JPH0610017U - 自動車用ドアガラスウエザストリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車ドアのベルトラインに沿って取り付け
られるドアガラスウエザストリップのシ−ル性を長期に
わたり良好に維持することである。 【構成】 インサ−ト６を埋設した取付基部５１の下端
に、先端がドアガラス２に圧接するシ−ルリップ５３の
付け根５３２を設定したドアガラスウエザストリップ５
Ａにおいて、インサ−ト６に、シ−ルリップ５３に対す
るドアガラス２の押付け力を受け止める方向に上記付け
根５３２内へ延出する下端延出部６２を形成して、ドア
ガラス２の押付けによる付け根５３２の変形を防止する
構造とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車ドアのベルトラインの沿って取付けられるドアガラスウエザス トリップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図２に示すように自動車ドア１には、ベルトライン１０に沿ってドアガラスウ エザストリップ（以下、単にウエザストリップという）５が取り付けられている 。ウエザストリップ５はドアガラスの車内側と車外側に取り付けられており、こ れ等から相対向する方向に伸び出すシ−ルリップによりドアガラス２を内外から 挟むようになっている。

【０００３】 図３は、従来の車内側のウエザストリップの代表例を示すもので、ウエザスト リップ５Ｂの取付基部５１の上下位置からそれぞれシ−ルリップ５２，５３が伸 び出している。取付基部５１には板金のインサ−ト６が埋設されている。インサ −ト６には所定個所に舌片状に切起し部６１が設けてあり、これを内装トリム８ の穴８０に挿入してかしめることで、取付基部５１が内装トリム８に固定されて いる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで図例のように下段のシ−ルリップ５３の付け根５３２が取付基部５１ の下端に設定されている場合、付け根５３２はシ−ルリップ５３に作用するドア ガラス２の押付け力で次第に下へ押下げられるように変形してゆく（破綻図示） 。このため、シ−ルリップ５３、特に中空の下側のシ−ル壁５３１の突張り力が 減少し、これによりシ−ル力が低下し、またドアガラス下降時にシ−ルリップ５ ３が下方へ巻き込まれたりするおそれがある。

【０００５】 本考案は上記の実情に鑑み、先端ドアガラスに圧接するシ−ルリップの付け根 が取付基部の下端に設定されているウエザストリップにおいて、付け根の変形を 防止して、シ−ルリップのシ−ル性を良好に維持せしめることを課題としてなさ れたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は図１に示すように、ウエザストリップ５Ａの取付基部５１に埋設した インサ−ト６に、取付基部５１の下端に設定されたシ−ルリップ５３の付け根５ ３２内へ延出して該シ−ルリップ５３に作用するドアガラス２の押付け力を受け 止める下端延出部６２を形成したことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

シ−ルリップ５３の付け根５３２内にインサ−ト６の下端延出部６２が存在す ることで、ドアガラス２の押付けによる付け根６２の変形が防止される。

【０００８】

【実施例】

図１に示すように、自動車ドアのインナパネル１１の上端には内装トリム８が 取り付けられ、該内装トリム８にはベルトライン１０（図２）に沿ってウエザス トリップ５Ａが装着してある。内装トリム８はベ−ス板８１、パッド材８２およ び表皮材８３を積層した構造を有する。

【０００９】 ウエザストリップ５Ａはゴムの押出成形体で、取付基部５１と、その上端部か ら斜め上方へ伸び出すシ−ルリップ５２と、下端部から斜め上方に伸び出すシ− ルリップ５３を備えおり、両シ−ルリップ５２，５３の先端がドアガラス２の内 面に圧接する。

【００１０】 下段のシ−ルリップ５３は断面が丸味を有するほぼ三角形の中空状で、下側の 付け根５３２は取付基部５１の下端に接続している。両シ−ルリップ５２，５３ の下面側には植毛５２０，５３０が設けてある。

【００１１】 取付基部５１には上下の全幅にわたり、板金のインサ−ト６が埋設してある。 そしてインサ−ト６の幅方向（上下方向）中央位置には切起し部６１が設けてあ り、これを内装トリム８の穴８０に挿入し、かしめることで、取付基部５１が内 装トリム８に固定されている。

【００１２】 シ−ルリップ５３の付け根５３２は、取付基部５１の下端末から車外側斜め下 方へ突出する形状をなし、斜め上方へ伸びるシ−ル壁５３１に接続している。イ ンサ−ト６の下端は、車外側斜め外方へ屈曲し、付け根５３２内へこれに沿って 延出し先端が折返された下端延出部６２が形成してある。

【００１３】 上記のように構成したウエザストリップ５Ａにおいてシ−ルリップ５２，５３ にはドアガラス２から車内方向への押付け力が作用する。特に下段のシ−ルリッ プ５３においては、ドアガラス下降時に、下側のシ−ル壁５３１に矢印Ｂ方向の 押付け力が作用して付け根５３２を変形させようとする。

【００１４】 しかしながら、付け根５３２には押付け力Ｂとほぼ直交方向に交差するインサ −ト６の下端延出部６２が埋設されているから、押付け力Ｂは下端延出部６２に より効果的に受け止められ、付け根５３２は変形しない。従って長期使用におい ても、シ−ルリップ５３のドアガラス２に対する突張り力は維持され、ドアガラ スの下降によりシ−ルリップ５３が下方へ反転したり、シ−ル性が低下すること はない。

【００１５】 本考案は、上記実施例に示すドアガラスインナ側のウエザストリップに限らず 、ドアガラスアウタ側のウエザトリップのシ−ルリップにも適用され得る。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、自動車ドアのベルトラインに沿うウエザストリップ、特に取 付基部の下端にシ−ルリップの付け根を設定したウエザストリップにおいて、付 け根の変形を防止して長期にわたり良好なシ−ル性が維持される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のドアガラスウエザストリップの、図２
のＡ−Ａ線に沿う位置での断面図である。

【図２】ドアガラスウエザストリップが装着された自動
車ドアの正面図である。

【図３】従来のドアガラスウエザストリップの、図２の
Ａ−Ａ線に沿う位置での断面図である。

【符号の説明】

１ 自動車ドア １０ ベルトライン ２ ドアガラス ５，５Ａ，５Ｂ ドアガラスウエザストリップ ５１ 取付基部 ５２，５３ シ−ルリップ ５３２ 付け根 ６ インサ−ト ６２ 下端延出部 ８ 内装トリム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車ドアのベルトラインに沿って取付
   けられるドアガラスウエザストリップであって、インサ
   −トを埋設した取付基部の下端に、先端がドアガラス面
   に圧接するシ−ルリップの付け根が設定されているドア
   ガラスウエザストリップにおいて、上記インサ−トの下
   端に、シ−ルリップの付け根内に延出してシ−ルリップ
   に作用するドアガラスの押付け力を受け止める下端延出
   部を形成したことを特徴とするドアガラスウエザストリ
   ップ。