルト、 ３５……ゲート、 ３６，３７ａ，３７ｂ……プーリ、 ３８……制御手段、 ３８ｂ……ステップモータ、 ３９……ベルト、 ４０……センサ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】間欠的に給紙トレイから用紙を送り出し、
   該用紙をスリップロールによって加速してレジスタロー
   ルに送り、該レジスタロールによって上記用紙を次の用
   紙処理工程へ搬出させるようにしたレジストレーション
   装置において、 周面にゲートが突設されたベルトを、該ゲートが用紙搬
   送路に沿って移動されるように上記レジスタロールと上
   記スリップロールとの間に設置し、さらに、上記用紙が
   上記用紙搬送路の上記ベルト設置位置に到達されるより
   も前に上記ゲートを上記用紙搬送路に入らせるように上
   記ベルトを駆動すべく制御する制御手段を設置し、もっ
   て上記用紙を上記ゲートに受け止めさせて搬送するよう
   にしたことを特徴とするレジストレーション装置。